JP4852202B2 - 感圧接着剤組成物およびこれを用いた情報担持用シート - Google Patents

感圧接着剤組成物およびこれを用いた情報担持用シート Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、天然ゴム系の感圧接着剤組成物およびそれを用いた情報担持用シートに関するものであり、さらに詳しくは、折り重ねや切り重ねにより重ね合わせた面を情報担持面としてなる折り畳みシート、重ね合わせシートのような親展性を有する情報担持用シートや、寸法拡大可能な整理シート、複写用紙などの事務用シートなど、天然ゴム系の感圧接着剤組成物により、その重ね合わせ面同士を接着するための情報担持用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、重ね合わせ面に情報を担持する情報担持用シートにおいては、その重ね合わせ面同士が接着するように、通常、重ね合わせた際に対接するようなパターンで、重ね合わせ面の全面、部分的あるいは線状に感圧接着剤層が設けられている。この感圧接着剤は自着性感圧接着剤とも言われ、その接着剤層同士を対接させた状態で強圧をかけることにより、互いの高分子が自己拡散したりアンカー効果により密着するタイプものであって、組成物の種類や加圧の程度により、永久接着性や再剥離接着性を具現するものである。
【0003】
この様な情報担持用シートの例として、親展性を有するハガキシステム等が実用化され、普及している。
【0004】
親展性を有するハガキシステムの例としては、個人的用件、プリント情報および印刷情報等の各種情報が記載されたハガキを、折り畳み、切り重ね、または別体同士を重ね合わせたものがある。
【0005】
これらのハガキシステムにおいては、各種の重ね合わせ態様で接着剤層が剥離可能に圧着され、親展性情報が隠蔽された後、郵送され、受取人が重ね合わせ面を再び剥離して隠蔽情報が読取られる。
【0006】
また、親展性を有するハガキシステムの他の例として、各種の重ね合わせ態様で接着剤層が剥離不能に圧着され、親展性情報が隠蔽された後、郵送され、受取人が接着部分を切取り除去して重ね合わせ面を再び開き、隠蔽情報が読取られるものがある。
【0007】
これらの情報担持用シートで使用される感圧接着剤は、その接着剤基剤として、一般的に、天然ゴムラテックス、合成ゴムラテックス、アクリル系エマルジョンといったエマルジョンタイプのものが採用され、特に、接着性や再剥離性に優れた天然ゴムラテックスを利用したものが多用されている。
【0008】
例えば、特開平10−95964号公報には、アクリル系モノマー及びスチレン系モノマーの少なくとも一方により共重合された天然ゴム系粘着剤が記載されている。
【0009】
また、特許第2847366号公報には、天然ゴムとスチレンとメタクリル酸メチルをグラフト共重合されてなる天然ゴムラテックスが記載されている。
【0010】
更に、特開平4−59395号公報には、天然ゴム系粘着剤を含む接着剤基剤に対して、非親和性を示す微粒子充填剤が添加された接着剤組成物が記載されている。
【0011】
加えて、特開平9−235530号公報には、天然ゴム系粘着剤とスチレン−ブタジエン系粘着剤とを含んでなる接着剤基剤を用いた、感圧接着剤組成物が記載されている。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上の様な天然ゴムラテックスを接着剤基剤とする感圧接着剤については、更なる用途分野の拡大に従い、自着性、適度な接着力(接着強度)、耐熱性、耐紫外線性(耐UV性)、耐酸化性、耐ブロッキング性、耐接着力高進性および接着安定性などの各種特性のバランスを更に向上させることが要求されている。
【0013】
より具体的には、従来の感圧接着剤組成物を用いてハガキシステム等を作製した場合、以下の様な不具合が生じる場合があった。
【0014】
第1に、従来の感圧接着剤組成物では耐熱性が不足し、接着剤層の形成工程や情報の印刷および印字工程において感圧接着剤組成物が加熱されると接着強度が低下する場合があった。この結果、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離する恐れがあった。
【0015】
第2に、従来の感圧接着剤組成物では耐紫外線性(耐UV性)が不足し、情報の印刷工程において接着剤層に紫外線(UV)が照射されると接着強度が低下する場合があった。この結果、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離する恐れがあった。
【0016】
第3に、従来の感圧接着剤組成物では耐酸化性が不足し、情報担持用シートを搬送および保存中に接着剤層の接着強度が低下する場合があった。この結果、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離する恐れがあった。
【0017】
第4に、従来の感圧接着剤組成物により接着剤層を形成した場合、圧着前の印刷工程などにおいて圧着されていない接着面が、ロール状態や折畳まれた状態で、情報担持用シートの他の面に接着するため、ブロッキングが発生する場合があった。この結果、情報担持用シートの十分な生産性を実現できない恐れがあった。
【0018】
第5に、従来の感圧接着剤組成物により接着剤層を形成すると、圧着後の接着強度が高くなり過ぎる場合があった。また、圧着後の接着剤層において接着面同士の融着が進行し、接着力が高進する場合もあった。これらの結果、接着面の圧着後に接着面を剥離する必要がある場合、容易に接着面を剥離できない恐れがあった。
【0019】
第6に、従来の感圧接着剤組成物の場合、以上の様な種々の性能のバランスが不足するため、接着剤層を圧着した後の接着強度が圧着条件に強く影響され、接着特性が安定しない場合があった。このため、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離したり、必要に応じて接着剤層を剥離しようとしても接着剤層を容易に剥離できない場合があった。
【0020】
以上の様な状況に鑑み、本発明では、自着性、適度な接着力(接着強度)、耐熱性、耐紫外線性(耐UV性)、耐酸化性、耐ブロッキング性、耐接着力高進性および接着安定性などの各種特性のバランスに従来よりも優れた天然ゴムラテックスを接着剤基剤とした感圧接着剤と、これを用いた情報担持用シートとを提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明によれば、
接着剤基剤が、(メタ)アクリル酸エステルにより架橋された天然ゴムラテックスと、スチレン−ブタジエンゴムラテックスとからなり、
前記天然ゴムラテックスのトルエン膨潤率が200質量%以上6000質量%以下であり、
前記天然ゴムラテックス100質量部に対して前記スチレン−ブタジエンゴムラテックスが1質量部以上50質量部であり、
前記スチレン−ブタジエンゴムラテックスはカルボキシ変性されており、そのガラス転移温度(Tg)は−30℃以上50℃以下である
ことを特徴とする感圧接着剤組成物が提供される。
【0022】
本発明で用いられる天然ゴムラテックスはアクリル系モノマーにより架橋されているため、耐熱性、耐紫外線性(耐UV性)および耐酸化性等に優れると考えられる。
【0024】
即ち、本発明で用いられる天然ゴムラテックスは架橋されており、架橋の程度(架橋密度)の指標として測定されるトルエン膨潤率は、6000質量%以下とされ、3000質量%以下がより好ましく、2000質量%以下が更に好ましく、1500質量%以下が最も好ましい。この時、天然ゴムラテックスの十分な架橋密度を確保でき、高い耐熱性、耐UV性および耐酸化性を実現できる。一方、天然ゴムラテックスに過度な架橋を形成することなく、十分な自着性を確保する観点から、トルエン膨潤率は200質量%以上とされ、300質量%以上がより好ましく、400質量%以上が更に好ましく、500質量%以上が最も好ましい。
【0025】
トルエン膨潤率は、天然ゴムラテックスを乾燥してフィルムを作製し乾燥質量を計測後、このフィルムに飽和量のトルエンを含浸させて含浸質量を計測し、含浸質量および乾燥質量の差の乾燥質量に対する比を計算することにより実測される。架橋密度が高いほど、トルエン膨潤率は低下する。
【0026】
また、得られる接着剤層の表面強度と接着剤層の基材シートへの定着性を向上させる観点から、前記天然ゴムラテックス100質量部に対し、前記接着剤基剤に1質量部以上50質量部以下のスチレン−ブタジエンゴムラテックスを添加する。スチレン−ブタジエンゴムラテックスは、感圧接着剤組成物が塗布される基体シートと天然ゴムラテックスとの密着性を向上すると考えられる。
【0027】
更に、得られる感圧接着剤組成物の十分な耐ブロッキング性を実現するため、前記感圧接着剤組成物に、前記接着剤基剤に対して非親和性の充填剤を添加することが好ましい。充填剤の添加により接着剤層の表面(接着面)に凹凸が形成されるため、接着面の圧着に先立ち接着面が他の面に接着することが抑制され、耐ブロッキング性が向上すると考えられる。
【0028】
加えて、充填剤を添加して接着剤層の表面(接着面)に凹凸を形成すれば、接着面の圧着後に接着面同士の融着が進行し、接着力が高進することも抑制できると考えられる。これらの結果、接着面の圧着後に接着面を剥離する必要がある場合、容易に接着面を剥離することができる。
【0029】
更には、本発明の感圧接着剤組成物は性能のバランスに優れるため、接着剤層を圧着した後の接着強度が圧着時の圧力に余り影響されないと考えられる。このため、接着剤層を安定して圧着することができ、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離したり、必要に応じて圧着後の所望時に接着剤層を剥離できなかったりする等の不具合を抑制できる。
【0030】
以上より、アクリル系モノマーにより架橋された天然ゴムラテックスに加え、スチレン−ブタジエンゴムラテックスと、これらの粘着剤に対して非親和性の充填剤とを併用することにより、自着性、適度な接着力(接着強度)、耐熱性、耐紫外線性(耐UV性)、耐酸化性、耐ブロッキング性、耐接着力高進性および接着安定性などの各種特性のバランスに優れる感圧接着剤組成物を調製できる。
【0031】
よって、本発明の感圧接着剤組成物を基体シート上に塗布し接着剤層とすることにより、優れた情報担持用シートを作製することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
接着剤基剤に含有される天然ゴムラテックスは、圧着により接着力を発現する主成分であり、天然ゴムラテックスとしては、天然ゴムの主成分であるイソプレン骨格を有し、天然ゴムと同様に自着性を有し、アクリル系モノマーにより変性され架橋構造を有しているものであれば特に制限されない。
ただし本発明においては、接着剤基剤が(メタ)アクリル酸エステルにより架橋された天然ゴムラテックスと、スチレン−ブタジエンゴムラテックスとからなる。そして、前記天然ゴムラテックスのトルエン膨潤率が200質量%以上6000質量%以下であり、前記天然ゴムラテックス100質量部に対して前記スチレン−ブタジエンゴムラテックスが1質量部以上50質量部であり、前記スチレン−ブタジエンゴムラテックスはカルボキシ変性されており、そのガラス転移温度(Tg)は−30℃以上50℃以下である。本明細書において、他の場合について言及することもあるが、それは参考用である。
【0033】
天然ゴムラテックスに架橋構造を形成するためのアクリル系モノマーとしては、天然ゴムラテックスとの相溶性が良好でイソプレン骨格の2重結合と反応し易いものが好ましく、必要に応じて2種類以上を併用する。
【0034】
この様なアクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ラウリル−トリデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メタ)アクリル酸セチル−ステアリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸ベンジル及びメタクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル酸アミド及び(メタ)アクリル酸メチロールアミド等の(メタ)アクリル酸アミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸ブチルアミノエチル、(メタ)アクリル酸グリシジル及び(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル等の反応性アクリル系モノマー類;ジ(メタ)アクリル酸エチレン、ジ(メタ)アクリル酸ジエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸トリエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸テトラエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸デカエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタデカエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ペンタコンタヘクタエチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ブチレン、(メタ)アクリル酸アリル、トリ(メタ)アクリル酸トリメチロールプロパン、テトラ(メタ)アクリル酸ペンタエリスリトール及びジ(メタ)アクリル酸フタル酸ジエチレングリコール等の架橋性アクリル系モノマー類などを挙げることができる。
【0035】
以上の様なアクリル系モノマーは、主鎖である天然ゴムラテックスのイソプレン骨格に先ずグラフト結合し、伸長して側鎖を形成すると考えられる。そして、成長中の側鎖の幾つかは他の主鎖のイソプレン骨格に結合し架橋構造が形成されると考えられる。なお、伸長中の側鎖の重合反応が、他の主鎖のイソプレン骨格に結合することなく停止した場合、グラフト側鎖が形成されると考えられる。更に、アクリル系モノマーの中には、イソプレン骨格と反応することなく重合し、天然ゴムラテックスには結合していないアクリル系ポリマー及びオリゴマーを形成するものもあると考えられる。加えて、重合反応することなくモノマーの状態で存在するものや、他の誘導体に転化するアクリル系モノマーもあると考えられる。
【0036】
以上の様なアクリル系モノマーに加え、必要に応じてアクリル系モノマーと共重合可能なモノマーを併用することもできる。共重合可能なモノマーとしては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、o−メトキシスチレン、2,4−ジメチルスチレン、クロロスチレン及びブロモスチレン等のスチレン類;アクリロニトリル及びメタクリロニトリル等のシアノ基含有ビニル化合物類; 塩化ビニル及び塩化ビニリデン等のハロゲン含有ビニル化合物類;酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等の有機酸基含有ビニル化合物類;エチレン、マレイン酸およびイタコン酸等の反応性単量体類;アクリル変性シリコーン類;クロロエチルビニルエーテル、アリルグリシジルエーテル、エチリデンノルボルネン、ジビニルベンゼン、トリアリルシアヌレート及びトリアリルイソシアヌレート等の架橋性共重合モノマー類などを挙げることができる。
【0037】
以上の様な天然ゴムラテックスおよびモノマーを、最適な乳化剤および触媒を用い適当な条件で反応することにより、グラフト構造に加え天然ゴムラテックスに架橋構造を導入することができる。また、架橋密度等が所望の範囲内である天然ゴムラテックスを得ることができる。
【0038】
なお、架橋反応を行う際に、天然ゴムラテックスの仕込み量に対してアクリル系モノマーの仕込み量を減少させれば、グラフト側鎖の平均鎖長は減少するが、伸長中のグラフト側鎖が他の主鎖のイソプレン骨格に結合する確率が上昇するため、グラフト構造に対する架橋構造の比率が上昇すると考えられる。
【0039】
また、十分な架橋密度を実現することに加え、情報担持用シートを作製する際に臭気等による不具合が発生することを抑制するために、天然ゴムラテックスを架橋する際に使用されるアクリル系モノマーの残留分ができるだけ少なくなるように、仕込み量を注意深く設定する。
【0040】
具体的には、架橋反応前の天然ゴムラテックス100質量部を架橋処理する際のアクリル系モノマーの仕込み量は、25質量部以下が好ましく、20質量部以下がより好ましく、15質量部以下が更に好ましい。一方、十分に架橋反応を行うためには、1質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。なお、2種類以上のアクリル系モノマーを使用する場合、全てのアクリル系モノマーの仕込み量の総和が上記の範囲内であることが好ましい。
【0041】
スチレン−ブタジエンゴムラテックスはスチレン−ブタジエンゴム(SBR)から主になり、SBRとしては、SBRドライバー及びSBRラテックス等の乳化重合SBR;ランダムSBR、ブロックSBR及び対称ブロックSBR等の溶液重合SBR等を用いることができる。
【0042】
また、SBRの特性は、スチレン及びブタジエンの共重合比に大きく依存する。この様な観点から、スチレン含有量が低い(30質量%以下)もの、スチレン含有量が中程度(30質量%より多く70質量%以下)のもの、スチレン含有量が高い(70質量%を超える)もの等を注意深く選択し、スチレン−ブタジエンゴムラテックスにおいて使用する。
【0043】
更に、スチレン及びブタジエンの共重合比の指標として、スチレン−ブタジエンゴムラテックスのガラス転移温度(Tg)を考慮することが好ましい。ガラス転移温度(Tg)は、スチレン−ブタジエンゴムラテックスの動的粘弾性挙動より実測できる。また、物質および基準物質の温度をプログラミングに従って変化させながら、その物質と基準物質に対するエネルギー入力の差を温度の関するとして測定する、示差走査熱量測定(DSC)により、ガラス転移温度(Tg)を実測することもできる。
【0044】
本発明で使用される天然ゴムラテックスは架橋構造を有しているため、従来の天然ゴムラテックスと異なる粘弾性挙動を示す。このため、スチレン−ブタジエンゴムラテックスを、架橋構造を有する天然ゴムラテックスと併用する場合、スチレン−ブタジエンゴムラテックスのガラス転移温度(Tg)を注意深く決定することが好ましい。
【0045】
具体的には、スチレン−ブタジエンゴムラテックスのゴム的性質が十分維持されており、架橋された天然ゴムラテックスの特性を損なわない観点から、−30℃以上が好ましく、−20℃以上がより好ましく、−10℃以上が更に好ましく、10℃以上が最も好ましい。一方、天然ゴムラテックスと基体シートとの接着力を十分向上させるため、50℃以下が好ましく、40℃以下がより好ましく、30℃以下が更に好ましい。
【0046】
加えて、スチレン−ブタジエンゴムラテックスの主成分として使用されるSBRとしては、非変性タイプ、ビニルピリジン変性タイプ及びカルボキシ変性タイプル等を挙げることができる。中でも、基体シートとの密着性に優れ、天然ゴムラテックスと基体シートとの接着力を十分向上できるため、カルボキシ変性されたスチレン−ブタジエンゴムラテックスが好ましい。また、カルボキシ変性されたスチレン−ブタジエンゴムラテックスは安定性に優れるため、架橋された天然ゴムラテックスの耐熱性、耐UV性および耐酸化性などを損なう恐れが低く好ましい。
【0047】
接着剤基剤が天然ゴムラテックスおよびスチレン−ブタジエンゴムラテックスを含有する場合、天然ゴムラテックスおよびスチレン−ブタジエンゴムラテックスの混合比は、得られる接着剤層の自着性、接着力、耐熱性、耐UV性、耐酸化性、耐ブロッキング性耐接着力高進性および接着安定性などのバランスに影響するため、注意深く決定される。
【0048】
具体的には、天然ゴムラテックスの接着力を十分向上させるために、天然ゴムラテックス100質量部に対してスチレン−ブタジエンゴムラテックスは、1質量部以上が好ましく、5質量部以上がより好ましい。一方、天然ゴムラテックスの他の特性を損なわないために、50質量部以下が好ましく、30質量部以下がより好ましく、20質量部以下が更に好ましい。
【0049】
また、スチレン−ブタジエンゴムラテックスの含有量を適度な値とすることにより、得られる接着剤層とインク及びトナー等の印刷剤との十分な相互作用を実現できるため、印刷剤の十分な定着性を実現できる。更に、接着剤層を圧着した後の接着強度を適度とできるため、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離することを抑制でき、必要に応じて圧着後の所望時に接着剤層を容易に剥離することができる。
【0050】
以上の様な接着剤基剤は、必要に応じて例えば、充填剤、pH調整剤、酸化防止剤、粘着付与剤、粘度調整剤、老化防止剤、安定剤および着色剤などと共に混合され、感圧接着剤組成物が作製される。
【0051】
充填剤としては、接着剤基剤との親和力が小さく微粒子であるものが好ましく、接着剤層の透明性を阻害しない様にする必要がある場合には、粒子形状が規則的に整ったものが好ましい。この様なものとしては、例えば、各種シリカ系充填剤、各種デンプン系充填剤、合成ゼオライト、微球状(メタ)アクリル樹脂、微球状ポリエチレン、球状アルミナ、ガラス粉末、シラスバルーン、活性白土、酸化チタン及び酸化亜鉛などが挙げられる。これらの充填剤は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
【0052】
なお、これらの充填剤の平均粒子径は、0.01μm以上が好ましく、1μm以上がより好ましく、一方、35μm以下が好ましく、25μm以下がより好ましい。また、粒子径の異なる2種以上を組み合わせて用いると、接着剤層の表面を凹凸状に形成し易いので、耐ブロッキング性、剥離性能の向上に有利である。
【0053】
以上の様な充填剤の中でも、接着剤基剤との親和力が小さく、十分な耐ブロッキング性を実現できるため、シリカ系充填剤およびデンプン系充填剤が好ましい。また、これらの充填剤を使用することにより、接着剤層の接着力を適度とできる。更に、これらの充填剤を使用することにより、圧着後の時間経過に伴い接着面の融着が進行することを抑制できるため、接着強度の高進を抑制できる。これらの結果、必要に応じて圧着後の所望時に接着剤層を容易に剥離できる。
【0054】
充填剤の配合量は、架橋構造を有する天然ゴムラテックスの粘着挙動が従来の天然ゴムラテックスと異なるため、注意深く決定することが好ましい。即ち、十分量の充填剤を配合することにより、接着剤層の耐ブロッキング性を向上できる。また、接着強度が高くなり過ぎることを抑制でき、接着力の高進性を抑制できるので、必要に応じて圧着後の所望時に接着剤層を容易に剥離できる。一方、適当量の充填剤を配合することにより、十分な接着力を実現でき、圧着後の不必要な時に接着剤層が剥離することを抑制できる。
【0055】
具体的には、シリカ系充填剤の場合、接着剤基剤100質量部に対して10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましく、30質量部以上が更に好ましく、一方、100質量部以下が好ましく、80質量部以下がより好ましく、60質量部以下が更に好ましい。
【0056】
また、デンプン系充填剤の場合、接着剤基剤100質量部に対して10質量部以上が好ましく、20質量部以上がより好ましく、30質量部以上が更に好ましく、一方、200質量部以下が好ましく、180質量部以下がより好ましく、160質量部以下が更に好ましい。
【0057】
なお、架橋構造を有する天然ゴムラテックスを含有する接着剤基剤と充填剤とを用いて感圧接着剤組成物を作製すると、充填剤の種類および添加量によっては、天然ゴムラテックスの凝集や感圧接着剤組成物のゲル化などが発生するため、一般的には、ノニオン系界面活性剤を添加してラテックスの安定性を上げるが、基体シートへ感圧接着剤組成物を塗布する際の塗工適性が不足する場合がある。この傾向は、天然ゴムラテックスが架橋されている場合に比較的顕著であり、例えば、リン酸カルバミン酸デンプン等のデンプン系充填剤を用いた場合、感圧接着剤組成物のゲル化が発生し易い。
【0058】
この様な場合、アンモニア;モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン及びアニリン等の水溶性アミン類;水酸化ナトリウム及び水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水酸化マグネシウム及び水酸化カルシウム等のアルカリ土類金属水酸化物等のpH調整剤を使用して、最終的に得られる感圧接着剤組成物のpHが適正な範囲となるようにすることにより、ゲル化を抑制でき、基体シートへの十分な塗工適性を確保できる。
【0059】
上記のpH調整剤のなかでも、天然ゴムラテックスの抗凝固剤や防腐剤としての機能も併せ持つ、アンモニアが好ましい。また、天然ゴムラテックスにpH調整剤を予め添加しておき、pHの調整された天然ゴムラテックスを使用することにより、最終的に得られる感圧接着剤組成物のpHを所望の範囲とすることもできる。
【0060】
具体的には、感圧接着剤組成物のpHは、十分な塗工適性を確保するため、9以上が好ましく、9.5以上がより好ましく、10以上が更に好ましく、一方、感圧接着剤組成物の劣化を抑制するために、13以下が好ましく、12以下がより好ましい。
【0061】
以上の様な添加剤に加え、従来の天然ゴムラテックスを使用する場合、耐UV性を向上するために、一般に、紫外線吸収剤(UV吸収剤)を感圧接着剤組成物に添加する。
【0062】
この様なUV吸収剤としては、フェニルサリシレート、ブチルフェニルサリシレート及びオクチルフェニルサリシレート等のサリチル酸類;ジヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、ヒドロキシドデシルオキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシスルホベンゾフェノン及びビス(メトキシヒドロキシベンゾイルフェニル)メタン等のベンゾフェノン類;(ヒドロキシメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(ヒドロキシブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(ヒドロキシジブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、(ヒドロキシブチルメチルフェニル)クロロベンゾトリアゾール、(ヒドロキシジブチルフェニル)クロロベンゾトリアゾール、(ヒドロキシジアミルフェニル)ベンゾトリアゾール及び[ヒドロキシ(テトラヒドロフタルイミドメチル)メチルフェニル]ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール類;エチルヘキシルシアノジフェニルアクリレート及びエチルシアノジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート類;ヒンダードアミン類等を挙げることができる。
【0063】
しかしながら、架橋構造を有する天然ゴムラテックスを含有する接着剤基剤とUV吸収剤とを用いて感圧接着剤組成物を作製すると、UV吸収剤の種類および添加量によっては、得られた接着剤層の表面(接着面)にUV吸収剤がブリード又は析出する場合がある。この傾向は、天然ゴムラテックスが架橋されている場合に比較的顕著である。
【0064】
一方、本発明で使用する天然ゴムラテックスは架橋されているいため、耐UV性に優れている。なお、天然ゴムにメタクリル酸メチル(MMA)を共重合させる場合は、変性したMMAの量が少ないほど、この傾向は更に強くなる。このため、本発明の感圧接着剤組成物は、仮にUV吸収剤を添加しなくとも、十分な耐UV性を有している場合がある。よって、UV吸収剤を必要としない場合、UV吸収剤を実質的に添加しない方が、UV吸収剤がブリード及び析出しないため好ましい。
【0065】
また、用途によっては接着剤層が特に強力なUVに暴露される等のため、UV吸収剤を必要とする場合がある。この様な場合においても、天然ゴムラテックスが架橋されているいため、少量のUV吸収剤で十分な効果を実現できる。具体的には、UV吸収剤の添加量は、接着剤基剤100質量部に対して0.5〜3質量部の範囲が好ましい。
【0066】
以上で記載したUV吸収剤の場合と同様に、従来の天然ゴムラテックスを使用する場合、耐酸化性を向上するために、一般に酸化防止剤を感圧接着剤組成物に添加する。
【0067】
しかしながら、本発明で使用する天然ゴムラテックスは架橋されているいため、耐酸化性にも優れている。このため、本発明の感圧接着剤組成物は、仮に酸化防止剤を添加しなくとも、耐酸化性が十分な場合がある。この様な際には、酸化防止剤を実質的に添加しない方が、UV吸収剤と同様に、ブリードまたは析出する問題が生じないため好ましい。
【0068】
また、用途によっては、酸化防止剤を必要とする場合がある。この様な場合においても、天然ゴムラテックスが架橋されているいため、少量の酸化防止剤で十分な効果を実現できる。具体的には、接着剤基剤100質量部に対して好ましくは0.05質量部以上、より好ましくは0.1質量部以上、更に好ましくは0.5質量部以上で十分である。一方、架橋された天然ゴムラテックスとの相性との観点から、酸化防止剤の添加量は、接着剤基剤100質量部に対して5質量部以下が好ましく、4質量部以下がより好ましい。
【0069】
なお、酸化防止剤としては、アミン−ケトン系、ジフェニルアミン系、ジアリール−P−フェニレンジアミン系およびアルキルアリール−P−フェニレンジアミン系等の芳香族第2級アミン系を含むアミン類;モノフェノール系、ビスフェノール系およびヒドロキノン系を含むフェノール類;有機イオウ類;ホスファイト類;これらの複合系などを使用することができる。
【0070】
アミン類の具体例としては、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジナフチル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−オクチル−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジアリル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン及びN,N′−ジ(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン等のp−フェニレンジアミン誘導体;2,2,4−トリメチル−1,3−ジヒドロキノリン(重合物)、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン、アセトンとジフェニルアミンの縮合物およびアセトンとN−フェニル−2−ナフチルアミンとの縮合物などのケトン−アミン縮合物;N−フェニル−1−ナフチルアミン等のナフチルアミン類;オクチル化ジフェニルアミン及び4,4′−ジメトキジジフェニルアミン等のジフェニルアミン誘導体などを挙げることができる。
【0071】
フェノール類の具体例としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、スチレン化フェノール、アルキル化フェノール及びシクロヘキシル化フェノール等のモノフェノール類;2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′メチレンビス(4−メチル−6−メチルシクロヘキシルフェノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)及び4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)等のビスフェノール類などを挙げることができる。
【0072】
以上の酸化防止剤の中でも、汚染性および着色性が少ないことからフェノール類が好ましい。
【0073】
更に、必要に応じて、合成ゴムエマルジョンを併用して感圧接着剤組成物を作製することもできる。合成ゴムエマルジョンとしては、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、メチルメタクリレート−ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ポリウレタンゴム、チオコールゴム及びアクリルゴム等の合成ゴムを水性溶媒中に分散させたエマルジョンを例示することができる。なお、これらの合成ゴムのエマルジョン中での固形分濃度は、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、一方、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましい。
【0074】
加えて、合成樹脂エマルジョンを併用して感圧接着剤組成物を作製することもできる。合成樹脂エマルジョンとしては、ポリ酢酸ビニル系エマルジョン、酢酸ビニル−エチレン共重合体系エマルジョン、ポリアクリル酸エステル系エマルジョン及びポリ塩化ビニル系エマルジョン等を例示することができる。なお、これらの合成樹脂エマルジョンのなかでも、ガラス転移温度(Tg)が−30〜20℃のものが好適である。また、これらの合成樹脂のエマルジョン中での固形分濃度は、30質量%以上が好ましく、40質量%以上がより好ましく、一方、60質量%以下が好ましく、55質量%以下がより好ましい。
【0075】
なお、ラテックス粒子を分散安定化させるために乳化剤を添加することもできる。この様な乳化剤としては、ロジンセッケン、ナフタレンスルホン酸塩、脂肪酸セッケン及びアルキルベンゼンスルホン酸塩などのアニオン系やノニオン系の界面活性剤が用いられる。
【0076】
以下に本発明の情報担持用シートの製造方法の例について説明する。
【0077】
先ず、グラビアコーター、フレキソ、エアーナイフコーター及びバーコーター等の塗布手段により、感圧接着剤組成物を基体シート上に塗布し、塗膜を形成する。この際、本発明の感圧接着剤組成物は十分な塗工適性を有している。即ち、感圧接着剤組成物の臭気は低減されると共に、感圧接着剤組成物のゲル化は抑制されるため、機械安定性が良く、良好な生産性を実現できる。
【0078】
なお、基体シートとしては、通常の紙の他に、合成紙、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン及び塩化ビニル等の合成フィルムを用いることもできる。これらの合成フィルムを用いる場合には、基体シートの表面にマット処理およびコロナ処理などの表面処理を施すのが好ましい。
【0079】
また、基体シート面への接着剤組成物の塗布量は、接着剤層の接着性、剥離性および透明性を維持するため、1g/m2以上が好ましく、3g/m2以上がより好ましく、4g/m2以上が更に好ましく、一方、30g/m2以下が好ましく、20g/m2以下がより好ましく、7g/m2以下が更に好ましい。
【0080】
感圧接着剤組成物よりなる塗膜は、例えば90〜250℃の温度で熱風乾燥され、接着剤層が基体シート上に積層される。この際、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐熱性を有しているので、熱劣化を最小限度に抑えることができる。
【0081】
ここで、図1(a)に、接着剤層が剥離可能な情報担持用シートの例を、図2(a)に、接着剤層が剥離不能な情報担持用シートの例を、それぞれ示した。
【0082】
図1(a)の場合、図1(b)に示す様に、接着剤層10上に必要な情報12が印刷される。その後、図1(c)に示す様に、接着剤層10が重合わされる様に情報担持用シートを折り線11で折り曲げ、接着剤層10を圧着する。そして、図1(d)に示す様に、必要な時に接着剤層10は剥離され情報12が読取られる。よって、この場合、接着剤層は、圧着後の所望な時期に容易に剥離できることが要求される。
【0083】
一方、図2(a)の場合、図2(b)に示す様に、必要な情報22は接着剤層20が形成されていない位置に印刷される。その後、図2(c)に示す様に、接着剤層10が重合わされる様に情報担持用シートを折り線21で折り曲げ、接着剤層20を圧着する。そして、図2(d)に示す様に、情報22の読取りは、接着剤層20を剥離することなく、基体シートの所定位置(例えば、ミシン目23)を切断する等して行われる。よって、この場合、接着剤層は、圧着後において実質的に剥離しないことが要求される。
【0084】
なお、感圧接着剤組成物の構成物質の配合比率および圧着条件などを変化させることにより、接着剤層を剥離可能とすることもできるし、剥離不能とすることもできる。
【0085】
接着剤層が剥離可能な場合、得られた接着剤層上に、必要な情報が印刷および印字される。印刷方式では一般的な印刷機の他、電子写真法、また、印字方式としてはインクジェット法などを採用することができる。インクジェット法の場合、印刷剤はインクであり、電子写真法の場合、印刷剤はトナーである。本発明の感圧接着剤組成物より形成される接着剤層は、これらの印刷剤の定着性に優れるため、高品位の印刷品を得ることができる。また、本発明の感圧接着剤組成物は耐ブロッキング性に優れるため、印刷の前後で接着剤層が他の部分に密着することが抑制され、作業性良好に印刷を行うことができる。
【0086】
その後、印刷剤を乾燥および/または定着するため、接着剤層にUVを照射する。この際、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐UV性を有しているので、接着剤層の劣化は最小限度に抑えられ、十分な接着性を維持できる。また、印刷剤を乾燥および/または定着するために加熱する場合もあるが、この際も、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐熱性を有しているので、接着剤層の劣化は最小限度に抑えられ、十分な接着性を維持できる。これらのため、情報読取り時以外の不必要な時に接着剤層が剥離することが抑制される。
【0087】
圧着後の情報情報担持用シートは、情報読取りのため接着剤層を剥離するまで搬送および保存等され、この間、接着剤層は大気に曝される。しかしながら、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐酸化性を有しているので、十分な接着力が保持される。このため、情報読取り時以外の不必要な時に接着剤層が剥離することが抑制される。
【0088】
また、本発明の接着剤層においては、接着力が高進することが抑制されているため、圧着後の情報情報担持用シートを搬送および保存する等の間に、接着力が上昇することが抑制される。このため、情報読取り時に接着剤層を容易に剥離することができる。
【0089】
一方、接着剤層が剥離不能な場合、接着剤層が形成されている以外の所定の領域に、必要な情報が印刷および印字される。この印刷および印字の際、本発明の感圧接着剤組成物は耐ブロッキング性に優れるため、印刷および印字の前後で接着剤層が他の部分に密着することが抑制され、作業性良好に印刷および印字を行うことができる。
【0090】
その後、印刷部および印字部を乾燥および/または定着するため、例えば、UVインキならば紫外線を照射して定着させるが、この際、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐UV性を有しているので、接着剤層の劣化は最小限度に抑えられ、十分な接着性を維持できる。また、例えば、インクジェットインキならば高周波乾燥、トナーならばフラッシュ照射など、加熱して定着させることもあるが、この際も、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐熱性を有しているので、接着剤層の劣化は最小限度に抑えられ、十分な接着性を維持できる。このため、接着剤層は実質的に剥離しない。
【0091】
印刷剤の乾燥および/または定着後、接着剤層は重ね合わされ圧着されるが、圧着時に十分な接着性を維持でき、このため、接着剤層は実質的に剥離しない。
【0092】
圧着後の情報情報担持用シートは、情報読取りのため接着剤層を剥離するまで搬送および保存等され、この間、接着剤層は大気に曝される。しかしながら、本発明の感圧接着剤組成物は十分な耐酸化性を有しているので、十分な接着力が保持されるため、接着剤層は実質的に剥離しない。
【0093】
また、接着剤層が剥離可能および剥離不能の何れの場合も、接着剤層の圧着は種々の条件により行われる。しかしながら、本発明の感圧接着剤組成物は性能のバランスに優れるため、接着剤層を圧着した後の接着強度が圧力などの圧着条件に余り影響されない。このため、接着剤層を安定して圧着することができる。
【0094】
よって、接着剤層が剥離可能な場合、圧着後の不必要な時に接着剤層は剥離せず、圧着後の必要な時に接着剤層を容易に剥離できる。また、接着剤層が剥離不能な場合、圧着後の接着剤層は実質的に剥離しない。
【0095】
以上に説明した情報情報担持用シートは、2つ折り、3つ折り、切り重ね及び各種の重ね合わせの形で接着でき、見開き面を有するハガキ、各種帳票、通知書および各種カード等として好適に利用できる。
【0096】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に制限されるものではない。なお、特に明記しない限り、試薬等は市販の高純度品を使用した。
【0097】
(測定方法)
以下に、各種特性の評価方法を説明する。
【0098】
(ア)トルエン膨潤率
天然ゴムラテックスを50℃で24時間乾燥させて一辺が1cmの正方形の皮膜を形成し、乾燥質量を計測した。その後、皮膜を20℃のトルエンに24時間浸漬して、トルエンを含浸させ含浸質量を計測した。そして、
100×(含浸質量−乾燥質量)/(乾燥質量)
を計算することにより、トルエン膨潤率(質量%)とした。
【0099】
(イ)ガラス転移温度(Tg)
示差走査熱量測定(DSC)により、ガラス転移温度(Tg)を実測した。
【0100】
(ウ)接着力
2枚の情報担持用シートを、接着剤層が密着するように重ね合わせ、空隙が220μmとなるよう配置された2本のローラー間を通過させて圧着した。その後、圧着された2枚の情報担持用シートを剥すのに必要な力(N)を測定し、接着力とした。
【0101】
(エ)耐熱性
上記の条件により、2枚の情報担持用シートを圧着した。一方、情報担持用シートを120℃で15分間加熱後、1時間の調湿を行い、これらを圧着した。加熱の有無の場合で接着力を測定し、加熱無しの場合の接着力に対する加熱有りの場合の接着力を計算して、耐熱性(%)とした。
【0102】
(オ)耐酸化性
上記の条件により、2枚の情報担持用シートを圧着した。一方、情報担持用シートを40℃で14時間放置後、これらを圧着した。放置の有無の場合で接着力を測定し、放置無しの場合の接着力に対する放置有りの場合の接着力を計算して、耐酸化性(%)とした。
【0103】
(カ)耐UV性
上記の条件により、2枚の情報担持用シートを圧着した。一方、情報担持用シートを80W/cmのUV照射下35m/分の通過速度で3回通過させ、これらを圧着した。UV照射の有無の場合で接着力を測定し、UV照射無しの場合の接着力に対するUV照射有りの場合の接着力を計算して、耐UV性(%)とした。
【0104】
(キ)臭気
作業中の悪臭の有無により判断した。
【0105】
(実施例1)
天然ゴムラテックス100質量部に対して5質量部のメタクリル酸メチル及び5質量部のアクリル酸ブチルを反応させ、架橋構造が導入された天然ゴムラテックスを調製した。この架橋構造が導入された天然ゴムラテックスのトルエン膨潤率を測定すると、実験誤差の範囲で500〜1000質量%であった。
【0106】
この架橋天然ゴムラテックス100質量部に、武田薬品工業社製SBR(商品名:クロスレンSK−72)を15質量部混合し、接着剤基材を調製した。なおこのSBRはカルボキシ変性されており、ガラス転移温度は19℃であった。
【0107】
得られた接着剤基材100質量部に、UV吸収剤を添加することなく、平均粒子径4μmの市販のシリカ50質量部と、平均粒子径15μmの市販の小麦デンプン150質量部と、住友化学工業社製の酸化防止剤(商品名:スミライザーBBM)3質量部とを混合し、感圧接着剤組成物を作製した。なお、最終的に得られた感圧接着剤組成物のpHは10であった。
【0108】
得られた感圧接着剤組成物を、基体シートとして上質紙に、エアーナイフコーター法により5g/m2で塗布した。その後、110℃で乾燥して接着剤層を形成した。
【0109】
得られた情報担持用シートの接着剤層に情報を印刷し、UV照射によりインキを乾燥して、印刷剤を乾燥および定着した。
【0110】
なお、接着剤層の塗工適性は良好であり、UV吸収剤が析出することもなく、臭気も無かった。また、印刷剤の定着性は良好であり、ブロッキングも発生しなかった。
【0111】
その後、情報が印刷された情報担持用シートの接着剤層を、ローラー間の空隙が220μmの条件で圧着し、接着強度を測定したところ、次に述べる比較例1の1.4倍と十分であると同時に、接着強度は高過ぎず適度であることが分った。また、耐熱性は100%、耐酸化性は85%、耐UV性は71%と、何れも十分な性能であった。
【0112】
また、圧着された情報担持用シートを室温で3ヶ月間保存したが、接着剤層が自然に剥離することはなかった。また逆に、接着力は殆ど高進もせず、接着剤層を容易に剥離できた。
【0113】
更に、接着剤層を圧着する際のローラー間の空隙を170μmと小さくして接着剤層を圧着したが、圧着後の接着強度は、ローラー間の空隙が220μmの場合の2.2倍であった。この値は、比較例1と比較して十部小さく、圧着条件を変化させても接着特性が安定していることが分った。
【0114】
(比較例1)
天然ゴム100質量部に対して25質量部のメタクリル酸メチルを反応させた天然ゴムラテックスのトルエン膨潤率を測定すると、実験誤差の範囲で6200〜6800質量%であった。
【0115】
この天然ゴムラテックスを用いた以外は、実施例1と同様に感圧接着剤組成物を調製し、接着剤層を形成した。その後、実施例1と同様に、ローラー間の空隙が220μmの条件で圧着した。
【0116】
圧着された情報担持用シートの接着剤層の耐熱性は34%、耐酸化性は23%、耐UV性は27%であった。
【0117】
更に、接着剤層を圧着する際のローラー間の空隙を170μmと小さくして接着剤層を圧着すると、圧着後の接着強度は、ローラー間の空隙が220μmの場合の3.7倍であった。
【0118】
【発明の効果】
感圧接着剤組成物の接着剤基剤として、アクリル系モノマーにより架橋された天然ゴムラテックスや、トルエン膨潤率が6000質量%以下である天然ゴムラテックスを使用することにより、自着性、適度な接着力(接着強度)、耐熱性、耐紫外線性(耐UV性)、耐酸化性、耐ブロッキング性、耐接着力高進性および接着安定性などの各種特性のバランスに優れる感圧接着剤組成物を作製できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】接着剤層が剥離可能な場合の情報担持用シートを説明するための模式図である。
【図2】接着剤層が剥離不能な場合の情報担持用シートを説明するための模式図である。
【符号の説明】
10 接着剤層
11 折り線
12 情報
20 接着剤層
21 折り線
22 情報
23 ミシン目

Claims (5)

  1. 接着剤基剤が、(メタ)アクリル酸エステルにより架橋された天然ゴムラテックスと、スチレン−ブタジエンゴムラテックスとからなり、
    前記天然ゴムラテックスのトルエン膨潤率が200質量%以上6000質量%以下であり、
    前記天然ゴムラテックス100質量部に対して前記スチレン−ブタジエンゴムラテックスが1質量部以上50質量部であり、
    前記スチレン−ブタジエンゴムラテックスはカルボキシ変性されており、そのガラス転移温度(Tg)は−30℃以上50℃以下である
    ことを特徴とする感圧接着剤組成物。
  2. pHが9以上13以下であることを特徴とする請求項に記載の感圧接着剤組成物。
  3. 紫外線吸収剤を含有しないことを特徴とする請求項1または2に記載の感圧接着剤組成物。
  4. 前記接着剤基剤100質量部に対して0.05質量部以上5質量部以下の酸化防止剤を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感圧接着剤組成物。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の感圧接着剤組成物からなる接着剤層が基体シート上に形成されてなる情報担持用シート。
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