JP4839518B2 - 非水電解液二次電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は非水電解液二次電池に係り、特に、マンガン複合酸化物、導電剤及び結着剤を含む正極合剤と、炭素材及び結着剤を含む負極合剤とを用いた非水電解液二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
非水電解液二次電池を代表するリチウムイオン電池は、高エネルギー密度であるメリットを活かして、主にVTRカメラやノート型パソコン、携帯電話などのポータブル機器に使用されている。近年は電気自動車用や電力貯蔵用を目的とする、大形のリチウムイオン電池の研究開発が活発に行われている。特に、自動車産業界においては環境問題に対応すべく、動力源としてモータを用いる方式の電気自動車(EV)や、動力源として内燃機関とモータとの両方を用いるハイブリッド方式の電気自動車(HEV)の開発が進められており、その一部はすでに実用化されている。このような非水電解液二次電池では、高容量、高出力で、高寿命が求められている。
【0003】
非水電解液二次電池の正極用活物質には、リチウム遷移金属化合物が用いられている。中でも容量やサイクル特性等のバランスからコバルト複合酸化物が用いられているが、原料であるコバルトの資源量が少なくコスト高となることから、EVやHEV用の電池材料としてはマンガン複合酸化物が有望視されている。このような正極活物質は、正極活物質の導電性を高める導電剤や正極集電体から正極活物質の剥離・脱落を防止する結着剤と共に均一に混練されて正極合剤として用いられる。
【0004】
一方、非水電解液二次電池の負極活物質には炭素材が用いられている。炭素材としては、一般に、天然黒鉛や鱗片状、塊状等の人造黒鉛、メソフェーズピッチ系黒鉛等の黒鉛系材料とフルフリルアルコール等のフラン樹脂等を焼成した非晶質炭素材料が用いられている。負極活物質も、正極と同様に、負極活物質の導電性を高める導電剤や負極集電体から負極活物質の剥離・脱落を防止する結着剤と共に均一に混練されて負極合剤として用いられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、集電体から活物質が剥離・離脱すると、サイクル特性の低下を招き、短寿命となってしまうので、正負極合剤に含有される結着剤を慎重に選定する必要がある。特に、大型の非水電解液二次電池の場合には、集電体の面積が大きくなり、更に、車載される場合には振動も加わることから、通常用いられている結着剤を使用しても設計通りに集電体と正負極合剤との結着性を維持することが難しい。
【0006】
本発明は上記事案に鑑み、集電体への活物質の結着性が確保され、サイクル特性に優れた非水電解液二次電池を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、マンガン複合酸化物、導電剤及び結着剤を含む正極合剤と、炭素材及び結着剤を含む負極合剤とを用いた非水電解液二次電池において、前記正極合剤及び前記負極合剤の少なくともいずれか一方に含まれる結着剤が、重量平均分子量が150000から220000のポリフッ化ビニリデンに重量平均分子量が250000以上のポリフッ化ビニリデンを含有しており、かつ、前記重量平均分子量の異なるポリフッ化ビニリデンが、前記少なくともいずれか一方の正極合剤及び負極合剤の中で均一となるように分散されていることを特徴とする。本発明では、正極合剤及び負極合剤の少なくともいずれか一方に含まれる結着剤が、重量平均分子量が150000から220000のポリフッ化ビニリデンに重量平均分子量が250000以上のポリフッ化ビニリデンを含有しており、かつ、重量平均分子量の異なるポリフッ化ビニリデンが、少なくともいずれか一方の正極合剤及び負極合剤の中で均一となるように分散されていることで、集電体に塗着された合剤が集電体から剥離しずらくなり、経時によっても集電体と活物質との密着性が維持される。このため、サイクル特性に優れた非水電解液二次電池を得ることができる。この場合において、重量平均分子量が250000以上のポリフッ化ビニリデンの質量が、重量平均分子量が150000から220000のポリフッ化ビニリデンの質量に対して10質量%から60質量%であることが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明をEV用電気自動車に搭載される大型の円筒型リチウムイオン電池に適用した実施の形態について説明する。
【0009】
1.結着剤
本実施形態では、正極及び/又は負極の結着剤に、重量平均分子量が150000から220000のホモポリマーとして、SOLVAY社製、製品名:SOLEF1012のポリフッ化ビニリデン(以下、結着剤Aという。)と、重量平均分子量が250000以上のホモポリマーとして、SOLVAY社製、製品名:SOLFE6020のポリフッ化ビニリデン(以下、結着剤Bという。)と、を使用した。
【0010】
2.正極板の作製
マンガン複合酸化物としてのマンガン酸リチウム(LiMn)粉末と、導電剤としてのアセチレンブラック及び鱗片状黒鉛(平均粒径:20μm)と、結着剤Aに結着剤Bを後述する所定割合で含有させた結着剤とを、質量比で85:10:5とし、この混合物に分散溶媒としてN−メチル−2−ピロリドンを添加した後、混練してスラリを作製した。このスラリを、厚さ20μmのアルミニウム箔(正極集電体)の両面に塗着して正極合剤層とした。スラリの塗着の際に、正極活物質塗着量を250g/mとし、アルミニウム箔の長寸方向に対して側縁の一方に幅50mmの未塗着部分を残した。その後、乾燥、プレス、裁断して幅300mm、所定長さの正極板を得た。その合剤層のかさ密度は2.65〜2.8g/cmに調整した。アルミニウム箔に形成した幅50mmの未塗着部の一部を除去し、矩形状の部分を形成して正極集電用のリード片9(図1参照)として用いた。なお、リード片9の幅を約10mm、隣り合うリード片9の間隔を約20mmとした。
【0011】
3.負極板の作製
炭素材としての非晶質炭素(呉羽化学工業株式会社製、商品名:カーボトロンP)90重量部に、結着剤Aに結着剤Bを後述する所定割合で含有させた結着剤を10重量部添加し、これに分散溶媒のN−メチル−2−ピロリドンを添加後、混練してスラリを作製した。このスラリを、厚さ10μmの圧延銅箔(負極集電体)の両面に塗着した。なお、スラリの塗着量は60g/mでスラリの塗着の際に、銅箔の長寸方向に対して側縁の一方に幅50mmの未塗着部を残した。その後乾燥、プレス、裁断して幅305mm、所定長さの負極板を得た。負極合剤層のかさ密度は0.9〜1.0g/cmとした。銅箔に形成した幅50mmの未塗着部に切り欠きを入れて、その一部を除去し、矩形状の部分を形成して負極集電用のリード片9として用いた。なお、リード片9の幅を約10mm、隣り合うリード片9の間隔を約20mmとした。
【0012】
正極合剤及び/又は負極合剤に含有される結着剤Bの質量を、結着剤Aの質量に対して10質量%〜60質量%の範囲とした。また、正極板及び負極板の活物質の仕込み量は、次のようにして決定した。すなわち、セパレータを介して対向する単位面積あたりの仕込み量は、正極板の充電終止電位4.5V(vs.Li/Li)までの充電が可能な容量と、負極板の終止電圧0V(vs.Li/Li)までの充電が可能な容量がほぼ同じになるようにした。なお、正極用活物質であるマンガン酸リチウムは、単位重量あたりの充電が可能な容量は105mAh/gであり、負極用活物質であるカーボトロンPの充電が可能な容量は450mAh/gであった。
【0013】
4.電池の作製
作製した正極板及び負極板を、厚さ40μmのポリエチレン製セパレータを挟んだ状態で中空円筒状の軸芯14を中心に捲回して捲回群6を作製した。このとき、正極集電用のリード片9と負極集電用のリード片9とが、それぞれ捲回群6の反対側に位置するように捲回した。また、正極板の塗着部が、対向する負極板の塗着部からはみ出すとリチウムイオン電池の放電特性や安全性が低下するので、正極板と負極板とをセパレータを介して捲回するときに、負極板から先に巻き始めるとともに、最外周も正極板よりも負極板の方が長くなるようにした。このため、負極板の長さを正極板の長さよりも約18cm長くした。正極板及び負極板の幅方向においても、正極用活物質の塗着部と負極用活物質の塗着部と対向に位置ズレが起きないように、負極用活物質の塗着部の幅を、正極用活物質の塗着部の幅よりも約5mm大きくした。捲回終了時に正極板、負極板及びセパレータを切断することにより、捲回群6の直径を65±01mmとした。
【0014】
図1に示すように、正極板から導出されているリード片9を、集めて束にした状態で折り曲げて変形させた後、正極外部端子1aに形成された鍔部7に接触させた。そして、リード片9と鍔部7とを、超音波溶接装置を用いて溶接して電気的に接続した。なお、負極板についても同様に、リード片9と負極外部端子1bに形成された鍔部7とを超音波溶接して電気的に接続した。
【0015】
その後、正極外部端子1aの鍔部7、負極外部端子1bの鍔部7及び捲回群6の外周面全体を絶縁被覆8で覆った。この絶縁被覆8として、片面にヘキサメタアクリレートからなる粘着剤を塗着したポリイミド製の粘着テープを用いた。捲回群6の外周部分が絶縁被覆8で覆われ、ステンレス製の電池容器5の内径よりも僅かに小さくなるように粘着テープの巻き数を調整した後、捲回群6を電池容器5内に挿入した。すなわち、後述するように正極合剤層の組成を変えることによる、捲回群6直径の多少のバラツキに対して、粘着テープの巻き数で調整した。なお、電池容器5は、外形が67mm、内径が66mmの円筒形状を有している。
【0016】
次に、電池蓋4の外側の面と当接する部分の厚さが2mm、内径16mm、外径25mmの第2のセラミックワッシャ3bを、正極外部端子1a及び負極外部端子1bのそれぞれの先端に嵌め込んだ。そして、厚さ2mm、内径16mm、外径28mmの板状の第1のセラミックワッシャ3aを電池蓋4に載置し、正極外部端子1a、負極外部端子1bのそれぞれを第1のセラミックワッシャ3aに通した。
【0017】
その後、円盤状をした電池蓋4の周端面を電池容器5の開口部に嵌合し、電池蓋4と電池容器5の接触部分の全域をレーザ溶接した。このとき、正極外部端子1a、負極外部端子1bは、電池蓋4の中心に形成された穴を貫通して外部に突出している。そして、第1のセラミックワッシャ3a、金属製のナット2の底面よりも平滑な金属ワッシャ11を、この順に正極外部端子1a、負極外部端子1bのそれぞれに嵌め込んだ。電池蓋4には、電池の内部圧力の上昇に応じて開裂する開裂弁10が設けられており、その開裂圧力は12.7〜17.6×10kPa(13〜18kg/cm)とした。
【0018】
ナット2を、正極外部端子1a、負極外部端子1bにそれぞれ螺着し、第2のセラミックワッシャ3b、第1のセラミックワッシャ3aを介して電池蓋4を鍔部7とナット2の間で締め付けて固定した。このときの締め付けトルク値は、6.86N・mとした。電池蓋4の裏面と鍔部7の間に介在させたゴム製(EPDM製)のOリング12を締め付け時に圧縮することにより、電池容器5内部の発電要素等は外気から遮断される。
【0019】
電池蓋4に設けた注液口13から、所定量の電解液を電池容器5内に注入した後、注液口13を封止することにより円筒型リチウムイオン電池20を完成させた。電解液には、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートを体積比1:1:1の割合で混合した後、6フッ化リン酸リチウム(LiPF)を1mol/l溶解した有機電解液(非水電解液)を用いた。なお、円筒型リチウムイオン電池20には、電池内部の圧力上昇に応じて作動する電流遮断機構は設けられていない。
【0020】
【実施例】
次に、上記実施形態に従って、正極合剤/又は負極合剤に含有される結着剤を種々変更して作製した実施例の電池について説明する。なお、比較のために作製した比較例の電池についても併記する。
【0021】
(実施例1〜3、比較例1、2)
下表1に示すように、実施例1〜実施例3及び比較例1、比較例2では、正極合剤中の結着剤(表1以下の表中ではバインダと表記)を5質量%とした。この結着剤は、結着剤Bの質量を結着剤Aの質量に対してそれぞれ10質量%、40質量%、60質量%、0質量%(結着剤Bを含有せず)、70質量%としたものである。一方、負極合剤中の結着剤は10質量%とし、結着剤Bを含有させず、結着剤Aのみを用いた。
【0022】
【表1】
Figure 0004839518
【0023】
(実施例4〜6、比較例1、3)
下表2に示すように、実施例4〜実施例6及び比較例1、比較例3では、負極合剤中の結着剤を10質量%とした。この結着剤は、結着剤Bの質量を結着剤Aの質量に対してそれぞれ10質量%、40質量%、60質量%、0質量%(結着剤Bを含有せず)、70質量%としたものである。一方、正極合剤中の結着剤は5質量%とし、結着剤Bを含有させず、結着剤Aのみを用いた。
【0024】
【表2】
Figure 0004839518
【0025】
(実施例7)
下表3に示すように、実施例7では、正極合剤中の結着剤を3質量%とした。この場合、マンガン酸リチウム粉末、導電材及び結着剤の質量比は87:10:3となる。この結着剤は、結着剤Bの質量を結着剤Aの質量に対して40質量%としたものである。一方、負極合剤中の結着剤は10質量%とし、結着剤Bを含有させず、結着剤Aのみを用いた。
【0026】
(実施例8)
下表3に示すように、実施例8では、負極合剤中の結着剤を7質量%とした。この場合、非晶質炭素粉末及び結着剤の質量比は93:7となる。この結着剤は、結着剤Bの質量を結着剤Aの質量に対して40質量%としたものである。一方、正極合剤中の結着剤は5質量%とし、結着剤Bを含有させず、結着剤Aのみを用いた。なお、表3には、参考のため、上述した実施例2、5を併記する。
【0027】
【表3】
Figure 0004839518
【0028】
(試験)
以上のように作製した実施例及び比較例の各電極及び電池について、次に述べる密着強度試験及び充放電サイクル試験を行った。
【0029】
密着強度試験では、作製した電極の塗工面を25mm幅の両面テープでテーブルに固定し、集電体のみを10cm/minの速度で引き上げ、集電体から活物質を強制的に剥離するために要する力(mN/25mm)を測定した。
【0030】
充放電サイクル試験では、作製した電池について、25°Cにて、以下の条件で初期の充放電試験を行って放電容量を測定した。
充電条件:4.2V(定電圧充電)、80A(制限電流)、3.5h、25°C
放電条件:20A(定電流放電)、終止電圧2.5V、25°C
【0031】
初期の充放電試験を行った電池の一部を、25°Cにて、上記と同条件で充放電サイクル試験をし、200サイクル目の放電容量を測定した。更に、200サイクルの充放電サイクル試験に供した電池を解体し、電極の状態を目視観察した。
【0032】
表1〜3に、これらの試験の試験結果を示す。表1、2に示すように、実施例1〜6の電池は比較例1〜3の電池に比べ、良好なサイクル特性を示た。200サイクル後の電池を解体し、電極の状態を確認した結果、実施例1〜8の電極は活物質の集電体からの剥離もなく良好であったが、比較例2、3の電極では結着剤の膨潤による剥離が生じていた。
【0033】
また、表3に示すように、実施例7、8の電池では、結着剤Bの添加により集電体と活物質の密着性が高められるため、結着剤の含有量を低減できる代わりに活物質を増加させることができるので、初期容量が高く良好な試験結果を示した。なお、表中への記載を省略したが、実施例7の正極と実施例8の負極との組み合わせにおいても良好な結果を示した。
【0034】
以上のように、正極合剤及び負極合剤の少なくともいずれか一方に含有される結着剤に、重量平均分子量が150000から220000のホモポリマーに対して重量平均分子量が250000以上のホモポリマーを10質量%〜60質量%含有させることで、集電体からの活物質の剥離や結着剤の膨潤が少なくなるために集電体への活物質の密着性が向上し、サイクル特性に優れた電池を得ることができる。
【0035】
なお、本実施形態では、結着剤としてポリフッ化ビニリデンを例示したが、テフロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン・ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種ラテックス、アクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、フッ化プロピレン、フッ化クロロプレン等の重合体やこれらの混合物を結着剤として使用した場合にも同様にサイクル特性に優れた電池とすることができる。
【0036】
また、本実施形態では、正極活物質としてマンガン酸リチウムを用いた例を示したが、リチウム・コバルト複合酸化物やリチウム・ニッケル複合酸化物なども使用することができる。また、負極用活物質として、天然黒鉛、人造黒鉛、コークスなどの炭素質材料等も使用でき、それらの粒子形状においても特に制限されるものではない。
【0037】
更に、本実施形態では、非水電解液の電解質にLiPFを例示したが、これ以外にLiClO、LiAsF、LiBF、LiB(C、CHSOLi、CFSOLi等やこれらの混合物を用いることができる。また、有機溶媒としては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトニル、または、これらの2種類以上の混合溶媒も用いることができる。
【0038】
また、本実施形態では、大型の円筒型リチウムイオン電池を例示したが、有底筒状の電池容器を用い、上蓋をかしめによって封口する比較的小形のリチウムイオン電池でも同様の良好な結果が得られた。
【0039】
更に、本実施形態では、片面にヘキサメタアクリレートからなる粘着剤を塗着したポリイミド製の粘着テープを絶縁被覆に用いた例を示したが、これに制限されるものではない。すなわち、ポリプロピレンやポリエチレン等のポリオレフィンの片面又は両面にヘキサメタアクリレートやブチルアクリレート等のアクリル系粘着剤を塗着した粘着テープや、粘着剤を塗着しないポリオレフィンやポリイミドからなるテープなども同様に使用することができる。
【0040】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、正極合剤及び負極合剤の少なくともいずれか一方に含まれる結着剤が、重量平均分子量が150000から220000のポリフッ化ビニリデンに重量平均分子量が250000以上のポリフッ化ビニリデンを含有しており、かつ、重量平均分子量の異なるポリフッ化ビニリデンが、少なくともいずれか一方の正極合剤及び負極合剤の中で均一となるように分散されていることで、集電体に塗着された合剤が集電体から剥離しずらくなり、経時によっても集電体と活物質との密着性が維持されるので、サイクル特性に優れた非水電解液二次電池を得ることができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の電気自動車用の円筒型リチウムイオン電池の断面図である。
【符号の説明】
10 円筒型リチウムイオン電池(非水電解液二次電池)

Claims (2)

  1. マンガン複合酸化物、導電剤及び結着剤を含む正極合剤と、炭素材及び結着剤を含む負極合剤とを用いた非水電解液二次電池において、前記正極合剤及び前記負極合剤の少なくともいずれか一方に含まれる結着剤が、重量平均分子量が150000から220000のポリフッ化ビニリデンに重量平均分子量が250000以上のポリフッ化ビニリデンを含有しており、かつ、前記重量平均分子量の異なるポリフッ化ビニリデンが、前記少なくともいずれか一方の正極合剤及び負極合剤の中で均一となるように分散されていることを特徴とする非水電解液二次電池。
  2. 前記重量平均分子量が250000以上のポリフッ化ビニリデンの質量が、前記重量平均分子量が150000から220000のポリフッ化ビニリデンの質量に対して10質量%から60質量%であることを特徴とする請求項1に記載の非水電解液二次電池。
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