JP3576043B2 - 変速機シフト操作装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、変速機シフト操作を電動モータ等の変速機シフト操作用アクチュエータの駆動力を利用して行なうようにした変速機シフト操作装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
大型の変速機を搭載したバスやトラック等の車両にあっては、変速機シフト操作のために比較的大きな操作力を要するため、流体圧シリンダ(空気圧シリンダ等)を駆動源とするアクチュエータを変速機シフト操作装置に組み込んで、チェンジレバーの軽い操作力にて円滑な変速操作(シフト操作)をすることができるようにしている。
【0003】
また、上述の変速機シフト操作装置とは別の構成により、チェンジレバーを軽い操作力で操作するだけで変速機シフト操作を行ない得るようにした装置が特開平10−299892号公報に開示されている。この装置にあっては、チェンジレバーによるシフト操作をシフトケーブルを介してパワーシフタ内のコントロールバーに伝達してこのコントロールバーを変位させ、この際のコントロールバーの変位を位置検出センサにて検出し、その検出情報に基づいて制御装置(コントローラ)から出力される制御信号によってパワーシフタ駆動用の電動モータ(モータ駆動パワーシフト用のアクチュエータ)を駆動し、これに応じて電動モータの駆動力をパワーロッドを介して変速機操作用シフト軸を操作するように構成している。なお、この場合、コントローラは、位置検出センサから検出されたコントロールバーの変位信号に基づいてシフト速度を算出すると共に、そのシフト速度に対応して電動モータの駆動力の変化速度を変えて、シフト操作力を一定にすべく前記電動モータを制御するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、変速機シフト操作装置の内部に流体圧シリンダ等をアクチュエータとして組み込むようにした従来の変速機操作装置では、流体圧源、例えば空気圧源(圧縮空気源)を車両に搭載しなければならず、高価になるという問題点がある。
【0005】
一方、電動モータを用いて変速機のシフト操作を行なうようにした上述の変速機シフト操作装置の場合も、構造上大型になり、コンパクト化が困難であるという問題点がある。そこで、チェンジレバーのシフト操作方向を検出する操作方向検出手段と、このチェンジレバーに機械的に接続された変速機のシフト軸を回動させるアクチュエータ(減速機付電動モータ)と、変速機のシフト軸の作動位置を検出する作動位置検出手段とを設け、チェンジレバーのシフト操作時に操作方向検出手段と作動位置検出手段からの出力信号に基づいてアクチュエータを駆動させて変速機のシフト作動を行なう変速機シフト操作装置が考えられる。このような構成にすると、変速機シフト操作装置全体が小型になり、重量も軽く、車両への搭載性も向上する。
【0006】
しかし、このように構成した上述の変速機シフト操作装置でも、次のような問題点がある。すなわち、変速機のシフト軸の作動位置を検出する作動位置検出手段としてのシフト軸の位置を検出する位置検出センサを車両に取付ける際に組付誤差が生じると、シフト軸の作動位置に誤差が生じ、特に、ニュートラル位置でシフト軸の位置がずれると、セレクト操作を行なうことができなくなるおそれがある。そのため、位置検出センサの組付後にこの位置検出センサの位置調整を行なう必要があり、位置検出センサの組付作業が面倒であるという問題点がある。
【0007】
また、位置検出センサの組付後における経時変化に伴う機械的摩耗(変速機、シフトレバー、リンク機構等の摩耗等)が生じると、その機械的摩耗に応じて位置検出センサの出力信号にずれ(変動)を生じることとなるため、変速機の目標位置信号(予め制御装置のメモリに記憶されている目標位置電圧)に位置検出センサの出力信号を合わせるように電動モータを制御しても、シフト軸の実際の位置は目標位置からずれてしまうこととなる。特に、シフト軸のニュートラル位置の位置がずれると、セレクト操作ができなくなるおそれがある。そのため、従来では、変速機操作装置のメンテナンス作業の1つとして、位置検出センサの組付位置の補正(調整)作業を行なわなければならないという問題点がある。
【0008】
本発明は、このような不具合を解消すべくなされたものであって、その目的は、シフト軸のシフト位置を検出するシフト位置検出センサを車両フレームへ取付ける際に組付誤差を生じたとしてもシフト位置検出センサの組付け位置の補正(調整)を行なう必要がなく、しかも変速機の機械的摩耗を生じてもそれに応じてシフト軸の位置補正(ニュートラル位置及びシフト位置の補正)を通常のシフト操作に伴って自動的に行なうことができ、セレクト操作が不能になるような事態に陥ることがなく、しかもギヤ投入目標位置を正しい位置に補正することができるような変速機シフト操作装置を提供することにある。
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明では、
(a) チェンジレバーと、
(b) 前記チェンジレバーに機械的に接続された変速機のシフト軸を回動させる変速機シフト操作用アクチュエータと、
(c) 前記チェンジレバーのシフト操作方向又はシフト操作量を検出するシフト操作検出手段と、
(d) 前記変速機のシフト軸の作動位置を検出する作動位置検出センサと、
(e) 前記変速機シフト操作用アクチュエータを駆動制御する制御装置と、
をそれぞれ備える変速機シフト操作装置において、
前記変速機に、前記シフト軸がニュートラル位置に配置されたことを検出するニュートラルスイッチを設けると共に、
前記制御装置に、シフト操作時に前記シフト軸のニュートラル位置についての目標位置並びに前記シフト軸のシフト完了位置についての目標位置を設定する目標位置設定手段を設け、
前記目標位置設定手段は、
(f) 前記ニュートラルスイッチが切り換わった時点でスイッチ切換検出信号を出力するニュートラルスイッチ出力信号検出回路と、
(g) 前記ニュートラルスイッチ出力信号検出回路から供給されるスイッチ切換検出信号及び前記作動位置検出センサから供給される検出信号に基づいて前記スイッチ切換検出信号が入力された時の前記シフト軸のシフト位置を出力するシフト位置検出回路としての変速機位置検出回路と、
(h) 前記変速機シフト操作用アクチュエータの作動に伴って前記ニュートラルスイッチが切り換わる時点での前記シフト軸の第1のシフト方向におけるシフト位置に関するセンサ出力を記憶する第1のメモリ、及び、前記変速機シフト操作用アクチュエータの作動に伴って前記ニュートラルスイッチが切り換わる時点での前記シフト軸の前記第1のシフト方向とは反対の第2のシフト方向におけるシフト位置に関するセンサ出力を記憶する第2のメモリとを備え、前記変速機位置検出回路から入力されるシフト位置検出信号を前記第1及び第2のメモリに記憶すると共に、その記憶された信号に対応する出力信号を出力する位置検出センサ出力信号記億回路と、
(i) 前記変速機位置検出回路から出力されるシフト位置検出信号に基づいて前記位置検出センサ出力信号記憶回路の第1及び第2のメモリからそれぞれ出力される記憶データ値の中央値、すなわち、これら2つの記憶データ値を互いに加算してそれを2で割算を行って得られる演算値をニュートラル位置の目標位置データとして出力するニュートラル目標位置演算回路と、
(j) 前記演算されたニュートラル位置の目標位置データに所定の設定値を加算又は減算して得られる演算データを、両シフト操作側のシフト位置の目標位置データとして出力するシフト目標位置演算回路と、
により構成し、
前記ニュートラルスイッチが切り換えられるのに同期してスイッチ切換検出信号が出力された際における前記作動位置検出センサからの出力信号に基づいて、前記シフト軸のニュートラル位置についての目標位置並びに前記シフト軸のシフト完了位置についての目標位置を更新して設定するようにしている。
また、本発明では、前記変速機シフト操作用アクチュエータを減速機付電動モータとしている。
また、本発明では、前記制御装置は、シフト操作毎に、前記ニュートラル位置の目標位置並びに前記シフト軸のシフト完了位置についての目標位置の更新を行なうように構成している。
【0010】
本発明の好ましい実施態様においては、変速機に設けられているニュートラルスイッチの信号を取り込み、ニュートラルスイッチがオン状態からオフ状態に切り換わる時点でのニュートラル位置検出センサの出力信号(出力電圧)を検出して、シフト2方向の出力信号の中央値を変速機のニュートラル位置(中立位置)の目標位置信号(目標位置電圧)とする。
【0011】
また、本発明の好ましい実施態様においては、変速機のシフト操作(ニュートラル位置からシフト完了位置への操作)毎に、上記のようにニュートラル位置検出センサの出力信号を検出して、ニュートラル位置の目標位置信号を補正する。そして、ニュートラル位置の目標位置信号の補正に伴い、シフト位置の目標位置信号も補正する。
【0012】
なお、車両のエンジン始動時に、シフト操作用アクチュエータ(電動モータ等)を駆動させて上述の如き補正を行なうようにしてもよい。この場合、誤ってシフト操作がなされて車両飛び出しを生じないように、上述の如き補正を行なう際にはクラッチが強制的に断状態となるような対策を採るのが望ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
【0014】
まず、図1〜図3は本発明の一実施形態に係る変速機シフト操作装置を示すものであって、本装置は、チェンジレバー16の2方向のシフト操作方向をそれぞれ検出する操作方向検出手段としての操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 (チェンジレバー2の操作パターンの1,3,5速の操作方向を検出する操作方向検出スイッチSW1 及び、チェンジレバー2の操作パターンのR,2,4速の操作方向を検出する操作方向検出スイッチSW2 )と、チェンジレバー16に機械的に接続された変速機20のシフト軸21を回動させるための電動モータ23(変速機シフト操作用アクチュエータの一種)と、シフト軸21の作動位置を検出する作動位置検出手段27としての作動位置検出センサ(シフト位置検出センサ)DSと、シフト軸21のニュートラル位置を検出するニュートラルスイッチ(ニュートラル位置検出スイッチ)SWn とをそれぞれ備えている。
【0015】
なお、上述のニュートラルスイッチSWn は、シフト軸がニュートラル位置に配置されたことを検出するニュートラルスイッチであって、変速機20のシフト軸21に対応して設けられ、シフト軸21の溝(図示せず)に係合してオン・オフする構造のものであり、例えば、エンジン始動制御等に用いられるものである。本実施形態のシステムでは、シフト軸21のニュートラル位置は、車体フレーム33に取付けられる作動位置検出センサDSにて検出するようにしているため、基本的には、ニュートラルスイッチSWn をニュートラル位置検出用としては用いていない。しかし、ニュートラルスイッチSWn を作動位置検出センサDSのフェールセーフ用(作動位置検出センサDSの故障時等における機能確保用)として用いることは可能である。
【0016】
本実施形態の変速機シフト操作装置では、上述の如くチェンジレバー16のノブ37内に配置された操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 は、非動作時はオフ信号を出力し、チェンジレバー2の操作時にはその操作方向の側にあるスイッチSW1 又はSW2 はオン信号を出力するように設定されている。また、クラッチスイッチSWc は、変速機20のクラッチが断のとき、オン信号を出力するように設定されている。また、上述のニュートラルスイッチSWn は、変速機20のシフト軸21がニュートラル位置にあるとき、オン信号を出力するように設定されている。
【0017】
また、電動モータ23及びこの電動モータ23に付設された減速機24が、車体フレーム33に取付けられている。そして、シフト軸21の一端が車体フレーム33に回転可能に支持されており、このシフト軸21の所定箇所にストライカ22が取付けられている。一方、変速機20にはセレクト操作用レバー34が設けられている。
【0018】
チェンジレバー16は、レバー軸35を中心にして回動可能に配設されており、レバー本体36の上端に取付けられたノブ37と、このノブ37内に設けられた2つの操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 とを備え、シフト操作時に、ノブ37に加えられる操作力の操作方向が操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 にて検出され、その検出結果が信号線41を介して操作方向検知信号として制御装置(コントローラ)40に送られるように構成されている。なお、図示を省略したが、チェンジレバー16には変速機20のセレクトレバー34がセレクト操作用ワイヤケーブルを介して連結されており、チェンジレバー16のセレクト方向への操作により、セレクトレバー34が作動されるようになっている。
【0019】
また、電動モータ23には、減速機24が付設されている。そして、シフト操作時に制御装置40から信号線42を介して送られる指令信号によって電動モータ23の正逆回転方向及び回転量が制御され、減速機24の出力軸46に固着されている出力レバー47が回動されるようになっている。また、この出力レバー47の先端は、リンクロッド48を介してアウタレバー49の先端に連結されている。このアウタレバー49は、シフト軸21に取付けられており、シフト操作用のワイヤケーブル51を介してチェンジレバー16の下端に連結されている。なお、このワイヤケーブル51は、変速機シフト操作装置1のフェールセーフ用のものであり、ワイヤケーブル51を介して、手動で変速機20のシフト操作ができるようになっている。すなわち、変速機20のシフト軸21はチェンジレバー16にワイヤケーブル51にて機械的に接続されており、電動モータ23の故障時などにおいてはチェンジレバー16及び出力レバー47にそれぞれ連動してシフト軸21が回動され得るように構成されている。
【0020】
作動位置検出手段27としての作動位置検出センサDSは、角度センサであり、車体フレーム33に取付けられている。また、シフト軸21にはアウタレバー49とは別のレバー67が一体に固着されており、角度センサから成る作動位置検出センサDSにて前記レバー67の回転角が検出されるのに伴いシフト軸21のシフト位置(図1に示す操作パターンのシフト完了位置α,β)が検出され、その検出信号が信号線43を介して制御装置40に供給されるようになっている。なお、この場合、アウタレバー49の回転位置を角度センサから成る作動位置検出センサDSにて検出するようにしてもよい。一方、シフト軸21に対応する所定箇所にはニュートラルスイッチSWn が備えられ、このニュートラルスイッチSWn によりシフト軸21のニュートラル位置(図1に示す操作パターンのニュートラル位置N)が検出され、その検出信号が信号線44を介して制御装置40に供給されるようになっている。
【0021】
さらに、上述の制御装置40には、クラッチの断接を検出するクラッチスイッチ71からオン・オフ信号が供給されるように構成されている。なお、クラッチスイッチSWc は、変速機20のクラッチが断のとき、オン信号を出力するように設定されている。
【0022】
前記制御装置40は、図2に示すように、ニュートラルスイッチSWn がオン状態からオフ状態に切り換わった時点でスイッチ切換検出信号を出力するニュートラルスイッチ出力信号検出回路80と、このニュートラルスイッチ出力信号検出回路80から供給されるスイッチ切換検出信号及び作動位置検出センサDSから供給される検出信号に基づいて前記スイッチ切換検出信号が入力された時のシフト軸21のシフト位置を出力する変速機位置検出回路(シフト位置検出回路)81と、電動モータ23が正回転される際にニュートラルスイッチSWn がオン状態からオフ状態に切り換わる時点、及び、電動モータ23が逆回転される際にニュートラルスイッチSWn がオン状態からオフ状態に切り換わる時点でのシフト軸21のシフト位置に関するセンサ出力が記憶されるメモリを有し、前記変速機位置検出回路81から入力されるシフト位置検出信号を前記メモリに記憶すると共に、その記憶された信号に対応する出力信号を出力する位置検出センサ出力信号記億回路82と、前記変速機位置検出回路81から出力されるシフト位置検出信号に基づいて前記位置検出センサ出力信号記憶回路82からそれぞれ出力される電動モータ正回転時及び電動モータ逆回転時の記憶データ(電圧信号)の中央値、すなわち、電動モータ正回転時及び電動モータ逆回転時の2つの記憶データを互いに加算してそれを2で割算を行って得られる演算値をニュートラル位置の目標位置データとして出力するニュートラル目標位置演算回路83と、この演算されたニュートラル位置の目標位置データに設定値(一定値)を加算又は減算して得られる演算データを、両シフト操作側のシフト位置の目標位置データとして出力するシフト目標位置演算回路84と、シフト操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 からの検出信号に基づいてシフト操作方向を検出するシフト操作方向検出回路85と、このシフト操作方向検出回路85,前記ニュートラル目標位置演算回路83,前記シフト目標位置演算回路84及びクラッチスイッチSWc からの出力信号に基づいて前記ニュートラルスイッチ出力信号検出回路80及び電動モータ23を制御する変速機シフト操作制御回路86とから構成されている。
【0023】
次に、制御装置40の回路動作につき、図2の回路構成を参照しながら図3に示すフローチャートに基づいて順次に説明すると、以下の通りである。
【0024】
(1) 変速機20のニュートラルスイッチSWn の出力信号が制御装置40のニュートラルスイッチ出力信号検出回路80に入力されると共に、シフト操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 からの出力信号がシフト操作方向検出回路85に入力され、クラッチスイッチSWc からの出力信号が変速機シフト操作制御回路86に入力される。そして、シフト操作方向検出スイッチSW1 ,SW2 からの出力信号に基づいて、チェンジレバー16のシフト操作が開始されたかどうかについての判定が行われる(ステップS1 )。
【0025】
(2) チェンジレバー16のシフト操作が開始されたことが確認された場合には、ニュートラルスイッチSWn がオン状態にあるか否かの判定、すなわち、シフト軸21がニュートラル位置にあるか否かについての判定が行われる(ステップS2 )。そして、ニュートラルスイッチSWn がオン状態になっている時には、変速機シフト操作制御回路86によるシフト操作制御が開始され、変速機シフト操作制御回路86からの制御信号に基づいて電動モータ23が回転駆動されて所定のシフト操作が施行される(ステップS3 )。なお、ニュートラルスイッチSWn がオフ状態になっている場合には、シフト操作制御は開始されない。
【0026】
(3) また、シフト軸21がニュートラル位置に配置されている時には、ニュートラルスイッチSWn からオン信号がニュートラルスイッチ出力検出回路80に入力される。そして、チェンジレバー16がシフト方向へ操作されるのに伴って、シフト操作方向検出回路85から変速機シフト操作制御回路86にシフト方向検出信号が供給される。
【0027】
(4) ニュートラルスイッチ出力検出回路80にニュートラルスイッチSWn からオン信号が入力されると共に、シフト操作方向検出回路85から変速機シフト操作制御回路86にシフト操作方向検出信号が入力されるのに応じてこの変速機シフト操作制御回路86からニュートラルスイッチ出力検出回路80にシフト操作信号が入力されると、ニュートラルスイッチSWn がオン状態からオフ状態に切り換わった時に、これ同期してニュートラルスイッチ出力検出回路80から変速機位置検出回路(シフト位置検出回路)81にスイッチ切換検出信号が出力される(ステップS4 ,S5 )。
【0028】
(5) そして、上述のスイッチ切換検出信号が変速機位置検出回路81に入力されるのに伴い、当該スイッチ切換検出信号が入力された時のシフト軸21のシフト位置に関する信号が、変速機位置検出回路81から変速機シフト操作制御回路86及び位置検出センサ出力信号記憶回路82にそれぞれ入力される。
【0029】
(6) 次いで、電動モータ23が正回転されているか逆回転されているかについての判定がなされる(ステップS6 )。電動モータ23が正回転されている場合には、変速機位置検出回路81から出力される位置情報信号(シフト軸21のシフト位置信号)が前記位置検出センサ出力信号記憶回路82内のメモリAに取り込まれて記憶される(ステップS7 )。一方、電動モータ23が逆回転されている場合には、変速機位置検出回路81から出力される位置情報信号が前記位置検出センサ出力信号記憶回路82内のメモリBに取り込まれて記憶される(ステップS8 )。
【0030】
(7) 次いで、メモリAに位置情報信号が取り込まれると、これより前にメモリBに位置情報信号が記憶されている場合には(ステップS9 )、ニュートラル目標位置演算回路83において、メモリA及びBにそれぞれ記憶された位置情報信号に対応するデータ(電圧信号)が互いに加算され、その加算されたデータが2で割算される。そして、この演算により得られる電圧信号(シフト2方向の出力信号の中央値)がシフト軸21のニュートラル位置の目標位置信号(目標位置電圧)として更新されて設定される(ステップS11)。また、メモリBに位置情報信号が取り込まれると、ニュートラル目標位置演算回路83において、これより前にメモリAに位置情報信号が記憶されている場合には(ステップS10)、メモリA及びBにそれぞれ記憶された位置情報信号に対応するデータ(電圧信号)が互いに加算され、その加算されたデータが2で割算される。そして、この演算により得られる電圧信号がシフト軸21のニュートラル位置の目標位置信号として更新されて設定される(ステップS11)。なお、メモリA又はBに位置情報信号が取り込まれた時に、他のメモリB又はAに位置情報信号が未だ取り込まれていない場合には、上述の如き演算はなされることなくスタート時点にリターンされる。
【0031】
(8) このようにして更新されたニュートラル位置の目標位置信号は、シフト目標位置演算回路84に入力され、このニュートラル位置の目標位置信号に既定の設置値(一定値)が加算される。そして、この加算値がシフト位置αの目標位置信号として更新されて設定される(ステップS12)また、ニュートラル位置の目標位置信号から既定の設置値(一定値)が引算され、この引算値がシフト位置βの目標位置信号として設定(更新)される(ステップS13)。従って、本例においては、ニュートラル位置からシフト位置までのストロークは常に一定に設定される。
【0032】
(9) かくして、更新されたニュートラル目標位置信号がニュートラル目標位置演算回路83から変速機シフト操作制御回路86に入力されると共に、更新された2方向のシフト目標位置信号が変速機シフト操作制御回路86に入力され、これらの目標位置信号に基づいて電動モータ23の駆動制御が行われてニュートラル位置及びシフト完了位置への位置設定(位置決め)がなされる。なお、このような制御装置40による一連のシフト操作制御は、シフト操作毎に、シフト軸21のニュートラル位置についての目標位置の更新、並びに、シフト軸21のシフト完了位置についての目標位置の更新がそれぞれ行われる。
【0033】
以上、本発明の一実施形態につき述べたが、本発明は、この実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可能である。例えば、既述の実施形態では変速機のシフト操作を電動モータ23の駆動力を利用して行なうようにしているが、電動モータ23以外のアクチュエータ(流体圧シリンダ等)を駆動源とする場合にも本発明を適用し得ることは言う迄もない。また、上述の実施形態では、チェンジレバー16のシフト操作方向を検出しているが、それに代えて、チェンジレバー16のシフト操作力やシフト操作ストローク等のシフト操作量を検出して、それに基づいて変速機のシフト操作を行なう型式の変速機操作装置にも本発明を適用できる。
【0034】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、ニュートラルスイッチが切り換えられるのに同期してスイッチ切換検出信号が出力された際における作動位置検出センサからの出力信号(シフト位置検出信号)に基づいて、シフト軸のニュートラル位置についての目標位置を更新して設定するようにしたものであるから、シフト軸のニュートラル位置の補正を通常のシフト操作に伴って自動的に行なうことができ、シフト軸を常に正しいニュートラル位置に設定することができる。しかも、変速機シフト操作装置の使用中においても、上述の如き位置補正の機能が果たされることとなるので、経時変化により変速機に機械的摩耗を生じてもそれに応じてシフト軸の位置補正を自動的に行なわしめることができる。従って、本発明の変速機シフト操作装置によれば、シフト軸のニュートラル位置についての目標位置を正しく更新することができるので、セレクト操作に引っ掛を生じたり、或いはセレクト操作が不能になるような事態に陥るのを防止できる。
【0035】
さらに、更新された前記シフト軸のニュートラル目標位置に基いて、シフト完了位置についてのギヤ投入目標位置の更新を行なうことにより、ギヤ投入目標位置を正しい位置に補正することが可能となる。しかも、本発明によれば、シフト操作毎に、シフト軸のニュートラル位置及びシフト完了位置についての目標位置の設定の更新を行なうようにしているので、経時的・機械的変化の有無に拘わらずシフト軸を現状に合ったニュートラル位置及びシフト完了位置に常に正確に設定することが可能となる。
【0036】
従って、シフト軸のシフト位置を検出する作動位置検出センサを車両フレームへ取付ける際に組付誤差があっても、作動位置検出センサの組付位置の補正(調整)を行なう必要がなくなり、しかも組付後における位置調整等のメンテナンスが必要なくなることとなるため、作動位置検出の組付作業性並びに保守作業性の向上を図ることができる。
【0037】
また、変速機シフト操作用アクチュエータを減速機付電動モータとした場合には、駆動源として流体圧シリンダ等を用いた場合に比べて装置の低廉化が可能となり、安価でありながら実用性の高い有用な変速機シフト操作装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る変速機シフト操作装置の構成図である。
【図2】図1の変速機シフト操作装置に備えられる制御装置(コントローラ)の制御系を示すブロック図である。
【図3】図2の制御装置によるシフト操作制御動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
16 チェンジレバー
20 変速機
21 シフト軸
23 電動モータ
24 減速機
27 作動位置検出手段
33 車体フレーム
34 セレクトレバー
40 制御装置
80 ニュートラルスイッチ出力信号検出回路
81 変速機位置検出回路
82 位置検出センサ出力信号記憶回路
83 ニュートラル目標位置演算回路
84 シフト目標位置演算回路
85 シフト操作方向検出回路
86 変速機シフト操作制御回路
DS 作動位置検出スイッチ
SW1 ,SW2 シフト操作方向検出スイッチ
SWc クラッチスイッチ
SWn ニュートラルスイッチ
Claims (3)
- (a) チェンジレバーと、
(b) 前記チェンジレバーに機械的に接続された変速機のシフト軸を回動させる変速機シフト操作用アクチュエータと、
(c) 前記チェンジレバーのシフト操作方向又はシフト操作量を検出するシフト操作検出手段と、
(d) 前記変速機のシフト軸の作動位置を検出する作動位置検出センサと、
(e) 前記変速機シフト操作用アクチュエータを駆動制御する制御装置と、
をそれぞれ備える変速機シフト操作装置において、
前記変速機に、前記シフト軸がニュートラル位置に配置されたことを検出するニュートラルスイッチを設けると共に、
前記制御装置に、シフト操作時に前記シフト軸のニュートラル位置についての目標位置並びに前記シフト軸のシフト完了位置についての目標位置を設定する目標位置設定手段を設け、
前記目標位置設定手段は、
(f) 前記ニュートラルスイッチが切り換わった時点でスイッチ切換検出信号を出力するニュートラルスイッチ出力信号検出回路と、
(g) 前記ニュートラルスイッチ出力信号検出回路から供給されるスイッチ切換検出信号及び前記作動位置検出センサから供給される検出信号に基づいて前記スイッチ切換検出信号が入力された時の前記シフト軸のシフト位置を出力するシフト位置検出回路としての変速機位置検出回路と、
(h) 前記変速機シフト操作用アクチュエータの作動に伴って前記ニュートラルスイッチが切り換わる時点での前記シフト軸の第1のシフト方向におけるシフト位置に関するセンサ出力を記憶する第1のメモリ、及び、前記変速機シフト操作用アクチュエータの作動に伴って前記ニュートラルスイッチが切り換わる時点での前記シフト軸の前記第1のシフト方向とは反対の第2のシフト方向におけるシフト位置に関するセンサ出力を記憶する第2のメモリとを備え、前記変速機位置検出回路から入力されるシフト位置検出信号を前記第1及び第2のメモリに記憶すると共に、その記憶された信号に対応する出力信号を出力する位置検出センサ出力信号記億回路と、
(i) 前記変速機位置検出回路から出力されるシフト位置検出信号に基づいて前記位置検出センサ出力信号記憶回路の第1及び第2のメモリからそれぞれ出力される記憶データ値の中央値、すなわち、これら2つの記憶データ値を互いに加算してそれを2で割算を行って得られる演算値をニュートラル位置の目標位置データとして出力するニュートラル目標位置演算回路と、
(j) 前記演算されたニュートラル位置の目標位置データに所定の設定値を加算又は減算して得られる演算データを、両シフト操作側のシフト位置の目標位置データとして出力するシフト目標位置演算回路と、
により構成し、
前記ニュートラルスイッチが切り換えられるのに同期してスイッチ切換検出信号が出力された際における前記作動位置検出センサからの出力信号に基づいて、前記シフト軸のニュートラル位置についての目標位置並びに前記シフト軸のシフト完了位置についての目標位置を更新して設定するようにしたこと、
を特徴とする変速機シフト操作装置。 - 前記変速機シフト操作用アクチュエータは、減速機付電動モータであることを特徴とする請求項1に記載の変速機シフト操作装置。
- 前記制御装置は、シフト操作毎に、前記ニュートラル位置の目標位置並びに前記シフト軸のシフト完了位置についての目標位置の更新を行なうことを特徴とする請求項1又は2に記載の変速機シフト操作装置。
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