JP4434916B2 - 船外機のシフト装置 - Google Patents

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Description

この発明は、船外機のシフト装置に関する。
船外機のシフトチェンジは、通常、船外機の内部に鉛直軸回りに回転自在に支持されたシフトロッドを回転させ、船外機下部のギヤケースに収容されたギヤやクラッチからなるシフト機構を動作させることによって行われる。
シフトロッドは、レバーなどの手動操作部やアクチュエータにリンク機構や減速ギヤといった出力伝達機構を介して接続され、操縦者による手動操作、あるいはアクチュエータの出力によって回転させられるのが一般的である(例えば特許文献1参照)。
特開2000−85688号公報(図2から図4など)
アクチュエータでシフトロッドを回転させてシフトチェンジを行う場合、エンジンの始動や回転数の調整といった各種制御を実行するために、シフトポジションを検知する必要がある。そこで、従来、シフト機構の動作を表すパラメータとして上記した出力伝達機構の変位をセンサで検出し、その検出値に基づいてシフトポジションを検知することが行われていた。
しかしながら、リンク機構や減速ギヤといった出力伝達機構は、対偶の数だけ公差が積算されることから、その変位はシフト機構の実際の動作と誤差を生じ易く、シフトポジションの検知精度の点で改善の余地を残していた。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、シフト機構の動作を正確に検出することにより、シフトポジションの検知精度を向上させるようにした船外機のシフト装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、船外機に搭載された駆動源の出力をプロペラに伝達して船体を前進あるいは後進させる船外機のシフト装置において、前記船外機の内部に鉛直軸回りに回転自在に支持されたシフトロッドと、前記船外機の上部に配置されたアクチュエータと、前記アクチュエータの出力を前記シフトロッドに伝達して前記シフトロッドを回転させる出力伝達機構と、前記船外機の下部に位置するギヤケースに収容されると共に、前記シフトロッドの回転に応じて動作して前記駆動源の出力を前記プロペラに伝達するシフト機構と、前記ギヤケースあるいはその近傍に配置されて前記シフトロッドの回転を検出する回転センサと、および前記検出されたシフトロッドの回転に基づいてシフトポジションを検知するシフトポジション検知手段とを備えると共に、前記回転センサを、前記ギヤケースに設けられ、前記シフトロッドを回転自在に支持するシフトロッドホルダに取り付けるように構成した。
また、請求項にあっては、さらに、前記出力伝達機構に、前記シフトロッドを手動で回転自在とする手動操作機構を設けるように構成した。
請求項1に係る船外機のシフト装置にあっては、船外機の内部に鉛直軸回りに回転自在に支持されたシフトロッドと、前記船外機の上部に配置されたアクチュエータと、前記アクチュエータの出力を前記シフトロッドに伝達して前記シフトロッドを回転させる出力伝達機構と、前記船外機の下部に位置するギヤケースに収容されると共に、前記シフトロッドの回転に応じて動作して駆動源の出力をプロペラに伝達するシフト機構と、前記ギヤケースあるいはその近傍に配置されて前記シフトロッドの回転を検出する回転センサと、および前記検出されたシフトロッドの回転に基づいてシフトポジションを検知するシフトポジション検知手段とを備える共に、前記回転センサを、前記ギヤケースに設けられ、前記シフトロッドを回転自在に支持するシフトロッドホルダに取り付けるように構成した、換言すれば、シフト機構の動作を表すパラメータとして、シフトロッドの回転を検出するように構成したので、出力伝達機構の公差の影響を受けることなくシフト機構の動作を正確に検出することができ、よってシフトポジションの検知精度を向上させることができる。
また、請求項1の効果について付言すると、回転センサを、ギヤケースに設けられ、シフトロッドを回転自在に支持するシフトロッドホルダに取り付けるように構成したので、上記した効果に加え、回転センサをコンパクトに配置することができる。
また、請求項に係る船外機のシフト装置にあっては、さらに、出力伝達機構に、シフトロッドを手動で回転自在とする手動操作機構を設けるように構成したので、上記した効果に加え、アクチュエータが故障しても手動でシフトチェンジを行うことができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機のシフト装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る船外機のシフト装置を船体も含めて全体的に示す概略図であり、図2は、図1に示す船外機の側面図である。
図1および図2において、符号10は船外機を示す。船外機10は、図示の如く、船体12の後尾(トランサム)に装着される。
図1に示す如く、船体12において操縦席14の付近には、ステアリングホイール16が配置され、ステアリングホイール16のシャフト(図示せず)には、転舵角センサ18が設けられる。転舵角センサ18は、操縦者によって入力されたステアリングホイール16の転舵角(操作量)に応じた信号を出力する。
また、操縦席14の付近にはリモートコントロールボックス(以下「リモコンボックス」という)20が配置される。リモコンボックス20には、操縦者に操作されるレバー22が設けられる。レバー22は、初期位置から前後方向(操縦者の手前方向と奥方向)に回動操作自在とされ、操縦者からのシフトチェンジ指示とエンジン回転数の調整指示を入力する。
また、リモコンボックス20は、レバー位置センサ24を備える。レバー位置センサ24は、操縦者によるレバー22の操作角に応じた信号を出力する。転舵角センサ18とレバー位置センサ24の出力は、船外機10に搭載されたマイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)26に入力される。
図2に示すように、船外機10は、その上部にエンジン28を備える。エンジン28は火花点火式のガソリンエンジンである。エンジン28は水面上に位置し、エンジンカバー30で覆われる。また、エンジンカバー30の内部においてエンジン28の付近には、前記したECU26が配置される。
一方、船外機10の下部にはプロペラ32が配置される。プロペラ32は、エンジン28の出力がシフト機構(後述)などを介して伝達されることによって回転し、推力を生じて船体12を前進あるいは後進させる。
また、船外機10は、船外機10を左右に操舵する操舵用電動モータ(アクチュエータ)34と、エンジン28のスロットルバルブ(図2で図示せず)を開閉するスロットル用電動モータ(アクチュエータ)36と、シフトロッドを回転させてシフト機構(共に図2で図示せず)を動作させることによってシフトチェンジを行うシフト用電動モータ(アクチュエータ)38とを備える。
また、船外機10の下部には、シフトロッドの回転に応じた信号を出力する回転センサ40が配置される。回転センサ40の出力は、ECU26に入力される。
ECU26は、上記した各センサからの入力のうち、回転センサ40によって検出されたシフトロッドの回転(角)に基づき、シフトポジションが前進位置、後進位置および中立位置のいずれにあるか検知する。ECU26は、意図しない船体12の発進を防止するため、検知したシフトポジションが中立位置であるときにのみエンジン28の始動を許可する。
また、ECU26は、転舵角センサ18の出力に基づいて操舵用電動モータ34の駆動を制御し、船外機10を左右に操舵させる。さらにECU26は、レバー位置センサ24によって検出されたレバー22の操作角(具体的にはその値から求められるレバー22の操作方向)に基づいてシフト用電動モータ38の駆動を制御し、シフトチェンジを行う。そして、回転センサ40の検出値に基づいてシフトポジションが前進位置あるいは後進位置のいずれかに確立されたことが検知されたとき、レバー22の操作角(具体的にはその値の大きさ)に基づいてスロットル用電動モータ36の駆動を制御し、エンジン回転数を調整する。
次いで、図3以降を参照し、船外機10の構造について詳説する。図3は、船外機10の部分断面図である。
図3に示すように、船外機10はスターンブラケット50を備える。スターンブラケット50は、船体12の後尾に固定される。また、スターンブラケット50には、チルティングシャフト52を介してスイベルケース54が接続される。
スイベルケース54には、スイベルシャフト56が鉛直軸回りに回動自在に収容される。スイベルシャフト56は、その上端がマウントフレーム60に固定される一方、下端がロアマウントセンターハウジング62に固定される。マウントフレーム60とロアマウントセンターハウジング62は、船外機10の本体を構成するフレームに固定される。
スイベルケース54の上部には、前記した操舵用電動モータ34が配置される。操舵用電動モータ34の出力軸は、減速ギヤ機構64を介してマウントフレーム60に接続される。即ち、操舵用電動モータ34を駆動することにより、その回転出力が減速ギヤ機構64を介してマウントフレーム60に伝達され、よって船外機10がスイベルシャフト56を回転軸として左右に(鉛直軸回りに)操舵される。
また、エンジン28の吸気管70には、スロットルボディ72が接続される。スロットルボディ72は、その内部にスロットルバルブ74を備えると共に、前記したスロットル用電動モータ36が一体的に取り付けられる。スロットル用電動モータ36の出力軸は、スロットルボディ72に隣接して配置された減速ギヤ機構(図示せず)を介し、スロットルバルブ74を支持するスロットルシャフト76に接続される。即ち、スロットル用電動モータ36を駆動することで、その回転出力がスロットルシャフト76に伝達されてスロットルバルブ74が開閉し、よってエンジン28の吸気が調量されてエンジン回転数が調整される。
エンジン28を覆うエンジンカバー30の下方には、エクステンションケース80が取り付けられ、エクステンションケース80の下方には、さらにギヤケース82が取り付けられる。図示の如く、ギヤケース82は船外機10の下部(最下部)に位置し、水面よりも下方に配置される。
エクステンションケース80とギヤケース82の内部には、鉛直軸回りに回転自在に支持されたドライブシャフト(バーチカルシャフト)84が配置される。ドライブシャフト84は、その上端にエンジン28のクランクシャフト(図示せず)が接続される一方、下端にはピニオンギヤ86が設けられる。
また、ギヤケース82の内部には、水平軸回りに回転自在に支持されたプロペラシャフト90が収容される。プロペラシャフト90の一端はギヤケース82から船外機10の後方に向けて突出され、そこにボス部92を介して前記したプロペラ32が取り付けられる。
エンジン28から排出された排気は、図に矢印で示すように、排気管94からエクステンションケース80の内部に放出される。エクステンションケース80の内部に放出された排気は、さらにギヤケース82の内部とプロペラのボス部92の内部を通過し、プロペラ32の後方の水中へと排出される。
ギヤケース82の内部には、さらにシフト機構96が収容される。シフト機構96は、前進ベベルギヤ98、後進ベベルギヤ100、クラッチ102およびシフトスライダ104とからなる。
前進ベベルギヤ98と後進ベベルギヤ100は、プロペラシャフト90の外周に配置されると共に、上記したピニオンギヤ86と噛合して相反する方向に回転させられる。前進ベベルギヤ98と後進ベベルギヤ100の間には、プロペラシャフト90と一体に回転するクラッチ102が配置される。
また、船外機10の内部には、その上部から下部に亘ってシフトロッド106が挿通される。シフトロッド106は、具体的には、エンジンカバー30からスイベルケース54(より詳しくは、そこに収容されたスイベルシャフト56の内部)を経てギヤケース82に至るまでの空間に、鉛直軸回りに回転自在に支持される。上記したクラッチ102は、シフトスライダ104を介してシフトロッド106の底面に設けられたロッドピン106aに接続される。
ここで、ロッドピン106aは、シフトロッド106の底面の中心から所定距離だけ偏心した位置に形成される。従って、シフトロッド106を回転させることにより、ロッドピン106aは、前記した所定距離(偏芯量)を半径とする円弧状の移動軌跡を描きながら変位する。
このロッドピン106aの変位は、シフトスライダ104を介し、プロペラシャフト90の軸方向と平行な変位としてクラッチ102に伝達される。これにより、クラッチ102は、前進ベベルギヤ98および後進ベベルギヤ100のいずれかと係合する位置、あるいはそれらのいずれとも係合しない位置にスライドさせられる。
クラッチ102が前進ベベルギヤ98に係合させられると、ドライブシャフト84の回転がピニオンギヤ86と前進ベベルギヤ98を介してプロペラシャフト90に伝達され、プロペラ32が回転して船体12を前進させる方向の推力を生じる。これにより、シフトポジションの前進位置が確立される。
一方、クラッチ102が後進ベベルギヤ100に係合させられると、ドライブシャフト84の回転がピニオンギヤ86と後進ベベルギヤ100を介してプロペラシャフト90に伝達され、プロペラ32が前進時とは逆方向に回転して船体12を後進させる方向の推力を生じる。これにより、シフトポジションの後進位置が確立される。
また、クラッチ102が前進ベベルギヤ98および後進ベベルギヤ100のいずれとも係合させられなければ、ドライブシャフト84の回転はプロペラシャフト90に伝達されない。これにより、シフトポジションの中立位置が確立される。
図3の説明を続けると、前記したシフト用電動モータ38は、エンジンカバー30の内部に配置され、その出力軸は減速ギヤ機構(出力伝達機構)110を介してシフトロッド106の上端に接続される。即ち、シフト用電動モータ38を駆動することにより、その回転出力が減速ギヤ機構110を介してシフトロッド106に伝達され、よってシフトロッド106が回転させられる。そして、シフトロッド106の回転に応じてシフト機構96が動作する(具体的には、クラッチ102がスライドする)ことで、前記した前進、中立および後進の各ポジションの間でシフトチェンジが行われる。
また、ギヤケース82の内部には、シフトロッド106を鉛直軸回りに回転自在に支持するシフトロッドホルダ112が設けられる。図2で説明した回転センサ40は、図3に示す如く、シフトロッドホルダ112に取り付けられる。回転センサ40は、シフトロッド106の回転を、シフト機構96の動作(具体的には、クラッチ102の位置)を表すパラメータとして検出し、ECU26は、その検出値に基づいてシフトポジションを検知する。
さらに、ギヤケース82において船体12の進行方向前方には、圧力取り込み口114が設けられる。圧力取り込み口114は、ギヤケース82の壁面に形成された管路116と、管路116から船外機10の上部へと配設されたチューブ118(一部のみ示す)とを介して図示しない圧力センサに接続される。圧力センサは、圧力取り込み口114に作用する水圧を検出する。検出された水圧は、所定の関係式に従って船体12の航行速度(対水速度)に変換され、船体12の操縦席14付近に配置されたスピードメータ(図示せず)に表示される。
次いで、図4以降を参照し、船外機10の各部についてさらに詳説する。
図4は、図3に示すシフト用電動モータ38の付近を部分的に透視して表す拡大平面図である。また、図5は、図4のV−V線断面図である。
図5に良く示すように、シフト用電動モータ38の出力軸38osは、減速ギヤ機構110を介してシフトロッド106の上端に接続される。
減速ギヤ機構110は、複数個のギヤ、具体的には、第1から第8のギヤ110a〜110hによって構成される。
図4および図5を参照して具体的に説明すると、第1のギヤ110aは、シフト用電動モータの出力軸38osに形成され、第1のギヤ110aよりも径大の第2のギヤ110bに噛合される。第2のギヤ110bと同軸上には、第2のギヤ110bよりも径小の第3のギヤ110cが固定され、第3のギヤ110cは、それよりも径大の第4のギヤ110dに噛合される。第4のギヤ110dと同軸上には、第4のギヤ110dよりも径小の第5のギヤ110eが固定され、第5のギヤ110eは、それよりも径大の第6のギヤ110fに噛合される。
第6のギヤ110fと同軸上には、図5に示すように第7のギヤ110gが固定される。第7のギヤ110gは、シフトロッド106の上端に形成された第8のギヤ110hに噛合される。これにより、シフト用電動モータ38の出力が減速されてシフトロッド106に伝達され、シフトロッド106が回転させられる。尚、減速ギヤ機構110およびシフト用電動モータ38は、図5に示す如く、船外機10のフレームの一部をなすマウントケース120の上部に配置される。マウントケース120は水面上に位置し、減速ギヤ機構110やシフト用電動モータ38の他、エンジン28などが載置されると共に、エンジンカバー30(図5に図示せず)によって被覆される。
また、減速ギヤ機構110は、図4に示すように、上記した各ギヤに加え、エマージェンシーギヤ122を備える。
図6は、図4のVI−VI線拡大断面図である。図6に示すように、エマージェンシーギヤ122の軸124は、その上部が減速ギヤ機構110の壁面(ケース壁面)126の外方に突出されると共に、上端には上面視略六角形(図4参照)のノブ130が取り付けられる。ノブ130は、エンジンカバー30を取り外した際に操縦者によって手動で操作自在な位置に配置される。また、軸124は、上下方向にスライド自在とされる。
減速ギヤ機構の壁面126とノブ130の間には、図6に示す如く、ばね132(具体的には圧縮コイルばね)が介挿される。エマージェンシーギヤ122は、通常、ばね132の付勢力によって上方にスライドされ、他のギヤとは噛合されない。一方、ばね132の付勢力に抗してノブ130を手動で下方にスライドさせることにより、エマージェンシーギヤ122は前記した第4のギヤ110dと噛合される。
この状態でノブ130を回転させることにより、第4から第8のギヤ110d〜110hを介してシフトロッド106を回転させることができ、よってシフトチェンジを手動で行うことができる。このように、エマージェンシーギヤ122とノブ130とばね132により、シフトロッド106を手動で回転自在とする手動操作機構(符号134で示す)が構成される。
図7は、図3に示した回転センサ40付近の拡大図である。以下、図7を参照して回転センサ40の配置と構造について説明する。
前述したように、ギヤケース82の内部にはシフトロッド106を鉛直軸回りに回転自在に支持するシフトロッドホルダ112が設けられ、回転センサ40は、かかるシフトロッドホルダ112の上部に取り付けられる。
回転センサ40は、具体的には電磁式あるいは光学式のポテンショメータやエンコーダであり、検出軸たる回転体40aを備える。回転体40aの中心には、シフトロッド106と同径の貫通孔が穿設され、かかる貫通孔にはシフトロッド106が挿通される。貫通孔に挿通されたシフトロッド106と回転体40aは、キー40bを介して固定され、よって回転体40aは、シフトロッド106と同軸に一体的に回転させられる。
また、回転センサ40は、出力をECU26(図7で図示せず)に送出する信号線40cを備える。信号線40cは、前述したチューブ118(船体12の航行速度を検出するための構成の一部)と同一経路に配線される。
このように、この発明の第1実施例に係る船外機のシフト装置にあっては、船外機10の内部に鉛直軸回りに回転自在に支持されたシフトロッド106と、船外機10の上部(具体的にはマウントケース120の上部)に配置されたシフト用電動モータ38と、シフト用電動モータ38の出力をシフトロッド106に伝達してシフトロッド106を回転させる減速ギヤ機構110と、シフトロッド106の回転に応じて動作してエンジン28の出力をプロペラ32に伝達するシフト機構96とを備えると共に、シフト機構96の動作を表すパラメータとして、シフトロッド106の回転を回転センサ40で検出するようにしたので、減速ギヤ機構110の公差の影響を受けることなくシフト機構96の動作を正確に検出することができ、よってシフトポジションの検知精度を向上させることができる。
特に、回転センサ40が、シフト機構96が収容されるギヤケース82に配置される、別言すれば、船外機10の上部から下部に亘って挿通されたシフトロッド106のうち、シフト機構96に近い部位の回転を検出するようにしたので、シフトロッド106に捻じりが生じても、その影響を最小限に留めることができ、よってシフト機構96の動作をより正確に検出することができる。さらに、回転センサ40の検出軸たる回転体40aがシフトロッド106と同軸に一体的に回転することから、シフトロッド106の回転をより正確に検出することができ、よってシフト機構96の動作をより一層正確に検出することができる。
また、回転センサ40を、ギヤケースに設けられたシフトロッドホルダ112に取り付けるように構成したので、回転センサ40をコンパクトに配置することができる。さらに、回転センサ40の出力をECU26に送出する信号線40cを、船体12の航行速度を検出するための構成の一部であるチューブ118と同一経路に配線するようにしたので、信号線40cの配線作業を簡略化することができると共に、船外機10の内部スペースを有効に活用することができる。
また、減速ギヤ機構110に、シフトロッド106を手動で回転自在とする手動操作機構134を設けるように構成したので、シフト用電動モータ38が故障しても手動でシフトチェンジを行うことができる。
尚、ギヤケース82にシフト用電動モータ38と減速ギヤ機構110を配置することも考えられるが、そのように構成すると、操縦者が操作可能な位置に手動操作機構を設けることが困難となる。また、シフト用電動モータ38が常に水面下に位置する部位に配置されるのも好ましいとは言えない。従って、シフト用電動モータ38と減速ギヤ機構110は船外機10の上部(具体的には水面上に位置するマウントケース120)に配置し、それらとシフト機構96を、船外機10の上部から下部に亘って挿通されたシフトロッド106で接続するのが望ましい。
以上の如く、この発明の第1実施例にあっては、船外機(10)に搭載された駆動源(エンジン28)の出力をプロペラ(32)に伝達して船体(12)を前進あるいは後進させる船外機のシフト装置において、前記船外機(10)の内部に鉛直軸回りに回転自在に支持されたシフトロッド(106)と、前記船外機(10)の上部に配置されたアクチュエータ(シフト用電動モータ38)と、前記アクチュエータ(38)の出力を前記シフトロッド(106)に伝達して前記シフトロッド(106)を回転させる出力伝達機構(減速ギヤ機構110)と、前記船外機(10)の下部に位置するギヤケース(82)に収容されると共に、前記シフトロッド(106)の回転に応じて動作して前記駆動源(28)の出力を前記プロペラ(32)に伝達するシフト機構(96)と、前記ギヤケース(82)あるいはその近傍に配置されて前記シフトロッド(106)の回転を検出する回転センサ(40)と、および前記検出されたシフトロッド(106)の回転に基づいてシフトポジションを検知するシフトポジション検知手段(ECU26)とを備えると共に、前記回転センサ(40)を、前記ギヤケース(82)に設けられ、前記シフトロッド(106)を回転自在に支持するシフトロッドホルダ(112)に取り付けるように構成した。
さらに、前記出力伝達機構(110)に、前記シフトロッド(106)を手動で回転自在とする手動操作機構(134)を設けるように構成した。
尚、上記において、シフト機構96を動作させるアクチュエータを電動モータ(シフト用電動モータ38)としたが、他の形式のアクチュエータ(例えば油圧シリンダなど)を用いても良い。また、シフト用電動モータ38の出力をシフトロッド106に伝達する出力伝達機構をギヤのみから形成したが、リンク機構などを使用しても良い。
また、シフトロッド106の回転を検出する回転センサ40をギヤケース82のシフトロッドホルダ112に取り付けたが、ギヤケース82に近接する部位に配置しても良い。その意味から、請求の範囲では「ギヤケースあるいはその近傍」と記載した。
この発明の第1実施例に係る船外機のシフト装置を船体も含めて全体的に示す概略図である。 図1に示す船外機の側面図である。 図1に示す船外機の部分断面図である。 図3に示すシフト用電動モータの付近を部分的に透視して表す拡大平面図である。 図4のV−V線断面図である。 図4のVI−VI線拡大断面図である。 図3に示す回転センサの付近の拡大図である。
符号の説明
10 船外機
12 船体
26 ECU(シフトポジション検知手段)
28 エンジン(駆動源)
32 プロペラ
38 シフト用電動モータ
40 回転センサ
82 ギヤケース
96 シフト機構
106 シフトロッド
110 減速ギヤ機構(出力伝達機構)
112 シフトロッドホルダ
134 手動操作機構

Claims (2)

  1. 船外機に搭載された駆動源の出力をプロペラに伝達して船体を前進あるいは後進させる船外機のシフト装置において、前記船外機の内部に鉛直軸回りに回転自在に支持されたシフトロッドと、前記船外機の上部に配置されたアクチュエータと、前記アクチュエータの出力を前記シフトロッドに伝達して前記シフトロッドを回転させる出力伝達機構と、前記船外機の下部に位置するギヤケースに収容されると共に、前記シフトロッドの回転に応じて動作して前記駆動源の出力を前記プロペラに伝達するシフト機構と、前記ギヤケースあるいはその近傍に配置されて前記シフトロッドの回転を検出する回転センサと、および前記検出されたシフトロッドの回転に基づいてシフトポジションを検知するシフトポジション検知手段とを備えると共に、前記回転センサを、前記ギヤケースに設けられ、前記シフトロッドを回転自在に支持するシフトロッドホルダに取り付けたことを特徴とする船外機のシフト装置。
  2. さらに、前記出力伝達機構に、前記シフトロッドを手動で回転自在とする手動操作機構を設けたことを特徴とする請求項1記載の船外機のシフト装置。
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