JPH06169191A - プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法 - Google Patents

プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法

Info

Publication number
JPH06169191A
JPH06169191A JP34551392A JP34551392A JPH06169191A JP H06169191 A JPH06169191 A JP H06169191A JP 34551392 A JP34551392 A JP 34551392A JP 34551392 A JP34551392 A JP 34551392A JP H06169191 A JPH06169191 A JP H06169191A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
conductor layer
electromagnetic wave
molded product
plating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP34551392A
Other languages
English (en)
Inventor
Ryuichi Adachi
隆一 安達
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP34551392A priority Critical patent/JPH06169191A/ja
Publication of JPH06169191A publication Critical patent/JPH06169191A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0213Electrical arrangements not otherwise provided for
    • H05K1/0216Reduction of cross-talk, noise or electromagnetic interference
    • H05K1/0218Reduction of cross-talk, noise or electromagnetic interference by printed shielding conductors, ground planes or power plane
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/0284Details of three-dimensional rigid printed circuit boards
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K1/00Printed circuits
    • H05K1/02Details
    • H05K1/14Structural association of two or more printed circuits
    • H05K1/144Stacked arrangements of planar printed circuit boards

Landscapes

  • Shielding Devices Or Components To Electric Or Magnetic Fields (AREA)
  • Structure Of Printed Boards (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ラップトップ型コンピュータ又はワードプロ
セッサ、携帯電話機等の移動体通信機器及びその他通
信、制御ボックス等で特に小型化、コンパクト化を必要
とする小型精密電子機器のケーシングとして用い、しか
も成形体自体をプリント基板として利用できるプリント
基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法を提供
することを目的とする。 【構成】 予め成形した合成樹脂製の内側成形品1の外
面4にメッキにて導電体層6を形成すると同時に、内面
3の一部に回路パターン状に導電体層を形成し、外面側
の導電体層をインサート成形によって合成樹脂層7で被
覆し、この一体成形体の内部であって内側成形品の外面
側の導電体層を電磁波シールド層13とし、内面側をプ
リント基板として利用してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プリント基板兼用電磁
波シールド成形体及びその製造方法に係わり、更に詳し
くはラップトップ型コンピュータ又はワードプロセッ
サ、携帯電話機等の移動体通信機器及びその他通信、制
御ボックス等で特に小型化、コンパクト化を必要とする
小型精密電子機器のケーシングとして用いるプリント基
板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、エレクトロニクス技術の進歩によ
り、ラップトップ型コンピュータを始めとした情報処理
装置及び電子事務用機器は急速にオフィスから一般家庭
に普及しつつあり、またその精密電子機器に用いるIC
やLSI等の半導体デバイスの集積度が飛躍的に高くな
り且つ高速化されてきている。このような精密電子機器
は、電磁波ノイズに弱く、なんらかの防止措置を施さな
い限り誤動作が発生し、また高周波のクロック信号によ
って制御されているため、高周波パルスを発生させて他
の電子機器に影響を及ぼす恐れがある。このような電磁
波障害を防止する上で最も簡便で効果的な方法は、電子
機器のケーシングによって内部から発生する電磁波ノイ
ズ又は外部から侵入する電磁波ノイズを遮蔽(電磁波シ
ールド)することである。そのために、合成樹脂成形体
と導電材を組み合わせたケーシングが各種電子機器に一
般的に採用されている。
【0003】従来、電磁波シールドを施したケーシング
として、合成樹脂成形体の全面に無電解メッキにて銅や
ニッケル等の電磁波シールド膜(導電体層)を形成し、
外面は意匠の関係上、装飾用の塗装を施したものが提供
されている。しかし、実用上で塗装被膜が剥げ落ちて外
観性を損なうばかりでなく、銅が露出した場合には毒性
の酸化銅や炭酸銅が表面に出来たり、ニッケルが露出し
た場合には皮膚アレルギーを起こしたりして、大きな市
場クレームを発生させている。
【0004】そのため、合成樹脂成形体の外面をゴム等
によってマスキングをして、内面のみに電磁波シールド
膜を形成したケーシングも提案されているが、マスキン
グは人手に頼る場合が殆どであり、大変なコスト高にな
ったり、ケーシングの形状が複雑になると不可能になっ
てしまい実際には殆ど採用されていない。また、金属網
や金属プレス板を合成樹脂と組み合わせてインサート成
形したケーシングも提供されているが、小型化には向か
ないのである。
【0005】一方、電磁波シールド膜として、アルミニ
ウムの真空蒸着メッキ、又は金属粉末を含んだ塗料を塗
装しているものもあるが、これはケーシングの内面にの
み表面加工を施している場合が多く、この場合も前記同
様にマスキングの問題が大きな課題として残されている
ばかりでなく、表面加工に方向性があるため内面の入り
込んだ部分には、無電解メッキのように均一に付着しな
いため、期待した電磁波シールド効果が得られないとい
った信頼性の問題があって現在は使用されていない。
【0006】そして、電磁波シールド効果を有する合成
樹脂成形体を用いて構成したケーシング内には、回路基
板や電子部品を内装するが、ケーシングの内面に電磁波
シールド用の導電体層が存在する場合には、回路基板や
電子部品との間に絶縁材を介在させる必要があり、この
絶縁材によってコスト高になるばかりでなく小型化にお
ける障害となっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明が前述の状況に
鑑み、解決しようとするところは、電磁波シールド用の
導電体層を合成樹脂成形体の内部に形成することによっ
て、従来の塗装被膜によって発生する種々の問題をなく
し、しかも製造工程において人手に頼るゴム等によるマ
スキングを排除して大量生産ができるとともに、ケーシ
ング用の成形体自体をプリント基板として利用できるプ
リント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法
を提供する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の課題解
決のために、予め成形した合成樹脂製の内側成形品の外
面にメッキにて導電体層を形成すると同時に、内面の一
部に回路パターン状に導電体層を形成し、外面側の導電
体層をインサート成形によって合成樹脂層で被覆し、こ
の一体成形体の中間層であって内側成形品の外面側の導
電体層を電磁波シールド層とし、内面側をプリント基板
として利用してなるプリント基板兼用電磁波シールド成
形体を構成した。
【0009】また、複数の分割成形体を互いの接合端面
で接合してケーシングを形成してなる電磁波シールド成
形体であって、予め成形した合成樹脂製の内側成形品の
外面及び接合端面にメッキにて導電体層を形成すると同
時に、内面の一部に回路パターン状に導電体層を形成
し、外面側の導電体層のみをインサート成形によって合
成樹脂層で被覆し、この一体成形体の中間層であって内
側成形品の外面側と接合端面とに連続した導電体層を電
磁波シールド層とし、内面側をプリント基板として利用
してなるプリント基板兼用電磁波シールド成形体を構成
した。
【0010】そして、前記導電体層が、無電解銅メッキ
又は無電解ニッケルメッキにて形成した1層の導電体層
又は無電解銅メッキと無電解ニッケルメッキを組み合わ
せて形成した2層の導電体層であることが好ましく、ま
た無電解メッキにて形成された銅又はニッケル層の上に
電気メッキにて形成された銅、ニッケル、金、銀その他
の良導電性金属の析出層であることも好ましく、更にそ
れらの良導電性金属を真空蒸着メッキにて形成した導電
体層であることも好ましい。
【0011】また、前記内側成形品の内面側に回路パタ
ーン状に形成した導電体層の上面に、該導電体層が前記
電磁波シールド層と導通がある場合には、電気メッキに
て銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム、プラチナ
及びハンダ(鉛−錫系合金)等の合金の中から選ばれた
1種又は2種以上の金属層からなる回路層を形成し、少
なくとも最上層に金、パラジウム、ロジウム、プラチナ
又はハンダ等の合金を有してなるか、若しくは該導電体
層が前記電磁波シールド層と導通がない場合には、無電
解メッキにて銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウ
ム、プラチナ及びハンダ等の合金の中から選ばれた1種
又は2種以上の金属層からなる回路層を形成し、少なく
とも最上層に金、パラジウム、ロジウム、プラチナ又は
ハンダ等の合金を有してなる。
【0012】それを製造する方法として、予め成形した
合成樹脂製の内側成形品の全面にメッキにて導電体層を
形成した後、内側成形品の少なくとも内面側にレジスト
被膜を形成するレジストコート工程と、内側成形品の内
面側のレジスト被膜を回路パターン状に除去するパター
ニング工程と、回路パターン以外の内面側の導電体層を
除去するエッチング工程とを順次行うとともに、前記エ
ッチング工程より前の工程に、内側成形品の外面側にイ
ンサート成形にて合成樹脂層を形成するインサート成形
工程を有し、更に不用なレジスト被膜を剥離するレジス
ト剥離工程と、その他の工程を必要に応じて有し、電磁
波シールド層と回路パターンを同時に形成してなるプリ
ント基板兼用電磁波シールド成形体の製造方法を提供す
る。
【0013】更に具体的には、その第一製造方法とし
て、予め合成樹脂製の内側成形品を成形する成形工程
と、前記内側成形品の全面にメッキにて導電体層を形成
する全面メッキ工程と、前記内側成形品をその外面をキ
ャビティ内に向けて金型内に装着し、インサート成形し
て該内側成形品の外面側の導電体層を合成樹脂層で被覆
するインサート成形工程と、前記インサート成形品の内
面にレジスト被膜を形成する内面レジストコート工程
と、前記レジスト被膜を回路パターン状に除去して導電
体層を部分的に露出してなるネガティブパターニング工
程と、前記導電体層の露出部分にエッチングによって侵
されない回路層を電気メッキにて形成するレジストメッ
キ工程と、前記レジスト被膜を剥離するレジスト剥離工
程と、前記インサート成形品の内面に露出した不用な導
電体層をエッチングにて除去するエッチング工程とより
なる製造方法を提供する。
【0014】また、第二製造方法として、予め合成樹脂
製の内側成形品を成形する成形工程と、前記内側成形品
の全面に無電解メッキにて導電体層を形成する全面メッ
キ工程と、前記内側成形品をその外面をキャビティ内に
向けて金型内に装着し、インサート成形して該内側成形
品の外面側の導電体層を合成樹脂層で被覆するインサー
ト成形工程と、前記インサート成形品の内面にレジスト
被膜を形成する内面レジストコート工程と、前記レジス
ト被膜を回路パターン状に残して他の部分を除去してな
るポジティブパターニング工程と、前記インサート成形
品の内面に露出した不用な導電体層をエッチングにて除
去するエッチング工程と、回路パターン状に残ったレジ
スト被膜を剥離するレジスト剥離工程とよりなる製造方
法を提供する。
【0015】また、第三製造方法として、予め合成樹脂
製の内側成形品を成形する成形工程と、前記内側成形品
の全面にメッキにて導電体層を形成する全面メッキ工程
と、全面にレジスト被膜を形成する全面レジストコート
工程と、前記内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路
パターン状に除去して導電体層を部分的に露出してなる
ネガティブパターニング工程と、前記導電体層の露出部
分にエッチングによって侵されない回路層を電気メッキ
にて形成するレジストメッキ工程と、前記レジスト被膜
を剥離するレジスト剥離工程と、前記内側成形品をその
外面をキャビティ内に向けて金型内に装着し、インサー
ト成形して該内側成形品の外面側の導電体層を合成樹脂
層で被覆するインサート成形工程と、前記インサート成
形品の内面に露出した不用な導電体層をエッチングにて
除去するエッチング工程とよりなる製造方法を提供す
る。
【0016】また、第四製造方法として、予め合成樹脂
製の内側成形品を成形する成形工程と、前記内側成形品
の全面にメッキにて導電体層を形成する全面メッキ工程
と、全面にレジスト被膜を形成する全面レジストコート
工程と、前記内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路
パターン状に残して内面側の他の部分を除去してなるポ
ジティブパターニング工程と、前記内側成形品をその外
面をキャビティ内に向けて金型内に装着し、インサート
成形して該内側成形品の外面側の導電体層及び残ってい
るレジスト被膜を合成樹脂層で被覆するインサート成形
工程と、前記インサート成形品の内面に露出した不用な
導電体層をエッチングにて除去するエッチング工程と、
回路パターン状に残ったレジスト被膜を剥離するレジス
ト剥離工程とよりなる製造方法を提供する。
【0017】そして、前記ネガティブパターニング工程
において、内側成形品の接合端面は回路パターンと同様
に導電体層を露出させること、又は前記ポジティブパタ
ーニング工程において、内側成形品の接合端面にもレジ
スト被膜を形成して導電体層を被覆することが好まし
い。
【0018】また、前述の製造方法において、前記ネガ
ティブパターニング工程では、内側成形品の接合端面は
回路パターンと同様に導電体層を露出させ、前記ポジテ
ィブパターニング工程では、内側成形品の接合端面にも
レジスト被膜を形成して導電体層を被覆してなることが
好ましい。
【0019】そして、前記導電体層が、無電解銅メッキ
又は無電解ニッケルメッキにて形成した1層の導電体層
又は無電解銅メッキと無電解ニッケルメッキを組み合わ
せて形成した2層の導電体層であること、無電解メッキ
にて形成された銅又はニッケル層の上に電気メッキにて
形成された銅、ニッケル、金、銀その他の良導電性金属
の析出層であること、又はこれらの良導電性金属を真空
蒸着メッキにて形成した導電体層であることが好まし
い。
【0020】また、第一製造方法及び第三製造方法のレ
ジストメッキ工程において、前記内側成形品の内面側に
回路パターン状に形成した導電体層の上面に、電気メッ
キにて銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム、プラ
チナ及びハンダ等の合金の中から選ばれた1種又は2種
以上の金属層からなる回路層を形成し、少なくとも最上
層に金、パラジウム、ロジウム、プラチナ又はハンダ等
の合金を有してなることが好ましい。
【0021】更に、第二製造方法及び第四製造方法にお
いて、前記内側成形品の内面側に回路パターン状に形成
した導電体層の上面に、該導電体層が前記電磁波シール
ド層と導通がない場合には、必要に応じて無電解メッキ
にて銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム及びプラ
チナの中から選ばれた1種又は2種以上の金属層からな
る回路層を形成するか、又は該導電体層が前記電磁波シ
ールド層と導通がある場合には、必要に応じて電気メッ
キにて銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム及びプ
ラチナの中から選ばれた1種又は2種以上の金属層から
なる回路層を形成する。
【0022】
【作用】以上の如き内容からなる本発明のプリント基板
兼用電磁波シールド成形体は、電磁波シールド層となる
導電体層は合成樹脂製の内側成形品の外面と外側の合成
樹脂層との間に位置し、しかも導電体層は内側成形品に
メッキにて形成し、導電体層の表面にはインサート成形
にて合成樹脂層を形成しているので、互いの層の接着力
若しくは密着力は高く一体化されており、導電体層が剥
がれ落ちることが全くなく、更に成形体の内外面の形状
は成形可能であれば任意に設定でき且つその合成樹脂の
種類も選択でき、特に内側成形品はメッキの容易性とハ
ンダごてを使用することから耐熱性が要求されて、その
樹脂種の選択幅は狭いが、形成体の表面側に現れる合成
樹脂層の樹脂種は外観性、感触、装飾性等を考慮して広
く選択することが可能であり、しかも同時に内面に形成
された回路パターン状の導電体層をプリント基板として
利用できるので、別途回路基板を用いる必要がないので
ある。また、電磁波シールド層となる導電体層は、メッ
キ作業の容易な内側成形品の外面に形成され且つ該内側
成形品の外面は電磁波シールド成形体の内部に隠れるの
で、この面を単純な平面若しくは曲面とすることで、そ
の膜厚をより均一に形成することができ、それにより良
好な電磁波シールド効果を持たせることが可能である。
【0023】また、分割成形体の接合端面にも該成形体
内部の電磁波シールド層としての導電体層と連続した導
電体層を露出させて形成することにより、複数の分割成
形体の接合端面を互いに接合してケーシングを形成した
場合に、接合端面で各分割成形体の電磁波シールド層が
電気的に接続されて、ケーシングとしての更に良好な電
磁波シールド効果を持たせることが可能である。
【0024】更に、前記導電体層が、無電解銅メッキ又
は無電解ニッケルメッキにて形成した1層の導電体層又
は無電解銅メッキと無電解ニッケルメッキを組み合わせ
て形成した2層の導電体層である場合、又は無電解メッ
キにて形成された銅又はニッケル層の上に電気メッキに
て形成された銅、ニッケル、金、銀その他の良導電性金
属の析出層で形成した場合には、電磁波シールド効果を
より高め得るとともに、密着性が良好であり、更に前述
の良導電性金属を真空蒸着メッキにて形成した導電体層
でも電磁波シールド効果を有するのである。
【0025】また、前記内側成形品の内面側に回路パタ
ーン状に形成した導電体層の上面に、銅、ニッケル、
金、パラジウム、ロジウム、プラチナ及びハンダ等の合
金の中から選ばれた1種又は2種以上の金属層からな
り、少なくとも最上層に金、パラジウム、ロジウム、プ
ラチナ又はハンダ等の合金を有してなる回路層を、該導
電体層が前記電磁波シールド層と導通がある場合には電
気メッキにて、導通がない場合には無電解メッキにて形
成して、プリント基板としての配線回路の導電性及び耐
食性を高めるのである。
【0026】一方、その製造方法については、予め成形
した合成樹脂製の内側成形品の全面にメッキにて導電体
層を形成した後、内側成形品の少なくとも内面側にレジ
スト被膜を形成するレジストコート工程と、内側成形品
の内面側のレジスト被膜を回路パターン状に除去するパ
ターニング工程と、回路パターン以外の内面側の導電体
層を除去するエッチング工程とを順次行うとともに、前
記エッチング工程より前の工程に、内側成形品の外面側
にインサート成形にて合成樹脂層を形成するインサート
成形工程を有し、更にレジスト剥離工程と、その他の工
程を必要に応じて有しているので、電磁波シールド層と
回路パターンを同時に形成することが可能となり、しか
もインサート成形によって外面側の導電体層の表面に形
成される合成樹脂層がマスキングの役目を兼ねるので、
従来のように人手によってマスキング作業を行う必要が
なく、全工程を自動化でき、大量生産が可能である。
【0027】また、前記パターニング工程を、内側成形
品の内面側のレジスト被膜を回路パターン状に除去して
導電体層を部分的に露出してなるネガティブパターニン
グ工程とした場合、導電体層の露出部分にエッチングに
よって侵されない回路層を電気メッキにて形成するレジ
ストメッキ工程とを組み合わせることにより、回路パタ
ーンを導電性が高く耐食性のある銅、ニッケル、金、パ
ラジウム、ロジウム、プラチナ及びハンダ等の合金の1
種又は2種以上の導電性の高い金属層からなり、少なく
とも最上層に金、パラジウム、ロジウム、プラチナ及び
ハンダ等の合金を有してなるものから形成できるのであ
る。一方、前記パターニング工程を、内側成形品の内面
側のレジスト被膜を回路パターン状に残して内面側の他
の部分を除去してなるポジティブパターニング工程とし
た場合、エッチング工程によって回路パターン以外の内
面に有する導電体層を除去し、その後レジスト剥離工程
によってレジスト被膜を剥離することにより、内面側に
残った導電体層が回路パターンとなり、必要に応じてそ
の上面に前述の導電性の高い金属層を無電解メッキ又は
電気メッキにて形成することによって、より優れたプリ
ント基板としての配線回路を形成できるのである。
【0028】そして、前記ネガティブパターニング工程
において、内側成形品の接合端面は回路パターンと同様
に導電体層を露出させること、又は前記ポジティブパタ
ーニング工程において、内側成形品の接合端面にもレジ
スト被膜を形成して導電体層を被覆することにより、爾
後の各工程によって接合端面にも回路パターンと同様に
回路層と同じ金属層、又は導電体層を形成することが可
能であり、この成形体を互いの接合端面で接合した際
に、互いの金やプラチナ等の金属層、又は導電体層が接
合面で電気的に接続されてケーシング全体が導電体層で
囲まれ、電磁波シールド効果を高めることができるので
ある。
【0029】
【実施例】次に添付図面に示した実施例に基づき更に本
発明の詳細を説明する。図1は本発明のプリント基板兼
用電磁波シールド成形体の製造方法の四種類の工程図を
示し、図2及び図3は第一製造方法、図4は第二製造方
法、図5は第三製造方法、図6は第四製造方法を共通す
る工程を省略して示し、各図はその製造方法によってプ
リント基板兼用電磁波シールド成形体が製造される過程
における断面形態の変化を示している。正確には、第二
製造方法は図2及び図4に示され、第三製造方法は図2
(a) ,(b) 及び図5に示され、第四製造方法は図2(a)
,(b) 、図5(a) 及び図6に示されている。
【0030】本発明のプリント基板兼用電磁波シールド
成形体は、樹脂成形可能な形状のためそれ自体で電磁波
に対して閉じたケーシングとはならないが、複数の分割
成形体を互いに接合端面で接合することにより、精密電
子機器等の密閉したケーシングを構成できるものであ
る。尚、本発明のプリント基板兼用電磁波シールド成形
体単独でも、その開放端側を金属製のシャーシ等の導電
体で閉鎖することにより、電磁波に対して閉じたケーシ
ングとなる。本実施例では、最も単純化した形状の成形
体を例に説明する。最初に、図1、図2及び図3に基づ
いて第一製造方法について説明する。
【0031】(最も好ましい実施例)先ず、図2(a) に
示すように、予め通常の射出成形法にて断面略コ字形の
内側成形品1を成形する(内側成形品の成形工程)。こ
の内側成形品1の凹所2内には、ケーシングを構成した
ときに電子部品が組み込まれ、該凹所2に面する側を内
面3とし、その反対側を外面4とし、また他の成形体と
組み合わせてケーシングを構成する際に互いに接合する
面を接合端面5とする。即ち、内面3と外面4とは接合
端面5で連続している。この内側成形品1の成形に用い
る合成樹脂の種類は特に限定されないが、前記凹所2内
でハンダごてを使用する場合には耐熱性が要求されるの
で、液晶樹脂(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン
(PEEK)、ポリエーテルサルホン(PES)等が好
ましい。液晶樹脂としては、全芳香族系ポリエステル
(ポリプラスチック社(米国)製、商品名「ベクト
ラ」)、芳香族ポリエステル(住友化学工業株式会社
(日本)製、商品名「エコノール」)、パラヒドロキシ
安息香酸・ビフェノール・テレフタル酸重合物(日本石
油株式会社(日本)製、商品名「ザィダー」)が好まし
い。
【0032】次に、図2(b) に示すように、前記内側成
形品1に無電解メッキを施してその全面に導電体層6を
形成する(全面メッキ工程)。この導電体層6を形成す
る方法としては、無電解メッキ、無電解メッキと電気メ
ッキの複合メッキ、真空蒸着メッキ、塗装等の各種の成
膜方法があるが、その中で最も好ましいのは無電解メッ
キであるが、導電体層6の層厚を厚くする必要がある場
合には、その上面に電気メッキを施すのである。尚、内
側成形品1と導電体層6との密着力上げるために、導電
体層6を形成する前に内側成形品1の外面4に当たる部
分の金型にサンドブラスト加工しておくか若しくは内側
成形品1の外面4をサンドブラスト加工等によって又は
粗面メッキを施すことによって粗面化することも好まし
い。又は、前記内側成形品1の外面4に当たる部分の金
型にホーニングを当てておいても良い。また、導電体層
6を形成する金属としては、銅又はニッケルが電磁波の
減衰率において良好である。例えば、無電解メッキによ
って形成された厚さ1μmの銅被膜で、100kHz〜
100MHzの電磁波に対して減衰率が60〜90d
B、100MHzを超える電磁波に対して120dBと
いう驚異的な電磁波シールド効果を有するのである。ま
た、導電体層6の厚みを増加させると、電磁波の減衰率
は大きくなるが、本発明の電磁波シールド成形体を適用
する電子機器の種類、グレードに応じて適宜な厚みに設
定される。通常は、0.5μm〜数μmで十分である。
ここで、無電解メッキの場合には、銅又はニッケルが好
ましいが、電気メッキを利用する場合には、最初に無電
解メッキによって銅又はニッケル層を形成し、その上面
に電気メッキによって銅、ニッケル、金、銀その他の良
導電性金属の析出層を形成する。電気メッキを利用する
場合は、導電体層6の膜厚の制御が容易であり、必要に
応じて厚くすることも可能である。
【0033】それから、図2(c) に示すように、全面に
導電体層6を形成した内側成形品1を、その外面4側を
図示しないキャビティ内に向けて金型内に装着し、イン
サート成形によって外面4側に対応する部分のみを合成
樹脂層7で被覆したインサート成形品8を得る(インサ
ート成形工程)。即ち、接合端面5側は合成樹脂層7で
被覆せず、露出させたままとする。この合成樹脂層7を
形成する樹脂の種類は、ケーシングとして備え得る本来
の機能、例えば強度、光沢、手触り感触等を考慮して適
宜選択でき、例えば外観性に優れたものとするには、ア
クリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)樹
脂、ポリカーボネート(PC)、アクリル樹脂、ABS
/PCアロイ等を選択できる。
【0034】次に、図2(d) に示すように、前記内側成
形品1の内面3側と接合端面5側にレジスト被膜9を印
刷技術等の適宜な手段を用いて形成する(内面レジスト
コート工程)。このレジスト被膜9は、導電体層6を溶
出するためのエッチング液に対しては耐食性のあるもの
を適宜選択して使用する。
【0035】その後、図3(a) に示すように、回路パタ
ーンに対応する前記レジスト被膜9を部分的に除去し、
前記導電体層6が露出した回路形成部10を形成する
(ネガティブパターニング工程)。この立体パターニン
グを精度良く行うために、前記内側成形品1の内面3の
立上り内側面の垂直方向に対する角度は20°以上に設
定することが好ましい。また、この立体パターニングを
行う方法としては、まず対象となる内側成形品1と同一
の成形品基板に、パターニング前の工程の対象となるメ
ッキ又は同等の厚みのメッキを行い、そのメッキ表面に
剥離性表面処理を行った後、ニッケル等の電鋳メッキを
行い、この電鋳を基板から剥離して回路作成時の露光マ
スクとする。前記電鋳への回路作成の方法は、電鋳その
ものを機械加工して回路を作る方法がある。また、別の
方法は、対象となる成形品基板に上記所定のメッキを行
ってから、その基板に機械加工して切り込みを入れ、そ
の上に上記と同様にニッケル等の電鋳メッキを行い、こ
の電鋳を基板から剥離して回路作成時の露光マスクとす
る。又は、これらの方法を組み合わせた方法も可能であ
る。更に、立体パット印刷をする方法もある。
【0036】そして、図3(b) に示すように、図示しな
いメッキ用陰電極を前記導電体層6の露出部の適所に接
続し、インサート成形品8を電気メッキ浴中に浸漬して
回路パターン状に露出した該導電体層6の回路形成部1
0に、導電性及び耐食性の高い回路層11を形成する
(レジストメッキ工程)。ここで、「レジストメッキ」
とは、後述のエッチング液に対して耐食性のあるメッキ
のことを意味する。この回路層11は、前記内側成形品
1の内面3側に回路パターン状に形成した導電体層6の
上面に、電気メッキにて銅、ニッケル、金、パラジウ
ム、ロジウム、プラチナ及びハンダ(鉛−錫系合金)等
の合金の中から選ばれた1種又は2種以上の金属層を析
出させ、少なくとも最上層に金、パラジウム、ロジウ
ム、プラチナ及びハンダ等の合金を形成する。
【0037】次に、図3(c) に示すように、内側成形品
1の内面3側を覆っていたレジスト被膜9を剥離する
(レジスト剥離工程)。ここで、前記レジスト被膜9を
剥離するには、適宜な剥離液を用いるが、この剥離液は
導電体層6及び回路層11には全く影響を及ぼさないも
のを選択して使用する。
【0038】最後に、図3(d) に示すように、前記イン
サート成形品8の全面にエッチングを施して、前記内側
成形品1の内面3側及び接合端面5側に露出していた導
電体層6を除去して電磁波シールド成形体12を得る
(エッチング工程)。この場合、前記合成樹脂層7及び
回路層11がエッチングに対してマスキングの役目を兼
ねるのである。また、エッチング溶液としては、前記導
電体層6を形成する金属種に応じてこれを溶出可能であ
り、且つ内側成形品1、合成樹脂層7及び回路層11を
変質させないものを適宜選択する。こうして、前記内側
成形品1と合成樹脂層7との間に残った導電体層6が電
磁波シールド層13となるとともに、前記回路層11が
配線回路14となり、当該電磁波シールド成形体12の
内面3側をプリント基板として利用できるのである。
尚、前記内側成形品1の接合端面5と合成樹脂層7の端
面とで、新たな接合端面が形成されるが、この端面形状
は自由に設定可能である。例えば、後述の如く接合端面
5に合成樹脂層7が現れないようにすることも可能であ
る。
【0039】(他の実施例)本発明の第二製造方法を図
4に基づいて説明する。この製造方法は、第一製造方法
と前半の工程が共通し、即ち内側成形品の成形工程、全
面メッキ工程、インサート成形工程及び内面レジストコ
ート工程(図2(a) 〜(d) に対応する。)は共通するの
で説明は省略する。
【0040】先ず、図4(a) に示すように、内面レジス
トコート工程を経て内側成形品1の内面3側に形成され
たレジスト被膜9を回路パターン状に残して他の部分を
除去し回路形成部10を形成する(ポジティブパターニ
ング工程)。
【0041】次に、図4(b) に示すように、前記インサ
ート成形品8の内面側に露出した不用な導電体層6をエ
ッチングにて除去する(エッチング工程)。この状態
で、前記内側成形品1の外面4側と合成樹脂層7との間
に有する導電体層6が電磁波シールド層13となる。
【0042】最後に、図4(c) に示すように、前記イン
サート成形品8の内面側に回路パターン状に残ったレジ
スト被膜9を剥離する(レジスト剥離工程)。そして、
前記内側成形品1の内面3側に回路パターン状に残った
導電体層6が配線回路14となり、内面側がプリント基
板を兼用した電磁波シールド成形体12が得られるので
ある。
【0043】ここで、電磁波シールド成形体12の内面
側に形成された回路パターン状の導電体層6の厚みが十
分でなく、若しくはその導電性が十分でない場合には、
図示しないが、この導電体層6の上面に、更に銅、ニッ
ケル、金、パラジウム、ロジウム、プラチナ及びハンダ
(鉛−錫系合金)等の合金の中から選ばれた1種又は2
種以上の金属層を、該導電体層6が前記電磁波シールド
層13と導通がない場合には無電解メッキによって、ま
た導通がある場合には電気メッキによって析出させ、少
なくとも最上層に金、パラジウム、ロジウム、プラチナ
及びハンダ等の合金を形成して前記同様の回路層を形成
して前記配線回路14とする。
【0044】本発明の第三製造方法を図5に基づいて説
明する。この製造方法は、前述の二方法と最初の2工程
が共通し、即ち内側成形品の成形工程及び全面メッキ工
程(図2(a) 及び(b) )は共通するので説明は省略す
る。
【0045】先ず、図5(a) に示すように、内側成形品
1の全面に形成された導電体層6の全面にレジスト被膜
9を形成する(全面レジストコート工程)。
【0046】次に、図5(b) に示すように、図3(a) と
同様に内側成形品1の内面3側であって回路パターンに
対応する前記レジスト被膜9を部分的に除去し、前記導
電体層6が露出した回路形成部10を形成する(ネガテ
ィブパターニング工程)。
【0047】そして、図5(c) に示すように、図3(b)
と同様に図示しないメッキ用陰電極を前記導電体層6の
露出部の適所に接続し、内側成形品1を電気メッキ浴中
に浸漬して回路パターン状に露出した該導電体層6の回
路形成部10に、前記同様に導電性及び耐食性の高い回
路層11を形成する(レジストメッキ工程)。
【0048】その後、図5(d) に示すように、図3(c)
と同様に内側成形品1の回路層11を除く全面を覆って
いたレジスト被膜9を剥離する(レジスト剥離工程)。
【0049】次に、図5(e) に示すように、前記内側成
形品1を、その外面4側を図示しないキャビティ内に向
けて金型内に装着し、インサート成形によって外面4側
に対応する部分のみを合成樹脂層7で被覆したインサー
ト成形品8を得る(インサート成形工程)。この状態
で、図3(c) に示したインサート成形品8と同様のもの
が得られる。
【0050】最後に、図5(f) に示すように、前記イン
サート成形品8の全面にエッチングを施して、前記内側
成形品1の内面3側及び接合端面5側に露出していた導
電体層6を除去して電磁波シールド成形体12を得る
(エッチング工程)。この場合も、前記同様に前記合成
樹脂層7及び回路層11がエッチングに対してマスキン
グの役目を兼ねるのである。そして、この製造方法によ
る電磁波シールド成形体12は、第一製造方法と同一構
造のものになる。尚、この製造方法の変形例としては、
レジストメッキ工程の後、インサート成形工程を行い、
それからレジスト剥離工程、エッチング工程を経ること
も可能であり、この場合には、前記内側成形品1の外面
4側と合成樹脂層7との間に電磁波シールド層13とレ
ジスト被膜9を層状に有するものとなる。
【0051】本発明の第四製造方法を図6に基づいて説
明する。この製造方法は、前半の工程が第一製造方法及
び第三製造方法と共通し、即ち内側成形品の成形工程、
全面メッキ工程及び全面レジストコート工程(図2(a)
,(b) 及び図5(a) )は共通するので説明は省略す
る。
【0052】先ず、図6(a) に示すように、図4(a) と
同様に全面レジストコート工程を経て内側成形品1の全
面に形成されたレジスト被膜9の内面3側を回路パター
ン状に残して他の部分を除去し回路形成部10を形成す
る(ポジティブパターニング工程)。
【0053】次に、図6(b) に示すように、前記内側成
形品1を、その外面4側を図示しないキャビティ内に向
けて金型内に装着し、インサート成形によって外面4側
に対応する部分のみを合成樹脂層7で被覆したインサー
ト成形品8を得る(インサート成形工程)。ここで、内
側成形品1の外面4側に形成したレジスト被膜9は導電
体層6とともに合成樹脂層7で覆われることになる。
【0054】そして、図6(c) に示すように、前記イン
サート成形品8の全面にエッチングを施して、前記内側
成形品1の内面3側及び接合端面5側に露出していた導
電体層6を除去する(エッチング工程)。
【0055】最後に、図6(d) に示すように、前記内側
成形品1の内面3側に回路パターン状に形成された導電
体層6を覆っていたレジスト被膜9を剥離する(レジス
ト剥離工程)。こうして、内側成形品1の外面4側とそ
の外側の合成樹脂層7との間に電磁波シールド層13と
なる導電体層6とレジスト被膜9が層状に有するととも
に、内面側に回路パターン状に残った導電体層6によっ
て配線回路14が形成された電磁波シールド成形体12
を得る。この場合も前記同様に、回路パターン状に残っ
た導電体層6の厚み及び導電性が十分でなければ、無電
解メッキ又は電気メッキによって良導電性の金属層を形
成するのである。
【0056】尚、前述の第四製造方法において、ポジテ
ィブパターニング工程(図6(a) )を行った後、エッチ
ング工程、レジスト剥離工程及びインサート形成工程を
経て電磁波シールド成形体12を形成することも変形例
として例示できる。この変形された製造方法によって形
成された電磁波シールド成形体12は、第二製造方法に
よって形成されるもの(図4(c) )と同一構造である。
即ち、内側成形品1の外面4側と合成樹脂層7との間に
レジスト被膜9が存在しないものになる。
【0057】このように、前述の第一製造方法と第三製
造方法によって、最終製品として全く同じ構造の電磁波
シールド成形体12が製造され、第二製造方法と第四製
造方法によって外面的には同一な電磁波シールド成形体
12が製造される。ところで、第一製造方法では図3
(d) 、第二製造方法では図4(b) 及び第三製造方法では
図5(f) に示したエッチング工程で、接合端面5側であ
って内側成形品1と合成樹脂層7間に、また第四製造方
法では図6(c) に示したエッチング工程で、接合端面5
側であって内側成形品1とレジスト被膜9間に、メッキ
厚及びメッキの種類によってはエッチング液の入り込み
が生じ、図7(a) に示すように導電体層6が接合端面5
側で欠損することがある。そのため、図7(b) に示すよ
うに導電体層6の欠損部15に、後加工によって導電材
16をコーティングして充填するとともに、内側成形品
1の接合端面5及び合成樹脂層7の接合端面17も被覆
する。ここで、接合端面5に導電材16が存在すること
は、二つの電磁波シールド成形体12,12の互いの接
合端面5,5を接合した際に、導電材16,16が電気
的に接続されて、ケーシング全体を電気的に連続した導
電体層6による電磁波シールド層13及び導電材16で
取り囲むことができ、電磁波シールド効果を高め得るの
である。
【0058】また、接合端面5での電磁波シールド効果
を高めるために、図8に示すように該接合端面5の形状
を工夫するとともに、積極的に導電体層6を形成するこ
とも好ましいのである。その形成方法を第二製造方法を
例に説明する。即ち、図8(a) に示すように、内側成形
品1の接合端面5側の端縁部を外側へ突出させて接合端
面5の面積を広くするとともに、該接合端面5の中央部
に凹条18又は凸条を形成した形状となし、この内側成
形品1の全面に導電体層6を形成した後、インサート成
形工程によって外面4側に合成樹脂層7を形成し(図8
(a) )、次に内面レジストコート工程によって内側成形
品1の内面3側と接合端面5側にレジスト被膜9を形成
した後、ポジティブパターニング工程によって回路パタ
ーンを形成すると同時に、接合端面5のレジスト被膜9
を残し(図8(b) )、それからエッチング工程によって
不用な導電体層6を除去し(図8(c) )、最後にレジス
ト剥離工程を経て接合端面5のレジスト被膜9を剥離し
て導電体層6を露出させた電磁波シールド成形体12を
形成するのである。この場合は、前述のエッチング液の
入り込みは全く問題にはならない。そして、図9は、こ
のようにして製造した電磁波シールド成形体12,1
2′の互いの接合端面5,5を接合してケーシングを構
成する場合を示し、一方の電磁波シールド成形体12の
接合端面5には凹条18を形成し、他方の電磁波シール
ド成形体12′の接合端面5には凸条19を形成し、該
凹条18と凸条19を係合するうよにしたものである。
【0059】また、図10に示したものは、電磁波シー
ルド成形体12を製造する際に、前記配線回路14と同
時に電磁波シールド層13に連続したアース電極を設け
たものである。例えば、第一製造方法において、内側成
形品1の内面3と外面4に貫通した適数の小孔20を形
成しておき、その後は一連の工程を経るが、ネガティブ
パターニング工程(図3(a) )の際に、回路形成部10
のパターニングと同時に内側成形品1の内面3側であっ
て小孔20の周囲及び内壁のレジスト被膜9を剥離する
と、製造された電磁波シールド成形体12の内面3に
は、内側成形品1と合成樹脂層7間に埋設された電磁波
シールド層13となる導電体層6に連続したアース電極
21が形成されるのである。このアース電極21を形成
するために導電体層6に微小な孔が形成されるが、この
孔の直径が電磁波シールドの対象となる電磁波波の波長
より十分小さければ、電磁波シールド効果に及ぼす影響
は少ない。また、アース電極21を形成する際に生じる
前述の微小な孔にピンを接続することも可能である。
尚、前記アース電極21は、他の製造方法においても形
成することができる。
【0060】また、第一製造方法と第三製造方法では、
レジストメッキ工程において電気メッキ用の陰電極を導
電体層6に接続しなければならないが、このため、図1
0〜図12に示すように、内側成形品1の成形時にその
接合端面5から外方へ延びた電極形成部22を一体成形
しておき、全面メッキ工程でこの電極形成部22の表面
にも導電体層6が連続形成され、その後のネガティブパ
ターニング工程において電極形成部22のレジスト被膜
9を剥離し、レジストメッキ工程の電気メッキにおける
陰電極として利用し、前述の如く回路層11を形成す
る。この電極形成部22は、図11及び図12に示すよ
うに板部23の両側に細い脚部24,24を延設し、該
脚部24,24の先端は前記接合端面5に一体連設さ
れ、最終工程が終わった後(図10及び図11の状
態)、該脚部24,24をニッパー等で切断する。
【0061】
【発明の効果】以上にしてなる本発明のプリント基板兼
用電磁波シールド成形体及びその製造方法によれば、以
下のような顕著な効果を有する。
【0062】請求項1によれば、電磁波シールド層とな
る導電体層は合成樹脂製の内側成形品の外面と外側の合
成樹脂層との間に位置し、しかも導電体層は内側成形品
にメッキにて形成し、導電体層の表面にはインサート成
形にて合成樹脂層を形成しているので、互いの層の接着
力若しくは密着力は高く一体化されており、導電体層が
剥がれ落ちたり、露出したりすることが全くないととも
に、内面側に回路パターン状に導電体層が形成されるの
で、電磁波シールド成形体の内面をプリント基板として
利用することができ、電子部品を該成形体に直接実装で
き、別途回路基板が必要でないので小型化が可能とな
る。また、成形体の内外面の形状は成形可能であれば任
意に設定でき且つその合成樹脂の種類も選択でき、特に
内側成形品はメッキの容易性とハンダごてを使用するこ
とから耐熱性が要求されて、その樹脂種の選択幅は狭い
が、成形体の表面側に現れる合成樹脂層の樹脂種は外観
性、感触、装飾性等を考慮して広く選択することができ
るのである。更に、電磁波シールド層となる導電体層
は、メッキ作業の容易な内側成形品の外面に形成され且
つ該内側成形品の外面は電磁波シールド成形体の内部に
隠れるので、この面を単純な平面若しくは曲面とするこ
とで、その膜厚をより均一に形成することができ、それ
により良好な電磁波シールド効果を持たせることが可能
である。
【0063】請求項2によれば、分割成形体の接合端面
にも該成形体内部の電磁波シールド層としての導電体層
と連続した導電体層を露出させて形成することにより、
複数の分割成形体の接合端面を互いに接合してケーシン
グを形成した場合に、接合端面で各分割成形体の電磁波
シールド層が電気的に接続されて、ケーシングとしての
更に良好な電磁波シールド効果を持たせることが可能で
ある。
【0064】請求項3によれば、安価で且つ簡単に電磁
波シールド効果を高めることができる。また、請求項4
によれば、電磁波シールド層の厚みの調整が容易になる
とともに、良導電性金属によって更に電磁波シールド効
果を高めることができる。そして、請求項5によれば、
内側成形品の樹脂種を問わず電磁波シールド層を形成す
ることができる。
【0065】請求項6又は7によれば、配線回路となる
回路層の導電性及び耐食性を高めることができ、プリン
ト基板として良好である。
【0066】一方、請求項8〜12に記載された製造方
法については、予め成形した合成樹脂製の内側成形品の
全面にメッキにて導電体層を形成した後、内側成形品の
少なくとも内面側にレジスト被膜を形成するレジストコ
ート工程と、内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路
パターン状に除去するパターニング工程と、回路パター
ン以外の内面側の導電体層を除去するエッチング工程と
を順次行うとともに、前記エッチング工程より前の工程
に、内側成形品の外面側にインサート成形にて合成樹脂
層を形成するインサート成形工程を有し、更に不用なレ
ジスト被膜を剥離するレジスト剥離工程と、その他の工
程を必要に応じて有しているので、電磁波シールド層と
回路パターンを同時に形成することが可能となり、しか
もインサート成形によって外面側の導電体層の表面に形
成される合成樹脂層がマスキングの役目を兼ねるので、
従来のように人手によってマスキング作業を行う必要が
なく、全工程を自動化でき、大量生産が可能であり、部
品点数及び組立工数を減らせるとともに、高機能性ケー
シングを構成できる。尚、内側成形品に内外面に貫通す
る小孔を形成しておけば、その後の工程におけるパター
ニングにおいて、小孔の内壁及びその周囲面近傍を回路
パターンを形成する部分と同等に扱うことによって、内
面側に電磁波シールド層に連続したアース電極を容易に
形成することができる。
【0067】請求項9又は11によれば、前記パターニ
ング工程を、内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路
パターン状に除去して導電体層を部分的に露出してなる
ネガティブパターニング工程とした場合、導電体層の露
出部分にエッチングによって侵されない回路層を電気メ
ッキにて形成するレジストメッキ工程とを組み合わせる
ことにより、回路パターンを導電性が高く耐食性のある
金属で回路層を形成できるのである。
【0068】請求項10又は12によれば、前記パター
ニング工程を、内側成形品の内面側のレジスト被膜を回
路パターン状に残して内面側の他の部分を除去してなる
ポジティブパターニング工程とした場合、エッチング工
程によって回路パターン以外の内面に有する導電体層を
除去し、その後レジスト剥離工程によってレジスト被膜
を剥離することりより、内面側に残った導電体層が回路
パターンとなり、安価に製造できるのである。
【0069】また、請求項13又は14によれば、前記
ネガティブパターニング工程において、内側成形品の接
合端面は回路パターンと同様に導電体層を露出させるこ
と、又は前記ポジティブパターニング工程において、内
側成形品の接合端面にもレジスト被膜を形成して導電体
層を被覆することにより、爾後の各工程によって回路パ
ターンと同様に接合端面にも回路層と同一の金属層、又
は導電体層を形成することが可能であり、この成形体を
互いの接合端面で接合した際に、互いの金属層、又は導
電体層が接合面で電気的に接続されてケーシング全体が
導電体層で囲まれ、電磁波シールド効果を高めることが
できるのである。
【0070】請求項15〜17によれば、前記請求項3
〜5による効果と同じ効果が得られる。
【0071】請求項18によれば、ネガティブパターニ
ング工程を経て内側成形品の内面側に回路パターン状に
形成した導電体層の上面に、レジストメッキ工程におい
て導電性が高く耐食性のある金、パラジウム、ロジウ
ム、プラチナ及びハンダ等の合金の単層の金属層からな
る回路層、あるいは銅、ニッケル、金、パラジウム、ロ
ジウム、プラチナ又はハンダ等の合金の金属層と、その
上に金、パラジウム、ロジウム、プラチナ又はハンダ等
の合金の金属層を単又は複数積層した回路層を形成でき
るのである。
【0072】請求項19又は20によれば、ポジティブ
パターニング工程、エッチング工程、レジスト剥離工程
等を経て内側成形品の内面側に回路パターン状に形成し
た導電体層の上面に、導電性が高く耐食性のある銅、ニ
ッケル、金、パラジウム、ロジウム又はプラチナの回路
層を形成できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のプリント基板兼用電磁波シールド成形
体の製造方法の工程を示すブロック図である。
【図2】(a) 〜(d) は本発明の代表的な製造方法である
第一製造方法の前半の工程によって電磁波シールド成形
体を製造する過程を順に示した簡略断面図である。
【図3】(a) 〜(d) は第一製造方法の後半の工程によっ
て電磁波シールド成形体を製造する過程を順に示した簡
略断面図である。
【図4】(a) 〜(c) は第二製造方法の後半の工程によっ
て電磁波シールド成形体を製造する過程を順に示した簡
略断面図である。
【図5】(a) 〜(f) は第三製造方法によって電磁波シー
ルド成形体を製造する過程を順に示した簡略断面図であ
る。
【図6】(a) 〜(d) は第四製造方法の後半の工程によっ
て電磁波シールド成形体を製造する過程を順に示した簡
略断面図である。
【図7】エッチング液の入り込みによる導電体層の欠損
を補う後加工を示し、(a) は加工前の要部拡大断面図、
(b) は加工後の要部拡大断面図である。
【図8】電磁波シールド成形体の接合端面構造を示し、
(a) 〜(d) は接合端面に導電体層を有する電磁波シール
ド成形体を製造する過程を順に示した簡略断面図であ
る。
【図9】図8に示した製造方法によって形成した一対の
電磁波シールド成形体を接合する状態を示した簡略断面
図である。
【図10】内面側に配線回路を形成すると同時に、アース
電極を形成した電磁波シールド成形体の簡略断面図であ
る。
【図11】レジストメッキ工程における陰電極として利用
する電極形成部を示した要部拡大斜視図である。
【図12】レジストメッキ工程における陰電極として利用
する電極形成部に導電体層を露出状態で形成した状態の
要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 内側成形品 2 凹所 3 内面 4 外面 5 接合端面 6 導電体層 7 合成樹脂層 8 インサート成形
品 9 レジスト被膜 10 回路形成部 11 回路層 12 電磁波シール
ド成形体 13 電磁波シールド層 14 配線回路 15 欠損部 16 導電材 17 接合端面 18 凹条 19 凸条 20 小孔 21 アース電極 22 電極形成部 23 板部 24 脚部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め成形した合成樹脂製の内側成形品の
    外面にメッキにて導電体層を形成すると同時に、内面の
    一部に回路パターン状に導電体層を形成し、外面側の導
    電体層をインサート成形によって合成樹脂層で被覆し、
    この一体成形体の中間層であって内側成形品の外面側の
    導電体層を電磁波シールド層とし、内面側をプリント基
    板として利用してなることを特徴とするプリント基板兼
    用電磁波シールド成形体。
  2. 【請求項2】 複数の分割成形体を互いの接合端面で接
    合してケーシングを形成してなる電磁波シールド成形体
    であって、予め成形した合成樹脂製の内側成形品の外面
    及び接合端面にメッキにて導電体層を形成すると同時
    に、内面の一部に回路パターン状に導電体層を形成し、
    外面側の導電体層のみをインサート成形によって合成樹
    脂層で被覆し、この一体成形体の中間層であって内側成
    形品の外面側と接合端面とに連続した導電体層を電磁波
    シールド層とし、内面側をプリント基板として利用して
    なることを特徴とするプリント基板兼用電磁波シールド
    成形体。
  3. 【請求項3】 前記導電体層が、無電解銅メッキ又は無
    電解ニッケルメッキにて形成した1層の導電体層又は無
    電解銅メッキと無電解ニッケルメッキを組み合わせて形
    成した2層の導電体層である請求項1又は2記載のプリ
    ント基板兼用電磁波シールド成形体。
  4. 【請求項4】 前記導電体層が、無電解メッキにて形成
    された銅又はニッケル層の上に電気メッキにて形成され
    た銅、ニッケル、金、銀その他の良導電性金属の析出層
    である請求項1又は2記載のプリント基板兼用電磁波シ
    ールド成形体。
  5. 【請求項5】 前記導電体層が、銅、ニッケル、金、銀
    その他の良導電性金属を真空蒸着メッキにて形成した導
    電体層である請求項1又は2記載のプリント基板兼用電
    磁波シールド成形体。
  6. 【請求項6】 前記内側成形品の内面側に回路パターン
    状に形成した導電体層の上面に、該導電体層が前記電磁
    波シールド層と導通がある場合には、電気メッキにて
    銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム、プラチナ及
    びハンダ等の合金の中から選ばれた1種又は2種以上の
    金属層からなる回路層を形成し、少なくとも最上層に
    金、パラジウム、ロジウム、プラチナ又はハンダ等の合
    金を有してなる請求項1又は2記載のプリント基板兼用
    電磁波シールド成形体。
  7. 【請求項7】 前記内側成形品の内面側に回路パターン
    状に形成した導電体層の上面に、該導電体層が前記電磁
    波シールド層と導通がない場合には、無電解メッキにて
    銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム、プラチナ及
    びハンダ等の合金の中から選ばれた1種又は2種以上の
    金属層からなる回路層を形成し、少なくとも最上層に
    金、パラジウム、ロジウム、プラチナ又はハンダ等の合
    金を有してなる請求項1又は2記載のプリント基板兼用
    電磁波シールド成形体。
  8. 【請求項8】 予め成形した合成樹脂製の内側成形品の
    全面にメッキにて導電体層を形成した後、内側成形品の
    少なくとも内面側にレジスト被膜を形成するレジストコ
    ート工程と、内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路
    パターン状に除去するパターニング工程と、回路パター
    ン以外の内面側の導電体層を除去するエッチング工程と
    を順次行うとともに、前記エッチング工程より前の工程
    に、内側成形品の外面側にインサート成形にて合成樹脂
    層を形成するインサート成形工程を有し、更に不用なレ
    ジスト被膜を剥離するレジスト剥離工程と、その他の工
    程を必要に応じて有し、電磁波シールド層と回路パター
    ンを同時に形成してなることを特徴とするプリント基板
    兼用電磁波シールド成形体の製造方法。
  9. 【請求項9】 予め合成樹脂製の内側成形品を成形する
    成形工程と、 前記内側成形品の全面にメッキにて導電体層を形成する
    全面メッキ工程と、 前記内側成形品をその外面をキャビティ内に向けてイン
    サート金型内に装着し、インサート成形して該内側成形
    品の外面側の導電体層を合成樹脂層で被覆するインサー
    ト成形工程と、 前記インサート成形品の内面にレジスト被膜を形成する
    内面レジストコート工程と、 前記レジスト被膜を回路パターン状に除去して導電体層
    を部分的に露出してなるネガティブパターニング工程
    と、 前記導電体層の露出部分にエッチングによって侵されな
    い回路層を電気メッキにて形成するレジストメッキ工程
    と、 前記レジスト被膜を剥離するレジスト剥離工程と、 前記インサート成形品の内面に露出した不用な導電体層
    をエッチングにて除去するエッチング工程と、 よりなり、電磁波シールド層と回路パターンを同時に形
    成してなることを特徴とするプリント基板兼用電磁波シ
    ールド成形体の製造方法。
  10. 【請求項10】 予め合成樹脂製の内側成形品を成形する
    成形工程と、 前記内側成形品の全面にメッキにて導電体層を形成する
    全面メッキ工程と、 前記内側成形品をその外面をキャビティ内に向けてイン
    サート金型内に装着し、インサート成形して該内側成形
    品の外面側の導電体層を合成樹脂層で被覆するインサー
    ト成形工程と、 前記インサート成形品の内面にレジスト被膜を形成する
    内面レジストコート工程と、 前記レジスト被膜を回路パターン状に残して他の部分を
    除去してなるポジティブパターニング工程と、 前記インサート成形品の内面に露出した不用な導電体層
    をエッチングにて除去するエッチング工程と、 回路パターン状に残ったレジスト被膜を剥離するレジス
    ト剥離工程と、 よりなり、電磁波シールド層と回路パターンを同時に形
    成してなることを特徴とするプリント基板兼用電磁波シ
    ールド成形体の製造方法。
  11. 【請求項11】 予め合成樹脂製の内側成形品を成形する
    成形工程と、 前記内側成形品の全面にメッキにて導電体層を形成する
    全面メッキ工程と、 全面にレジスト被膜を形成する全面レジストコート工程
    と、 前記内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路パターン
    状に除去して導電体層を部分的に露出してなるネガティ
    ブパターニング工程と、 前記導電体層の露出部分にエッチングによって侵されな
    い回路層を電気メッキにて形成するレジストメッキ工程
    と、 前記レジスト被膜を剥離するレジスト剥離工程と、 前記内側成形品をその外面をキャビティ内に向けてイン
    サート金型内に装着し、インサート成形して該内側成形
    品の外面側の導電体層を合成樹脂層で被覆するインサー
    ト成形工程と、 前記インサート成形品の内面に露出した不用な導電体層
    をエッチングにて除去するエッチング工程と、 よりなり、電磁波シールド層と回路パターンを同時に形
    成してなることを特徴とするプリント基板兼用電磁波シ
    ールド成形体の製造方法。
  12. 【請求項12】 予め合成樹脂製の内側成形品を成形する
    成形工程と、 前記内側成形品の全面にメッキにて導電体層を形成する
    全面メッキ工程と、 全面にレジスト被膜を形成する全面レジストコート工程
    と、 前記内側成形品の内面側のレジスト被膜を回路パターン
    状に残して内面側の他の部分を除去してなるポジティブ
    パターニング工程と、 前記内側成形品をその外面をキャビティ内に向けてイン
    サート金型内に装着し、インサート成形して該内側成形
    品の外面側の導電体層及び残っているレジスト被膜を合
    成樹脂層で被覆するインサート成形工程と、 前記インサート成形品の内面に露出した不用な導電体層
    をエッチングにて除去するエッチング工程と、 回路パターン状に残ったレジスト被膜を剥離するレジス
    ト剥離工程と、 よりなり、電磁波シールド層と回路パターンを同時に形
    成してなることを特徴とするプリント基板兼用電磁波シ
    ールド成形体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記ネガティブパターニング工程におい
    て、内側成形品の接合端面は回路パターンと同様に導電
    体層を露出させてなる請求項9又は11記載のプリント
    基板兼用電磁波シールド成形体の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記ポジティブパターニング工程におい
    て、内側成形品の接合端面にもレジスト被膜を形成して
    導電体層を被覆してなる請求項10又は12記載のプリ
    ント基板兼用電磁波シールド成形体の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記導電体層が、無電解銅メッキ又は無
    電解ニッケルメッキにて形成した1層の導電体層又は無
    電解銅メッキと無電解ニッケルメッキを組み合わせて形
    成した2層の導電体層である請求項8又は9又は10又
    は11又は12記載のプリント基板兼用電磁波シールド
    成形体の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記導電体層が、無電解メッキにて形成
    された銅又はニッケル層の上に電気メッキにて形成され
    た銅、ニッケル、金、銀その他の良導電性金属の析出層
    である請求項8又は9又は10又は11又は12記載の
    プリント基板兼用電磁波シールド成形体の製造方法。
  17. 【請求項17】 前記導電体層が、銅、ニッケル、金、銀
    その他の良導電性金属を真空蒸着メッキにて形成した導
    電体層である請求項8又は9又は10又は11又は12
    記載のプリント基板兼用電磁波シールド成形体の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 前記レジストメッキ工程において、前記
    内側成形品の内面側に回路パターン状に形成した導電体
    層の上面に、電気メッキにて銅、ニッケル、金、パラジ
    ウム、ロジウム、プラチナ及びハンダ等の合金の中から
    選ばれた1種又は2種以上の金属層からなる回路層を形
    成し、少なくとも最上層に金、パラジウム、ロジウム、
    プラチナ又はハンダ等の合金を有してなる請求項9又は
    11記載のプリント基板兼用電磁波シールド成形体の製
    造方法。
  19. 【請求項19】 前記内側成形品の内面側に回路パターン
    状に形成した導電体層の上面に、該導電体層が前記電磁
    波シールド層と導通がない場合には、必要に応じて無電
    解メッキにて銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム
    及びプラチナの中から選ばれた1種又は2種以上の金属
    層からなる回路層を形成してなる請求項10又は12記
    載のプリント基板兼用電磁波シールド成形体の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 前記内側成形品の内面側に回路パターン
    状に形成した導電体層の上面に、該導電体層が前記電磁
    波シールド層と導通がある場合には、必要に応じて電気
    メッキにて銅、ニッケル、金、パラジウム、ロジウム及
    びプラチナの中から選ばれた1種又は2種以上の金属層
    からなる回路層を形成してなる請求項10又は12記載
    のプリント基板兼用電磁波シールド成形体の製造方法。
JP34551392A 1992-11-30 1992-11-30 プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法 Pending JPH06169191A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34551392A JPH06169191A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34551392A JPH06169191A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06169191A true JPH06169191A (ja) 1994-06-14

Family

ID=18377094

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34551392A Pending JPH06169191A (ja) 1992-11-30 1992-11-30 プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06169191A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08236979A (ja) * 1995-02-24 1996-09-13 Nec Corp 混成集積回路装置およびその製造方法
JP2005532753A (ja) * 2002-07-10 2005-10-27 オティコン アクティーセルスカプ 補聴器または類似の音響装置及び補聴器の製造方法
JP2008159983A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 三次元基板間接続構造体とその製造方法およびそれを用いた立体回路装置
US7855494B2 (en) 2005-03-15 2010-12-21 Mitsuba Corporation Film-provided molded piece, method for and apparatus for producing the same
KR20160070513A (ko) * 2014-12-10 2016-06-20 주식회사 솔루엠 케이스 및 이를 갖는 전자 기기

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08236979A (ja) * 1995-02-24 1996-09-13 Nec Corp 混成集積回路装置およびその製造方法
JP2005532753A (ja) * 2002-07-10 2005-10-27 オティコン アクティーセルスカプ 補聴器または類似の音響装置及び補聴器の製造方法
US7855494B2 (en) 2005-03-15 2010-12-21 Mitsuba Corporation Film-provided molded piece, method for and apparatus for producing the same
JP2008159983A (ja) * 2006-12-26 2008-07-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd 三次元基板間接続構造体とその製造方法およびそれを用いた立体回路装置
KR20160070513A (ko) * 2014-12-10 2016-06-20 주식회사 솔루엠 케이스 및 이를 갖는 전자 기기

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100594837B1 (ko) 회로기판 및 회로기판의 제조 방법
KR20180037914A (ko) 다층 플렉시블 프린트 배선판 및 그 제조방법
JP4808468B2 (ja) 混成多層回路基板およびその製造方法
JP2001007468A (ja) 配線基板,多層配線基板およびその製造方法
JPH053390A (ja) 電子機器およびその製造方法
US20100025085A1 (en) Electronic apparatus, flexible printed wiring board and method for manufacturing flexible printed wiring board
US5680701A (en) Fabrication process for circuit boards
JPH06169191A (ja) プリント基板兼用電磁波シールド成形体及びその製造方法
TW201136467A (en) Flexible printed wiring board, method for manufacturing flexible printed wiring board, and electronic device having flexible printed wiring board
JPS6127697A (ja) 片面プリント配線基板とその製造法
JP4110391B2 (ja) 配線基板及びその製造方法、半導体装置及び電子モジュール並びに電子機器
JPH06169190A (ja) 電磁波シールド成形体及びその製造方法
JP3811272B2 (ja) 電磁波シールド筐体及びその製造方法
US6800816B2 (en) Wiring circuit board having bumps and method of producing same
JPS61212089A (ja) プリント配線基板
JPH07183682A (ja) プラスチック構成部材並びにその製法
JP3283161B2 (ja) シールドケース及び電子機器
JPH1093213A (ja) 回路基板、回路装置および装置
JPH09172287A (ja) 電子機器筐体及びそれを有する電子機器
JPH06152098A (ja) 三次元プリント配線成形品及びその製造方法
EP0415659B1 (en) Process for making a two-layer film carrier
JPH08264988A (ja) 立体回路基板、及び、その製造方法
JPH03201592A (ja) プリント配線板の製造法
JPH0378289A (ja) 立体配線基板の製造方法
JPH0384987A (ja) 立体配線基板