JP5124398B2 - トルク推定システムおよび車両 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンで発生されるトルクを推定するトルク推定システムおよび車両に関する。
自動または半自動の変速機を備えた車両においては、トルクマップを用いてエンジンにおいて発生されるトルクが推定される。そして、その推定したトルクに基づいて変速処理後のエンジンの出力が調整される。それにより、円滑な変速処理が可能になり、車両のドライバビリティを向上させることができる。
ところで、上記のようなトルクマップは、標準的な走行環境下において測定されるエンジンのトルクに基づいて作成される。そのため、車両の走行環境によっては、トルクマップに基づいて推定されるトルクとエンジンにおいて実際に発生されるトルクとに大きな差が生じる場合がある。
そこで、例えば、特許文献1に記載されているエンジン出力トルクモニタ装置においては、トルクコンバータの入力回転数と出力回転数との差が所定値以下の場合にエンジンの出力トルクを0と推定し、トルクマップの誤差を補正している。
特開2007−291856号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、エンジンの実際の出力を推定するためにトルクコンバータ等の装置を設けなければならない。それにより、車両の低コスト化および小型化が困難になる。
また、特許文献1の方法ではエンジンの出力トルクが0と推定される際にトルクマップの補正が行われるので、エンジンの出力トルクが変化する際のその出力トルクの過渡特性をトルクマップの補正に反映させることができない。そのため、エンジンにおいて発生されるトルクを高精度で推定することは困難である。
本発明の目的は、車両の低コスト化および小型化を可能にしつつエンジンのトルクを高精度で推定できるトルク推定システムおよびそのトルク推定システムを備えた車両を提供することである。
(1)第1の発明に係るトルク推定システムは、スロットルバルブを有する車両のエンジンで発生されるトルクを推定するトルク推定システムであって、エンジンの回転速度に基づいてエンジンで発生されるトルクを推定するための第1式およびエンジンの回転速度に基づいてエンジンのクランクの慣性トルクを算出するための第2式を記憶する記憶部と、第1式に基づいてエンジンの推定トルクを算出する演算処理部とを備え、演算処理部は、エンジンで発生されたトルクが駆動輪に伝達されていない場合のクランクの慣性トルクを第2式に基づいて算出するとともに、スロットルバルブの開度の変化に続いて、第1式に基づいて算出される推定トルクの変化が開始する時点と第2式に基づいて算出される慣性トルクの変化が開始する時点とが互いに実質的に一致するように第1式を補正するものである。
このトルク推定システムにおいては、演算処理部によりエンジンの回転速度から第1式に基づいてエンジンの推定トルクが算出される。また、演算処理部は、エンジンの回転速度から第2式に基づいてクランクの慣性トルクを算出する。そして、演算処理部は、スロットルバルブの開度の変化に続いて、第1式に基づいて算出される推定トルクの変化が開始する時点と第2式に基づいて算出される慣性トルクの変化が開始する時点とが互いに実質的に一致するように第1式を補正する。
ここで、このトルク推定システムにおいては、エンジンのトルクが駆動輪に伝達されていない場合にクランクの慣性トルクが算出される。この場合、その慣性トルクはエンジンで発生されるトルクと等価であると考えることができる。したがって、上記のように、エンジンの推定トルクの変化が開始する時点とクランクの慣性トルクの変化が開始する時点とが互いに実質的に一致するように第1式を補正することにより、第1式に基づいて算出される推定トルクの変化が開始する時点とエンジンで実際に発生されているトルクの変化が開始する時点とを互いに実質的に一致させることができる。
また、このトルク推定システムにおいては、エンジンの回転速度から第2式に基づいてクランクの慣性トルクが算出されるので、エンジンの回転速度が変化する場合にもクランクの慣性トルクを正確に算出することができる。それにより、エンジンの回転速度が変化する際の慣性トルクの過渡特性を第1式の補正に反映させることができる。その結果、第1式に基づいて算出される推定トルクの過渡特性をエンジンで実際に発生されるトルクの過渡特性に近づけることができる。
また、このトルク推定システムにおいては、エンジンの推定トルクおよびクランクの慣性トルクが記憶部に予め記憶される第1式および第2式に基づいて算出される。したがって、トルクコンバータ等の装置を設けることなく、推定トルクおよび慣性トルクを算出することができる。
以上の結果、車両の低コスト化および小型化を可能にしつつエンジンのトルクを高精度で推定することが可能となる。
(2)第1式はエンジンで発生されるトルクの立ち上がりの一次遅れ要素を含み、演算処理部は、第1式に基づいて算出される推定トルクと第2式に基づいて算出されるクランクの慣性トルクとの差が小さくなるように第1式の一次遅れ要素の時定数を補正してもよい。
この場合、第1式に基づいて算出される推定トルクの過渡特性をエンジンで実際に発生されるトルクの過渡特性に十分に近づけることができる。
(3)第1式はエンジンで発生されるトルクの立ち上がりの無駄時間を含み、演算処理部は、第1式に基づいて算出される推定トルクと第2式に基づいて算出されるクランクの慣性トルクとの差が小さくなるように第1式の無駄時間を補正してもよい。
この場合、エンジンで発生されるトルクの立ち上がりのタイミングを第1式に基づいて高精度で推定することができる。
(4)第1式は一次遅れ要素および無駄時間を含み、演算処理部は、第1式に基づいて算出される推定トルクと第2式に基づいて算出されるクランクの慣性トルクとの差が小さくなるように第1式の一次遅れ要素の時定数および無駄時間を補正し、無駄時間の補正が時定数の補正前に行われてもよい。
この場合、推定トルクの立ち上がりの無駄時間(すなわち、第1式の無駄時間)とエンジンで実際に発生されるトルクの立ち上がりの無駄時間との差が十分に減少された状態で、第1式の時定数の補正を行うことができるので、第1式の高精度な補正が可能になる。
(5)車両は変速機を有し、トルク推定システムは、変速機のシフトダウン時にエンジンの回転速度を上昇させる制御部をさらに備え、演算処理部は、変速機のシフトダウン時に第1式を補正してもよい。
この場合、エンジンの回転速度が上昇する際にエンジンで発生されるトルクの過渡特性を第1式に十分に反映させることができる。それにより、第1式に基づいて算出される推定トルクの精度を十分に向上させることができる。
(6)車両は変速機を有し、トルク推定システムは、変速機のシフトアップ時にエンジンの回転速度を下降させる制御部をさらに備え、演算処理部は、変速機のシフトアップ時に第1式を補正してもよい。
この場合、エンジンの回転速度が下降する際にエンジンで発生されるトルクの過渡特性を第1式に十分に反映させることができる。それにより、第1式に基づいて算出される推定トルクの精度を十分に向上させることができる。
(7)車両はエンジンで発生されるトルクを駆動輪に伝達する伝達機構を有し、トルク推定システムは、車両の停車時に伝達機構を制御することによりエンジンから駆動輪へのトルク伝達を遮断するとともにエンジンの回転速度を上昇または下降させる制御部をさらに備えてもよい。
この場合、制御部によりエンジンから駆動輪へのトルクの伝達が遮断されるので、車両が停車している状態においてエンジンの回転速度を広範囲で変化させることができる。したがって、広範囲なエンジン回転速度において第1式の補正を行うことができる。それにより、第1式に基づいて算出される推定トルクの精度をさらに向上させることができる。
(8)車両は、エンジンに供給される空気の量を調整するスロットルバルブおよびクランクのトルクを駆動輪に伝達する複数の回転部材を有し、記憶部は、エンジンの回転速度、スロットルバルブの開度およびエンジンにおいて発生されるトルクの関係に基づいて予め作成されるトルクマップを記憶し、第1式は、Tcal=Tmap・e−T2・s/(1+T1・s)であり、第2式は、Tr=J×(dω/dt)であり、第1式において、Tcalは推定トルクであり、Tmapはエンジンの回転速度およびスロットル開度に基づいてトルクマップから求められるトルクであり、T1はエンジンで発生されるトルクの立ち上がりの一次遅れ要素の時定数であり、T2はエンジンで発生されるトルクの立ち上がりの無駄時間であり、sはラプラス変換子であり、第2式において、Trはクランクの慣性トルクであり、Jはクランクおよび複数の回転部材のうちクランクから伝達されるトルクにより回転する回転部材の慣性モーメントであり、(dω/dt)はクランクの角加速度であってもよい。
このトルク推定システムにおいては、エンジンの回転速度、スロットルバルブの開度およびエンジンにおいて発生されるトルクの関係に基づいて作成されるトルクマップが予め記憶部に記憶される。そして、演算処理部は、そのトルクマップに基づいて算出されるトルクTmapをゲインとする1次遅れ要素の第1式により推定トルクを算出する。この場合、予め記憶部に記憶されているトルクマップに基づいて推定トルクを算出することができるので、推定トルクの算出が容易になる。
また、演算処理部は、クランクおよびクランクから伝達されるトルクにより回転する回転部材の慣性モーメントに基づいてクランクの慣性トルクを算出する。
ここで、エンジンのトルクが駆動輪に伝達されていない状態においてそのエンジンのトルクにより回転される回転部材の慣性モーメントは、実験またはシミュレーション等により容易に求めることができる。したがって、このトルク推定システムにおいては、その容易に求められる回転部材の慣性モーメントが第2式の要素として用いられているので、クランクの慣性トルクを高精度かつ容易に算出することができる。
(9)第2の発明に係る車両は、駆動輪と、エンジンと、エンジンにより発生されるトルクを駆動輪に伝達する伝達機構と、第1の発明に係るトルク推定システムとを備えたものである。
この車両においては、エンジンにより発生されたトルクが伝達機構を介して駆動輪に伝達される。それにより、車両が走行する。
また、この車両には、第1の発明に係るトルク推定システムが設けられている。したがって、演算処理部によりエンジンの回転速度から第1式に基づいてエンジンの推定トルクが算出される。また、演算部によりエンジンの回転速度から第2式に基づいてクランクの慣性トルクが算出される。そして、第1式に基づいて算出される推定トルクが第2式に基づいて算出される慣性トルクに近づくように第1式が補正される。
ここで、このトルク推定システムにおいては、エンジンのトルクが駆動輪に伝達されていない場合にクランクの慣性トルクが算出される。この場合、その慣性トルクはエンジンで発生されるトルクと等価であると考えることができる。したがって、上記のように、エンジンの推定トルクがクランクの慣性トルクに近づくように第1式を補正することにより、第1式に基づいて算出される推定トルクの値をエンジンで実際に発生されているトルクに近づけることができる。
また、このトルク推定システムにおいては、エンジンの回転速度から第2式に基づいてクランクの慣性トルクが算出されるので、エンジンの回転速度が変化する場合にもクランクの慣性トルクを正確に算出することができる。それにより、エンジンの回転速度が変化する際の慣性トルクの過渡特性を第1式の補正に反映させることができる。その結果、第1式に基づいて算出される推定トルクの過渡特性をエンジンで実際に発生されるトルクの過渡特性に近づけることができる。
また、このトルク推定システムにおいては、エンジンの推定トルクおよびクランクの慣性トルクが記憶部に予め記憶される第1式および第2式に基づいて算出される。したがって、トルクコンバータ等の装置を設けることなく、推定トルクおよび慣性トルクを算出することができる。
以上の結果、車両の低コスト化および小型化を可能にしつつエンジンのトルクを高精度で推定することが可能となる。
本発明によれば、エンジンの推定トルクの変化が開始する時点とクランクの慣性トルクの変化が開始する時点とが互いに実質的に一致するように第1式が補正されるので、第1式に基づいて算出される推定トルクの変化が開始する時点とエンジンで実際に発生されているトルクの変化が開始する時点とが互いに実質的に一致することができる。
また、エンジンの回転速度から第2式に基づいてクランクの慣性トルクが算出されるので、エンジンの回転速度が変化する場合にもクランクの慣性トルクを正確に算出することができる。それにより、エンジンの回転速度が変化する際の慣性トルクの過渡特性を第1式の補正に反映させることができる。その結果、第1式に基づいて算出される推定トルクの過渡特性をエンジンで実際に発生されるトルクの過渡特性に近づけることができる。
また、エンジンの推定トルクおよびクランクの慣性トルクが第1式および第2式に基づいて算出されるので、トルクコンバータ等の装置を設けることなく、推定トルクおよび慣性トルクを算出することができる。
以上の結果、車両の低コスト化および小型化を可能にしつつエンジンのトルクを高精度で推定することが可能となる。
以下、本発明の一実施の形態に係るトルク推定システムを備える車両について図面を用いて説明する。なお、以下においては、車両の一例として自動二輪車について説明する。また、トルク推定システムの一例として、運転者のシフト操作に基づいて変速機のギアチェンジを自動的に行う半自動の変速制御システムについて説明する。
(1)自動二輪車の概略構成
図1は、本実施の形態に係る自動二輪車を示す概略側面図である。
図1の自動二輪車100においては、本体フレーム101の前端にヘッドパイプ102が設けられる。ヘッドパイプ102にフロントフォーク103が左右方向に揺動可能に設けられる。フロントフォーク103の下端に前輪104が回転可能に支持される。ヘッドパイプ102の上端にはハンドル105が設けられる。
ハンドル105には、アクセルグリップ106が設けられる。本体フレーム101の中央部には、エンジン107が設けられる。エンジン107の吸気ポートにはスロットルボディ108が取り付けられ、エンジン107の排気ポートには排気管109が取り付けられる。スロットルボディ108には、スロットルバルブ81が設けられる。
エンジン107の下部には、クランクケース110が取り付けられる。クランクケース110内には、エンジン107のクランク2(図2参照)が収容される。
本体フレーム101の下部には、ミッションケース111が設けられる。ミッションケース111内には、後述する変速機5(図2参照)およびシフト機構6(図2参照)が設けられる。ミッションケース111には、シフトペダル112が設けられる。
なお、本実施の形態においては、変速機5のギアポジションを切り替える際に運転者によるクラッチ3(図2参照)の切断動作は不要である。すなわち、本実施の形態に係る自動二輪車100には、運転者のシフト操作に基づいて変速機5のギアポジションを自動的に切り替える半自動の変速制御システムが搭載されている。変速制御システムの詳細は後述する。
エンジン107の上部には燃料タンク113が設けられ、燃料タンク113の後方にはシート114が設けられる。シート114の下部には、ECU50(Electronic Control Unit;電子制御ユニット)が設けられる。エンジン107の後方に延びるように、本体フレーム101にリアアーム115が接続される。リアアーム115は、後輪116および後輪ドリブンスプロケット117を回転可能に保持する。後輪ドリブンスプロケット117には、チェーン118が取り付けられる。
(2)変速機およびシフト機構の構成
次に、図1のミッションケース111に設けられる変速機およびシフト機構について説明する。
図2は、変速機およびシフト機構の構成を示す図である。
図2に示すように、変速機5は、メイン軸5aおよびドライブ軸5bを備える。メイン軸5aには多段(例えば5段)の変速ギア5cが装着され、ドライブ軸5bには多段の変速ギア5dが装着される。
メイン軸5aは、クラッチ3を介してエンジン107(図1)のクランク2に連結される。クラッチ3はプレッシャープレート3a、複数のクラッチディスク3bおよび複数のフリクションディスク3cを備える。クラッチディスク3bは、クランク2から伝達されるトルクにより回転する。また、フリクションディスク3cは、メイン軸5aに連結され、メイン軸5aを回転軸として回転する。
フリクションディスク3cは、プレッシャープレート3aによりクラッチディスク3bに密着する方向に付勢されている。以下においては、複数のクラッチディスク3bと複数のフリクションディスク3cとが互いに密着している状態をクラッチ3の接続状態とし、複数のクラッチディスク3bと複数のフリクションディスク3cとが互いに離間している状態をクラッチ3の切断状態とする。クラッチ3の接続状態では、クランク2のトルクがクラッチディスク3bおよびフリクションディスク3cを介してメイン軸5aに伝達されるが、クラッチ3の切断状態では、クランク2のトルクがメイン軸5aに伝達されない。
メイン軸5aには、プッシュロッド5eが挿入される。プッシュロッド5eの一端はプレッシャープレート3aに連結され、他端は電動式または油圧式のクラッチアクチュエータ4に連結される。
本実施の形態においては、ECU50の制御によりクラッチアクチュエータ4が駆動された場合に、プッシュロッド5eがクラッチ3側に押し出される。それにより、プレッシャープレート3aが押され、クラッチディスク3bとフリクションディスク3cとが離間する。その結果、クラッチ3が切断状態になる。ECU50の制御動作の詳細は後述する。
クラッチ3が接続状態である場合にクランク2からメイン軸5aに伝達されたトルクは、変速ギア5cおよび変速ギア5dを介してドライブ軸5bに伝達される。ドライブ軸5bには、図1のチェーン118が取り付けられる。ドライブ軸5bのトルクは、チェーン118および後輪ドリブンスプロケット117(図1)を介して後輪116(図1)に伝達される。それにより、自動二輪車100が走行する。
メイン軸5aとドライブ軸5bとの間の減速比は、変速ギア5cと変速ギア5dとの組み合わせにより決定される。また、メイン軸5aとドライブ軸5bとの間の減速比は、複数の変速ギア5c,5dのうちのいずれかの変速ギア5c,5dが移動されることにより変更される。変速ギア5c,5dは、シフト機構6により移動される。
シフト機構6は、シフトカム6aを有する。シフトカム6aには、複数のカム溝6b(図2においては3本)が形成される。この各カム溝6bにシフトフォーク6cがそれぞれ装着される。シフトカム6aは、図示しないリンク機構を介して電動式または油圧式のシフトアクチュエータ7に接続される。
本実施の形態においては、ECU50の制御によりシフトアクチュエータ7が駆動された場合に、シフトカム6aが回転される。それにより、各シフトフォーク6cが各カム溝6bに沿って移動する。その結果、いずれかの変速ギア5c,5dが移動され、変速機5のギアポジションが変更される。
(3)変速制御システム
次に、自動二輪車100の変速制御システムについて説明する。
図3は、本実施の形態に係る変速制御システムの構成を示すブロック図である。
図3に示すように、本実施の形態に係る変速制御システム200は、補正スイッチSW、アクセル開度センサSE1、スロットルセンサSE2、エンジン回転速度センサSE3、シフトカム回転角センサSE4、ドライブ軸回転速度センサSE5、シフト操作検出センサSE6、ECU50、クラッチアクチュエータ4、シフトアクチュエータ7およびスロットルアクチュエータ8を備える。
補正スイッチSWは、例えば、ハンドル105に設けられる。補正スイッチSWについては後述する。アクセル開度センサSE1は、運転者によるアクセルグリップ106(図1)の操作量(以下、アクセル開度と称する。)を検出するとともに検出したアクセル開度をECU50に与える。スロットルセンサSE2は、スロットルバルブ81(図1)の開度(以下、スロットル開度と称する。)を検出するとともに検出したスロットル開度をECU50に与える。エンジン回転速度センサSE3は、エンジン107(図1)の回転速度を検出するとともに検出した回転速度をECU50に与える。なお、本実施の形態においては、エンジン回転速度センサSE3は、クランク2(図2)の角速度を検出することによりエンジン107の回転速度を検出する。
シフトカム回転角センサSE4は、シフトカム6a(図2)の回転角度を検出するとともに検出した回転角度をECU50に与える。ドライブ軸回転速度センサSE5は、ドライブ軸5b(図2)の回転速度を検出するとともに検出した回転速度をECU50に与える。
シフト操作検出センサSE6は、運転者によるシフトペダル112(図1)の操作方向を検出するとともに検出した操作方向を示す信号(シフトアップを示す信号またはシフトダウンを示す信号)をECU50に与える。シフト操作検出センサSE6は、例えば、ポテンショメータ、荷重センサまたは磁歪センサ等からなる。なお、シフト操作検出センサSE6は、例えば、シフトアップ操作を検出した場合には正の値の信号を出力し、シフトダウン操作を検出した場合には負の値の信号を出力する。
シフトアクチュエータ7は、例えば、電動式または油圧式で構成され、後述するCPU52の制御によりシフトカム6a(図2)を回転させる。スロットルアクチュエータ8は、例えば、電動式のモータを含み、CPU52の制御によりスロットルバルブ81の開度を調整する。
ECU50は、インターフェース回路51、CPU(中央演算処理装置)52、ROM(リードオンリメモリ)53およびRAM(ランダムアクセスメモリ)54を含む。
上記のセンサSE1〜SE6の出力信号は、インターフェース回路51を介してCPU52に与えられる。CPU52は、後述するように、各センサSE1〜SE6の検出結果に基づいてエンジン107の出力を調整する。ROM53は、CPU52の制御プログラム等を記憶する。RAM54は、種々のデータを記憶するとともにCPU52の作業領域として機能する。
(4)CPUによるエンジンの出力制御
本実施の形態においては、定常トルクマップおよびトルク推定物理モデルがECU50のROM53(またはRAM54)に予め記憶される。定常トルクマップとは、標準的な走行環境下において測定されたエンジン107の回転速度、スロットル開度およびエンジン107のトルクの関係を示すマップである。また、トルク推定物理モデルは、下記式(1)で示される数式としてROM53(またはRAM54)に記憶される。
なお、下記式(1)において、Tcalは、エンジン107の推定トルクであり、Tmapは、エンジン107の回転速度およびスロットル開度に基づいて定常トルクマップから求められるトルク(以下、定常トルクTmapと称する。)である。また、T1は、エンジン107において発生されるトルクの1次遅れ要素の時定数であり、T2は、無駄時間であり、sは、ラプラス変換子である。
Tcal=Tmap・e−T2・s/(1+T1・s) ・・・(1)
なお、上記式(1)における時定数T1および無駄時間T2は、CPU52の補正動作により変動する値としてRAM54に記憶されている。また、時定数T1および無駄時間T2の初期値は、実験またはシミュレーション等により算出され、予めRAM54(またはROM53)に記憶されている。なお、時定数T1および無駄時間T2は、例えば、エンジン107のサイクル時間(クランク2の2回転に要する時間)により正規化されており、エンジン107のサイクル時間と予め設定された係数との積で表される。この場合、エンジン107の回転速度に関係なく、同じ値の時定数T1および同じ値の無駄時間T2を用いることができる。
本実施の形態においては、CPU52により時定数T1および無駄時間T2を補正することにより、上記式(1)に基づいて算出される推定トルクTcalとエンジン107において実際に発生されるトルクとの誤差を小さくすることができる。CPU52の補正動作の詳細は後述する。
(a)出力制御における基本動作
まず、運転者によりシフトペダル112(図1)が操作されていない場合におけるCPU52によるエンジン107の出力調整について説明する。
本実施の形態においては、CPU52は、アクセル開度センサSE1により検出されるアクセル開度に基づいてスロットルアクチュエータ8を制御する。それにより、スロット開度が調整され、エンジン107の出力が調整される。なお、アクセル開度とスロットル開度との関係は、ECU50のROM53(またはRAM54)に予め記憶されている。
また、CPU52は、スロットルセンサSE2により検出されるスロットル開度およびエンジン回転速度センサSE3により検出されるエンジン107の回転速度に基づいて定常トルクTmapを算出する。また、CPU52は、その定常トルクTmapおよび上記式(1)に基づいて推定トルクTcalを算出する。そして、CPU52は、その推定トルクTcalに基づいてスロットルアクチュエータ8を制御する。
(b)シフトチェンジ時の出力制御
次に、運転者がシフトチェンジを行うためにシフトペダル112を操作した場合におけるCPU52によるエンジン107の出力調整について説明する。
図4は、シフトチェンジ時のCPU52の制御動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、CPU52は、まず、シフト操作検出センサSE6(図3)の出力信号に基づいて運転者がシフト操作を行った否かを判別する(ステップS1)。運転者によりシフト操作が行われていない場合には、ECU50はシフト操作が行われるまで待機する。
運転者によりシフト操作が行われている場合、CPU52は、クラッチアクチュエータ4(図2)を制御することによりクラッチ3(図2)を切断する(ステップS2)。
次に、CPU52は、スロットルアクチュエータ8(図3)を制御してスロットル開度を調整することにより、エンジン107の回転速度を上昇または低下させる(ステップS3)。具体的には、例えば、自動二輪車100の減速中に運転者によりシフトダウン操作が行われた場合には、CPU52は、スロットル開度をアクセル開度に基づいて決定される値よりも大きくする。それにより、エンジン107の回転速度が上昇する。また、例えば、自動二輪車100の加速中に運転者によりシフトアップ操作が行われた場合には、CPU52は、スロットル開度をアクセル開度に基づいて決定される値よりも小さくする。それにより、エンジン107の回転速度が低下する。
なお、このステップS3の処理により、後述するステップS5においてクラッチ3を接続する際にメイン軸5a(フリクションディスク3c(図2))の回転速度とクラッチディスク3b(図2)の回転速度とに大きな差が生じることが防止される。それにより、自動二輪車100に変速ショックが発生することが防止される。
次に、CPU52は、シフトアクチュエータ7(図3)を制御することによりシフトカム6a(図2)を回転させる(ステップS4)。それにより、シフトフォーク6c(図2)が移動され、変速ギア5c(図2)または変速ギア5d(図2)が移動される。その結果、変速機5のギアポジションが変更される。
その後、CPU52は、クラッチアクチュエータ4を制御することにより、クラッチ3を接続する(ステップS5)。これにより、変速機5のシフトチェンジが終了する。
(5)時定数および無駄時間の補正
次に、上記式(1)における時定数T1および無駄時間T2の補正方法について説明する。
本実施の形態においては、CPU52は、運転者によりシフト操作が行われた場合または運転者により補正スイッチSW(図3)がオンにされた場合に補正動作を行う。
(a)シフトダウン時の補正動作
まず、シフトダウン時に行われる補正動作について説明する。
シフトダウン時には、CPU52は、ROM53(またはRAM54)に予め記憶される下記式(2)に基づいてクランク2の慣性トルクTrを算出する。そして、その算出したクランク2の慣性トルクをエンジン107において実際に発生されているトルク(以下、実トルクTrと称する。)とみなして以下に説明する補正動作を行う。
Tr=J×(dω/dt) ・・・(2)
なお、上記式(2)において、Jは、クラッチ3の切断時にエンジン107により回転される回転体の慣性モーメントであり、実験またはシミュレーション等に基づいて予め設定される。慣性モーメントJは、例えば、クランク2(図2)とクラッチディスク3b(図2)との間における複数のトルク伝達部材(クランク2およびクラッチディスク3bを含む)の慣性モーメントを加算することにより算出される。
また、上記式(2)において、(dω/dt)は、クラッチ3の切断期間におけるクランク2の角加速度である。クランク2の角加速度(dω/dt)は、エンジン回転速度センサSE3によって検出される。
図5および図6は、上記式(1)に基づいて算出される推定トルクTcalと上記式(2)に基づいて算出される実トルクTrとの関係の一例を示す図である。なお、図5および図6において、(a)は実トルクTrおよび推定トルクTcalの経時変化を示すグラフであり、(b)はエンジン回転速度センサSE3により検出されるエンジン107の回転速度の経時変化を示すグラフであり、(c)はスロットル開度の経時変化を示すグラフであり、(d)はプッシュロッド5e(図2)の移動量(以下、クラッチストロークと称する。)の経時変化を示すグラフである。
図5の例では、時点t1においてクラッチ3が切断されるとともにスロットル開度が値aから値bに上昇されている。その後、時点t2において実トルクTrが上昇し、時点t3において推定トルクが上昇している。本例では、スロットル開度が上昇する時点t1と実トルクTrの上昇が開始される時点t2との間の期間が実トルクTrの無駄時間であり、時点t1と推定トルクTcalの上昇が開始される時点t3との間の期間が推定トルクTcalの無駄時間となる。
したがって、図5の例では、実トルクTrの無駄時間に対して推定トルクTcalの無駄時間が長い。このような場合には、CPU52は、実トルクTrの無駄時間と推定トルクTcalの無駄時間が一致するように、トルク推定物理モデル(上記式(1))の無駄時間T2を補正する。
なお、本実施の形態においては、CPU52は、例えば、実トルクTrおよび推定トルクTcalの値が予め設定された値(例えば、実トルクTrの最大値(図5においては時点t4におけるトルク値)の3%〜10%の値)に達した時点をそれぞれ実トルクTrおよび推定トルクTcalの上昇開始時点と判断する。そして、この実トルクTrの上昇開始時点と推定トルクTcalの上昇開始時点とが等しくなるように無駄時間T2を補正する。この場合、実トルクTrおよび推定トルクTcalの値が予め設定された値以上にならなければトルクの上昇が開始したと判断されないので、トルクの上昇開始時点が誤って検出されることを防止することができる。
一方、図6の例では、時点t1においてスロットル開度が上昇された後、時点t2において実トルクTrおよび推定トルクTcalがほぼ同時に上昇している。すなわち、実トルクTrおよび推定トルクTcalの無駄時間がほぼ等しい。しかしながら、図6の例では、実トルクTrに比べて推定トルクTcalが緩やかに上昇している。このような場合には、CPU52は、推定トルクTcalの変化率が実トルクTrの変化率に等しくなるように、トルク推定物理モデルの時定数T1を補正する。
このように、本実施の形態においては、シフトダウン時にトルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2が補正される。それにより、トルク推定物理モデルから算出される推定トルクとエンジン107において実際に発生されるトルクとの誤差を減少させることができる。それにより、エンジン107の高精度な制御が可能になる。
(b)シフトアップ時の補正動作
次に、シフトアップ時に行われる補正動作について説明する。
シフトアップ時には、CPU52は、シフトダウン時と同様に上記式(2)に基づいて実トルクTrを算出し、以下に説明する補正動作を行う。
図7および図8は、上記式(1)に基づいて算出される推定トルクTcalと上記式(2)に基づいて算出される実トルクTrとの関係の一例を示す図である。なお、図7および図8において、(a)は実トルクTrおよび推定トルクTcalの経時変化を示すグラフであり、(b)はエンジン回転速度センサSE3により検出されるエンジン107の回転速度の経時変化を示すグラフであり、(c)はスロットル開度の経時変化を示すグラフであり、(d)はクラッチストロークの経時変化を示すグラフである。
なお、シフトダウン時の補正動作において用いられる上記式(1)の時定数T1とシフトアップ時の補正動作において用いられる上記式(1)の時定数T1とが異なってもよい。同様に、シフトダウン時の補正動作において用いられる上記式(1)の無駄時間T2とシフトアップ時の補正動作において用いられる上記式(1)の無駄時間T2とが異なってもよい。
図7の例では、時点t1においてクラッチ3が切断されるとともにスロットル開度が値cから値dに低下されている。その後、時点t2において実トルクTrが低下し、時点t3において推定トルクが低下している。本例では、スロットル開度が低下する時点t1と実トルクTrの低下が開始される時点t2との間の期間が実トルクTrの無駄時間であり、時点t1と推定トルクTcalの低下が開始される時点t3との間の期間が推定トルクTcalの無駄時間となる。
したがって、図7の例では、実トルクTrの無駄時間に対して推定トルクTcalの無駄時間が長い。このような場合には、CPU52は、実トルクTrの無駄時間と推定トルクTcalの無駄時間が一致するように、トルク推定物理モデル(上記式(1))の無駄時間T2を補正する。
一方、図8の例では、時点t1においてスロットル開度が低下された後、時点t2において実トルクTrおよび推定トルクTcalがほぼ同時に低下している。すなわち、実トルクTrおよび推定トルクTcalの無駄時間がほぼ等しい。しかしながら、図8の例では、実トルクTrに比べて推定トルクTcalが緩やかに低下している。このような場合には、CPU52は、推定トルクTcalの変化率が実トルクTrの変化率に等しくなるように、トルク推定物理モデルの時定数T1を補正する。
このように、本実施の形態においては、シフトアップ時にトルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2が補正される。それにより、トルク推定物理モデルから算出される推定トルクとエンジン107において実際に発生されるトルクとの誤差を減少させることができる。それにより、エンジン107の高精度な制御が可能になる。
(c)補正スイッチSWによる補正動作
CPU52は、メンテナンス作業者が補正スイッチSWをオンにした場合に、シフトダウン時およびシフトアップ時と同様に時定数T1および無駄時間T2の補正を行う。
具体的には、CPU52は、例えば、クラッチ3を切断するとともにスロットル開度を大きくすることによりエンジン107の回転速度を1000rpm上昇または下降させる。その後、CPU52は、エンジン107の回転速度が1000rpm上昇または下降する際の実トルクTrおよび推定トルクTcalを上記と同様の方法で算出する。そして、CPU52は、実トルクTrと推定トルクTcalとに差が生じている場合には、トルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2を補正する。
CPU52は、上記の動作を、例えば、エンジン107の回転速度が1000rpm〜9000rpmの範囲において1000rpmごとに行う。それにより、エンジン107の広範囲な回転速度において、トルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2を適切な値に補正することができる。その結果、より高精度のエンジン107の制御が可能になる。
なお、補正スイッチSWがオンされた場合の時定数T1および無駄時間T2の補正は、変速機5のギアポジションをニュートラルポジションに設定する場合にはクラッチ3を接続した状態で行ってもよい。この場合、上記式(2)の慣性モーメントJは、クランク2(図2)と変速ギア5c(図2)との間における複数のトルク伝達部材の慣性モーメントを加算することにより算出される。
(d)制御フロー
図9および図10は、CPU52の補正動作を示すフローチャートである。
図9に示すように、CPU52は、まず、ドライブ軸回転速度センサSE5の検出値に基づいて自動二輪車100が走行中であるか否かを判別する(ステップS11)。
自動二輪車100が走行中である場合、CPU52は、シフト操作検出センサSE6の出力信号に基づいて、運転者によりシフト操作が行われたか否かを判別する(ステップS12)。運転者によりシフト操作が行われていない場合には、CPU52はステップS11の処理に戻る。
運転者によりシフト操作が行われている場合、CPU52は、変速機5のシフトチェンジが終了するまで待機する(ステップS13)。なお、ステップS13においては、例えば、クラッチストロークが予め設定された値以下になった場合にシフトチェンジが完了したと判断する。クラッチストロークは、例えば、CPU52からクラッチアクチュエータ4(図2)に与えられる制御量に基づいて算出してもよく、プッシュロッド5e(図2)の移動量を検出する検出センサを設けて算出してもよい。
シフトチェンジが完了した後、CPU52は、クラッチ3の切断期間中の実トルクTrおよびその実トルクTrの無駄時間を算出する(ステップS14)。なお、実トルクTrの無駄時間は、例えば、スロットル開度が上昇または低下されてから実トルクTrの上昇または低下が開始されるまでの時間(図5においては時点t1と時点t2との間の時間)として算出される。
次に、CPU52は、ステップS14において算出した実トルクTrの無駄時間とトルク推定物理モデルの無駄時間T2(上記式(1)参照)との差を算出する(ステップS15)。
次に、CPU52は、ステップS15において算出した差が予め設定された第1のしきい値(例えば、T2/2)以下であるか否かを判別する(ステップS16)。ステップS15において算出した差が第1のしきい値以下である場合、CPU52は、トルク推定物理モデルの無駄時間T2をステップS14で算出した無駄時間に補正する(ステップS17)。
ステップS15において算出された差が第1のしきい値よりも大きい場合には、CPU52は、トルク推定物理モデルの無駄時間T2を補正することなく次の処理に進む。なお、このステップS15の処理により、計測不良等により実トルクTrの値が誤って算出された場合でも、その実トルクTrの無駄時間がトルク推定物理モデルの無駄時間T2の補正に反映されることを防止することができる。それにより、エンジン107のより高精度な制御が可能になる。
次に、CPU52は、図10に示すように、ステップS14(図9)において算出した実トルクTrの1次遅れ要素の時定数を算出する(ステップS18)。なお、ステップS18においては、シフトダウン時には、例えば、実トルクTrの最大値(図5においては時点t4におけるトルク値)を1次遅れ要素のゲインとして時定数が算出され、シフトアップ時には、例えば、実トルクTrの最小値(図7においては時点t4におけるトルク値)を1次遅れ要素のゲインとして時定数が算出される。
次に、CPU52は、ステップS18において算出した実トルクTrの1次遅れ要素の時定数とトルク推定物理モデル(ステップS17(図9)において無駄時間T2が補正されている場合には、その補正後のトルク推定物理モデル)の時定数T1(上記式(1)参照)との差を算出する(ステップS19)。
次に、CPU52は、ステップS19において算出した差が予め設定された第2のしきい値(例えば、T1/2)以下であるか否かを判別する(ステップS20)。ステップS19において算出した差が第2のしきい値以下である場合、CPU52は、トルク推定物理モデルの時定数T1をステップS18で算出した時定数に補正する(ステップS21)。
ステップS20において算出された差が第2のしきい値よりも大きい場合には、CPU52は、トルク推定物理モデルの時定数T1を補正することなくトルク推定物理モデルの補正を終了する。なお、このステップS20の処理により、計測不良等により実トルクTrの値が誤って算出された場合でも、その実トルクTrの1次遅れ要素の時定数がトルク推定物理モデルの時定数T1の補正に反映されることを防止することができる。それにより、エンジン107のより高精度な制御が可能になる。
図9に示すように、ステップS11において自動二輪車100が走行中ではないと判別された場合、CPU52は、補正スイッチSWがオンにされているか否かを判別する(ステップS22)。補正スイッチSWがオンにされていない場合、CPU52は、ステップS11の処理に戻る。
補正スイッチSWがオンにされている場合、CPU52は、クラッチアクチュエータ4およびシフトアクチュエータ7を制御して、クラッチ3を切断するとともにスロットル開度を調整することにより、エンジン107の回転速度を上昇または下降させる(ステップS23)。その後、ステップS14〜S21と同様の処理を行うことによりトルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2を補正する。
なお、本実施の形態においては、ステップS23においてエンジン107の回転速度が、例えば、1000rpmずつ上昇または下降される。そして、その回転速度の1000rpmの変化ごとに実トルクTrが算出され、トルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2が補正される。
(6)本実施の形態の効果
本実施の形態においては、変速機5がシフトチェンジされる際に、トルク推定物理モデルに基づいて算出されるトルクの過渡応答特性がエンジン107において実際に発生されているトルクの過渡応答特性に近づくように、トルク推定物理モデルの時定数T1および無駄時間T2が補正される。それにより、トルク推定物理モデルに基づくエンジン107の高精度な制御が可能になる。
また、本実施の形態においては、無駄時間T2の補正が行われた後に時定数T1が補正される。この場合、実トルクTrの無駄時間とトルク推定物理モデルの無駄時間T2とが略等しくなった状態で時定数T1の補正を行うことができるので、トルク推定物理モデルの高精度な補正が可能になる。
また、本実施の形態においては、実際に自動二輪車100が走行している状態でトルク推定物理モデルの補正が行われるので、トルク推定物理モデルに基づいて算出されるトルクの過渡応答特性を実際のエンジン107において発生されるトルクの過渡応答特性に高精度かつ容易に近づけることができる。
また、本実施の形態においては、自動二輪車100の停車中にメンテナンス作業者が補正スイッチSWをオンにすることにより、エンジン107の広範囲な回転速度においてトルク推定物理モデルの補正を行うことができる。
以上の結果、トルク推定物理モデルに基づいてエンジン107において発生されるトルクを高精度で推定することが可能になる。
(7)他の実施の形態
(a)補正方法の他の例
上記実施の形態においては、メンテナンス作業者により補正スイッチSWがオンにされた場合にエンジン107の回転速度を1000rpmずつ上昇または下降させてトルク推定物理モデルの補正を行っているが、エンジン107の回転速度の上昇または下降の程度は上記の例に限定されない。例えば、トルク推定物理モデルの補正時におけるエンジン107の回転速度の上昇または下降の程度が1000rpm未満(例えば、500rpm)であってもよく、1000rpmより大きくてもよい。
(b)自動二輪車の他の例
上記実施の形態においては、運転者がシフト操作を行うためにシフトペダル112が設けられているが、ハンドル105に運転者のシフト操作を検出するためのシフトスイッチを設けてもよい。この場合、運転者は、シフトスイッチを操作することにより、容易に変速機5のシフトチェンジを行うことができる。
また、上記実施の形態においては、車両の一例として自動二輪車100について説明したが、自動三輪車および自動四輪車等の他の車両であってもよい。
(c)変速制御システムの他の例
上記実施の形態においては、運転者のシフト操作に基づいて自動的に変速機5のシフトチェンジを行う半自動の変速制御システム200について説明したが、本発明は完全自動の変速制御システムにも適用することができる。
完全自動の変速制御システムにおいては、例えば、トルクマップから算出されるトルクに基づいてシフトアップ制御およびシフトダウン制御を開始してもよい。
また、上記実施の形態においては、スロットル開度を調整することによりエンジン107の回転速度を調整しているが、エンジン107における混合気の点火時期または燃料噴射量を調整することによりエンジン107の回転速度を調整してもよい。なお、混合気の点火時期は、CPU52により図示しない点火プラグを制御することにより調整することができ、燃料噴射量は、CPU52により図示しない燃料噴射装置を制御することにより調整することができる。
また、上記実施の形態においては1つのCPU52により推定トルクの算出、トルク推定物理モデルの補正およびエンジン107の出力調整を行っているが、複数のCPU52により推定トルクの算出、トルク推定物理モデルの補正およびエンジン107の出力調整を行ってもよい。
(8)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
上記実施の形態においては、式(1)が第1式の例であり、式(2)が第2式の例であり、RAM54またはROM53が記憶部の例であり、CPU52が演算処理部および制御部の例であり、後輪116が駆動輪の例であり、クラッチ3、クラッチアクチュエータ4、変速機5、シフト機構6およびシフトアクチュエータ7が伝達機構の例であり、クラッチディスク3b、フリクションディスク3c、メイン軸5a、ドライブ軸5b、変速ギア5cおよび変速ギア5dが複数の回転部材の例である。
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
本発明は種々の車両の制御システムとして有効に利用することができる。
自動二輪車を示す概略側面図である。 変速機およびシフト機構の構成を示す図である。 変速制御システムの構成を示すブロック図である。 シフトチェンジ時のCPUの制御動作を示すフローチャートである。 推定トルクと実トルクとの関係の一例を示す図である。 推定トルクと実トルクとの関係の一例を示す図である。 推定トルクと実トルクとの関係の一例を示す図である。 推定トルクと実トルクとの関係の一例を示す図である。 CPUの補正動作を示すフローチャートである。 CPUの補正動作を示すフローチャートである。
符号の説明
3 クラッチ
3b クラッチディスク
3c フリクションディスク
4 クラッチアクチュエータ
5 変速機
5a メイン軸
5b ドライブ軸
5c,5d 変速ギア
6 シフト機構
7 シフトアクチュエータ
8 スロットルアクチュエータ
50 ECU
52 CPU
53 ROM
54 RAM
100 自動二輪車
107 エンジン
116 後輪
200 変速制御システム

Claims (9)

  1. スロットルバルブを有する車両のエンジンで発生されるトルクを推定するトルク推定システムであって、
    前記エンジンの回転速度に基づいて前記エンジンで発生されるトルクを推定するための第1式および前記エンジンの回転速度に基づいて前記エンジンのクランクの慣性トルクを算出するための第2式を記憶する記憶部と、
    前記第1式に基づいて前記エンジンの推定トルクを算出する演算処理部とを備え、
    前記演算処理部は、前記エンジンで発生されたトルクが駆動輪に伝達されていない場合の前記クランクの慣性トルクを前記第2式に基づいて算出するとともに、前記スロットルバルブの開度の変化に続いて、前記第1式に基づいて算出される推定トルクの変化が開始する時点と前記第2式に基づいて算出される慣性トルクの変化が開始する時点とが互いに実質的に一致するように前記第1式を補正する、トルク推定システム。
  2. 前記第1式は前記エンジンで発生されるトルクの立ち上がりの一次遅れ要素を含み、
    前記演算処理部は、前記第1式に基づいて算出される推定トルクと前記第2式に基づいて算出される前記クランクの慣性トルクとの差が小さくなるように前記第1式の一次遅れ要素の時定数を補正する、請求項1記載のトルク推定システム。
  3. 前記第1式は前記エンジンで発生されるトルクの立ち上がりの無駄時間を含み、
    前記演算処理部は、前記第1式に基づいて算出される推定トルクと前記第2式に基づいて算出される前記クランクの慣性トルクとの差が小さくなるように前記第1式の無駄時間を補正する、請求項1または2記載のトルク推定システム。
  4. 前記第1式は一次遅れ要素および無駄時間を含み、
    前記演算処理部は、前記第1式に基づいて算出される推定トルクと前記第2式に基づいて算出される前記クランクの慣性トルクとの差が小さくなるように前記第1式の前記一次遅れ要素の時定数および無駄時間を補正し、
    前記無駄時間の補正が前記時定数の補正前に行われる、請求項1記載のトルク推定システム。
  5. 前記車両は変速機を有し、
    トルク推定システムは、前記変速機のシフトダウン時に前記エンジンの回転速度を上昇させる制御部をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記変速機のシフトダウン時に前記第1式を補正する、請求項1〜4のいずれかに記載のトルク推定システム。
  6. 前記車両は変速機を有し、
    トルク推定システムは、前記変速機のシフトアップ時に前記エンジンの回転速度を下降させる制御部をさらに備え、
    前記演算処理部は、前記変速機のシフトアップ時に前記第1式を補正する、請求項1〜4のいずれかに記載のトルク推定システム。
  7. 前記車両は前記エンジンで発生されるトルクを前記駆動輪に伝達する伝達機構を有し、
    トルク推定システムは、
    前記車両の停車時に前記伝達機構を制御することにより前記エンジンから前記駆動輪へのトルク伝達を遮断するとともに前記エンジンの回転速度を上昇または下降させる制御部をさらに備える、請求項1〜4のいずれかに記載のトルク推定システム。
  8. 前記車両は、エンジンに供給される空気の量を調整するスロットルバルブおよび前記クランクのトルクを前記駆動輪に伝達する複数の回転部材を有し、
    前記記憶部は、前記エンジンの回転速度、前記スロットルバルブの開度および前記エンジンにおいて発生されるトルクの関係に基づいて予め作成されるトルクマップを記憶し、
    前記第1式は、Tcal=Tmap・e−T2・s/(1+T1・s)であり、
    前記第2式は、Tr=J×(dω/dt)であり、
    前記第1式において、前記Tcalは前記推定トルクであり、前記Tmapは前記エンジンの回転速度および前記スロットル開度に基づいて前記トルクマップから求められるトルクであり、前記T1は前記エンジンで発生されるトルクの立ち上がりの一次遅れ要素の時定数であり、前記T2は前記エンジンで発生されるトルクの立ち上がりの無駄時間であり、前記sはラプラス変換子であり、
    前記第2式において、前記Trは前記クランクの慣性トルクであり、前記Jは前記クランクおよび前記複数の回転部材のうち前記クランクから伝達されるトルクにより回転する回転部材の慣性モーメントであり、前記(dω/dt)はクランクの角加速度である、請求項1〜7のいずれかに記載のトルク推定システム。
  9. 駆動輪と、
    エンジンと、
    前記エンジンにより発生されるトルクを前記駆動輪に伝達する伝達機構と、
    請求項1〜8のいずれかに記載のトルク推定システムとを備えた、車両。
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