JP4849478B2 - 経皮ステロイド製剤 - Google Patents

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Description

本発明は、中でも骨粗鬆症および関連症処置用経皮製剤に関する。
骨粗鬆症は、骨量が減る病状であり、結果的に骨が、骨の統合構造の幾らかを失っていき、特に閉経後の女性が患う病状である。しばしば、エストロゲンのようなステロイドの投与により処置される。
EP698612は、特定の11−ヒドロキシステロイドが特に、骨粗鬆症の処置および予防ならびに骨形成に有用であることを開示し、既知の処置による副作用の多くを伴わない。この明細書には、ステロイドが投与されるべきルート(経路)に関する指図がない。しかしながら、実施例が、これら化合物の注射による使用を示す。
WO02/00224およびWO02/00225は、特定の7−ヒドロキシステロイド化合物、特に、3−ヒドロキシ−7β−ヒドロキシステロイド化合物の、神経細胞死に対する保護のための使用を開示する。これらは急速な効果を達成するために、これら化合物が静脈注射により投与されるべきことを示唆する。
WO03/015791は、3−ヒドロキシ−7−ヒドロキシステロイドおよび3−オキソ−7−ヒドロキシステロイド、特に、これらの7β異性体、および、医薬的に許容可能なこれらのエステルの、心臓もしくは腎臓のような(虚血部位より)末梢の器官に対して虚血により誘導されるダメージ(損傷)に対する保護のための使用を開示する。
薬を投与する2つの最も汎用される方法は、経口もしくは注射によるが、両方法とも、深刻な不利な点を持つ。薬剤経口投与は、胃の酸性の環境に対して、同様に、腸管の機構に対して安定なままの薬剤、あるいは、そのような環境から保護されている薬剤に頼る。更に、人々の薬剤吸収速度および様式は異なり、それで、経口ルート経由で血流に実際に届いている薬剤量は、人毎に桁外れに変動し得る。
注射はこれらの不利な点を避けるが、熟練者により行われなくてはならず、時々患者の意図により、しばしば好まれず、もしあまりにしばしば行われたら、ダメージを引き起こし得る。
伝統的に、経皮投与(つまり、皮膚を通した投与であるが、皮膚を破壊することなく)は、皮膚もしくは直下に横たわっている筋組織に効果を及ぼす薬剤に関してのみ、使用されてきた。しかしながら、他の薬剤を用いて使用され得、但し、薬剤は、皮膚を充分効率的に、充分予測可能に通過し得るものである。
我々は今、驚くべきことに、経皮供給が、EP698612、WO02/00224、およびWO02/00225のものも包含している特定のステロイドを用いて使用され得ることを見出した。
これゆえ、本発明は、化合物式(I):
Figure 0004849478
[式中、R、R、R、およびRは互いに、同一もしくは異なっており、各々、オキソ基、水酸基、メルカプト基、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、もしくはアリールオキシ基を表し、これらの点線は、炭素原子のそれぞれに隣り合わない対のうちの1対もしくは2対間が、単結合もしくは2重結合でよいことを指し示す]およびこのエステルの、経皮投与用医薬品製造のための使用にある。
本発明はまた、その活性成分として、上に定義したような化合物式(I)もしくはこのエステルを持っている経皮投与用医薬製剤にある。
本発明は更に、上に定義したような化合物式(I)もしくはこのエステルの経皮投与用接着パッチにあり、本パッチは、基材と該基材上の接着剤の層とを含んでいて、その接着剤がその中に、少なくとも1種の化合物式(I)もしくはこのエステルを分散させている。
本発明の化合物の中でも、好ましい化合物は、式(II):
Figure 0004849478
の化合物およびこのエステルを包含し、式中、R、R、R、およびRは、上に定義したとおりである。
本発明の化合物のもう1つ別の好ましいクラス(分類)は、式(III):
Figure 0004849478
の化合物およびこのエステルであり、式中、R1aが、オキソ基、水酸基、メルカプト基、もしくはハロゲン原子を表し、R、R、およびRは、上に定義したとおりである。
本発明の化合物の尚更に好ましいクラス(分類)は、式(IV):
Figure 0004849478
の化合物およびこのエステルであり、式中、R、R、R、およびRは、上に定義したとおりである。
式(II)の化合物の例は、式(IIa):
Figure 0004849478
を持つ11β−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3,17−ジオンおよびこのエステルを包含する。この化合物は、本発明における使用に好ましい化合物であり、今後<<HAD>>と言う。
式(III)の化合物の例は、式(IIIa):
Figure 0004849478
を持つ7α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン(7α−ヒドロキシ−DHEA)およびこのエステルを包含する。
式(IV)の化合物の例は、式(IVa):
Figure 0004849478
を持つ7β−ヒドロキシエピアンドロステロンおよびこのエステルを包含し、今後7β−OH EPIAと言う。
本発明の化合物において、R、R1a、R、R、もしくはRがハロゲン原子を表す場合、これは、フッ素、塩素、臭素、もしくは沃素原子であってよく、好ましくは塩素原子である。
式(I)の化合物として使用されてよい他の有用なステロイドは、テストステロンおよび3β,17β−ジヒドロキシアンドロスタンのようなアンドロゲンを包含する。
上に言及された化合物のうち、最も好ましいのは、7α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロン、7β−ヒドロキシエピアンドロステロン(7β−OH EPIA)、および11β−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3,17−ジオン(HAD)である。
薬の経皮投与用パッチは通常、医療的に許容可能な布もしくはフィルムでできた基材を含み、この上に、該薬を含浸させた接着剤の層がある。この分野において汎用される如何なる基材も、本発明において使用されてよい。これは例えば、織布、不織布、有孔フィルム、もしくは成型フィルムであってよく、理想的には10〜100μmの厚さである。織布、不織布、および有孔フィルムは、これらが水蒸気の通過を可能ならしめることにおいて有用であり、一方、成型フィルムは、バクテリアに対するバリア(障壁)を与え、防水するに有用である。
しかしながら、接着剤の性質が、パッチの有用性に有意な効果を持つことがあることが判り、それで、何らかの注意をもって選ばれる必要がある。これゆえ、接着剤は、皮膚に接着できなくてはならず、持続した薬剤放出を可能にしなければならず、皮膚に対する侵襲を引き起こしてはならない。一般的に、これらの特性を、皮膚の通常の伸び縮みおよび考えられ得る洗浄にかかわらず、貼り付け後相対的に長い期間、例えば3〜7日に亘って維持しなくてはならない。更に、接着剤は、強過ぎて、パッチ除去時に、皮膚に対して損傷を引き起こすようであってはならない。
我々は今、特定の分類の接着剤が特に、本発明において使用される式(I)のステロイド化合物およびこのエステルと共に有用であることを見出した。
これらの新たな接着剤は、40〜60重量%のアクリル酸メトキシエチル、30〜40重量%のアクリル酸ラウリルもしくはメタクリル酸ラウリル、および10〜25重量%の極性モノマー(単量体)のコポリマーを含む。
該コポリマーにおけるアクリル酸メトキシエチルに由来するユニット(単位)の量は、40〜60重量%であるべきであり、より好ましくは45〜55重量%である。もしこの量が60重量%より多ければ、ゲル化が重合の間に起き、結果的に得られてくるコポリマーが不溶性になる。更に、該コポリマーの粘度は乏しい。他方、もしメタクリル酸メトキシエチルの量が40%より少なければ、接着剤への薬剤の溶解性が減少し、さもなくば達成可能な相対的に高い薬剤のロード(溶かし込み)が達成されない。
第2のコモノマー、アクリル酸ラウリルおよび/またはメタクリル酸ラウリルは、該コポリマー中のモノマー単位の30〜40重量%の量で存在する。この存在は、接着剤の接着を促進し、アクリル酸メトキシエチルと組み合わされた場合、本発明において使用されるステロイドを、吸収促進剤が使用される場合と同様に溶解させるに適切な条件を与える。もし、該コポリマー中のアクリル酸ラウリルおよび/またはメタクリル酸ラウリル単位の量が、30重量%より少なければ、適切な疎水性が達成されない。他方、もしこの量が40%より多ければ、該コポリマーが疎水性になり過ぎ、薬剤の溶解性が減少する。
もしアクリル酸2−エチルヘキシルもしくはメタクリル酸2−エチルヘキシルがそのラウリル体の代わりに使用されたならば、2−エチルヘキシル基の鎖長がラウリル基のものよりも短いので、結果的に得られてくるコポリマーの疎水性薬剤および吸収促進剤を溶解させる能力が減少すると思われる。他方、もし、より長い鎖長を有する(メタ)アクリル酸ステアリルがそのラウリル体の代わりに使用されたならば、接着剤の接着が乏しくなると思われる。
本発明において使用されるコポリマーにおいて必要な第3のモノマーは、極性モノマーである。これは、上記の他の望ましい特性を損なうことなく、該コポリマーにより高い接着性を付与するよう働き、このポリマーの架橋度を向上させることができる。これは、該コポリマー中、該コポリマー単位の10〜25重量%の量で存在すべきである。10重量%未満の該極性モノマーは、適切な接着性を与えず、一方、25%より多ければ結果的に、該コポリマーが極性になり過ぎ、その接着性が減少していく。適切な極性モノマーの例は、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、および酢酸ビニルを包含する。これらのうちの1種のみ、もしくは、2種以上の組み合わせが、使用されてよい。これらのうち、単独、もしくは、他の少なくとも1種の極性モノマーと組み合わせて、アクリル酸、N−ビニル−2−ピロリドン、およびアクリル酸2−ヒドロキシエチルが好ましく、N−ビニル−2−ピロリドンが最も好ましい。いずれにしても、我々は特に、N−ビニル−2−ピロリドン由来の単位が該コポリマーの5重量%を構成することをより良いと考え、但し、極性モノマーの合計量が、上に述べたように、該コポリマーの10〜25重量%である。
上記したように、吸収促進剤が、本発明による接着組成物中に包含されてよい。このような吸収促進剤の例は:
パルミチン酸イソプロピルやミリスチン酸イソプロピルのような脂肪酸エステル
モノラウリン酸グリセリルやモノオレイン酸グリセリルのようなグリセロールエステル
ラウリン酸ジエタノールアミドのような酸アミド
ポリエチレングリコールジラウリルエーテルのような中性界面活性剤
を包含する。しかしながら、このような材料は当業界においてよく知られ、如何なる汎用吸収促進剤も、使用されてよい。好ましい吸収促進剤は、ミリスチン酸イソプロピルである。明らかに、該吸収促進剤の量は、薬剤の経皮吸収を促進させるに充分でなくてはならない。しかしながら、多過ぎれば、パッチの接着性を減少させてしまう影響を持つことがある。従って、我々は、吸収促進剤の量が、該コポリマー100重量部につき3〜40重量部であることをより良いと考える。
本接着組成物において使用される該コポリマーは、接着性を促進させるために、架橋剤の仲介により、架橋されることも好ましい。このような架橋剤の例は、イソシアナート(イソシアネート)およびキレート剤を包含する。使用される架橋剤の量は、好ましくは0.1〜2重量部である。もし使用量が0.1重量部未満であれば、僅かな架橋しか起きず、その添加からの有意義な有益性がない。他方、もし添加量が2重量部より多ければ、接着性が減少する。
該コポリマーは、当業界において、このタイプのポリマー調製用によく知られた方法、例えば、上に定義したモノマーを使用してのフリーラジカル重合により、調製されてよい。溶液重合、懸濁重合、もしくはエマルション重合のような如何なる従来プロセスも、使用されてよい。溶液重合が特に好ましく、これは、結果的に得られてくる分子量分布が相対的に狭く、結果として、接着性の僅かな変動しかない。
驚くべきことに、我々は、上に示唆されたコポリマーが接着剤として使用される場合実際に、皮膚を通しての式(I)の化合物の吸収を促進させることを見出した。
本活性成分は、これと、もし望まれれば、吸収促進剤および/または架橋剤とを、該コポリマーを含有している適切な溶媒溶液に加えることにより、本接着コポリマーと混合されてよい。結果的に得られてくる混合物が次いで、望まれる支持体上に、例えばナイフもしくはロールコーターを使用して積層されてよく、次いでオーブン中で、例えば温度50〜100℃において適切な期間乾燥され、該溶媒を除去し、本活性成分を含有している本接着組成物を、この基材に接着させる。
該基材に適用されるこの混合物の量は、好ましくは、乾燥後の本組成物の厚さが30〜120μmとなるような量である。もし該厚さが30μm未満であれば、本組成物の接着が弱く、適切な量の本活性成分を取り込むのが難しいことがある。他方、もしこの量が120μmより多ければ、本組成物の層を形成させてこれを乾燥させるのが難しい。
本発明が更に、以降の非限定的な実施例により例示され、これらのうち実施例1〜3が本接着コポリマーの調製を例示し、実施例4、5、6、および比較例1〜10が、本発明のパッチの調製および使用を例示する。
実施例1〜3
200gの酢酸エチル(溶媒)、0.05gのアゾビスイソブチロニトリル(イニシエーター、開始剤)、および以降の表1に示されるモノマーが、反応容器中に投入され、次いで窒素を吹き込んだ。次に、15時間、20℃で重合が実施された。結果的に得られてきたコポリマー溶液が、ナイフコーターを用いて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に、乾燥時の厚さ100μmまでコーティングされ、次いで、温度90℃において15分間乾燥され、接着シートを生産した。
結果的に得られてきたシートが、Wistarラットの腹部の剃った皮膚のケラチン層に貼り付けられた。これら(シート)はそこに24時間残され、その後除去され、その接着層の接着性および状態を肉眼で観察した。その結果を表1に示す。
Figure 0004849478
実施例4および5ならびに比較例1〜10
接着パッチ調製
実施例1の接着剤溶液(コポリマー溶液)中に、および、これら比較例において使用された接着剤溶液中に、下に特定される薬剤、ならびに使用される場合、ミリスチン酸イソプロピルおよび/または架橋剤が加えられ、溶解された。この結果得られてくる組成物は、溶解された薬剤を含有しており、ポリ(エチレンテレフタレート)フィルム上に塗布され、乾燥時100μmの厚さを与え、温度90℃において15分間乾燥され、薬剤含有接着シートを生産した。
これら比較例に使用された接着剤は、National Starchから得られ、DT2287、DT2516、DT2051、DT2052、およびDT2074の名で販売されている。
これら接着剤混合物組成が、表2および3に示される。
Figure 0004849478
Figure 0004849478
表2および表3に示されたように、これら種々の接着剤が、飽和濃度のHADもしくは7β−OH EPIAと共に、ロードされた。可能な場合、ミリスチン酸イソプロピル(IPM)が促進剤として使用されたが、これはこれが、その顕著な促進効果および低皮膚侵襲性のために、薬剤経皮供給用の抜群の医薬賦形剤であるからである。しかしながら、結果的に粘着力が減ったので、これら従来の接着剤の殆どが、充分なIPMを載せられなかった。
実施例6
1.接着剤中でのHADの飽和濃度
実施例4および比較例1〜5に記載の接着パッチが、段々増加していく濃度のHADと混合され、室温において8週間(接着面を上にして)保管された。この時間の終わりにおいて、これらパッチが吟味され、HADがこれらパッチ表面上で結晶化しているかどうか求めた。これら接着剤中でのHADの飽和濃度が、表4に示される。
Figure 0004849478
2.接着剤中での7β−OH EPIAの飽和濃度
実施例5および比較例6〜10に記載の接着パッチが、段々増加していく濃度の7β−OH EPIAと混合され、室温において8週間(接着面を上にして)保管された。この時間の終わりにおいて、これらパッチが吟味され、7β−OH EPIAがこれらパッチ表面上で結晶化しているかどうか求めた。これら接着剤中での7β−OH EPIAの飽和濃度が、表5に示される。
Figure 0004849478
3.透過挙動
使用された材料は、以降のとおりであった。
動 物:Wistarラット(雄、体重240〜250g)
テスト(試験)パッチ:実施例4および5ならびに比較例1〜10
透過マーカーとして、エストラジオールパッチ商品
(Estrana、久光製薬(株))
パ ッ チ サ イ ズ:HAD に関しては 8mm直径
7β−OH EPIAに関しては10mm直径
受け皿となる溶 液:PEG400:水(1:3)
HPLC条件
カ ラ ム ODS 5μm、4.6×150mm
移 動 相 水:アセトニトリル(55:45)
流 速 1mL/分
UV検出器 H A Dに関しては240nm
7β−OH EPIAに関しては300nm
カラム温度 40℃
切り出されたラット腹部の皮膚が、Franzタイプのセル(受け皿容積:3mL)上に載せられ、水ジャケットが37℃の水浴に接続された。パッチは、皮膚の角質層側に接着された。該受け皿の区画は、PEG400と水との混合物(体積で1:3)で満たされ、定速モーターによって駆動される星形ヘッド(頭部)の磁気ビーズで攪拌された。予め決められた時間において、100μLのサンプルが、該受け皿の区画から引き挙げられ、同一体積の受け皿となる溶液が加えられて、その体積を一定に保った。薬剤濃度が、HPLCにより分析された。
全ての接着剤に関して、透過した薬剤量が、時間と共に、着実に増加した。24時間後の結果が、表6および表7において示される。
Figure 0004849478
Figure 0004849478
全てのパッチが、透過マーカーたるエストラジオールの量よりも遙かに多い量のHADおよび7β−OH EPIAが透過したことを示した。このことは、HADおよび7β−OH EPIAが潜在的な皮膚透過性を持つことを意味する。
驚くべきことに、HADの皮膚透過性が、その接着剤を高度に親水性にする官能基−COOHもしくは官能基−COOH/−OHの組み合わせを持っている接着剤を用いると最良であったことが見出された。このことは、HADが皮膚中へと放出されるのを可能ならしめる。−OH基のみを持っているDT2516のような接着剤は、良好な透過を可能ならしめなかったが、一方、−COOH/−OH基の組み合わせを持っている実施例1やDT2074のような接着剤は、良好な透過を可能ならしめた。個々のラットにおける変動による実験でのぶれを斟酌すると、実施例1の接着剤は、HADの透過に関して、より良好でないにしても、既知の接着剤DT2052およびDT2074と同じくらい良好である。
4.ヒトの皮膚中への透過
上の3.中のプロトコールが、ヒトの皮膚上でHADを用いて繰り返され、実施例4の組成物(表2)を、5%w/w乳酸を促進剤として一緒に、使用した。浸透流束1.1μg/cm/時間が、ヒトの皮膚中で達成された。

Claims (18)

  1. 式(I):
    Figure 0004849478
    の化合物[式中、R1、R2、R3およびR4は互いに、同一もしくは異なっており、各々、オキソ基、水酸基、メルカプト基、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、もしくはアリールオキシ基を表し、点線は、炭素原子のそれぞれの対のうちの1対間が単結合もしくは2重結合でよいことを指し示す]、もしくはこのエステルの経皮投与用接着パッチであって、該パッチは基材と該基材上の接着剤の層とを含み、該接着剤は、40〜60重量%のアクリル酸メトキシエチル、30〜40重量%のアクリル酸ラウリルもしくはメタクリル酸ラウリル、および10〜25重量%の極性モノマーのコポリマーを含み、該接着剤はその中に、式(I)の少なくとも1種の化合物もしくはこのエステルを分散させている、パッチ。
  2. 前記化合物が、式(II):
    Figure 0004849478
    の化合物[式中、R1、R2、R3、およびR4は、請求項1に定義したとおり]もしくはこのエステルである、請求項1のパッチ
  3. 前記化合物が、式(III):
    Figure 0004849478
    の化合物[式中、R1aが、オキソ基、水酸基、メルカプト基、もしくはハロゲン原子を表し、R2、R3、およびR4は、請求項1に定義したとおり]もしくはこのエステルである、請求項1のパッチ
  4. 前記化合物が、式(IV):
    Figure 0004849478
    の化合物[式中、R1、R2、R3、およびR4は、請求項1に定義したとおり]もしくはこのエステルである、請求項1のパッチ
  5. 前記化合物が、11β−ヒドロキシ−4−アンドロステン−3,17−ジオンである、請求項1のパッチ
  6. 前記化合物が、7α−ヒドロキシデヒドロエピアンドロステロンである、請求項1のパッチ
  7. 前記化合物が、7β−ヒドロキシエピアンドロステロンである、請求項1のパッチ
  8. 前記コポリマーにおけるアクリル酸メトキシエチル由来の単位の量が、45〜55重量%である、請求項1〜7のいずれか1項のパッチ。
  9. 前記極性モノマーが、アクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、もしくは酢酸ビニルである、請求項1〜8のいずれか1項のパッチ。
  10. 前記極性モノマーが、アクリル酸、N−ビニル−2−ピロリドン、もしくはアクリル酸2−ヒドロキシエチルである、請求項のパッチ。
  11. 前記極性モノマーが、N−ビニル−2−ピロリドンである、請求項10のパッチ。
  12. 前記接着剤が更に吸収促進剤を含有する、請求項1〜11のいずれか1項のパッチ。
  13. 前記吸収促進剤が、ミリスチン酸イソプロピルである、請求項12のパッチ。
  14. 前記吸収促進剤が、前記コポリマー100重量部につき3〜40重量部の量で存在する、請求項12もしくは13のパッチ。
  15. 前記接着層が厚さ30〜120μmを持つ、請求項1〜14のいずれか1項のパッチ。
  16. 経皮適用による、骨粗鬆症、骨形成、神経細胞死、もしくは、虚血により誘導される末梢器官に対する損傷の処置もしくは予防に使用するための、請求項1〜15のいずれか1項のパッチ。
  17. 接着剤組成物であって、該接着剤はその中に分散されている式(I)の少なくとも1種の化合物もしくはこのエステルを有し、式(I)の少なくとも1種の化合物もしくはこのエステルが分散されている接着剤は請求項1〜14に定義されたものであり、該接着剤組成物は式(I)の化合物もしくはそのエステルを経皮投与するために用いられる、接着剤組成物。
  18. 経皮適用による、骨粗鬆症、骨形成、神経細胞死、もしくは、虚血により誘導される末梢器官に対する損傷の処置もしくは予防に使用するための、請求項17に記載の接着剤組成物。
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