JP6109004B2 - 真空断熱材の製造方法 - Google Patents
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また特許文献2では、芯材を予め成形保持しておくことで、任意の立体形状の真空断熱材を得る技術が提案されている。
即ち、本発明の一態様における真空断熱材は、ガスバリア性を有する外包材で芯材を包囲し減圧密封して製造される真空断熱材であって、上記外包材は、芯材の包囲前において、当該真空断熱材を配設する断熱対象部に密接可能な任意の立体形状に成形された外包材であり、上記芯材は、減圧密封状態において、製造後の大気圧下における真空断熱材の芯材と同じ厚さを有することを特徴とする。
図1には、本実施の形態1における真空断熱材1を示し、この真空断熱材1の断面図を図2に示す。真空断熱材1は、芯材2と、この芯材2を包囲し収納するガスバリア性を有する複合プラスチックラミネートフィルム等から形成される、少なくとも2枚の外包材3とによって構成される。各外包材3によって包囲された内部は、減圧密封されて高真空状態に維持されている。また、芯材2が収納されていない外包材3の外周部4は、2枚以上の外包材3同士を減圧後に熱溶着することにより封止されている。
外包材3は、ガスバリア性を有し、外部衝撃による損傷が起こりにくく、真空断熱材1内部の気密性を長期に渡り保持でき、かつ真空断熱材1のヒートブリッジ現象を防ぐために高断熱素材(低熱伝導の材料)であることが好ましい。具体的に外包材3は、少なくとも3層により構成される。つまり、真空断熱材1の気密性を保持するためのガスバリア層3bと、このガスバリア層3bに対して外側に位置してガスバリア層3bにおける亀裂発生等の損傷を防止するための表面保護層3aと、ガスバリア層3bに対して内側に位置し、内側に芯材2収納して減圧後に密封する熱溶着層3cとを有する。
尚、外包材3の各材料は、ここに例示した材料に限定するものではない。また、使用用途あるいは目的に応じて、外部衝撃からの保護を強化するために表面保護層3aを2層とするほか、外包材3内側の気密性保持を強化して長期信頼性を向上する目的で、ガスバリア層3bを2層としてもよい。
尚、真空断熱材1を配設する断熱対象部は、一般的に形状、寸法等が標準化されており、上述の椀形状でほとんどの断熱対象部に対して対処可能である。
また、成形する形状によって、成形時に外包材3が伸びて部分的にガスバリア層3bの厚みが薄くなる傾向がある場合には、ガスバリア層3bの厚さを部分的に制御つまり厚みを増、減調整して、成形後の厚みが確保可能なようにしてもよい。また、上述の各成形方法により外包材3を成形する際、絞りの形状が深く、一度で加工を行うとガスバリア層3bの金属箔等に亀裂が生じる可能性がある場合には、この成形工程(S1)を2回以上に分けて成形を行ってもよい。具体的には、所望の完成形状において、成形後の絞り深さがその間口寸法の3分の1よりも深くなる場合には、工程を2回以上に分けて成形を行うのが好ましい。
上治具6及び下治具7に対して外包材3を設置する方法としては、吸着パットによる吸引固定、両面テープによる粘着固定等の方法が挙げられるが、これらに限定されない。即ち、真空槽5の内部で、外包材3と、上治具6及び下治具7とのズレ及び落下等を防止可能な手法であれば良い。
一般的な真空断熱材の製造方法では、単に減圧下において外包材内側に芯材を密封することから、真空断熱材の内部は高真空状態になっている。したがって、減圧密封後、製造した真空断熱材を大気圧下に置いたときには、真空断熱材の内部と外気との圧力差によって芯材2は圧縮される。このとき外包材3は芯材2の形状に追随しようとするため、真空断熱材には皺等の表面凹凸が発生してしまう。皺等の表面凹凸が発生することにより、従来技術での問題点として既に説明したように、真空断熱材の断熱性能及び信頼性の低下が生じる。
また、芯材2の減圧密封前に予め芯材2を完成形状と同じ厚みまで圧縮することで、真空断熱材1として完成後、大気圧による芯材2の変形を防止して真空断熱材1における皺等の表面凹凸の発生を抑制可能である。したがって真空断熱材1の断熱性能及び長期信頼性の向上が期待できる。
図6に本発明の実施の形態2における真空断熱材1−2の斜視図を示す。上述した実施形態1の真空断熱材1と比較すると、本実施形態2の真空断熱材1−2では、外包材3の外周部4を外包材3の立体形状に沿った形状で熱溶着している点で相違する。真空断熱材1−2のその他の構成は、実施形態1の真空断熱材1に同じである。よって、ここでの構成の詳しい説明は省略する。以下では、外周部4を外包材3の立体形状に沿った形状で熱溶着する理由について説明する。
示す部分、が増えてしまう。この余剰面積部分は、外包材3のみで構成されるため断熱性能を持たない不要な部位となる。また、この余剰面積部分は、真空断熱材1を断熱対象部に配設する際に、他の構成部品と干渉する場合が多い。よってこの干渉を回避するため、芯材2の任意の立体形状に沿うように余剰面積部分を、例えば芯材2側へ折り返してテープ等で固定するのが一般的である。
しかしながら、このような、余剰面積部分を含む外包材3を折り返して芯材2側に固定する場合、真空断熱材1の製造工程内に、外包材3の折り返し工程が必要になる。またさらに、外包材3を折り返す際に外包材3のガスバリア層3bに応力が作用し、ガスバリア層3bに亀裂等の損傷が発生する懸念がある。
図7に本発明の実施の形態3における真空断熱材1−3の構成例を分解斜視図にて示す。図7に示すように、本実施形態3の真空断熱材1−3では、外包材3の立体形状に合わせた立体形状に、芯材2の立体形状を予め成形している。その他の構成は、本実施形態3では、実施の形態2における真空断熱材1−2の構成と同じにしているが、実施の形態1における真空断熱材1の構成と同じとしてもよい。尚、各構成の詳しい説明について、ここでの説明は省略する。
外包材3の立体形状に一致させた立体形状の芯材2を、実施の形態1、2で説明した製造方法に適用することで、真空槽5内部の下治具7に芯材2を設置する際の芯材2の位置決めがより容易となる。実施の形態1にて説明したように、下治具7及び上治具6は、外包材3の形状に一致した形状を有していることから、外包材3の立体形状に芯材2の形状を合わせることで、上記位置決めが容易になる。この結果、芯材2を下治具7にセットする治具の構造を簡略化でき、かつ製造工程の効率化を図ることができる。また、減圧密封前に上治具6と下治具7とで芯材2をクランプして圧縮する際に芯材2がずれるというような不具合等の発生を抑制することも可能となり、真空断熱材1−3の製造歩留まりを改善することも可能となる。
図8に本発明の実施の形態4における真空断熱材1−4の斜視図を示す。この真空断熱材1−4は、半球形状の頂点部分の一箇所に円形の穴形状部8を設けている。その他の構成は、本実施形態4では、実施の形態2における真空断熱材1−2の構成と同じにしているが、実施の形態1における真空断熱材1の構成、及び実施の形態3における真空断熱材1−3の構成と同じとしてもよい。
ここで穴形状部8は、図9に示すように、本実施の形態4では真空断熱材1−4の例えば中央部に形成され、2つの外包材3及び芯材2を共に貫通して延在する開口部に相当する。
また、芯材2の穴開け加工は、減圧密封前に行う必要があるが、外包材3の穴開け加工については、真空断熱材1を減圧密封して真空槽5から取り出した後に行っても良い。
真空断熱材1−4を配設する断熱容器を組み立てる際、配管及びブラケット等の他部品と真空断熱材1−4との干渉を穴形状部8を利用することで回避し、真空断熱材1−4を断熱対象部に密接させることができる。よって、従来では真空断熱材を配設不可能であった箇所にも真空断熱材1−4を配設可能となり、断熱対象部の被覆率をより高めることが可能となる。したがって、断熱容器のさらなる断熱性能の向上が期待できるほか、組立性の理由から、従来、真空断熱材を適用できずに、例えば硬質ウレタンフォームあるいはEPS(ビーズ法発泡スチロール)を用いて断熱していた箇所に対しても適用可能となる。その結果、従来と同等の断熱効果をより薄い真空断熱材1−4で得ることが可能となり、断熱容器の小型及び省スペース化も可能となる。
また、穴形状部8は、真空断熱材1−4を断熱容器に配設する際にインローとして使用することも可能である。つまり、穴形状部8に他部品を挿入することで真空断熱材1−4を保持することができ、従来、真空断熱材を配設する際に必要であった両面テープ等の粘着剤あるいはホットメルト等の接着剤が不要となる。その結果、製造コストの削減、及びリードタイムの短縮が可能となる。
3b ガスバリア層、4 外周部、8穴形状部。
Claims (3)
- ガスバリア性を有する外包材と芯材とを備えた真空断熱材の製造方法であって、
当該真空断熱材を配設する断熱対象部に密接可能な任意の立体形状に予め成形した外包材にて上記芯材を包囲し、
上記外包材に包囲された芯材を、製造後の大気圧下における真空断熱材の芯材と同じ厚さまで圧縮しながら減圧して上記外包材にて密封し、真空断熱材を形成する、
ことを特徴とする真空断熱材の製造方法。 - 上記外包材の外周部を当該外包材の立体形状に沿った形状にて熱溶着し、上記芯材を密封する、請求項1に記載の真空断熱材の製造方法。
- 上記芯材は、上記外包材による密封前に、上記外包材における任意の立体形状と同じ立体形状に予め成形されている、請求項1又は2に記載の真空断熱材の製造方法。
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