JP4862373B2 - ケーブル式操舵装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハンドルとステアリング機構との相対位置や取り廻しの自由度を図るステアリングシステムやステアバイワイヤシステムのバックアップ機構等として適用されるケーブル式操舵装置の技術分野に属する。
従来、ハンドルとギヤボックスをケーブルにて接続したケーブル式操舵装置において、ケーブル端部とプーリとの固定部に荷重が加わるのを防止して耐久性の向上を図ることを目的とし、インナーケーブルを駆動プーリの周面のプーリ溝に螺旋状に巻き付ける際、インナーケーブルが駆動プーリに常時2回転以上巻き付いているようにし、インナーケーブルと駆動プーリとの間に摩擦力を発生させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平10−59195号公報
しかしながら、従来のケーブル式操舵装置にあっては、インナーケーブルが駆動プーリに常時2回転以上巻き付いているように構成するものであるため、駆動プーリの回転軸方向の全長が長くなり、駆動プーリの大型化を招くし、さらに、インナーケーブルの全長が長くなり、重量増を招く、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、円筒部材の小型化や軽量化を図りながら、インナーケーブルが円筒部材の巻き付け溝から浮き上がるのを防止し、耐久性向上と円滑な巻き付き作動性の確保を達成することができるケーブル式操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、円筒部材にインナーケーブルのケーブル端部を支持するケーブル端部支持構造を有し、前記ケーブル端部が支持された前記円筒部材の回転軸を中心として回転したとき、前記円筒部材の外周面に形成された巻き付け溝に沿って前記インナーケーブルを巻き取るケーブル式操舵装置において、
前記ケーブル端部支持構造は、前記ケーブル端部の固定部から、前記巻き付け溝に沿って所定の長さだけ離れた位置に、前記インナーケーブルを前記巻き付け溝に当接させる規制部材を設け、前記所定の長さは、前記インナーケーブルの張力を支持する摩擦力が発揮できるインナーケーブル最小巻き付け長さであることとしたことを特徴とする。
よって、本発明のケーブル式操舵装置にあっては、インナーケーブルが円筒部材の回転によって円筒部材の外周面に形成された巻き付け溝に沿って巻き付けられる際、ケーブル端部の固定部から、巻き付け溝に沿って所定の長さだけ離れた位置に設けられた規制部材により、インナーケーブルの巻き付け溝に対する当接が維持される。
例えば、ハンドルが左右の最大回転位置から逆の方向の旋回操作される時、弛緩側のインナーケーブルが完全にプーリから離れ、インナーケーブルと巻き付け溝との間に作用する摩擦力が完全に無くなってしまうため、プーリの逆方向への回転によってプーリに巻き付けられるようにする時に、インナーケーブルが円筒部材の巻き付け溝から浮き上がることがある。
これに対し、本発明では、ケーブル端部の固定部から、巻き付け溝に沿って所定の長さだけ離れた位置に設けられた規制部材により、インナーケーブルの巻き付け溝に対する当接が維持される。この規制部材によるインナーケーブルの浮き上がり防止により、円筒部材のケーシング内面にインナーケーブルが接触して傷付くのが防止されるし、インナーケーブルが巻き付け溝に沿って巻き付けられないことも回避される。
また、従来技術のように、インナーケーブルを弛緩する側においても円筒部材に対し常時2回以上巻き付けておく必要がなく、規制部材が設定される位置までの最小限の巻き付き量でよいため、円筒部材の軸方向全長が短くなり、円筒部材の小型化を図ることができるし、インナーケーブルの全長も短くなることで、軽量化を図ることができる。
この結果、円筒部材の小型化や軽量化を図りながら、インナーケーブルが円筒部材の巻き付け溝から浮き上がるのを防止し、耐久性向上と円滑な巻き付き作動性の確保を達成することができる。
以下、本発明のケーブル式操舵装置を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
[全体構成について]
図1は実施例1のケーブル式操舵装置が適用されたステアバイワイヤシステム(以下、「SBWシステム」という。)を示す全体構成図である。
実施例1のケーブル式操舵装置が適用されたSBWシステムは、(1)反力装置、(2)バックアップ装置、(3)転舵装置、(4)制御コントローラにより構成されている。以下、それぞれの構成を詳しく説明する。
(1)反力装置
反力装置は、舵角センサ1,1と、エンコーダ2と、トルクセンサ3,3と、ホールIC4と、反力モータ5と、を有して構成される。
前記舵角センサ1,1は、ハンドル6の操作角を検出する手段で、後述するケーブルコラム7とハンドル6とを結合するコラムシャフト8に設けられている。ハンドル6の操作角検出系としては、2つの舵角センサ1,1により二重系にて構成されている。そして、舵角センサ1,1は、ハンドル6とトルクセンサ3,3との間に設置されており、トルクセンサ3,3の捩れによる角度変化の影響を受けることなく、操舵角を検出できるようになっている。この舵角センサ1,1には、アブソリュート型レゾルバ等を用いる。
前記トルクセンサ3,3は、前記舵角センサ1と反力モータ5との間に設置されていて、トルクセンサ1とトルクセンサ2との2つのトルクセンサにより二重系にて構成されている。トルクセンサ3,3は、例えば、軸方向に延在するトーションバーと、該トーションバーの一端に連結され、該トーションバーと同軸をなす第1軸と、該トーションバーの他端に連結され、該トーションバー及び第1軸と同軸を成す第2軸と、前記第1軸に固定された第1磁性体と、前記第2軸に固定された第2磁性体と、前記第1磁性体及び第2磁性体に対面するコイルと、該コイルを包囲し、前記第1磁性体及び第2磁性体と共に磁気回路を形成する第3磁性体とを有して構成される。そして、前記コイルはトーションバーに作用する捩れに基づく第1磁性体と第2磁性体との相対変位に対応してインダクタンスが変化し、該インダクタンスに基づく出力信号によりトルクを検出する。
前記反力モータ5は、ハンドル6に反力を与える操舵反力アクチュエータであり、前記コラムシャフト8を回転軸とする1ロータ・1ステータの電動モータで構成されており、そのケーシングが車体の適所に固定されている。この反力モータ5としては、ブラシレスモータが使用され、ブラシレスモータの使用に伴ってエンコーダ2とホールIC4とを追加する。その場合は、ホールIC4のみでもモータトルクを発生するモータ駆動は可能であるが、微細なトルク変動が発生し、操舵反力感が悪い。そこで、より繊細で滑らかな反力制御を行うため、コラムシャフト8の軸上にエンコーダ2を装着し、モータ制御を行うことで、微細なトルク変動を低減し、操舵反力感の向上を達成する。なお、エンコーダ2の代わりにレゾルバを用いても良い。
(2)バックアップ装置
反力装置(1)と転舵装置(3)とを機械的に分離・連結を可能とするバックアップ装置は、ケーブルコラム7とバックアップクラッチ9により構成されている。
前記ケーブルコラム7は、前記バックアップクラッチ9が締結されるバックアップモード時、反力装置(1)と転舵装置(3)との間に介在する部材との干渉を避けて迂回しながらも、トルクを伝達するコラムシャフト機能を発揮する機械式バックアップ機構である。ケーブルコラム7は、2つのプーリ71,72に、ケーブル端部がプーリ71,72に固定された2本のインナーケーブル73,74を互いに逆方向へ巻き付け、2つのプーリケーシング75,76に2本のインナーケーブル73,74を内挿したアウターチューブ77,78の両端を固定することにより構成されている。
(3)転舵装置
転舵装置は、エンコーダ10,10、舵角センサ11,11、トルクセンサ12,12、ホールIC13、転舵モータ14,14、ステアリング機構15、操向輪16,16とを有して構成される。
前記舵角センサ11,11とトルクセンサ12,12とは、前記バックアップクラッチ9が一端に取り付けられ、他端部にピニオンギヤが形成されたピニオンシャフト17の軸上に設けられている。舵角センサ11,11としては、上記舵角センサ1,1と同様に二重系を成し、シャフトの回転数を検出するアブソリュート式レゾルバ等が用いられる。また、トルクセンサ12,12としては、上記トルクセンサ3,3と同様に二重系を成し、インダクタンスの変化によりトルクを検出するものが用いられる。そして、ピニオンギヤを介して下流側に舵角センサ11,11を配置し、上流側にトルクセンサ12,12を配置することで、舵角センサ11,11による転舵角検出に際してトルクセンサ12,12の捩りによる角度変化の影響を受けないようにしている。
前記転舵モータ14,14は、前記ピニオンシャフト17上のバックアップクラッチ9とトルクセンサ12,12との中間位置に設けたウォームギヤに噛み合うピニオンギアをモータ軸に設けることで、モータ駆動時にピニオンシャフト17に転舵トルクを付与するように構成されている。この転舵モータ14,14は二重系を成し、第一転舵モータ14と第二転舵モータ14を構成するブラシレスモータとしている。また、上記反力モータ5と同様に、ブラシレスモータの使用に伴ってエンコーダ10,10とホールIC13とを追加する。
前記ステアリング機構15は、前記ピニオンシャフト17の回転により左右の操向輪16,16を転舵させる舵取り機構であって、ラックチューブ15a内に内挿され、前記ピニオンシャフト17のピニオンギヤに噛み合うラックギヤが形成されたラックシャフト15bと、この車両左右方向に延びるラックシャフト15bの両端部に結合されたタイロッド15c,15cと、一端が前記タイロッド15c,15cに結合され、他端が操向輪16,16に結合されたナックルアーム15d,15dと、を有して構成されている。
(4)制御コントローラ
制御コントローラは、電源18により処理演算等を行う2つの制御コントローラ19,19により二重系が構成されている。
前記制御コントローラ19は、反力装置(1)の舵角センサ1,1、エンコーダ2、トルクセンサ3,3、ホールIC4と、転舵装置(3)のエンコーダ10,10、舵角センサ11,11、トルクセンサ12,12、ホールIC13からの検出値が入力される。
前記制御コントローラ19には故障診断部を有し、この故障診断部では、クラッチ切り離しによるステアバイワイヤ制御(以下、「SBW制御」という。)における転舵制御と反力制御の各故障診断と、クラッチ接続によるアシストトルク制御である電動パワーステアリング制御(以下、「EPS制御」という。)における故障診断と、故障診断時における「SBW制御」から「EPS制御」への移行制御が診断される。
制御コントローラ19には、故障診断部以外に、反力指令値演算部、反力モータ駆動部、反力装置電流センサ、転舵指令値演算部、転舵モータ駆動部、転舵装置電流センサ、制御コントローラ診断部をそれぞれ有する。そして、両制御コントローラ19,19は、双方向通信線20を介して互いに情報交換可能に接続されている。
なお、両制御コントローラ19,19には、図外のヨーレート/横Gセンサ、車速を検出する車速センサ、反力モータ5の温度を検出する反力モータ温度センサ等からのセンサ情報が入力される。
[ケーブル端部支持構造について]
図2は実施例1のケーブル式操舵装置におけるケーブル端部支持構造を示すプーリ平面図(a)、プーリ側面図(b)、プーリ正面図(c)、規制部材斜視図(d)である。
まず、実施例1では、図1に示すように、SBWシステムのバックアップ機構として、ケーブル式操舵装置が用いられている。このケーブル式操舵装置において、ハンドル6の左右旋回操作に連れて駆動側プーリ及び従動側プーリが同方向に自由に回転し、プーリ71,72の回転によってその両端部がそれぞれ駆動側及び従動側にプーリに固定されている二本のインナーケーブル73,74が相対的に牽引・弛緩されるようになっている。
なお、ハンドル6の中立位置からの切り込み時には、反力装置側のプーリ71が駆動側プーリであり、転舵装置側のプーリ72が従動側プーリである。また、ハンドル6の切り込み状態から手放し等で、操向輪16,16に発生するセルフアライニングトルクによりハンドル6が中立位置に戻る時には、転舵装置側のプーリ72が駆動側プーリであり、反力装置側のプーリ71が従動側プーリである。以下、プーリ71,72は、同一構成を有するが、ここでは、図2に示す一方のプーリ71に対するケーブル端部支持構造について説明する。
実施例1のケーブル式操舵装置は、プーリ71(円筒部材)にインナーケーブル73のケーブル端部73aを支持するケーブル端部支持構造A1を有し、前記ケーブル端部73aが支持された前記プーリ71の回転軸Lを中心として回転したとき、前記プーリ71の外周面に螺旋状に形成された巻き付け溝71aに沿ってインナーケーブル73を巻き取る構成である。
前記ケーブル端部支持構造A1は、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記巻き付け溝71aに沿って所定の長さだけ離れた位置に第1規制部材82(規制部材)を設け、該第1規制部材82により前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに当接させている。
ここで、前記固定部81は、ケーブル端部73aに鋳込みやカシメ等により固定したピン81aを、プーリ71の端面に回転軸L方向に形成したピン孔81bに固定することで構成される。
また、前記第1規制部材82の設定位置は、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力が発揮できるインナーケーブル最小巻き付け長さだけ離れた位置としている。実施例1では、例えば、固定部81から溝深さの深い巻き付け深溝部分71a'に沿って約半周(約180度)離れた位置としている。
前記規制部材は、前記巻き付け溝71aからケーブル径相当だけ外径方向に離れた位置に対向配置した第1規制部材82であり、該第1規制部材82により、前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに挟み込み当接させている。
前記プーリ71は、外周面に形成された前記巻き付け溝71aのうち、前記ケーブル端部73aの固定部81から、少なくとも前記第1規制部材82を設定する位置までの巻き付け深溝部分71a'の溝深さを、他の巻き付け溝71aの溝深さよりも深く設定している。
実施例1では、図2(a)に示すように、前記第1規制部材82を設定した巻き付け深溝部分71a'の位置から本来の溝深さに徐々に戻すまでに約1/4周分を設定している。よって、プーリ71の上下面から少なくとも一つ目の溝のうち約3/4周分の溝を、中央部分の溝深さより深い溝による巻き付け深溝部分71a'としている。
前記第1規制部材82は、前記プーリ71の端面に回転軸L方向から差し込み、前記巻き付け深溝部分71a'を貫通することにより、前記プーリ71に設定している。すなわち、前記プーリ71には、第1規制部材82を貫通する貫通穴82aが形成され、巻き付け深溝部分71a'を貫通した位置には有底穴82bが形成されている。そして、前記第1規制部材82は、前記プーリ71に設定された円柱形状のピン部材としている。
次に、作用を説明する。
[従来技術の概要と問題点]
ステアバイワイヤ(Steer-By-Wire)システムにおいて、反力アクチュエータが故障すると、反力制御を中止すると共に、クラッチを締結させ、ハンドルと操向輪とをバックアップ機構であるケーブルコラムを介して機械的に連結し、ハンドルの回転が、ピニオンに伝達され、タイヤを転舵することを可能にするようなケーブル式バックアップ機構が用いられている。
このケーブル式操舵装置において、ハンドルを例えば右方向へ旋回操作すると、駆動側プーリが同方向に回転し、これによって一方のインナーケーブルを巻き付け牽引して従動側プーリを右方向へ回転させる。なお、この時、他方のインナーケーブルは、同時に弛緩されて従動側プーリに巻き付けられる。これにより、ステアリング機構のラックを左方向に摺動させて、タイヤを右方向に転舵させるようになっている。また、ハンドルを左方向に旋回操作すれば、上述とは逆の作用でタイヤを転舵させることができる。
そして、ハンドルが左右の最大回転位置まで旋回操作されることに伴って、駆動側プーリ及び従動側プーリも同方向に自由に回転して、このプーリの回転よって、一方のインナーケーブルがますます従動側プーリから弛緩されて駆動側プーリに巻き付けられると同時に、他方のインナーケーブルがますます駆動側プーリから弛緩されて従動側プーリに巻き付けられるように、各インナーケーブルが相対的に牽引・弛緩されるようになっている。


なお、このケーブル式操舵装置において、インナーケーブルの端部とプーリとの固定部は、インナーケーブルの端部に鋳込みやカシメにより固定した円筒ピン形状のピンを、プーリの端面に形成したピン孔に固定した後、プーリの外周面に形成されている巻き付け溝に沿って、プーリに巻き付けられている。そして、インナーケーブルの張力を、該インナーケーブル及び巻き付け溝の間に作用する摩擦力で支持し、インナーケーブルとインナーケーブル端部のピンとプーリのピン孔に荷重が作用するのを回避する。
そして、ハンドルが最大回転位置にある時に、駆動側プーリにおいては、一方のインナーケーブルが完全にプーリに巻き付けられるものの、他方のインナーケーブルが完全にプーリから弛緩されている。また、従動側プーリにおいても、前記の駆動側プーリと同じ状況である。ハンドルが左右の最大回転位置から逆の方向(中立位置への戻り方向)に旋回操作される時に、前記弛緩側のインナーケーブルが完全にプーリから離れ、インナーケーブルと巻き付け溝との間に作用する摩擦力が完全に無くなってしまう。このため、プーリの逆方向への回転によってプーリに巻き付けられるようにする時に、インナーケーブルが巻き付け溝から浮き上がって外側に大きく広がることがある。そして、インナーケーブルの外面とプーリケーシングの内面が接触してインナーケーブルに傷が付き易くなり、インナーケーブルの耐久性が低下する可能性がある。
これは、プーリ及びインナーケーブルの設計によりインナーケーブルがプーリに巻き付けられる時に巻き付け溝から浮き上がらないように最低必要な巻き付き数(例えば、プーリ半周)が決まっていて、これ以下にインナーケーブルがプーリに巻き付けられると、インナーケーブルと巻き付け溝の間に作用する摩擦力がインナーケーブルの張力を充分支持できなくなり、インナーケーブルが巻き付け溝から浮き上がってしまう可能性があるからである。また、このインナーケーブルの浮き上がりによって、特に急激なハンドル旋回操作する時に、弛緩側ではインナーケーブルがプーリ外周面の巻き付け溝に沿って、巻き付けられなくて、ケーブルの作動に障害が発生する可能性がある。
また、ハンドルが左右の最大回転位置にある時に、弛緩側のインナーケーブルが完全にプーリの外周面に形成されている巻き付け溝から離れ、インナーケーブルと巻き付け溝の間に作用する、インナーケーブルの張力を支持する摩擦力が完全に無くなったため、インナーケーブルの張力がインナーケーブルとケーブル端部のピンとプーリのピン孔に大きな荷重として直接作用するので、前記固定部の耐久性が低下する可能性がある。
特開平10−059195号公報では、インナーケーブルをプーリの巻き付け溝に巻き付ける際に、インナーケーブルがプーリに常時2回転以上巻き付けているようにし、インナーケーブルとプーリの間に摩擦力を作用させることによって、ハンドルが左右の最大回転位置に達しても、インナーケーブルとピンとプーリのピン固定部に過大な荷重が作用することを防止する。また、ハンドルが左右の最大回転位置から逆の方向の旋回操作される時に、インナーケーブルがプーリの巻き付け溝から浮き上がり、巻き付け溝に沿ってプーリに巻き付けられないことを回避するようにしている。
しかしながら、プーリにインナーケーブルを、常時2回転以上巻き付けるので、プーリの軸方向全長が長くなり、プーリの大型化を招くし、インナーケーブルの全長も2回転以上の巻き付け余裕分が長くなるため、重量増となってしまう。
[ケーブル端部支持作用]
上記従来の問題点に対し、実施例1のケーブル式操舵装置では、プーリ71の小型化や軽量化を図りながら、インナーケーブル73,74がプーリ71の巻き付け溝71aから浮き上がるのを防止し、耐久性向上と円滑な巻き付き作動性の確保を達成することができるようにした。
以下、実施例1のケーブル式操舵装置における小型軽量化作用、組み付け作用、及び、インナーケーブル浮き上がり防止作用等について説明する。
・小型軽量化作用
実施例1のケーブル式操舵装置では、ケーブル端部73aの固定部81から、巻き付け溝71aに沿って所定の長さだけ離れた位置に第1規制部材82を設け、該第1規制部材82によりインナーケーブル73を巻き付け溝71aに当接させるケーブル端部支持構造A1を採用した。
すなわち、従来はケーブル端部の浮き上がり防止のため、常時2回転以上巻き付けによるインナーケーブルとプーリの間での摩擦力を作用させる方法を採用していたのに対し、実施例1はケーブル端部の浮き上がり防止のため、ケーブル端部73aの固定部81から、巻き付け溝71aに沿って所定の長さだけ離れた位置にてインナーケーブル73を巻き付け溝71aに当接させる方法を採用した。
このため、実施例1のケーブル式操舵装置では、従来技術のように、インナーケーブルを弛緩する側においてもプーリに対し常時2回以上巻き付けておく必要がなく、第1規制部材82が設定される位置までの最小限の巻き付き量でよいため、プーリ71の軸方向全長が短くなり、プーリ71の小型化を図ることができるし、インナーケーブル73,74の全長も短くなることで、軽量化を図ることができる。
・組み付け作用
プーリ71に対するインナーケーブル73の組付けは、ケーブル端部73aに固定したピン81aを、プーリ71の端面に形成したピン孔81bに固定し、その後、プーリ71の外周面に形成されている溝深さが深い巻き付け深溝部分71a'及び巻き付け溝71aに沿って巻き付ける。その後、規制部材としての第1規制部材82を、プーリ71の端面に形成された貫通穴82aに対し、回転軸L方向から差し込み、巻き付け深溝部分71a'を貫通し、さらに、有底穴82bまで差し込むことで行われる。
上記組み付けにより、インナーケーブル最小巻き付け位置で、インナーケーブル73を巻き付け深溝部分71a'に当接させるように、第1規制部材82によりインナーケーブル73に接触力を付与する作用を示し、インナーケーブル73が巻き付け深溝部分71a'から浮き上がることを規制する。
・インナーケーブル浮き上がり防止作用等
ハンドル6に連れて自由に回るプーリ71の左右方向の回転によって、インナーケーブル73がプーリ71に巻き付けられたり、プーリ71から弛緩されたりする。そして、ハンドル6が左右の最大回転位置にある時に、弛緩側のインナーケーブル73がケーブル端部73aの固定部81から、インナーケーブル最小巻き付け数の位置(プーリ半周)までしかプーリ71に巻き付けられないようになっている。
したがって、第1規制部材82によって、ハンドル6が最大回転位置に達しても、インナーケーブル73が常時プーリ半周分以上にプーリ71に巻き付けられることを確保し、インナーケーブル73が巻き付け溝71aから浮き上がること回避することができる。なお、最小巻き付き数のプーリ半周分から3/4周分までは、他の溝の径に合わせるように異径となっている。径が変化すると回転比は異なるため、3/4周分残して転舵制御される。
また、インナーケーブル73の浮き上がりを回避することによって、ハンドル6が左右最大回転位置から中立位置に戻るに連れて、今度は逆方向へ回転するプーリ71の回転によって、プーリ71に巻き付けられようとする弛緩側のインナーケーブル73がプーリ71に巻き付けられないことも防止することができる。
このインナーケーブル73の浮き上がり防止により、例えば、プーリ71のプーリケーシング75の内面にインナーケーブル73が接触して傷付き易くなるのが防止されるし、インナーケーブル73がプーリ71の巻き付け溝71aに沿って巻き付けられないことも回避される。
さらに、上記の場合、ケーブル端部73aの固定部81から、インナーケーブル最小巻き付け数の位置(プーリ半周)までは、インナーケーブル73と巻き付け深溝部分71a'の間に作用する摩擦力が弛緩側のインナーケーブル73の張力を支持し、インナーケーブル73と、ケーブル端部73aのピン81aと、プーリ71のピン孔81bと、に過大な荷重がかからないようになっていて、インナーケーブル73とプーリ71の耐久性が低下することを防止する。
この第1規制部材82は円柱形状のピン部材であるため、インナーケーブル73との摩擦が少なくインナーケーブル73の外面を傷付けることを抑えることができる。また、この第1規制部材82は、プーリ71に対し強固に固定されているため、インナーケーブル73が浮き上がらないように、インナーケーブル73に充分な接触力を与えられる強度を持つ。
上記のように、実施例1のケーブル式操舵装置において、前記ケーブル端部支持構造A1は、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記巻き付け溝71aに沿って所定の長さだけ離れた位置に第1規制部材82を設け、該第1規制部材82により前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに当接させた。
このため、上記小型軽量化作用及びインナーケーブル浮き上がり防止作用が発揮され、プーリ71の小型化や軽量化を図りながら、インナーケーブル73,74がプーリ71の巻き付け溝71aから浮き上がるのを防止し、耐久性向上と円滑な巻き付き作動性の確保を達成することができる。
実施例1のケーブル式操舵装置において、前記ケーブル端部支持構造A1は、前記第1規制部材82を、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力が発揮できるインナーケーブル最小巻き付け長さだけ離れた位置に設けた。
例えば、第1規制部材82の設定位置は、ケーブル端部73aの固定部81から、実施例1のプーリ半周より近い位置に設定すると、インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力を発揮できないし、逆に、ケーブル端部73aの固定部81から、実施例1のプーリ半周より遠い位置に設定すると、プーリ71の小型化や軽量化を図ることができない。
これに対し、実施例1では、第1規制部材82の設定位置を、インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力の発揮と、プーリ71の小型化や軽量化と、を両立する最適位置とすることができる。
実施例1のケーブル式操舵装置において、前記規制部材は、前記巻き付け溝71aからケーブル径相当だけ外径方向に離れた位置に対向配置した第1規制部材82であり、該第1規制部材82により、前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに挟み込み当接させた。
例えば、規制部材によりインナーケーブルを巻き付け溝に当接させる規制力が弱いと、インナーケーブルから規制力を超えるような過大な入力がある場合、インナーケーブルの巻き付け溝からの浮き上がりを防止できない。
これに対し、実施例1では、インナーケーブル73に接触力を付与し、挟み込み当接による規制作用を発揮する第1規制部材82により、インナーケーブル73から過大な入力があっても、インナーケーブル73の巻き付け溝71aからの浮き上がりを確実に防止することができる。
実施例1のケーブル式操舵装置において、前記プーリ71は、外周面に形成された前記巻き付け溝71aのうち、前記ケーブル端部73aの固定部81から、少なくとも前記第1規制部材82を設定する位置までの巻き付け深溝部分71a'の溝深さを、他の巻き付け溝71aの溝深さよりも深く設定した。
例えば、現状の同径による巻き付け溝が形成されたプーリに、挟み込み当接によりインナーケーブルの浮き上がりを規制する規制部材を設けようとする場合、規制部材の設定スペースを確保するために、プーリの上下部分の外径を一部分もしくは全周にわたり拡大する必要がある。
これに対し、実施例1では、ケーブル端部73aの固定部81から、少なくとも第1規制部材82を設定する位置までの巻き付け深溝部分71a'の溝深さを、他の巻き付け溝71aの溝深さよりも深く設定することで、プーリ71の外径を変えることなく、第1規制部材82を設定することができる。この結果、実施例1の第1規制部材82を採用しても、プーリハウジング75,76の設計変更を要さない。
実施例1のケーブル式操舵装置において、前記第1規制部材82は、前記プーリ71の端面に回転軸L方向から差し込み、前記巻き付け深溝部分71a'を貫通することにより、前記プーリ71に設定した。
例えば、規制部材をブラケットにピン部材を予め固定した別ユニット部材としておき、これをプーリに対しネジ止め等により固定する場合、部品点数が多くなりコスト増となるし、組み付け作業性が劣る。
これに対し、実施例1では、第1規制部材82を差し込むだけでプーリ71に設定できることで、充分な接触力を与える固定強度を持ちながら、低コストで、かつ、良好な組み付け作業性を得ることができる。
実施例1のケーブル式操舵装置において、前記第1規制部材82は、前記プーリ71に設定された円柱形状のピン部材とした。
例えば、第1規制部材を多角柱形状のピン部材とした場合、インナーケーブルに接触力を作用させると、角部の接触により摩擦が大きくなり、インナーケーブルの外面を傷付けてしまうことがある。
これに対し、実施例1では、第1規制部材82を円柱形状のピン部材としたことで、頻繁にインナーケーブル73に接触力を作用させても、インナーケーブル73の外面を傷付けることを抑制することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のケーブル式操舵装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) プーリ71にインナーケーブル73のケーブル端部73aを支持するケーブル端部支持構造A1を有し、前記ケーブル端部73aが支持された前記プーリ71の回転軸Lを中心として回転したとき、前記プーリ71の外周面に螺旋状に形成された巻き付け溝71aに沿ってインナーケーブル73を巻き取るケーブル式操舵装置において、前記ケーブル端部支持構造A1は、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記巻き付け溝71aに沿って所定の長さだけ離れた位置に第1規制部材82を設け、該第1規制部材82により前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに当接させたため、プーリ71の小型化や軽量化を図りながら、インナーケーブル73,74がプーリ71の巻き付け溝71aから浮き上がるのを防止し、耐久性向上と円滑な巻き付き作動性の確保を達成することができる。
(2) 前記ケーブル端部支持構造A1は、前記第1規制部材82を、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力が発揮できるインナーケーブル最小巻き付け長さだけ離れた位置に設けたため、第1規制部材82の設定位置を、インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力の発揮と、プーリ71の小型化や軽量化と、を両立する最適位置とすることができる。
(3) 前記規制部材は、前記巻き付け溝71aからケーブル径相当だけ外径方向に離れた位置に対向配置した第1規制部材82であり、該第1規制部材82により、前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに挟み込み当接させたため、インナーケーブル73から過大な入力があっても、インナーケーブル73の巻き付け溝71aからの浮き上がりを確実に防止することができる。
(4) 前記プーリ71は、外周面に形成された前記巻き付け溝71aのうち、前記ケーブル端部73aの固定部81から、少なくとも前記第1規制部材82を設定する位置までの巻き付け深溝部分71a'の溝深さを、他の巻き付け溝71aの溝深さよりも深く設定したため、プーリ71の外径を変えることなく、第1規制部材82を設定することができる。
(5) 前記第1規制部材82は、前記プーリ71の端面に回転軸L方向から差し込み、前記巻き付け深溝部分71a'を貫通することにより、前記プーリ71に設定したため、充分な接触力を与える固定強度を持ちながら、低コストで、かつ、良好な組み付け作業性を得ることができる。
(6) 前記第1規制部材82は、前記プーリ71に設定された円柱形状のピン部材としたため、頻繁にインナーケーブル73に接触力を作用させても、インナーケーブル73の外面を傷付けることを抑制することができる。
実施例2は、規制部材としてインナーケーブルを巻き付け溝に対する当接位置に拘束する第2規制部材とした例である。
まず、構成を説明する。
図3は実施例2のケーブル式操舵装置におけるケーブル端部支持構造を示すプーリ平面図(a)、プーリ側面図(b)、プーリ正面図(c)、規制部材斜視図(d)である。
実施例2のケーブル式操舵装置は、プーリ71(円筒部材)にインナーケーブル73のケーブル端部73aを支持するケーブル端部支持構造A2を有し、前記ケーブル端部73aが支持された前記プーリ71の回転軸Lを中心として回転したとき、前記プーリ71の外周面に螺旋状に形成された巻き付け溝71aに沿ってインナーケーブル73を巻き取る構成である。
前記ケーブル端部支持構造A2は、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記巻き付け溝71aに沿って所定の長さだけ離れた位置に第2規制部材83(規制部材)を設け、該第2規制部材83により前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに当接させている。
ここで、前記第2規制部材83の設定位置は、前記ケーブル端部73aの固定部81から、前記インナーケーブル73の張力を支持する摩擦力が発揮できるインナーケーブル最小巻き付け長さだけ離れた位置としている。実施例2では、例えば、固定部81から巻き付け溝71aに沿って約半周(約180度)離れた位置としている。
前記規制部材は、前記インナーケーブル73に設けた第2規制部材83であり、該第2規制部材83により、前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに対する当接位置に拘束している。
前記第2規制部材83は、前記インナーケーブル73の全周を拘束するリング部材83aと、該リング部材83aとは連結部材83bを介して接続された固定ピン部材83cと、を有している。そして、前記連結部材83b及び前記固定ピン部材83cは、前記プーリ71の端面に回転軸L方向から差し込むことにより、前記プーリ71に設定している。
ここで、前記リング部材83aは、鋳込みやカシメによりインナーケーブル73の所定の位置に固定される。また、前記プーリ71には、連結部材83b及び固定ピン部材83cのための差し込み穴83dが形成されている。なお、他の構成は、実施例1と同様であるので、説明を省略する。
次に、作用を説明する。
実施例2のケーブル端部支持構造A2による組み付け作用及びインナーケーブル浮き上がり防止作用等について説明する。
・組み付け作用
プーリ71に対するインナーケーブル73の組付けは、ケーブル端部73aに固定したピン81aを、プーリ71の端面に形成したピン孔81bに固定し、その後、プーリ71の外周面に形成されている巻き付け溝71aに沿って巻き付ける。その後、ケーブル端部73aから所定長さだけ離れた位置に予めリング部材83aが固定されている第2規制部材83の連結部材83b及び固定ピン部材83cを、プーリ71の端面に形成された差し込み穴83dに対し、回転軸L方向から差し込むことで行われる。
上記組み付けにより、第2規制部材83により、インナーケーブル最小巻き付け位置で、インナーケーブル73を巻き付け溝71aに当接させる位置にインナーケーブル73を拘束する作用を示し、インナーケーブル73が巻き付け溝71aから浮き上がることを規制する。
・インナーケーブル浮き上がり防止作用等
ハンドル6に連れて自由に回るプーリ71の左右方向の回転によって、インナーケーブル73がプーリ71に巻き付けられたり、プーリ71から弛緩されたりする。そして、ハンドル6が左右の最大回転位置にある時に、弛緩側のインナーケーブル73がケーブル端部73aの固定部81から、インナーケーブル最小巻き付け数の位置(プーリ半周)までしかプーリ71に巻き付けられないようになっている。
したがって、第2規制部材83によって、ハンドル6が最大回転位置に達しても、インナーケーブル73が常時プーリ半周分以上にプーリ71に巻き付けられることを確保し、インナーケーブル73が巻き付け溝71aから浮き上がること回避することができる。
また、インナーケーブル73の浮き上がりを回避することによって、ハンドル6が左右最大回転位置から中立位置に戻るに連れて、今度は逆方向へ回転するプーリ71の回転によって、プーリ71に巻き付けられようとする弛緩側のインナーケーブル73がプーリ71に巻き付けられないことも防止することができる。
このインナーケーブル73の浮き上がり防止により、例えば、プーリ71のプーリケーシング75の内面にインナーケーブル73が接触して傷付き易くなるのが防止されるし、インナーケーブル73がプーリ71の巻き付け溝71aに沿って巻き付けられないことも回避される。
さらに、上記の場合、ケーブル端部73aの固定部81から、インナーケーブル最小巻き付け数の位置(プーリ半周)までは、インナーケーブル73と巻き付け溝71aの間に作用する摩擦力が弛緩側のインナーケーブル73の張力を支持し、インナーケーブル73と、ケーブル端部73aのピン81aと、プーリ71のピン孔81bと、に過大な荷重がかからないようになっていて、インナーケーブル73とプーリ71の耐久性が低下することを防止する。
この第2規制部材83は、リング部材83aと連結部材83bと固定ピン部材83cによる構成であり、インナーケーブル73の張力に対して、リング部材83aとインナーケーブル73のカシメ等による摩擦力、及び、連結部材83bと固定ピン部材83cとがプーリ71の差し込み穴83dへ固定される支持力により、インナーケーブル73が浮き上がらないだけの充分な支持強度を持つ。
上記のように、実施例2のケーブル式操舵装置において、前記規制部材は、前記インナーケーブル73に設けた第2規制部材83であり、該第2規制部材83により、前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに対する当接位置に拘束した。
例えば、規制部材によりインナーケーブルを巻き付け溝に当接させる規制力が弱いと、インナーケーブルから規制力を超えるような過大な入力がある場合、インナーケーブルの巻き付け溝からの浮き上がりを防止できない。
これに対し、実施例2では、インナーケーブル73を巻き付け溝71aに対する当接位置に拘束し、かつ、実施例1の第1規制部材82より高い規制性能を発揮する第2規制部材83により、インナーケーブル73から過大な入力があっても、インナーケーブル73の巻き付け溝71aからの浮き上がりを確実に防止することができる。
実施例2のケーブル式操舵装置において、前記第2規制部材83は、前記インナーケーブル73を拘束するリング部材83aを有する。
例えば、インナーケーブルの一部分を拘束するようにした場合、インナーケーブルの拘束力が低下する。また、実施例1のように、規制部材をピン部材とした場合には、インナーケーブルとの擦れを避けることができない。
これに対し、実施例2では、インナーケーブル73を拘束するリング部材83aを有することで、高い拘束力が発揮されると共に、インナーケーブル73との擦れを防止することができる。
実施例2のケーブル式操舵装置において、前記第2規制部材83は、前記リング部材83aと、該リング部材83aとは連結部材83bを介して接続された固定ピン部材83cと、を有し、前記連結部材83b及び前記固定ピン部材83cは、前記プーリ71の端面に回転軸L方向から差し込むことにより、前記プーリ71に設定した。
例えば、規制部材をネジ固定等によりプーリに固定するようにした場合には、組み付け工数を要し、組み付け作業性が低下する。また、実施例1のように、ピン部材による規制部材とした場合には、プーリの巻き付け溝の形状変更を余儀なくされる。
これに対し、実施例2では、プーリ71の端面から差し込むだけで、高い組み付け作業性により第2規制部材83を設定することができると共に、プーリ71の巻き付け溝71aの形状変更を要しないで規制部材を適用することができる。
次に、効果を説明する。
実施例2のケーブル式操舵装置にあっては、実施例1の(1),(2)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
(7) 前記規制部材は、前記インナーケーブル73に設けた第2規制部材83であり、該第2規制部材83により、前記インナーケーブル73を前記巻き付け溝71aに対する当接位置に拘束したため、インナーケーブル73から過大な入力があっても、インナーケーブル73の巻き付け溝71aからの浮き上がりを確実に防止することができる。
(8) 前記第2規制部材83は、前記インナーケーブル73を拘束するリング部材83aを有するため、高い拘束力を発揮できると共に、インナーケーブル73との擦れを防止することができる。
(9) 前記第2規制部材83は、前記リング部材83aと、該リング部材83aとは連結部材83bを介して接続された固定ピン部材83cと、を有し、前記連結部材83b及び前記固定ピン部材83cは、前記プーリ71の端面に回転軸L方向から差し込むことにより、前記プーリ71に設定したため、高い組み付け作業性により第2規制部材83を設定することができると共に、プーリ71の巻き付け溝71aの形状変更を要しないで規制部材を適用することができる。
以上、本発明のケーブル式操舵装置を実施例1及び実施例2に基づき説明してきたが、具体的な構成については、これらの実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、ケーブル端部支持構造として、規制部材を、巻き付け溝からケーブル径相当だけ外径方向に離れた位置に対向配置した第1規制部材とし、該第1規制部材により、インナーケーブルを巻き付け溝に挟み込み当接させる例を示し、実施例2では、ケーブル端部支持構造として、規制部材を、インナーケーブルに設けた第2規制部材とし、該第2規制部材により、インナーケーブルを巻き付け溝に対する当接位置に拘束させる例を示した。しかし、これらの規制部材に限られるものでは無く、要するに、ケーブル端部支持構造は、ケーブル端部の固定部から、巻き付け溝に沿って所定の長さだけ離れた位置に規制部材を設け、該規制部材によりインナーケーブルを巻き付け溝に当接させるものであれば、実施例1,2以外の規制部材によるものも本発明に含まれる。
実施例1,2では、ステアバイワイヤシステムのバックアップ機構として適用したケーブル式操舵装置の例を示したが、ハンドルとステアリング機構との相対位置や取り廻しの自由度を図るため、コラムシャフトに代えケーブルを操舵力伝達系に採用したステアリングシステム等にも適用することができる。要するに、円筒部材にインナーケーブルのケーブル端部を支持するケーブル端部支持構造を有し、ケーブル端部が支持された円筒部材の回転軸を中心として回転したとき、円筒部材の外周面に形成された巻き付け溝に沿ってインナーケーブルを巻き取るケーブル式操舵装置であれば本発明を適用することができる。
実施例1のケーブル式操舵装置が適用されたステアバイワイヤシステムを示す全体構成図である。 実施例1のケーブル式操舵装置におけるケーブル端部支持構造を示すプーリ平面図(a)、プーリ側面図(b)、プーリ正面図(c)、規制部材斜視図(d)である。 実施例2のケーブル式操舵装置におけるケーブル端部支持構造を示すプーリ平面図(a)、プーリ側面図(b)、プーリ正面図(c)、規制部材斜視図(d)である。
符号の説明
7 ケーブルコラム
71,72 プーリ(円筒部材)
73,74 インナーケーブル
75,76 プーリケーシング
77,78 アウターチューブ
A1,A2 ケーブル端部支持構造
71a 巻き付け溝
71a' 巻き付け深溝部分
73a ケーブル端部
81 固定部
81a ピン
81b ピン孔
82 第1規制部材(規制部材)
82a 貫通穴
82b 有底穴
83 第2規制部材((規制部材)
83a リング部
83b 連結部
83c 固定ピン部
83d 差し込み穴
L プーリ71の回転軸

Claims (8)

  1. 円筒部材にインナーケーブルのケーブル端部を支持するケーブル端部支持構造を有し、前記ケーブル端部が支持された前記円筒部材の回転軸を中心として回転したとき、前記円筒部材の外周面に形成された巻き付け溝に沿って前記インナーケーブルを巻き取るケーブル式操舵装置において、
    前記ケーブル端部支持構造は、前記ケーブル端部の固定部から、前記巻き付け溝に沿って所定の長さだけ離れた位置に規制部材を設け、該規制部材により前記インナーケーブルを前記巻き付け溝に当接させ、前記所定の長さは、前記インナーケーブルの張力を支持する摩擦力が発揮できるインナーケーブル最小巻き付け長さであることとしたことを特徴とするケーブル式操舵装置。
  2. 請求項1に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記規制部材は、前記巻き付け溝からケーブル径相当だけ外径方向に離れた位置に対向配置した第1規制部材であり、該第1規制部材により、前記インナーケーブルを前記巻き付け溝に挟み込み当接させたことを特徴とするケーブル式操舵装置。
  3. 請求項に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記円筒部材は、外周面に形成された前記巻き付け溝のうち、前記ケーブル端部の固定部から、少なくとも前記第1規制部材を設定する位置までの部分の溝深さを、他の部分の溝深さよりも深く設定したことを特徴とするケーブル式操舵装置。
  4. 請求項2または3に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記第1規制部材は、前記円筒部材の端面に回転軸方向から差し込み、前記巻き付け溝を貫通することにより、前記円筒部材に設定したことを特徴とするケーブル式操舵装置。
  5. 請求項に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記第1規制部材は、前記円筒部材に設定された円柱形状のピン部材としたことを特徴とするケーブル式操舵装置。
  6. 請求項に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記規制部材は、前記インナーケーブルに設けた第2規制部材であり、該第2規制部材により、前記インナーケーブルを前記巻き付け溝に対する当接位置に拘束したことを特徴とするケーブル式操舵装置。
  7. 請求項に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記第2規制部材は、前記インナーケーブルを拘束するリング部材を有することを特徴とするケーブル式操舵装置。
  8. 請求項7に記載されたケーブル式操舵装置において、
    前記第2規制部材は、前記リング部材と、該リング部材とは連結部材を介して接続された固定ピン部材と、を有し、
    前記連結部材及び前記固定ピン部材は、前記円筒部材の端面に回転軸方向から差し込むことにより、前記円筒部材に設定したことを特徴とするケーブル式操舵装置。
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