JP4857138B2 - レジスト組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents
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Description
このように、従来知られている組合せにおいては、電子線又はX線照射下で十分な高解像性及び良好なエッジラフネスを併せ持つことは困難であり、これらの両立は強く望まれていた。
また、KrFやArFのような短波長のエキシマレーザー光を露光光源とするリソグラフィーにおいても、0.20μm以下の超微細なパターン形成をターゲットとしているが、解像性、サイドローブマージンを同時に満足できておらず、これらの特性を同時に満足できるレジスト組成物が強く望まれていた。
<1> (C)フェノキシ基を有するアミン化合物、及びフェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる、少なくとも1種類の含窒素化合物、(B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物及び(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するポジ型レジスト組成物であり、
前記含窒素化合物(C)が、フェノキシ基と窒素原子の間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することを特徴とするレジスト組成物。
<2> (C)フェノキシ基を有するアミン化合物、及びフェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる、少なくとも1種類の含窒素化合物、(D)アルカリ可溶性化合物、(E)酸の作用によりアルカリ可溶性化合物を架橋する酸架橋剤、及び(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するネガ型レジスト組成物であり、
前記含窒素化合物(C)が、フェノキシ基と窒素原子の間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することを特徴とするレジスト組成物。
<3> (B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物が、下記一般式(A1)又は(A2)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする上記<1>に記載のレジスト組成物。
A 1 は、−C(R 01 )(R 02 )(R 03 )、又は−C(R 04 )(R 05 )−O−R 06 で表される酸の作用により脱離する基を表す。式中、R 01 〜R 03 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。R 04 及びR 05 は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。R 06 は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
S 1 は、複数ある場合には各々独立に、置換基を表す。
nは、0〜3の整数を示す。mは、0〜3の整数を示す。但し、m+n≦5である。
一般式(A2)に於いて、
A 2 は、−C(R 01 )(R 02 )(R 03 )で表される酸の作用により脱離する基を表す。
式中、R 01 〜R 03 は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。
Xは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキルオキシカルボニル基を表す。
<4> (B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物が、下記一般式(A3)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする上記<1>又は<3>に記載のレジスト組成物。
ARはベンゼン環またはナフタレン環を示す。
Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を示す。
<5> フェノキシ基を有するアミン化合物が、3級アミンであることを特徴とする上記<1>〜<4>のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
<6> フェノキシ基を有するアミン化合物が、分子量300〜1000であることを特徴とする上記<1>〜<5>のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
<7> (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、有機スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩から選ばれる少なくとも1種類の化合物、並びに、ジアゾジスルホン誘導体及び有機スルホン酸のオキシムエステルから選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有することを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
<8> (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射により有機スルホン酸を発生する化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物、及び、活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸又はイミド酸を発生する化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有することを特徴とする上記<1>〜<6>のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
<9> 上記<1>〜<8>のいずれか一項に記載のレジスト組成物により形成されたレジスト膜。
<10> 上記<9>に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
<11> 露光を、液浸媒体を介して行うことを特徴とする上記<10>に記載のパターン形成方法。
本発明は、上記<1>〜<11>に記載の発明であるが、以下、他の事項も含めて記載している。
A1は、−C(R01)(R02)(R03)、又は−C(R04)(R05)−O−R06で表される酸の作用により脱離する基を表す。式中、R01〜R03は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。R04及びR05は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。R06は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
S1は、複数ある場合には各々独立に、置換基を表す。
nは、0〜3の整数を示す。mは、0〜3の整数を示す。但し、m+n≦5である。
一般式(A2)に於いて、
A2は、−C(R01)(R02)(R03)で表される酸の作用により脱離する基を表す。式中、R01〜R03は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。
Xは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキルオキシカルボニル基を表す。
ARはベンゼン環またはナフタレン環を示す。
Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を示す。
尚、本明細書に於ける基(原子団)の表記に於いて、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。例えば、「アルキル基」とは、置換基を有さないアルキル基(無置換アルキル基)のみならず、置換基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも包含するものである。
本発明のレジスト組成物は、フェノキシ基を有するアミン化合物、フェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物、スルホン酸エステル基を有するアミン化合物及びスルホン酸エステル基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる少なくとも1種類の含窒素化合物(以下、「含窒素化合物(C)」又は「(C)成分」ともいう)を含有する。
アンモニウム塩化合物は、1級、2級、3級、4級のアンモニウム塩化合物を使用することができ、少なくとも1つのアルキル基が窒素原子に結合しているアンモニウム塩化合物が好ましい。アンモニウム塩化合物は、少なくとも1つのアルキル基(好ましくは炭素数1〜20)が窒素原子に結合していれば、アルキル基の他に、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜12)が窒素原子に結合していてもよい。アンモニウム塩化合物は、アルキル鎖中に、酸素原子を有し、オキシアルキレン基が形成されていることが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
アンモニウム塩化合物のアニオンとしては、ハロゲン原子、スルホネート、ボレート、フォスフェート等が挙げられるが、中でもハロゲン原子、スルホネートが好ましい。ハロゲン原子としてはクロライド、ブロマイド、アイオダイドが特に好ましく、スルホネートとしては、炭素数1〜20の有機スルホネートが特に好ましい。有機スルホネートとしては、炭素数1〜20のアルキルスルホネート、アリールスルホネートが挙げられる。アルキルスルホネートのアルキル基は置換基を有していてもよく、置換基としては例えばフッ素、塩素、臭素、アルコキシ基、アシル基、アリール基等が挙げられる。アルキルスルホネートとして、具体的にはメタンスルホネート、エタンスルホネート、ブタンスルホネート、ヘキサンスルホネート、オクタンスルホネート、ベンジルスルホネート、トリフルオロメタンスルホネート、ペンタフルオロエタンスルホネート、ノナフルオロブタンスルホネート等が挙げられる。アリールスルホネートのアリール基としてはベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環が挙げられる。ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環は置換基を有していてもよく、置換基としては炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基が好ましい。直鎖若しくは分岐アルキル基、シクロアルキル基として、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ヘキシル、シクロヘキシル等が挙げられる。他の置換基としては炭素数1〜6のアルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、アシル基、アシロキシ基等が挙げられる。
フェノキシ基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
スルホン酸エステル基と窒素原子との間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することが好ましい。オキシアルキレン基の数は、分子内に1つ以上、好ましくは3〜9個、さらに好ましくは4〜6個である。オキシアルキレン基の中でもオキシエチレン基(−CH2CH2O−)もしくはオキシプロピレン基(−CH(CH3)CH2O−もしくは−CH2CH2CH2O−)が好ましく、さらに好ましくはオキシエチレン基である。
含窒素化合物(C)、酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物(B)及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(A)を含有するレジスト組成物は、ポジ型レジスト組成物であり、レジスト膜を形成し、活性光線又は放射線を照射し、現像した場合に、露光部が溶解除去され、パターンが形成される。
含窒素化合物(C)、アルカリ可溶性化合物(D)、酸の作用によりアルカリ可溶性化合物を架橋する酸架橋剤(E)及び活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(A)を含有するレジスト組成物は、ネガ型レジスト組成物であり、レジスト膜を形成し、活性光線又は放射線を照射し、現像した場合に、未露光部が溶解除去され、パターンが形成される。
本発明のポジ型レジスト組成物が含有する活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物(以下、「酸発生剤」又は「(A)成分」ともいう)は、活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物(以下、「(A1)成分」ともいう)であることが好ましい。
活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物は、KrFエキシマレーザー光、電子線、EUVなどの活性光線又は放射線の照射によりスルホン酸を発生する化合物であり、たとえば、ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、イミドスルホネート、オキシムスルホネート、ジアゾジスルホン、ジスルホン、o-ニトロベンジルスルホネート等を挙げることができる。
りスルホン酸を発生する化合物も使用することができる。
R201、R202及びR203は、各々独立に、有機基を表す。R201〜R203の内の2つは、
結合して環構造を形成してもよい。
X-は、有機スルホン酸アニオンを表す。
〜20である。
〜R203の一部がアリール基で、残りがアルキル基、シクロアルキル基でもよい。
化合物(ZI−2)は、一般式(ZI)におけるR201〜R203が、各々独立に、芳香環を有さない有機基を表す場合の化合物である。
R1c〜R5cは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を表す。
R6c及びR7cは、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
Rx及びRyは、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基、アリル基又はビニル基を表す。
R1c〜R7c中のいずれか2つ以上、及びRxとRyは、それぞれ結合して環構造を形成しても良く、この環構造は、酸素原子、硫黄原子、エステル結合、アミド結合を含んでいてもよい。
Zc-は、有機スルホン酸アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の有機スルホン酸アニオンと同様のものを挙げることができる。
ペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基)を挙げることができる。
R204〜R207は、各々独立に、アリール基、アルキル基又はシクロアルキル基を表す。
R204〜R207のアリール基としては、炭化水素で構成されたアリール基及び窒素原子、硫黄原子、酸素原子などのヘテロ原子を有するヘテロアリール基が挙げられる。炭化水素で構成されたアリール基としては、フェニル基、ナフチル基が好ましく、更に好ましくはフェニル基である。ヘテロアリール基としては、例えば、ピロール基、インドール基、カルバゾール基、フラン基、チオフェン基などが挙げられ、好ましくはインドール基である。
R204〜R207としてのアルキル基は、炭素数1〜10の直鎖又は分岐アルキル基が好ましく、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基)等を挙げることができる。
R204〜R207としてのシクロアルキル基は、炭素数3〜10のシクロアルキル基が好ましく、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボニル基等を挙げることができる。
R204〜R207が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基(例えば炭素数1〜15)、シクロアルキル基(例えば炭素数3〜15)、アリール基(例えば炭素数6〜15)、アルコキシ基(例えば炭素数1〜15)、ハロゲン原子、水酸基、フェニルチオ基等を挙げることができる。
X-は、有機スルホン酸アニオンを表し、一般式(ZI)に於けるX-の有機スルホン酸アニオンと同様のものを挙げることができる。
Ar3及びAr4は、各々独立に、アリール基を表す。
R206、R207及びR208は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
Aは、アルキレン基、アルケニレン基又はアリーレン基を表す。
R210a及びR211aは、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基、ニトロ基又はアルコキシカルボニル基を表し、好ましくはハロゲン置換アルキル基もしくはシクロアルキル基、ニトロ基又はシアノ基である。
R212aは、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、シアノ基又はアルコキシカルボニル基を表す。
X1aは、有機スルホン酸の−SO3Hの水素原子がとれて1価の基となったものを表す。
Raは、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。Raが複数個ある場合に、複数個あるRaは、同じでもことなっていてもよい。
nは、1〜6の整数を表す。
酸を発生する化合物を併用してもよい。
酸発生剤は、特開2002−27806号に記載の合成方法など公知の方法により合成することができる。
アルキル基、シクロアルキル基又はアルケニル基が有してもよい置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
アリール基が有してもよい置換基の例としては、ハロゲン原子(塩素原子、臭素原子、フッ素原子等)、ニトロ基、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、t-ブチル基、t-アミル基、オクチル基等)、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等を挙げることができる。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基が有してもよい置換基の例としては、上記R21がアルキル基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。アリール基の置換基の例としては、上記R21がアリール基である場合の置換基の例として挙げたものと同じものが挙げられる。
尚、一般式(C)のカチオン部の2つ以上が、単結合又は連結基(例えば、−S−、−O−など)により結合し、式(C)のカチオン部を複数有するカチオン構造を形成してもよい。
(A2)成分/(A1)成分(質量比)は、通常99.9/0.1〜50/50、好ましくは99/1〜60/40、特に好ましくは98/2〜70/30である。
(A2)成分は、特開2002−27806号に記載の合成方法など公知の方法により合成することができる。
本発明に於いては、活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射により有機スルホン酸を発生する化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物、及び、活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸又はイミド酸を発生する化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を使用することが好ましい。
本発明のポジ型レジスト組成物において用いられる酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物(以下、「(B)成分」ともいう)としては、樹脂の主鎖又は側鎖、あるいは、主鎖及び側鎖の両方に、酸で分解し得る基を有する樹脂が好ましい。この内、酸で分解し得る基を側鎖に有する樹脂がより好ましい。
酸で分解し得る基として好ましい基は、−COOA0、−O−B0基であり、更にこれらを含む基としては、−R0−COOA0、又は−Ar−O−B0で示される基が挙げられる。
ここでA0は、−C(R01)(R02)(R03)、−Si(R01)(R02)(R03)もしくは−C(R04)(R05)−O−R06基を示す。
B0 は、A0 又は−CO−O−A0基を示す。
Arは、アリーレン基(好ましくは炭素数6〜12)であり、特にフェニレン基が好ましい。
R0は、単結合、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜6)であり、好ましくは、単結合、炭素数1〜4のアルキレン基であり、特に好ましくは、単結合又は炭素数1又は2のアルキレン基である。
R01〜R03として、好ましくは、各々独立に、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基であり、特に好ましくは、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基である。
R04及びR05は、各々独立に、水素原子、アルキル基(好ましくは炭素数1〜8)、好ましくは水素原子、炭素数1〜6のアルキル基であり、特に好ましくは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基である。
R06は、エーテル基又はチオエーテル基を含んでいてもよいアルキル基(好ましくは炭素数1〜15)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数4〜10)、アリール基(好ましくは炭素数6〜15)、又はこれらの基を組み合わせた基である。R06として、好ましくは、エーテル基又はチオエーテル基を含んでいてもよい炭素数1〜12のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、又はこれらの基を組み合わせた基であり、特に好ましくは、エーテル基又はチオエーテル基を含んでいてもよい炭素数1〜8のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ナフチル基又はこれらの基を組み合わせた基である。
さらに、R06は、R04又はR05と共同して環を形成するのも好ましい。
このような観点から、特に好ましいアルカリ可溶性樹脂は、o−,m−,p−ポリ(ヒドロキシスチレン)及びこれらの共重合体、水素化ポリ(ヒドロキシスチレン)、ハロゲンもしくはアルキル置換ポリ(ヒドロキシスチレン)、ポリ(ヒドロキシスチレン)の一部、O−アルキル化もしくはO−アシル化物、スチレン−ヒドロキシスチレン共重合体、α−メチルスチレン−ヒドロキシスチレン共重合体及び水素化ノボラック樹脂である。
A1は、−C(R01)(R02)(R03)、又は−C(R04)(R05)−O−R06で表される酸の作用により脱離する基を表す。式中、R01〜R03は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。R04及びR05は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。R06は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
S1は、複数ある場合には各々独立に、置換基を表す。
nは、0〜3の整数を示す。mは、0〜3の整数を示す。但し、m+n≦5である。
一般式(A2)に於いて、
A2は、−C(R01)(R02)(R03)で表される酸の作用により脱離する基を表す。式中、R01〜R03は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。
Xは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキルオキシカルボニル基を表す。
R01〜R06のシクロアルキル基は、炭素数4〜10のシクロアルキル基が好ましい。
R01〜R06のアリール基は、炭素数6〜15のアリール基が好ましい。
Xのアルキル基は、置換基を有していてもよい。置換基を有するアルキル基としては、例えば、CF3基、アルキルオキシカルボニルメチル基、アルキルカルボニルオキシメチル基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等を挙げることができる。
S1の置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ、アシル基、アシロキシ基、アリール基、アリールオキシ基、アラルキル基等が挙げられる。
R11は、直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
Zは、炭素原子とともにシクロアルキル基を形成するのに必要な原子団を表す。
R12〜R14は、各々独立に、直鎖もしくは分岐のアルキル基又はシクロアルキル基を表す。但し、R12〜R14のうち少なくとも1つは、シクロアルキル基である。
ラクトン構造を有する基を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、15〜60mol%が好ましく、より好ましくは20〜50mol%、更に好ましくは30〜50mol%である。
極性基で置換された脂環炭化水素構造を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、5〜40mol%が好ましく、より好ましくは5〜30mol%、更に好ましくは10〜25mol%である。
アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、1〜20mol%が好ましく、より好ましくは3〜15mol%、更に好ましくは5〜10mol%である。
また、分子量分布(Mw/Mn)は、好ましくは1.0〜4.0、より好ましくは1.0〜2.0、特に好ましくは1.0〜1.6である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
ARはベンゼン環またはナフタレン環を示し、好ましくはベンゼンもしくはパラメチルベンゼンである。
Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基し、好ましくは水素原子もしくはメチル基である。
Rnとしてのアリール基は、炭素数6〜14が好ましく、例えば、フェニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基が挙げられる。
基、ヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基等が好ましい。
Aにおけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子が挙げられ、フッ素原子が好ましい。
Aにおけるアルキルオキシカルボニル基に含まれるアルキルとしては、上記Aにおけるアルキル基と同様のものがあげられる。
R2は、水素原子、メチル基、シアノ基、ハロゲン原子又はペルフルオロ基(好ましく
は炭素数1〜4)を表す。
R3は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、アリール基、アル
コキシ基又はアシル基を表す。
nは、0〜4の整数を表す。
Wは、酸の作用により分解しない基を表す。
ロアルキル基としてはシクロプロピル基、シクロブチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基の様な炭素数3〜10個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アルケニル基としてはビニル基、プロペニル基、アリル基、ブテニル基の様な炭素数2〜4個のものが好ましく、アリール基としてはフエニル基、キシリル基、トルイル基、クメニル基、ナフチル基、アントラセニル基の様な炭素数6〜14個のものが好ましい。Wはベンゼン環上のどの位置にあってもよいが、好ましくはスチレン骨格のメタ位かパラ位であり、特に好ましくはパラ位である。
2級ベンジル系酸分解性樹脂は、前述の一般式(A1)又は(A2)で表される繰り返し単位を有していてもよく、このような他の繰り返し単位中に酸分解性基を有していてもよい。
酸分解性基としては、前述したもの以外にも、例えば、−C(=O)−X1−R0で表されるものを挙げることができる。
式中、R0としては、t−ブチル基、t−アミル基等の3級アルキル基、イソボロニル
基、1−エトキシエチル基、1−ブトキシエチル基、1−イソブトキシエチル基、1−シクロヘキシロキシエチル基等の1−アルコキシエチル基、1−メトキシメチル基、1−エトキシメチル基等のアルコキシメチル基、3−オキソアルキル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、トリアルキルシリルエステル基、3−オキソシクロヘキシルエステル基、2−メチル−2−アダマンチル基、メバロニックラクトン残基等を挙げることができる。X1は、酸素原子、硫黄原子、−NH−、−NHSO2−又は−NHSO2
NH−を表す。
2級ベンジル系酸分解性樹脂における一般式(A3)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、10〜60モル%が好ましく、より好ましくは15〜50モル%であり、特に好ましくは20〜40モル%である。
2級ベンジル系酸分解性樹脂における一般式(A1)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、40〜90モル%が好ましく、より好ましくは50〜85モル%であり、特に好ましくは60〜80モル%である。
2級ベンジル系酸分解性樹脂における一般式(A2)で表される繰り返し単位の含有率は、全繰り返し単位中、5〜60モル%が好ましく、より好ましくは10〜50モル%であり、特に好ましくは15〜35モル%である。
ここで、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーのポリスチレン換算値をもって定義される。
2級ベンジル系酸分解性樹脂の添加量は、総量として、ポジ型レジスト組成物の全固形分に対し、通常10〜96質量%であり、好ましくは15〜96質量%であり、特に好ましくは20〜95質量%である。
以下にその具体例を示すが、本発明はこれらに限定されない。
本発明のレジスト組成物は、(B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する樹脂の代わりに、(D)アルカリ可溶性化合物を用いることで、ネガ型レジストにも使用することが出来る。
アルカリ可溶性化合物は、アルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂は、アルカリ溶解速度が0.261Nテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)で測定(23℃)して20Å/秒以上が好ましい。特に好ましくは200Å/秒以上である。
本発明のレジスト組成物をネガ型レジストに用いる場合、(E)酸の作用によりアルカリ可溶性化合物を架橋する酸架橋剤を使用する。
酸架橋剤としては酸の作用によりアルカリ可溶性化合物を架橋する化合物であればいずれも用いることができるが、以下の(1)〜(3)が好ましい。
(1)フェノール誘導体のヒドロキシメチル体、アルコキシメチル体、アシルオキシメチル体。
(2)N−ヒドロキシメチル基、N−アルコキシメチル基、N−アシルオキシメチル基を有する化合物。
(3)エポキシ基を有する化合物。
本発明のレジスト組成物には必要に応じて、さらにラジカル発生剤、含窒素塩基性化合物、染料、界面活性剤などを含有させることができる。
本発明のレジスト組成物は、含窒素化合物(C)以外に、更に、含窒素塩基性化合物を含有することができる。
本発明で用いる含窒素塩基性化合物は、フェノールよりも塩基性の強い含窒素塩基性化合物が好ましい。
好ましい化学的環境として、下記式(A)〜(E)の構造を挙げることができる。
R253 、R254 、R255 及びR256 は、同一でも異なってもよく、炭素数1〜6個のアルキル基を表す。
更に好ましい化合物は、一分子中に異なる化学的環境の窒素原子を2個以上有する含窒素塩基性化合物であり、特に好ましくは、置換もしくは未置換のアミノ基と窒素原子を含む環構造の両方を含む化合物もしくはアルキルアミノ基を有する化合物である。
これらの含窒素塩基性化合物は、単独であるいは2種以上一緒に用いられる。
好適な染料としては油性染料及び塩基性染料がある。具体的にはオイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS,オイルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上オリエント化学工業株式会社製)、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI52015)等を挙げることができる。
本発明の組成物は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここで使用する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、シクロペンタノン、2−ヘプタノン、γ−ブチロラクトン、メチルエチルケトン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、トルエン、酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、テトラヒドロフラン等が好ましく、これらの溶媒を単独あるいは混合して使用する。
本発明のレジスト組成物は、界面活性剤を含有することが好ましい。
使用し得る界面活性剤としては、具体的には、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェノールエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタントリオレエート、ソルビタントリステアレート等のソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテ−ト、
これらの界面活性剤は単独で添加してもよいし、また、いくつかの組み合わせで添加することもできる。
フッ素原子を有するアルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜4)は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された直鎖又は分岐アルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するシクロアルキル基は、少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換された単環または多環のシクロアルキル基であり、さらに他の置換基を有していてもよい。
フッ素原子を有するアリール基としては、フェニル基、ナフチル基などのアリール基の少なくとも1つの水素原子がフッ素原子で置換されたものが挙げられ、さらに他の置換基を有していてもよい。
具体例中、X1は、水素原子、−CH3、−F又は−CF3を表す。
X2は、−F又は−CF3を表す。
アルキルシリル構造、または環状シロキサン構造としては、具体的には、下記一般式(CS−1)〜(CS−3)で表される基などが挙げられる。
R12〜R26は、各々独立に、直鎖もしくは分岐アルキル基(好ましくは炭素数1〜20)またはシクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20)を表す。
L3〜L5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、アルキレン基、フェニル基、エーテル基、チオエーテル基、カルボニル基、エステル基、アミド基、ウレタン基、またはウレア基よりなる群から選択される単独あるいは2つ以上の基の組み合わせを挙げられる。
具体例中、X1は、水素原子、−CH3、−F又は−CF3を表す。
疎水性樹脂(HR)が珪素原子を有する場合、珪素原子の含有量は、疎水性樹脂(HR)の分子量に対し、2〜50質量%であることが好ましく、2〜30質量%であることがより好ましい。また、珪素原子を含む繰り返し単位は、疎水性樹脂(HR)中10〜100質量%であることが好ましく、20〜100質量%であることがより好ましい。
疎水性樹脂(HR)がアルカリ可溶性基を有する場合、アルカリ可溶性基を有する繰り返し単位の含有量は、ポリマー中の全繰り返し単位に対し、1〜50mol%が好ましく、より好ましくは3〜35mol%、更に好ましくは5〜20mol%である。
これらの現像液の中で好ましくは第四アンモニウム塩、更に好ましくは、テトラメチルアンモニウムヒドロオキシド、コリンである。
なお、実施例3、6及び8は参考例である。
p−アセトキシスチレン32.4g(0.2モル)及びメタクリル酸t−ブチル7.01g(0.07モル)を酢酸ブチル120mlに溶解し、窒素気流及び攪拌下、80℃にてアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.033gを2.5時間置きに3回添加し、最後に更に5時間攪拌を続けることにより、重合反応を行った。反応液をヘキサン1200mlに投入し、白色の樹脂を析出させた。得られた樹脂を乾燥後、メタノール200mlに溶解した。
これに水酸化ナトリウム7.7g(0.19モル)/水50mlの水溶液を添加し、1時間加熱還流することにより加水分解させた。その後、水200mlを加えて希釈し、塩酸にて中和し白色の樹脂を析出させた。この樹脂を濾別し、水洗・乾燥させた。更にテトラヒドロフラン200mlに溶解し、5Lの超純水中に激しく攪拌しながら滴下、再沈を行った。この再沈操作を3回繰り返した。得られた樹脂を真空乾燥器中で120℃、12時間乾燥し、ポリ(p−ヒドロキシスチレン/メタクリル酸t−ブチル)共重合体を得た。
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達社製VP−8000)10gをピリジン50mlに溶解させ、これに室温で撹伴下、二炭酸ジ−t−ブチル3.63gを滴下した。
室温で3時間撹伴した後、イオン交換水1L/濃塩酸20gの溶液に滴下した。析出した粉体をろ過、水洗、乾燥すると、樹脂例(B−3)が得られた。
p−シクロヘキシルフェノール83.1g(0.5モル)を300m1のトルエンに溶解し、次いで2−クロロエチルビニルエーテル150g、水酸化ナトリウム25g、テトラブチルアンモニウムブロミド5g、トリエチルアミン60gを加えて120℃で5時間反応させた。反応液を水洗し、過剰のクロエチルビニルエーテルとトルエンを留去し、得られたオイルを減圧蒸留にて精製すると4−シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエーテルが得られた。
ポリ(p−ヒドロキシスチレン)(日本曹達社製VP−8000)20g,4−シクロヘキシルフェノキシエチルビニルエ−テル6.5gをTHF80mlに溶解し、これにp−トルエンスルホン酸0.01gを添加して室温で18時間反応させた。反応液を蒸留水5Lに激しく撹拌しながら滴下し、析出する粉体をろ過、乾燥すると樹脂例(B−32)が得られた。
樹脂 重量平均分子量 繰り返し単位のモル比*
(B−2) 7500 30/70
(B−3) 8500 25/75
(B−4) 8500 25/75
(B−5) 13500 40/60
(B−13) 8000 65/35
(B−21) 12000 65/35
(B−22) 15000 20/80
(B−24) 14000 30/70
(B−25) 10000 27/73
(B−26) 11500 15/60/25
(B−28) 15000 78/22
(B−30) 8000 80/20
(B−31) 15000 65/10/25
(B−32) 12000 82/18
(B−33) 12000 15/75/10
(B−37) 6000 20/70/10
(B−38) 7000 65/70/10
(B−39) 8000 70/20/10
(B−40) 6500 65/20/15
(B−41) 7000 65/15/20
(B−43) 6500 70/20/10
(B−45) 8000 10/70/20
(B−47) 9000 70/30
(B−48) 10000 10/70/20
(B−50) 9000 70/20/10
*先に例示した樹脂構造における括弧部分の各繰り返し単位の左から順
実施例1
(1)レジストの塗設
(A成分):酸発生剤(A−2) 0.05g
(B成分):樹脂(B−21) 0.94g
をプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.5gに溶解させ、C成分として、(C1-1)0.1gを添加し、さらに1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノネン(以下D-1と略す)0.005g、及び界面活性剤としてメガファックF176(大日本インキ(株)製、以下W-1と略す)0.001gを添加、溶解させ、得られた溶液を0.1μm口径のメンブレンフィルターで精密ろ過して、レジスト溶液を得た。
このレジスト溶液を6インチシリコンウェハー上に東京エレクトロン製スピンコーターMark8を用いて塗布し、110℃、90秒ベークして膜厚0.30μmの均一膜を得た。
このレジスト膜に、電子線描画装置(日立製HL750、加速電圧50KeV)を用いて電子線照射を行った。照射後に110℃、90秒ベークし、2.38重量%テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液を用いて60秒間浸漬した後、30秒間、水でリンスして乾燥した。得られたパターンを下記の方法で評価した。
(2−1)解像力
得られたパターンの断面形状を走査型電子顕微鏡を用いて観察した。0.20μmライン(ライン:スペース=1:1)を解像する時の最小照射エネルギーを感度とした。
上記の感度を示す照射量における限界解像力(ラインとスペースが分離解像)を解像力とした。
(2−2)ラインエッジラフネス
ラインパターンの長手方向のエッジ5μmの範囲について、エッジがあるべき基準線からの距離を測長SEM((株)日立製作所製S−8840)により30点測定し、標準偏差を求め、3σを算出した。値が小さいほど良好な性質であることを示す。
実施例1の結果は、解像力は0.100μm、エッジラフネスは8.5nmであり、良好であった。
下記表1に示した化合物を用いて、実施例1と全く同様にしてレジスト塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表1に示した。
下記表2〜3に示す成分を、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート8.5gに溶解させて溶液を調製し、得られた溶液を0.1μm孔径のメンブレンフィルターで精密ろ過して、レジスト溶液を得た。得られたレジスト溶液を使用し、実施例1と同様にしてレジスト塗設、電子線露光評価を行った。評価結果を表2〜3に示した。
含窒素塩基性化合物(D-2):2-フェニルベンズイミダゾール
含窒素塩基性化合物(D-3):ジシクロヘキシルメチルアミン
含窒素塩基性化合物(D-4):トリブチルアミン
含窒素塩基性化合物(D-5):トリエタノールアミン
界面活性剤(W-2):ポリシロキサンポリマーKP341
(信越化学(株)製)
実施例1〜25、実施例56〜60及び比較例1のレジスト溶液を実施例1と同様にして、塗布、ベークして膜厚0.30μmの均一膜を得た。
このレジスト膜に、KrFエキシマステッパー(キャノン(株)製FPA3000EX−5、波長248nm)を用いて、パターン露光した。露光後の処理は実施例1と同様に行い、実施例1と同様に解像力を評価した。評価結果を下記表5〜7に示す。
スピンコーターにてヘキサメチルジシラザン処理を施したシリコン基板上にブリューワーサイエンス社製反射防止膜DUV-44を85nmの厚さに均一に塗布し、100℃で90秒間ホットプレート上で乾燥した後、200℃で240秒間加熱乾燥を行った。その後、実施例1〜25及び比較例1のレジスト溶液をスピンコーターで塗布し110℃で90秒乾燥を行い0.40μmのレジスト膜を形成させた。このレジスト膜に対し、透過率6%のハーフトーン位相シフトマスクを用いてKrFエキシマレーザーステッパーで露光し、露光後直ぐに115℃で90秒間ホットプレート上で加熱した。さらに2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液で23℃で60秒間現像し、30秒間純水にてリンスした後、乾燥し、コンタクトホールパターンを得た。
ホールサイズ180nm、Duty比1:2のマスクパターンを露光し、作製したパターンを日立製作所製測長SEM S−9260を使用して観察し、140nmのコンタクトホールを再現する露光量を最適露光量Eoptとし、サイドローブが発生する露光量をElimitとして、以下の式で定義されるサイドローブマージンを算出した。値が大きいほどサイドローブ耐性が高いことを示す。
サイドローブマージン(%)=[(Elimit−Eopt)/Eopt]×100
評価結果を下記表5〜7に示す。
窒素気流下、シクロヘキサノン8.6gを3つ口フラスコに入れ、これを80℃に加熱した。これに2−アダマンチルイソプロピルメタクリレート9.8g、ジヒドロキシアダマンチルメタクリレート4.4g、ノルボルナンラクトンメタクリレート8.9g、重合開始剤V−601(和光純薬製)をモノマーに対し8mol%をシクロヘキサノン79gに溶解させた溶液を6時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに80℃で2時間反応させた。反応液を放冷後ヘキサン800ml/酢酸エチル200mlの混合液に20分かけて滴下し、析出した粉体をろ取、乾燥すると、樹脂(1)が19g得られた。得られた樹脂の重量平均分子量は、標準ポリスチレン換算で8800、分散度(Mw/Mn)は1.9であった。
合成例4と同様に、樹脂(2)〜(25)を合成した。
<レジスト調製>
下記表11に示す成分を溶剤に溶解させ、それぞれについて固形分濃度6質量%の溶液を調製し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト組成物を下記の方法で評価し、結果を表11に示した。尚、表11における各成分について、複数使用した場合の比は質量比である。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物を塗布し、130℃で、60秒間ベークを行い、250nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザースキャナー(ASML社製 PAS5500/1100、NA0.75、σo/σi=0.85/0.55)を用いてパターン露光した。その後130℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
得られたレジストパターンついて、実施例1と同様に、解像力、ラインエッジラフネスを評価した。
<レジスト調製>
下記表12に示す成分を溶剤に溶解させ、それぞれについて固形分濃度6質量%の溶液を調製し、これを0.1μmのポリエチレンフィルターで濾過してポジ型レジスト溶液を調製した。調製したポジ型レジスト組成物を下記の方法で評価し、結果を表12に示した。尚、表12における各成分について、複数使用した場合の比は質量比である。
シリコンウエハー上に有機反射防止膜ARC29A(日産化学社製)を塗布し、205℃で、60秒間ベークを行い、78nmの反射防止膜を形成した。その上に調製したポジ型レジスト組成物を塗布し、130℃で、60秒間ベークを行い、250nmのレジスト膜を形成した。得られたウエハーをArFエキシマレーザー液浸スキャナー(NA0.85)を用い、パターン露光した。液浸液としては超純水を使用した。その後130℃で、60秒間加熱した後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液(2.38質量%)で30秒間現像し、純水でリンスした後、スピン乾燥してレジストパターンを得た。
得られたレジストパターンついて、実施例1と同様に、解像力、ラインエッジラフネスを評価した。
Claims (11)
- (C)フェノキシ基を有するアミン化合物、及びフェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる、少なくとも1種類の含窒素化合物、(B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物及び(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するポジ型レジスト組成物であり、
前記含窒素化合物(C)が、フェノキシ基と窒素原子の間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することを特徴とするレジスト組成物。 - (C)フェノキシ基を有するアミン化合物、及びフェノキシ基を有するアンモニウム塩化合物から選ばれる、少なくとも1種類の含窒素化合物、(D)アルカリ可溶性化合物、(E)酸の作用によりアルカリ可溶性化合物を架橋する酸架橋剤、及び(A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物を含有するネガ型レジスト組成物であり、
前記含窒素化合物(C)が、フェノキシ基と窒素原子の間に、少なくとも1つのオキシアルキレン基を有することを特徴とするレジスト組成物。 - (B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物が、下記一般式(A1)又は(A2)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする請求項1に記載のレジスト組成物。
A1は、−C(R01)(R02)(R03)、又は−C(R04)(R05)−O−R06で表される酸の作用により脱離する基を表す。式中、R01〜R03は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。R04及びR05は、各々独立に、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。R06は、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。
S1は、複数ある場合には各々独立に、置換基を表す。
nは、0〜3の整数を示す。mは、0〜3の整数を示す。但し、m+n≦5である。
一般式(A2)に於いて、
A2は、−C(R01)(R02)(R03)で表される酸の作用により脱離する基を表す。
式中、R01〜R03は、各々独立に、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基を表す。これらの基は、互いに結合して環又は有橋式環を形成してもよい。
Xは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又はアルキルオキシカルボニル基を表す。 - (B)酸の作用によりアルカリ現像液に対する溶解度が増大する化合物が、下記一般式(A3)で表される繰り返し単位を有する樹脂であることを特徴とする請求項1又は3に記載のレジスト組成物。
ARはベンゼン環またはナフタレン環を示す。
Rnはアルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を示す。
RnとARは、互いに結合して環を形成してもよい。
Aは水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、またはアルキルオキシカルボニル基を示す。 - フェノキシ基を有するアミン化合物が、3級アミンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
- フェノキシ基を有するアミン化合物が、分子量300〜1000であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
- (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、有機スルホン酸のトリアリールスルホニウム塩から選ばれる少なくとも1種類の化合物、並びに、ジアゾジスルホン誘導体及び有機スルホン酸のオキシムエステルから選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
- (A)活性光線又は放射線の照射により酸を発生する化合物として、活性光線又は放射線の照射により有機スルホン酸を発生する化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物、及び、活性光線又は放射線の照射によりカルボン酸又はイミド酸を発生する化合物から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
- 請求項1〜8のいずれか一項に記載のレジスト組成物により形成されたレジスト膜。
- 請求項9に記載のレジスト膜を露光、現像する工程を含むことを特徴とするパターン形成方法。
- 露光を、液浸媒体を介して行うことを特徴とする請求項10に記載のパターン形成方法。
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