JP2004230950A - 船外機 - Google Patents

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Hideaki Takada
秀昭 高田
Hiroshi Mizuguchi
博 水口
Taiichi Otobe
泰一 乙部
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Abstract

【課題】スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部やバーハンドルによって船体のスペースが制約されることがないと共に、船体にプッシュプルケーブルや信号線を配設する必要をなくして取り付け作業を簡易にした船外機を提供する。
【解決手段】操舵用電動モータ28、スロットル用電動モータ44およびシフト用電動モータ46の駆動指示を入力する操作ユニット32を、船外機10において、船体12への取り付け部であるスターンブラケット14に配置する。また、操作スイッチ32を、スターンブラケット14から着脱自在とする。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は船外機に関し、よく詳しくは、スロットルバルブ、シフトチェンジ用のシフトロッド、および転舵軸であるスイベルシャフトの少なくともいずれかをアクチュエータによって駆動するようにした船外機に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、船外機のスロットルバルブやシフトチェンジ用のシフトロッド、転舵軸であるスイベルシャフトなどは、船外機に設けられたバーハンドルや船体に配置された操作部(ステアリングホイールやシフトレバー、リモートコントロールボックスなど)にリンク機構やプッシュプルケーブルを介して機械的に接続され、それらを操作することによって動作させられる。
【0003】
ところで、リンク機構やプッシュプルケーブルといった剛性を備えた部材は、配設位置や取り回しの自由度が高くないことから、それらを用いて操作部と船外機を機械的に接続する場合、操作部の設置位置に制約が生じるおそれがある。このため、船外機にスロットルバルブやシフトロッドを駆動するアクチュエータを設け、アクチュエータと操作部を信号線で接続することで、船外機と操作部の機械的な接続を不要とし、よって操作部の設置位置の自由度を向上させるようにした技術も提案されている(例えば、特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開平3−589号公報(図1Aなど)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術に係る船外機にあっては、スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部が船体に配置されるため、船体のスペースを制約してしまうという不具合があった。また、船体にプッシュプルケーブルや信号線を配設する必要があり、取り付け作業が煩雑であった。
【0006】
また、バーハンドルを備えた船外機にあっては、バーハンドルの転舵範囲にわたって船体のスペースが制約されるという不具合があった。
【0007】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部やバーハンドルによって船体のスペースが制約されることがないと共に、船体にプッシュプルケーブルや信号線を配設する必要をなくして取り付け作業を簡易にした船外機を提供することにある。
【0008】
また、従来技術に係る船外機にあっては、操作部とバーハンドルのいずれを用いる場合においても、操縦者はそれらを設置した場所のみでしか操作を行うことができず、操縦に適した場所に自由に移動できないという不具合があった。
【0009】
従って、この発明のさらなる目的は上記した課題を解決し、船体内を自由に移動しながら操縦することができるようにした船外機を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、この発明は請求項1項において、内燃機関で駆動されるプロペラを備えると共に、スターンブラケットを介して船体に取り付けられる船外機において、スロットルバルブを開閉して前記内燃機関の吸入空気量を調整するスロットル用アクチュエータと、シフトロッドを変位させてクラッチを中立位置から前進ギヤあるいは後進ギヤのいずれかに係合させてシフトチェンジを行うシフト用アクチュエータと、スイベルシャフトを回動させて前記船外機を重力軸回りに転舵させる操舵用アクチュエータの少なくともいずれかのアクチュエータと、および操縦者の操作によって前記アクチュエータの駆動指示を入力する操作部と、を備えると共に、前記操作部を、前記スターンブラケットに配置するように構成した。
【0011】
このように、スロットルバルブと、シフトチェンジ用のシフトロッドと、転舵軸であるスイベルシャフトの少なくともいずれかをアクチュエータで駆動すると共に、前記アクチュエータの駆動指示を入力する操作部を、船体への取り付け部であるスターンブラケットに配置するように構成したので、操作部によって船体のスペースが制約されることがない。また、操作部が船体に配置されないことから、船体に信号線などを配設する必要がなく、取り付け作業を簡易化することができる。
【0012】
また、請求項2項にあっては、前記操作部を、前記スターンブラケットから着脱自在とするように構成した。
【0013】
スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部をスターンブラケットから着脱自在とする、換言すれば、操作部を船外機から着脱自在とするように構成したので、操縦者は船体内を自由に移動しながら船外機を操縦することができる。
【0014】
また、請求項3項にあっては、前記操作部と船外機との通信を、無線によって行うように構成した。
【0015】
スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部と船外機との通信を無線によって行うように構成したので、船体内の移動をより一層容易に行うことができると共に、船外機から離間した位置で操縦するときも船外機と操作部を接続する信号線などが一切存在しないため、船体のスペースをより一層有効に活用することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の一つの実施の形態に係る船外機を説明する。
【0017】
図1はその船外機を示す概略図である。
【0018】
図1示す如く、船外機10は、船体(船舶)12の船尾にスターンブラケット14を介して装着される。
【0019】
船外機10は、その上部に内燃機関(以下「エンジン」という)16を備える。エンジン16は火花点火式の直列4気筒で2200ccの排気量を備える4サイクルガソリンエンジンからなる。エンジン16は水面上に位置し、エンジンカバー18で覆われて船外機10の内部に配置される。エンジンカバー18で被覆されたエンジン16の付近には、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)20が配置される。
【0020】
また、船外機10は、その下部にプロペラ22と、その付近に設けられたラダー24を備える。プロペラ22は、エンジン18の動力が伝達されて回転することにより、船体12を前進あるいは後進させる。
【0021】
スターンブラケット14の付近には、スイベルシャフト(後述)を回動させて船外機10を転舵させる操舵用のアクチュエータ、具体的には電動モータ28(以下、「操舵用電動モータ」という)と、船外機10のチルト角度およびトリム角度を調整する公知のパワーチルトトリムユニット30が配置され、それぞれ信号線28Lおよび30Lを介してECU20に接続される。また、スターンブラケット14の船体12側の端部には、操作ユニット(操作部)32が配置され、信号線32Lを介してECU20に接続される。
【0022】
図2は、操作ユニット32の拡大上面図である。
【0023】
図2に示すように、操作ユニット32は、操縦者からの操舵指示を入力するステアリング・スイッチ34と、シフトチェンジと船速の増減指示を入力するシフト/スロットル・スイッチ36と、チルト角とトリム角の調整指示を入力するパワーチルトトリム・スイッチ38と、シフトポジションを表示するインディケータ40とを備える。尚、操作ユニットの詳細については後述する。
【0024】
図1の説明に戻ると、エンジン16の吸気管には、スロットルバルブ(後述)を開閉するアクチュエータ、具体的には電動モータ44(以下、「スロットル用電動モータ」という)が配置され、信号線44Lを介してECU20に接続される。
さらに、船外機10の下部にはシフトロッド(後述)を回動させるシフトチェンジ用のアクチュエータ、具体的には電動モータ46(以下、「シフト用電動モータ」という)が配置され、信号線46Lを介してECU20に接続される。
【0025】
また、スイベルシャフトとシフトロッドの付近には、それぞれスイベルシャフト用の回動角センサ50とシフトロッド用の回動角センサ52が配置され、各センサはスイベルシャフトの回動角に応じた信号とシフトロッドの回動角に応じた信号を出力する。また、スロットルバルブの付近には、スロットル開度センサ54が配置され、スロットル開度に応じた信号を出力する。さらに、エンジン16のクランクシャフト(図示せず)の付近には、クランク角センサ56が配置され、エンジン16の回転数に応じた信号を出力する。
【0026】
上記した各センサの出力は、それぞれ信号線50L,52L,54Lおよび56Lを介してECU20に送られる。
【0027】
ECU20は、上記した各センサ50,52,54,56と操作ユニット32の出力に基づき、操舵用電動モータ28を駆動して船外機10を操舵すると共に、パワーチルトトリムユニット30を動作させて船外機10のチルト角度およびトリム角度を調整する。また、スロットル用電動モータ44を駆動してエンジン18の回転数を調整すると共に、シフト用電動モータ46を駆動してシフトチェンジを行う。
【0028】
図3は、図1を拡大して示す説明側面図である。尚、図3において、図の一部を断面で示す。
【0029】
図3に示すように、パワーチルトトリムユニット30は、1本のチルト角度調整用の油圧シリンダ30a(以下「チルト用油圧シリンダ」という)と、2本の(図では1本のみ表れる)トリム角度調整用の油圧シリンダ(以下「トリム用油圧シリンダ」という)30bを一体的に備える。
【0030】
チルト用油圧シリンダ30aは、そのシリンダボトムがスターンブラケット14に固定されて船体12に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース60に当接させられる。トリム用油圧シリンダ30bも、そのシリンダボトムがスターンブラケット14に固定されて船体12に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース60に当接させられる。
【0031】
スイベルケース60は、チルティングシャフト62を介してスターンブラケット14に接続される。換言すれば、スイベルケース60は、チルティングシャフト62を中心として船体12と相対角度変位自在に接続される。また、スイベルケース60は、その内部にスイベルシャフト64が重力軸回りに回動自在に収容される。スイベルシャフト64は、その上端がマウントフレーム66に固定されると共に、下端がロアマウントセンターハウジング68に固定される。マウントフレーム66とロアマウントセンターハウジング68は、それぞれエンジン16などが載置されるフレームに固定される。
【0032】
また、スイベルケース60の上部には、前記した操舵用電動モータ28と、操舵用電動モータ28の出力(回転出力)を減速するギヤボックス70が固定される。ギヤボックス70は、その入力側が操舵用電動モータ28の出力軸に接続されると共に、出力側はマウントフレーム66に接続される。即ち、操舵用電動モータ28の回転出力によってマウントフレーム66およびスイベルシャフト64が重力軸回りに回動させられることにより、船外機10の水平方向の転舵がパワーアシストされ、よってプロペラ22およびラダー24が転舵される。尚、船外機10の全舵角量は、左転舵30度、右転舵30度の合計60度である。
【0033】
また、エンジン16は、インテークマニホルド72と図示しない吸気管を介してスロットルボディ74に接続される。スロットルボディ74は、前記したスロットル用電動モータ44が一体的に取り付けられる。スロットルボディ74に一体的に取り付けられたスロットル用電動モータ44は、スロットルボディ74に隣接して配置されるギヤ機構(図示せず)を介し、スロットルバルブ74Vを支持するスロットルシャフト74Sに接続される。
【0034】
エンジン16の出力はクランクシャフト(図示せず)およびドライブシャフト80を介してギヤケース82の内部に収容されたプロペラシャフト84に伝達され、プロペラ22を回転させる。ギヤケース82は、前記したラダー24を一体的に備える。
【0035】
また、プロペラシャフト84の外周には、ドライブギヤ80aと噛合して相反する方向に回転する前進ギヤ86Fおよび後進ギヤ86Rが配置される。また、前進ギヤ86Fと後進ギヤ86Rの間には、プロペラシャフト84と一体に回転するクラッチ88が設けられ、クラッチ88を、シフト用電動モータ46によって駆動されるシフトロッド90およびシフトスライダ94の動作によって前進ギヤ86Fあるいは後進ギヤ86Rのいずれかに係合させることにより、プロペラ22の回転方向の切り換え、即ち、前後進のシフトチェンジが行なわれる。
【0036】
ここで、図2を再度参照し、操作ユニット32の各スイッチについて詳説する。図示の如く、ステアリング・スイッチ34は、右旋回スイッチ34Rと、左旋回スイッチ34Lと、中立スイッチ34Nとからなり、操縦者からの操舵用電動モータ28の駆動指示を入力する。具体的に説明すると、操縦者によって右旋回スイッチ34Rが操作されると、その信号は信号線32L(図2で図示を省略)を介してECU20に入力される。ECU20は、かかる信号が入力されると、船体12を右旋回させるべく、スイベルシャフト64およびマウントフレーム66が船体12に対して左回り(上面視において左回り)に回動するように操舵用電動モータ28を駆動する。
【0037】
他方、操縦者によって左旋回スイッチ34Lが操作されると、船体12を左旋回させるべく、スイベルシャフト64およびマウントフレーム66が船体12に対して右回り(上面視において右回り)に回動するように操舵用電動モータ28が駆動される。また、中立スイッチ34Nが操作されると、船体12を直進させるべく、スイベルシャフト64およびマウントフレーム66が中立位置となるように操舵用電動モータ28が駆動される。
【0038】
次いでシフト/スロットル・スイッチ36について説明すると、シフト/スロットル・スイッチ36は、前進スイッチ36Fと後進スイッチ36Rからなり、操縦者からのスロットル用電動モータ44とシフト用電動モータ46の駆動指示を入力する。具体的に説明すると、シフトポジションが中立位置にあるときに操縦者によって前進スイッチ36Fが操作されると、ECU20は、クラッチ88が前進ギヤ86Fに係合するようにシフト用電動モータ46を駆動すると共に、前進スイッチ36Fが操作された時間に応じてスロットル開度が大きくなるようにスロットル用電動モータ44を駆動してエンジン回転数を上昇させる。また、ECU20は、操作ユニット32のインディケータ40のうち、シフトポジションが前進位置にあることを示す第1のインディケータ40aを点灯させる。
【0039】
他方、中立位置にあるときに後進スイッチ36Rが操作されると、クラッチ88が後進ギヤ86Rに係合するようにシフト用電動モータ46が駆動されると共に、後進スイッチ36Rが操作された時間に応じてスロットル開度が大きくなるようにスロットル用電動モータ44が駆動され、エンジン回転数が上昇させられる。このとき、操作ユニット32のインディケータ40のうち、シフトポジションが後進位置にあることを示す第2のインディケータ40bが点灯される。
【0040】
また、シフトポジションが前進位置にあるときに後進スイッチ36Rが操作されると、スロットル開度が小さくなるようにスロットル用電動モータが駆動され、エンジン回転数がアイドリング付近まで低下した後、クラッチ88と前進ギヤ86Fの係合が解除されるようにシフト用電動モータ46が駆動される。同様に、シフトポジションが後進位置にあるときに前進スイッチ36Fが操作されると、スロットル開度が小さくなるようにスロットル用電動モータが駆動されてエンジン回転数がアイドリング付近まで低下した後、クラッチ88と後進ギヤ86Rの係合が解除されるようにシフト用電動モータ46が駆動される。尚、クラッチ88が前進ギヤ86Fと後進ギヤ86Rのいずれにも係合していないときは、操作ユニット32のインディケータ40のうち、シフトポジションが中立位置にあることを示す第3のインディケータ40cが点灯される。
【0041】
次いでパワーチルトトリム・スイッチ38について説明すると、パワーチルトトリム・スイッチ38は、アップ・スイッチ38Uとダウン・スイッチ38Dからなり、操縦者からのパワーチルトトリムユニット30の駆動指示を入力する。具体的に説明すると、操縦者によってアップ・スイッチ38Uが操作されると、ECU20は、船体12の船首を持ち上げるべく、2本のトリム用油圧シリンダ30bを伸び方向に駆動して船外機10のトリム角度を大きくする。
【0042】
他方、操縦者によってダウン・スイッチ38Dが操作されると、船体12の船首を下げるべく、トリム用油圧シリンダ30bを縮み方向に駆動して船外機10のトリム角度を小さくする。また、トリム用油圧シリンダ30bを伸びきった状態でさらにアップ・スイッチ38Uが操作されると、続いてチルト用油圧シリンダ30aが伸び方向に駆動されてプロペラ22が水面よりも上方に引き上げられる。逆に、プロペラ22が水面よりも上方に引き上げられた状態でダウン・スイッチ38Dが操作されると、チルト用油圧シリンダ30aが縮み方向に駆動されてプロペラ22が水面下に位置させられる。
【0043】
次いで、図4および図5を参照して操作ユニット32の取り付けについて詳説する。
【0044】
図4は、スターンブラケット14付近の拡大側面図であり、図5は、図4に示す船外機の上面図である。尚、図4において、操舵用電動モータ28などの図示を省略する。
【0045】
前述した如く、操作ユニット32は、スターンブラケット14の上部において船体側の端部に取り付けられる。具体的には、図4および図5に示すように、操作スイッチ34は、操作スイッチ34とスターンブラケット14を連通するピボットシャフト100を中心として180度回転自在に取り付けられる。より具体的には、ピボットシャフト100を挟んで操作ユニット32が船体側に位置するとき、そのスイッチ面32S(前述したステアリング・スイッチ28などが配置される面)が上面となるように配置される。
【0046】
一方、スイッチ面32Sが上面となった状態からピボットシャフト100を中心として操作スイッチ32を180度回転させると、操作スイッチ32は、図4に破線で示すように、スイッチ面32Sを下面として船外機10の内部、具体的には、スターンブラケット14で画成される空間内に収容される。
【0047】
また、操作スイッチ32は、ピボットシャフト100を取り外すことにより、図4に1点鎖線で示すように、船外機10、より具体的にはスターンブラケット14から着脱自在とされる。また、操作スイッチ32と船外機10(具体的にはECU20)を接続する信号線32Lは、図示の如くスパイラル状(らせん状)とされ、伸縮自在とされる。
【0048】
このように、この発明の一つの実施の形態に係る船外機10にあっては、操舵用電動モータ28などの各アクチュエータの駆動指示を入力する操作ユニット32を、船外機10において、船体12への取り付け部であるスターンブラケット14に配置するように構成したので、操作ユニット32によって船体12のスペースが制約されることがない。また、操作ユニット32が船体12に配置されないことから、船体12に信号線32Lなどを配設する必要がなく、取り付け作業を簡易化することができる。
【0049】
また、操作ユニット32をピボットシャフト100を中心として180度回転自在に取り付けると共に、スイッチ面32Sが上面となるときに船体側に位置するように配置したことから、船体からの操作性を向上させることができる。さらに、操作ユニット32を使用しないときは、ピボットシャフト100を中心として操作ユニット32を180度回転させることで、そのスイッチ面32Sを下面として船外機10の内部に収容できるように構成したので、操作ユニット32の不使用時の誤操作を防止することができる。
【0050】
また、操作スイッチ32を船外機10から着脱自在とすると共に、操作ユニット32と船外機10を接続する信号線32Lを伸縮自在なスパイラル状としたことから、操縦者は操作ユニット32を所持したまま船体内を自由に移動することができ、よって船体内の最適な場所で船外機10を操縦することができる。
【0051】
次いで、図6および図7を参照してこの発明の第2の実施の形態に係る船外機について説明する。
【0052】
図6は、第2の実施の形態に係る船外機を示す図4と同様な側面図であり、図7は、図6に示す船外機の上面図である。
【0053】
以下、図6および図7を参照して第1の実施の形態との相違点に焦点をおいて説明すると、第2の実施の形態にあっては、操作ユニット32と船外機10を接続する信号線32Lとして、伸縮しない一般的な形状の信号線を使用すると共に、信号線32Lを巻き取るリール102を設けるようにした。
【0054】
具体的には、信号線32Lは、操縦者が操作ユニット32を所持したまま船体内を自由に移動しても足る十分な長さを有するものが使用されると共に、操作ユニット32がスターンブラケット14に取り付けられているときや操縦者が船外機10の傍で操作ユニット32を所持しているときなどは、操作ユニット32と船外機10の離間距離を越える分の信号線32Lをリール102で巻き取るようにした。これにより、操縦者は操作ユニット32を所持したまま船体内を自由に移動することができると共に、信号線32Lが船体内に垂れ下がることもない。
【0055】
尚、残余の構成およびそれによって得られる効果は、第1の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
【0056】
次いで、図8および図9を参照してこの発明の第3の実施の形態に係る船外機について説明する。
【0057】
図8は、第3の実施の形態に係る船外機を示す図4と同様な側面図であり、図9は、図8に示す船外機の上面図である。
【0058】
以下、図8および図9を参照して従前の実施の形態との相違点に焦点をおいて説明すると、第3の実施の形態にあっては、操作ユニット32と船外機10を接続する信号線32Lを除去し、代わりに船外機10に信号の送受信機106(以下「船外機側送受信機」という)を設けると共に、操作ユニット32に送受信機108(以下「操作ユニット側送受信機」という)を設け、船外機側送受信機106と操作ユニット側送受信機108で信号の授受を行う、即ち、無線で信号の授受を行うようにした。
【0059】
具体的には、操縦者の操作によって操作ユニット32に入力された操舵用電動モータ28などの各アクチュエータの駆動指示を示す信号は、操作ユニット32のスイッチ面32Sに設けられた操作ユニット側送受信機108から送信されると共に、船外機10のチルティングシャフト26の上部付近に設けられた船外機側送受信機106で受信され、さらに図示しない信号線を介してECU20に入力される。また、ECU20から出力されたシフトポジションを示す信号は、船外機側送受信機106から送信されると共に、操作ユニット側送受信機108で受信され、インディケータ40のいずれかが点灯される。
【0060】
このように、第3の実施の形態にあっては、操作ユニット32と船外機10との通信を無線によって行うように構成したので、操縦者は操作ユニット32を所持したまま船体内をより一層容易に移動することができると共に、操作ユニット32と船外機10を接続する信号線などが一切存在しないため、船体12のスペースをより一層有効に活用することができる。
【0061】
尚、残余の構成およびそれによって得られる効果は、従前の実施の形態と同じであるので、説明を省略する。
【0062】
上記の如く、この発明の第1から第3の実施の形態にあっては、内燃機関(エンジン16)で駆動されるプロペラ22を備えると共に、スターンブラケット14を介して船体12に取り付けられる船外機10において、スロットルバルブ74Vを開閉して前記内燃機関の吸入空気量を調整するスロットル用アクチュエータ(スロットル用電動モータ44)と、シフトロッド90を変位させてクラッチ88を中立位置から前進ギヤ86Fあるいは後進ギヤ86Rのいずれかに係合させてシフトチェンジを行うシフト用アクチュエータ(シフト用電動モータ46)と、スイベルシャフト64を回動させて前記船外機10を重力軸回りに転舵させる操舵用アクチュエータ(操舵用電動モータ28)の少なくともいずれかのアクチュエータと、および操縦者の操作によって前記アクチュエータの駆動指示を入力する操作部(操作ユニット32)と、を備えると共に、前記操作部を、前記スターンブラケット14に配置するように構成した。
【0063】
また、前記操作部を、前記スターンブラケット14から着脱自在とするように構成した。
【0064】
また、第3の実施の形態にあっては、前記操作部と船外機10との通信を、無線によって行う(具体的には、船外機側送受信機106と操作ユニット側送受信機108で行う)ように構成した。
【0065】
尚、上記において、スロットルバルブ74Vと、シフトロッド90と、スイベルシャフト64の全てをアクチュエータで駆動するように構成したが、それらの中の一つあるいは二つのみをアクチュエータで駆動する船外機においてもこの発明は妥当するものである。
【0066】
【発明の効果】
請求項1項にあっては、スロットルバルブと、シフトチェンジ用のシフトロッドと、転舵軸であるスイベルシャフトの少なくともいずれかをアクチュエータで駆動すると共に、前記アクチュエータの駆動指示を入力する操作部を、船体への取り付け部であるスターンブラケットに配置するように構成したので、操作部によって船体のスペースが制約されることがない。また、操作部が船体に配置されないことから、船体に信号線などを配設する必要がなく、取り付け作業を簡易化することができる。
【0067】
請求項2項にあっては、スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部をスターンブラケットから着脱自在とする、換言すれば、操作部を船外機から着脱自在とするように構成したので、操縦者は船体内を自由に移動しながら船外機を操縦することができる。
【0068】
請求項3項にあっては、スロットルバルブやシフトロッド、スイベルシャフトを動作させるための操作部と船外機との通信を無線によって行うように構成したので、船体内の移動をより一層容易に行うことができると共に、船外機から離間した位置で操縦するときも船外機と操作部を接続する信号線などが一切存在しないため、船体のスペースをより一層有効に活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る船外機の説明側面図である。
【図2】図1に示す操作ユニットの拡大上面図である。
【図3】図1に示す船外機の拡大側面図である。
【図4】図1に示す船外機のうち、スターンブラケット付近の拡大側面図である。
【図5】図4に示す船外機の上面図である。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係る船外機のうち、スターンブラケット付近を示す図4と同様な側面図である。
【図7】図6に示す船外機の上面図である。
【図8】この発明の第3の実施の形態に係る船外機のうち、スターンブラケット付近を示す図4と同様な側面図である。
【図9】図8に示す船外機の上面図である。
【符号の説明】
10 船外機
12 船体
14 スターンブラケット
16 エンジン(内燃機関)
22 プロペラ
28 操舵用電動モータ(アクチュエータ)
32 操作ユニット(操作部)
44 スロットル用電動モータ(アクチュエータ)
46 シフト用電動モータ(アクチュエータ)
74V スロットルバルブ
86F 前進ギヤ
86R 後進ギヤ
88 クラッチ
90 シフトロッド
106 船外機側送受信機
108 操作ユニット側送受信機

Claims (3)

  1. 内燃機関で駆動されるプロペラを備えると共に、スターンブラケットを介して船体に取り付けられる船外機において、
    a.スロットルバルブを開閉して前記内燃機関の吸入空気量を調整するスロットル用アクチュエータと、シフトロッドを変位させてクラッチを中立位置から前進ギヤあるいは後進ギヤのいずれかに係合させてシフトチェンジを行うシフト用アクチュエータと、スイベルシャフトを回動させて前記船外機を重力軸回りに転舵させる操舵用アクチュエータの少なくともいずれかのアクチュエータと、
    および
    b.操縦者の操作によって前記アクチュエータの駆動指示を入力する操作部と、を備えると共に、前記操作部を、前記スターンブラケットに配置するように構成したことを特徴とする船外機。
  2. 前記操作部を、前記スターンブラケットから着脱自在とすることを特徴とする請求項1項記載の船外機。
  3. 前記操作部と船外機との通信を、無線によって行うことを特徴とする請求項2項記載の船外機。
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JP2006321262A (ja) * 2005-05-17 2006-11-30 Honda Motor Co Ltd 船外機のシフト装置

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