JP4791738B2 - 船外機のチルト装置 - Google Patents

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Description

この発明は、船外機のチルト装置に関し、より詳しくは、チルティングシャフトを回転軸として船外機を揺動させる船外機のチルト装置に関する。
従来、船外機のチルト装置としては、船体の後部に固定された2個のスターンブラケットの間に、船外機が取り付けられたスイベルケースを配置すると共に、チルティングシャフトを、スターンブラケットおよびスイベルケースに穿設された挿通孔に挿通させてそれらを連結するようにした技術が広く知られている(例えば、特許文献1参照)。これにより船外機は、チルティングシャフトを回転軸としてスイベルケースを揺動させることでチルトアップあるいはチルトダウンが行われる。
特開2004−306643号公報
しかしながら、上記した船外機のチルト装置にあっては、特許文献1の図3などに記載される如く、チルティングシャフトが1本(個)のシャフト部材から構成されるため、スイベルケースの挿通孔は、一方のスターンブラケットとの連結部分から他方のスターンブラケットとの連結部分に亘って形成されることとなる。このことから、スイベルケースにおいて挿通孔が形成される部分、換言すれば、スイベルケースにおいてチルティングシャフトが挿通される部分には、他の部品(例えば、船外機を転舵させるための油圧シリンダなど)を取り付けることができず、スイベルケース上における部品のレイアウトの自由度が制約されるという不都合があった。
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、スイベルケース上における部品のレイアウトの自由度を向上させるようにした船外機のチルト装置を提供することにある。
上記の目的を解決するために、請求項1にあっては、船体にスターンブラケットを介して取り付けられる船外機と、前記船外機のスイベルケースを前記スターンブラケットに揺動自在に連結するチルティングシャフトとを備えた船外機のチルト装置において、前記チルティングシャフトは、軸方向に分割される一方、前記スイベルケースにそれぞれフランジ部を介して固定された複数個のシャフト部材からなると共に、前記スイベルケースにおいて前記複数個のシャフト部材の間モノコック構造とし、よって前記複数個のシャフト部材の間に空間が形成されるように構成した。
また、請求項2に係る船外機のチルト装置にあっては、さらに、前記船外機の転舵軸に接続されると共に、前記船体に配置されたステアリングホイールの回転に応じて駆動されて前記船外機を転舵させるアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、前記複数個のシャフト部材の間に形成された空間に配置されるように構成した。
請求項1に係る船外機のチルト装置にあっては、船外機のスイベルケースをスターンブラケットに揺動自在に連結するチルティングシャフトが、軸方向に分割される一方、スイベルケースにそれぞれフランジ部を介して固定された複数個のシャフト部材からなると共に、スイベルケースにおいて複数個のシャフト部材の間モノコック構造とし、よって複数個のシャフト部材の間に空間が形成されるように構成したので、スイベルケースにおいてチルティングシャフトが挿通される部分を減少させることができると共に、それによって形成(確保)された空間に、他の部品などを取り付けることでその空間を有効に利用することができ、よってスイベルケース上における部品のレイアウトの自由度を向上させることができる。また、複数個のシャフト部材が、スイベルケースにそれぞれフランジ部を介して固定されるように構成したので、上記した効果に加え、チルティングシャフトを複数個のシャフト部材に分割した場合であっても、スターンブラケットとスイベルケースを容易に組み立てる(連結させる)ことができる。
また、請求項2に係る船外機のチルト装置にあっては、さらに、船外機の転舵軸に接続されると共に、船体に配置されたステアリングホイールの回転に応じて駆動されて船外機を転舵させるアクチュエータを備え、そのアクチュエータが、複数個のシャフト部材の間に形成された空間に配置されるように構成したので、上記した効果に加え、スイベルケースにアクチュエータをコンパクトに収納することができる。
以下、添付図面に即してこの発明に係る船外機のチルト装置を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、この発明の第1実施例に係る船外機のチルト装置を船外機を中心に全体的に示す概略図であり、図2は、図1の部分説明側面図である。
図1および図2において、符号10は船外機を示す。船外機10は、図示の如く、船体(艇体)12の後部(トランサム)に装着される。
船外機10の上部には、図2に示すように、内燃機関(駆動源。以下「エンジン」という)14が配置される。エンジン14は火花点火式の直列4気筒で2200ccの排気量を備える4サイクルガソリンエンジンからなる。エンジン14は水面上に位置し、エンジンカバー16で覆われて船外機10の内部に配置される。エンジンカバー16で被覆されたエンジン14の付近には、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(Electronic Control Unit。以下「ECU」という)18が配置される。
一方、船外機10の下部には、プロペラ20と、その付近に設けられたラダー22が接続される。プロペラ20は、図示しないクランクシャフト、ドライブシャフト、ギヤ機構およびシフト機構を介してエンジン14に接続され、その動力(エンジン出力)が伝達されて回転し、船体12を前進あるいは後進させる。
また船外機10は、船体12の後部に固定されたスターンブラケット24と、船外機本体が取り付けられると共に、スターンブラケット24に連結されるスイベルケース26と、スイベルケース26に収容されたマウントフレーム28のシャフト部(スイベルシャフト。転舵軸)30とを備える。
マウントフレーム28のシャフト部30は、スイベルケース26の内部に鉛直軸回りに回転自在に収容される。マウントフレーム28は、その上端が船外機10のフレーム10Aに固定される一方、下端(シャフト部30の下端)は、ロアマウントセンターハウジング(図示せず)を介して船体12のフレームに固定される。またスイベルケース26は、略円筒状を呈したチルティングシャフト34を介してスターンブラケット24に取り付けられる(連結される)。
これにより船外機10は、スターンブラケット24を介して船体12に取り付けられると共に、船体12およびスターンブラケット24に対し、シャフト部30を回転軸として転舵自在とされる。また船外機10は、チルティングシャフト34を回転軸としてチルトアップ・ダウンおよびトリムアップ・ダウン自在(揺動自在)とされる。尚、スターンブラケット24、スイベルケース26およびチルティングシャフト34については、後に詳説する。
船外機10は、さらに、スイベルケース26の上部に配置され、船外機10を転舵させるアクチュエータ36を備える。アクチュエータ36は、具体的には、復動油圧シリンダ(以下「転舵用油圧シリンダ」という)と、転舵用油圧シリンダに油路を介して接続されて油圧を供給する油圧ポンプ(図2で共に図示せず)とからなる。
また、スターンブラケット24とスイベルケース26の付近には、船外機10のチルト角度およびトリム角度を調整するための公知のパワーチルトトリムユニット38が配置される。上記したアクチュエータ36とパワーチルトトリムユニット38は、それぞれ信号線36Lおよび38Lを介してECU18に接続される。
図1に示すように、船体12の操縦席42の付近には、操船者によって回転操作自在なステアリングホイール44が配置される。ステアリングホイール44の付近には、操舵角センサ46が配置される。操舵角センサ46は、具体的にはロータリエンコーダからなり、操船者によって入力されたステアリングホイール44の操舵角(回転量)に応じた信号を出力する。
さらに、操縦席42の付近には、船外機10のチルト角度の調整指示を入力するパワーチルトスイッチ48と、トリム角度の調整指示を入力するパワートリムスイッチ50が配置される。各スイッチ48,50は、操船者によって入力された船外機10のチルトアップ・ダウンおよびトリムアップ・ダウンの指示に応じた信号を出力する。上記した操舵角センサ46、パワーチルトスイッチ48およびパワートリムスイッチ50の出力は、それぞれ信号線46L,48L,50Lを介してECU18に送られる。
ECU18は、上記した各センサおよびスイッチの出力に基づき、アクチュエータ36を駆動して船外機10を転舵させると共に、パワーチルトトリムユニット38を駆動して船外機10のチルト角度およびトリム角度を調整する。
ここで、パワーチルトトリムユニット38について説明する。
図3は、スターンブラケット24とスイベルケース26付近を側面から見た拡大部分断面図である。
パワーチルトトリムユニット38は、1本のチルト角度調整用の油圧シリンダ(以下「チルト用油圧シリンダ」という)38aと、2本の(図3で1本のみ示す)トリム角度調整用の油圧シリンダ(以下「トリム用油圧シリンダ」という)38bとを一体的に備える。
チルト用油圧シリンダ38aは、そのシリンダボトムがスターンブラケット24に固定されて船体12に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース26に当接させられる。また、トリム用油圧シリンダ38bも、そのシリンダボトムがスターンブラケット24に固定されて船体12に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース26に当接させられる。これにより、チルト用油圧シリンダ38aあるいはトリム用油圧シリンダ38bを駆動する(伸縮させる)ことで、チルティングシャフト34を回転軸としてスイベルケース26が回転(揺動)され、よって船外機10がチルトアップ・ダウンあるいはトリムアップ・ダウンされる。
図1の説明に戻ると、操縦席42の右側には、シフトレバー54およびスロットルレバー56が配置される。シフトレバー54およびスロットルレバー56は、それぞれプッシュプルケーブル(図示せず)を介してエンジン14のスロットルバルブおよびシフト機構(共に図示せず)に接続される。即ち、シフトレバー54が操作されることによってシフト機構が動作し、船体12の進行方向が切り換えられると共に、スロットルレバー56が操作されることによってスロットルバルブが開閉してエンジン回転数が調整され、船体12の船速が調整される。
次いで、スターンブラケット24、スイベルケース26およびチルティングシャフト34について図3から図6を参照して詳細に説明する。
図4は、スターンブラケット24およびスイベルケース26を上方から見た平面図であり、図5は、図4のV−V線断面図である。尚、図5では、理解の便宜のため、船体12を省略した。
図4によく示すように、船体12の後部には、略左右対称の2個のスターンブラケット24が対をなして固定される。以下、船体12側(図3および図4に矢印Aで示す方向)から見て左側に配置されたスターンブラケットを「左側スターンブラケット」と呼び、符24Lで示す。また、船体12側から見て右側に配置されたスターンブラケットを「右側スターンブラケット」と呼び、符24Rで示す。尚、図3では、左側スターンブラケット24Lを取り外した状態を示す。
左右のスターンブラケット24L,24Rの上端は、図3に示す如く、鉤状(フック状)に形成されると共に、かかる鉤状を呈する部位の前端(船体12の進行方向(矢印Aの反対方向)における前端)付近には、前記したチルティングシャフト34が挿通されるべき挿通孔24La,24Ra(図4および図5に示す)が穿設される。
スイベルケース26は金属材、具体的には、アルミニウム材から製作されると共に、チルティングシャフト34が挿通されるべき挿通孔26aが穿設された壁部(チルトダウンした状態で上面となる面)26bと、壁部26bと略直角をなして連続する壁部(チルトダウンした状態で、船体12の後部面12aに対して所定の距離離間した位置で配置される面。図4で見えず)26cとを備え、側面視において略Lの字状を呈する。また壁部26cには、前記したマウントフレーム28のシャフト部30が収容されるべき円筒部26dが形成される。
図5に示すように、スイベルケース26の壁部26bの内部には、スイベルケース26に配置される部品(例えば、アクチュエータ36など)が収納されるべき空間60が形成される。即ち、スイベルケース26の壁部26bは略箱型を呈する形状に製作される、換言すれば、モノコック構造となるように製作される。尚、図4においては、理解の便宜のため、スイベルケース26の壁部26bの上面部(図5において符号26b1で示す)を省略して示した。
上記の如く構成されたスイベルケース26は、左側スターンブラケット24Lと右側スターンブラケット24Rの間に配置される。
チルティングシャフト34は、軸方向に分割された複数個(具体的には、2個)のシャフト部材からなるように構成される。以下、船体12側から見て左側に配置されたシャフト部材を「左側シャフト部材」と呼び、符34Lで示す。同様に、船体12側から見て右側に配置されたシャフト部材を「右側シャフト部材」と呼び、符34Rで示す。
図6は、図5に示す左側スターンブラケット24L、スイベルケース26および左側シャフト部材34Lを表す拡大部分断面図である。尚、以下において左側スターンブラケット24Lおよび左側シャフト部材34Lを例に挙げて説明するが、左右のスターンブラケット24L,24Rおよびチルティングシャフト34L,34Rは左右対称のため、以下の説明は右側スターンブラケット24Rおよび右側シャフト部材34Rにも妥当する。
左側シャフト部材34Lは、スイベルケース26の挿通孔26aに挿通される第1の部位34Laと、左側シャフト部材34Lの半径方向に突出するように形成されるフランジ部34Lbと、左側スターンブラケット24Lの挿通孔24Laに挿通される第2の部位34Lcと、左側スターンブラケット24Lの外方(図6の左側スターンブラケット24Lにおいてスイベルケース26との連結部分の反対側の方向)に突出する突出部34Ldとからなる。
左側シャフト部材34Lの第1の部位34Laには、雄ネジが螺刻されると共に、スイベルケース26の挿通孔26aの内側には、前記雄ネジと係合可能な雌ネジが螺刻される。また、スイベルケース26の挿通孔26aには、左側シャフト部材34Lのフランジ部34Lbと嵌合可能な形状を呈したフランジ受け部26eが形成される。
これにより左側シャフト部材34Lは、第1の部位34Laを挿通孔26aに挿通して回転させることでスイベルケース26に締結されると共に、フランジ部34Lbをフランジ受け部26eに嵌合させることで所定の位置で固定される。
左側スターンブラケット24Lの挿通孔24Laには、ブシュ(すべり軸受)64が挿入されて嵌められる。スイベルケース26に固定された左側シャフト部材34L、正確には左側シャフト部材34Lの第2の部位34Lcは、その挿通孔24La(正確には、挿通孔24Laに挿入されたブシュ64)に挿通される。従って、左側シャフト部材34Lは、左側スターンブラケット24Lに対して回転自在に接続される。尚、左側スターンブラケット24Lとスイベルケース26の間には、ウェーブワッシャ66が介挿される。
左側シャフト部材34Lの突出部34Ldには、雄ネジが螺刻される。図示の如く、スラストワッシャ68およびウェーブワッシャ70が突出部34Ldに挿通させられた後、ナット72が突出部34Ldに挿通させられて左側スターンブラケット24Lとスイベルケース26を締結させる。これによりスイベルケース26は、左側スターンブラケット24Lに対して左側シャフト部材34Lを中心として(回転軸として)揺動自在に連結(接続)される。
図4および図5の説明に戻ると、マウントフレーム28においてシャフト部30の直上付近には、ステー74が設けられる。
アクチュエータ36は、前述したように、転舵用油圧シリンダ36aおよび油圧ポンプ36bを備えると共に、スイベルケース26の壁部26bの空間60に配置される。転舵用油圧シリンダ36aは、ロッドヘッド36a1がステー74(即ち、船体12の長軸線に対して水平方向の角度(転舵角)変位を生じる部位)に回転自在に接続される。また転舵用油圧シリンダ36aのシリンダボトム36a2は、スイベルケース26の壁部26b(船体12の長軸線に対して水平方向の角度(転舵角)変位を生じない部位)に接続される。これにより、ステアリングホイール44の回転に応じて油圧ポンプ36bを作動させて転舵用油圧シリンダ36aを駆動(伸縮)させることで、マウントフレーム28およびシャフト部30が回転され、よって船外機10が左右に転舵される。
ここで、この実施の形態に係るアクチュエータ36において特徴的なことは、アクチュエータ36の一部分、正確には転舵用油圧シリンダ36aのシリンダボトム36a2および油圧ポンプ36bの一部分が、図4によく示すように、スイベルケース26の壁部26bの空間60の内、左右のシャフト部材34L,34Rの間に形成された空間60aに配置(収納)されるように構成したことにある。換言すれば、アクチュエータ36は、チルティングシャフト34を2個のシャフト部材34L,34Rに分割することによって形成された空間60aに配置されるように構成した。
このように、この実施例にあっては、船外機10のスイベルケース26をスターンブラケット24に揺動自在に連結するチルティングシャフト34が、軸方向に分割された複数個(具体的には、2個)のシャフト部材(左側シャフト部材34L、右側シャフト部材34R)からなると共に、左側シャフト部材34Lと右側シャフト部材34Rの間に空間60aが形成されるように構成したので、従来技術のスイベルケースにおいてチルティングシャフトが挿通されていた部分を減少させることができると共に、それによって形成(確保)された空間60aに、例えばスイベルケース26に配置されるべきアクチュエータ36などを取り付けることでその空間60aを有効に利用することができ、よってスイベルケース26上における部品のレイアウトの自由度を向上させることができる。
また、さらに、船外機10のシャフト部30(正確には、シャフト部30の直上付近に設けられたステー74)に接続されると共に、船体12に配置されたステアリングホイール44の回転に応じて駆動されて船外機10を転舵させるアクチュエータ36を備え、そのアクチュエータ36が、左側シャフト部材34Lと右側シャフト部材34Rの間に形成された空間60aに配置されるように構成したので、スイベルケース26にアクチュエータ36をコンパクトに収納することができる。
また、左側シャフト部材34Lおよび右側シャフト部材34Rが、それぞれスイベルケース26に固定されるように構成したので、チルティングシャフト34を複数個のシャフト部材34L,34Rに分割した場合であっても、スターンブラケット24とスイベルケース26を容易に組み立てる(連結させる)ことができる。
また、スイベルケース26(正確には、スイベルケース26の壁部26b)をモノコック構造となるように製作したので、スイベルケース26に衝撃などの外力が作用した場合であっても、その外力はスイベルケース26全体に分散されることとなり、よってスイベルケース26の剛性を向上させることができる。
次いで、この発明の第2実施例に係る船外機のチルト装置について説明する。
図7は、第2実施例に係る船外機のチルト装置の左側スターンブラケット24L、スイベルケース26および左側シャフト部材34Lを示す、図6と同様な拡大部分断面図である。尚、以下の説明において、第1実施例と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施例に係る船外機のチルト装置にあっては、左側シャフト部材34Lとスイベルケース26をナット78で締結して固定するように構成した。
図7を参照して具体的に説明すると、左側シャフト部材34Lは、第1の部位34Laからスイベルケース26の壁部26bの空間60(フランジ部34Lbと反対側の方向)に向けて延設される第2の突出部34Leを備える。突出部34Leには、ナット78と係合可能な雄ネジが螺刻される。尚、第1実施例において第1の部位34Laに螺刻された雄ネジおよび、スイベルケース26の挿通孔26aの内側に螺刻された雌ネジは除去される。
これにより左側シャフト部材34Lは、第1の部位34Laを挿通孔26aに挿通させ、フランジ部34Lbをフランジ受け部26eに嵌合させることでスイベルケース26における所定の位置に配置されると共に、第2の突出部34Leにウェーブワッシャ80を挿通させた後、ナット78によって締結されることでスイベルケース26に固定される。
このように、第2実施例にあっては、左右のシャフト部材34L,34Rがナット78によってスイベルケース26に締結して固定されるように構成したので、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
次いで、この発明の第3実施例に係る船外機のチルト装置について説明する。
図8は、第3実施例に係る船外機のチルト装置の左側スターンブラケット24L、スイベルケース26および左側シャフト部材34Lを示す、図6と同様な拡大部分断面図である。尚、以下の説明において、第1実施例と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施例に係る船外機のチルト装置にあっては、左側シャフト部材34Lをスイベルケース26に圧入して固定するよう構成した。
具体的に説明すると、第1実施例において左側シャフト部材34Lの第1の部位34Laに螺刻された雄ネジおよび、スイベルケース26の挿通孔26aの内側に螺刻された雌ネジが除去されると共に、第1の部位34Laの径は、挿通孔26aの孔径に比して僅かに小さくなるように設定される。
またスイベルケース26には、船外機10のチルトアップ・ダウン(即ち、スイベルケース26の揺動)などによって左側シャフト部材34Lが回転してしまうのを防止するための廻り止め六角ボルト82が取り付けられる。廻り止め六角ボルト82は、その端部(ボルトの先端部)がスイベルケース26を貫通(挿通)して左側シャフト部材34L(正確には、左側シャフト部材34Lの第1の部位34La)に到達可能な長さに設定される。
スイベルケース26の適宜位置には、廻り止め六角ボルト82が挿通されるべきネジ孔(図示せず)が穿設される。また、左側シャフト部材34Lの第1の部位34Laには、廻り止め六角ボルト82のボルトの先端部と係止可能な形状を呈したボルト受け溝(図示せず)が形成される。
上記の如く構成された船外機のチルト装置において、左側シャフト部材34Lは、図8において左側から押圧されつつ第1の部位34Laが挿通孔26aに挿通させられると共に、フランジ部34Lbをフランジ受け部26eに嵌合させることでスイベルケース26における所定の位置に固定される。即ち、左側シャフト部材34Lはスイベルケース26に圧入して固定される。その後、廻り止め六角ボルト82は、スイベルケース26のネジ孔に挿通させられると共に、ボルトの先端部が第1の部位34Laのボルト受け溝に係止される。
このように、第3実施例にあっては、左右のシャフト部材34L,34Rがスイベルケース26に圧入して固定されるように構成したので、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
また、廻り止め六角ボルト82を備えるように構成したので、船外機10がチルトアップ・ダウンした場合に、左右のシャフト部材34L,34Rがスイベルケース26に対して回転してしまうことを防止することができる。さらに、左右のシャフト部材34L,34Rがスイベルケース26の挿通孔26aから脱落してしまうことも防止することができる。
次いで、この発明の第4実施例に係る船外機のチルト装置について説明する。
図9は、第4実施例に係る船外機のチルト装置の左側スターンブラケット24L、スイベルケース26および左側シャフト部材34Lを示す、図6と同様な拡大部分断面図である。尚、以下の説明において、第1実施例と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第4実施例に係る船外機のチルト装置にあっては、左側シャフト部材34Lのフランジ部34Lbをスイベルケース26のフランジ受け部26eに六角ボルト84で締結し、よって左側シャフト部材34Lをスイベルケース26に固定するように構成した。
図9を参照して具体的に説明すると、左側フランジ部材34Lのフランジ部34Lbには、六角ボルト84が挿通されるべき挿通孔34Lb1が複数箇所、具体的には2箇所穿設される。また挿通孔34Lb1には、六角ボルト84のボルト頭部84aを収納可能な形状を呈した凹部34Lb2が形成される。
スイベルケース26のフランジ受け部26eであって、前記したフランジ部34Lbの挿通孔34Lb1に対応する位置には、六角ボルト84が挿入されるべきネジ穴26e1が複数箇所(具体的には、2箇所)穿設される。尚、第1実施例において第1の部位34Laに螺刻された雄ネジおよび、スイベルケース26の挿通孔26aの内側に螺刻された雌ネジは除去される。
これにより左側シャフト部材34Lは、第1の部位34Laを挿通孔26aに挿通させ、フランジ部34Lbをフランジ受け部26eに嵌合させることでスイベルケース26における所定の位置に配置される。その後、左側シャフト部材34Lは、六角ボルト84を、フランジ部34Lbの挿通孔34Lb1およびフランジ受け部26eのネジ穴26e1に挿通させることでスイベルケース26に締結されて固定される。このとき六角ボルト84のボルト頭部84aは、図示の如く、凹部34Lb2に収納される。
このように、第4実施例にあっては、左右のシャフト部材34L,34Rのフランジ部34Lb,34Rbを六角ボルト84でスイベルケース26のフランジ受け部26eに締結し、よって左右のシャフト部材34L,34Rをスイベルケース26に固定するように構成したので、第1実施例と同様の効果を得ることができる。
次いで、この発明の第5実施例に係る船外機のチルト装置について説明する。
図10は、第5実施例に係る船外機のチルト装置の左右のスターンブラケット24L,24Rとスイベルケース26を船体12側から見た、図5と同様な部分断面図である。尚、以下の説明において、第1実施例と共通の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第5実施例に係る船外機のチルト装置にあっては、第1実施例のスイベルケース26の壁部26bの上面部26b1を除去し、それに代えてスイベルケースカバー90を配置するように構成した。
具体的に説明すると、スイベルケース26の壁部26bの上面には、金属材、具体的には、アルミニウム材から製作されるスイベルケースカバー90が、アクチュエータ36などを覆うように配置される。スイベルケースカバー90には、六角ボルト92が挿通可能な挿通孔90aが複数箇所(具体的には6箇所。図10に2箇所のみ示す)穿設される。
またスイベルケース26の壁部26bであって、前記したスイベルケースカバー90の挿通孔90aに対応する位置には、六角ボルト92が挿入されるべきネジ穴26b2が複数箇所、具体的には6箇所(図10に2箇所のみ示す)穿設される。
上記の如く構成された船外機のチルト装置において、スイベルケースカバー90は、スイベルケース26の壁部26bの上面に配置された後、六角ボルト92を、スイベルケースカバー90の挿通孔90aおよびスイベルケース26のネジ穴26b2に挿通させることでスイベルケース26に締結されて固定される。
このように、第5実施例にあっては、スイベルケース26の壁部26bの上面にスイベルケースカバー90を配置するように構成したので、スイベルケース26の壁部26bの内部(空間60)に配置されるアクチュエータ36に異常あるいは故障などが発生した場合であっても、スイベルケースカバー90を取り外すことで、点検あるいは交換を容易に行うことができる。
尚、残余の効果は第1実施例と同様であるので、説明を省略する。
以上の如く、この発明の第1から第5実施例にあっては、船体(12)にスターンブラケット(24)を介して取り付けられる船外機(10)と、前記船外機のスイベルケース(26)を前記スターンブラケットに揺動自在に連結するチルティングシャフト(34)とを備えた船外機のチルト装置において、前記チルティングシャフトは、軸方向に分割される一方、前記スイベルケース(26)にそれぞれフランジ部(34Lb,34Rb)を介して固定された複数個のシャフト部材(左側シャフト部材34L,右側シャフト部材34R)からなると共に、前記スイベルケースにおいて前記複数個のシャフト部材の間モノコック構造とし第1から第4実施例における壁部26b、第5実施例における壁部26bとスイベルケースカバー90)、よって前記複数個のシャフト部材の間に空間(60a)が形成されるように構成した。
また、さらに、前記船外機(10)の転舵軸(シャフト部30)に接続されると共に、前記船体(12)に配置されたステアリングホイール(44)の回転に応じて駆動されて前記船外機を転舵させるアクチュエータ(36)を備え、前記アクチュエータは、前記複数個のシャフト部材(34L,34R)の間に形成された空間(60a)に配置されるように構成した。
尚、上記において、チルティングシャフト34を2個のシャフト部材(左側シャフト部材34L,右側シャフト部材34R)に分割するように構成したが、3個以上のシャフト部材に分割するように構成してもよい。
また、左側シャフト部材34Lと右側シャフト部材34Rの間に形成された空間60aに、アクチュエータ36を配置するように構成したが、それに限られるものではなく、スイベルケース26付近に配置されるものであれば、どのようなものでも配置可能である。
また、プロペラ20の駆動源としてエンジン14を備える如く構成したが、エンジンと電動モータを備えたハイブリッド型の船外機であってもよい。
また、スイベルケース26およびスイベルケースカバー90を金属材、具体的には、アルミニウム材から製作されるようにしたが、樹脂材などから製作されるように構成してもよい。
この発明の第1実施例に係る船外機のチルト装置を船外機を中心に全体的に示す概略図である。 図1に示す船外機のチルト装置の部分説明側面図である。 図2に示すスターンブラケットとスイベルケース付近を側面から見た拡大部分断面図である。 図3に示すスターンブラケットおよびスイベルケースを上方から見た平面図である。 図4のV−V線断面図である。 図5に示す左側スターンブラケット、スイベルケースおよび左側シャフト部材を表す拡大部分断面図である。 この発明の第2実施例に係る船外機のチルト装置の左側スターンブラケット、スイベルケースおよび左側シャフト部材を示す、図6と同様な拡大部分断面図である。 この発明の第3実施例に係る船外機のチルト装置の左側スターンブラケット、スイベルケースおよび左側シャフト部材を示す、図6と同様な拡大部分断面図である。 この発明の第4実施例に係る船外機のチルト装置の左側スターンブラケット、スイベルケースおよび左側シャフト部材を示す、図6と同様な拡大部分断面図である。 この発明の第5実施例に係る船外機のチルト装置の左右のスターンブラケットおよびスイベルケースを船体側から見た、図5と同様な部分断面図である。
符号の説明
10 船外機、12 船体、24 スターンブラケット、26 スイベルケース、30 シャフト部(転舵軸)、34 チルティングシャフト、34L 左側シャフト部材(シャフト部材)、34R 右側シャフト部材(シャフト部材)、36 アクチュエータ、44 ステアリングホイール、60a 空間

Claims (2)

  1. 船体にスターンブラケットを介して取り付けられる船外機と、前記船外機のスイベルケースを前記スターンブラケットに揺動自在に連結するチルティングシャフトとを備えた船外機のチルト装置において、前記チルティングシャフトは、軸方向に分割される一方、前記スイベルケースにそれぞれフランジ部を介して固定された複数個のシャフト部材からなると共に、前記スイベルケースにおいて前記複数個のシャフト部材の間モノコック構造とし、よって前記複数個のシャフト部材の間に空間が形成されるように構成したことを特徴とする船外機のチルト装置。
  2. さらに、前記船外機の転舵軸に接続されると共に、前記船体に配置されたステアリングホイールの回転に応じて駆動されて前記船外機を転舵させるアクチュエータを備え、前記アクチュエータは、前記複数個のシャフト部材の間に形成された空間に配置されるように構成したことを特徴とする請求項1記載の船外機のチルト装置。
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