JP4852532B2 - 成膜成形体、成膜成形方法および成膜成形装置 - Google Patents
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Description
ところで今日、鍍金に使用する六価クロムは人体に有害な物質であって、環境汚染による公害問題を発生することから規制の対象ともなっており、脱クロムが要求されている。
この改善策として、基材表面に真空蒸着やスパッタリング等の成膜装置で成膜を形成し、さらに、該成膜の表面を樹脂材で被覆したものがある(例えば、特許文献2参照。)。
ところがこのようなものは、射出成形した基材を射出成形装置から取り出した後、真空蒸着装置にセットして成膜し、しかる後、成膜した基材を真空蒸着装置から取り出した後、射出成形装置にセットして成膜面に樹脂材を射出成形することになって工程数も多く、手間がかかり、作業能率が悪いだけでなく、取り出し工程、セット工程、装置から装置への搬送工程の際に被成膜面、さらには成膜面に傷や埃がついたり手が触れて油が付着してしまうようなことがあり、これらが原因で所期の成膜製品ができず不良品が発生し歩留まりが悪いという問題がある。
そこで成膜成形体を製造する場合、第一、第二の成形体を型成形するための第一射出工程と、該成形された第一、第二の成形体を一体化するための第二の射出工程のあいだに、第一の成形体を成膜する成膜工程を設けて成膜成形体を一連の工程で成膜成形できるようにしたものを提唱し、作業性の改善、歩留まりの向上、品質の向上が達成できるようになった(特許文献3)。
また、成膜成形体が燈体であるサイドウインカーとし、反射機能を高めるため成膜素材をアルミニウムとし、バルブがアンバー色であるような場合、銀白色の反射面の中心部にアンバー色と異色のバルブが見えることになって違和感を生じるばかりでなく、点灯したとき、反射光は弱く、バルブ先端からの光が強く光ることになって光全体にバランスが取れないという問題があり、これらに本発明が解決せんとする課題がある。
とを行うようにしたことを特徴とする成膜成形装置である。
請求項2の発明は、請求項1において、成膜成形体は燈本体とレンズ部で形成される燈体であり、部材組込み工程は燈本体に部材が組込まれるものとし、マスキングを行うべく組込まれる部材はバルブであり、該バルブ表面の成膜によるマスキング部位は、少なくともバルブの電気配線部分であることを特徴とする成膜成形装置である。
請求項3の発明は、第一、第二成形体を成形するための型面が形成された第一金型と、第一、第二成形体を成形するための型面が形成され、かつ第一成形体に成膜するための成膜装置が設けられた第二金型とを備え、第一金型を、第二金型に対して離接方向と型表面に沿う方向とに相対移動できるように構成して、第一、第二成形体を形成する一次の射出工程と第一、第二成形体同志を一体化する二次の射出工程とのあいだに、第一成形体を成膜するための成膜工程を有するようにしてなる成膜成形方法において、前記第一成形体に部材組込みをするにあたり、該部材組込み工程を一次の射出工程と成膜工程との間に存するようにして、組込んだ部材表面の成膜と該部材表面によるマスキングとを行うようにしたことを特徴とする成膜成形方法である。
請求項4の発明は、請求項3において、成膜成形体は燈本体とレンズ部で形成される燈体であり、部材組込み工程は燈本体に部材が組込まれるものとし、マスキングを行うべく組込まれる部材はバルブであり、該バルブ表面の成膜によるマスキング部位は、少なくともバルブの電気配線部分であることを特徴とする成膜成形方法である。
請求項5の発明は、第一、第二成形体を成形するための型面が形成された第一金型と、第一、第二成形体を成形するための型面が形成され、かつ第一成形体に成膜するための成膜装置が設けられた第二金型とを備え、第一金型を、第二金型に対して離接方向と型表面に沿う方向とに相対移動できるように構成して、第一、第二成形体を形成する一次の射出工程と第一、第二成形体同志を一体化する二次の射出工程とのあいだに、第一成形体を成膜するための成膜工程を有するようにして形成される成膜成形体において、前記第一成形体に部材組込みがなされたものにするにあたり、該部材組込み工程を一次の射出工程と成膜工程との間に存するようにして、組込まれた部材表面の成膜と該部材表面によるマスキングとがなされていることを特徴とする成膜成形体である。
請求項6の発明は、請求項5において、成膜成形体は燈本体とレンズ部で形成される燈体であり、部材組込み工程は燈本体に部材が組込まれるものとし、マスキングを行うべく組込まれる部材はバルブであり、該バルブ表面の成膜によるマスキング部位は、少なくともバルブの電気配線部分であることを特徴とする成膜成形体である。
請求項2、4または6の発明とすることにより、燈体のバルブ先端部と反射面となる燈本体との成膜同志が同色になって、違和感がなくなるだけでなく、バルブ先端から外部に出る発光が抑制されるか低減されることになって、バルブ先端のみが特に光ってしまうことを回避できながら、絶縁として必要なマスキングがバルブによって形成でき、しかもバルブ先端部の成膜による反射光が燈本体の成膜に至ってここで反射されることになって、燈体からの反射光が分散し、反射効率の良い燈体になる。
2 燈本体
2b 成膜
3 レンズ部
4 バルブ
4b 成膜
5 端子
6 樹脂材
9 固定金型
10 可動金型
11 成膜装置
そして後述する成膜工程では、図6に示すように、部材組込み部2aの外壁と共に発光部4bの影に隠れる部分の成膜が阻止されることになって部材組込み部2aの内部まで成膜されてしまうことがなく、この結果、バルブ4がマスキング材として機能することになって、端子側接続部5aとバルブ側接続部4aにおけるプラス−マイナス間での電気的な接続がなされることのない絶縁状態に維持するようになっていると共に、発光部4bの先端部にさらに成膜4cを施すようになっている。
尚、成膜装置11としては、アルミニウムや銅のような金属の成膜をした後、該成膜を保護(例えば酸化からの保護)するため、酸化防止被膜材の成膜をして保護面成膜を施すように構成された連続成膜装置としてもよいことは勿論である。また、成膜装置11の被成膜製品への成膜は直進性に優れるため、縦面への成膜機能が低いものになることは知られている。
次いで可動金型9が型離れ方向に移動するが、このとき燈本体2は可動金型2側に、レンズ部3は固定金型10側に残るように型設計されている。そしてこの型離れ状態(離型状態)で、図示しないマジックハンド(マニピュレータ)等の自動制御機械により前記端子5とバルブ4とが燈本体2の部材組込み部2aに差し込んで組込みされる部材組込み工程が実行される(図4(C)参照)。
Claims (6)
- 第一、第二成形体を成形するための型面が形成された第一金型と、第一、第二成形体を成形するための型面が形成され、かつ第一成形体に成膜するための成膜装置が設けられた第二金型とを備え、第一金型を、第二金型に対して離接方向と型表面に沿う方向とに相対移動できるように構成して、第一、第二成形体を形成する一次の射出工程と第一、第二成形体同志を一体化する二次の射出工程とのあいだに、第一成形体を成膜するための成膜工程を有するようにしてなる成膜成形装置において、前記第一成形体に部材組込みをするにあたり、該部材組込み工程を一次の射出工程と成膜工程との間に存するようにして設け、組込んだ部材表面の成膜と該部材表面によるマスキングとを行うようにしたことを特徴とする成膜成形装置。
- 請求項1において、成膜成形体は燈本体とレンズ部で形成される燈体であり、部材組込み工程は燈本体に部材が組込まれるものとし、マスキングを行うべく組込まれる部材はバルブであり、該バルブ表面の成膜によるマスキング部位は、少なくともバルブの電気配線部分であることを特徴とする成膜成形装置。
- 第一、第二成形体を成形するための型面が形成された第一金型と、第一、第二成形体を成形するための型面が形成され、かつ第一成形体に成膜するための成膜装置が設けられた第二金型とを備え、第一金型を、第二金型に対して離接方向と型表面に沿う方向とに相対移動できるように構成して、第一、第二成形体を形成する一次の射出工程と第一、第二成形体同志を一体化する二次の射出工程とのあいだに、第一成形体を成膜するための成膜工程を有するようにしてなる成膜成形方法において、前記第一成形体に部材組込みをするにあたり、該部材組込み工程を一次の射出工程と成膜工程との間に存するようにして、組込んだ部材表面の成膜と該部材表面によるマスキングとを行うようにしたことを特徴とする成膜成形方法。
- 請求項3において、成膜成形体は燈本体とレンズ部で形成される燈体であり、部材組込み工程は燈本体に部材が組込まれるものとし、マスキングを行うべく組込まれる部材はバルブであり、該バルブ表面の成膜によるマスキング部位は、少なくともバルブの電気配線部分であることを特徴とする成膜成形方法。
- 第一、第二成形体を成形するための型面が形成された第一金型と、第一、第二成形体を成形するための型面が形成され、かつ第一成形体に成膜するための成膜装置が設けられた第二金型とを備え、第一金型を、第二金型に対して離接方向と型表面に沿う方向とに相対移動できるように構成して、第一、第二成形体を形成する一次の射出工程と第一、第二成形体同志を一体化する二次の射出工程とのあいだに、第一成形体を成膜するための成膜工程を有するようにして形成される成膜成形体において、前記第一成形体に部材組込みがなされたものにするにあたり、該部材組込み工程を一次の射出工程と成膜工程との間に存するようにして、組込まれた部材表面の成膜と該部材表面によるマスキングとがなされていることを特徴とする成膜成形体。
- 請求項5において、成膜成形体は燈本体とレンズ部で形成される燈体であり、部材組込み工程は燈本体に部材が組込まれるものとし、マスキングを行うべく組込まれる部材はバルブであり、該バルブ表面の成膜によるマスキング部位は、少なくともバルブの電気配線部分であることを特徴とする成膜成形体。
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