JP4735118B2 - シフトレバーの基準位置決定装置 - Google Patents
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Description
図1は、本願発明に係るシフトレバーの基準位置決定装置を含む車両用エンジン・動力伝達系及びその制御系を示す。
図1において、エンジン1には図示省略したクラッチを介して手動式変速機2が連結されており、手動変速機2の変速段は、シフトレバー3の操作によって任意に選択される。
前記シフトゲート4は、図2における上下方向(車両の前後方向)であるストローク方向と図2における左右方向(車両の左右方向)であるセレクト方向とに沿って設けられ、セレクト方向に沿って延設されるニュートラルゲート部4aと、前記ニュートラルゲート部4aの左端から前後に延設される1‐2ゲート部4b、前記ニュートラルゲート部4aの中央付近から前後に延設される3‐4ゲート部4c、前記ニュートラルゲート部4aの右端から前後に延設される5‐Rゲート部4dとからなり、前記ニュートラルゲート部4aにシフトレバー3が位置する場合には、3‐4ゲート部4cが交わる中央付近(ニュートラル位置)に向けてシフトレバー3が付勢されるようになっている。
即ち、前記シフトレバー3の前記ストローク方向に沿った動きに連動してシャフト5が軸方向に進退し、前記シフトレバー3の前記セレクト向に沿った動きに連動して前記シャフトが軸周りに回転し、このシャフト5の軸方向及び軸周りの動きによって各変速段のギヤの噛み合せが行われる。
前記ストロークセンサ11及びセレクトセンサ12の検出信号は、エンジンコントロールモジュール(以下、ECMという)13に入力される。
以下に、前記回転同期制御の概略を、図3中に示す制御ブロック図に従って説明する。
まず、目標ギヤ算出部101では、前記ストロークセンサ11,セレクトセンサ12で検出されるシフトレバー3の位置変化から次の変速段(目標ギヤ)を判断する。
一方、変速時制御判定部103では、クラッチペダル14の踏み込みから回転同期制御の実行判定を行い、回転数F/B制御部104では、変速時制御判定部103の判定結果を受けて、前記目標エンジン回転数に実際のエンジン回転数Ne(rpm)を近づけるためのエンジントルク要求を出力する。
前記電制スロットル21は、スロットルバルブ21aをモータ等のスロットルアクチュエータ21bで開閉駆動する装置である。
尚、前記回転同期制御の実行・停止を任意に指定するためのスイッチ30が設けられると共に、前記回転同期制御の作動状態を示すインジケータランプ31が設けられており、on/off判定部106では、スイッチ30のオン・オフを判断し、前記インジケータランプ31の点灯を制御すると共に、前記変速時制御判定部103に回転同期制御を実行させるか否かを指示する。
そこで、本実施形態では、図3のニュートラル位置学習部107でシフトレバー3のニュートラル位置を学習し、該学習結果に基づいて前記目標ギヤ算出部101が次の変速段を判断するようになっている。
図4のフローチャートは、前記ニュートラル位置の学習処理を示す。
図4のフローチャートに示すルーチンは一定時間毎に実行され、まず、ステップS1では、エンジン1の運転状態(Ne>0)であって、かつ、そのときの車速が0km/hであるか否かを判別する。
エンジン1が回転しているのに車速が0km/hとなるのは、クラッチが解放されているか、及び/又は、変速機がニュートラル状態である場合であり、クラッチの完全締結状態であれば、変速機のニュートラル状態が推定される。
ニュートラル状態が検出されると、換言すれば、シフトレバー3がニュートラルに位置していると推定されると、ステップS3へ進み、ストロークセンサ11及びセレクトセンサ12で検出されるシフトレバー3の位置が、所定範囲内で変動しているか否かを判断することで、シフトレバー3が略停止しているか否かを判断する。
ここで、ストロークセンサ11の出力が所定範囲内で変動していて、シフトレバー3の操作状態ではないと推定されると、ステップS14へ進んで、タイマーT0をカウントアップする。
前記タイマーT0の値が所定値T1を超えている場合には、その位置に留まっていると判断して、ステップS7以降に進む。
一方、エンジン1の停止状態であるとき、そのときの車速が0km/hでないとき、ストロークセンサ11の出力が所定範囲を超えて変動しているときには、ステップS6へ進み、前記タイマーT0を0にリセットすると共に、後述するタイマーTcを0にリセットした後、本ルーチンを終了させる。
シフトレバー3がニュートラル領域内の一定位置に所定時間T1を越えて位置していると判断され、ステップS7へ進むと、現在位置がニュートラル位置の候補Aの領域内である否かを判断する(図2(B)参照)。
一方、候補Aが確定されていない場合、又は、現在位置が候補Aの領域内でない場合には、ステップS9へ進み、現在位置がニュートラル位置の候補Bの領域内である否かを判断する。
前記タイマーTa及びタイマーTbの値は、イグニッションスイッチがOFFされても記憶保持されるものとする。
ステップS11では、今回検出されたシフトレバー3の位置を、ニュートラル位置の候補Cとし、候補C用のタイマーTcをカウントアップさせる。
前記タイマーTcは、前記ステップS6でゼロにリセットされるから、継続して同じ位置に留まっていれば、タイマーTcは順次カウントアップされることになる。
ステップS12では、タイマーTcの値がタイマーTbの値よりも大きいか否かを判断する。
そして、タイマーTcの値がタイマーTbの値よりも大きい場合には、ステップS13へ進み、現在のシフトレバー3の位置を候補Bに設定し、タイマーTbの値をタイマーTcの値に入れ替える処理を行う。
そして、タイマーTbの値がタイマーTaの値よりも大きい場合には、ステップS15へ進み、候補Aのシフトレバー位置と候補Bのシフトレバー位置とを入れ替え、タイマーTbの値とタイマーTaの値とを入れ替える処理を行う。
例えば、候補A,Bが確定していない学習の初期状態においては、シフトレバー3がある位置に留まると、タイマーTa,Tbは0に保持されているので、取りあえず、そのときのシフトレバー位置が候補Aとして設定される。
更に、候補A,Bが確定した後で、更に別の位置にシフトレバー3が位置するようになると、その位置に留まっていた時間が候補A,Bに留まっていた時間よりも長くなれば、入れ替えがなされるが、候補A,Bに留まっていた時間よりも短い場合には、候補A,Bを変更することなく、基準のニュートラル位置が保持される。
例えば、各変速段に変速されたと判断するシフト位置領域のストローク方向及び/又はセレクト方向の閾値を、基準のニュートラル位置からの変位量に基づいて規定し、前記ストロークセンサ11,セレクトセンサ12で検出されたシフトレバー3の位置が、前記閾値で規定される領域に含まれるか否かに基づいて、シフトレバー3によるセレクト位置を判断する。
更に、ニュートラル位置以外の各変速段位置で同様の学習を行わせることが可能であるが、ニュートラル位置以外では、シフトレバー位置が大きく動くことがなく、複数の候補位置に基づく学習はニュートラル位置の学習に最も適している。
また、候補A,B,Cとして設定するシフトレバー3の位置を予め設定した領域内に限定することが好ましく、更に、候補A,Bとして設定する領域の広さを、その領域に留まっていた時間の長さに応じて段階的狭めるようにしても良い。
また、タイマーTa,Tbの値に応じた重み付けを行って、候補Aの位置と候補Bの位置との間の位置を、基準のニュートラル位置として決定させることができる。
Claims (9)
- シフトレバーに連動して出力が変化するセンサを備え、所定シフト位置へのシフト状態における前記センサの検出出力に基づき、前記所定シフト位置に対応するセンサ検出位置の候補を複数設定すると共に、各候補位置に前記シフトレバーが留まった頻度をそれぞれ求め、該頻度に基づいて前記所定シフト位置に対応する基準のセンサ検出位置を決定することを特徴とするシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記所定シフト位置へのシフト状態で、前記シフトレバーが略同一の位置に所定時間以上留まっていることが検出されたときに、当該位置を前記候補位置とすることを特徴とする請求項1記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記候補位置の数を予め限定し、前記頻度に基づいて候補位置の入れ替えを行うことを特徴とする請求項1又は2記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記頻度として、前記シフトレバーが各候補位置に留まった時間及び/又は回数の積算値をそれぞれ求めることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記所定シフト位置がニュートラル位置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記ニュートラル位置に対応する基準のセンサ検出位置からの変位量に基づいて、他のシフト位置へのシフト操作を判断することを特徴とする請求項5記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 車速が0でかつクラッチペダルを踏んでいない状態、及び/又は、変速機のニュートラル状態を、ニュートラル位置へのシフト状態と判断することを特徴とする請求項5又は6記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記センサとして、前記シフトレバーに連動して軸方向に変位すると共に軸周りに回動するシャフトの軸方向位置を検出するストローク方向センサと、前記シャフトの軸周りの回転位置を検出するセレクト方向センサとを備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
- 前記ストローク方向センサで検出される前記シャフトの軸方向位置について、前記所定シフト位置に対応する基準のセンサ検出位置を決定することを特徴とする請求項8記載のシフトレバーの基準位置決定装置。
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