JP4854222B2 - 車両の前部構造 - Google Patents
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Description
また上記特許文献2には、自動車のフロントピラーに窓が設けられ、この窓に透明板が固定された自動車が提案されている。このフロントピラーに窓を付けた自動車では、右折又は左折時に、フロントピラーの窓を透して歩行者をいち早く確認でき、交通事故を未然に防止できるようになっている。
本発明の目的は、フロントピラーへの窓部の形成という複雑な構造を採らずに、運転席からのフロントコーナ部材の向こう側の視認性を向上できるとともに、運転者の疲労を軽減できる、車両の前部構造を提供することにある。
その特徴ある構成は、車両10の運転席に着席しかつ瞳孔間隔が66mmである運転者12がフロントコーナ部材16の方向を両眼12a,12bで見たときであって、フロントコーナ部材16に向けられた運転者12の視線上に運転者12の瞳孔12c,12dから少なくとも5m離れた車外の対象物18が存在し、車両10の運転席に着席した運転者12が見たときのフロントコーナ部材16の幅及び対象物18のの幅をそれぞれM及びAとし、このAが155mmであるとき、フロントコーナ部材16が存在しても、対象物18のA/3以上の部分を運転者12が視認できる幅Mをフロントコーナ部材16が有するところにある。
また、対象物18の幅Aを155mmと規定したのは、交差点等の横断歩道を単独で渡る者のうち最も小さい者を日本人の小学1年生、即ち日本人の7才児と考え、この日本人の7才児のうち最も幅が狭い状態が運転者の視線方向に対して横を向いたときの胸厚であり、この日本人の7才児の胸幅の平均値が155mmだからである。
また、運転者12の瞳孔12c,12dから対象物18までの距離を少なくとも5mと規定したのは、対向車線のある最も狭い道路の交差点22、即ち対面通行の片側一車線道路の交差点22で車両10が走行道路19から交差道路21に右折するときに、この車両10の運転者12の瞳孔12c,12dから交差道路21の右側の横断歩道21aを横断している歩行者等の対象物18までの距離が約5mだからである。
更に、運転者12の視認できる対象物18の範囲をA/3以上の部分としたのは、評価試験を行った結果、フロントコーナ部材16が存在しても、運転者12が対象物18を認識できる幅の最小値がA/3であったからである。
この請求項2においてフロントコーナ部材16の幅を58mmを越えかつ72mm以下としたのは、通常の車両10において運転者12がフロントコーナ部材16を見たときに、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離が約700mmであり、この場合の請求項1に記載された対象物18のA/3以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材16の実際上の幅を規定したものである。
請求項3に係る発明は、請求項1に係る発明であって、更に図1〜図3及び図5に示すように、フロントコーナ部材16が存在しても、対象物18のA/2以上の部分を運転者12が視認できる幅Mをフロントコーナ部材16が有することを特徴とする。
この請求項3に記載された車両の前部構造では、請求項1に対して対象物18の視認できる幅をA/3からA/2と拡大することにより、対象物18の視認性を大幅に高めることができる。
請求項4に係る発明は、請求項3に係る発明であって、更に図1〜図3及び図5に示すように、車両10の運転席に着席した運転者12が見たときのフロントコーナ部材16の幅が58mmを越えかつ68mm以下であることを特徴とする。
この請求項4においてフロントコーナ部材16の幅を58mmを越えかつ68mm以下としたのは、通常の車両10において運転者12がフロントコーナ部材16を見たときに、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離が約700mmであり、この場合の請求項3に記載された対象物18のA/2以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材16の実際上の幅を規定したものである。
ここで、車両10の運転者12の瞳孔間隔を58mmに規定したのは、無作為で選んだ100人の自動車の普通免許又は大型免許等を取得可能な18才以上の日本人女性を身長の小さい順に1列に並ばせたとき、前から5番目の日本人女性の両眼の瞳孔間隔Dが58mmであり、一般的に日本人男性より日本人女性の方が瞳孔間隔が狭く、18才以上の日本人女性のうち比較的狭い瞳孔間隔を有する日本人女性(JF5の日本人女性)を基準にしたからである。なお、無作為で選んだ100人の自動車の普通免許又は大型免許等を取得可能な18才以上の日本人男性を身長の小さい順に1列に並ばせたとき、前から5番目の日本人男性(JM5の日本人男性)の両眼の瞳孔間隔Dは59mmであり、上記JF5の日本人女性の瞳孔間隔と殆ど変わらない。
また、対象物18の幅を155mmと規定し、運転者12の瞳孔12c,12dから対象物18までの距離を少なくとも5mと規定したのは、上記請求項1と同様の理由に基づく。
この請求項6においてフロントコーナ部材16の幅を58mmを越えかつ65mm以下としたのは、通常の車両10において運転者12がフロントコーナ部材16を見たときに、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離が約700mmであり、この場合の請求項5に記載された対象物18のA/3以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材16の実際上の幅を規定したものである。
請求項7に係る発明は、請求項5に係る発明であって、更に図1〜図3及び図8に示すように、フロントコーナ部材16が存在しても、対象物18のA/2以上の部分を運転者12が視認できる幅Mをフロントコーナ部材16が有することを特徴とする。
この請求項7に記載された車両の前部構造では、請求項5に対して対象物18の視認できる幅をA/3からA/2と拡大することにより、対象物18の視認性を大幅に高めることができる。
請求項8に係る発明は、請求項7に係る発明であって、更に図1〜図3及び図8に示すように、車両10の運転席に着席した運転者12が見たときのフロントコーナ部材16の幅が58mmを越えかつ61mm以下であることを特徴とする。
この請求項8においてフロントコーナ部材16の幅を58mmを越えかつ61mm以下としたのは、通常の車両10において運転者12がフロントコーナ部材16を見たときに、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離が約700mmであり、この場合の請求項7に記載された対象物18のA/2以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材16の実際上の幅を規定したものである。
また車両の運転席に着席した運転者が見たときのフロントコーナ部材の幅が58mmを越えかつ72mm以下であれば、通常の車両において運転者がフロントコーナ部材を見たときに、運転者の瞳孔からフロントコーナ部材までの距離が約700mmであり、この場合の対象物のA/3以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材の実際上の幅となり、上記と同様の効果が得られる。
またJM50の日本人男性の運転者が車外の対象物を見たときに、フロントコーナ部材が存在しても、対象物のA/2以上の部分を視認できる幅Mをフロントコーナ部材が有すれば、18才以上の全日本人男性の半数の運転者が上記対象物のA/2以上と上記A/3以上の場合より多い部分を視認できる、即ち大部分の運転者がA/3以上の部分を視認できる。この結果、運転席からのフロントコーナ部材の向こう側の視認性を大幅に向上できるとともに、運転者の疲労をより軽減できる。
また車両の運転席に着席した運転者が見たときのフロントコーナ部材の幅が58mmを越えかつ68mm以下であれば、通常の車両において運転者がフロントコーナ部材を見たときに、運転者の瞳孔からフロントコーナ部材までの距離が約700mmであり、この場合の対象物のA/2以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材の実際上の幅となり、上記と同様の効果が得られる。
また車両の運転席に着席した運転者が見たときのフロントコーナ部材の幅が58mmを越えかつ65mm以下であれば、通常の車両において運転者がフロントコーナ部材を見たときに、運転者の瞳孔からフロントコーナ部材までの距離が約700mmであり、この場合の対象物のA/3以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材の実際上の幅となり、上記と同様の効果が得られる。
またJF5の日本人女性の運転者が車外の対象物を見たときに、フロントコーナ部材が存在しても、対象物のA/2以上の部分を視認できる幅Mをフロントコーナ部材が有すれば、18才以上の大部分の日本人の運転者が上記対象物のA/2以上と上記A/3以上の場合より多い部分を視認できる。この結果、運転席からのフロントコーナ部材の向こう側の視認性は極めて良好になるとともに、運転者の疲労は極めて少なくなる。
更に車両の運転席に着席した運転者が見たときのフロントコーナ部材の幅が58mmを越えかつ61mm以下であれば、通常の車両において運転者がフロントコーナ部材を見たときに、運転者の瞳孔からフロントコーナ部材までの距離が約700mmであり、この場合の対象物のA/2以上の部分の視認性を確保できるフロントコーナ部材の実際上の幅となり、上記と同様の効果が得られる。
<第1の実施の形態>
図2〜図4に示すように、トラック10のキャブ11の右側には運転者12の着席する運転席が設けられ、キャブ11の前面のフロント開口部11aは透明のウインドシールドガラス13により閉止される。またキャブ11の運転席側の側面には運転者12が乗降するためのサイド開口部11bが設けられ、このサイド開口部11bはサイドドア14により開放可能に閉止される(図3及び図4)。サイドドア14は、ドア本体14aと、このドア本体14aの上面に設けられドア窓14bを形成するために略逆U字状に形成されたドアフレーム14cと、ドア窓14bを開放可能に閉止する透明のサイドガラス14dとを有する。ウインドシールドガラス13の右側縁とサイドガラス14dの前縁との間には、ウインドシールドガラス13の右側縁及びサイドガラス14dの前縁に沿って延びるフロントコーナ部材16が設けられる(図1及び図3)。フロントコーナ部材16は、この実施の形態では、フロントピラー17とドアフレーム14cとガラスフレーム14eとガラスラン14fとウエザストリップ37とにより構成される。またドアフレーム14cは、ドアインナパネル14gとドアアウタパネル14hとを接合することにより形成される(図3)。更に上記ガラスフレーム14eはドアフレーム14cに挿着され、上記ガラスラン14fはサイドガラス14dを保持し案内するためにガラスフレーム14eに装着される。
M = [〔(2/3)×A−D〕/L1]×L2+D ……(1)
上記式(1)に、L1=5000mm、L2=700mm、D=66mm、A=155mmをそれぞれ代入すると、M=71.23mmとなり、小数点以下を切り上げてM=72mmとなる。なお、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離L2を700mmとしたのは、このL2が車種によって或いは運転席の前後方向への調整によって異なるため、その平均値を採ったものであり、積載量がほぼ2トンであるキャブオーバ型トラックにおける位置関係、即ち運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離L2が約700mmだからである。また、図1に示すように、運転者12の両眼死角領域内にフロントコーナ部材16が収まるように、フロントコーナ部材の幅Mと、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離をL2とが設定される。また対象物18のA/3以上の部分を運転者12が視認できる幅Mをフロントコーナ部材16が有することから、フロントコーナ部材16により遮られて歩行者18の2A/3未満の部分、例えば歩行者18の半分又は一部分を視認できなくてもよい。更に当然のことながら、歩行者18の幅が155mmを越える場合は、運転者12は対象物18のA/3を越える部分を視認できる。
図2に示すように、トラック10が対面通行の片側一車線道路を走行し、交差点22で右折するとき、走行道路19の対向車線を直進する対向車が通り過ぎるまで交差点22で停止して待つ。対向車が通り過ぎた後に、トラック10の走行道路19に交差する交差道路21の右側の横断歩道21a上を見て歩行者18が横断しているか否かを確認する。このとき運転者12をJM50の日本人男性とし、この運転者12の瞳孔12c,12dから交差道路21の右斜め前方の車外の歩行者18までの距離L1を5mとし、その歩行者18の幅Aを日本人の7才児の胸幅Aの平均値を155mmとすると、JM50の日本人男性の運転者12、即ち18才以上の全日本人男性のうちの半数の運転者12は、フロントコーナ部材16が存在しても、歩行者18のA/3以上の部分を視認できる(図1)。具体的には、歩行者18が運転者12の両眼死角領域から右眼死角領域にはみ出しているため、左眼12aで歩行者18のA/3以上の部分を視認できる。歩行者18のA/3以上の部分を視認できれば、フロントコーナ部材16の向こう側に歩行者18が存在することを認識できることは実験で確認した。また18才以上の日本人の瞳孔間隔には大きな差がないため、JM50の日本人男性の運転者12が歩行者18のA/3以上の部分を視認できれば、18才以上の大部分の日本人の運転者12が歩行者18を確実に視認できる。
M = [〔(1/2)×A−D〕/L1]×L2+D ……(2)
上記式(2)に、L1=5000mm、L2=700mm、D=66mm、A=155mmをそれぞれ代入すると、M=67.61mmとなり、小数点以下を切り上げてM=68mmとなる。
このように構成すれば、JM50の日本人男性の運転者12、即ち18才以上の全日本人男性のうちの半数の運転者12は、上記歩行者18のA/2以上の部分を視認できる。また図1の円柱体28を歩行者とし、運転者12の瞳孔間隔DをJF5の日本人女性の瞳孔間隔58mmとし、上記式(2)中の『1/2』を『y』とする。即ち、上記式(2)に、M=68mm、L1=5000mm、L2=700mm、D=58mm、A=300mmをそれぞれ代入してyを求めると、y=0.431となる。この結果、歩行者28の視認できる部分は(1−0.431)×300=171mmとなり、JF5の日本人女性の運転者12、即ち殆ど全ての日本人の運転者が歩行者28の1/2以上(約56%)の部分を視認できる。従って、上記第1の実施の形態より歩行者18,28の視認性を向上できる。
また歩行者28を肩幅(直径)300mmの6才児としても、この歩行者28の肩幅A=300mmの1/3の部分が見えれば、実際上の子供を視認することは可能である。JM50の日本人男性の運転者12にとって歩行者28の肩幅A=300mmの1/3の部分が見えるフロントコーナ部材16の幅Mは、次の式(1)から求めることができる。
M = [〔(2/3)×A−D〕/L1]×L2+D ……(1)
上記式(1)に、L1=5000mm、L2=700mm、D=66mm、A=300mmをそれぞれ代入すると、M=84.76mmとなり、小数点以下を切り上げてM=85mmとなる。フロントコーナ部材16の幅Mが85mm以下、好ましくは58mmを越えかつ85mm以下であれば、直径300mmの対象物28である実際上の子供を視認できる。
図8は本発明の第2の実施の形態を示す。また便宜上、上記第1の実施の形態に用いた図1〜図4も利用して説明する。
この実施の形態では、車両10の運転席に着席しかつ瞳孔間隔が58mmであるJF5の日本人女性の運転者12がフロントコーナ部材16の方向を両眼12a,12bで見たときであって、フロントコーナ部材16に向けられた運転者12の視線上に運転者12の瞳孔12c,12dから少なくとも5m離れた車外の歩行者18(図1及び図2)が存在し、車両10の運転席に着席した運転者12が見たときのフロントコーナ部材16の幅及び歩行者18の幅をそれぞれM(図3)及びA(図1)とし、このAが155mmであるとき、フロントコーナ部材16が存在しても、歩行者18のA/3以上の部分を運転者12が視認できる幅Mをフロントコーナ部材16が有する。ここで、車両10の運転者12の瞳孔間隔を58mmに規定したのは、上記[課題を解決するための手段]の請求項5に記載した理由に基づく。また、歩行者18の幅を155mmと規定し、運転者12の瞳孔12c,12dから歩行者18までの距離を少なくとも5mと規定したのは、上記[課題を解決するための手段]の請求項1に記載した理由に基づく。
上記フロントコーナ部材16の幅Mの最大値(65mm)は次の式(1)から求められる(図1、図3及び図8)。
M = [〔(2/3)×A−D〕/L1]×L2+D ……(1)
上記式(1)に、L1=5000mm、L2=700mm、D=58mm、A=155mmをそれぞれ代入すると、M=64.35mmとなり、小数点以下を切り上げてM=65mmとなる。なお、運転者12の瞳孔12c,12dからフロントコーナ部材16までの距離L2を700mmとしたのは、上記第1の実施の形態に記載した理由と同一の理由に基づく。上記以外は第1の実施の形態と同一に構成される。
図2に示すように、トラック10が対面通行の片側一車線道路を走行し、交差点22で右折するとき、走行道路19の対向車線を直進する対向車が通り過ぎるまで交差点22で停止して待つ。対向車が通り過ぎた後に、トラック10の走行道路19に交差する交差道路21の右側の横断歩道21a上を見て歩行者18が横断しているか否かを確認する。このとき運転者12がJF5の日本人女性とし、この運転者12の瞳孔12c,12dから交差道路21の右斜め前方の車外の歩行者18までの距離L1を5mとし、その歩行者18の幅Aを日本人の7才児の胸幅Aの平均値を155mmとすると、JF5の日本人女性の運転者12、即ち18才以上の大部分の日本人の運転者12は、フロントコーナ部材16が存在しても、歩行者18のA/3以上の部分を視認できる(図1)。具体的には、歩行者18が運転者12の両眼死角領域から右眼死角領域にはみ出しているため、左眼12aで歩行者18のA/3以上の部分を視認できる。また18才以上の日本人の瞳孔間隔には大きな差がないため、JF5の日本人女性の運転者12が歩行者18のA/3以上の部分を視認できれば、18才以上の殆ど全ての日本人の運転者12が歩行者18を確実に視認できる。また18才以上の日本人の瞳孔間隔には大きな差がないため、JF5の日本人女性の運転者12が歩行者のA/3以上の部分を視認できれば、18才以上の殆ど全ての日本人の運転者12が歩行者18を確実に視認できる。従って、トラック10の運転者12はフロントコーナ部材16の向こう側を視認するために上体を左右に動かす必要がなく、首のみを動かしてフロントコーナ部材16の方向を正視するだけで横断歩道21a上の歩行者18を確実に視認できるとともに、運転者12の疲労を軽減できる。上記以外の動作は第1の実施の形態と同様であるので、繰返しの説明を省略する。
M = [〔(1/2)×A−D〕/L1]×L2+D ……(2)
上記式(2)に、L1=5000mm、L2=700mm、D=58mm、A=155mmをそれぞれ代入すると、M=60.73mmとなり、小数点以下を切り上げてM=61mmとなる。
このように構成すれば、JF5の日本人女性の運転者12、即ち18才以上の殆ど全ての日本人の運転者12は、上記歩行者18のA/2以上の部分を視認できるので、上記第2の実施の形態より歩行者18の視認性を向上できる。
また、上記第1及び第2の実施の形態では、車両としてトラックを挙げたが、乗用車又はバスでもよい。
また、車両の運転者が外国人であっても、この外国人の瞳孔間隔は日本人の運転者の瞳孔間隔とさほど変わらず、対象物が外国人の7才児であっても、この外国人の7才児の胸幅は日本人の7才児の胸幅と殆ど変わらず、対象物が外国人の6才児であっても、この外国人の6才児の肩幅は日本人の6才児の肩幅と殆ど変わらないため、本発明は日本国内だけでなく外国においても適用でき、上記と同等の効果が得られる。
更に、上記第1及び第2の実施の形態では、車両として右側に運転席を有する車両、いわゆる右ハンドル車両を挙げたが、左側に運転席を有する車両、いわゆる左ハンドル車両にも本発明を適用できる。この場合、運転席側、即ち左側のフロントコーナ部材に本発明が適用される。
12 運転者
12a,12b 眼
12c,12d 瞳孔
13 ウインドシールドガラス
14d サイドガラス
16 フロントコーナ部材
18 歩行者(車外の対象物)
Claims (8)
- ウインドシールドガラス(13)の側縁とサイドガラス(14d)の前縁との間に、前記ウインドシールドガラス(13)の側縁及び前記サイドガラス(14d)の前縁に沿って延びるフロントコーナ部材(16)が設けられた車両の前部構造において、
前記車両(10)の運転席に着席しかつ瞳孔間隔が66mmである運転者(12)がフロントコーナ部材(16)の方向を両眼(12a,12b)で見たときであって、
前記フロントコーナ部材(16)に向けられた前記運転者(12)の視線上に前記運転者(12)の瞳孔(12c,12d)から少なくとも5m離れた車外の対象物(18)が存在し、前記車両(10)の運転席に着席した運転者(12)が見たときの前記フロントコーナ部材(16)の幅及び前記対象物(18)の幅をそれぞれM及びAとし、このAが155mmであるとき、前記フロントコーナ部材(16)が存在しても、前記対象物(18)のA/3以上の部分を前記運転者(12)が視認できる幅Mを前記フロントコーナ部材(16)が有することを特徴とする車両の前部構造。 - 車両(10)の運転席に着席した運転者(12)が見たときのフロントコーナ部材(16)の幅が58mmを越えかつ72mm以下である請求項1記載の車両の前部構造。
- フロントコーナ部材(16)が存在しても、対象物(18)のA/2以上の部分を運転者(12)が視認できる幅Mを前記フロントコーナ部材(16)が有する請求項1記載の車両の前部構造。
- 車両(10)の運転席に着席した運転者(12)が見たときのフロントコーナ部材(16)の幅が58mmを越えかつ68mm以下である請求項3記載の車両の前部構造。
- ウインドシールドガラス(13)の側縁とサイドガラス(14d)の前縁との間に、前記ウインドシールドガラス(13)の側縁及び前記サイドガラス(14d)の前縁に沿って延びるフロントコーナ部材(16)が設けられた車両の前部構造において、
前記車両(10)の運転席に着席しかつ瞳孔間隔が58mmである運転者(12)がフロントコーナ部材(16)の方向を両眼(12a,12b)で見たときであって、
前記フロントコーナ部材(16)に向けられた前記運転者(12)の視線上に前記運転者(12)の瞳孔(12c,12d)から少なくとも5m離れた車外の対象物(18)が存在し、前記車両(10)の運転席に着席した運転者(12)が見たときの前記フロントコーナ部材(16)の幅及び前記対象物(18)の幅をそれぞれM及びAとし、このAが155mmであるとき、前記フロントコーナ部材(16)が存在しても、前記対象物(18)のA/3以上の部分を前記運転者(12)が視認できる幅Mを前記フロントコーナ部材(16)が有することを特徴とする車両の前部構造。 - 車両(10)の運転席に着席した運転者(12)が見たときのフロントコーナ部材(16)の幅が58mmを越えかつ65mm以下である請求項5記載の車両の前部構造。
- フロントコーナ部材(16)が存在しても、対象物(18)のA/2以上の部分を運転者(12)が視認できる幅Mをフロントコーナ部材(16)が有する請求項5記載の車両の前部構造。
- 車両(10)の運転席に着席した運転者(12)が見たときのフロントコーナ部材(16)の幅が58mmを越えかつ61mm以下である請求項7記載の車両の前部構造。
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