JP4853003B2 - ソフトスタート回路及びこれを用いたスイッチング電源 - Google Patents

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本発明は、ソフトスタート信号生成に用いるコンデンサを集積回路に内蔵することのできるソフトスタート回路及びこれを用いたスイッチング電源に関する。
スイッチング電源においては、電源起動時に電源回路に発生する突入電流やオーバーシュートの防止を目的として、ソフトスタート機能を設けることがある。ソフトスタート機能は、起動開始から一定期間、基準電圧,オンデューティ比(もしくは単にデューティ比、スイッチング周期におけるスイッチング素子がオンしている時間の比率)または出力電流を制限することにより実現されるが、いずれの場合も制限を徐々に解除するために、10msオーダーで立ち上がる信号が必要となる。
図4にソフトスタート機能をもつスイッチング電源の例を示す。図4は入力電圧Vinより出力電圧Voを生成して負荷Zに供給するPWM(パルス幅変調)方式の降圧型DC/DCコンバータである。このDC/DCコンバータは誤差増幅器1,ソフトスタート信号Vsを生成するソフトスタート回路(ソフトスタート信号生成回路)2,三角波Voscを生成する発振器3,PWMコンパレータ4、スイッチング素子であるPチャネルMOSFET5,同期整流方式の転流素子としてのNチャネルMOSFET6,PWMコンパレータ4の出力に従いPチャネルMOSFET5およびNチャネルMOSFET6を駆動するドライブ回路7,インダクタ8,コンデンサ9,電圧設定用のフィードバック手段となる抵抗10および11,基準電圧Vrefを発生する基準電圧源12,並びに出力端子13を有している。14は入力電源より入力電圧Vinが供給される電源供給ラインである。誤差増幅器1の非反転入力端子には基準電圧Vrefが入力され、出力端子と反転入力端子の間には位相補償素子として抵抗15およびコンデンサ16が接続されている。PWMコンパレータ4の2つの非反転入力端子には誤差増幅器1の出力信号Verrおよびソフトスタート信号Vsがそれぞれ入力され、非反転入力端子には三角波Voscが入力される。PWMコンパレータ4は誤差増幅器1の出力信号Verrおよびソフトスタート信号Vsのうちその信号レベルの小さい方(すなわち最小値)と三角波Voscを比較し、三角波Voscの信号レベルの方が小さければH(ハイレベル)を、三角波Voscの信号レベルの方が大きければL(ローレベル)をPWM信号(PWM SIGNAL)としてドライブ回路7に出力するものである。PチャネルMOSFET5およびNチャネルMOSFET6のドレインは互いに接続されるとともにインダクタ8の一端に接続されている。またPチャネルMOSFET5およびNチャネルMOSFET6のソースはそれぞれ電源供給ライン14および接地電位(GND)に接続されている。インダクタ8の他端は出力端子13に接続されている。出力端子13とGNDの間にはコンデンサ9および抵抗10,11の直列回路が接続されている。抵抗10と11の接続点の電位はフィードバック信号VFBとして誤差増幅器1の反転入力端子へ入力される。またDC/DCコンバータの負荷として、出力端子13に負荷17が接続されている。
以下、簡単にこのDC/DCコンバータの動作を説明する。まずソフトスタート信号Vsを無視して(Vsが最大値になっている定常状態の場合)、動作を説明する。
誤差増幅器1は基準電圧Vrefとフィードバック信号VFBの差を増幅した信号VerrをPWMコンパレータ4に入力する。PWMコンパレータ4はVerrと三角波Voscを比較することにより、周期は一定であるが1周期内のHとLの割合が誤差増幅器1の出力により変化する方形波パルス(PWM信号)をドライブ回路7を介してPチャネルMOSFET5のゲートに出力する。すなわち、(Vref−VFB)が大きい(小さい)ほど1周期内のPチャネルMOSFET71がオンする期間が長く(短く)なるような方形波パルスを発生し、インダクタ6に蓄積するエネルギを大きく(小さく)することにより出力電圧Vを一定に保つ。NチャネルMOSFET6のゲートにも同様に方形波パルスが出力される。基本的にはPチャネルMOSFET5とNチャネルMOSFET6のゲートに出力される方形波パルスは同相であるが、PチャネルMOSFET5とNチャネルMOSFET6が同時にオンして貫通電流が流れることがないように、両方オフの期間であるデッドタイムを設ける。
次に電源の起動時を考える。スイッチング電源の起動直後は出力電圧が不足しているため、スイッチング素子(図4のDC/DCコンバータにおけるPチャネルMOSFET5に相当)のオンデューティ(デューティ比)が最大となる駆動パルスが出力される。しかし、起動直後は出力コンデンサ(図4のコンデンサ9に相当)が未充電であるため、見かけ上出力電流は短絡状態とほぼ等しくなるため、インダクタ(図4のインダクタ8に相当)に流れる電流が際限なく大きくなる。従い、インダクタやスイッチング素子に大電流が流れ、これらの素子が破壊されるおそれがある。そこでソフトスタート機能によりスイッチング素子のオン幅を徐々に広げていくことにより、インダクタに流れる電流を徐々に増加させ、出力コンデンサも徐々に充電されていく方式がとられる。ソフトスタート機能について、図5によりさらに説明を行う。
図5に示す回路は、従来のソフトスタート信号Vsを生成する回路である。この回路は定電流Isを流す定電流回路20,コンデンサCsおよびNチャネルMOSFET21からなる。NチャネルMOSFET21のゲートに入力される信号RESETによりNチャネルMOSFET21を一時オンしてコンデンサCsを放電することによりVsをゼロに初期化した後、定電流IsがコンデンサCsを充電することにより、Is×t/Csという式に従う電圧をVsとして出力する(便宜的にコンデンサCsの容量値もCsで示す)。ここで、tはNチャネルMOSFET21に対するリセット信号が解除されてからの(NチャネルMOSFET21が一旦オンした後に再度オフしてからの)時間である。
スイッチング電源の立ち上がりにおけるソフトスタート動作を示すために、図5のソフトスタート回路および図4のPWMコンパレータ4の出力(PWM SIGNAL)に関するタイミングチャートを図6に示す。ソフトスタート信号Vsが誤差増幅器1の出力Verrより小さいときは三角波Voscとソフトスタート信号Vsとの大小関係でPWM信号PWM SIGNALが決定され、ソフトスタート信号Vsが誤差増幅器1の出力Verrより大きくなると三角波Voscと誤差増幅器1の出力Verrとの大小関係でPWM信号PWM SIGNALが決定されることにより、RESET信号が解除されてからデューティ比がゼロから定常値まで次第に大きくなるPWM信号PWM SIGNALを実現することができる。
図4に示すようなスイッチング電源のコストや大きさを低減させるためには、できるだけ多くの部分を電源制御用IC(集積回路)として集積し、この電源制御ICの端子数および外付け部品を極力削減することが望ましい。ここで、問題となるのがソフトスタート回路に用いられているコンデンサCsであり、従来のソフトスタート回路では、上述の10msオーダーで立ち上がるソフトスタート信号を得るためには大容量のコンデンサCsが必要となり(例えば、後述の特許文献2には33000pFという例が示されている)、電源制御IC内に内蔵することができない。さらに、コンデンサCsを外付けにせざるを得ないことから外付け用の端子も設ける必要があり、コストおよび大きさを低減することができない。これに対し、外付けのコンデンサを用いずにソフトスタート信号を生成することのできる電源制御集積回路装置およびスイッチング電源装置が特許文献1,2にそれぞれ開示されている。
特許文献1に開示されている電源制御集積回路装置は、図7に示すようにカウンタ20,DAコンバータ21および電源とGND間に接続された抵抗ラダー22によりソフトスタート信号Vsを生成するものである。その動作を簡単に説明する。カウンタ20はクロック入力CKをカウントし、その結果を(S1,S2,S2,S4)からなる4ビットのデジタル信号としてDAコンバータに入力する。DAコンバータ21は抵抗ラダー22を構成する各抵抗の接続点のうち、入力信号(S1,S2,S2,S4)の値に対応するものを選択して出力Vsに接続する。これにより、4ビットのデジタル信号(S1,S2,S2,S4)の値に比例したソフトスタート信号Vsを得ることができる。この方式はDAコンバータによりソフトスタート信号Vsを生成するので、コンデンサCsが不要となる。
特許文献2に開示されているスイッチング電源装置は、図8に示すようにスイッチドキャパシタ回路によりソフトスタート信号Vsを生成するものである。図8に示すスイッチドキャパシタ回路は基準電圧源Vo(その出力電圧も便宜的にVoとする),コンデンサC10,C20,スイッチSW1,SW2およびスイッチ制御回路30を有していて、スイッチ制御回路30はスイッチSW1,SW2のオン(導通),オフ(遮断)を制御するものである。この回路の動作を簡単に説明する。図示しないリセット手段によりコンデンサC10,C20がリセットされてその充電電圧がゼロになっているものとする。まずスイッチSW2オフしてスイッチSW1をオンすることによりコンデンサC10をVoに充電する。次にスイッチSW1をオフし、スイッチSW2をオンすることによりコンデンサC10に蓄積された電荷をコンデンサC10とC20で分配する。このときのコンデンサC10,C20の充電電圧をVs(1)とすると、Vo>Vs(1)である。次に再びスイッチSW2をオフしてスイッチSW1をオンすることによりコンデンサC10をVoに再充電する。そして、スイッチSW1をオフし、スイッチSW2をオンすることによりコンデンサC10とC20間で電荷を再分配する。このときのコンデンサC10,C20の充電電圧をVs(2)とすると、Vo>Vs(2)>Vs(1)である。この動作を繰り返すことにより、単調増加するソフトスタート信号Vs(1),Vs(2),Vs(3),・・・を得ることができる。この方式によれば、ソフトスタート信号Vsの立ち上がり時間が、外付けコンデンサCsの容量値ではなく、コンデンサC10とC20の容量値の比で規定されるので、大きなコンデンサが不要となるというものである。
特開2004−23948号公報 (段落0020−0039、図1−3) 特開2004−88964号公報 (段落0024−0048、図1−4)
特許文献1に開示されている電源制御集積回路装置は、生成されるソフトスタート信号Vsを滑らかなものにするためには、図7に示すカウンタ20およびDAコンバータ21のビット数を増やす必要があるが、ビット数を増やすと回路規模が増大してしまうという課題がある。なお、ソフトスタート信号Vsが滑らかでないと、インダクタ電流が急増して、背景技術の項で説明したようなインダクタやスイッチング素子に大電流が流れる状況に繋がりかねない危険性が生じる。
特許文献2に開示されている方式により生成されるソフトスタート信号Vsを滑らかなものにするためには、図8に示すコンデンサC10とC20の容量値の比(C20/C10)を大きくする必要がある。集積回路に内蔵して動作が保証できるC10の容量値には下限が存在するため、実際にはコンデンサC20の容量値を大きくする必要があり、集積回路のチップ面積を増大させてしまうという問題がある。また、ソフトスタート信号Vs(i)が基準電圧Voに近づくほどソフトスタート信号Vsの増分△Vs=Vs(i+1)−Vs(i)が小さくなってしまうという課題もある。これに対し特許文献2では増分△Vsを一定に保つ対策は示されているものの、回路構成が複雑なものになってしまっている。
本発明は上記の点を鑑みてなされたものであり、その目的は上記の課題を解決して、集積回路に内蔵できる小さなコンデンサを用いて滑らかなソフトスタート信号Vsを生成することのできるソフトスタート回路、及びこれを用いたスイッチング電源を提供することにある。
そこで、上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、スイッチング電源にソフトスタート信号を与えるソフトスタート回路であって、第1の定電流源,第1のスイッチおよび第1のコンデンサをこの順に直列に接続した積分回路を有し、第1のスイッチを間欠的にオンし、前記第1のスイッチと前記第1のコンデンサの接続点の電位を前記ソフトスタート信号とし、クロック信号が供給され、該クロック信号の立ち上がりもしくは立ち下がりに同期して所定期間前記第1のスイッチをオンし、第2の定電流源および第2のコンデンサを有し、前記第1のスイッチがオンすると同時に前記第2のコンデンサが前記第2の定電流源から供給される定電流の積分を開始し、その積分値が所定の電圧に達したときに前記第1のスイッチをオフするようにしたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、スイッチング電源にソフトスタート信号を与えるソフトスタート回路であって、第1の定電流源,第1のスイッチおよび第1のコンデンサをこの順に直列に接続した積分回路を有し、第1のスイッチを間欠的にオンし、前記第1のスイッチと前記第1のコンデンサの接続点の電位を前記ソフトスタート信号とし、クロック信号が供給され、該クロック信号の立ち上がりもしくは立ち下がりに同期して発生する単発パルスにより前記第1のスイッチをオンし、第2の定電流源および第2のコンデンサを有し、前記第1のスイッチがオンすると同時に前記第2のコンデンサが前記第2の定電流源から供給される定電流の積分を開始し、その積分値が所定の電圧に達したときに前記第1のスイッチをオフするようにしたことを特徴とする
請求項3に係る発明は、負荷に対して出力される電圧値を検出し、該電圧値と第1の基準電圧値との誤差電圧信号または請求項1または2に係る発明のソフトスタート回路から得られるソフトスタート信号に基づいて入力電源と前記負荷の間にあるスイッチング手段のオン・オフをパルス幅変調(PWM)制御することにより前記負荷に一定の電圧を印加するようにしたスイッチング電源であることを特徴とする。
この発明のソフトスタート回路は、定電流によりコンデンサを間欠的に充電し、1回の充電時間を短くして1回あたりの充電量を小さなものにするので、小さなコンデンサを用いても必要なソフトスタート信号の立ち上がり時間を確保することができる。短時間に少しだけソフトスタート信号が上昇し、所定期間をおいてまた少しだけソフトスタート信号が上昇するという動作を繰り返してソフトスタート信号が徐々に上昇していくが、1回あたりのコンデンサ充電量が小さく、ソフトスタート信号の上昇量も微小なことから、全体として滑らかなソフトスタート信号を得ることができる。
また、これを用いたこの発明のスイッチング電源は、ソフトスタートに用いるコンデンサを集積回路に容易に内蔵でき、端子数や回路規模の増大を抑制することができる。
以下、図面を用いて本発明の測定方法について説明する。
図1は本発明のソフトスタート回路の原理・構成を示すもので、微小パルス発生回路PG,微小パルス発生回路PGの出力によりそのオン・オフが制御されるスイッチSW,コンデンサC1および定電流源Is(便宜的にその定電流値もIsとする)より構成されている。微小パルス発生回路PGは、図1中に示すように、入力端子CKに入力されるクロック信号CKの立ち上がり(もしくは図1とは逆に立ち下り)に同期して出力端子OUTから微小パルス信号OUTを出力する。なお、CKとOUTは便宜的に端子名と信号名とに共通に用いている。微小パルスが出力されている期間だけスイッチSWはオンし、コンデンサC1と定電流源Isを接続して、定電流IsがコンデンサC1に積分(充電)される。コンデンサC1とスイッチの接続点の電位Vs、すなわち定電流IsのC1による積分電圧がソフトスタート信号を与える。なお、積分動作を開始する前に、図示しないリセットスイッチなどによりコンデンサC1は初期化されてVs=0となっている。
微小パルスのパルス幅をクロック信号CKのH期間やL期間に対し充分短くすれば、1クロックあたりの積分量(電圧Vsの増加量)も微小なものにできるから、コンデンサC1の容量を集積回路に容易に内蔵できる程度に小さくすることができる。また、ある程度までソフトスタート信号Vsを大きくするためには多数のクロック信号を入力させる必要があり、多数回に亘って徐々にスタート信号Vsを上昇させていくから、スタート信号は滑らかなものになる。
図2は本発明のソフトスタート回路の具体的構成例を示す。図2においてM0〜M2およびM4〜M6はPチャネルMOSFET(以下単にトランジスタともいう)、M3はNチャネルMOSFET(以下単にトランジスタともいう)、Ibは定電流源(便宜的にその定電流値もIbとする)、C1,C2はコンデンサ(便宜的にその容量値もそれぞれC1,C2とする)、INV1,INV2はインバータ、CKはクロック信号が入力される入力端子(上と同様に便宜的にクロック信号名もCKとする)、Vsはソフトスタート信号である。PチャネルMOSFET・M0はそのドレインとゲートがダイオード接続されるとともに、定電流源Isに接続されている。PチャネルMOSFET・M0のゲートはPチャネルMOSFET・M1,M4のゲートに接続され、M0,M1およびM4はカレントミラー回路を構成している。従い、PチャネルMOSFET・M1,M4は定電流Ibに比例した定電流が流れる。また、PチャネルMOSFET・M1,M4のミラー比((M4のゲート幅W/ゲート長L)/(M1のゲート幅W/ゲート長L))をAとすると、PチャネルMOSFET・M4にはPチャネルMOSFET・M1のA倍の電流が流れる。トランジスタM1,M2およびM3が直列に電源VDDと接地GNDの間に直列に接続され、トランジスタM4,M5,M6およびコンデンサC1が電源VDDと接地GNDの間に直列に接続されている。クロック信号CKはトランジスタM2,M3およびM5のゲートに入力されている。トランジスタM2とM3の接続点がインバータINV1の入力端子およびコンデンサC2の一端に接続されている。コンデンサC2の他端は接地GNDに接続されている。インバータINV1の出力端子はインバータINV2の入力端子に接続され、インバータINV2の出力端子はトランジスタM6のゲートに接続されている。トランジスタM6とコンデンサC1との接続点の電位、すなわちコンデンサC1の積分(充電電圧)Vsがソフトスタート信号を与える。
図2の定電流源IbおよびトランジスタM1,M4が図1の定電流源Isに相当し、図2のトランジスタM5,M6が図1のスイッチSWに相当し、図2のC1が図1のC1に相当する。また、図2のトランジスタM0,M1,M2,M3,コンデンサC2およびインバータINV1,INV2が図1の微小パルス発生回路PGに相当する。
図2に示す回路はクロック信号CK立ち下がり後の微小時間、トランジスタM5の定電流をコンデンサC1に流すものになっている。以下、その動作を説明する。
コンデンサC1は、最初に、図示されない手段によりリセットされる,クロック信号がHにして十分時間をおき自然放電により電荷が放電されている,もしくは電源オフ時にリセットされている、などによりその電荷が放電されていて両端電圧がゼロになっているものとする。
まず、クロック信号がHであると、トランジスタM2がオフするとともにトランジスタM3がオンすることによりコンデンサC2の電荷が放電されてインバータINV1にLが入力される。その結果、インバータINV2の出力もLとなってトランジスタM6がオンするものの、クロック信号CKのHを受けてトランジスタM5がオフしているためにコンデンサC1に電流は流れず、ソフトスタート信号Vsは一定電圧を保つことになる。次に、クロック信号CKが立ち下がってLになると、トランジスタM2がオンし、トランジスタM3がオフして、トランジスタM1に流れる定電流によるコンデンサC2の充電が開始する。コンデンサC2の充電が開始しても、その充電電圧がインバータINV1の閾値電圧Vthより小さい期間はトランジスタM6がオンしており、トランジスタM5もクロック信号CKのLを受けてオンしているから、トランジスタM4に流れる定電流によるコンデンサC1の充電が行われる。この充電はコンデンサC2の充電電圧がインバータINV1の閾値電圧に達すると停止する。すなわち、コンデンサC2の充電電圧がインバータINV1の閾値電圧に達すると、インバータINV1,INV2の出力がそれぞれL,HになるからトランジスタM6がオフとなり、コンデンサC1への充電電流が遮断されて充電が停止することになる。なお、コンデンサC2に充電された電荷はクロック信号CKの次のHで放電されてリセットされる。また、トランジスタM1に流れる電流、すなわちコンデンサC2の充電電流に比してコンデンサC2の容量値を十分小さなものにしておけば、トランジスタM6がオンしている期間も十分短い微小時間とすることができる。(逆に言えば、トランジスタM6がオンしている期間を微小時間にするためには、コンデンサC2の容量値を小さなものにすればよい。)
上記のようにインバータINV1の閾値電圧をVthとし、上述のミラー比Aを用いると、ソフトスタート信号Vsのクロック信号CK1クロックあたりの電圧上昇幅△Vsは、次の(1)式で表される。
[数1]
△Vs=Vth・A・(C2/C1) ・・・(1)
すなわち、ソフトスタート信号Vsの1クロックあたりの電圧上昇幅△Vsは、コンデンサC1,C2の容量値自体ではなくその比によって定まるので、コンデンサC1,C2の容量値を集積回路に内蔵できる十分小さなものとすることができる。また、同じコンデンサC2に対して、ミラー比Aの値を小さくすることによりコンデンサC1を一層小さくすることができ、集積回路のチップサイズをさらに低減することが可能である。なお、容量値C2はコンデンサC2の充電電圧が所定値に充電されるまでの積分時間を与え(正確にはC2・Vth/(C2の充電電流)がVthまでの積分時間を与える)、同様にC1/AはコンデンサC1の積分時間を与えるから、(1)式のA・(C2/C1)=C2/(C1/A)の項が十分小さいということは、トランジスタM6がオンしている期間が微小時間であることを表しているものと考えられる。また、△Vsは定電流Ibの電流値およびソフトスタート信号Vsに依存しない一定値となっていて、一定値とさせるための制御回路は不要である。なお、コンデンサC1,C2に電圧依存性がなく、インバータINV1,INV2の遅延がなく(十分小さく無視できる)、MOSFETスイッチのクロックフィードスルーやオフ時のリークは無視できるものとしている。
図2に示すソフトスタート回路のシミュレーション結果を図3に、シミュレーションに用いたパラメータ値(各素子のサイズ、容量値など)を表1に示す。図3において横軸は時間(単位はms)、縦軸はスタート信号Vsの出力電圧値(単位はV)である。集積回路に内蔵できる小さな容量(C1=0.2pF,C2=16pF)で、必要とするソフトスタート信号を得ることができている。
Figure 0004853003
また、本発明のソフトスタート回路を図4に示すスイッチング電源のソフトスタート回路2に適用すれば、ソフトスタートに用いるコンデンサを集積回路に容易に内蔵でき、端子数や回路規模の増大を抑制することのできるソフトスタート機能付スイッチング電源を実現することができる。
本発明のソフトスタート回路の原理・構成を示す回路ブロック図である。 本発明のソフトスタート回路の具体的構成例を示す回路図である。 図2に示すソフトスタート回路のシミュレーション結果である。 ソフトスタート機能をもつスイッチング電源の例を示す回路ブロック図である。 従来のソフトスタート信号Vsを生成する回路の回路図である。 図4のPWMコンパレータ4の動作および図5のソフトスタート信号Vsに関するタイミングチャートである。 特許文献1に開示されているソフトスタート信号Vsを生成する方法を説明するための回路ブロック図である。 特許文献2に開示されているソフトスタート信号Vsを生成する方法を説明するための回路ブロック図である。
符号の説明
1 誤差増幅器
2 ソフトスタート信号生成回路
3 発振器
4 PWMコンパレータ
5 PチャネルMOSFET
6 NチャネルMOSFET
7 ドライブ回路
8 インダクタ
9,16 コンデンサ
10,11,15 抵抗
12 基準電圧源
17 負荷
C1,C2 コンデンサまたはその容量値
CK クロック信号またはその入力端子
Ib,Is 定電流源またはその定電流値
INV1,INV2 インバータ
M0〜M2,M4〜M6 PチャネルMOSFET
M3 NチャネルMOSFET
PG 微小パルス発生回路
SW スイッチ
Vs ソフトスタート信号


M0
2*6/4
M6
1*2.4/0.8

M1
3*6/4
C1
16pF

M2
1*2.4/0.8
C2
0.2pF

M3
1*1.3/0.8
CKの周波数
11kHz

M4
1*6/4
Ib
1μA

M5
1*2.4/0.8


注1)トランジスタに関するN*W/Lという表記は、同じW(ゲート幅)/L(ゲー
ト長)というサイズのトランジスタをN個並列接続したことを意味する。なお、W
とLの単位はμm。
注2)C1,C2はMOS容量(電圧依存性あり)

Claims (3)

  1. スイッチング電源にソフトスタート信号を与えるソフトスタート回路であって、第1の定電流源,第1のスイッチおよび第1のコンデンサをこの順に直列に接続した積分回路を有し、第1のスイッチを間欠的にオンし、前記第1のスイッチと前記第1のコンデンサの接続点の電位を前記ソフトスタート信号とし、
    クロック信号が供給され、該クロック信号の立ち上がりもしくは立ち下がりに同期して所定期間前記第1のスイッチをオンし、
    第2の定電流源および第2のコンデンサを有し、前記第1のスイッチがオンすると同時に前記第2のコンデンサが前記第2の定電流源から供給される定電流の積分を開始し、その積分値が所定の電圧に達したときに前記第1のスイッチをオフするようにしたことを特徴とするソフトスタート回路。
  2. スイッチング電源にソフトスタート信号を与えるソフトスタート回路であって、第1の定電流源,第1のスイッチおよび第1のコンデンサをこの順に直列に接続した積分回路を有し、第1のスイッチを間欠的にオンし、前記第1のスイッチと前記第1のコンデンサの接続点の電位を前記ソフトスタート信号とし、
    クロック信号が供給され、該クロック信号の立ち上がりもしくは立ち下がりに同期して発生する単発パルスにより前記第1のスイッチをオンし、
    第2の定電流源および第2のコンデンサを有し、前記第1のスイッチがオンすると同時に前記第2のコンデンサが前記第2の定電流源から供給される定電流の積分を開始し、その積分値が所定の電圧に達したときに前記第1のスイッチをオフするようにしたことを特徴とするソフトスタート回路。
  3. 負荷に対して出力される電圧値を検出し、該電圧値と第1の基準電圧値との誤差電圧信号または請求項1または2に記載のソフトスタート回路から得られるソフトスタート信号に基づいて入力電源と前記負荷の間にあるスイッチング手段のオン・オフをパルス幅変調(PWM)制御することにより前記負荷に一定の電圧を印加するようにしたことを特徴とするスイッチング電源。
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