JP4841987B2 - フレーク銀粉及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本件発明は、フレーク銀粉及びその製造方法に関する。このフレーク銀粉は、導電性ペースト、導電性接着剤用途での使用が可能であり、特に、UV硬化型の導電性接着剤用途に好適なものである。
近年、UV硬化型導電性接着剤は、特許文献1に開示された電子部品の導通を保った接着、特許文献2に開示されたデジタル複写機の光書き込み系のレンズ接着等の広範な分野に広く使用されている。このUV硬化型導電性接着剤は、基本的にUV硬化樹脂の中に導電性フィラーとして銅粉や銀粉等の金属粒子を分散させたものである。そして、特許文献3にあるように、紫外線の照射によってカチオン重合させ、硬化する磁気ヘッドチップの接着固定用のエポキシ樹脂系接着剤が開示されている。
そして、このUV硬化型導電性接着剤は、UV(紫外線)光を照射することで、樹脂成分を硬化させるものであるから、接着予定部に付与したUV硬化型導電性接着剤の層内にまで、重合硬化させるためのUV光が侵入し完全に硬化が行えるという特徴が求められる。
特許文献2では、UV硬化に充分な光量を得られる範疇にある粒径と密度を調整した充填材を用いたり、充填材自体にUV透過性を有す素材を用いたりする必要性に言及しているが、この充填材の種類が何であるのかは不明である。UV硬化型導電性接着剤の導電性フィラーとしては、一般的には略球状の粒子で構成される銅粉又は銀粉等(以下、単に「球状粉」と称する。)を用いるのが一般的である。この球状粉は、UV硬化型導電性接着剤の中で粒子間の隙間を作りやすく、UV光の透過性を得やすい。
ところが、このUV硬化型導電性接着剤に関しても、球状粉に代えてフレーク状の粒子からなる金属粉(以下、単に「フレーク粉」と称する。)を用いることが試みられてきた。従来のフレーク粉は、特許文献4にあるように、プリント配線板の回路形成や、多層プリント配線板のビアホール接続、プリント配線板へのIC部品実装用接着剤等に使用される導電性ペーストの原料の一つとして広く使用されている。このフレーク粉は、その粒子形状がフレーク状であるため比表面積が大きいという特性を有している。従って、フレーク粉を用いた導電性ペーストはペースト中の粒子同士の接触面積が大きくなり、粒子がフレーク状でない金属粉を用いた導電性ペーストに比べて導電性が高く、導体形成に有利と言われる。
特開2004−241244号公報 特開平10−121013号公報 特開平7−201028号公報 特開平4−359069号公報
しかしながら、従来のフレーク粉には、面方向の粒径間のアスペクト比が大きい粗粒や微粒が多く含まれ、粒子同士の接触面積が大きいことから粒子間の隙間が少なく、UV硬化型接着剤として使用する際のUV透過性が悪く、未硬化の部分が出来るため、経時的に体積変化を起こしたり、位置精度が悪くなったりする傾向があった。
また、通常の導電性ペーストに、導体膜形成用の導電性フィラーとしてフレーク粉を使用した場合、脱媒する程度の焼成を行おうとすると、導体抵抗が上昇する傾向がある。これは、粒子間の隙間が少ないため、導体膜内での脱媒経路が少なく、脱媒経路にはクラック状の亀裂が残留することによるものと思われる。これらの現象は、上述のUV透過性が悪くなる事と同じ要因である。
以上のことから、導電性ペーストに加工して形成した導体膜の導体抵抗を可能な限り低くすることのできるフレーク粉が要求されてきた。同時に、UV硬化型導電性接着剤の導電フィラーとして使用可能であることも要求されてきた。
そこで、本件発明者等は、鋭意研究の結果、前記課題を解決するために導電性に優れる銀を素材として用いたフレーク銀粉であり、UV硬化型導電性接着剤に用いても良好な透光性能を発揮することが可能で、導電性ペーストに使用しても良好な脱媒性能を発揮するものに想到した。
本件発明に係るフレーク銀粉: 本件発明に係るフレーク銀粉は、フレーク状に形成された銀粒子のレーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が10μm〜13μm、アスペクト比([平均長径(μm)]/[平均厚さ(μm)])が6〜15であることを特徴とするものである。
そして、本件発明に係るフレーク銀粉は、比表面積が1m/g以下であることが好ましい。
また、本件発明に係るフレーク銀粉は、タップ充填密度が2.4g/cm〜4.2g/cmであることが好ましい。
本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法: 本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法は、以下の工程A〜工程Dによって製造することを特徴としたフレーク銀粉の製造方法を採用することが好ましい。
工程A: レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmである略球状の銀粒子からなる銀粉を溶媒中に分散させて銀粉濃度が5vol%〜60vol%である銀スラリーを生成する分散工程。
工程B: 前記スラリーと粒径0.1mm〜0.5mmのメディアビーズとをビーズミル内に入れて混合攪拌することにより前記スラリー中の前記略球状の銀粒子を塑性変形させてフレーク銀粒子とするフレーク化工程。
工程C: フレーク化の終了した前記スラリーと前記メディアビーズとを分離して前記フレーク銀粉を採取する分取工程。
工程D: 採取した前記フレーク銀粉を洗浄して乾燥させることにより不純物と水分とを除去して前記フレーク銀粉とする洗浄乾燥工程。
本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法は、前記工程B(フレーク化工程)において、前記スラリー中の前記銀粉に対する前記メディアビーズの配合割合を、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[メディアビーズ量(vol%)]=1:1〜1:110とすることが好ましい。
本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法において、前記工程A(分散工程)の前又は前記工程A(分散工程)の中で解粒処理を行うことが好ましい。
更に、前記工程A(分散工程)のスラリー中に含ませる銀粉は、比表面積が1m/g以下であることが好ましい。
本件発明のフレーク銀粉は、銀粒子のアスペクト比を最適な範囲に設定したものであり、導電性ペーストに加工するときのペーストの粘度を顕著に上昇させないため、フレーク銀粉のコンテントを上げて粒子同士の接触面積を広く確保し、同時に粒子同士の隙間を適正に確保する。この結果、この導電性ペーストを用いて形成した導電膜の焼成時の脱媒性能に優れる。また、溶媒成分の効率の良い気散が可能となり、焼成膜内の有機成分の残留を少なくできるために電気抵抗の低い焼成膜の形成が可能となる。
また、本件発明に係るフレーク銀粉をUV硬化型導電性接着剤に用いると、従来のフレーク銀粉と異なり、粒子同士の隙間を適正に確保することができるため、照射したUV光の透過性が向上し、良好なUV硬化膜を形成することが出来る。
本件発明のフレーク銀粉の製造方法によれば、導電性接着剤用途、特にUV硬化型導電性接着剤のフィラーとして好適なフレーク銀粉を効率良く製造することができる。
本件発明に係るフレーク銀粉: 本件発明に係るフレーク銀粉の特徴は、「フレーク状に形成された銀粒子は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が10μm〜13μm、アスペクト比([平均長径(μm)]/[平均厚さ(μm)])が6〜15」である。
ここで、平均粒径D50とアスペクト比とに関して述べる。本件発明に係るフレーク銀粉を用いた導電性ペーストの良好な脱媒性能、並びにUV硬化型導電性接着剤を製造した場合のUV光の良好な透過性を得る上で、必要な塗膜内での粒子同士の隙間を適正に確保するためには、平均粒径D50とアスペクト比とが上記範囲を同時に満たすことが求められる。
レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50は10μm〜13μmの範囲であることが好ましい。従来のフレーク銀粉の平均粒径D50から言えば、同等の製品が存在する可能性がある。しかしながら、従来のフレーク銀粉(例えば、2mm径のジルコニアボールを用いてボールミルでフレーク化したもの)は、図8の走査型電子顕微鏡像(倍率1000倍)から明らかなように、粒径、厚さ、変形度いずれの点でも大小多様であり、その平均粒径の概念を用いて粉体特性を特定することが意味をなさない。また、従来のフレーク銀粉は、鱗片状銀粉と称されることもあり、概して粒子の厚さが不均一で且つ薄いため粒子の厚さ測定が不可能であった。これに対し、本件発明に係るフレーク銀粉は、図1に示す走査型電子顕微鏡像から明らかなように、極端な微粒や粗粒は殆ど観察されず、それぞれの粒子の粒径が揃っており、粒度分布として考えれば、非常にシャープなものである。ここで、平均粒径D50が10μm未満の場合、塗膜内で粒子同士が緻密に成りすぎて、UV光の透過経路となる適正な隙間を確保する事が出来ず、UV硬化型導電性接着剤に用いた場合のUV光の透過性が悪くなる。これに対し、平均粒径D50が13μmを超える場合には、微細な回路又は電極形状を形成する場合の微細領域での塗膜形成が困難となり、やはり塗膜内で粒子同士が密着すると、UV光の透過経路及びペースト溶媒の脱媒経路となる適正な隙間を確保する事が出来ず、UV硬化型導電性接着剤に用いた場合のUV光の透過性が悪く硬化困難となり、導電性ペーストの場合には良好な脱媒が不能となる。
一方、ここで言う銀粒子のアスペクト比は、[平均長径(μm)]/[平均厚さ(μm)]で算出されるものである。このときの平均長径(μm)は、走査型電子顕微鏡で適正な倍率(2000倍前後)の観察像を得て、その観察像の中にある30個以上の粒子の長径及び厚さを直接観察して、その平均値として得られた値を用いた。一方、フレーク銀粒子の平均厚さは、まずフレーク銀粉をエポキシ樹脂で固めた試料を製造し、次にその試料の断面を走査型電子顕微鏡(倍率10000倍)で直接観察し、視野内にある銀粒子の30個以上の厚さの総和を銀粒子の個数で除して求めた。その結果、アスペクト比は6〜15の範囲が適正と定めた。アスペクト比が6未満の場合、すなわちフレーク化が十分なされていない場合には、導電性ペーストに加工した際にフレーク銀粉に求められる十分な接触面積が得られず、導電性の高い導体を形成できない。一方、アスペクト比が15を超える場合、すなわち銀粒子が薄くなりすぎる場合には、導電性ペースト又はUV硬化型導電性接着剤に加工すると増粘するためフレーク銀粉のコンテントを上げることができず、導電性の高い導体等を形成できない。また、これ以上のフレーク化に伴う塑性加工を施すと、粒子内部の転位密度が急激に上昇して結晶粒の微細化が起こり始め、抵抗の上昇を引き起こすと考えられる。
また、従来の厚さ測定の困難な、鱗片状銀粉と称す程度のフレーク銀粉の場合、アスペクト比として[粒子の長径(μm)]/[粒子の短径(μm)]で算出されるものを用いる傾向があった(以下、「粒径間アスペクト比」と称して、本件発明で単に「アスペクト比」と称するものと区別する。)。このときの粒子の長径(μm)及び短径(μm)は、走査型電子顕微鏡で適正な倍率(2000倍前後)の観察像を得て、その観察像の中にある30個以上の粒子の長径及び短径を直接観察して得た。そして、粒子毎の粒径間アスペクト比を算出し、その平均値として得られた値を粒径間アスペクト比(平均)として用いた。本件発明に係るフレーク銀粉の平均粒径間アスペクト比(平均)は、3.0未満となる。より具体的に言えば、約1.0〜2.8の間となり、平面的に見て当方的なフレーク化加工が施されている。例えば、図8の従来のフレーク銀粉の場合には、粒径間アスペクト比(平均)が3.5であり、3.0以上の範囲に入る。
また、本件発明のフレーク銀粉は、銀粒子の比表面積が1m/g以下であることが好ましい。ここで、銀粒子の比表面積が1m/gを超える場合、すなわち同程度の粒度であっても、銀粒子の表面が滑らかでない場合には、導電性ペースト又はUV導電性接着剤を製造した際に粘度が高くなるので取扱が困難となる。ここで特に下限値を規定していないが、後述する製造方法を採用すると、0.5m/g〜0.8m/gの製品が得られる。なお、本件明細書における比表面積は、試料3.00gを70℃で10分間脱気処理を行った後、モノソーブ(カンタクロム社製)を用いてBET1点法で測定したものである。
更に、本件発明のフレーク銀粉は、銀粒子のタップ充填密度が2.4g/cm〜4.2g/cmであることが好ましい。タップ充填密度は、導体膜を形成したときの膜密度を考える上での一定の指標であり、この値が低いと、低抵抗の導体膜又は導電接点等を得ることは困難となる。ここで、銀粒子のタップ充填密度が2.4g/cm未満の場合、前記低抵抗の導体膜又は導電接点等を得ることができず好ましくない。一方、銀粒子のタップ充填密度が4.2g/cmを超える場合には、充填密度が上がりすぎて、UV光の透過経路及びペースト溶媒の脱媒経路となる適正な隙間を確保する事が出来なくなる。なお、タップ充填密度の測定」には、パウダースターPT−E(ホソカワミクロン株式会社製)を用いて測定した。
なお、本件発明に言うUV硬化型導電性接着剤のバインダー樹脂には、紫外線の照射を受けると重合反応を起こして硬化するエポキシ樹脂系接着剤組成、アクリル系接着剤組成を用いるのが通常である。しかし、後者のアクリル系接着剤組成は、その構成成分であるアクリルモノマーの刺激臭があるため、環境を配慮すれば、エポキシ樹脂系接着剤組成を用いることが好ましい。このエポキシ樹脂接着剤組成は、シクロヘキセンオキシド構造を備える脂環式エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂等のカチオン重合性モノマーを主剤として用いて、UV硬化促進剤として芳香族ジアゾニウム化合物、スルフォニウム化合物、芳香族ヨードニウム化合物、メタロセン化合物等を含有させたものである。このエポキシ樹脂系接着剤組成のUV硬化型接着剤は、カチオン重合系紫外線硬化型接着剤として市販されており、スリーボンド株式会社の商品名3113、旭電化株式会社の商品名KSシリーズ:KS−820、商品名KRシリーズ:KR−400、ソニーケミカル株式会社の商品名89A28X−7L等の使用が可能である。
本件発明に係るフレーク銀粉の製造形態: 本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法は、以下の工程A〜工程Dを含むものである。以下、工程毎に説明する。
工程A: この分散工程では、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmである略球状の銀粒子からなる銀粉を溶媒中に分散させて銀スラリーを生成する。ここで、フレーク銀粉を得るための原料銀粉は、「略球状の銀粒子から成る銀粉」である。略球状の銀粒子から成る銀粉(以下、単に「球状銀粉」と称する。)は湿式中和還元法により得られたものであり経済性に優れているからである。
そして、前記銀スラリーは、銀粉(球状銀粉)の濃度が5vol%〜60vol%のスラリーに調整する事が好ましい。銀粉(球状銀粉)の濃度が5vol%未満のスラリーの場合には、最終的に得られるフレーク銀粉の量が工業的に求められる生産性を満足しない。一方、銀粉(球状銀粉)の濃度が60vol%を超えるスラリーの場合には、スラリー中の銀粒子の存在量が高くなり過ぎて、フレーク化の時に粒子同士の結合した粗大フレーク粒子の発生頻度が急激に上昇する。したがって、スラリー中の銀粉濃度が最適になるように銀粉と溶媒との配合量を設定することで、粒子同士の結合を確実に防ぐとともに、粒子分散性に優れたフレーク銀粉の生産効率を上げることができる。
前記球状銀粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmであることが好ましい。原料粉である当該球状銀粉の平均粒径D50が5μm未満の場合、つまり銀粒子が小さすぎると、本件発明に係るフレーク銀粉に基本的に求める平均粒径D50(10μm〜13μm)、アスペクト比(6〜15)を達成できない。一方、平均粒径D50が7μmを超える場合、つまり銀粒子が大きすぎても、本件発明に係るフレーク銀粉に基本的に求める平均粒径D50(10μm〜13μm)、アスペクト比(6〜15)を達成できない。
また、本件発明に係るフレーク銀粉の製造には、比表面積が1m/g以下の銀粉を原料粉として用いるのが好ましい。ここで、原料粉としての球状銀粉の比表面積が1m/gを超える場合、つまり銀粒子の表面が滑らかでない場合には、フレーク加工された以降も、フレーク銀粉の粒子表面が滑らかに成らないため、導電性ペーストやUV硬化型導電性接着剤等に加工したときの、粘度上昇が起こりやすく好ましくない。従って、原料としての球状銀粉の比表面積を最適に設定することにより、取扱性に優れた導電性ペーストやUV硬化型導電性接着剤の製造原料としてのフレーク銀粉を得ることが可能となる。
ここで、明記しておくが、本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法は、原料としての球状銀粉の比表面積と、得られるフレーク銀粉の比表面積との差が可能な限り小さくなるようにしている。即ち、従来の製造方法(例えば、2mm径のジルコニアビーズ等を用いる場合)で球状粉を扁平化してフレーク形状となると、比表面積が大きく変化するのが通常である。しかしながら、本件発明に係る製造方法を用いて得られるフレーク銀粉の場合、従来の鱗片状と称されるフレーク銀粉のような顕著な比表面積の変化を招かないようにするため、比表面積が1m/g以下、より好ましくは比表面積が0.7m/g以下の球状銀粉を原料として用いることで、得られるフレーク銀粉の比表面積も1m/g以下の範囲に止められるのである。
そして、前記球状銀粉を分散させスラリーとするための溶媒には、水、有機溶媒、水と有機溶媒との混合溶媒を用いることが可能であるが、粒子表面への汚染成分としての溶媒成分の残留を考慮すると、可能な限り水に近い組成の溶媒を採用することが好ましい。これに対し、特に、銀スラリー中の銀粒子の分散性を高めてフレーク化する際の品質の安定化を図るという観点からは有機溶媒単独で用いることが好ましい。この有機溶媒としては、メタノール、エタノール、エチレングリコール等のアルコール類を用いることが好ましい。その理由は、揮発が容易で、フレーク銀粉の乾燥時の気散効率が高く、粒子表面への残留が少ないからである。
また、水と有機溶媒との混合溶媒を用いる場合には、[有機溶媒(vol%)]/[水(vol%)]=0.05〜0.5の範囲の混合溶媒を用いる事が好ましい。[有機溶媒(vol%)]/[水(vol%)]=0.05未満の場合には、有機溶媒量が少なく、銀粒子の分散性を向上させる効果は得られない。これに対し、[有機溶媒(vol%)]/[水(vol%)]=0.5を超えるように有機溶媒量を設定すると、事後的な乾燥時の気散が可能であるとしても粒子への当該有機溶媒成分の残留が顕著になり、乾燥条件が弱い場合には結果としてフレーク銀粉の粒子表面への炭素残留量が増加する。
この分散工程において、球状銀粉を溶媒中に分散させる際には単なる攪拌で差し支えない。しかしながら、原料銀粉は可能な限り一次粒子に近い分離状態にすることが好ましい。粒子分散性の高い球状銀粉を用いれば、後述するフレーク化方法により、滑剤を用いることなく良好なフレーク銀粉の製造が可能となる。従って、原料粉として使用を考える球状銀粉の粒子に凝集が顕著に認められる場合には、銀粉を溶媒中に分散させる分散手段として、流体ミル、T.K.フィルミックス等の粒子の凝集状態を解消出来る攪拌分散手段を採用すれば、この銀粉を含んだスラリーの調製段階で凝集粒子の解粒が可能であり、粒子分散性を高めることも可能である。ここで言う解粒とは、粒子の凝集状態を解除し一次粒子の状態に近づけることで粒子分散性を向上させる処理を指す。また、当初から、原料粉として使用する球状銀粉の粒子に凝集が顕著と判断できる場合には、分散工程の前に、予め解粒工程を設けることも可能である。即ち、この解粒工程により各粒子の分散性が高まると、分散工程において調製するスラリー中への粒子分散性も向上する。
この解粒手法としては、高エネルギーボールミル、高速導体衝突式気流型粉砕機、衝撃式粉砕機、ゲージミル、媒体攪拌型ミル、高水圧式粉砕装置等種々の物を用いることが可能である。ところが、フレーク銀粉を用いる導電性ペーストの粘度を可能な限り低減させることを考えると、解粒時に粒子の表面に損傷を与え、その比表面積を増加させるような解粒手法であってはならない。特に、軟質な銀粉の場合には重要な問題である。
このような解粒処理を行う手法として、スラリー化前に解粒を行う場合には、凝集状態の乾燥銀粉に対して遠心力を利用した風力サーキュレータを用いる。「遠心力を利用した風力サーキュレータ」とは、エアをブロワーして凝集した銀粉を円周軌道を描くように吹き上げてサーキュレーションさせ、このときに発生する遠心力により粒子同士を気流中で相互に衝突させ、解粒作業を実施するためのものである。
上述の解粒処理は、必要に応じて複数回を繰り返して行うことも可能であり、要求品質に応じて解粒処理のレベルの任意選択が可能である。解粒処理の施された銀粉は、凝集状態が解除されて新たな粉体特性を備えることになる。そして、このときの解粒レベルを数値として表せば、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50と画像解析により得られる平均粒径DIAとを用いてD50/DIAで表される凝集度の値が1.5以下とすることが望ましい。ここで言う凝集度が1.5以下となると、殆ど単分散に近い粒子分散性が確保することが可能になる。なお、本件明細書における走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて観察される銀粉の画像解析は、旭エンジニアリング株式会社製のIP−1000PCを用いて、円度しきい値10、重なり度20として円形粒子解析を行い、平均粒径DIAを求めた。また、レーザー回折散乱式粒度分布測定法には、試料0.1gをSNディスパーサント5468の0.1%水溶液(サンノプコ社製)と混合し、超音波ホモジナイザ(日本精機製作所製 US−300T)で5分間分散させた後、レーザー回折散乱式粒度分布測定装置 Micro Trac HRA 9320−X100型(Leeds+Northrup社製)を用いた。
工程B: このフレーク化工程では、前記スラリーと粒径0.1mm〜0.5mmのメディアビーズとをビーズミル内に入れて混合攪拌することにより前記スラリー中の前記略球状の銀粒子を塑性変形させてフレーク銀粒子とする。
ここでは、粒径が0.1mm〜0.5mmという微粒のメディアビーズを用いることが特徴である。このようにフレーク加工の際に用いるメディアを適正に選定することにより、最適なアスペクト比を有するフレーク状銀粉が得られ、且つ、滑剤を使用しなくても粒子同士が結合した粗大フレーク粒子の生成を防止することができる。従って、スラリー状態でフレーク化を行い、メディアビーズの重量が重過ぎず、且つ、原料粉サイズに対してメディアビーズサイズが適正という条件を満たす必要がある。
ここで粒径が0.5mmを超えるメディアビーズを使用した場合には、メディアビーズの重量も大きくなるので、銀粒子に対する押圧力が極めて大きくなる。従って、銀粒子の粒径が粗大化して粒子同士が結合しやすく凝集が起こりやすくなり、粗大フレーク粒子の発生頻度が急激に上昇する。一方、粒径が0.1mm未満のメディアビーズを使用した場合、使用する原料重量に対して、メディアビーズの重量が小さくなるので、銀粒子に対する押圧力が極めて小さく、工業的に求められる効率でフレーク銀粉を得ることができない。そして、粒径が0.1mm〜0.3mmの微粒メディアビーズを用いることが、工程安定性を高め、粒子分散性の安定したフレーク銀粉を得るという観点から、より好ましい。
また、メディアビーズの重量を考える上においては、メディアビーズを構成する材質に関しても重要なファクターとなってくる。メディアビーズを構成する材質としては、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、ガラスビーズのいずれかを選択的に使用することが好ましい。
ガラスビーズの場合には、物理的加工の際にガラスビーズ自体の破壊を起こさないような加工条件を選択的に採用する必要がある。また、ガラスビーズ自体の成分を適正に選択することにより、ガラスビーズの成分がフレーク銀粉の粒子表面へ残留する可能性が低くでき、不純物成分の少ないフレーク銀粉を得る目的から考えると好ましい。
また、粒径的に見て、最も微粒のメディアビーズと言えるのはアルミナビーズである。アルミナビーズは、ガラスビーズの場合と同様に、物理的加工の際にアルミナビーズ自体の破壊を起こさないような加工条件を選択的に採用する必要がある。これに対し、ジルコニアビーズは、通常考え得る物理的加工の条件で、ジルコニアビーズ自体が破壊されることはなく、幅広く加工条件を選択することが可能である。
そして、フレーク化する際に、銀スラリー中の銀粉に対するメディアビーズの配合割合を、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[メディアビーズ量(vol%)]=1:1〜1:110の範囲に設定することが好ましい。ここで、銀スラリー中の銀粉に対するメディアビーズの配合割合が1:1より小さい場合、つまり銀粉に対してメディアビーズの配合量が少なすぎると、容器等のサイズに見合わず、メディアビーズが十分に行き渡らず、略球形の銀粒子を均一にフレーク化することが困難になり、フレーク化に長時間を要する。しかも長時間加工すると、フレーク化した粒子同士が結合してしまい粗大フレーク粒が発生しやすい。一方、銀粉に対するメディアビーズの配合割合が1:110よりも大きい場合、つまり銀粉に対してメディアビーズの配合量が多すぎる場合には、銀粒子に対するメディアビーズの押圧箇所が多くなって粗大フレーク粒が多くなり、且つ、得られたフレーク銀粉の粒度分布が悪くブロードなものとなる。したがって、スラリー中の銀粉に対するメディアビーズの配合割合を最適な範囲に設定することにより、本件発明に係るフレーク銀粉を安定的且つ確実に製造することができる。
工程C: この分取工程は、フレーク化の終了した前記スラリーと前記メディアビーズとを分離して前記フレーク銀粉を採取するものである。このときのフレーク銀粉の採取手段に関しては特段の制限はなく、あらゆる手法を採用することが可能である。通常は、メディアビーズがフレーク銀紛に比べ大きな粒径を持っているため、メッシュでの濾過等により容易に分離できる。
工程D: この洗浄乾燥工程では、採取した前記フレーク銀粉を洗浄して乾燥させることにより不純物と水分とを除去して前記フレーク銀粉とする。この工程では、採取したフレーク銀粉を洗浄して乾燥させることにより不純物と水分とを除去してフレーク銀粉を得る。ここで言うフレーク銀粉の洗浄、乾燥の方法に関して特段の限定はない。なお、この洗浄の際には、水、エタノール、メタノール等のアルコール類を用いて洗浄する事が出来る。そしてより好ましくは、水洗浄を行いその後、2回以上のアルコール類を用いた洗浄を繰り返し行い、洗浄強化する事で、フレーク銀粉の粒子表面へ付着した汚染物質を効率よく除去する事が出来る。また乾燥は、50℃〜80℃程度の温度雰囲気で3時間〜8時間行うのが一般的である。
以下、実施例および比較例を示して本件発明を具体的に説明する。なお、実施例及び比較例を説明するにあたり、最初にフレーク化の条件を一覧表にして掲載する。
工程A: この分散工程では、フレーク銀粉を得るための原料として、以下の粉体特性を備える球状銀粉を用いた。球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が6.65μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが3.75μm、D50/DIAで表される凝集度が1.8、比表面積が0.56m/gであった。
この球状銀粉を、4.0kgのメタノールに対し、球状銀粉2.0kgを入れてよく攪拌し、銀粉濃度が14vol%(33wt%)の銀スラリーを生成した。
工程B: このフレーク化工程では、直径0.3mmのジルコニアビーズ2.5kgを用意して、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[メディアビーズ量(vol%)]=1:94に設定し、壽工業株式会社製のSAM−1(スーパーアペックスミル)に充填した。そして、スラリー流速を0.6L/min、分散機の回転速度を2400rpmに設定して30分間溶液を循環させ物理的に粒子を塑性変形させフレーク化を行った。
工程C: この分取工程では、フレーク化処理の終了後、ジルコニアビーズをSAM−1のセパレータで除去し、その後にスラリーを一定時間静置してフレーク銀粉を沈降させ、上澄みを捨てた。
工程D: この洗浄乾燥工程では、上澄みを捨てた状態の所に、水を添加して洗浄し上澄みを捨てるという水洗浄操作を2回繰り返し(リパルプ洗浄)、その後洗浄を強化するためエタノールを用いて3回洗浄し、粒子表面の汚染物質を可能な限り除去した。そして、70℃×5時間の乾燥を行い、フレーク銀粉を得た。
得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像(倍率2000倍)を図1に示す。またこのフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が10.61μm、比表面積が0.69m/g、アスペクト比が12、タップ充填密度が2.9g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が1.7であった。
銀ペーストの製造: ビスフェノールF型エポキシ樹脂(日本化薬社製:RE−303SL)12.0gと酸無水物系硬化剤(日本化薬社製カヤハードMCD)2.1gと、アミンアダクト型硬化剤(味の素ファインテクノ社製:アミキュアMY−24)0.7gと、粘度調整剤としてα−ターピネオール(ヤスハラケミカル社製)15.2gをパドル型混練機で5分間混練した後、得られた前記フレーク銀粉130gを加えてさらに10分間混練した。そして混練物を引き続き3本ロールで混練した後、脱泡機(シンキー社製:AR−250)を用いて混練物中に含まれる気泡を除去し銀ペーストを得た。
銀ペーストの比抵抗の測定: スクリーン印刷機を用いて、アルミナ基板上に比抵抗測定用のサンプルとして縦4cm×横3cmの条件で銀ペーストを印刷した後、温度180℃の条件で2時間乾燥させた。このとき得られた乾燥膜の表面抵抗を4探針抵抗測定器(三菱化学社製:ロレスタGP)で測定し、また乾燥膜の膜厚をデジタル膜厚計で測定して比抵抗を算出した。その結果、比抵抗は1.10×10−5Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 東機産業社製の粘度計であるRE−105Uを用いて、得られた銀ペーストの粘度を0.5rpmの回転数で測定した。その結果、粘度は124Pa・sであった。
銀ペーストのUV透過性の評価: ここでは、ビスフェノール型エポキシと芳香族スルフォニウム塩からなる光カチオン重合エポキシ樹脂系接着剤(ソニーケミカル株式会社製,商品名89A28X−7L)を使用し、これに得られた前記フレーク銀粉を加えてパドル型混練機で10分間混練した。そして混練物を引き続き3本ロールで混練した後、脱泡機(シンキー社製:AR−250)を用いて混練物中に含まれる気泡を除去しUV硬化型銀接着剤(含有量90wt%)を得た。そして、スクリーン印刷機を用いて、アルミナ基板上にUV透過性評価用のサンプルとして縦4cm×横3cmの条件でUV硬化型銀接着剤の塗膜形成を行った。その後、UV照射器による10秒の紫外線照射を行い塗膜の硬化を行った。その結果、良好なUV硬化性能を発揮した。
工程A: この分散工程で使用した球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が5.98μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが3.32μm、D50/DIAで表される凝集度が1.8、比表面積が0.61m/gであった。その他、スラリー化の条件は、実施例1と同様である。
工程B: このフレーク化工程では、直径0.3mmのジルコニアビーズを2.5kgを用意して、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[ジルコニアビーズ量(vol%)]=1:105に設定し、壽工業株式会社製のSAM−1(スーパーアペックスミル)に充填した。そして、スラリー流速を0.6L/min、分散機の回転速度を2400rpmに設定して30分間溶液を循環させ物理的にフレーク化を行った。
以下、実施例1と同様の工程C(分取工程)と工程D(洗浄乾燥工程)とを経てフレーク銀粉を得た。得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像(倍率2000倍)を図2に示す。このフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が12.54μm、比表面積が0.75m/g、アスペクト比が11、タップ充填密度が3.1g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が1.6であった。
銀ペーストの製造: 実施例1と同様の方法で、得られた前記フレーク銀粉を用いて銀ペーストを製造した。
銀ペーストの比抵抗の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの比抵抗を算出した。この比抵抗の値は2.00×10−5Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの粘度を測定した。この粘度の値は116P・sであった。
銀ペーストの光透過性(紫外線透過性)の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの光透過性を測定した。その結果は、良好なUV透過性能を示し、良好なUV硬化が出来た。
工程A: この分散工程で使用した球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が6.23μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが3.46μm、D50/DIAで表される凝集度が1.8、比表面積が0.55m/gであった。その他、スラリー化の条件は、実施例1と同様である。
工程B: このフレーク化工程の処理条件は、実施例2と同様である。従って、ここでの説明は省略する。
以下、実施例1と同様の工程C(分取工程)と工程D(洗浄乾燥工程)とを経てフレーク銀粉を得た。得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像(倍率2000倍)を図3に示す。このフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が10.25μm、比表面積が0.65m/g、アスペクト比が8、タップ充填密度が3.3g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が1.8であった。
銀ペーストの製造: 実施例1と同様の方法で、得られた前記フレーク銀粉を用いて銀ペーストを製造した。
銀ペーストの比抵抗の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの比抵抗を算出した。この比抵抗の値は9.89×10−6Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの粘度を測定した。この粘度の値は132P・sであった。
銀ペーストの光透過性(紫外線透過性)の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの光透過性を測定した。その結果は、良好なUV透過性能を示し、良好なUV硬化が出来た。
解粒工程: 実施例1で用いた球状銀粉を、市販の風力分級機である日清エンジニアリング社製のターボクラシファイヤを用いて回転数6500rpmで10分間サーキュレーションさせ、凝集状態にある粒子同士を衝突させて解粒処理を行った。この解粒工程が終了した球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が4.52μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAは3.76μm、従って、D50/DIAで算出される凝集度は1.2であり、十分な粒子分散性が確保できたことが確認できた。また比表面積は0.21m/gであった。
工程A: この分散工程は、上記解粒処理を施した球状銀粉を用い、その他のスラリー化の条件は、実施例1と同様である。従って、ここでの説明は省略する。
工程B: このフレーク化工程の処理条件は、実施例2と同様である。従って、ここでの説明は省略する。
以下、実施例1と同様の工程C(分取工程)と工程D(洗浄乾燥工程)とを経てフレーク銀粉を得た。得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像(倍率2000倍)を図4に示す。このフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が12.34μm、比表面積が0.52m/g、アスペクト比が14、タップ充填密度が3.9g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が2.2であった。
銀ペーストの製造: 実施例1と同様の方法で、得られた前記フレーク銀粉を用いて銀ペーストを製造した。
銀ペーストの比抵抗の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの比抵抗を算出した。この比抵抗の値は8.90×10−5Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの粘度を測定した。この粘度の値は101P・sであった。
銀ペーストの光透過性(紫外線透過性)の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの光透過性を測定した。その結果は、良好なUV透過性能を示し、良好なUV硬化が出来た。
比較例
[比較例1]
本件発明に係るフレーク銀粉の製造に用いる球状銀粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmが好ましい。そこで、この比較例では、この球状銀粉の平均粒径D50がこの範囲に無いものを用い、更にフレーク化する際のビーズ径を不適切な範囲のものに変更してフレーク銀粉を製造した。
工程A: この分散工程では、フレーク銀粉を得るための原料として、以下の粉体特性を備える球状銀粉を用いた。球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が7.88μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが2.89μm、D50/DIAで表される凝集度が2.7、比表面積が0.70m/gであった。
この球状銀粉を、4.0kgのメタノールに対し、球状銀粉2.0kgを入れてよく攪拌し、銀粉濃度が14vol%(33wt%)の銀スラリーを生成した。
工程B: このフレーク化工程では、直径0.6mmのジルコニアビーズ2.5kgを用意して、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[メディアビーズ量(vol%)]=1:105に設定し、壽工業株式会社製のSAM−1(スーパーアペックスミル)に充填した。そして、スラリー流速を0.6L/min、分散機の回転速度を2400rpmに設定して30分間溶液を循環させ物理的に粒子を塑性変形させフレーク化を行った。
以下、実施例1と同様の工程C(分取工程)と工程D(洗浄乾燥工程)とを経てフレーク銀粉を得た。得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像(倍率2000倍)を図5に示す。このフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が14.2μm、比表面積が0.81m/g、アスペクト比が16、タップ充填密度が3.9g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が2.9であった。
銀ペーストの製造: 実施例1と同様の方法で、得られた前記フレーク銀粉を用いて銀ペーストを製造した。
銀ペーストの比抵抗の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの比抵抗を算出した。この比抵抗の値は1.89×10−5Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの粘度を測定した。この粘度の値は112P・sであった。
銀ペーストの光透過性(紫外線透過性)の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの光透過性を測定した。その結果は、UV透過性能が損なわれ、良好なUV硬化が行えなかった。
[比較例2]
本件発明に係るフレーク銀粉の製造に用いる球状銀粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmが好ましい。そこで、この比較例では、この球状銀粉の平均粒径D50がこの範囲に無いものを用い、更にフレーク化する際のビーズ径を不適切な範囲のものに変更してフレーク銀粉を製造した。
工程A: この分散工程では、フレーク銀粉を得るための原料として、以下の粉体特性を備える球状銀粉を用いた。球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が13.60μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが6.18μm、D50/DIAで表される凝集度が2.2、比表面積が0.10m/gであった。この球状銀粉を用いて、実施例1の工程Aと同様にして、銀スラリーを生成した。
工程B: このフレーク化工程の処理条件は、比較例1と同様である。従って、ここでの説明は省略する。
以下、比較例1と同様の工程を経てフレーク銀粉を得た。得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像を図6に示す。この図6には、かなりの粗粒が含まれているため、粉体としての全体像が把握できるように1000倍の倍率の観察像を示した。このフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が22.0μm、比表面積が0.24m/g、アスペクト比が20、タップ充填密度が3.3g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が3.2であった。
銀ペーストの製造: 実施例1と同様の方法で、得られた前記フレーク銀粉を用いて銀ペーストを製造した。
銀ペーストの比抵抗の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの比抵抗を算出した。この比抵抗の値は1.01×10−4Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの粘度を測定した。この粘度の値は92P・sであった。
銀ペーストの光透過性(紫外線透過性)の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの光透過性を測定した。その結果は、UV透過性能が損なわれ、良好なUV硬化が行えなかった。
[比較例3]
本件発明に係るフレーク銀粉の製造に用いる球状銀粉は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmが好ましい。そこで、この比較例では、この球状銀粉の平均粒径D50がこの範囲に無いものを用いてフレーク銀粉を製造した。
工程A: この分散工程では、フレーク銀粉を得るための原料として、以下の粉体特性を備える球状銀粉を用いた。球状銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が0.48μm、走査型電子顕微鏡像の画像解析により得られる一次粒子の平均粒径DIAが0.17μm、D50/DIAで表される凝集度が2.8、比表面積が1.9m/gであった。
この球状銀粉を、4.0kgのメタノールに対し、球状銀粉2.0kgを入れてよく攪拌し、銀粉濃度が14vol%(33wt%)の銀スラリーを生成した。
工程B: このフレーク化工程では、直径0.1mmのジルコニアビーズ2.5kgを用意して、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[メディアビーズ量(vol%)]=1:105に設定し、壽工業株式会社製のSAM−1(スーパーアペックスミル)に充填した。そして、スラリー流速を0.6L/min、分散機の回転速度を2400rpmに設定して30分間溶液を循環させ物理的に粒子を塑性変形させフレーク化を行った。
以下、実施例1と同様の工程C(分取工程)と工程D(洗浄乾燥工程)とを経てフレーク銀粉を得た。得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像を図7に示す。なお、図7では、粒子の状態が明瞭に確認できるように10000倍で観察している。このフレーク銀粉の粉体特性は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による体積累積粒径D50が0.76μm、比表面積が2.23m/g、アスペクト比が5、タップ充填密度が3.8g/cm、粒径間アスペクト比(平均)が1.2であった。
銀ペーストの製造: 実施例1と同様の方法で、得られた前記フレーク銀粉を用いて銀ペーストを製造した。
銀ペーストの比抵抗の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの比抵抗を算出した。この比抵抗の値は6.30×10−5Ω・cmであった。
銀ペーストの粘度測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの粘度を測定した。この粘度の値は306P・sであった。
銀ペーストの光透過性(紫外線透過性)の測定: 実施例1と同様の方法で、製造した銀ペーストの光透過性を測定した。その結果は、UV透過性能が損なわれ、良好なUV硬化が行えなかった。
以上に述べてきた実施例及び比較例の粉体特性、評価結果の対比が容易となるように、以下の表2に同時に掲載する。
[実施例と比較例との対比]
走査型電子顕微鏡観察像: 実施例1〜実施例4で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像をそれぞれ図1〜図4に示し、比較例1〜比較例3で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡観察像をそれぞれ図5〜図7に示している。図1〜図4に示す各実施例のフレーク銀粉の粒子と、図5及び図6に示した各比較例のフレーク銀粉とを比べると、実施例の粒子は粗粒が存在しないためバラツキが少なく、一定レベルの微粒はあるが粒度分布がシャープであることがわかる。このことから、導電性ペースト又はUV硬化型導電性接着剤に加工した際のフレーク銀粉粒子の分散性を高めることができ、その結果としてペースト及び接着剤の粘度の低減に寄与できる。また、図7は、微粒の銀粉を0.1mm径のジルコニアビーズでフレーク化しようとしたが良好なフレーク化は出来ていないことが分かる。
アスペクト比: 次にアスペクト比を見ると、実施例のフレーク銀粉の方が比較例1及び比較例2のフレーク銀粉よりも小さな値となり、且つ、良好なUV透過性及び脱媒性能を確保するための最適な範囲内(6〜15)にある。比較例1及び比較例2のフレーク化の際には、粒径が大きなジルコニアビーズを用いたためである。なお、比較例3については、フレーク化に用いるジルコニアビーズが小さいため、粒子の十分なフレーク化が出来ず、アスペクト比が6未満となっている。
焼成膜の比抵抗: 当該比抵抗は実施例のフレーク銀粉の方が比較例のフレーク銀粉よりも小さい比抵抗を示している。このことからアスペクト比が最適な実施例のフレーク銀粉の方が、低電気抵抗の導体形成が可能と言える。
アスペクト比と光透過性(紫外線透過性): 実施例のフレーク銀粉のアスペクト比は、比較例のフレーク銀粉のアスペクト比よりも小さい。即ち、球状銀粉からの変形加工率を制御して、良好なUV透過性を得るための最適な範囲内(6〜15)を達成できているのである。従って、UV効果性の評価は、実施例1〜実施例4のいずれに於いても良好であるのに対し、各比較例のUV透過性能は良好な硬化の行えるものとはなっていない。即ち、粗粒のフレーク銀粉粒子が存在したり、細かすぎる微粒のフレーク銀粉粒子が存在したりすると、フレーク化の時点で意図せぬ粗粒が発生したり、粒子凝集を起こしたりしやすく、これらを用いたUV硬化型導電性接着剤は、UV光を塗膜内部に侵入させるUV透過性が劣化する、あるいはペースト粘度の上昇を招くのである。
比表面積とペースト粘度: ペースト粘度を見るに、比較例1と比較例2とは、上記実施例のフレーク銀粉を用いた場合と大差無いレベルである。しかし、比較例3のような微粒のフレークに関しては、ペースト粘度の増粘が顕著となっている。これは、各実施例、比較例1、比較例2の各比表面積は、本件発明で言う導電性ペーストやUV硬化型導電性接着剤の粘度制御に最適な範囲内(1m/g以下)にあるからである。これに対し、比較例3の場合には、比表面積が当該最適な範囲を逸脱した領域にあるためである。このことから比表面積が最適な実施例のフレーク銀粉の方が、導電性ペーストに加工した際に充填性に優れ、導体形成に有利であることがわかる。
更に、実施例4のフレーク銀粉では解粒処理を行った銀粉を使用していることから、他の実施例のフレーク銀粉に比べて凝集度が小さくなり、平均粒径D50も小さく維持でき、比表面積も小さい。従って、ペースト粘度も低く出来るため、高コンテントで当該フレーク銀粉を含有した導電性ペースト及びUV硬化型導電性接着剤の製造が可能である。これらの事から、実施例4のフレーク銀粉が、ペーストに加工した際に充填性に優れ、導体形成に最も有利と判断できる。
以上の実施例及び比較例を通して、本件発明に係るフレーク銀粉が良好なUV透過性を備える理由として、以下のように考えられる。アスペクト比が極端に高くて、且つ、薄い不定形(鱗片状)のフレークの場合には、硬化前から粒子同士が接触しているため、光が透過しにくいと考えられる。これに対して、本件発明に係るフレーク銀粉は、適度なアスペクト比を有することで、厳密に言えば従来のフレーク銀粉の構成粒子とは異なり、微細なコイン状、ナゲット状をしており、硬化前は粒子同士の間に適度な空隙が残っているため光透過性が良好であり、硬化に伴う収縮挙動が起こることで、粒子同士の接点が確保され良好な導電性を発揮すると考えられる。
以上に述べた本件発明のフレーク銀粉は、フレーク銀粉を高濃度に含有した導電性ペーストに加工して導体形成を行った場合の焼成時の脱媒が容易で、且つ、フレーク銀粉を高濃度に含有したUV硬化型接着剤に適用すると良好なUV硬化性能を発揮できる。従って、導電性ペースト及びUV硬化型接着剤に対し、フレーク銀粉を高濃度に含有させ形成する導体膜の電気抵抗を低くすることが可能である。一方では、当該導体内における粒子分散性が優れているため、不必要に当該フレーク銀粉のコンテントを上昇させなくとも、従来と同等のコンテントで低い電気抵抗の導体形成が可能である。また、本件発明に係るフレーク銀粉の製造方法は、従来の装置を使用するもので新たな投資を要するものではないため、高品質の導電性ペースト及びUV硬化型導電性接着剤を安価に市場に供給可能である。
実施例1で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率2000倍)による観察像である。 実施例2で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率2000倍)による観察像である。 実施例3で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率2000倍)による観察像である。 実施例4で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率2000倍)による観察像である。 比較例1で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率2000倍)による観察像である。 比較例2で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率1000倍)による観察像である。 比較例3で得られたフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率10000倍)による観察像である。 従来の鱗片状粒子からなるフレーク銀粉の走査型電子顕微鏡(倍率1000倍)による観察像である。

Claims (7)

  1. 粒子形状がフレーク状の銀粒子からなるフレーク銀粉であって、
    レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が10μm〜13μm、
    アスペクト比([平均長径(μm)]/[平均厚さ(μm)])が6〜15であることを特徴とするフレーク銀粉。
  2. 比表面積が1m/g以下であることを特徴とする請求項1に記載のフレーク銀粉。
  3. タップ充填密度が2.4g/cm〜4.2g/cmであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフレーク銀粉。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のフレーク状の銀粒子からなるフレーク銀粉の製造方法であって、以下の工程A〜工程Dによって製造することを特徴としたフレーク銀粉の製造方法。
    工程A: レーザー回折散乱式粒度分布測定法による平均粒径D50が5μm〜7μmである略球状の銀粒子からなる銀粉を溶媒中に分散させて銀粉濃度が5vol%〜60vol%である銀スラリーを生成する分散工程。
    工程B: 前記スラリーと粒径0.1mm〜0.5mmのメディアビーズとをビーズミル内に入れて混合攪拌することにより前記スラリー中の前記略球状の銀粒子を塑性変形させてフレーク銀粒子とするフレーク化工程。
    工程C: フレーク化の終了した前記スラリーと前記メディアビーズとを分離して前記フレーク銀粉を採取する分取工程。
    工程D: 採取した前記フレーク銀粉を洗浄して乾燥させることにより不純物と水分とを除去して前記フレーク銀粉とする洗浄乾燥工程。
  5. 前記工程B(フレーク化工程)において、前記スラリー中の前記銀粉に対する前記メディアビーズの配合割合を、[スラリー中の銀粉量(vol%)]:[メディアビーズ量(vol%)]=1:1〜1:110とする請求項4に記載のフレーク銀粉の製造方法。
  6. 前記工程A(分散工程)の前又は前記工程A(分散工程)の中で、凝集粒子の解粒処理を行う請求項4又は請求項のいずれかに記載のフレーク銀粉の製造方法。
  7. 前記工程A(分散工程)で用いる銀粉は、比表面積が1m/g以下である請求項4〜請求項のいずれかに記載のフレーク銀粉の製造方法。
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