JP4862487B2 - 真空断熱材用バリア性外装材料および真空断熱材 - Google Patents

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本発明は、グラスウールなどの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末、または珪酸カルシウム等の成形体の断熱芯材を充填・収納した真空断熱材用バリア性外装材料に好適に用いられる。そして、断熱芯材が吸湿して経時で水蒸気を脱着させることなく、且つ、耐ピンホール性、高バリア性能に優れ、長期信頼性を有する、優れた断熱効果を発揮する真空断熱材用バリア性外装材料およびその外装材料を用いた真空断熱材に関するものである。
自動販売機、電気冷蔵庫、低温コンテナ等には、従来から種々の断熱材が用いられている。特に、断熱性能の優れた断熱材として、内部に気密室を形成する外装体の内部に、ガラス繊維、岩綿、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレンなど断熱性コア材を充填し、気密室を真空排気した構成の真空断熱材が使用されている。
この外装体は、内部を長期間真空状態に保持すると共に、外部からのガスの進入を防ぐため、ガスバリア性の優れた材料を使用していた。
このガスバリア性の優れた材料として、アルミニウム箔、またはアルミニウム蒸着フィルムが一般的に採用されていた。前記材料は、バリア材として用いることで、ガスバリア性を満足するが、さらに突き刺し強度を付与するため、バリア材の外側に突き刺しや耐熱性などの機械的な強度が優れたナイロンフィルムなどのポリアミドフィルム、ポリエステルフィルムを貼り合わせて使用することにより、バリア材のピンホール等の発生を防止していた。
また、特にグラスウールなどの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末の断熱芯材を充填し気密室を真空排気すると、その針状短繊維粉末がシーラント層を突き破り、アルミニウム箔にピンホールが発生し、真空度が低下し断熱性を損なわれるといった問題があった。
また、珪酸カルシウム等の成形した断熱芯材を充填し気密室を真空排気すると、断熱芯材の角や、コーナー部分がシーラント層を突き破り、アルミニウム箔にピンホールが発生するという問題もある。そして、真空度が低下し断熱性を損なわれるといった問題があった。
さらに、充填した断熱芯材が吸湿して経時で水蒸気が脱着しり、あるいは外部からのガス侵入によって、真空度が低下し断熱性を損なわれるといった問題があった。
上記、真空度の低下の問題を解消するために、安定した性能を有する真空断熱パック(例えば、特許文献1参照。)が知られている。
この真空断熱パック100は図9および図10に示すように、吸着材102を設けるための凹部103を有するプラスチックラミネートフィルム104からなる成形材105とプラスチック−金属箔ラミネートフィルムからなるバリア材と連続気泡構造を有する芯材108とプラスチックラミネートフィルム109からなる蓋材110によって構成されている。
しかし、経時変化にともない吸着材102も吸湿し吸着能力が低下すると共に、真空度
が低下し断熱性能が損なわれるという問題がある。
また、容器や袋に吸着材102を収納するなどの手間がかかり、且つ、作業工程が煩雑になるという問題がある。そして包装コストが上昇するという問題がある。
そこで、真空断熱材用バリア性外装材料などとして、特に、グラスウールなどの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末、または珪酸カルシウム等の成形体の断熱芯材を充填・収納した真空断熱材の場合であっても、充填・収納した断熱芯材が吸湿して経時で水蒸気を脱着させることなく、且つ、耐突き刺し強度を有し、耐ピンホール性と高度のバリア性に優れ、そして、優れた断熱効果を発揮できる長期信頼性を有する真空断熱材用バリア性外装材料および真空断熱材が求められていた。
以下に先行技術文献を示す。
特開平5−209700号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、充填・収納した断熱芯材が吸湿して経時で水蒸気を脱着させることなく、且つ、耐突き刺し強度を有し、耐ピンホール性と高度のバリア性に優れ、そして、優れた断熱効果を発揮できる長期信頼性を有する真空断熱材用バリア性外装材料および真空断熱材を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、すなわち
請求項1に係る発明は、
グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化珪素繊維のうち少なくともひとつの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末、または珪酸カルシウムの断熱芯材を充填・収納した真空断熱材用バリア性外装材料であって、耐突き刺し強度を有するプラスチックフィルム基材または積層プラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、アルミニウム箔、金属酸化物からなる蒸着薄膜層もしくは無機層状化合物と水溶性高分子からなるコーティング被覆層を形成した酸素バリアフィルム、前記蒸着薄膜層もしくは前記コーティング被覆層上に、無機系水分吸収剤と有機系水分吸収剤とを含む樹脂層と、密度0.930g/cm 以上の線状低密度ポリエチレン樹脂もしくは密度0.940g/cm 以上の高密度ポリエチレンからなるシーラント層を順次積層してなることを特徴とする真空断熱材用バリア性外装材料である。
請求項2に係る発明は、
前記プラスチックフィルム基材が、ポリエステルフィルム単体、またはそのポリエステルフィルムどうしの積層フィルム、もしくは、前記ポリエステルフィルム単体に延伸ナイロンフィルムを積層してなる積層フィルムのいずれかのフィルム基材であることを特徴とする請求項1記載の真空断熱材用バリア性外装材料である。
請求項3に係る発明は、
前記金属酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの単体のいずれか、あるいはそれらの複合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の真空断熱材用バリア性外装材料である。
請求項4に係る発明は、
前記シーラント層の厚みが15〜50μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真空断熱材用バリア性外装材料である。
請求項5に係る発明は、
前記無機系水分吸収剤と有機系水分吸収剤の添加量が50重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の真空断熱材用バリア性外装材料である。
請求項6に係る発明は、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空断熱材用バリア性外装材料を袋状に成形して用いることを特徴とする真空断熱材である。
請求項7に係る発明は、
請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空断熱材用バリア性外装材料を容器状に成形して用いることを特徴とする真空断熱材である。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料は、
以上の構成からなるので、断熱芯材が吸湿して、経時で水蒸気を脱着させることなく、且つ、優れた断熱効果を発揮できる長期信頼性を有する真空断熱材用バリア性外装材料およびその外装材料を用いた真空断熱材を提供することができる。
また、耐突き刺し強度を有し、耐ピンホール性に優れ、高度のバリア性を有する真空断熱材用バリア性外装材料およびその外装材料を用いた真空断熱材を提供することができる。
また、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料は、以上の構成からなるので、断熱芯材を収納・充填する際に、包装されている吸湿材や吸着材等を収納したり、充填したりする必要がなく、手間がかかず、且つ、作業工程が煩雑と成ることがない。
そして、コストの上昇を招くことがない。さらに、長期間使用しても真空度が低下し断熱性能が損なわれることがない。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を用いた真空断熱材は、自動販売機、電気冷蔵庫、低温コンテナ、プレハブパネルなどの建築用断熱材など通常の保温・保冷用断熱材として広く適用できる。
以下に、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料の一実施例の断面を示す断面模式図である。図2は、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料の他の一実施例の断面を示す断面模式図である。
図1に示すように、本発明の一実施例としての真空断熱材用バリア性外装材料10は、耐突き刺し強度を有する第1のプラスチックフィルム基材1と第2のプラスチックフィルム基材2とを積層してなるフィルム基材3の片面に、アルミニウム箔4が形成されている。
そして、水分吸収剤を含有する樹脂層5とシーラント樹脂層6が積層してなるフィルム基材7が順次積層された構成からなる積層材料である。
本発明で使用するシーラント樹脂層6は、包装体を形成するために接着層として積層されるものである。
また、シーラント樹脂層6としては、熱融着可能な接着性熱可塑性樹脂であり、熱によ
って溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレ、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂その他等の樹脂を使用することができる。
そして、本発明の上記積層材料の構成に使用するシーラント樹脂層6としては、密度が0.930g/cm3以上の線状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)が望ましい。そして、厚さは、目的に応じて適宜決められるが、一般的には15〜50μmの範囲内である。
また、図2も図1に示すように真空断熱材用バリア性外装材料20は、耐突き刺し強度を有する第1のプラスチックフィルム基材1と第2のプラスチックフィルム基材2とを積層してなるフィルム基材3の片面に、アルミニウム箔4が形成されている。
そして、水分吸収剤を含有する樹脂層5とシーラント樹脂層6が積層してなるフィルム基材7が順次積層してなる構成の積層材料である。
また、本発明で使用するシーラント樹脂層6は、図1で上述したように包装体を形成するために接着層として積層されるものである。
そして、シーラント樹脂層6としては、熱融着可能な接着性熱可塑性樹脂であり、熱によって溶融し相互に融着し得るものであればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレ、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂その他等の樹脂を使用することができる。
また、図2に示す本発明の積層材料の構成に使用するシーラント樹脂層6としては、密度が0.940g/cm3以上の高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)が望ましい。そして、厚さは、目的に応じて適宜決められるが、一般的には15〜50μmの範囲内である。
次に、図3は、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料のまた他の一実施例の断面を示す断面模式図である。また、図4は、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料のさらに他の一実施例の断面を示す断面模式図である。
図3に示すように、本発明のまた他の一実施例としての真空断熱材用バリア性外装材料30は、耐突き刺し強度を有する第1のプラスチックフィルム基材1と第2のプラスチックフィルム基材2とを積層してなるフィルム基材3の片面に、アルミニウム箔4が形成されている。
そして、蒸着薄膜層9もしくはコーティング被覆層9をフィルム基材8に形成した酸素バリアフィルム10のその蒸着薄膜層9もしくはコーティング被覆層9上に、水分吸収剤
を含有する樹脂層5とシーラント樹脂層6が積層してなるフィルム基材7が順次積層してなる構成の積層材料である。
本発明で使用する図3に示すシーラント樹脂層6は、図1および図2で上述したように包装体を形成するために接着層として積層されるものである。
そして、本発明の図3に示す上記積層材料の構成に使用するシーラント樹脂層6としては、密度が0.930g/cm3以上の線状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)が望ましい。そして、厚さは、目的に応じて適宜決められるが、一般的には15〜50μmの範囲内である。
さらに、本発明の図4に示す上記積層材料の構成に使用するシーラント樹脂層6としては、密度が0.940g/cm3以上の高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)が望ましい。そして、厚さは、目的に応じて適宜決められるが、一般的には15〜50μmの範囲内である。
本発明で用いられる第1のプラスチックフィルム基材1としては、延伸ポリエステル系フルムが好ましく用いられる。
ポリエステル系樹脂フィルムとしての樹脂材料としては、ホモポリエステル樹脂のポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、以下の共重合ポリエステル樹脂、例えばテレフタル酸、とエチレングリコールを基体とするポリエチレンテレフタレート構造のポリエステル樹脂に、2塩基酸としてイソフタル酸、フタル酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、などをグリコールとしてジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポロピレングリコール、ポリポロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ビスフェノール誘導体のエチレンオキサイド付加体を共重合したもの、例えば、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂やポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などを挙げることができる。
また、上記の第1のプラスチックフィルム基材1として、下記に列挙する延伸ナイロン系フィルムを用いることができる。
本発明で用いられる第2のプラスチックフィルム基材2としては、延伸ナイロン系フィルムが好ましく用いられる。
ナイロン系樹脂フィルムとしての樹脂材料としては、具体例としては、ポリカプロアミド(ナイロン6)、ポリ−ω−アミノヘプタン酸(ナイロン7)、ポリ−9−アミノノナン酸(ナイロン9)、ポリウンデカンアミド(ナイロン11)、ポリラウリンラクタム(ナイロン12)、ポリエチレンジアミンアジパミド(ナイロン2,6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン4,6)、ポリヘキサメチレンジアジパミド(ナイロン6,6)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン6,10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナイロン8,6)、ポリデカメチレンアジパミド(ナイロン10,6)、ポリデカメチレンセバカミド(ナイロン10,10)、ポリドデカメチレンドデカミド(ナイロン12,12)、メタキシレンジアミン−6ナイロン(MXD6)等を挙げることができる。
また、ナイロン共重合体樹脂の例としては、カプロラクタム/ラウリンラクタム共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ラウリンラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体、エチレンジアンモニ
ウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共重合体、カプロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケート共重合体等を挙げることができる。
図1〜図4に示した本発明で用いられる第1のプラスチックフィルム基材としては、ポリエステル系樹脂フィルム単体を用いる。また、第2のプラスチックフィルム基材2として延伸ナイロン系フィルム単体を用いる。
そして、第1のプラスチックフィルム基材1と第2のプラスチックフィルム基材2とを積層してなるフィルム基材3としては、ポリエステル系フィルム単体に延伸ナイロン系フィルム単体を積層してなる積層フィルムもしくは延伸ナイロン系フィルムどうしの積層フィルムのいずれかのフィルム基材3が用いられる。
上記のフィルム基材には、一般的な添加剤として、例えば、紫外線吸収剤、帯電防止剤、難燃剤、耐火剤、防かび剤、顔料、充填剤、その他等を使用することができる。その添加量としては、極微量から数10%まで、その目的に応じて任意に添加することができる。
前記紫外線吸収剤は紫外線(400nm以下の光)エネルギーを吸収し、吸収剤分子の内部変化にそれを消費してしまって、ポリマーにエネルギーを及ぼさないために用いられる。
また、フィルム基材は一般に電気絶縁性が非常に優れているために、摩擦したり、重ね合わせたりすると容易に帯電が起こる。その結果ゴミが付着して美観を損ねたり、製造現場では作業者に電撃を与え、時には火災を起こすことがあるために帯電防止剤が用いられる。
そして、使用方法には練り込み型と塗布型があるが、防止効果の持続性では練り込み型の方が優れ、好ましく用いられる。
また、使用される帯電防止剤としては、公知の非イオン系、カチオン系のいずれのものも使用できる。
また、フィルム基材を着色する場合にはカラードペレット(着色ペレット)、マスターバッチ、ドライカラー等が用いられる
前記マスターバッチは着色する樹脂と同種の材料にあらかじめ顔料を高濃度に分散させてあるもので、計量しやすく、取り扱いやすいために好ましく用いられる。
また、ドライカラーは粉末状のものを表面処理して分散性を向上させたものである。そして、フィルム基材がポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリアミド(PA)アクリル樹脂などの場合に用いられる。
次に、本発明で用いられるアルミニウム箔4の厚は、加工性の確保および酸素の侵入を防止するために6〜20μmが必要である。
そして、6μm未満の厚さにおいては、真空断熱材加工(真空断熱材の製袋、容器加工)時においてアルミニウム箔の破断が起きやすくなり、また破断しない時でもピンホール等が発生しやすいため酸素の危険性が高くなる。
一方、20μmを超える厚さにおいては、加工時の破断の改善効果もまたピンホール発生防止効果も特に改善されるわけでないので単に積層体の総厚を厚くし、重量を増すので
避けることが望ましい。
また、アルミニウム箔の材質としては、アルミニウム−鉄系合金の(軟質材)を使用する。鉄含有量が0.3〜9.0%、好ましくは0.7〜2.0%とすることが望ましい。
前記鉄含有量が0.3%未満の場合は、ピンホールの発生の防止効果が認められず、また、前記アルミニウムの鉄含有量が9.0%を超える場合は、アルミニウムとしての柔軟性が阻害され、積層体として加工性が悪くなる。
また、冷間圧延で製造されたアルミニウムは焼きなまし(いわゆる焼鈍処理)条件でその柔軟性・腰の強さ・硬さが変化するが、アルミニウムは焼きなましをしていない、いわゆる硬質処理品より、多少または完全に焼きなまし処理を行った柔軟性アルミニウムが好ましい。
前記アルミニウムの柔軟性・腰の強さ・硬さの度合い、すなわち焼きなましの条件は、加工適性(真空断熱材の製袋、容器加工)に合わせ適宜選定すればよい。
例えば、しわやピンホールを防止するためには、加工の程度に応じて焼きなましされた柔軟アルミニウムを用いることが望ましい。
次に、本発明で用いられる蒸着薄膜層9もしくはコーティング被覆層9がフィルム基材8に形成した酸素バリアフィルム10について説明する。
まず、蒸着薄膜層9もしくはコーティング被覆層9を形成するフィル基材8としては、蒸着薄膜層を形成する基材の場合は、ポリオレフィン(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなど)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66など)等、あるいはこれら高分子の共重合体などの材料が用いられる。
また、コーティング被覆層9を形成する基材の場合は、延伸ポリプロピレンが好ましく用いられる。ポリプロピレンとしては、例えば、プロピレン単独重合体によるポリプロピレンホモポリマ−、プロピレンを主成分とするα−オレフィンをランダム、あるいは、ブロック共重合させたプロピレン−α−オレフィン共重合体等によるポリプロピレン系樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。上記において、α−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、5−エチリデン−2−ノルボネン、5−メチル−2−ノルボネン、1.4−ヘキサジエン等のオレフィン系モノマ−を使用することができる。
更に、本発明において、α−オレフィンとしては、例えば、無水マレイン酸等のカルボン酸でグラフト変性させたものを使用することができる。上記の2軸延伸ポリプロピレンフィルムの膜厚としては20〜40μm、密度としては0.89〜0.91g/cm3の範囲が望ましい。
上記の蒸着薄膜層9もしくはコーティング被覆層9を形成する側のフィルム基材8のフィルム表面上に、コロナ処理、低温プラズマ処理、リアクティブイオンエッチング(RIE)を利用したプラズマ処理、イオンボンバード処理、薬品処理、溶剤処理などのいずれかの処理を施してもよい。
本発明における蒸着薄膜層9を構成する金属酸化物としては、珪素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、錫などの酸化物の単体、あるいはそれらの複合物からなる金属酸化物が挙げられるが、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの単体、あるいはそ
れらの複合物が好ましく用いられる。
蒸着薄膜層9の厚さは、用いられる金属酸化物の種類・構成により最適条件が異なるが、一般的には5〜300nmの範囲内が望ましく、その値は適宜選択される。ただし膜厚が5nm未満であると均一な膜が得られないことや膜厚が十分ではないことがあり、ガスバリア材としての機能を十分に果たすことができない場合がある。
また膜厚が300nmを越える場合は薄膜にフレキシビリティを保持させることができず、成膜後に折り曲げ、引っ張りなどの外的要因により、薄膜に亀裂を生じるおそれがあるので問題がある。より好ましくは、10〜150nmの範囲内にあることである。
金属酸化物からなる蒸着薄膜層9をプラスチック基材8上に形成する方法としては種々在り、通常の真空蒸着法により形成することができる。
また、その他の薄膜形成方法であるスパッタリング法やイオンプレーティング法、プラズマ気相成長法(CVD)などを用いることも可能である。但し生産性を考慮すれば、現時点では真空蒸着法が最も優れている。
上記真空蒸着法の加熱手段としては電子線加熱方式や抵抗加熱方式、誘導加熱方式のいずれかの方式を用いることが好ましいが、蒸発材料の選択性の幅広さを考慮すると電子線加熱方式を用いることがより好ましい。
また蒸着薄膜層9と基材の密着性および蒸着薄膜層9の緻密性を向上させるために、プラズマアシスト法やイオンビームアシスト法を用いて蒸着することも可能である。また、蒸着膜の透明性を上げるために蒸着の際、酸素等の各種ガスなど吹き込む反応蒸着を用いてもよい。
上記の金属酸化物からなる蒸着薄膜以外にも、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、金属薄膜を形成した酸素バリアフィルムを用いることもできる。
また、金属蒸着材料としては、アルミニウム、コバルト、ニッケル、鉛、銅、銀、あるいはそれらの混合物など特に限定するものではない。
次に、本発明におけるコーティング被覆層9は、基本的には無機層状化合物と樹脂からなり、無機層状化合物の種類、粒径、アスペクト比等は適宜選択され、特に限定されるものではないが、モンモリロナイトが好適である。
前記モンモリロナイトは、その無機層状化合物の層間に樹脂を取り込み、複合体を形成し易く、溶融状態での安定性、塗工性が優れている。
また、使用される樹脂は、上記の無機層状化合物に樹脂を取り込み、複合体を形成し易いものであれば、特に限定されないが、水溶性高分子を用いることが好ましい。
上記水溶性高分子として、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、デンプン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等が挙げられる。特にポリビニルアルコールを用いた場合にガスバリア性が最も優れるので好ましい。
ここでいう、ポリビニルアルコールは、一般に、ポリ酢酸ビニルをけん化して得られるものである。
前記ポリビニルアルコールとしては、例えば、酢酸基が数十%残存している、いわゆる部分けん化PVAから酢酸基が数%しか残存していない完全PVA等用いることができ、これ以外のものを用いてもよく、特に限定されるものではない。
次に、水分吸収剤を含有する樹脂層5に使用される樹脂は、熱融着可能な接着性熱可塑性樹脂、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状(線状)低密度ポリエチレン、ポリプロピレ、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマ−樹脂、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−プロピレン共重合体、メチルペンテンポリマ−、ポリエチレンもしくはポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂をアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマ−ル酸、イタコン酸、その他等の不飽和カルボン酸で変性した酸変性ポリオレフィン系樹脂その他等の樹脂を使用することができる。
そして、好ましくは低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、ポリプロピレン(PP)、エチレンメタクリル酸共重合体(EMAA)、アイオノマー(IO)等をベースとした樹脂が挙げられる。
また、水分吸収剤を含有する樹脂層5に使用される水分吸収剤としては、ゼオライト、酸化カルシウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウムなどの硫酸塩化合物、アルミナ、活性炭、粘度鉱物、シリカゲルの無機化合物、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウムなどのポリα、β不飽和カルボン酸あるいはそのイオン架橋物、エチレン−酢酸ビニル共重合体あるいはポリ酢酸ビニルの部分または完全けん化物、カルポキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース系誘導体、ポリエチレンオキサイドあるいはポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド誘導体、ポリエステル、ポリアミドなどの吸水性有機物の中から少なくとも1種以上から選択するのが好ましく、複数の水分吸収剤を併用することも可能である。
特に無機系水分吸収剤と有機系水分吸収剤を併用すると水分吸収能力が高まるので、特に好ましい。
また、樹脂中への添加量については特に制限されるものではないが、50重量%を越えると、柔軟性、あるいは真空断熱材用の外装袋に必用な強度などが損なわれる恐れが有るので好ましくない。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を構成する上記の各々の積層材料を積層する方法は、2液硬化型ウレタン樹脂などの接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネーション法、無溶剤接着剤を用いて貼り合わせるノンソルベントラミネーション法により積層する方法、樹脂を加熱溶融させてカーテン状に押し出し貼り合わせる押し出しラミネーション法などいずれも公知の方法により積層して本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を得ることができる。
特に、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料におけるシーラント層の貼り合わせにおいては、ドライラミネーション用接着剤を用いて貼り合わせるドライラミネーション法を適用するのが好ましい。
上記ドライラミネーション用接着剤としては、2液型の硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエ−テル系、ポリウレタン系、エポキシ系等の接着剤を使用することができるが、2液硬化型ウレタン系接着剤が好ましく使用される。
また、上記の接着剤のコ−ティング法としては、例えば、ダイレクトグラビアロ−ルコ−ト法、グラビアロ−ルコ−ト法、キスコ−ト法、リバ−スロ−ルコ−ト法、フォンテン法、トランスファ−ロ−ルコ−ト法、その他等の方法で塗布することができる。
そして、そのコ−ティング量としては、0.1〜10g/m2(乾燥状態)位、より好ましくは、1〜5g/m2(乾燥状態)位が望ましい。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料における最外層には、図には示していないが印刷層を設けることもできる。この印刷層は、包装材料、包装袋などとして実用的に用いるために形成されるものである。
印刷層としては、例えば、上記の第1基材の上に、通常のグラビアインキ組成物、オフセットインキ組成物、凸版インキ組成物、スクリ−ンインキ組成物、その他等のインキ組成物を使用し、例えば、グラビア印刷方式、オフセット印刷方式、凸版印刷方式、シルクスクリ−ン印刷方式、その他等の印刷方式を使用する。
そして、例えば、文字、図形、絵柄、記号、その他等からなる所望の印刷絵柄を形成することにより構成することができる。
上記において、各種のインキ組成物は、例えば、インキ組成物を構成するビヒクルとしては、例えば、ポリエチレン系樹脂、塩素化ポリプロピレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリスチレン系樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、フッ化ビニリデン系樹脂、ポリビニルアルコ−ル系樹脂、ポリビニルアセタ−ル系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アルキッド系樹脂、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、熱硬化型ポリ(メタ)アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、ポリウレタン系樹脂、フェノ−ル系樹脂、キシレン系樹脂、マレイン酸樹脂、ニトロセルロ−ス、エチルセルロ−ス、アセチルブチルセルロ−ス、エチルオキシエチルセルロ−ス等の繊維素系樹脂、塩化ゴム、環化ゴム等のゴム系樹脂、石油系樹脂、ロジン、カゼイン等の天然樹脂、アマニ油、大豆油等の油脂類、その他等の樹脂の1種ないし2種以上の混合物を使用することができる。
そして、上記のようなビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、染料・顔料等の着色剤の1種ないし2種以上を加え、さらに、必要ならば、例えば、充填剤、安定剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等の光安定剤、分散剤、増粘剤、乾燥剤、滑剤、帯電防止剤、架橋剤、その他等の添加剤を任意に添加し、溶剤、希釈剤等で充分に混練してなる各種の形態からなるインキ組成物を使用することができる。
次に、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を外被材として用いた真空断熱材について図面を参照して説明する。
図5は、真空断熱材用バリア性外装材料を外被材として用いた袋に断熱芯材が充填・収納された真空断熱材の一実施例の外観を示す斜視図である。また、図6は図5のA−A′線断面を示す断面図である。
本発明における真空断熱材50の外被材の形状は、真空断熱材50が使用される目的、箇所等によって適宜形状、構造、形態等が選定される。
例えば、長方形のフィルムを、中央で長さの方向に折り重ねて、その両側をヒートシールした形の側面シール形袋、あるいは、長方形のフィルムを、中央で長さの方向に折り重ねて、直交する2辺をヒートシールした2方シール形袋、また、2枚のフィルムを重ね合わせて、その凹形の3辺をシールした3方シール形袋。
さらに、袋のシール部の断面がT字形になるような中央合掌シール形袋、袋の両側をひだ付きとし、底部は通常の1本シール(ベタシール)を行うひだ付き形袋、袋の底が線状でなく面を形成している平底形袋、あるいは角底形(ひだ付き)袋等に断熱芯材が収納・
充填される。そして、袋の内部を真空排気して収納口を熱融着等により封止して真空断熱材50が形成される。
また、底部に矩形状の扁平な底面を形成した自立包装袋あるいは袋の表側面と裏側面の底部の内側にガセット部を有する自立包装袋(スタンディングパウチ)など、特に限定されない。そして、上記の適宜の袋13に断熱材芯12を収納・充填させることができる。
袋13に断熱材芯12を収納・充填した後、袋の内部を真空排気して、収納口を熱融着により封止して真空断熱材50が形成される。
前記収納口の熱融着はヒートシールバー、回転シール等のヒートシール、インパルスシール、高周波シール、超音波シール、ホットジェットシール等を用いることができる。
また、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を用いた袋13は、袋13内に充填・収納された断熱芯材12が吸湿して経時で水蒸気を脱着させることが無いように水分吸収剤等の包装体を投入することなく、長期間真空断熱材60の真空度が低下しない。そして断熱性能も低下することがない。
次に、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を外被材として用いた容器および蓋材からなる真空断熱材について図面を参照して説明する。
図7は、真空断熱材用バリア性外装材料10〜40を容器および蓋材の外被材として用いて真空断熱材60が作製される状態を説明するための説明図である。また、図8は本発明の真空断熱材用バリア性外装材料10〜40を容器および蓋材の外被材として用いた真空断熱材60の断面を示す断面図である。
図7に示すように本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を用いて断熱材芯材12の外形と略同じ形状の凹部が形成された容器14に、断熱芯材12が充填・収納される。
そして、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を蓋材15として容器14のフランジ部16に載置し、部分熱接着される。
さらに、部分熱接着されているフランジ部16の外周端縁から容器14内の空気が真空排気される。そして、部分熱接着されている箇所が完全に密封シールすることにより、本発明の真空断熱材60が得られる。
また、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を用いた容器14は、容器14内に充填・収納された断熱芯材12が吸湿して経時で水蒸気を脱着させることが無いように水分吸収剤等の包装体を投入することなく、長期間真空断熱材60の真空度が低下しない。そして断熱性能も低下することがない。
また、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を用いて凹部が形成された容器14は、公知の真空成形法、あるいは圧空成形法等で作製される。
次に、断熱芯材12として、特に限定されるものではないが、例えばケイ酸カルシウムあるいは嵩密度の小さい針状短繊維粉末等が用いられる。
前記ケイ酸カルシウムは、通常、石灰質原料とケイ酸質原料を水熱合成反応させることにより得られる。
前記石灰質原料としては、生石灰、消石灰などが挙げられる。そして、石灰質原料は、通常、嵩高の石灰粒子を含有する石灰乳に調整して使用される。
また、ケイ酸質原料としては、非昌質、結晶質のいずれでも良く、具体的には、珪藻土、圭石、石英などの天然品、シリコンダストなどの工業副産物が挙げられる。
ケイ酸カルシウムの製法としては、ゾノトライトを例に挙げると、CaO:SiO2 のモル比が4:5〜13:10である、石灰質原料とケイ酸質原料を含む水スラリーを加圧下、160℃以上で2〜48時間、水熱合成する方法が挙げられる。
水熱合成により得られたケイ酸カルシウムスラリーは、そのまま脱水成形してケイ酸カルシウム成形体にしても、乾燥させたケイ酸カルシウムを水に添加してスラリーとしたものを脱水成形してケイ酸カルシウム成形体にしてもよい。
また、ケイ酸カルシウム成形体を作成するためのスラリー中の、ケイ酸カルシウムの固形分濃度は特に制限はないが、通常5%以下である。
そして、比重が0.05以下の低比重のケイ酸カルシウム成形体を製造する場合は、2〜4%が好ましい。
このようにして得られたケイ酸カルシウム成形体は、比重が0.1以下、好ましくは0.07〜0.03である。
また、前記嵩密度の小さい針状短繊維粉末としては、例えば、グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化珪素繊維などの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末などをいう。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料は上記のような嵩密度の小さい針状短繊維粉末、あるいはケイ酸カルシウムを断熱材芯材とした真空断熱材の外装材として好適に使用できるものである。
そして、本発明の真空断熱材用バリア性外装材料は、発泡ポリウレタン、発泡ポリスチレンなどを断熱材芯材とした真空断熱材用外装材としても用いられるものである。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を用いた断熱材外装体は、一般的な、冷凍機器、冷温機器、冷蔵庫などの他、電子冷却を利用した電気冷蔵庫などや、自動販売機などのより高温までの範囲で温冷熱を利用した冷温機器や、保冷車、ガス機器、あるいはクーラーボックスなど動力を必要としない機器、さらにプレハブなどの建築用断熱材などとして広く適用できる。また、真空断熱材用バリア性外装材料は上記断熱材外装体以外に医療・医薬分野や、精密機器・機械分野でも使用できる。
本発明の真空断熱材用バリア性外装材料の構成の一実施例の断面を示す断面模式図である。 本発明の真空断熱材用バリア性外装材料の構成の他の一実施例の断面を示す断面模式図である。 本発明の真空断熱材用バリア性外装材料の構成のまた他の一実施例の断面を示す断面模式図である。 本発明の真空断熱材用バリア性外装材料の構成のさらに他の一実施例の断面を示す断面模式図である。 本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を外被材として用いた袋に断熱芯材が充填・収納された真空断熱材の一実施例の外観を示す斜視図である。 図5のA−A′線断面を示す断面図である。 本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を外被材として用いた容器と蓋材と断熱材芯材からなる真空断熱材を説明するための説明図である。 本発明の真空断熱材用バリア性外装材料を外被材として用いた容器に断熱芯材が充填・収納された真空断熱材の一実施例の断面を示す断面図である 従来使用されている真空断熱材パックの構成を説明するための説明図である。 従来使用されている真空断熱材パックの断面を示す断面図である。
符号の説明
1・・・第1のプラスチックフィルム基材
2・・・第2のプラスチックフィルム基材
3・・・積層してなるフィルム基材
4・・・アルミニウム箔
5・・・水分吸収剤を含有した樹脂層
6・・・シーラント層
7・・・積層体
8・・・フィルム基材層
9・・・蒸着薄膜層もしくはコーティング被覆層
10・・・真空断熱材用バリア性外装材料
11・・・酸素バリアフィルム
12・・・断熱芯材
13・・・袋
14・・・容器
15・・・蓋材
16・・・フランジ
20・・・真空断熱材用バリア性外装材料
30・・・真空断熱材用バリア性外装材料
40・・・真空断熱材用バリア性外装材料
50・・・真空断熱材
60・・・真空断熱材

Claims (7)

  1. グラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール、炭化珪素繊維のうち少なくともひとつの無機繊維を裁断してなる嵩密度の小さい針状短繊維粉末、または珪酸カルシウムの断熱芯材を充填・収納した真空断熱材用バリア性外装材料であって、
    耐突き刺し強度を有するプラスチックフィルム基材または積層プラスチックフィルム基材の片面に、少なくとも、アルミニウム箔、金属酸化物からなる蒸着薄膜層もしくは無機層状化合物と水溶性高分子からなるコーティング被覆層を形成した酸素バリアフィルム、前記蒸着薄膜層もしくは前記コーティング被覆層上に、無機系水分吸収剤と有機系水分吸収剤とを含む樹脂層と、密度0.930g/cm 以上の線状低密度ポリエチレン樹脂もしくは密度0.940g/cm 以上の高密度ポリエチレンからなるシーラント層を順次積層してなることを特徴とする真空断熱材用バリア性外装材料。
  2. 前記プラスチックフィルム基材が、ポリエステルフィルム単体、またはそのポリエステルフィルムどうしの積層フィルム、もしくは、前記ポリエステルフィルム単体に延伸ナイロンフィルムを積層してなる積層フィルムのいずれかのフィルム基材であることを特徴とする請求項1記載の真空断熱材用バリア性外装材料。
  3. 前記金属酸化物が、酸化アルミニウム、酸化珪素、酸化マグネシウムの単体のいずれか、あるいはそれらの複合物であることを特徴とする請求項1または2に記載の真空断熱材用バリア性外装材料。
  4. 前記シーラント層の厚みが15〜50μmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の真空断熱材用バリア性外装材料。
  5. 前記無機系水分吸収剤と有機系水分吸収剤の添加量が50重量%以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の真空断熱材用バリア性外装材料。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空断熱材用バリア性外装材料を袋状に成形して用いることを特徴とする真空断熱材。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の真空断熱材用バリア性外装材料を容器状に成形して用いることを特徴とする真空断熱材。
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