JP2000311677A - 捲回式円筒型リチウム二次電池 - Google Patents

捲回式円筒型リチウム二次電池

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JP2000311677A
JP2000311677A JP11120272A JP12027299A JP2000311677A JP 2000311677 A JP2000311677 A JP 2000311677A JP 11120272 A JP11120272 A JP 11120272A JP 12027299 A JP12027299 A JP 12027299A JP 2000311677 A JP2000311677 A JP 2000311677A
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battery
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secondary battery
lithium secondary
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JP11120272A
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Takeshi Nakano
剛 中野
Kenji Nakai
賢治 中井
Kensuke Hironaka
健介 弘中
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Shin Kobe Electric Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高容量、高出力でありながらも、極めて安全
性の高い捲回式円筒形リチウム二次電池を提供する。 【解決手段】 アルミ箔52の表面にリチウム含有複合
酸化物を含む正極合剤50による活物質層が形成され、
該活物質層にはアルミ箔52の長手方向に所定幅で正極
合剤50が未塗布の未塗布部が形成され、かつ、未塗布
部はアルミ箔52の長手方向と直交する幅方向側端に至
るようにした。捲回群内で発生したガスが未塗布部を通
過経路として捲回群外へ案内されてガス抜けがよくな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は捲回式円筒型リチウ
ム二次電池に係り、特に、帯状の正極、負極及びセパレ
ータが該帯状の長手方向に断面渦巻き状に捲回された電
極捲回群と該電極捲回群から各極端子へ接続するための
接続部とを円筒形電池容器に内蔵した円筒形リチウム二
次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】リチウム二次電池は、高エネルギー密度
であるメリットを活かして、主にVTRカメラやノート
パソコン、携帯電話等のポータブル機器の電源に使用さ
れている。円筒形リチウム二次電池の内部は、正極及び
負極の両電極が共に活物質が金属箔に塗着された帯状で
あり、セパレータを挟んでこれら両電極が直接接触しな
いように断面が渦巻状に捲回され、捲回群が形成された
捲回式の構造とされている。そして、この捲回群が電池
容器となる円筒形の電池缶内に収納され、電解液注液
後、封口されている。
【0003】一般的な円筒形リチウム二次電池の外形寸
法は、18650型と呼ばれる、直径18mm、高さ6
5mmであり、小型民生用リチウム電池として広く普及
している。18650型リチウム二次電池の正極活物質
には、高容量、長寿命を特徴とするコバルト酸リチウム
が主として用いられており、電池容量は、おおむね1.
3Ah〜1.7Ah、出力はおよそ10W程度である。
【0004】一方、自動車産業界においては環境問題に
対応すべく、排出ガスのない、動力源を完全に電池のみ
とした電気自動車の開発や内燃機関エンジンと電池との
両方を動力源とするハイブリッド(電気)自動車の開発
が加速され、一部実用段階に到達している。電気自動車
の電源となる二次電池には当然高出力、高エネルギーが
得られる特性が要求され、この要求を満足する電池とし
てリチウム二次電池が注目されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、リチウ
ム二次電池の場合、高出力になればなるほど安全性が重
視される傾向にあり、特に電気自動車用電源に用いられ
るような高容量、高出力の電池においては、なおさらで
ある。また、高容量、高出力の電池ともなると、大電流
充電、大電流放電がなされるために、18650型リチ
ウム二次電池には一般に採用されているような、異常時
の電池内圧上昇に応じて作動する電流遮断機構(一種の
切断スイッチ)を電池構造内に設けることは実質的に不
可能である。
【0006】人を乗せて走る電気自動車の場合、充電制
御システムが故障してしまった場合の過充電時、不慮の
衝突事故の場合に遭遇する可能性のある電池のクラッシ
ュ時あるいは、異物突き刺し時、外部短絡時等の電池自
体の安全性を確保することは、最低限必要かつ非常に重
要な電池特性である。ここでいう電池の安全性とは、電
池が異常な状態にさらされた場合の電池の挙動が、人に
身体的損害を与えないことは当然のことながら、車両へ
の損傷を最小限に抑えることを意味する。
【0007】本発明は上記事案に鑑み、高容量、高出力
でありながらも、極めて安全性の高い捲回式円筒形リチ
ウム二次電池を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、帯状の正極、負極及びセパレータが該帯状
の長手方向に断面渦巻き状に捲回された電極捲回群と該
電極捲回群から各極端子へ接続するための接続部とを円
筒形電池容器に内蔵した円筒形リチウム二次電池におい
て、前記正極は金属集電体の表面にリチウム含有複合酸
化物を含む活物質層を有し、該活物質層には前記長手方
向に所定幅で活物質が未塗布又は塗布厚の小さい凹溝部
が形成され、かつ、該凹溝部は前記長手方向と直交する
前記正極の幅方向側端に至ることを特徴とする。
【0009】本発明では、活物質層に正極長手方向に所
定幅で活物質が未塗布又は塗布厚の小さい凹溝部を形成
し、かつ、該凹溝部を正極長手方向と直交する正極の幅
方向側端に至るようにしたので、捲回群内で発生したガ
スが凹溝部を通過経路として捲回群外へ案内されてガス
抜けがよくなる。従って、電池からのガス放出が急激に
行われることなく極めて穏やかに行われるので、過充電
時等の異常状態でも安全性に優れた捲回式円筒型リチウ
ム二次電池とすることができる。
【0010】この場合において、前記凹溝部を前記正極
の両面に形成するようにすれば、活物質層を正極両面に
有する大出力放電、大出力充電が可能な電池においても
安全性を確保することができる。また、前記凹溝部を前
記正極の幅方向両側端に至るようにすれば、電池下部に
体積するガスも凹溝部を通過経路として電池から穏やか
に放出可能となるので、更に安全性に優れる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を適
用した捲回式円筒形リチウムイオン電池の実施の形態に
ついて説明する。
【0012】[正極板の作製]正極板の作製では、活物質
であるマンガン酸リチウム(LiMn)粉末10
0重量部に、導電剤として10重量部の鱗片状黒鉛(平
均粒径:20μm)と結着剤として10重量部のポリフ
ッ化ビニリデンを添加し、これに分散溶媒のN−メチル
ピロリドンを添加、混練した正極合剤(スラリ)を作製
した。作製した正極合剤を厚さ20μmの金属集電体と
してのアルミニウム箔(以下、アルミ箔という。)に塗
布、乾燥し、その後プレス、裁断して幅300mmとし
た。
【0013】図1に示すように、アルミ箔52に正極合
剤50を塗布するには、正極合剤塗工機30によりアル
ミ箔52をバックロール31とコーティングロール32
との間に挟んで回転させ、コンマロール33により混練
した正極合剤50の量を調整してアルミ箔52に塗布す
る。塗布時には所定間隔・所定時間バックロール31を
アルミ箔52と共にコーティングロール32から離間さ
せ、30cmの塗布部に対して1cmの未塗布部を形成
した。また、正極板幅方向(図2の紙面上下方向)の一
方の側縁についても幅50mmの未塗布部を残した。
【0014】その後乾燥、プレス、裁断して幅300m
m、長さ690cm、アルミニウム箔を含まない活物質
塗布部厚さ210μmの正極板を得た。正極活物質層の
かさ密度は2.65g/cmとした。正極板のスラリ
未塗布部に切り欠きを入れ、切り欠き残部をリード片と
した。また、隣り合うリード片を20mm間隔とし、リ
ード片の幅を10mmとした。
【0015】[負極板の作製]負極板の作製では、非晶質
炭素である呉羽化学工業株式会社製の商品名カーボトロ
ンP粉末100重量部に結着剤として10重量部のポリ
フッ化ビニリデンを添加し、これに分散溶媒のN−メチ
ルピロリドンを添加、混練したスラリを厚さ10μmの
圧延銅箔の両面に塗布した。このとき負極板幅方向(図
2の紙面上下方向)の一方の側縁に幅50mmの未塗布
部を残した。その後乾燥、プレス、裁断して幅305m
m、長さ708cm、圧延銅箔を含まない活物質塗布部
厚さ130μmの負極板を得た。負極活物質層のかさ密
度は1.0g/cmとした。負極板のスラリ未塗布部
に正極板と同様に切り欠きを入れ、切り欠き残部をリー
ド片とした。また、隣り合うリード片を20mm間隔と
し、リード片の幅を10mmとした。
【0016】[電池の作製]上記作製した正極板と負極板
とを、これら両極板が直接接触しないように厚さ40μ
mのポリエチレン製セパレータを挟んで捲回する。この
とき正極板のリード片と負極板のリード片とが、それぞ
れ電極捲回群としての捲回群の互いに反対側の両端面に
位置するようにする。
【0017】図2に示すように、正極板から導出されて
いるリード片9を変形させ、その全てを、捲回群6軸芯
のほぼ延長線上にある極柱(正極外部端子1)周囲から
一体に張り出している鍔部7周面付近に集合、接触させ
る。リード片9を鍔部7周面付近に接触させた後に、リ
ード片9と鍔部7周面とを超音波溶接してリード片9を
鍔部7周面に接続し固定する。
【0018】負極外部端子1’と負極板から導出されて
いるリード片9との接続操作も、上述した正極外部端子
1と正極板から導出されているリード片9との接続操作
と同様に行う。
【0019】その後、正極外部端子1及び負極外部端子
1’の鍔部7周面全周に絶縁被覆8を施す。この絶縁被
覆8は、捲回群6外周面全周にも及ぼす。絶縁被覆8に
は、基材がポリイミドで、その片面にヘキサメタアクリ
レートからなる粘着剤を塗布した粘着テープを用いた。
この粘着テープを鍔部7周面から捲回群6外周面に亘っ
て何重にも巻いて絶縁被覆8とする。捲回群6の最大径
部が絶縁被覆8存在部となるように巻き数を調整し、該
最大径を電池容器5内径よりも僅かに小さくして捲回群
6を電池容器5内に挿入する。
【0020】次に、アルミナ製で電池蓋4裏面と当接す
る部分の厚さ2mm、内径16mm、外径25mmの第
2のセラミックワッシャ3’を、図2に示すように先端
が正極外部端子1を構成する極柱、先端が負極外部端子
1’を構成する極柱にそれぞれ嵌め込む。また、第1の
セラミックワッシャ3を電池蓋4に載置し、正極外部端
子1、負極外部端子1’をそれぞれ第1のセラミックワ
ッシャ3に通す。その後円盤状電池蓋4周端面を電池容
器5開口部に嵌合し、双方の接触部全域をレーザ溶接す
る。このとき正極外部端子1、負極外部端子1’は、電
池蓋4の中心にある穴を貫通して電池蓋4外部に突出し
ている。そして図2に示すように、アルミナ製で厚さ2
mm、内径16mm、外径28mmの平状の第1のセラ
ミックワッシャ3、ナット2底面よりも平滑な金属ワッ
シャ11を、この順に正極外部端子1、負極外部端子
1’にそれぞれ嵌め込む。電池蓋4には、電池の内圧上
昇に応じて開裂する開裂弁10が設けられている。な
お、開裂弁10の開裂圧を13〜18kg/cmとし
た。
【0021】次に、金属製のナット2を正極外部端子
1、負極外部端子1’にそれぞれ螺着し、第2のセラミ
ックワッシャ3’、第1のセラミックワッシャ3、金属
ワッシャを介して電池蓋4を鍔部7とナット2間で締め
付けて固定する。このときの締め付けトルク値は70k
gf・cmとした。なお、締め付け作業が終了するまで
金属ワッシャ11は回転しなかった。この状態では、電
池蓋4裏面と鍔部7の間に介在させたゴム(EPDM)
製Oリング12の圧縮により電池容器内部の発電要素は
外気から遮断されている。その後、電池蓋4に設けた注
液口13から電解液を電池容器5内に注入し、その後注
液口を封止することにより円筒形リチウムイオン電池2
0を完成させた。
【0022】電解液にはエチレンカーボネートとジメチ
ルカーボネートとジエチルカーボネートの体積比1:
1:1の混合溶液中へ6フッ化リン酸リチウム(LiP
)を1モル/リットル溶解したものを用いた。円筒
形リチウムイオン電池20の定格容量は80Ahであ
る。
【0023】<実施例>次に、本実施形態に従って、ア
ルミ箔52への正極合剤50の塗布状態を変えて実施例
の円筒形リチウムイオン電池20を作製した。また、実
施例の効果が明確になるように、比較例についても併記
する。なお、比較例の電池は、本実施例の電池と同様、
いずれも定格容量80Ahである。
【0024】(実施例1)図3(A)に示すように、ア
ルミ箔52上に正極合剤50の塗布部30cmに対して
1cmの凹溝部としての未塗布部がアルミ箔52の両面
同一の位置となるように塗布した正極板を用いた電池。
なお、未塗布部はアルミ箔52(正極板)の幅方向両側
端に至るように形成した。 (実施例2)図3(B)に示すように、アルミ箔52上
に正極合剤50の塗布部30cmに対して1cmの未塗
布部をアルミ箔52の両面同一の位置とはならないよう
にずらして塗布した正極板を用いた電池。なお、未塗布
部は、実施例1と同様、アルミ箔52の幅方向両側端に
至るように形成した。 (比較例1)図3(C)に示すように、アルミ箔52の
両面に正極合剤50を連続的に塗布した正極板を用いた
電池。 (比較例2)図3(D)に示すように、アルミ箔52上
に正極合剤50の塗布部30cmに対して1cmの未塗
布部を片面にだけ施し、もう片面は連続的に正極合剤5
0を塗布した正極板を用いた電池。 (比較例3)図3(E)に示すように、アルミ箔52の
両面に塗布された正極合剤50に、長手方向30cmに
対して1cm幅の未塗布部が部分的に存在する正極板を
用いた電池。
【0025】<試験・評価> [試験] 次に、以上のようにして作製した実施例及び比
較例の各電池について、室温において40A定電流で連
続充電し、電池挙動を観察した。現象は、開裂弁開裂の
後、ガス放出が起こる。このガス放出の程度を示すため
に、現象発生後の電池重量を測定し、現象前の重量に対
する百分率を算出する。また、ガス放出後、電池容器の
変形の有無を確認する。
【0026】[試験結果] 試験結果を次表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】[評価]実施例1及び2の電池では、開裂弁
10の開裂後に穏やかなガスの放出のみで、電池容器5
の変形もなく、電池重量は84%以上を確保しており、
電池内容物は殆ど放出されていない、極めて穏やかな挙
動であった。
【0029】一方、比較例1及び3の電池では、開裂弁
10の開裂後、開裂弁10から電池内容物の一部の放出
を伴って比較的激しくガスが放出しており、現象後の電
池重量はそれぞれ70%、73%であった。また、電池
容器5が僅かに膨らむ変形が見られたことから、ガス放
出の程度が大きいことがわかる。
【0030】また、比較例2の電池においても開裂弁1
0の開裂後、開裂弁10から電池内容物の一部の放出を
伴って比較的激しくガスが放出しており、現象後の電池
重量は80%であったことから、ガス放出の程度が大き
いことがわかる。
【0031】従って、アルミ箔52上に正極合剤50の
未塗布部を形成した実施例1及び2の電池は、捲回群6
内で発生したガスが未塗布部を経由して開裂弁10から
放出されるので、過充電状態にさらされた場合でも極め
て穏やかな挙動を示しており、安全性の高い電池である
といえる。また、実施例1及び2の電池では、比較例1
及び3の電池と異なり、未塗布部がアルミ箔52(正極
板)の両端側まで至るようにしたので、電池下部に体積
するガスもこの未塗布部を経由して開放弁10から排出
されるので、更に安全性が確保される。このように、安
全性の極めて高い本実施形態の円筒形リチウムイオン電
池20は、上述した過充電時等の異常状態でも穏やかに
ガスを放出するので、電気自動車用電源に適している。
【0032】なお、本実施形態では、アルミ箔52上に
正極合剤50の未塗布部を形成した例を示したが、未塗
布部に代えて塗布厚の小さい正極合剤50の塗布部とし
ても、この塗布厚の小さい塗布部から捲回群6内で発生
したガスが通過することができるので、実施例1及び2
の電池と同様、安全性を確保することができる。
【0033】また、本実施形態では、アルミ箔52と共
にコーティングロール32から離間させて正極板の未塗
布部を形成したが、これに限定されるものではなく、例
えば、連続的に正極合剤を形成した後、剥離するように
してもよい。
【0034】また、本実施形態では、電気自動車用電源
等に用いられる大形の二次電池について例示したが、電
池の大きさ、電池容量には限定されないことはいうまで
もない。
【0035】更に、本実施形態では、絶縁被覆8に、基
材がポリイミドで、その片面にヘキサメタアクリレート
からなる粘着剤を塗布した粘着テープを用いたが、これ
に限定されるものではなく、例えば、基材がポリプロピ
レンやポリエチレン等のポリオレフィンで、その片面又
は両面にヘキサメタアクリレートやブチルアクリレート
等のアクリル系粘着剤を塗布した粘着テープや、粘着剤
を塗布しないポリオレフィンやポリイミドからなるテー
プ等を好適に使用することができる。
【0036】更にまた、本実施形態では、リチウムイオ
ン電池用の正極にマンガン酸リチウム、負極に非晶質炭
素、電解液にエチレンカーボネートとジメチルカーボネ
ートとジエチルカーボネートの体積比1:1:1の混合
液中へ6フッ化リン酸リチウムを1モル/リットル溶解
したものを用いたが、本発明の電池の製造方法には特に
制限はなく、また結着剤、負極活物質も通常用いられて
いるいずれのものも使用可能である。また、電解液とし
ては、一般的なリチウム塩を電解質とし、これを有機溶
媒に溶解した電解液を使用してもく、リチウム塩や有機
溶媒にも特に制限されるものではない。例えば、電解質
としては、LiClO、LiAsF、LiPF
LiBF、LiB(C、CHSO
i、CFSOLi等やこれらの混合物を用いること
ができる。
【0037】また、本例以外の非水電解液有機溶媒とし
ては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエ
タン、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、1,
3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラ
ン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラ
ン、アセトニトリル、プロピオニトリル等又はこれら2
種類以上の混合溶媒を用いることができる。更に、混合
配合比についても限定されるものではない。
【0038】また、本実施形態ではポリフッ化ビニリデ
ンを結着剤として使用したが、これ以外のリチウムイオ
ン電池用極板活物質結着剤としては、テフロン、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、
ニトリルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、多硫化ゴ
ム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種
ラテックス、アクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化
ビニリデン、フッ化プロピレン、フッ化クロロプレン等
の重合体及びこれらの混合体等がある。
【0039】更に、本実施形態に示した以外のリチウム
二次電池用正極活物質としては、リチウムを挿入・脱離
可能な材料であり、予め十分な量のリチウムを挿入した
リチウムマンガン複酸化物が好ましく、スピネル構造を
有したマンガン酸リチウムや、結晶中のマンガンやリチ
ウムの一部をそれら以外の元素で置換又はドープした材
料を使用してもよい。
【0040】また更に、本実施形態に示した以外のリチ
ウムイオン電池用負極活物質を使用しても本発明の適用
は制限されない。例えば、天然黒鉛や、人造の各種黒鉛
材、コークスなどの炭素質材料等を使用してもよく、そ
の粒子形状においても、鱗片状、球状、繊維状、塊状
等、特に制限されるものではない。
【0041】そして、本実施形態では、態様の一つとし
て正極合剤中の導電剤、負極活物質の炭素材について例
示したが、本発明はこれらに限定されるものではないこ
とはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
活物質層に正極長手方向に所定幅で活物質が未塗布又は
塗布厚の小さい凹溝部を形成し、かつ、該凹溝部を正極
長手方向と直交する正極の幅方向側端に至るようにした
ので、捲回群内で発生したガスが凹溝部を通過経路とし
て捲回群外へ案内されてガス抜けがよくなり、電池から
のガス放出が急激に行われることなく極めて穏やかに行
われることから、過充電時等の異常状態でも安全性に優
れる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される円筒形リチウムイオン電池
の実施形態の正極板を作製するために使用した正極合剤
塗工機の塗布部の断面図である。
【図2】本発明が適用される円筒形リチウムイオン電池
の側断面図である。
【図3】(A)、(B)、(C)及び(D)はそれぞれ
実施例1、実施例2、比較例1、比較例2の捲回前の帯
状の正極板の長手方向部分断面図であり、(E)は比較
例3の捲回前の帯状の正極板の長手方向と直交する幅方
向の部分側面図である。
【符号の説明】
5 電池容器 6 捲回群(電極捲回群) 20 円筒形リチウムイオン電池(円筒形リチウム二次
電池) 50 正極合剤(活物質) 52 アルミ箔(金属集電体)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 弘中 健介 東京都中央区日本橋本町二丁目8番7号 新神戸電機株式会社内 Fターム(参考) 5H003 AA10 BB04 BB05 BC05 5H014 AA04 AA06 BB08 CC01 CC04 CC07 EE01 EE05 5H029 AJ12 AK03 AL08 AM03 AM05 AM07 BJ02 BJ14 CJ22 DJ07 DJ12 DJ14 EJ01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯状の正極、負極及びセパレータが該帯
    状の長手方向に断面渦巻き状に捲回された電極捲回群と
    該電極捲回群から各極端子へ接続するための接続部とを
    円筒形電池容器に内蔵した円筒形リチウム二次電池にお
    いて、前記正極は金属集電体の表面にリチウム含有複合
    酸化物を含む活物質層を有し、該活物質層には前記長手
    方向に所定幅で活物質が未塗布又は塗布厚の小さい凹溝
    部が形成され、かつ、該凹溝部は前記長手方向と直交す
    る前記正極の幅方向側端に至ることを特徴とする捲回式
    円筒型リチウム二次電池。
  2. 【請求項2】 前記凹溝部は、前記正極の両面に形成さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の捲回式円筒型リ
    チウム二次電池。
  3. 【請求項3】 前記凹溝部は、前記正極の幅方向両側端
    に至ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の
    捲回式円筒型リチウム二次電池。
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