JP4851116B2 - 船外機のシフト装置 - Google Patents

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Description

この発明は、船外機のシフト装置に関する。
従来、例えば特許文献1に記載されるように、船外機のクラッチをアクチュエータによって変位させることでシフトチェンジを行うようにしたDBW(Drive By Wire)方式のシフト装置が提案されている。特許文献1に記載される装置にあっては、具体的には、クラッチに接続されたシフトロッドをアクチュエータの出力で回転させ、前記クラッチをフォワードギヤおよびリバースギヤのいずれかに係合する位置、あるいはそれらのいずれとも係合しないニュートラル位置に変位させることにより、シフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替えるようにしている。
特開2004−218812号公報(段落0034から段落0045など)
DBW方式のシフト装置にあっては、シフトポジションごとにクラッチの目標位置を予め設定しておくのが一般的である。しかしながら、装置の組み付けバラツキや公差、経年変化、クラッチ位置を検出するセンサの出力のバラツキなどに起因し、実際に各シフトポジションが確立されるクラッチの位置と目標位置との間に差異が生じる場合がある。そのため、クラッチの目標位置を予め設定された所定値とすると、クラッチが各シフトポジションの確立位置に正確に変位されず、シフトミスを引き起こすおそれがあった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、クラッチをフォワード、ニュートラルおよびリバースの各シフトポジションが確立される位置に正確に変位させ、シフトミスを防止するようにした船外機のシフト装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項にあっては、クラッチをフォワードギヤとリバースギヤのいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータによって変位させ、船外機のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、前記クラッチを操船者の操作によって変位させる手動シフト機構と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記フォワードギヤと前記リバースギヤのいずれとも係合しない位置に変位して前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力を生じる操作スイッチと、前記操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置を前記ニュートラル位置として記憶するニュートラル位置記憶手段と、前記記憶されたニュートラル位置に基づき、前記クラッチが前記フォワードギヤと係合して前記フォワードポジションが確立されるときの前記クラッチの位置と、前記クラッチが前記リバースギヤと係合して前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチの位置とを決定するクラッチ位置決定手段とを備えるように構成した。
また、請求項に係る船外機のシフト装置にあっては、前記クラッチ位置決定手段は、前記クラッチが前記ニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、前記フォワードポジションと前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチの位置として決定するように構成した。
また、請求項にあっては、クラッチをフォワードギヤとリバースギヤのいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータによって変位させ、船外機のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、前記クラッチを操船者の操作によって変位させる手動シフト機構と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記フォワードギヤと前記リバースギヤのいずれとも係合しない位置に変位して前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力を生じる第1の操作スイッチと、前記第1の操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置を前記ニュートラル位置として記憶するニュートラル位置記憶手段と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記フォワードギヤと係合する位置に変位して前記フォワードポジションが確立されたことを示す出力を生じる第2の操作スイッチと、前記第2の操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置をフォワード位置として記憶するフォワード位置記憶手段と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記リバースギヤと係合する位置に変位して前記リバースポジションが確立されたことを示す出力を生じる第3の操作スイッチと、前記第3の操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置をリバース位置として記憶するリバース位置記憶手段とを備えるように構成した。
求項に係る船外機のシフト装置にあっては、クラッチを操船者の操作によって変位させる手動シフト機構と、操船者に操作されるとき、クラッチがフォワードギヤとリバースギヤのいずれとも係合しない位置に変位してニュートラルポジションが確立されたことを示す出力を生じる操作スイッチとを設け、操作スイッチが出力を生じるとき、クラッチの位置をニュートラル位置として記憶すると共に、記憶したニュートラル位置に基づき、クラッチがフォワードギヤと係合してフォワードポジションが確立されるときのクラッチの位置と、クラッチがリバースギヤと係合してリバースポジションが確立されるときのクラッチの位置とを決定するように構成したので、クラッチをフォワード、ニュートラルおよびリバースの各シフトポジションが確立される位置に正確に変位させることができ、シフトミスを防止できる。
また、請求項に係る船外機のシフト装置にあっては、クラッチがニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、フォワードポジションとリバースポジションが確立されるときのクラッチの位置として決定するように構成したので、請求項で述べた効果に加え、構成を簡素化することができる。
また、請求項に係る船外機のシフト装置にあっては、クラッチを操船者の操作によって変位させる手動シフト機構と、操船者に操作されるとき、クラッチがフォワードギヤとリバースギヤのいずれとも係合しない位置に変位してニュートラルポジションが確立されたことを示す出力を生じる第1の操作スイッチと、操船者に操作されるとき、クラッチがフォワードギヤと係合する位置に変位してフォワードポジションが確立されたことを示す出力を生じる第2の操作スイッチと、操船者に操作されるとき、クラッチがリバースギヤと係合する位置に変位してリバースポジションが確立されたことを示す出力を生じる第3の操作スイッチとを設けると共に、第1、第2および第3の操作スイッチが出力を生じるとき、クラッチの位置をそれぞれニュートラル位置、フォワード位置およびリバース位置として記憶するように構成したので、クラッチをフォワード、ニュートラルおよびリバースの各シフトポジションが確立される位置に正確に変位させることができ、シフトミスを防止できる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機のシフト装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る船外機のシフト装置を船体も含めて全体的に示す概略図であり、図2は、図1に示す船外機の拡大側面図である。
図1および図2において、符号10は船外機を示す。船外機10は、図示の如く、船体12の後尾に装着される。
図1に示すように、船体12において操縦席14の付近には、ステアリングホイール16が配置される。また、ステアリングホイール16の回転軸(図示せず)の付近には、操舵角センサ18が設けられる。操舵角センサ18は、操船者によって操作されたステアリングホイール16の操舵角に応じた信号を出力する。
また、操縦席14の付近にはリモートコントロールボックス(以下「リモコンボックス」という)20が配置される。リモコンボックス20には、操船者に操作されるレバー22が設けられる。レバー22は、初期位置から前後方向(操船者の手前方向と奥方向)に揺動操作自在とされ、操船者からのシフトチェンジ指示とエンジン回転数の調節指示を入力する。
また、リモコンボックス20は、レバー位置センサ24を備える。レバー位置センサ24は、操船者によって操作されたレバー22の位置に応じた信号を出力する。操舵角センサ18とレバー位置センサ24の出力は、船外機10に搭載されたマイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)26に入力される。
図2に示すように、船外機10は、その上部にエンジン28を備える。エンジン28は火花点火式のガソリンエンジンである。エンジン28は水面上に位置し、エンジンカバー30で覆われる。また、エンジンカバー30の内部においてエンジン28の付近には、前記したECU26が配置される。
一方、船外機10の下部にはプロペラ32が配置される。プロペラ32は、エンジン28の出力がシフト機構(後述)などを介して伝達されて回転し、船体12を前進あるいは後進させる推力を生じる。
また、船外機10は、船外機10を左右に転舵させる転舵用電動モータ34と、エンジン28のスロットルバルブ(図2で図示せず)を開閉するスロットル用電動モータ36と、シフト機構を駆動するシフト用電動モータ(アクチュエータ)38とを備える。
転舵用電動モータ34の付近には、転舵角センサ40が配置される。転舵角センサ40は、船外機10の転舵角に応じた信号を出力する。また、スロットル用電動モータ36の付近には、スロットル開度センサ42が配置される。スロットル開度センサ42は、スロットルバルブの開度に応じた信号を出力する。
シフト用電動モータ38の付近には、2個のシフト位置センサ44,46とニュートラルスイッチ48が配置される。シフト位置センサ44,46は、シフトポジション(フォワード、ニュートラルおよびリバース)に応じた信号を出力する。また、ニュートラルスイッチ48は、シフトポジションがニュートラルであるときにオン信号を出力し、フォワードあるいはリバースであるときにオフ信号を出力する。
また、エンジン28のクランクシャフト(図示せず)の付近には、クランク角センサ50が配置される。クランク角センサ50は、エンジン回転数に応じた信号を出力する。上記した各センサとスイッチの出力は、ECU26に入力される。
ECU26は、ニュートラルスイッチ48がオン信号を出力しているとき、即ち、シフトポジションがニュートラルであることが検知されているときにのみ、エンジン28の始動を許可する。これは、エンジン始動時に船体12が誤って発進するのを防止するためである。
また、ECU26は、操舵角センサ18と転舵角センサ40の出力に基づいて転舵用電動モータ34の動作を制御し、船外機10の転舵角を目標転舵角となるように調節する。さらに、ECU26は、レバー位置センサ24の出力(具体的にはレバー22の操作方向)に基づいてシフト用電動モータ38の動作を制御し、シフトチェンジを行う。そして、シフト位置センサ44,46の出力からフォワードおよびリバースのいずれかのシフトポジションが確立されたことが検知されたとき、レバー位置センサ24の出力(具体的にはレバー22の操作量)とスロットル開度センサ42の出力に基づいてスロットル用電動モータ36の動作を制御し、エンジン回転数が目標回転数となるように調節する。尚、シフト位置センサを2個設けたのは、フェールセーフのためである。
このように、この実施例に係る船外機10は、操作系(ステアリングホイール16やレバー22)と船外機10の機械的な接続が断たれたDBW方式の制御システムを備える。
次いで、図3以降を参照し、船外機10の構造について詳説する。図3は、船外機10の部分断面図である。
図3に示すように、船外機10はスターンブラケット54を備える。スターンブラケット54は、船体12の後尾に固定されると共に、チルティングシャフト56を介してスイベルケース58に接続される。また、船外機1は、マウントフレーム60を備える。マウントフレーム60はシャフト部62を備え、シャフト部62はスイベルケース58の内部に鉛直軸回りに回転自在に収容される。マウントフレーム60は、その上端と下端(シャフト部62の下端)が船外機10の本体を構成するフレーム(図示せず)に固定される。
スイベルケース58の上部には、前記した転舵用電動モータ34が配置される。転舵用電動モータ34の出力軸は、減速ギヤ機構66を介してマウントフレーム60の上端に接続される。即ち、転舵用電動モータ34を動作させることにより、その回転出力が減速ギヤ機構66を介してマウントフレーム60に伝達され、よって船外機10がシャフト部62を転舵軸として左右に(鉛直軸回りに)転舵される。
また、エンジン28の吸気管70には、スロットルボディ72が接続される。スロットルボディ72は、その内部にスロットルバルブ74を備えると共に、前記したスロットル用電動モータ36が一体的に取り付けられる。スロットル用電動モータ36の出力軸は、スロットルボディ72に隣接して配置された減速ギヤ機構(図示せず)を介し、スロットルバルブ74に接続される。即ち、スロットル用電動モータ36を動作させることでスロットルバルブ74が開閉され、エンジン28の吸気が調量されてエンジン回転数が調節される。
エンジンカバー30の下方には、エクステンションケース80が取り付けられる。エクステンションケース80の下方には、さらにギヤケース82が取り付けられる。エクステンションケース80とギヤケース82の内部には、鉛直軸回りに回転自在に支持されたドライブシャフト(バーチカルシャフト)84が挿通される。ドライブシャフト84は、その上端にエンジン28のクランクシャフト(図示せず)が接続される一方、下端にはピニオンギヤ86が設けられる。
また、ギヤケース82の内部には、水平軸回りに回転自在に支持されたプロペラシャフト90が収容される。プロペラシャフト90の一端はギヤケース82から船外機10の後方に向けて突出され、そこにプロペラ32が取り付けられる。
ギヤケース82の内部には、さらにシフト機構96が収容される。シフト機構96は、フォワードギヤ(ベベルギヤ)98、リバースギヤ(ベベルギヤ)100、クラッチ102、シフトスライダ104およびシフトロッド106とからなる。
フォワードギヤ98とリバースギヤ100は、プロペラシャフト90の外周に配置されると共に、上記したピニオンギヤ86と噛合して相反する方向に回転させられる。フォワードギヤ98とリバースギヤ100の間には、クラッチ102が配置される。クラッチ102は、プロペラシャフト90と一体に回転する。
シフトロッド106は、鉛直軸方向と平行に配置される。クラッチ102は、シフトスライダ104を介し、シフトロッド106の底面に設けられたロッドピン106aに接続される。ロッドピン106aは、シフトロッド106の回転中心から所定距離だけ偏心した位置に形成される。従って、シフトロッド106を回転させることにより、ロッドピン106aは前記した所定距離(偏心量)を半径とする円弧状の移動軌跡を描きながら変位する。このロッドピン106aの変位は、シフトスライダ104を介し、プロペラシャフト90の軸方向と平行な変位としてクラッチ102に伝達される。これにより、クラッチ102は、フォワードギヤ98およびリバースギヤ100のいずれかと係合する位置、あるいはそれらのいずれとも係合しないニュートラル位置にスライドさせられる。
エンジンカバー30の内部には、前記したシフト用電動モータ38が配置される。シフト用電動モータ38の出力軸は、減速ギヤ機構110を介してシフトロッド106の上端に接続される。従って、シフト用電動モータ38を動作させることにより、その回転出力が減速ギヤ機構110を介してシフトロッド106に伝達され、クラッチ102がスライドさせられる。これにより、シフトチェンジが行われる、具体的には、シフトポジションがフォワードとニュートラルとリバースとの間で切り替えられる。
図4は、図3に示す減速ギヤ機構110を平面視して表す拡大断面図である。また、図5は、図4のV−V線断面図である。
図4および図5に示すように、シフト用電動モータ38の出力軸38aは、減速ギヤ機構110を介してシフトロッド106の上端に接続される。減速ギヤ機構110は、後述する複数個、具体的には11個のギヤによって構成される。各ギヤはいずれも外歯車である。
具体的に説明すると、第1ギヤ110aは、シフト用電動モータ38の出力軸38aに設けられ、第1ギヤ110aよりも径大の第2ギヤ110bに噛合される。第2ギヤ110bと同軸上には、第2ギヤ110bよりも径小の第3ギヤ110cが設けられ、第3ギヤ110cは、それよりも径大の第4ギヤ110dに噛合される。第4ギヤ110dと同軸上には、第4ギヤ110dよりも径小の第5ギヤ110eが設けられ、第5ギヤ110eは、それよりも径大の第6ギヤ110fに噛合される。第6ギヤ110fは、それよりも径大の第7ギヤ110gに噛合される。
シフト用電動モータ38の出力は、第7ギヤ110gまでの各ギヤにより、第7ギヤ110gの回転角が180°未満となるまで減速される。従って、図4に示すように、第7ギヤ110gの歯は、第7ギヤ110gの外周の一部にのみ形成される。
第7ギヤ110gと同軸上には、第8ギヤ110hが設けられる。第8ギヤ110hは、シフトロッド106の上端に設けられた第9ギヤ110iに噛合される。即ち、シフト用電動モータ38の出力は、第1ギヤ110aから第9ギヤ110iによって減速されつつシフトロッド106に伝達される。第7ギヤ110gと同軸上には、さらに第10ギヤ110jが設けられ、第10ギヤ110jは第11ギヤ110kに噛合される。
第7ギヤ110gの回転軸110mには、前記したシフト位置センサ44が取り付けられる。シフト位置センサ44は、シフトポジションを表す信号(クラッチ102の位置を表す信号)として回転軸110mの回転角を出力する。また、第11ギヤ110kの回転軸110nにはシフト位置センサ46が取り付けられる。シフト位置センサ46は、シフトポジションを表す信号(クラッチ102の位置を表す信号)として回転軸110nの回転角を出力する。
尚、図4および図5では、シフトポジションがニュートラルであるときの減速ギヤ機構110を示している。この実施例にあっては、シフトポジションをニュートラルからフォワードに切り替える場合、シフト用電動モータ38の出力軸38aは図4において左回りに回転し、ニュートラルからリバースに切り替える場合、出力軸38aは右回りに回転するものとする。
図6は、図4のVI−VI線断面図である。
図6に示すように、第7ギヤ110gの上方には、前記したニュートラルスイッチ48が配置される。ニュートラルスイッチ48は、検出部48aを備える。また、図4および図6に示すように、第7ギヤ110gの上面には凸部110pが突設され、かかる凸部110pは、クラッチ102がフォワードギヤ98とリバースギヤ100のいずれとも係合しないニュートラル位置に変位したとき(即ち、ニュートラルポジションが確立されたとき)に検出部48aに当接される。ニュートラルスイッチ48は、検出部48aに凸部110pが当接されたとき、換言すれば、クラッチ102がニュートラル位置に変位させられたときにオン信号を出力する。
また、減速ギヤ機構110には、シフトポジションが確立されたときにそのシフトポジションを保持するディテント機構120が設けられる。ディテント機構120は、第7ギヤ110gと、第7ギヤ110gの付近に配置されて第7ギヤ110gに当接する当接部材122と、当接部材122を第7ギヤ110gに付勢するねじりコイルばね124と、第7ギヤ110gに形成された凹部126,128,130とから構成される。
以下、ディテント機構120について詳説すると、当接部材122は、レバー部122aと円形部122bとからなる。減速ギヤ機構110のケーシング110qには、第7ギヤ110gの回転軸110mと軸方向が平行な円柱状の凸部110rが突設され、レバー部122aの一端は、かかる凸部110rに接続される。レバー部122aは、凸部110rに接続された一端を中心として回転軸110mと平行な軸回りに揺動自在とされると共に、ねじりコイルばね124によって他端側が第7ギヤ110gに向けて付勢される。
レバー部122aの他端には、円形部122bが取り付けられる。円形部122bは、その外周が第7ギヤ110gの外周において歯が形成されていない部位に当接される。
第7ギヤ110gの外周において歯が形成されない部位(即ち、円形部122bが当接する部位)には、シフトポジションの数に応じた個数、即ち、3個の凹部126,128,130が形成される。円形部122bは、シフトポジションに応じ、3個の凹部126,128,130のいずれかに係止される。
具体的には、クラッチ102がニュートラル位置に変位させられる(ニュートラルポジションが確立される)と、図4に示す如く、円形部122bはねじりコイルばね124の付勢力によって凹部126に押圧されて係止される。
一方、クラッチ102がフォワードギヤ98に係合する位置(以下「フォワード位置」という)に変位させられるようにシフト用電動モータ38を動作させる(出力軸38aを図4において左回りに回転させる)と、第7ギヤ110gが左回りに回転するため、円形部122bは凹部126よりも紙面において上方に形成された凹部128に係止される(図7参照)。このときの回転軸110mの回転角(クラッチ102がニュートラル位置からフォワード位置まで変位してフォワードポジションが確立されるときの回転軸110mの回転角)は、+36°(左回りの回転方向を正とする)に設定される。
また、クラッチ102がリバースギヤ100に係合する位置(以下「リバース位置」という)に変位させられるようにシフト用電動モータ38を動作させる(出力軸38aを図4において右回りに回転させる)と、第7ギヤ110gが右回りに回転するため、円形部122bは凹部126よりも紙面において下方に形成された凹部130に係止される(図8参照)。このときの回転軸110mの回転角(クラッチ102がニュートラル位置からリバース位置まで変位してリバースポジションが確立されるときの回転軸110mの回転角)は、−36°に設定される。
即ち、クラッチ102をニュートラル位置から所定量(回転軸110mの回転角に換算すると±36°)だけ変位させた位置が、フォワード位置およびリバース位置となる。
図5の説明に戻ると、第6ギヤ110fは、その回転軸110sと一体に歯幅方向にスライド自在とされる。以下、第6ギヤ110fを「スライドギヤ」と呼ぶ。
減速ギヤ機構110の出力伝達経路(第1ギヤ110aから第9ギヤ110iに至るまでの経路)においてスライドギヤ110fの上流側と下流側のギヤ、即ち、第5ギヤ110eと第7ギヤ110gは、図5に示すように、歯幅が相違させられる。具体的には、第7ギヤ110gの歯幅は第5ギヤ110eのそれよりも大きく設定され、その差分(超過分)は、第5ギヤ110eよりも上方に位置させられる。スライドギヤ110fは、圧縮コイルばね134によって下方に、別言すれば、第5ギヤ110eと第7ギヤ110gの両方に噛合する位置に付勢される。
また、スライドギヤ110fの回転軸110sは、その上部がケーシング110qよりも上方に突出されると共に、ケーシング110qから突出した部位にはマニュアルレバー(手動シフト機構)140が取り付けられる。マニュアルレバー140の下端には、ケーシング110qに当接するカム部142が形成される。尚、マニュアルレバー140は、操船者によって操作自在な位置に配置される。
マニュアルレバー140は、図9に示すように、回転軸110sに対して90°だけ傾倒自在とされる。前述した図4、図7および図8では、マニュアルレバー140が傾倒された状態を示している。マニュアルレバー140を傾倒させると、カム部142の作用によって回転軸110sとスライドギヤ110fが上方へとスライドされ、スライドギヤ110fと第5ギヤ110eの噛合が解除される。即ち、減速ギヤ機構110の出力伝達経路が、スライドギヤ110fとそれよりも上流側の第5ギヤ110eとの間で遮断される。
一方、第7ギヤ110gの歯幅は第5ギヤ110eのそれよりも大きく設定されることから、スライドギヤ110fが上方にスライドしても、スライドギヤ110fと第7ギヤ110gの噛合は継続される。従って、シフト用電動モータ38に故障などが生じた場合であっても、マニュアルレバー140を傾倒させ、図7および図8に示す如く回動させることにより、シフトポジションを手動で切り替えることができる。
次いで、上記したフォワード位置、ニュートラル位置およびリバース位置の設定処理について説明する。
図10は、その処理を表すフローチャートである。尚、図示のプログラムは、船外機10の始動毎にECU26で実行される。
以下説明すると、先ずS10において、シフト用電動モータ38に初期動作を実行させる。初期動作とは、クラッチ102をニュートラル位置に変位させることを試みる動作である。
次いでS12に進み、ニュートラルスイッチ48がオン信号を出力しているか否か判断する。ニュートラルスイッチ48は、前述したように、クラッチ102がニュートラル位置に変位させられたときにオン信号を出力することから、ここでの判断はニュートラルポジションが確立したか否か判断することに相当する。
S12で否定されるときはS10に戻って初期動作の実行を継続する一方、S12で肯定されるときはS14に進み、そのときのクラッチ102の位置をニュートラル位置(ニュートラルにシフトチェンジするときの目標クラッチ位置)として記憶する。具体的には、ニュートラル位置を示す値として、そのときのシフト位置センサ44,46の出力(回転角)をECU26のRAM(図示せず)に記憶する。
次いでS16に進み、記憶したニュートラル位置に基づき、フォワード位置(フォワードにシフトチェンジするときの目標クラッチ位置)とリバース位置(リバースにシフトチェンジするときの目標クラッチ位置)を決定する。具体的には、クラッチ102がニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、フォワード位置およびリバース位置として決定する。
前述したように、クラッチ102がニュートラル位置からフォワード位置まで変位したときの回転軸110mの回転角は+36°であることから、ニュートラル位置を示す値として記憶されたシフト位置センサ44の出力に36°を加算して得た値をフォワード位置として決定する。
また、クラッチ102がニュートラル位置からリバース位置まで変位したときの回転軸110mの回転角は−36°であることから、ニュートラル位置を示す値として記憶されたシフト位置センサ44の出力から36°を減算して得た値をリバース位置として決定する。
同様に、ニュートラル位置を示す値として記憶されたシフト位置センサ46の出力(回転軸110nの回転角)に所定角度を加減算した値を、それぞれフォワード位置とリバース位置として決定する。
ECU26は、シフトチェンジを行うとき、目標シフトポジションがニュートラルであれば、ニュートラル位置を示す値として記憶された回転角にシフト位置センサ44,46の出力が一致するようにシフト用電動モータ38の動作を制御する。また、目標シフトポジションがフォワードであれば、フォワード位置を示す値として記憶された回転角にシフト位置センサ44,46の出力が一致するようにシフト用電動モータ38の動作を制御する。さらに、目標シフトポジションがリバースであれば、リバース位置を示す値として記憶された回転角にシフト位置センサ44,46の出力が一致するようにシフト用電動モータ38の動作を制御する。
このように、この発明の第1実施例に係る船外機のシフト装置にあっては、クラッチ102をフォワードギヤ98とリバースギヤ100のいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータ(シフト用電動モータ38)によって変位させ、船外機10のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、前記クラッチ102に接続され、前記クラッチ102が前記アクチュエータによって前記フォワードギヤ98と前記リバースギヤ100のいずれとも係合しない位置に変位させられたとき、前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じるニュートラルスイッチ48と、前記ニュートラルスイッチ48が前記出力を生じるとき、前記クラッチ102の位置を前記ニュートラル位置として直ちに記憶するニュートラル位置記憶手段(ECU26、図10フローチャートのS14)と、前記記憶されたニュートラル位置に基づき、前記クラッチ102が前記フォワードギヤ98と係合して前記フォワードポジションが確立されるときの前記クラッチ102の位置(フォワード位置)と、前記クラッチ102が前記リバースギヤ100と係合して前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチ102の位置(リバース位置)とを決定するクラッチ位置決定手段(ECU26、図10フローチャートのS16)とを備えるように構成した。
これにより、クラッチ102をフォワード、ニュートラルおよびリバースの各シフトポジションが確立される位置に正確に変位させることができ、シフトミスを防止できる。
また、前記クラッチ位置決定手段は、前記クラッチ102が前記ニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、前記フォワードポジションと前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチ102の位置として決定するようにしたので、構成を簡素化することができる。
尚、上記において、ニュートラル位置、フォワードおよびリバース位置の設定を船外機10の始動毎に行うようにしたが、例えば船外機10の組み立て完成時に1度だけ行うようにしても良いし、前回の運転から一定期間経過して始動させられたときにのみ行うようにしても良い。
次いで、この発明の第2実施例に係る船外機のシフト装置について説明する。
図11は、この発明の第2実施例に係る船外機のシフト装置を示す、図2と同様な船外機の側面図である。
第1実施例との相違点に焦点をおいて説明すると、第2実施例にあっては図11に示すように、船外機10に操作スイッチ150が設けられる。操作スイッチ150は、操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、クラッチ102がフォワードギヤ98とリバースギヤ100のいずれとも係合しない位置(ニュートラル位置)に変位してニュートラルポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる。操作スイッチ150の出力は、ECU26に入力される。
次いで、フォワード位置、ニュートラル位置およびリバース位置の設定処理について説明する。
図12は、その処理を表すフローチャートである。尚、図示のプログラムは、ECU26で所定の周期(例えば10msec)で実行される。
図12フローチャートについて説明すると、S100で操作スイッチ150がオン信号を出力しているか否か判断する。
S100で肯定されるときはS102に進み、図10フローチャートのS14と同様に、そのときのクラッチ102の位置をニュートラル位置として記憶する。即ち、ニュートラル位置を示す値として、そのときのシフト位置センサ44,46の出力をECU26のRAMに記憶する。
従って操船者は、マニュアルレバー140を操作してニュートラルポジションを確立させたときに操作スイッチ150の操作を行うことで、正確なニュートラル位置をECU26に記憶させることができる。尚、シフト機構96にはディテント機構120が設けられるため、手動操作時にクリック感が生じ、操船者はニュートラルポジションが確立されたことを正確に把握することができる。
次いでS104に進み、図10フローチャートのS16と同様に、記憶したニュートラル位置に基づいてフォワード位置とリバース位置を決定する。即ち、クラッチ102がニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、フォワード位置とリバース位置として決定する。一方、S100で否定されるときは、S102とS104の処理をスキップする。尚、残余の構成は、第1実施例と同様であるので説明を省略する。
このように、この発明の第2実施例に係る船外機のシフト装置にあっては、クラッチ102をフォワードギヤ98とリバースギヤ100のいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータ(シフト用電動モータ38)によって変位させ、船外機10のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、前記クラッチ102を操船者の操作によって変位させる手動シフト機構(マニュアルレバー140)と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチ102が前記フォワードギヤ98と前記リバースギヤ100のいずれとも係合しない位置に変位して前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる操作スイッチ150と、前記操作スイッチ150が前記出力を生じるとき、前記クラッチ102の位置を前記ニュートラル位置として記憶するニュートラル位置記憶手段(ECU26、図12フローチャートのS102)と、前記記憶されたニュートラル位置に基づき、前記クラッチ102が前記フォワードギヤ98と係合して前記フォワードポジションが確立されるときの前記クラッチ102の位置(フォワード位置)と、前記クラッチ102が前記リバースギヤ100と係合して前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチ102の位置(リバース位置)とを決定するクラッチ位置決定手段(ECU26、図12フローチャートのS104)とを備えるように構成した。
これにより、第1実施例と同様に、クラッチ102をフォワード、ニュートラルおよびリバースの各シフトポジションが確立される位置に正確に変位させることができ、シフトミスを防止できる。
また、前記クラッチ102が前記ニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、前記フォワードポジションと前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチ102の位置として決定するようにしたので、構成を簡素化することができる。
次いで、この発明の第3実施例に係る船外機のシフト装置について説明する。
図13は、この発明の第3実施例に係る船外機のシフト装置を示す、図2と同様な船外機の側面図である。
図13を参照して第2実施例との相違点に焦点をおいて説明すると、第3実施例にあっては、前記した操作スイッチ150に加え、さらに2個の操作スイッチ152,154が船外機10に設けられる。操作スイッチ152,154は、共に操船者の操作自在に配置される。以下、この実施例では、操作スイッチ150を「第1の操作スイッチ」と呼ぶと共に、操作スイッチ152と操作スイッチ154をそれぞれ「第2の操作スイッチ」と「第3の操作スイッチ」と呼ぶ。
第1の操作スイッチ150は、第2実施例で述べた如く、操船者に操作されるとき、クラッチ102がフォワードギヤ98とリバースギヤ100のいずれとも係合しない位置(ニュートラル位置)に変位してニュートラルポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる。
一方、第2の操作スイッチ152は、操船者に操作されるとき、クラッチ102がフォワードギヤ98と係合する位置(フォワード位置)に変位してフォワードポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる。また、第3の操作スイッチ154は、操船者に操作されるとき、クラッチ102がリバースギヤ100と係合する位置(リバース位置)に変位してリバースポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる。第1から第3の操作スイッチ150,152,154の出力は、ECU26に入力される。
次いで、フォワード位置、ニュートラル位置およびリバース位置の設定処理について説明する。
図14は、その処理を表すフローチャートである。尚、図示のプログラムは、ECU26で所定の周期(例えば10msec)で実行される。
図14フローチャートについて説明すると、先ずS200で第1の操作スイッチ150がオン信号を出力しているか否か判断する。S200で肯定されるときはS202に進み、図10フローチャートのS14と同様に、そのときのクラッチ102の位置をニュートラル位置として記憶する。即ち、ニュートラル位置を示す値として、そのときのシフト位置センサ44,46の出力をECU26のRAMに記憶する。
次いでS204に進み、第2の操作スイッチ152がオン信号を出力しているか否か判断する。S204で肯定されるときはS206に進み、そのときのクラッチ102の位置をフォワード位置として記憶する。具体的には、フォワード位置を示す値として、そのときのシフト位置センサ44,46の出力をECU26のRAMに記憶する。
次いでS208に進み、第3の操作スイッチ154がオン信号を出力しているか否か判断する。S208で肯定されるときはS210に進み、そのときのクラッチ102の位置をリバース位置として記憶する。具体的には、リバース位置を示す値として、そのときのシフト位置センサ44,46の出力をECU26のRAMに記憶する。
従って操船者は、マニュアルレバー140を操作して各シフトポジションを確立させると共に、確立させたシフトポジションに対応する操作スイッチ150,152,154の操作を行うことで、正確なニュートラル位置、フォワード位置およびリバース位置をECU26に記憶させることができる。
尚、S200,S204およびS208で否定されたときは、それぞれS202,S206およびS210の処理をスキップする。
このように、この発明の第3実施例に係る船外機のシフト装置にあっては、クラッチ102をフォワードギヤ98とリバースギヤ100のいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータ(シフト用電動モータ38)によって変位させ、船外機10のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、前記クラッチ102を操船者の操作によって変位させる手動シフト機構(マニュアルレバー140)と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチ102が前記フォワードギヤ98と前記リバースギヤ100のいずれとも係合しない位置に変位して前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる第1の操作スイッチ150と、前記第1の操作スイッチ150が前記出力を生じるとき、前記クラッチ102の位置を前記ニュートラル位置として記憶するニュートラル位置記憶手段(ECU26、図14フローチャートのS202)と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチ102が前記フォワードギヤ98と係合する位置に変位して前記フォワードポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる第2の操作スイッチ152と、前記第2の操作スイッチ152が前記出力を生じるとき、前記クラッチ102の位置をフォワード位置として記憶するフォワード位置記憶手段(ECU26、図14フローチャートのS206)と、前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチ102が前記リバースギヤ100と係合する位置に変位して前記リバースポジションが確立されたことを示す出力(オン信号)を生じる第3の操作スイッチ154と、前記第3の操作スイッチ154が前記出力を生じるとき、前記クラッチ102の位置をリバース位置として記憶するリバース位置記憶手段(ECU26、図14フローチャートのS210)とを備えるように構成した。
これにより、第1および第2実施例と同様に、クラッチ102をフォワード、ニュートラルおよびリバースの各シフトポジションが確立される位置に正確に変位させることができ、シフトミスを防止できる。
尚、上記において、クラッチ102を変位させるアクチュエータとして電動モータを例に挙げたが、油圧シリンダなど、他のアクチュエータを用いても良い。
また、クラッチ102の位置を示す値として、減速ギヤ機構110の回転軸110mと回転軸110nの回転角を検出するようにしたが、クラッチ102の位置を直接検出しても良いし、シフトロッド106の回転角などを検出するようにしても良い。
また、第2および第3実施例において、ニュートラル位置、フォワード位置およびリバース位置の意図しない記憶を防止するため、操作スイッチ150,152,154の操作を無効とするスイッチなどを設けるようにしても良い。
この発明の第1実施例に係る船外機のシフト装置を船体も含めて全体的に示す概略図である。 図1に示す船外機の拡大側面図である。 図1に示す船外機の部分断面図である。 図3に示す減速ギヤ機構を平面視して表す拡大断面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線断面図である。 図4と同様な断面図である。 図4と同様な断面図である。 図5と同様な断面図である。 図2に示すECUで実行されるフォワード位置、ニュートラル位置およびリバース位置の設定処理を表すフローチャートである。 この発明の第2実施例に係る船外機のシフト装置を示す、図2と同様な船外機の側面図である。 図11に示すECUで実行されるフォワード位置、ニュートラル位置およびリバース位置の設定処理を表すフローチャートである。 この発明の第3実施例に係る船外機のシフト装置を示す、図2と同様な船外機の側面図である。 図13に示すECUで実行されるフォワード位置、ニュートラル位置およびリバース位置の設定処理を表すフローチャートである。
符号の説明
10:船外機、26:ECU(ニュートラル位置記憶手段、フォワード位置記憶手段、リバース位置記憶手段、クラッチ位置決定手段)、38:シフト用電動モータ(アクチュエータ)、48:ニュートラルスイッチ、98:フォワードギヤ、100:リバースギヤ、102:クラッチ、140:マニュアルレバー(手動シフト機構)、150:操作スイッチ(第1の操作スイッチ)、152:第2の操作スイッチ、154:第3の操作スイッチ

Claims (3)

  1. クラッチをフォワードギヤとリバースギヤのいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータによって変位させ、船外機のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、
    a.前記クラッチを操船者の操作によって変位させる手動シフト機構と、
    b.前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記フォワードギヤと前記リバースギヤのいずれとも係合しない位置に変位して前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力を生じる操作スイッチと、
    c.前記操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置を前記ニュートラル位置として記憶するニュートラル位置記憶手段と、
    d.前記記憶されたニュートラル位置に基づき、前記クラッチが前記フォワードギヤと係合して前記フォワードポジションが確立されるときの前記クラッチの位置と、前記クラッチが前記リバースギヤと係合して前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチの位置とを決定するクラッチ位置決定手段と、
    を備えることを特徴とする船外機のシフト装置。
  2. 前記クラッチ位置決定手段は、前記クラッチが前記ニュートラル位置から所定量だけ変位した位置を、前記フォワードポジションと前記リバースポジションが確立されるときの前記クラッチの位置として決定することを特徴とする請求項記載の船外機のシフト装置。
  3. クラッチをフォワードギヤとリバースギヤのいずれかと係合する位置、あるいはニュートラル位置にアクチュエータによって変位させ、船外機のシフトポジションをフォワードとニュートラルとリバースの間で切り替える船外機のシフト装置において、
    a.前記クラッチを操船者の操作によって変位させる手動シフト機構と、
    b.前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記フォワードギヤと前記リバースギヤのいずれとも係合しない位置に変位して前記ニュートラルポジションが確立されたことを示す出力を生じる第1の操作スイッチと、
    c.前記第1の操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置を前記ニュートラル位置として記憶するニュートラル位置記憶手段と、
    d.前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記フォワードギヤと係合する位置に変位して前記フォワードポジションが確立されたことを示す出力を生じる第2の操作スイッチと、
    e.前記第2の操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置をフォワード位置として記憶するフォワード位置記憶手段と、
    f.前記操船者の操作自在に配置され、操作されるとき、前記クラッチが前記リバースギヤと係合する位置に変位して前記リバースポジションが確立されたことを示す出力を生じる第3の操作スイッチと、
    g.前記第3の操作スイッチが前記出力を生じるとき、前記クラッチの位置をリバース位置として記憶するリバース位置記憶手段と、
    を備えることを特徴とする船外機のシフト装置。
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