JP2002154964A - 経皮吸収貼付剤 - Google Patents

経皮吸収貼付剤

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JP2002154964A
JP2002154964A JP2000350850A JP2000350850A JP2002154964A JP 2002154964 A JP2002154964 A JP 2002154964A JP 2000350850 A JP2000350850 A JP 2000350850A JP 2000350850 A JP2000350850 A JP 2000350850A JP 2002154964 A JP2002154964 A JP 2002154964A
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Naomi Ikeda
直美 池田
Nobuki Nakamura
信己 中村
Katsuya Mukai
勝也 迎
Susumu Miura
晋 三浦
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Yutoku Pharmaceutical Industries Co Ltd
Original Assignee
Yutoku Pharmaceutical Industries Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 投与が容易であり、副作用が少なく安全な前
立腺肥大症の治療薬の提供。 【解決手段】 薬効成分としてアリルエストレノールを
含有することを特徴とする経皮吸収貼付剤であり、特に
ゴム系粘着基剤、アクリル系粘着基剤および含水性粘着
基剤はいずれもアリルエストレノールの溶解性が良好で
あり、これらを貼付剤の基剤成分として用い、更に、吸
収促進剤を加えれば、製剤から貼付剤投与部位皮膚への
薬物吸収量が増加し、薬物の利用率の向上した製剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は活性成分としてアリ
ルエストレノールを含有する経皮吸収貼付剤に関し、特
に前立腺肥大症の治療に有効な経皮吸収貼付剤に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、高齢者の増加にともない前立腺肥
大症は医学的、社会的に重要性を増している。前立腺肥
大症は、高齢男性にみられる排尿障害の原因となる代表
的な疾患である。この排尿異常は、高齢者の日常生活に
大きな影響を及ぼすものであり、主として膀胱利尿筋に
起因する蓄尿障害と下部尿路閉塞に起因する排尿障害に
大別される。そして、前立腺肥大症による排尿障害は、
機能的には膀胱頸部から前立腺部におけるα1 受容体に
富む平滑筋筋線維の増生が、また機械的には尿道周囲の
移行領域に発生する肥大結節の増大が、それぞれ責任病
変と考えられている。
【0003】前立腺肥大症の症状は閉塞症状と刺激症状
に分けられ、閉塞症状としては排尿困難、遷延性排尿、
排尿途絶、尿線の細小化、排尿終末時の尿滴下などがあ
り、刺激症状としては頻尿、尿意切迫感、夜間頻尿、残
尿感などが出現する。閉塞症状が強くなると奇異性尿失
禁や尿閉が出現する。
【0004】これまでの研究から、ジヒドロテストステ
ロン(DHT)の加齢による異常蓄積、上皮−間質の相
互作用、あるいは幹細胞の増加などが前立腺肥大の発生
原因に挙げられている(日本泌尿会誌88(4)451
(1997))。そして、加齢とともに前立腺肥大症の
発生率が高くなる。前立腺肥大は加齢に伴うホルモン環
境のバランスの変化で発生するというのが一つの説であ
る。
【0005】前立腺肥大症の自覚者は50歳以上で5人
に1人といわれている。しかし、軽症例に対しては経過
観察を選択する医師が多いため、実際に治療を受けてい
る患者は47万人程度である。わが国では現在、高齢化
が急速に進行しており、2020年には全人口に占める
65歳以上の人口比率は25%となり、先進国の中でも
高齢者大国になると予想される。従って、前立腺肥大症
の要治療患者数は確実に急増すると考えられる。
【0006】前立腺肥大症による尿道閉塞は、前立腺が
肥大して尿道を圧迫・閉塞する「機械的閉塞」と、前立
腺の平滑筋に存在するα1 受容体が関与する「機能的障
害」で説明されてきた。そして、その治療には、経尿道
的前立腺切除を始めとする手術療法及び薬物療法が行わ
れているが、現在手術は10%程度といわれ、薬物療法
のウェイトが高い。
【0007】一方、薬物療法にはα1遮断剤あるいは抗
アンドロゲン剤の投与が行われており、これらの薬剤の
使い分けとして、前立腺肥大症組織内の腺上皮が多いほ
ど抗アンドロゲン剤の縮小効果が大であるとの報告があ
る。比較的小さな前立腺に対しては、機械的閉塞のしめ
る比重が小さいと考えてα1遮断剤を、一方大きな前立
腺には機械的、機能的両成因があると考えて、抗アンド
ロゲン剤とα1遮断剤を投与する方が現実的との意見も
ある。
【0008】ところで、アリルエストレノールは、抗ア
ンドロゲン剤の一種であり、前立腺肥大症に対し、前立
腺の肥大抑制又は肥大結節の縮小効果を有する薬剤であ
る。このものは、現在経口剤のみが上市されており、1
日2回の投与が必要となっている。
【0009】しかし、経口投与の場合、腸管から吸収さ
れた薬物は必然的に門脈を経て肝臓に送られ、代謝を受
ける。いわゆる初回通過効果が生じ、生物学的利用率が
甚だしく低下する。そこで、有効血中濃度を保つために
は比較的多量の薬物を投与する必要があり、当然副作用
発現率も増大する。実際、アリルエストレノールについ
ても、経口投与による副作用として、ポテンツ低下、悪
心、嘔吐、便秘、腹痛、女性型乳房、肝機能異常などが
報告されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、投与が容易で
あり、副作用が少なく安全な前立腺肥大症の治療薬の提
供が求められている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行った結果、アリルエストレノ
ールは皮膚からも吸収されうるものであり、これを貼付
剤基剤中に含有させれば皮膚から徐々に持続的に効率良
く吸収させることができることを見出した。また、特に
ゴム系粘着基剤、アクリル系粘着基剤および含水性粘着
基剤はいずれもアリルエストレノールの溶解性が良好で
あり、これらを貼付剤の基剤成分として用いれば有効な
経皮吸収貼付剤が得られることを見出した。更に、吸収
促進剤を加えれば、製剤から貼付剤投与部位皮膚への薬
物吸収量が増加し、薬物の利用率の向上あるいは製剤を
小型化しうることを見出した。
【0012】本発明は、上記知見に基づいて完成された
ものであり、その第一の目的は、薬効成分としてアリル
エストレノールを含有する経皮吸収貼付剤を提供するも
のである。
【0013】また、本発明の第二の目的は、基剤成分と
してゴム系粘着基剤、アクリル系粘着基剤及び含水性粘
着基剤から選ばれた粘着性成分を含有する上記経皮吸収
貼付剤を提供するものである。
【0014】更に、本発明の第三の目的は、更に基剤成
分中に吸収促進剤を配合する上記経皮吸収貼付剤を提供
するものである。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の経皮吸収貼付剤は、有効
量のアリルエストレノールを公知の貼付剤基剤成分中に
均一に配合し、これを適当な支持体上に塗布することに
より製造することができる。
【0016】使用する貼付剤基剤成分としては、特に制
約はないが、ゴム系粘着基剤、アクリル系粘着基剤及び
含水性粘着基剤から選ばれた粘着成分を含有するものを
利用することが好ましい。
【0017】この粘着成分のうち、ゴム系粘着剤のゴム
成分としては、天然ゴム、スチレン・ブタジエンゴム、
スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ス
チレンーブタジエンースチレンブロック共重合体、ポリ
イソプレン、ポリイソブチレン、及びブチルゴム等を例
示することができるが、このうち、品質設計の容易さや
コストの点から、スチレン−イソプレン−スチレンブロ
ック共重合体、ポリイソブチレン及びブチルゴムから選
ばれた1種を単独で、あるいは2種以上を併用すること
が好ましい。
【0018】また、アクリル系粘着基剤としては、医薬
的に利用できるものであればどのようなものであっても
良いが、物性を調整するための架橋が容易である点から
(メタ)アクリル酸アクリルエステルと(メタ)アクリ
ル酸の共重合体等を使用することが好ましい。
【0019】更に、含水性粘着基剤としては、水を加え
ることによって粘着性が発現する高分子化合物を挙げる
ことができ、例えば、ゼラチン、カルボキシビニルポリ
マー、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコ
ール、ポリN−ビニルアセトアミド等を例示することが
できる。
【0020】これらの粘着基剤の粘着性は、使用性や有
効性の点から適宜定めることができるが、一般には、貼
付時にはがれ・めくれがなく、はがすときに痛くない程
度の粘着力であることが好ましい。
【0021】また、上記粘着基剤に配合されるアリルエ
ストレノールの量も、製剤に求められる効果、あるいは
後述する吸収促進剤の有無等により適宜定めることがで
きるが、一般には、粘着基剤中、1から60質量%(以
下、単に「%」という)程度とすることが好ましい。
【0022】本発明の経皮吸収貼付剤は、上記のように
粘着基剤中に有効成分であるアリルエストレノールを配
合するだけでも調整できるが、粘着基剤中に更に吸収促
進剤を加えれば、アリルエストレノール吸収量が増加
し、その利用率を向上せしめ、また剤の小型化等がなし
うるのでより好ましい。
【0023】本発明において利用される吸収促進剤とし
ては、グリコール類、例えばジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等、油脂類、例えばオリーブ油、ス
クワレン、ラノリン等、尿素誘導体、例えば、尿素、ア
ラントイン等、極性溶剤、例えばジメチルデシルスルホ
キシド、メチルオクチルスルホキシド、ジメチルスルホ
キシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルラウリルアミド、N−メチルピロリドン、
ドデシルピロリドン、イソソルビトール、エトキシイソ
ステアリルアルコール等、可塑剤、例えばジイソプロピ
ルアジペート、フタル酸エステル、セバシン酸ジエチル
等、その他にクロタミトン、サリチル酸、アミノ酸、ニ
コチン酸ベンジルエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、
ミリスチン酸イソプロピル、ラウリル酸エチル、ジイソ
プロパノールアミン、グリセリンエステル、1−ドデシ
ル−アザシクロペンタン−2−オン、l−メントール、
ハッカ油等を挙げることができるが、これらに限定され
るものではない。
【0024】更に本発明の経皮吸収貼付剤には、上記必
須成分及び吸収促進剤に加え、公知の貼付剤に使用する
ことのできる任意成分を配合することができる。この任
意成分の例としては、酸化防止剤、例えばジブチルヒド
ロキシトルエン等、軟化剤、例えば流動パラフィン、ひ
まし油、綿実油、パーム油、ヤシ油、ラノリン等、粘着
付与剤、例えばロジン系樹脂、テルペン系樹脂、石油系
樹脂、フェノール系樹脂等、無機充てん剤、例えば酸化
亜鉛、酸化アルミニウム、二酸化チタン、シリカゲル、
酸化マグネシウム、酸化鉄、ステアリン酸亜鉛等を挙げ
ることができる。
【0025】上記した、アリルエストレノール、基剤成
分並びに必要により吸収促進剤および任意成分を配合し
て得られた組成物(以下、「膏体成分」という)は、適
切な剥離紙またはフィルム上に展延塗布し、適当な支持
体を貼り合わせ、必要により適当な大きさに切断して最
終的な製品とすることができる。
【0026】膏体成分を展延塗布する支持体としては、
薬物の放出に影響しない材質のものが望ましく、各種高
分子フィルムやシートあるいはこれらの積層体、多孔質
体、発泡体、紙、布及び不織布等の伸縮性及び非伸縮性
のものが用いられる。また、その材質としても、例え
ば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン、
エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエ
ステル、ナイロン、ポリウレタン等高分子材料や、セル
ロース、綿等天然材料の何れであっても良い。
【0027】また、剥離フィルムおよび剥離紙として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等の
高分子材料で作られたフィルムや、紙の上にシリコーン
オイル等を塗布したものを利用することができる。
【0028】次に、本発明の経皮吸収貼付剤の製造方法
を、ゴム系粘着基剤であるスチレン−イソプレン−スチ
レンブロック共重合体を用いる場合を例に挙げ、具体的
に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。すなわち、まず、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体、軟化剤および粘着付与剤樹脂等を適
宜所定の割合で加熱混合する。次に、これに有効成分で
あるアリルエストレノールと吸収促進剤であるクロタミ
トンの混合物を加え、均一な融解物(膏体成分)を得
る。更に、この融解物をドクターナイフ、リバースロー
ル等の展延機を用いて剥離フィルムもしくは剥離紙に展
延塗布し、その上に支持体を貼り合わせる。最後に、必
要な大きさにこれを切断することにより、本発明の経皮
吸収貼付剤が得られる。
【0029】
【作用】本発明の経皮吸収貼付剤の有効成分であるアリ
ルエストレノールは、前立腺の肥大抑制又は肥大結節の
縮小効果を有する薬剤であり、現在経口剤としてのみ提
供されている。しかし、経口投与の場合には、比較的多
量の薬物を投与する必要があるため、いくつかの副作用
が報告されていた。
【0030】これに対し、本発明の経皮吸収貼付剤を用
いた投与によると、薬物は直ちに皮下毛細血管内に入
り、肝臓の初回通過効果等の分解を殆ど受けることなく
静脈、心臓を経て目的部位に到達するため、薬物の生物
学的利用率は高く、副作用等の問題も少ないものであ
る。
【0031】また、貼付期間中に徐々に皮膚から吸収さ
れるため、長時間の効果も期待できるものである。
【0032】
【実施例】以下、更に実施例および試験例を挙げ、本発
明を更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例等に
よりなんら制約されるものではない。なお、実施例中、
部とあるのはすべて重量部を意味する。
【0033】 実 施 例 1 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 1.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 40.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 47.5部 粘着付与剤(ロジンエステル) 10.0部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 クロタミトン 1.0部
【0034】( 製 法 )スチレン−イソプレン−ス
チレンブロック共重合体、流動パラフィン、粘着付与剤
(ロジンエステル)及びジブチルヒドロキシトルエンを
加熱混合し、次にアリルエストレノール及びクロタミト
ンの混合物を加え、均一な融解物を得る。次にこの融解
物をドクターナイフ展膏機を用いて剥離フィルム(ポリ
エステル)に100g/mで展延塗布の後、塗布面に
支持体(不織布)を貼り合わせ、所望の大きさに切断
し、貼付剤とした。
【0035】 実 施 例 2 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 30.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 25.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 12.0部 粘着付与剤(ロジンエステル) 12.5部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 クロタミトン 20.0部
【0036】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0037】 実 施 例 3 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 10.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 5.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 30.0部 粘着付与剤(テルペン系樹脂) 44.5部 (商品名 クリアロン) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 クロタミトン 10.0部
【0038】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0039】 実 施 例 4 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) ポリイソブチレン 10.0部 流動パラフィン 17.5部 粘着付与剤(脂環族飽和炭化水素樹脂) 32.0部 (商品名 アルコンP−100) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部
【0040】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0041】 実 施 例 5 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 27.5部 粘着付与剤(ロジンエステル) 32.0部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部
【0042】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0043】 実 施 例 6 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 22.5部 粘着付与剤(ロジンエステル) 32.0部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 クロタミトン 5.0部
【0044】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0045】 実 施 例 7 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 22.5部 粘着付与剤(ロジンエステル) 32.0部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 ジイソプロパノールアミン 5.0部
【0046】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0047】 実 施 例 8 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体 20.0部 (商品名 クレイトンD−KX401) 流動パラフィン 22.5部 粘着付与剤(ロジンエステル) 32.0部 (商品名 KE−311) ジブチルヒドロキシトルエン 0.5部 ミリスチン酸イソプロピル 5.0部
【0048】( 製 法 )実施例1と同様にして貼付
剤とした。
【0049】 実 施 例 9 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 天然ゴム 37.0部 ポリブテン 6.7部 (商品名 ポリブテンHV−300) 粘着付与剤(脂環族飽和炭化水素樹脂) 36.0部 (商品名 アルコンP−100) ジブチルヒドロキシトルエン 0.3部
【0050】( 製 法 )天然ゴム以下すべてのもの
を溶剤(トルエン及びヘキサン)に溶解し、均一な溶解
物を得る。次にこの溶解物をドクターナイフ展膏機を用
いて剥離フィルム(ポリエステル)に、溶剤留去後の膏
体重量が100g/mになるように展延塗布後、熱風
により乾燥し、塗布面に支持体(不織布)を張り合わせ
た。以下実例1と同様にして貼付剤を得た。
【0051】 実 施 例 10 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 20.0部 天然ゴム 37.0部 ポリブテン 6.7部 (商品名 ポリブテンHV−300) 粘着付与剤(脂環族飽和炭化水素樹脂) 31.0部 (商品名 アルコンP−100) クロタミトン 5.0部 ジブチルヒドロキシトルエン 0.3部
【0052】( 製 法 )天然ゴム以下すべてのもの
を溶剤(トルエン及びヘキサン)に溶解し、以下実施例
9と同様にして貼付剤を得た。
【0053】 実 施 例 11 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 10.0部 アクリル樹脂系溶剤型感圧接着剤 90.0部 (商品名:ニッセツPE−300)
【0054】( 製 法 )アクリル樹脂系溶剤型感圧
接着剤とアリルエストレノールとを混合溶解し、均一な
溶解物を得る。以下実施例9と同様にして貼付剤を得
た。
【0055】 実 施 例 12 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 5.0部 アクリル樹脂系溶剤型感圧接着剤 90.0部 (商品名:ニッセツPE−300) クロタミトン 5.0部
【0056】( 製 法 )アクリル樹脂系溶剤型感圧
接着剤とアリルエストレノール及びクロタミトンを混合
溶解し、以下実施例11と同様にして貼付剤を得た。
【0057】 実 施 例 13 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 1.0部 ゼラチン 5.0部 カルボキシビニルポリマー 2.0部 グリセリン 13.0部 ポリアクリル酸ナトリウム 7.0部 ハッカ油 5.0部 ソルビトール 10.0部 精製水 57.0部
【0058】( 製 法 )各成分を均一に混練し、ド
クターナイフ展膏機を用いて剥離フィルム(ポリエステ
ル)に、1kg/mになるように展延塗布の後、塗布
面に支持体(不織布)を張り合わせ、所望の大きさに切
断し、貼付剤とした。
【0059】 実 施 例 14 以下の組成及び製法により、アリルエストレノール含有貼付剤を得た。 ( 組 成 ) アリルエストレノール 1.0部 ゼラチン 5.0部 カルボキシビニルポリマー 2.0部 グリセリン 13.0部 ポリアクリル酸ナトリウム 7.0部 ハッカ油 5.0部 ソルビトール 10.0部 精製水 52.0部 クロタミトン 5.0部
【0060】( 製 法 )各成分を均一に混練し、以
下実施例13と同様にして貼付剤とした。
【0061】試 験 例 1 皮膚透過試験:ヘアレスマウス摘出背部皮膚を用いた皮
膚透過試験を行い、実施例1、5及び6、実施例9〜1
4の各実施例で得られた貼付剤について、アリルエスト
レノールの皮膚透過性を確認した。試験は、ヘアレスマ
ウスの摘出皮膚に各貼付剤を貼付し、インビトロ膜透過
試験器に装着し、レセプター液中へ移行したアリルエス
トレノール量を液体クロマトグラフ法で測定することに
より行った。レセプター液としては、40%ポリエチレ
ングリコール溶液を使用した。
【0062】実施例1、5及び6の貼付剤についての結
果を図1に、実施例9及び10の貼付剤についての結果
を図2に、実施例11及び12の貼付剤についての結果
を図3に、実施例13及び14の貼付剤についての結果
を図4にそれぞれ示す。
【0063】図1から明らかなように、各実施例におい
て、累積皮膚透過量は貼付時間に依存して上昇してお
り、貼付剤中のアリルエストレノールは貼付12時間後
まで持続的に吸収されることが確認された。さらに薬物
を20%配合した実施例5では、薬物を1%配合する実
施例1よりも高い皮膚透過性を示した。また吸収促進剤
としてクロタミトンを5%添加した実施例6は、クロタ
ミトンを添加していない実施例5よりも高い皮膚透過性
を示した。
【0064】また、図2、図3および図4においても同
様に、各実施例の貼付剤において、累積皮膚透過量は貼
付時間に依存して上昇しており、貼付剤中のアリルエス
トレノールは貼付12時間後まで持続的に吸収されるこ
とが認められが、吸収促進剤としてクロタミトンを5%
添加した実施例10、12及び14は、クロタミトンを
添加していない実施例9、11及び13よりも高い皮膚
透過性を示していた。
【0065】
【発明の効果】上述した通り本発明により、アリルエス
トレノールを、従来の経口剤より副作用が少なく安全
で、皮膚から持続的に吸収させることができる経皮吸収
貼付剤とすることができる。
【0066】従って本発明は、新しい前立腺肥大症の治
療方法に用いる薬剤として極めて有用なものである
【図面の簡単な説明】
【図1】 ヘアレスマウス皮膚透過試験による実施例
1、5及び6の皮膚透過性を示した図である。
【図2】 ヘアレスマウス皮膚透過試験による実施例9
及び10の皮膚透過性を示した図である。
【図3】 ヘアレスマウス皮膚透過試験による実施例1
1及び12の皮膚透過性を示した図である。
【図4】 ヘアレスマウス皮膚透過試験による実施例1
3及び14の皮膚透過性を示した図である。 以 上
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/16 A61K 47/16 47/18 47/18 47/20 47/20 47/22 47/22 47/44 47/44 A61P 5/28 A61P 5/28 13/08 13/08 (72)発明者 三浦 晋 佐賀県鹿島市大字納富分2596番地1 祐徳 薬品工業株式会社内 Fターム(参考) 4C076 AA74 BB31 CC17 DD34 DD37 DD52N EE04A EE10 FF15 FF34 4C086 AA01 AA02 DA11 MA01 MA04 MA05 MA32 MA63 NA10 NA11 ZA81 ZC03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬効成分としてアリルエストレノールを
    含有することを特徴とする経皮吸収貼付剤。
  2. 【請求項2】 前立腺肥大症の治療に有効なものである
    請求項第1項記載の経皮吸収貼付剤。
  3. 【請求項3】 基剤成分としてゴム系粘着基剤、アクリ
    ル系粘着基剤及び含水性粘着基剤から選ばれた粘着性成
    分を含有することを特徴とする請求項第1項又は第2項
    記載の経皮吸収貼付剤。
  4. 【請求項4】 ゴム系粘着基剤のゴム成分として天然ゴ
    ム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合
    体、ポリイソブチレン及びブチルゴムから選ばれた1種
    を単独あるいは2種以上を併用するものである請求項第
    3項記載の経皮吸収貼付剤。
  5. 【請求項5】 アクリル系粘着基剤が、(メタ)アクリ
    ル酸アルキルエステルと(メタ)アクリル酸の共重合体
    を主体とするものである請求項第3項記載の経皮吸収貼
    付剤。
  6. 【請求項6】 含水性粘着基剤が、水溶性高分子を含有
    するものである請求項第3項記載の経皮吸収貼付剤。
  7. 【請求項7】 基剤成分中に吸収促進剤を配合する請求
    項第1項ないし第6項のいずれかの項に記載の経皮吸収
    貼付剤。
  8. 【請求項8】 吸収促進剤がグリコール類、油脂類、尿
    素誘導体、極性溶剤、ジカルボン酸系可塑剤、クロタミ
    トン、サリチル酸、アミノ酸、ニコチン酸ベンジルエス
    テル、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチン酸イソプロ
    ピル、ラウリル酸エチル、ジイソプロパノールアミン、
    グリセリンエステル、1−ドデシル−アザシクロペンタ
    ン−2−オン、l−メントール又はハッカ油である請求
    項第7項記載の経皮吸収貼付剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004004701A1 (ja) * 2002-07-09 2004-01-15 Fujisawa Pharmaceutical Co., Ltd. 頻尿および尿失禁治療剤
JPWO2005011683A1 (ja) * 2003-08-04 2007-10-04 杏林製薬株式会社 経皮吸収型製剤
WO2019167695A1 (ja) * 2018-02-27 2019-09-06 久光製薬株式会社 ケイ酸カルシウムを含有するアクリル系貼付剤

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