JP2005082099A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操舵軸の軸上に2つのモータを並設してある車両用操舵装置を、操舵部材から操舵軸への伝動構成に支障を来すことなく実現する。
【解決手段】 操舵軸11と同軸上に並設された操舵モータ3,3のロータ31,31と一体回転する回転筒60と平行をなして歯車軸70を支持し、この歯車軸70に周設された小歯車71を回転筒60の外周に周設された大歯車72に噛合させ、ギヤハウジング15の外部に突設された歯車軸70の端部を、操舵部材の操作に連動回転する回転軸にフレキシブルシャフト73を介して連結する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、運転者によりなされるステアリングホイール等の操舵部材の操作に応じて車両を操舵せしめるための車両用操舵装置に関する。
近年、操舵のために運転者により操作されるステアリングホイール等の操舵部材を舵取機構から機械的に分離して配すると共に、舵取機構の一部に操舵モータを付設し、この操舵モータを前記操舵部材の操作方向及び操作量の検出結果に基づいて駆動制御して、該操舵モータの回転を舵取機構中の操舵軸の軸長方向の移動に変換して、この移動により操舵部材の操作に応じた操舵を行わせるようにした分離式の操舵装置、所謂、ステアバイワイヤ式の操舵装置が開発されつつある(例えば、特許文献1、2参照)。
この種の分離式の操舵装置は、操舵部材の操作量と舵取機構の動作量との対応関係が機械的な制約を受けず、車速の高低、旋回程度、加減速の有無等、走行状態に応じた操舵特性の変更制御に柔軟に対応し得る等、操舵部材と舵取機構とが連結された一般的な操舵装置においては得難い多くの利点を有しており、自動車技術の発展のために有用なものとして注目されている。
一方、分離式の操舵装置においては、操舵モータの回転力のみによって操舵がなされるため、例えば、悪路上での車両の停止時を想定して定められる最大操舵力を得るべく操舵モータを選定した場合、該操舵モータが大型化し、占有スペースが限られる舵取機構周辺への配設が難しく、大なる操舵力を必要としない通常路面での高速走行中のエネルギ効率が悪くなるという不具合がある。
このような不具合を解消するため、操舵モータを2つに分割構成すると共に、これらを舵取機構中の操舵軸と同軸上に並設し、配設スペースの削減とエネルギ効率の向上とを図った分離式の操舵装置が提案されている(例えば、特許文献3参照)。なお、前記操舵モータの回転は、これらの出力端に連設された回転筒と、該回転筒の内側に挿通された操舵軸との間に構成されたボールねじ機構の動作により操舵軸の軸長方向移動に変換されるように構成されている。
このように操舵軸と同軸上に2つのモータを並設する構成は、車両用の操舵装置として広く普及しているパワーステアリング装置においても、舵取機構に付設された操舵補助用のモータの小型化及びエネルギ効率の向上のために有効である。
特開平10−218000号公報 特開2001−341655号公報 特開2001−80530号公報
また一方、分離式の操舵装置においては、操舵モータ、操舵部材の操作方向及び操作量を含めて車両の走行状態を検出する各種のセンサ、並びに、これらのセンサの検出結果に基づいて操舵モータを制御する制御部に対するフェイルセーフ対策が重要であり、前記特許文献2に開示されているように、操舵部材と舵取機構との間に電磁クラッチ等の連結クラッチを介装し、この連結クラッチをフェイル発生時に連結動作させ、操舵部材の操作力を舵取機構に機械的に伝達可能として、フェイル発生時におけるマニュアル操舵が行えるようにしてある。
このような連結クラッチを備える場合、該連結クラッチを介して操舵部材から伝えられる回転を操舵軸の軸長方向に変換するための運動変換機構が必要である。この運動変換機構は、具体的には、操舵軸としてのラック軸と、これに噛合するピニオン軸とを備え、従来から広く用いられているラックピニオン式の舵取機構を転用し、操舵部材の操作に応じて回転する回転軸(ステアリング軸)と前記ピニオン軸との間に前記連結クラッチを介装して、該連結クラッチの連結動作時に回転軸からの伝動により生じるピニオン軸の回転をラック軸の軸長方向の移動に変換するように構成されている。
ところが、フェイルセーフのために以上の如き連結クラッチを備える分離式の操舵装置においては、この連結クラッチを経て操舵部材から伝えられる回転を操舵軸の移動に変換する運動変換機構が、操舵軸の軸上の所定の長さ範囲を占めるため、特許文献3に開示されたように、操舵軸と同軸上に2つの操舵モータを並設する構成を併用することが難しいという不具合がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、操舵軸の軸上に2つのモータを並設してある車両用操舵装置を、操舵部材から操舵軸への伝動構成に支障を来すことなく実現することを目的とする。
本発明の第1発明に係る車両用操舵装置は、操舵軸と同軸上に並設され、操舵部材の操作に応じて回転駆動される2つのモータと、これらのモータからの伝動により回転する回転筒とを備え、該回転筒の回転を運動変換して前記操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる車両用操舵装置において、前記操舵部材の操作に連動回転する回転軸と、該回転軸の回転を前記回転筒に伝達可能な伝動手段とを備えることを特徴とする。
本発明においては、分離式の操舵装置における操舵用のモータ、又はパワーステアリング装置における操舵補助用のモータの回転を操舵軸の軸長方向の移動に変換すべく構成されたボールねじ機構等の運動変換機構における回転筒を、操舵部材の操作に連動回転する回転軸に伝動手段を介して回転伝達可能に連結し、前記回転筒を操舵部材から操舵軸への伝動に兼用して、操舵軸と同軸上に2つのモータが並設された車両用操舵装置を無理なく実現する。
また第2発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における伝動手段が、前記回転筒と略平行をなして支持され、前記回転筒の外周に周設された歯車に噛合された歯車軸と、該歯車軸の端部と前記回転軸の端部とを回転伝達可能に連結する連結ジョイントとを備えることを特徴とし、第3発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における伝動手段が、前記回転筒の周上に一端を連結され、前記回転軸の周上に他端を連結されて、前記回転筒及び回転軸の外周に夫々適宜回数巻回された伝動ケーブルを備えることを特徴とし、更に第4発明に係る車両用操舵装置は、第1発明における伝動手段が、前記回転筒と前記回転軸との間に張架された伝動ベルトを備えることを特徴とする。
第2発明においては、操舵部材の操作に応じた回転軸の回転を、フレキシブルシャフト、自在継手等の連結ジョイントにより回転筒と略平行をなす歯車軸に伝え、更に、この歯車軸に噛合する歯車が周設された回転筒に確実に伝え、該回転筒を備えるモータ用の運動変換機構の動作により操舵軸の軸長方向の移動に変換して機械的な操舵を行わせる。
第3発明においては、操舵部材の操作に応じた回転軸の回転により、該回転軸の周上に一端を連結された伝動ケーブルを引っ張り、この伝動ケーブルの他端が連結された回転筒に伝えて、また第4発明においては、操舵部材の操作に応じた回転軸の回転により、該回転軸と前記回転筒との間に張架された伝動ベルトを循環移動させ、回転軸の回転を回転筒に伝えて、前記回転筒を備えるモータ用の運動変換機構の動作により操舵軸の軸長方向の移動に変換して機械的な操舵を行わせる。これらにおいては、簡素な構成により伝動手段を構成することができる。
本発明に係る車両用操舵装置においては、モータの回転を操舵軸の軸長方向移動に変換すべく備えられた運動変換機構の回転筒を、操舵部材から操舵軸への伝動のために兼用することができ、この伝動のための専用の運動変換機構が不要となり、操舵軸と同軸上に2つのモータを備える構成を無理なく実現することができ、配設スペースの削減及びエネルギ効率の向上を図ることが可能となる等、本発明は優れた効果を奏する。
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。
本図に示す車両用操舵装置は、車体の左右に配された一対の操舵用の車輪10,10に舵取動作を行わせるための舵取機構1と、該舵取機構1から機械的に分離して配され、操舵のために回転操作されるステアリングホイール(操舵部材)2と、舵取機構1に操舵力を加えるための2つの操舵モータ3,3と、ステアリングホイール2に操舵反力を加えるための反力モータ4と、後述の如く操舵モータ3,3に対する操舵制御動作及び反力モータ4に対する反力制御動作をなす操舵制御部5とを備える分離式の操舵装置として構成されている。
舵取機構1は、車体の左右方向に延設された筒形のハウジング14の内部に軸長方向への移動自在に支持された操舵軸11を備え、ハウジング14の両側外部に突出する操舵軸11の両端部を、左右の操舵用の車輪10,10のナックルアーム12,12に各別のタイロッド13,13を介して連結し、操舵軸11の両方向への移動によりタイロッド13,13を介してナックルアーム12,12を押し引きし、前記車輪10,10を左右に操舵する構成となっている。
このような舵取機構1に操舵力を加える2つ操舵モータ3,3は、ハウジング14の中途部内側に操舵軸11と同軸をなして並設されており、両者間に後述の如く構成されたボールねじ機構6(図2参照)を介してハウジング14内部の操舵軸11に伝動構成されている。
図2は、ハウジング14内部の操舵モータ3,3及びボールねじ機構6の構成を示す縦断面図である。本図に示す如く操舵モータ3,3は共に、ロータ31とステータ32とを備える3相ブラシレスモータとして構成されている。
操舵モータ3,3のロータ31,31は、操舵軸11の外側を同軸的に囲繞するように挿通された円筒体であり、ハウジング14の内部に、軸心回りでの回転自在に支持されており、ハウジング14内にて対向する両ロータ31,31の端部間には、後述の如くボールねじ機構6のナット部材を構成する回転筒60が同軸上に一体形成されている。
また操舵モータ3,3のステータ32,32は、夫々のロータ31,31外周面にわずかなギャップを隔てて対向するようにハウジング14の内側に巻回保持されたコイルであり、これらのステータ32,32への通電により夫々のロータ31,31が正逆両方向に回転するようになしてある。
このようなロータ31,31の回転は、これらの間に同軸に連結された回転筒60をナット部材(ボールナット)として備えるボールねじ機構6により直線運動に変換されて操舵軸11に伝達される。ボールねじ機構6は、回転筒60の内周に形成された半円形断面を有する雌ねじ軌条62と、該回転筒60の内側への挿通部を含めて操舵軸11のの外周に所定長に亘って形成された雄ねじ軌条61とが、両者間に介装された多数のボール63,63…を介して螺合された公知の構成を有している。
操舵モータ3,3は、操舵制御部5から図示しない駆動回路に与えられる制御指令に従って、一括して又は選択的に回転駆動されるようになしてあり、この回転は、ロータ31,31に一体に連結された回転筒60に伝えられ、該回転筒60は、操舵軸11の外側において回転する。この回転に応じてボール63,63…が、回転筒60内周の雌ねじ軌条62と操舵軸11外周の雄ねじ軌条61とによる拘束下にて転動することとなり、操舵軸11は、各ボール63,63…の転動により外周の雄ねじ軌条62に加えられる作用力の軸方向分力によって押圧されて軸長方向に移動せしめられ、前述の如く操舵用の車輪10,10が左右に操舵される。
この操舵により変化する操舵用の車輪10,10の実舵角は、ラック軸11と一側のタイロッド13との連結部の変位を検出すべく構成された実舵角センサ50により検出され、操舵制御部5に与えられている。また、一側のタイロッド13には、軸方向に作用する軸力を検出するタイロッド軸力センサ51が付設されており、この検出結果は、操舵に伴って舵取機構1に実際に加わる操舵反力を示す信号として、操舵制御部5に与えられている。
またハウジング14には、回転筒60に対応する軸長方向部位に、周方向の一箇所を径方向外向きに突出させてギヤハウジング15が連設されている。このギヤハウジング15の内部には、回転筒60及び操舵軸11と略平行をなす軸回りでの回転自在に歯車軸70が支持されており、この歯車軸70には、軸長方向の中途部に小歯車71が一体形成されている。一方、ハウジング14の内部に支持された回転筒60の外周には、一側端部の近傍に大歯車72が周設されており、この大歯車72は、前記歯車軸70の小歯車71に噛合させてある。なお、小歯車71及び大歯車72は、平歯車、はす歯歯車、傘歯車、ハイポイドギヤ、ウォームギヤ等、いかなる形式の歯車であってもよい。
以上の構成により歯車軸70が回転した場合、この回転が、小歯車71及び大歯車72を介して回転筒60に伝えられ、ボールねじ機構6の前述した動作により操舵軸11の軸長方向の移動に変換されることとなり、歯車軸70への回転入力に応じて操舵がなされる。
以上の如き歯車軸70の一端は、ギヤハウジング15の端壁を貫通して外側に突出されており、この突出端は、連結筒74,74を両端に備えるフレキシブルシャフト73(連結ジョイント)により、後述の如く、ステアリングホイール2と一体回転するステアリング軸20の下端部に動力伝達可能に連結されており、このフレキシブルシャフト73、歯車軸70、小歯車71及び大歯車72により、ステアリング軸20の回転を回転筒60に伝達可能な伝動手段7が構成されている。
図示のフレキシブルシャフト73は、金属材料、樹脂材料等の高強度材料からなる伝動線材を複数本まとめ、これらの外側を、コイル又は編組として構成された外装体により被覆し、この外装体を案内として一括して撓む前記複数の伝動線材により動力を伝達する公知の構成を有している。
なお連結ジョイントは、以上の構成を有するフレキシブルシャフト73に限らず、異なる軸心を有する軸を回転伝達可能に連結し得るものであれば適宜の構成にて実現することができ、例えば、2股のフォーク形をなす一対のヨークを夫々の開口側が交叉するように組み合わせ、十字形のクロスピンにより連結せしめた公知の自在継手(ユニバーサルジョイント)を両端に備えるジョイントとして構成することもできる。
以上の如く構成された舵取機構1から機械的に分離されたステアリングホイール(操舵部材)2は、回転軸となるステアリング軸20の上端部に嵌着固定され、図示しない車室の内部に運転者に対面するように配してある。ステアリング軸20は、車体の適宜部位に固定支持されたコラムハウジング21の内部に、軸回りでの回動自在に支持されている。
ステアリングホイール2に操舵反力を加える反力モータ4は、コラムハウジング21の中途部外側に取り付けてあり、ウォームギヤ減速装置等の減速装置を介してコラムハウジング21の内部のステアリング軸20に伝動構成されている。この反力モータ4は、操舵制御部5から図示しない駆動回路に与えられる制御指令に従って回転駆動されるようになしてあり、このように駆動される反力モータ4の回転は、コラムハウジング21内部の減速機構による減速下にてステアリング軸20に加えられ、該ステアリング軸20の上端に固定されたステアリングホイール2に操舵反力が付加される。
このように付加される操舵反力に抗して回転操作されるステアリングホイール2の操作角は、コラムハウジング21の中途部に付設された操舵角センサ52により検出され、操舵制御部5に与えられている。更に、操舵制御部5には、車速、ヨーレート、横加速度、前後加速度等、操舵に影響を与える走行状態の検出結果が、車両の各部に設置された走行状態センサ53から与えられている。
またステアリングホイール2の操作に応じて回転するステアリング軸20は、コラムハウジング21の外側に突出され、下方に向けて延長されており、この延長部には、電磁クラッチ等を用いてなる連結クラッチ22が介装されている。連結クラッチ22は、操舵制御部5から与えられる制御指令に従ってステアリング軸20の上下部を一体回転可能に連結する動作をなすべく構成されており、この連結動作によりステアリングホイール2と一体回転するステアリング軸20の下端部が、前述の如く、フレキシブルシャフト73によって歯車軸70に連結されている。
以上の如く構成された本発明に係る車両用操舵装置において操舵制御部5は、ステアリングホイール2の回転操作に応じた操舵を行わせるべく操舵モータ3,3に制御指令を発し、これらの操舵モータ3,3を駆動せしめる操舵制御動作を行う。この制御動作は、例えば、操舵角センサ52により検出されるステアリングホイール2の操作角度に所定の制御ゲインを乗じて目標舵角を求め、この目標舵角と、実舵角センサ50により検出される左右の前輪10,10の実舵角との偏差に基づくフィードバック制御により行われる。
以上の操舵制御動作により、2つの操舵モータ3,3の回転力がボールねじ機構6による運動変換を経て操舵軸11に伝えられ、該操舵軸11の軸長方向の移動により操舵がなされることとなり、十分な操舵力の付与により安定した操舵が実現される。また2つの操舵モータ3,3は、操舵軸11を支持するハウジング14の内部に、前記操舵軸11と同軸上に並設されており、図1に示す如く、舵取機構1の周囲に大なる占有スペースが不要となり、更に2つの操舵モータ3,3を選択的に使用することにより、夫々の操舵モータ3,3を高い効率下にて駆動し、エネルギ効率の向上を図ることができる。
また操舵制御部5は、舵取機構1に実際に加わる反力をステアリングホイール2を操作する運転者に体感せしめるべく反力モータ4に制御指令を発し、該反力モータ4を駆動せしめる反力制御動作を行う。この制御動作は、例えば、タイロッド軸力センサ51からの入力に基づいて舵取機構1に加わる実反力を求め、求められた実反力に所定の制御ゲインを乗じてステアリングホイール2に加えるべき目標反力を算出し、この目標反力に対応する駆動電流を反力モータ4に給電せしめて行われる。
これらの動作中、走行状態センサ53により検出される走行状態は、前記制御ゲインの選定に用いられる。この選定は、例えば、操舵制御における制御ゲインを、車速の増大に応じて小とし、ヨーレート、横加速度により定まる車両の旋回程度の増大に応じて小とするように行われ、更に、反力制御における制御ゲインを、車速及び旋回程度の増大に応じて大とし、前後加速度により求められる減速程度の増大に応じて大とするように行われ、このような制御ゲインの選定により、走行状態に応じた操舵特性が得られ、また運転者に良好な操舵感を体感させることが可能となる。
更にこのような操舵制御及び反力制御動作の実施中に操舵制御部5は、入力側の各センサ、出力側の操舵モータ3及び反力モータ4、並びに操舵制御部5自身に対する異常診断を行っており、この異常診断の結果、いずれかがフェイル状態にあると判定された場合、このフェイル下での誤った操舵制御及び反力制御動作を停止すると共に、連結クラッチ22に制御指令を発し、該連結クラッチ22を連結動作させる制御動作を行う。
この制御動作によりステアリングホイール2の回転操作は、ステアリング軸20の下端部にまで伝えられ、この下端部に連結されたフレキシブルシャフト73を介して歯車軸70に伝えられ、該歯車軸70が軸回りに回転することとなり、この回転が、小歯車71及び大歯車72を介して回転筒60に伝えられる。即ち、回転筒60は、ステアリングホイール2の操作に連動回転するステアリング軸20から伝動手段7を介してなされる機械的な伝動により回転することとなり、この回転が、前述の如く操舵軸11の軸長方向の移動に変換される結果、前述したフェイル発生時における緊急の操舵が、ステアリングホイール2から舵取機構1への機械的な伝動によるマニュアル操舵によって可能となる。
そしてこのとき、ステアリングホイール2の操作に応じたステアリング軸20の回転は、前述の如く構成された伝動手段7により、操舵モータ3,3の回転を操舵軸11の軸長方向移動に変換すべく設けられたボールねじ機構6の回転筒60に直接的に伝えられるから、機械的な伝動のための専用の運動変換手段が不要となり、操舵軸11を支持するハウジング14内部の略全長を2つの操舵モータ3,3の配設スペースとして有効利用することができ、舵取機構1周辺の占有スペースの更なる削減を図ることが可能となる。
なお、連結クラッチ22が連結状態とされた場合、ステアリングホイール2を操作する運転者に体感される操舵感が大きく変化するから、操舵制御部5は、連結クラッチ22に対する連結制御動作に併行して、警報音、音声メッセージ等の適宜の警報を発生させるための動作を行い、操舵感が変化することを運転者に報知して、ステアリングホイール2の慎重な操作を促すのが望ましい。
図3は、ステアリング軸の回転を回転筒に伝達可能に構成された伝動手段の第2の実施の形態を示す模式図である。なお本図においては、操舵軸11と同軸上に並設された操舵モータ3,3を矩形のブロックにより略示し、また操舵軸11を支持するハウジング14の図示を省略してある。
図3に示す伝動手段8は、回転筒60に周設された2つのケーブルロール81,81と、ステアリング軸20の下端部に周設された2つのケーブルロール82,82と、夫々のケーブルロール81,82間に巻装された2本の伝動ケーブル80,80とを備えてなる。
図4は、伝動ケーブル80の巻装状態の説明図であり、図示の如く伝動ケーブル80は、回転筒60側のケーブルロール81に一端を、またステアリング軸20側のケーブルロール82に他端を夫々連結し、両ケーブルロール81,82の外周に夫々逆巻きに複数回巻回され、両ケーブルロール81,82間に所定の張力を有して装架されている。
なお2本の伝動ケーブル80,80の夫々のケーブルロール81,82に対する巻回の方向は、図4(a),(b)に示す如く逆向きとなるようにしてある。また図3中の83は、伝動ケーブル80に弾接され、該伝動ケーブル80に張力を付与すると共に、回転筒60とステアリング軸20との間での方向転換を行わせるためのガイドローラである。
以上の如く構成された伝動手段8においては、連結クラッチ22の連結によりステアリング軸20が回転した場合、この回転によりケーブルロール82上での巻き数が増加する一方の伝動ケーブル80を介してケーブルロール81及び回転筒60に伝えられる。前述の如く2本の伝動ケーブル80,80の巻き方向が逆向きであることから、ステアリング軸20の両方向の回転を回転筒60に伝えることができる。即ち、図4(a)に示す伝動ケーブル80は、ステアリング軸20の反時計回りの回転を回転筒60に伝え、図4(b)に示す伝動ケーブル80は、ステアリング軸20の時計回りの回転を回転筒60に伝えることとなる。
この実施の形態によれば、ステアリング軸20から回転筒60への回転伝達を、2本の伝動ケーブル80,80によって直接的に行わせることができ、簡素な構成にて目的を達成することができる。なお、2本の伝動ケーブル80,80は、単一のケーブルロール81,82に巻装してもよく、また、ケーブルロール81,82を設けることなくステアリング軸20及び回転筒60の外周に直接的に巻装してもよい。これらの構成によれば、一層の構成の簡素化を図ることができる。
図5は、ステアリング軸の回転を回転筒に伝達可能に構成された伝動手段の第3の実施の形態を示す模式図である。本図においても前記図3と同様に、操舵軸11と同軸上に並設された操舵モータ3,3を矩形のブロックにより略示し、また操舵軸11を支持するハウジング14の図示を省略してある。
図5に示す伝動手段9は、回転筒60に周設されたベルトプーリ91と、ステアリング軸20の下端部に周設されたベルトプーリ92と、これらのベルトプーリ91,92間に張架された伝動ベルト90とを備えている。なお伝動ベルト90の中途部は、ガイドローラ93の当接により屈曲させ、互いに交叉する軸心を有するステアリング軸20と回転筒60との間での張架を可能としてある。
以上の如く構成された伝動手段9においては、連結クラッチ22の連結によりステアリング軸20が回転した場合、該ステアリング軸20に周設されたベルトプーリ92の回転によりベルトプーリ91との間に張架された伝動ベルト90が循環移動し、ベルトプーリ91が周設された回転筒60に回転が伝えられる。
この実施の形態によれば、ステアリング軸20から回転筒60への回転伝達を、両者間に張架された伝動ベルト90によって直接的に行わせることができ、簡素な構成にて目的を達成することができる。また伝動ベルト90による回転伝達は、該伝動ベルト90の張力を加減調節により係断することが可能であり、この係断を利用して連結クラッチ22の機能を兼用させることができる。これにより、連結クラッチ22を省略して装置構成の一層の簡素化を図ることもまた可能である。
なお以上の実施の形態においては、分離式の操舵装置への適用例について述べたが、本発明は、2つの操舵補助用のモータを操舵軸と同軸上に並設し、十分な操舵補助力を得るべく構成されたパワーステアリング装置において、操舵部材としてのステアリングホイールから操舵軸への伝動を、モータの配設に支障を来すことなく実現するために適用可能であることは言うまでもない。
本発明に係る車両用操舵装置の全体構成を示す模式図である。 ハウジング内部の操舵モータ及びボールねじ機構の構成を示す縦断面図である。 ステアリング軸の回転を回転筒に伝達可能に構成された伝動手段の第2の実施の形態を示す模式図である。 第2の実施の形態における伝動ケーブルの巻装状態の説明図である。 ステアリング軸の回転を回転筒に伝達可能に構成された伝動手段の第3の実施の形態を示す模式図である。
符号の説明
2 ステアリングホイール(操舵部材)
3 操舵モータ(モータ)
7,8,9 伝動手段
11 操舵軸
20 ステアリング軸(回転軸)
60 回転筒
70 歯車軸
73 フレキシブルシャフト(連結ジョイント)
80 伝動ケーブル
90 伝動ベルト

Claims (4)

  1. 操舵軸と同軸上に並設され、操舵部材の操作に応じて回転駆動される2つのモータと、これらのモータからの伝動により回転する回転筒とを備え、該回転筒の回転を運動変換して前記操舵軸に伝え、該操舵軸を軸長方向に移動させて操舵を行わせる車両用操舵装置において、
    前記操舵部材の操作に連動回転する回転軸と、
    該回転軸の回転を前記回転筒に伝達可能な伝動手段と
    を備えることを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記伝動手段は、前記回転筒と略平行をなして支持され、前記回転筒の外周に周設された歯車に噛合された歯車軸と、
    該歯車軸の端部と前記回転軸の端部とを回転伝達可能に連結する連結ジョイントと
    を備える請求項1記載の車両用操舵装置。
  3. 前記伝動手段は、前記回転筒の周上に一端を連結され、前記回転軸の周上に他端を連結されて、前記回転筒及び回転軸の外周に夫々適宜回数巻回された伝動ケーブルを備える請求項1記載の車両用操舵装置。
  4. 前記伝動手段は、前記回転筒と前記回転軸との間に張架された伝動ベルトを備える請求項1記載の車両用操舵装置。
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