JP2004249792A - 船外機の操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】船外機本体と懸架部との接続部に両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段を設けた場合であっても、操舵用のアクチュエータを前記船外機本体と懸架部との間に介在させることができ、よって前記アクチュエータの取り付け位置の自由度を向上させることができるようにした船外機の操舵装置を提供する。
【解決手段】操舵用油圧シリンダ40のロッドヘッド40a1を船外機本体10Aに接続し、シリンダボトム40b1を懸架部10Bに接続すると共に、前記ロッドヘッド40a1と船外機本体10Aを接続するロッドヘッド側接続部40ajと、前記シリンダボトム40b1と懸架部10Bを接続するシリンダボトム側接続部40bjに、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段(ロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66)を設ける。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は船外機の操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、内燃機関と前記内燃機関によって駆動されるプロペラなどを備えた船外機本体は、転舵軸であるスイベルシャフトと前記スイベルシャフトが回動自在に収容されるスイベルケースなどからなる懸架部を介して船体に転舵自在に取り付けられる。
【0003】
従来、前記したスイベルシャフトを回動させる動力源は、スイベルシャフトに連結されたティラーハンドルを手動で操舵するティラーハンドルタイプや、スイベルシャフトに連結されたリンク機構をプッシュプルケーブルを介して手動で遠隔操作するリモートコントロールタイプなど、そのほとんどが人力によるものであった。
【0004】
ところが、上記した人力によるものは、操舵荷重が重いなどの理由により、操舵フィーリングが良くないといった不具合があった。そこで、例えば特許文献1に記載されるように、船外機とは別体の構成として操舵用の油圧シリンダを船体に取り付けると共に、リンク機構を介してティラーハンドルと連結することで、ティラーハンドルを油圧シリンダで操舵することも提案されているが、そのように構成すると、部品点数の増加や重量の増加を伴うと共に、船体に油圧シリンダを取り付けるためのスペースが必要になるといった不具合があった。
【0005】
このような不具合を解決する技術として、例えば特許文献2を挙げることができる。特許文献2に記載される技術にあっては、操舵用の油圧シリンダを懸架部に直接取り付ける、具体的には、油圧シリンダの出力部(ピストンロッド)をスイベルシャフトあるいは船外機本体に接続し、本体(シリンダ)をスイベルケースに接続するように構成することで、部品点数および重量の増加を抑制すると共に、船体への油圧シリンダの取り付けを不要としている。
【0006】
ところで、船外機本体には、内燃機関の動作やプロペラが水中から受ける抵抗などによって振動が生じる。このため、船外機本体から懸架部に伝達される振動を減衰させることで、船体に伝達される振動を低減させることが望ましい。そこで、一般に船外機にあっては、船外機本体と懸架部の接続部にラバー(振動減衰手段)を配置することで、船外機本体と懸架部の変位を可能とし、よって船外機本体から懸架部に伝達される振動を減衰させるようにしている(例えば、非特許文献1参照)。
【0007】
【特許文献1】
特開昭62−125996号公報(図2など)
【特許文献2】
特開平2−279495号公報(図7、図16など)
【非特許文献1】
本田技研工業株式会社 整備資料課 ホンダ船外機BF115A・BF130Aのサービスマニュアル 平成10年5月 p.12−47,p.13−5
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
一般に船外機は、非特許文献1を参照して説明した如く、船外機本体と懸架部が変位可能に構成される。そのため、特許文献2に一つの例として記載されるように、アクチュエータの出力部(あるいは本体)を船外機本体に接続し、本体(あるいは出力部)を懸架部に接続する、即ち、船外機本体と懸架部との間に操舵用のアクチュエータを介在させるように構成すると、船外機本体と懸架部が変位することによって船外機本体からアクチュエータ、懸架部へと続く一連の接続構成に過大な応力が作用し、場合によってはそれらの接続構成を破損させる恐れがあった。
【0009】
一方、特許文献2に他の例として記載されるように、油圧シリンダの出力部をスイベルシャフトに接続し、本体をスイベルケースに接続することによって油圧シリンダの接続構成を懸架部で完結するようにすれば、かかる不具合は生じない。しかしながら、操舵用アクチュエータの接続構成を懸架部で完結させるのを前提にすると、アクチュエータの取り付け位置の自由度を低下させてしまうという不都合があった。
【0010】
従って、この発明の目的は上記した課題を解決し、船外機本体と懸架部との接続部に両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段を設けた場合であっても、操舵用のアクチュエータを前記船外機本体と懸架部との間に介在させることができ、よって前記アクチュエータの取り付け位置の自由度を向上させることができるようにした船外機の操舵装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を解決するために、この発明は請求項1項において、内燃機関によって駆動されるプロペラを備えた船外機本体を、転舵軸であるスイベルシャフトが回動自在に収容されるスイベルケースを備えた懸架部を介して船体に転舵自在に取り付けると共に、前記船外機本体と懸架部の接続部に、前記船外機本体と懸架部を変位させて前記船外機本体から前記懸架部に伝達される振動を減衰させる振動減衰手段を設けた船外機の操舵装置において、前記スイベルシャフトを回動させて前記船外機本体を転舵させるアクチュエータを備え、前記アクチュエータの本体および出力部の一方を前記船外機本体に接続し、他方を前記懸架部に接続すると共に、前記一方と前記船外機本体を接続する第1の接続部と、前記他方と前記懸架部を接続する第2の接続部の少なくともいずれかに、前記振動減衰手段によって生じる船外機本体と懸架部の変位を吸収する変位吸収手段を設けるように構成した。
【0012】
このように、操舵用のアクチュエータの本体および出力部の一方を船外機本体に接続し、他方を懸架部に接続すると共に、前記一方と船外機本体を接続する第1の接続部と、前記他方と懸架部を接続する第2の接続部の少なくともいずれかに、船外機本体と懸架部の変位を吸収する変位吸収手段を設けるように構成したので、船外機本体と懸架部が変位しても、船外機本体からアクチュエータ、懸架部へと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。このため、船外機本体と懸架部の接続部に両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段を設けた場合であっても、操舵用のアクチュエータを前記船外機本体と懸架部との間に介在させることができ、よって前記アクチュエータの取り付け位置の自由度を向上させることができる。
【0013】
また、請求項2項にあっては、前記変位吸収手段は、弾性材、スプリングおよび間隙の少なくともいずれかからなるように構成した。
【0014】
このように、船外機本体と懸架部の変位を吸収する変位吸収手段として、弾性材、スプリングおよび間隙の少なくともいずれかを用いるようにしたので、構成を簡素にすることができる。
【0015】
また、請求項3項にあっては、前記船外機本体と懸架部の接続部を、前記懸架部の上端付近に位置する上端側接続部と前記懸架部の下端付近に位置する下端側接続部とから構成し、前記上端側接続部と下端側接続部に前記振動減衰手段を設けると共に、前記アクチュエータを前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近に配置し、よって前記第1の接続部と第2の接続部を、前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近に位置させるように構成した。
【0016】
このように、船外機本体と懸架部の接続部を、前記懸架部の上端付近に位置する上端側接続部と前記懸架部の下端付近に位置する下端側接続部とから構成し、前記上端側接続部と下端側接続部に前記振動減衰手段を設けるように構成したので、船外機本体と懸架部の変位は、前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近を中心として行われる。即ち、船外機本体と懸架部の変位は、前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近で最も小さくなる。即ち、操舵用のアクチュエータを前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近に配置することで、変位吸収手段に作用する応力を低減することができるため、上記した効果に加え、変位吸収手段の劣化を抑制することができると共に、吸収可能な応力の容量を小さくすることができるため、変位吸収手段を小型化して構成をより簡素にすることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に即してこの発明の一つの実施の形態に係る船外機の操舵装置を説明する。
【0018】
図1はその船外機の操舵装置を全体的に示す説明図であり、図2は図1の部分説明側面図である。
【0019】
図1および図2において、符合10は船外機を示す。船外機10は、図2に示す如く、推進力を生じる船外機本体10Aと、船外機本体10Aが接続されてそれを支持する懸架部10Bに大別される。懸架部10Bは、スイベルシャフト(後述)と、スイベルシャフトが回動自在に収容されるスイベルケース12と、スイベルケース12が接続されるスターンブラケット14などを備え、船体16の後尾に取り付けられる。船外機本体10Aは、懸架部10Bに転舵自在に接続されることにより、船体(船舶)16の後尾に転舵自在に取り付けられる。
【0020】
図1および図2に示すように、船外機本体10Aは、その上部に内燃機関18(以下「エンジン」という)を備える。エンジン18は火花点火式の直列4気筒で2200ccの排気量を備える4サイクルガソリンエンジンからなる。エンジン18は水面上に位置し、エンジンカバー20で被覆される。エンジンカバー20で被覆されたエンジン18の付近には、マイクロコンピュータからなる電子制御ユニット(以下「ECU」という)22が配置される。
【0021】
また、船外機本体10Aは、その下部にプロペラ24と、その付近に設けられたラダー26を備える。プロペラ24は、図示しないクランクシャフト、ドライブシャフト、ギヤ機構およびシフト機構を介してエンジン18の動力が伝達され、船体16を前進あるいは後進させる。
【0022】
図1に示す如く、船体16の操縦席付近にはステアリングホイール28が配置される。ステアリングホイール28の付近には舵角センサ30が配置される。舵角センサ30は、具体的にはロータリエンコーダからなり、操縦者によって入力されたステアリングホイール28の操舵(操作)角に応じた信号を出力する。また、操縦席の右側にはスロットルレバー32およびシフトレバー34が配置され、それらの操作は図示しないプッシュプルケーブルを介してエンジン18のスロットルバルブおよびシフト機構(共に図示せず)に伝達される。
【0023】
さらに、操縦席付近には、船外機本体10Aのチルト角度を調整するためのパワーチルトスイッチ36と、トリム角度を調整するためのパワートリムスイッチ38が配置され、操縦者によって入力されるチルトのアップ・ダウンおよびトリムのアップ・ダウンの指示に応じた信号を出力する。上記した舵角センサ30、パワーチルトスイッチ36およびパワートリムスイッチ38の出力は、信号線30L,36L,38Lを介してECU22に送られる。
【0024】
また、図2に示すように、前記した懸架部10Bには、操舵用のアクチュエータ、具体的には油圧シリンダ40(以下「操舵用油圧シリンダ」という)と、チルト角度およびトリム角度調整用の公知のパワーチルトトリムユニット42が配置され、それぞれ信号線40Lおよび42Lを介してECU22に接続される。
【0025】
ECU22は、上記したセンサおよびスイッチの出力に基づき、操舵用油圧シリンダ40を駆動して船外機10を転舵させると共に、パワーチルトトリムユニット42を動作させて船外機10のチルト角度およびトリム角度を調整する。
【0026】
図3は、図2に示す懸架部10B付近を拡大した部分断面図である。
【0027】
図3に示すように、パワーチルトトリムユニット42は、1本のチルト角度調整用の油圧シリンダ(以下「チルト用油圧シリンダ」という)42aと、2本の(図では1本のみ表れる)トリム角度調整用の油圧シリンダ(以下「トリム用油圧シリンダ」という)42bを一体的に備える。
【0028】
チルト用油圧シリンダ42aは、そのシリンダボトムがスターンブラケット14に固定されて船体16に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース12に当接させられる。トリム用油圧シリンダ42bも、そのシリンダボトムがスターンブラケット14に固定されて船体16に取り付けられると共に、ピストンロッドのロッドヘッドがスイベルケース12に当接させられる。
【0029】
スイベルケース12は、チルティングシャフト46を介し、チルティングシャフト46を中心として相対角度変位自在にスターンブラケット14と接続される。また、スイベルケース12は、その内部にスイベルシャフト50が回動自在に収容される。スイベルシャフト50は重力方向に軸方向を有し、その上端がマウントフレーム52に固定されると共に、下端がロアマウントセンターハウジング54に固定される。
【0030】
マウントフレーム52は、その内部に六角ボルト52aを備える。六角ボルト52aは、アッパマウントラバー56(弾性材)を介して船外機本体10Aと接続される。また、ロアマウントセンターハウジング54は、その内部に六角ボルト54aを備える。六角ボルト54aは、ロアマウントラバー58(弾性材)を介して船外機本体10Aと接続される。以下、マウントフレーム52と船外機本体10Aの接続部(具体的には六角ボルト52aと船外機本体10Aの接続部。符号52jで示す)を上端側接続部という。また、ロアマウントセンターハウジング54と船外機本体10Aの接続部(具体的には六角ボルト54aと船外機本体10Aの接続部。符号54jで示す)を下端側接続部という。
【0031】
このように、マウントフレーム52と船外機本体10Aの接続部である上端側接続部52jにアッパマウントラバー56を設けると共に、ロアマウントセンターハウジング54と船外機本体10Aの接続部である下端側接続部54jにロアマウントラバー58を設けるように構成したので、船外機本体10Aに振動が生じると、アッパマウントラバー56とロアマウントラバー58が変形し、船外機本体10Aと懸架部10Bを変位させる。これにより、船外機本体10Aから懸架部10Bに伝達される振動を減衰することができ、よって船外機本体10Aから船体16に伝達される振動を低減することができる。
【0032】
また、スイベルケース12の上部には、前記した操舵用油圧シリンダ40が配置される。
【0033】
図4は、スイベルケース12付近を上方から見た平面図である。
【0034】
図3および図4に示すように、操舵用油圧シリンダ40は、その出力部、具体的には、ピストンロッド40aのロッドヘッド40a1が船外機本体10Aに接続されると共に、本体、具体的には、シリンダ40bのシリンダボトム40b1が懸架部10Bのスイベルケース12に接続される。
【0035】
図5は、図3に示す操舵用油圧シリンダ40付近を拡大した部分断面図であり、図6は、図4に示す操舵用油圧シリンダ40付近を拡大した部分断面図である。
【0036】
図5および図6に良く示すように、ロッドヘッド40a1は、上面視ドーナツ状のラバー60(弾性材。以下、「ロッドヘッド側ラバー」という)を介し、船外機本体10Aに固定された円筒状部材62(以下、「ロッドヘッド側円筒状部材」という)に回転自在に取り付けられる。また、シリンダボトム40b1は、上面視ドーナツ状のラバー66(弾性材。以下、「シリンダボトム側ラバー」という)を介し、スイベルケース12の上部に固定された円筒状部材68(以下、「シリンダボトム側円筒状部材」という)に回転自在に取り付けられる。以下、操舵用油圧シリンダのロッドヘッド40a1と船外機本体10Aの接続部(符号40ajで示す)を「ロッドヘッド側接続部」という。また、シリンダボトム40b1と懸架部10Bの接続部(符号40bjで示す)を「シリンダボトム側接続部」という。
【0037】
このように、この実施の形態にあっては、操舵用油圧シリンダのロッドヘッド40a1と船外機本体10Aを接続するロッドヘッド側接続部40ajにロッドヘッド側ラバー60を設けると共に、シリンダボトム40b1と懸架部10Bを接続するシリンダボトム側接続部40bjにシリンダボトム側ラバー66を設けるように構成した。このため、船外機本体10Aと懸架部10Bの接続部である上端側接続部52jと下端側接続部54jに、それぞれアッパマウントラバー56とロアマウントラバー58を設け、船外機本体10Aと懸架部10Bに変位させて振動を減衰させるように構成した場合であっても、かかる変位をロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66が変形することによって吸収することができ、よって船外機本体10Aから操舵用油圧シリンダ40、懸架部10Bへと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。
【0038】
次いで、上記に基づいて船外機本体10Aの転舵について概説する。前述の如く、操縦者がステアリングホイール28を操舵すると、その操舵角は操舵角センサ30を介してECU22に入力される。ECU22は、入力された操舵角に基づいて油圧ポンプを駆動して操舵用油圧シリンダ40を駆動(伸縮)し、スイベルシャフト50を回動させて船外機本体10Aを転舵させる。
【0039】
即ち、操舵用油圧シリンダ40を伸縮させることにより、スイベルシャフト50を転舵軸として船外機本体10Aの水平方向の転舵がパワーアシストされ、よってプロペラ24およびラダー26が揺動されて船体16が操舵される。具体的には、操舵用油圧シリンダ40が伸び方向に駆動されることにより、スイベルシャフト50およびマウントフレーム52が船体16に対して右回り(上面視において右回り)に回動し、船外機本体10Aが右回りに転舵され、よって船体16が左回り(上面視において左回り)に操舵(左旋回)される。
【0040】
一方、操舵用油圧シリンダ40が縮み方向に駆動されることにより、スイベルシャフト50およびマウントフレーム52が船体16に対して左回りに回動し、船外機本体10Aが左回りに転舵され、よって船体16が右回りに操舵(右旋回)される。尚、この実施の形態に係る船外機10にあっては、右回りの最大転舵角と左回りの最大転舵角がそれぞれ30度ずつであり、計60度の転舵が可能とされる。
【0041】
以上のように、この実施の形態に係る船外機の操舵装置にあっては、操舵用油圧シリンダのロッドヘッド40a1を船外機本体10Aに接続し、シリンダボトム40b1を懸架部10Bに接続すると共に、前記ロッドヘッド40a1と船外機本体10Aを接続するロッドヘッド側接続部40ajと、前記シリンダボトム40b1と懸架部10Bを接続するシリンダボトム側接続部40bjに、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段(ロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66)を設けるように構成したので、船外機本体10Aと懸架部10Bが変位しても、船外機本体10Aから操舵用油圧シリンダ40、懸架部10Bへと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。このため、船外機本体10Aと懸架部10Bの接続部である上端側接続部52jと下端側接続部54jに、両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段(アッパマウントラバー56とロアマウントラバー58)を設けた場合であっても、操舵用油圧シリンダ40を船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に介在させることができ、よって操舵用油圧シリンダ40の取り付け位置の自由度を向上させることができる。
【0042】
また、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段は、弾性材(ロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66)のみからなるので、構成を簡素にすることができる。
【0043】
次いで、図7および図8を参照してこの発明の第2の実施の形態に係る船外機の操舵装置について説明する。
【0044】
図7は、第2の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、操舵用油圧シリンダ40付近を拡大して示す、図5と同様な部分断面図であり、図8は、操舵用油圧シリンダ40付近を拡大して示す、図6と同様な部分断面図である。
【0045】
以下、図7および図8を参照して第1の実施の形態との相違点に焦点をおいて説明すると、第2の実施の形態にあっては、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段として、スプリング(ばね)を使用するように構成した。
【0046】
具体的に説明すると、操舵用油圧シリンダ40のロッドヘッド40a1と船外機本体10Aに固定されたロッドヘッド側円筒状部材62の間には、スプリング602(以下、「ロッドヘッド側スプリング」という)が介在させられる。ロッドヘッド側スプリング602は、ロッドヘッド側円筒状部材62の外周から外方へと伸びる、円弧状を呈する複数個(具体的には90度間隔で4個)の付勢力発生部602aを備える。付勢力発生部602aの先端は、ロッドヘッド40a1の内周に当接され、よってロッドヘッド40a1とロッドヘッド側円筒状部材62の間に付勢力が発生する。
【0047】
また、操舵用油圧シリンダ40のシリンダボトム40b1と懸架部10Bに固定されたシリンダボトム側円筒状部材68の間には、スプリング662(以下、「シリンダボトム側スプリング」という)が介在させられる。シリンダボトム側スプリング662は、シリンダボトム側円筒状部材68の外周から外方へと伸びる、円弧状を呈する複数個(具体的には90度間隔で4個)の付勢力発生部662aを備える。付勢力発生部662aの先端は、シリンダボトム40b1の内周に当接され、よってシリンダボトム40b1とシリンダボトム側円筒状部材68の間に付勢力が発生する。
【0048】
これにより、船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に変位が生じていないときは、付勢力発生部602a,662aの付勢力により、ロッドヘッド40a1の中心にロッドヘッド側円筒状部材62が位置させられると共に、シリンダボトム40b1の中心にシリンダボトム側円筒状部材68が位置させられる。
【0049】
他方、船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に変位が生じた場合は、その方向に対応した付勢力発生部602a,662aが変形することによってかかる変位を吸収することができ、よって船外機本体10Aから操舵用油圧シリンダ40、懸架部10Bへと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。
【0050】
以上のように、この発明の第2の実施の形態にあっては、操舵用油圧シリンダのロッドヘッド40a1と船外機本体10Aを接続するロッドヘッド側接続部40ajにロッドヘッド側スプリング602を設けると共に、シリンダボトム40b1と懸架部10Bを接続するシリンダボトム側接続部40bjにシリンダボトム側スプリング662を設けるように構成したので、船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に生じた変位を付勢力発生部602a,662aが変形することによって吸収することができるため、船外機本体10Aから操舵用油圧シリンダ40、懸架部10Bへと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。このため、第1の実施の形態と同様に、船外機本体10Aと懸架部10Bの接続部である上端側接続部52jと下端側接続部54jに、両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段を設けた場合であっても、操舵用油圧シリンダ40を船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に介在させることができ、よって操舵用油圧シリンダ40の取り付け位置の自由度を向上させることができる。
【0051】
また、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段は、スプリング(ロッドヘッド側スプリング602とシリンダボトム側スプリング662)のみからなるので、構成を簡素にすることができる。
【0052】
尚、残余の構成は、第1の実施の形態と同じであるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0053】
次いで、図9および図10を参照してこの発明の第3の実施の形態に係る船外機の操舵装置について説明する。
【0054】
図9は、第3の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、操舵用油圧シリンダ40付近を拡大して示す、図5と同様な部分断面図であり、図10は、操舵用油圧シリンダ40付近を拡大して示す、図6と同様な部分断面図である。
【0055】
以下、図9および図10を参照して従前の実施の形態との相違点に焦点をおいて説明すると、第3の実施の形態にあっては、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段として、間隙を形成するように構成した。
【0056】
具体的に説明すると、操舵用油圧シリンダ40のロッドヘッド40a1と船外機本体10Aに固定されたロッドヘッド側円筒状部材62の間には、間隙603(以下、「ロッドヘッド側間隙」という)が形成される。即ち、ロッドヘッド側円筒状部材62の直径を、ロッドヘッド40a1の内周の直径に比して所定量(例えば4mmから6mm程度)だけ小さく形成することにより、所定の幅(例えば2mmから3mm程度)を有する上面視ドーナツ状のロッドヘッド側間隙603が形成される。
【0057】
また、操舵用油圧シリンダ40のシリンダボトム40b1と懸架部10Bに固定されたシリンダボトム側円筒状部材68の間には、間隙663(以下、「シリンダボトム側間隙」という)が形成される。即ち、シリンダボトム側円筒状部材68の直径を、シリンダボトム40b1の内周の直径に比して所定量(例えば4mmから6mm程度)だけ小さく形成することにより、所定の幅(例えば2mmから3mm程度)を有する上面視ドーナツ状のシリンダボトム側間隙663が形成される。
【0058】
これにより、船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に変位が生じた場合は、ロッドヘッド側円筒状部材62がロッドヘッド40a1の内周においてロッドヘッド側間隙603だけ変位することができると共に、シリンダボトム側円筒状部材68がシリンダボトム40b1の内周においてシリンダボトム側間隙663だけ変位することができ、よって船外機本体10Aから操舵用油圧シリンダ40、懸架部10Bへと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。
【0059】
以上のように、この発明の第3の実施の形態にあっては、操舵用油圧シリンダのロッドヘッド40a1と船外機本体10Aを接続するロッドヘッド側接続部40ajにロッドヘッド側間隙603を設けると共に、シリンダボトム40b1と懸架部10Bを接続するシリンダボトム側接続部40bjにシリンダボトム側間隙663を設けるように構成したので、船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に変位が生じても、船外機本体10Aから操舵用油圧シリンダ40、懸架部10Bへと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。このため、従前の実施の形態と同様に、船外機本体10Aと懸架部10Bの接続部である上端側接続部52jと下端側接続部54jに、両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段を設けた場合であっても、操舵用油圧シリンダ40を船外機本体10Aと懸架部10Bとの間に介在させることができ、よって操舵用油圧シリンダ40の取り付け位置の自由度を向上させることができる。
【0060】
また、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段を設けるにあたり、新たに追加する部材が存在しないことから、構成をより簡素にすることができる。
【0061】
尚、残余の構成は、従前の実施の形態と同じであるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0062】
次いで、図11を参照してこの発明の第4の実施の形態に係る船外機の操舵装置について説明する。
【0063】
図11は、第4の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、懸架部10B付近を拡大して示す、図3と同様な部分断面図である。
【0064】
以下、図11を参照して従前の実施の形態との相違点に焦点をおいて説明すると、第4の実施の形態にあっては、操舵用油圧シリンダ40を、マウントフレーム52とロアマウントセンターハウジング54の中間付近に配置するようにした。
【0065】
具体的には、操舵用油圧シリンダ40を、マウントフレーム52と船外機本体10Aの接続部である上端側接続部52jと、ロアマウントセンターハウジング54と船外機本体10Aの接続部である下端側接続部54jの中間付近に配置することで、ロッドヘッド側接続部40ajとシリンダボトム側接続部40bjを、上端側接続部52jと下端側接続部54jの中間付近に位置させるように構成した。尚、ロッドヘッド側接続部40ajとシリンダボトム側接続部40bjには、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段として、それぞれ第1の実施の形態で述べたロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66が設けられる。
【0066】
前述した如く、上端側接続部52jと下端側接続部54jには、それぞれアッパマウントラバー56とロアマウントラバー58が設けられるため、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位は、上端側接続部52jと下端側接続部54jの中間付近を中心として行われる。即ち、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位は、上端側接続部52jと下端側接続部54jの中間付近で最も小さくなる。このため、操舵用油圧シリンダ40を上端側接続部52jと下端側接続部54jの中間付近に配置することで、ロッドヘッド側接続部40ajとシリンダボトム側接続部40bjに作用する応力を低減することができ、よってロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66に作用する応力を低減することができる。
【0067】
このため、従前の実施の形態で述べた効果に加え、ラバー60,66の劣化を抑制することができると共に、吸収可能な応力の容量を小さくすることができるため、ラバー60,66を小型化して構成をより簡素にすることができる。
【0068】
尚、残余の構成は、従前の実施の形態と同じであるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
上記した如く、この発明の第1から第4の実施の形態にあっては、内燃機関(エンジン18)によって駆動されるプロペラ24を備えた船外機本体10Aを、転舵軸であるスイベルシャフト50が回動自在に収容されるスイベルケース12を備えた懸架部10Bを介して船体16に転舵自在に取り付けると共に、前記船外機本体10Aと懸架部10Bの接続部(上端側接続部52jと下端側接続部54j)に、前記船外機本体10Aと懸架部10Bを変位させて前記船外機本体10Aから前記懸架部10Bに伝達される振動を減衰させる振動減衰手段(アッパマウントラバー56とロアマウントラバー58)を設けた船外機10の操舵装置において、前記スイベルシャフト50を回動させて前記船外機本体10Aを転舵させるアクチュエータ(操舵用油圧シリンダ40)を備え、前記アクチュエータの本体(シリンダ40b。より具体的にはシリンダボトム40b1)および出力部(ピストンロッド40a。より具体的にはロッドヘッド40a1)の一方を前記船外機本体10Aに接続し、他方を前記懸架部10Bに接続すると共に、前記一方と前記船外機本体10Aを接続する第1の接続部(ロッドヘッド側接続部40aj)と、前記他方と前記懸架部10Bを接続する第2の接続部(シリンダボトム側接続部40bj)の少なくともいずれかに、前記振動減衰手段によって生じる船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段(ロッドヘッド側ラバー60、シリンダボトム側ラバー66、ロッドヘッド側スプリング602、シリンダボトム側スプリング662、ロッドヘッド側間隙603、シリンダボトム側間隙663)を設けるように構成した。
【0070】
また、前記変位吸収手段は、弾性材(ロッドヘッド側ラバー60、シリンダボトム側ラバー66)、スプリング(ロッドヘッド側スプリング602、シリンダボトム側スプリング662)および間隙(ロッドヘッド側間隙603、シリンダボトム側間隙663)の少なくともいずれかからなるように構成した。
【0071】
また、第4の実施の形態に係る船外機の操舵装置にあっては、前記船外機本体10Aと懸架部10Bの接続部を、前記懸架部10Bの上端付近に位置する上端側接続部52jと前記懸架部10Bの下端付近に位置する下端側接続部54jとから構成し、前記上端側接続部52jと下端側接続部54jに前記振動減衰手段を設けると共に、前記アクチュエータを前記上端側接続部52jと下端側接続部52jの中間付近に配置し、よって前記第1の接続部と第2の接続部を、前記上端側接続部52jと下端側接続部54jの中間付近に位置させるように構成した。
【0072】
尚、上記において、スイベルシャフト50を回動させるアクチュエータとして油圧シリンダを例に挙げたが、それに限られるものではなく、電動モータや油圧モータなどであっても良い。
【0073】
また、操舵用油圧シリンダのロッドヘッド40a1と船外機本体10A、ならびにシリンダボトム40b1と懸架部10B(スイベルケース12)を、円筒状部材(ロッドヘッド側円筒状部材62、シリンダボトム側円筒状部材68)を介して接続するようにしたが、ボールジョイントなどを用いて接続しても良い。
【0074】
また、ロッドヘッド側接続部40ajとシリンダボトム側接続部40bjに、それぞれ同種の変位吸収手段を設けるように構成したが、異なる変位吸収手段を設けるようにしても良い。例えば、ロッドヘッド側接続部40ajにロッドヘッド側ラバー60を設け、シリンダボトム側接続部40bjにシリンダボトム側スプリング662を設けるようにしても良い。さらに、ロッドヘッド側接続部40ajとシリンダボトム側接続部40bjのいずれか一方にのみ変位吸収手段を設けるようにしても良い。
【0075】
また、第4の実施の形態において、船外機本体10Aと懸架部10Bの変位を吸収する変位吸収手段として、第1の実施の形態で述べたロッドヘッド側ラバー60とシリンダボトム側ラバー66を使用するように構成したが、第2の実施の形態で述べたロッドヘッド側スプリング602とシリンダボトム側スプリング662を使用しても良く、あるいは第3の実施の形態で述べたロッドヘッド側間隙603とシリンダボトム側間隙663を形成しても良い。尚、スプリング602,662を使用した場合は、ラバー60,66を使用した場合と同様に、それらの劣化を抑制することができると共に、吸収可能な応力の容量を小さくすることができるため、スプリング602,662を小型化して構成をより簡素にすることができる。また、間隙603,663を形成した場合は、それらの幅を小さくすることができるため、ガタツキを低減して操舵フィーリングを向上させることができる。
【0076】
【発明の効果】
請求項1項にあっては、操舵用のアクチュエータの本体および出力部の一方を船外機本体に接続し、他方を懸架部に接続すると共に、前記一方と船外機本体を接続する第1の接続部と、前記他方と懸架部を接続する第2の接続部の少なくともいずれかに、船外機本体と懸架部の変位を吸収する変位吸収手段を設けるように構成したので、船外機本体と懸架部が変位しても、船外機本体からアクチュエータ、懸架部へと続く一連の接続構成に過大な応力が作用することがない。このため、船外機本体と懸架部の接続部に両者を変位させて振動を減衰させる振動減衰手段を設けた場合であっても、操舵用のアクチュエータを前記船外機本体と懸架部との間に介在させることができ、よって前記アクチュエータの取り付け位置の自由度を向上させることができる。
【0077】
請求項2項にあっては、船外機本体と懸架部の変位を吸収する変位吸収手段として、弾性材、スプリングおよび間隙の少なくともいずれかを用いるようにしたので、構成を簡素にすることができる。
【0078】
請求項3項にあっては、船外機本体と懸架部の接続部を、前記懸架部の上端付近に位置する上端側接続部と前記懸架部の下端付近に位置する下端側接続部とから構成し、前記上端側接続部と下端側接続部に前記振動減衰手段を設けるように構成したので、船外機本体と懸架部の変位は、前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近を中心として行われる。即ち、操舵用のアクチュエータを前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近に配置することで、変位吸収手段に作用する応力を低減することができるため、上記した効果に加え、変位吸収手段の劣化を抑制することができると共に、吸収可能な応力の容量を小さくすることができるため、変位吸収手段を小型化して構成をより簡素にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一つの実施の形態に係る船外機の操舵装置を全体的に示す説明図である。
【図2】図1に示す操舵装置の部分説明側面図である。
【図3】図2に示す懸架部付近を拡大して示す部分断面図である。
【図4】図3に示す懸架部付近を上方から見た平面図である。
【図5】図3に示す操舵用油圧シリンダを拡大して示す部分断面図である。
【図6】図4に示す操舵用油圧シリンダを拡大して示す部分断面図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、操舵用油圧シリンダを拡大して示す、図5と同様な部分断面図である。
【図8】第2の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、操舵用油圧シリンダを拡大して示す、図6と同様な部分断面図である。
【図9】この発明の第3の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、操舵用油圧シリンダを拡大して示す、図5と同様な部分断面図である。
【図10】第3の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、操舵用油圧シリンダを拡大して示す、図6と同様な部分断面図である。
【図11】この発明の第4の実施の形態に係る船外機の操舵装置のうち、懸架部付近を拡大して示す、図3と同様な部分断面図である。
【符号の説明】
10 船外機
10A 船外機本体
10B 懸架部
12 スイベルケース
16 船体
24 プロペラ
40 操舵用油圧シリンダ(アクチュエータ)
40a ピストンロッド(出力部)
40a1 ロッドヘッド(出力部)
40aj ロッドヘッド側接続部(第1の接続部)
40b シリンダ(本体)
40b1 シリンダボトム(本体)
40bj シリンダボトム側接続部(第2の接続部)
50 スイベルシャフト
52j 上端側接続部
54j 下端側接続部
56 アッパマウントラバー(振動減衰手段)
58 ロアマウントラバー(振動減衰手段)
60 ロッドヘッド側ラバー(変位吸収手段。弾性材)
602 ロッドヘッド側スプリング(変位吸収手段。スプリング)
603 ロッドヘッド側間隙(変位吸収手段。間隙)
66 シリンダボトム側ラバー(変位吸収手段。弾性材)
662 シリンダボトム側スプリング(変位吸収手段。スプリング)
663 シリンダボトム側間隙(変位吸収手段。間隙)

Claims (3)

  1. 内燃機関によって駆動されるプロペラを備えた船外機本体を、転舵軸であるスイベルシャフトが回動自在に収容されるスイベルケースを備えた懸架部を介して船体に転舵自在に取り付けると共に、前記船外機本体と懸架部の接続部に、前記船外機本体と懸架部を変位させて前記船外機本体から前記懸架部に伝達される振動を減衰させる振動減衰手段を設けた船外機の操舵装置において、前記スイベルシャフトを回動させて前記船外機本体を転舵させるアクチュエータを備え、前記アクチュエータの本体および出力部の一方を前記船外機本体に接続し、他方を前記懸架部に接続すると共に、前記一方と前記船外機本体を接続する第1の接続部と、前記他方と前記懸架部を接続する第2の接続部の少なくともいずれかに、前記振動減衰手段によって生じる船外機本体と懸架部の変位を吸収する変位吸収手段を設けるように構成したことを特徴とする船外機の操舵装置。
  2. 前記変位吸収手段は、弾性材、スプリングおよび間隙の少なくともいずれかからなることを特徴とする請求項1項記載の船外機の操舵装置。
  3. 前記船外機本体と懸架部の接続部を、前記懸架部の上端付近に位置する上端側接続部と前記懸架部の下端付近に位置する下端側接続部とから構成し、前記上端側接続部と下端側接続部に前記振動減衰手段を設けると共に、前記アクチュエータを前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近に配置し、よって前記第1の接続部と第2の接続部を、前記上端側接続部と下端側接続部の中間付近に位置させるように構成したことを特徴とする請求項1項または2項記載の船外機の操舵装置。
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