JP3867055B2 - 船外機の操舵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は船外機の操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、船外機の操舵装置の動力源は、例えば、船外機に取り付けられたティラーハンドルを手動によって操舵するティラーハンドルタイプや、プッシュプルケーブルを介して操舵機構を遠隔操作するリモートコントロールタイプなど、そのほとんどが人力によるものであった。
【0003】
ところが、上記した人力によるものは、操舵荷重が重いなどの理由により、操舵フィーリングが良くないといった不具合があった。そこで、例えば特許文献1に記載されるように、船外機とは別体の構成として操舵用の油圧シリンダを船体に取り付け、リンク機構を介してティラーハンドルの操舵をパワーアシストすることも提案されているが、後付けの油圧シリンダを用いる操舵装置にあっては、構成が複雑になり、部品点数および重量の増加を伴うと共に、船体に油圧シリンダを取り付けるためのスペースが必要になるといった不具合があった。
【0004】
このような不具合を解決する技術として、例えば特許文献2を挙げることができる。特許文献2に記載される技術にあっては、操舵用の油圧シリンダを船外機に直接取り付けるように構成することで、部品点数および重量の増加を抑制すると共に、船体への油圧シリンダの取り付けを不要としている。
【0005】
【特許文献1】
特開昭62−125996号公報(図2など)
【特許文献2】
特開平2−279495号公報(図6など)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特許文献2に記載される技術にあっては、油圧シリンダの伸縮状態(即ち、船外機の転舵角)によっては油圧シリンダが船外機から水平方向に突出するため、例えば船外機を並列に2機設置する場合(いわゆる2機掛け)にあっては、その突出量を考慮して船外機を設置する必要があるなど、船外機の周囲のスペースに制約が生じるという不具合があった。
【0007】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、船外機の転舵軸であるスイベルシャフトをアクチュエータで駆動して船外機の操舵フィーリングを向上させると共に、操舵用のアクチュエータが船外機の転舵角に関わらずその外形線から突出しないようにして船外機の周囲のスペースを制約することがないようにした船外機の操舵装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、この発明は請求項1項において、スイベルケースに回動自在に収容されたスイベルシャフトを介して船体に転舵自在に取り付けられた船外機の操舵装置において、伸縮して前記スイベルシャフトを回動させる伸縮型の油圧シリンダを備えると共に、前記スイベルケースに断面視において凹状を呈すると共に、上面視において略矩形を呈する凹部を形成し、前記伸縮型の油圧シリンダ、その長手方向が前記略矩形の対角線上に位置するように前記凹部の内部空間に配置して前記船外機の転舵角に関わらず前記船外機を上方から見たときのその外形線内に位置させるように構成した。
【0009】
このように、船外機の転舵軸であるスイベルシャフトを伸縮型の油圧シリンダで回動するように構成したので、手動でスイベルシャフトを回動する場合に比して操舵荷重を軽量化することができ、よって船外機の操舵フィーリングを向上させることができる。また、スイベルシャフトを収容するスイベルケースに、断面視において凹状を呈すると共に、上面視において略矩形を呈する凹部を形成し、伸縮型の油圧シリンダ、その長手方向が前記略矩形の対角線上に位置するように前記凹部の内部空間に配置することで、伸縮型の油圧シリンダを船外機の転舵角に関わらず船外機を上方から見たときのその外形線内に位置させるように構成したので、伸縮型の油圧シリンダが常に船外機から突出することがなく、よって船外機の周囲のスペースが制約されるのを防止することができる。さらに、前記凹部の断面を凹状(コ字状)としたので、スイベルケースの強度を向上させることができる。また、凹部の内部空間を有効に利用してより外形の大きい伸縮型の油圧シリンダ(換言すれば、より出力の大きい伸縮型の油圧シリンダ)を配置することができる。さらに、ピストンロッドのストローク量を大きくすることができるため、スイベルシャフトの回動角度を確保しつつ、スイベルシャフトの回転中心からピストンロッドのロッドヘッドまでの離間距離を大きくすることができ、よってスイベルシャフトを回動させるのに必要とされる駆動力(伸縮型の油圧シリンダの出力)を低減させることができる。
【0012】
また、請求項項にあっては、前記伸縮型の油圧シリンダを前記凹部の内部空間に支持する支持部を備えると共に、前記支持部を、前記伸縮型の油圧シリンダの上部を支持する第1の部材と、前記伸縮型の油圧シリンダの下部を支持する第2の部材とから構成した。
【0013】
このように、伸縮型の油圧シリンダを凹部の内部空間に支持する支持部を、前記伸縮型の油圧シリンダの上部を支持する第1の部材と、下部を支持する第2の部材とから構成したので、上記した効果に加え、伸縮型の油圧シリンダのガタツキや支持部の撓みを防止することができ、船外機の操舵フィーリングを一層向上させることができる。
【0014】
また、請求項項にあっては、前記スイベルシャフトの回動角を検出する回動角センサを備えると共に、前記回動角センサを前記凹部の内部空間に配置するように構成した。
【0015】
このように、スイベルシャフトの回動角を検出する回動角センサを凹部の内部空間に配置するように構成したので、上記した効果に加え、凹部の内部空間をより有効に利用して伸縮型の油圧シリンダおよび回動角センサをコンパクトに配置することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の一つの実施の形態に係る船外機の操舵装置を説明する。
【0017】
図1はその船外機の操舵装置を全体的に示す説明図であり、図2は図1の部分説明側面図である。
【0018】
図1および図2において、符合10は、内燃機関、プロペラシャフト、プロペラなどが一体化された船外機を示す。船外機10は、図2に示す如く、スイベルシャフト(後述)が回動自在に収容されるスイベルケース12と、スイベルケース12が接続されるスターンブラケット14を介し、船体(船舶)16の後尾に重力軸回りおよび水平軸回りに転舵自在に取り付けられる。
【0019】
船外機10は、その上部に内燃機関(以下「エンジン」という)18を備える。エンジン18は火花点火式の直列4気筒で2200ccの排気量を備える4サイクルガソリンエンジンからなる。エンジン18は水面上に位置し、エンジンカバー20で覆われて船外機10の内部に配置される。エンジンカバー20で被覆されたエンジン18の付近には、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)22が配置される。
【0020】
また、船外機10は、その下部にプロペラ24と、その付近に設けられたラダー26を備える。プロペラ24は、図示しないクランクシャフト、ドライブシャフト、ギヤ機構およびシフト機構を介してエンジン18の動力が伝達され、船体16を前進あるいは後進させる。
【0021】
図1に示す如く、船体16の操縦席付近にはステアリングホイール28が配置される。ステアリングホイール28の付近には舵角センサ30が配置される。舵角センサ30は、具体的にはロータリエンコーダからなり、操縦者によって入力されたステアリングホイール28の操舵(操作)角に応じた信号を出力する。また、操縦席の右側にはスロットルレバー32およびシフトレバー34が配置され、それらの操作は図示しないプッシュプルケーブルを介してエンジン18のスロットルバルブおよびシフト機構(共に図示せず)に伝達される。
【0022】
さらに、操縦席付近には、船外機10のチルト角度を調整するためのパワーチルトスイッチ36と、トリム角度を調整するためのパワートリムスイッチ38が配置され、操縦者によって入力されるチルトのアップ・ダウンおよびトリムのアップ・ダウンの指示に応じた信号を出力する。上記した舵角センサ30、パワーチルトスイッチ36およびパワートリムスイッチ38の出力は、信号線30L,36L,38Lを介してECU22に送られる。
【0023】
また、図2に示すように、前記したスイベルケース12とスターンブラケット14の付近には、操舵用のアクチュエータ、具体的には油圧シリンダ40(以下「操舵用油圧シリンダ」という)と、チルト角度およびトリム角度調整用の公知のパワーチルトトリムユニット42が配置され、それぞれ信号線40Lおよび42Lを介してECU22に接続される。また、操舵用油圧シリンダ40の付近には、回動角センサ44が配置され、スイベルケース12の内部に収容されたスイベルシャフト(後述)の回動角に応じた信号を出力する。回動角センサ44の出力は、信号線44Lを介してECU22に送られる。
【0024】
ECU22は、上記した各センサおよびスイッチの出力に基づき、操舵用油圧シリンダ40を駆動して船外機10を転舵させると共に、パワーチルトトリムユニット42を動作させて船外機10のチルト角度およびトリム角度を調整する。
【0025】
図3は、図2に示すスイベルケース12付近を拡大した部分断面図である。
【0026】
図3に示すように、パワーチルトトリムユニット42は、1本のチルト角度調整用の油圧シリンダ(以下「チルト用油圧シリンダ」という)42aと、2本の(図では1本のみ表れる)トリム角度調整用の油圧シリンダ(以下「トリム用油圧シリンダ」という)42bを一体的に備える。
【0027】
チルト用油圧シリンダ42aは、そのシリンダボトムがスターンブラケット14に固定されて船体16に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース12に当接させられる。トリム用油圧シリンダ42bも、そのシリンダボトムがスターンブラケット14に固定されて船体16に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース12に当接させられる。
【0028】
スイベルケース12は、チルティングシャフト46を介し、チルティングシャフト46を中心として相対角度変位自在にスターンブラケット14と接続される。また、スイベルケース12は、その内部にスイベルシャフト50が回動自在に収容される。スイベルシャフト50は重力方向に軸方向を有し、その上端がマウントフレーム52に固定されると共に、下端がロアマウントセンターハウジング(図示せず)に固定される。マウントフレーム52とロアマウントセンターハウジングは、それぞれエンジン18やプロペラ24などが配置されるフレームに固定される。
【0029】
図4は、スイベルケース12付近を上方から見た平面図である。また、図5は、図4のV−V線断面図である。
【0030】
図3から図5に示すように、スイベルケース12の上部には、断面視において凹状(コ字状)を呈する凹部54が形成され、その内部空間には、前記した操舵用油圧シリンダ40が配置される。具体的には、図4に示すように、凹部54は上面視において略矩形を呈し、操舵用油圧シリンダ40は、その長手方向(シリンダの軸方向)が前記凹部54の略矩形の対角線上に位置するように配置される。操舵用油圧シリンダ40は、復動シリンダからなり、2本の油路58a,58bを介して図示しない油圧ポンプに接続されて油圧を供給される。尚、図5において、図の見易さを考慮して操舵用油圧シリンダ40などの図示を省略し、凹部54の断面形状のみを示した。
【0031】
操舵用油圧シリンダ40の取り付け構造について具体的に説明すると、マウントフレーム52においてスイベルシャフト50の直上付近には、ステー60が設けられる。ステー60には、操舵用油圧シリンダ40の出力部、具体的にはピストンロッドのロッドヘッド40aが回動自在に取り付けられる(以下、このステー60を「出力部側ステー」という)。出力部側ステー60は、具体的には、ロッドヘッド40aの上部(より具体的にはロッドヘッド40aに回動自在に取り付けられる出力部側円筒部材62の上部)を支持する第1の部材60a(以下、「第1の出力部側ステー」という)と、ロッドヘッド40aの下部(より具体的には出力部側円筒部材62の下部)を支持する第2の部材60b(以下、「第2の出力部側ステー」という)とからなり、それぞれスイベルシャフト50の回転中心から所定距離離間した位置でロッドヘッド40aを支持する。
【0032】
さらに、スイベルケース12の上部において船体16側の端部付近には、ステー64が設けられる。ステー64には、操舵用油圧シリンダ40の本体側、具体的にはシリンダボトム40bが回動自在に取り付けられる(以下、このステー64を「本体側ステー」という)。本体側ステー64は、具体的には、シリンダボトム40bの上部(より具体的にはシリンダボトム40bに回動自在に取り付けられる本体側円筒部材66の上部)を支持する第1の部材64a(以下、「第1の本体側ステー」という)と、シリンダボトム40bの下部(より具体的には本体側円筒部材66の下部)を支持する第2の部材64b(以下、「第2の本体側ステー」という)とからなる。
【0033】
このように、操舵用油圧シリンダ40は、そのロッドヘッド40aが出力部側ステー60に支持されてマウントフレーム52(船体16に対して水平方向の角度変位を生じる部位)に取り付けられると共に、シリンダボトム40bが本体側ステー64に支持されてスイベルケース12(船体16に対して水平方向の角度変位を生じない部位)に取り付けられつつ、凹部54の内部空間に配置される。
【0034】
また、図4に示すように、凹部34の内部空間において、前記対角線を形成する角と異なる角の付近には、前記した回動角センサ44が配置される。
【0035】
回動角センサ44は、センサロッド70を介して前記した第1の出力部側ステー60aに接続される。即ち、スイベルシャフト50の回動角は、マウントフレーム52、第1の出力部側ステー60aおよびセンサロッド70を介して回動角センサ44に伝達され、回動角センサ44によって検出される。これにより、凹部54の内部空間を有効に利用するために回動角センサ44をスイベルシャフト50から離間した位置に配置した場合であっても、スイベルシャフト50の回動角を検出することができる。
【0036】
次いで、上記に基づいて船外機10の転舵について概説する。操縦者がステアリングホイール28を操舵すると、その操舵角は操舵角センサ30を介してECU22に入力される。ECU22は、入力された操舵角と回動角センサ44によって検出されたスイベルシャフト50の回動角の偏差が零になるように、油圧ポンプを駆動して操舵用油圧シリンダ40を駆動(伸縮)し、スイベルシャフト50を回動させて船外機10を転舵させる。
【0037】
このように、操舵用油圧シリンダ40が駆動されることにより、スイベルシャフト50を転舵軸として船外機10の水平方向の転舵がパワーアシストされ、よってプロペラ24およびラダー26が揺動されて船体16が操舵される。具体的には、操舵用油圧シリンダ40が伸び方向に駆動されることにより、図6に示すように、スイベルシャフト50およびマウントフレーム52が船体16に対して右回り(上面視において右回り)に回動し、船外機10が右回りに転舵され、よって船体16が左回り(上面視において左回り)に操舵(左旋回)される。
【0038】
一方、操舵用油圧シリンダ40が縮み方向に駆動されることにより、図7に示すように、スイベルシャフト50およびマウントフレーム52が船体16に対して左回りに回動し、船外機10が左回りに転舵され、よって船体16が右回りに操舵(右旋回)される。
【0039】
尚、図4、図6および図7において、符号80は上面視における船外機10の外形線(垂直投影面)を示す。また、図6は、具体的には船外機10を右回りに最大転舵角まで回動させたときのスイベルケース12付近を上方から見た平面図であり、図7は、船外機10を左回りに最大転舵角まで回動させたときのスイベルケース12付近を上方から見た平面図である。
【0040】
図6および図7に示すように、この実施の形態に係る船外機10にあっては、右回りの最大転舵角と左回りの最大転舵角がそれぞれ30度ずつであり、計60度の転舵が可能である。しかしながら、この実施の形態にあっては、操舵用油圧シリンダ40をスイベルケース12の上部に形成された凹部54に配置したので、船外機10を左右に最大転舵角まで転舵させても、操舵用油圧シリンダ40が船外機10の外形線80の内部から水平方向に突出することがない。即ち、船外機10の周囲のスペースを制約することがない。尚、図6および図7において、操舵用油圧シリンダ40の動きが良く示されるように、一部の構成について図示を簡略化した。
【0041】
以上のように、この実施の形態に係る船外機の操舵装置にあっては、船外機10の転舵軸であるスイベルシャフト50を操舵用油圧シリンダ40で回動するように構成したので、手動でスイベルシャフト50を回動する場合に比して操舵荷重を軽量化することができ、よって船外機10の操舵フィーリングを向上させることができる。また、スイベルシャフト50を収容するスイベルケース12に、断面視において凹状を呈する凹部54を形成し、操舵用油圧シリンダ40を凹部54の内部空間に配置することで、操舵用油圧シリンダ40を船外機10の転舵角に関わらずその外形線80内に位置させるように構成したので、操舵用油圧シリンダ40が常に船外機10から突出することがなく、よって船外機10の周囲のスペースが制約されるのを防止することができる。さらに、凹部54の断面を凹状(コの字状)としたので、スイベルケース12の強度を向上させることができる。
【0042】
また、操舵用油圧シリンダ40を、その長手方向が上面視略矩形を呈する凹部54の対角線上に位置するように配置したので、凹部54の内部空間を有効に利用してより外形の大きい油圧シリンダ(換言すれば、より出力の大きい油圧シリンダ)を配置することができる。また、操舵用油圧シリンダ40のピストンロッドのストローク量を大きくすることができるため、スイベルシャフト50の回動角度(計60度)を確保しつつ、スイベルシャフト50からロッドヘッド40aまでの離間距離(スイベルシャフトの回転半径に相当)を大きくすることができ、よって駆動力を増大することができる。別言すれば、スイベルシャフト50を回動させるのに必要な駆動力を小さくすることができる。ロッドヘッド40aとスイベルシャフト50を直接接続するのではなく、それらの間に出力部側ステー60を介在させたのは、この意図からである。
【0043】
さらに、凹部54の内部空間において、前記対角線を形成する角と異なる角の付近に回動角センサ44を配置するように構成したので、凹部54の内部空間をより有効に利用して操舵用油圧シリンダ40および回動角センサ44をコンパクトに配置することができる。
【0044】
また、操舵用油圧シリンダ40を凹部54の内部空間に支持する出力部側ステー60を、ロッドヘッド40aの上部を支持する第1の出力部側ステー60aとその下部を支持する第2の出力部側ステー60bとから構成すると共に、本体側ステー64を、シリンダボトム40bの上部を支持する第1の本体側ステー64aとその下部を支持する第2の本体側ステー64bとから構成するようにしたので、操舵用油圧シリンダ40のガタツキを防止することができると共に、出力部側ステー60および本体側ステー64の撓みを防止することができ、よって船外機10の操舵フィーリングを一層向上させることができる。
【0045】
上記した如く、この発明の一つの実施の形態にあっては、スイベルケース12に回動自在に収容されたスイベルシャフト50を介して船体16に転舵自在に取り付けられた船外機10の操舵装置において、伸縮して前記スイベルシャフト50を回動させる伸縮型の油圧シリンダ(操舵用油圧シリンダ40)を備えると共に、前記スイベルケース12に断面視において凹状を呈すると共に、上面視において略矩形を呈する凹部54を形成し、前記伸縮型の油圧シリンダ、その長手方向(シリンダの軸方向)が前記略矩形の対角線上に位置するように前記凹部54の内部空間に配置して前記船外機10の転舵角に関わらず前記船外機を上方から見たときのその外形線80内に位置させるように構成した。
【0047】
また、前記伸縮型の油圧シリンダを前記凹部54の内部空間に支持する支持部(出力部側ステー60と本体側ステー64)を備えると共に、前記支持部を、前記伸縮型の油圧シリンダの上部(ロッドヘッド40aの上部とシリンダボトム40bの上部)を支持する第1の部材(第1の出力部側ステー60aと第1の本体側ステー64a)と、前記伸縮型の油圧シリンダの下部(ロッドヘッド40aの下部とシリンダボトム40bの下部)を支持する第2の部材(第2の出力部側ステー60bと第2の本体側ステー64b)とから構成した。
【0048】
また、前記スイベルシャフト50の回動角を検出する回動角センサ44を備えると共に、前記回動角センサ44を前記凹部54の内部空間に配置するように構成した。
【0049】
尚、上記において、スイベルシャフト50を回動させるアクチュエータとして油圧シリンダを例に挙げたが、それに限られるものではなく、電動モータや油圧モータなどであっても良い。
【0050】
【発明の効果】
請求項1項にあっては、船外機の転舵軸であるスイベルシャフトを伸縮型の油圧シリンダで回動するように構成したので、手動でスイベルシャフトを回動する場合に比して操舵荷重を軽量化することができ、よって船外機の操舵フィーリングを向上させることができる。また、スイベルシャフトを収容するスイベルケースに、断面視において凹状を呈すると共に、上面視において略矩形を呈する凹部を形成し、伸縮型の油圧シリンダ、その長手方向が前記略矩形の対角線上に位置するように前記凹部の内部空間に配置することで、伸縮型の油圧シリンダを船外機の転舵角に関わらず船外機を上方から見たときのその外形線内に位置させるように構成したので、伸縮型の油圧シリンダが常に船外機から突出することがなく、よって船外機の周囲のスペースが制約されるのを防止することができる。さらに、前記凹部の断面を凹状(コ字状)としたので、スイベルケースの強度を向上させることができる。また、凹部の内部空間を有効に利用してより外形の大きい伸縮型の油圧シリンダ(換言すれば、より出力の大きい伸縮型の油圧シリンダ)を配置することができる。さらに、ピストンロッドのストローク量を大きくすることができるため、スイベルシャフトの回動角度を確保しつつ、スイベルシャフトの回転中心からピストンロッドのロッドヘッドまでの離間距離を大きくすることができ、よってスイベルシャフトを回動させるのに必要とされる駆動力(伸縮型の油圧シリンダの出力)を低減させることができる。
【0052】
請求項項にあっては、伸縮型の油圧シリンダを凹部の内部空間に支持する支持部を、前記伸縮型の油圧シリンダの上部を支持する第1の部材と、下部を支持する第2の部材とから構成したので、上記した効果に加え、伸縮型の油圧シリンダのガタツキや支持部の撓みを防止することができ、船外機の操舵フィーリングを一層向上させることができる。
【0053】
請求項項にあっては、スイベルシャフトの回動角を検出する回動角センサを凹部の内部空間に配置するように構成したので、上記した効果に加え、凹部の内部空間をより有効に利用して伸縮型の油圧シリンダおよび回動角センサをコンパクトに配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る船外機の操舵装置を全体的に示す説明図である。
【図2】図1に示す操舵装置の部分説明側面図である。
【図3】図2に示すスイベルケース付近を拡大して示す部分断面図である。
【図4】図3に示すスイベルケース付近を上方から見た平面図である。
【図5】図4のV−V線断面図である。
【図6】船外機を右回りに最大転舵角まで転舵させたときのスイベルケース付近を上方から見た図4と同様な平面図である。
【図7】同様に、船外機を左回りに最大転舵角まで転舵させたときのスイベルケース付近を上方から見た図4と同様な平面図である。
【符号の説明】
10 船外機
12 スイベルケース
16 船体
24 プロペラ
40 操舵用油圧シリンダ(アクチュエータ)
40a ロッドヘッド
40b シリンダボトム
44 回動角センサ
50 スイベルシャフト
52 マウントフレーム
54 凹部
60 出力部側ステー(支持部)
60a 第1の出力部側ステー(第1の部材)
60b 第2の出力部側ステー(第2の部材)
64 本体側ステー(支持部)
64a 第1の本体側ステー(第1の部材)
64b 第2の本体側ステー(第2の部材)
80 船外機の外形線

Claims (3)

  1. スイベルケースに回動自在に収容されたスイベルシャフトを介して船体に転舵自在に取り付けられた船外機の操舵装置において、伸縮して前記スイベルシャフトを回動させる伸縮型の油圧シリンダを備えると共に、前記スイベルケースに断面視において凹状を呈すると共に、上面視において略矩形を呈する凹部を形成し、前記伸縮型の油圧シリンダ、その長手方向が前記略矩形の対角線上に位置するように前記凹部の内部空間に配置して前記船外機の転舵角に関わらず前記船外機を上方から見たときのその外形線内に位置させるように構成したことを特徴とする船外機の操舵装置。
  2. 前記伸縮型の油圧シリンダを前記凹部の内部空間に支持する支持部を備えると共に、前記支持部を、前記伸縮型の油圧シリンダの上部を支持する第1の部材と、前記伸縮型の油圧シリンダの下部を支持する第2の部材とから構成したことを特徴とする請求項1項記載の船外機の操舵装置。
  3. 前記スイベルシャフトの回動角を検出する回動角センサを備えると共に、前記回動角センサを前記凹部の内部空間に配置したことを特徴とする請求項1項または2項記載の船外機の操舵装置。
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