JP4836788B2 - 未分化リンパ腫キナーゼ変調因子及びその使用法 - Google Patents

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Description

(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、増殖、分化、プログラム細胞死、遊走、化学侵入等の細胞活性を変調するためにプロテインキナーゼの酵素活性を変調する化合物に関する。さらにより具体的には、本発明は、上に述べたような細胞活性の変化に関連する未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)のシグナル伝達経路を阻害、制御(regulate)及び/又は変調(modulate)するピラゾロイソキノリン、これらの化合物を含む組成物及びそれらをALK依存性の疾患及び症状の処置に使用する方法に関する。
(関連技術の要旨)
ガンの治療に用いられる薬剤の特異性の向上は、これらの薬剤の投与に伴う副作用を軽減することができれば実現されるであろう治療上の有用性のため、強い関心を集めている。従来、ガンの治療における劇的な進歩は、新たな機構により作用する治療薬の検証に関するものであった。
プロテインキナーゼは、タンパク質、具体的には、タンパク質におけるセリン、チロシン及びスレオニン残基上のヒドロキシ基のリン酸化を触媒する酵素である。この一見単純な活性の細胞の分化や増殖に対する重要性は驚くべきものである。すなわち、細胞の生命活動の実質上全ての局面が、何らかの形でプロテインキナーゼの活性に依存している。さらに、プロテインキナーゼの活性異常は、乾癬等のあまり生命に関わらない疾患からグリア芽細胞腫(脳腫瘍)等の極めて悪性の疾患に亘る多数の障害に関係している。
プロテインキナーゼは、レセプター型と非レセプター型に分類することができる。レセプター型チロシンキナーゼは、細胞外部位、膜貫通部位及び細胞内部位を有するが、非レセプター型チロシンキナーゼは、全体が細胞内部位である。
レセプター型チロシンキナーゼは、様々な生体活性を有する多数の膜貫通レセプターよりなる。事実、約20種類のチロシンキナーゼのサブファミリーが同定されている。HERサブファミリーと呼ばれるチロシンキナーゼのサブファミリーの一種は、EGFR(HER1)、HER2、HER3及びHER4より構成される。このサブタイプのレセプターに対するリガンドでこれまで同定されたものとしては、上皮成長因子、TGF‐α、アンフィレグリン、HB‐EGF、ベータセルリン及びヘレグリンが挙げられる。こうしたレセプター型チロシンキナーゼの他のサブファミリーには、INS‐R、IGF‐IR及びIR‐Rを含むインシュリンサブファミリーがある。PDGFサブファミリーは、PDGF‐α及びβレセプター、CSFIR、c−kit及びFLK‐IIを含む。さらに、キナーゼ挿入領域レセプター(KDR)、胎児肝臓キナーゼ1(FLK‐1)、胎児肝臓キナーゼ4(FLK‐4)及びfms様チロシンキナーゼ1(fit‐1)が存在する。PDGF及びFLKファミリーは、これら2つのグループの同一性より、通常まとめて考えられる。レセプター型チロシンキナーゼに関する詳細な議論については、非特許文献1(参照として本明細書に援用される)を参照されたい。
非レセプター型チロシンキナーゼも、Src、Frk、Btk、Csk、Abl、Zap70、Fes/Fps、Fak、Jak、Ack、及びLIMKを含む、多数のファミリーよりなる。個々のファミリーは、さらに多数のサブファミリーに分類される。例えば、Srcファミリーは、最大のファミリーの一つであり、Src、Yes、Fyn、Lyn、Lck、Blk、Hck、Fgr、及びYrkを含む。Srcサブファミリーに属するキナーゼは、腫瘍形成に関連している。非レセプター型チロシンキナーゼに関する詳細な議論については、非特許文献2(参照として本明細書に援用される)を参照されたい。
プロテインキナーゼ及びそのリガンドは、種々の細胞の活動において決定的な役割を果たしているため、プロテインキナーゼの酵素活性の脱制御は、ガンに関連する無秩序な細胞成長等の細胞の性質の変性を引き起こすおそれがある。ガンに加え、キナーゼによるシグナル伝達の変化は、他の多くの疾患に関連する。こうした疾患としては、関節リウマチ、移植片対宿主病、多発性硬化症、乾癬等の免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血、発作及び再狭窄等の心臓血管疾患、腸間疾患、変形性関節症、筋変性、糖尿病性網膜症等の他の炎症及び変性疾患が挙げられるが、これらに限定されるものではない。したがって、レセプター型及び非レセプター型双方のプロテインキナーゼは、低分子薬剤の発見にとって魅力的なターゲットである。
キナーゼの変調の医療への応用にとって特に興味ある目標の一つは、腫瘍への適用に関するものである。例えば、ガンの治療のためのプロテインキナーゼ活性の変調は、グリベック(Gleevec、登録商標)(ノベルティスファーマ社(ニュージャージー州ウェストハノーバー)製造のイマチニブメシレート)の、慢性骨髄性白血病(CML)及び消化管間質腫瘍(GIST)の治療に対するその有効性が、米国食品医薬品局(FDA)による承認により、示された。グリベックは、c−Kit及びAblキナーゼの阻害剤である。
細胞の増殖及びアポトーシスという、腫瘍の成長及び生存に必要な2つの重要な細胞過程(非特許文献3)の変調(特に阻害)は、低分子薬物の開発のための魅力的な目的である。抗増殖性及びアポトーシス促進性の治療は、固形腫瘍、及び無調節な細胞増殖に関連する、虚血性冠動脈疾患、糖尿病性網膜症、乾癬及び関節リウマチ等の疾患に対する重要なアプローチとなりうる可能性を有する。
抗増殖及びアポトーシス促進活性に関する、低分子による変調に関する興味あるターゲットの一つは、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)である。ALKは、インシュリンレセプターサブファミリーに属する新規なレセプター型チロシンキナーゼ(RTK)である。ALKは、(2:5)(p23’q35)染色体転座の結果として腫瘍中に存在し、ALKと、ヌクレオフォスミン(NPM)等の他のタンパク質との融合タンパク質を生成する。NPM‐ALK融合タンパク質(及びALK融合遺伝子によりコードされる他の遺伝子)が免疫細胞化学的に検出されると、腫瘍の分類上「ALK陽性リンパ腫」と定義される。これまでに8種類のALK融合タンパク質変異体が発見されており、それらはいずれもキナーゼ活性を有している。
ALKの活性化は、内因性ALKマイトジェンリガンド、プレイオトロフィンの結合又はALK融合タンパク質の自己会合のいずれかによって発現し、自己リン酸化を起こし、レセプターに依存するシグナル伝達が増大する。ALKの活性化により、PKC、MAPK及びPIP3K経路が活性化され、細胞増殖やアポトーシスが盛んになる。
ALK融合タンパク質又はALK全長タンパク質は、ALK陽性リンパ腫のみならず、B細胞リンパ腫、神経芽細胞腫及び炎症性筋線維芽細胞腫においても検出されている。最近の分析結果より、ALKの発現は予後の良好なリンパ腫のサブタイプのマーカーであることが示されており、ALK陽性リンパ腫の5年生存率は約80%であるのに対して、未分化巨大細胞の形態を有するALK陰性リンパ腫については15〜45%である(非特許文献4〜6を参照)。このように、ALKの変調は、ガンやガンに関連する疾患の治療手段として有望である。
Plowmanら,DN&P,7(6):334‐339,1994 Bolen,Oncogene,8:2025‐2031(1993) Matter,A.,Drug Disc.Technol.,2001 6,1005‐1024 Morrisら,Brit.J.Hematol.(2001)113,275‐295 Steinら,Blood(2000)96,3681‐3695 Drexlerら,Leukemia(2000)14,1533‐1559
したがって、キナーゼ、特にALKのシグナル伝達を特異的に阻害、制御及び/又は変調する低分子化合物の同定は、異常な細胞増殖やアポトーシスに関連する病的状態を治療又は予防するための手段として有望であり、これが本発明の目的である。
(発明の要旨)
本発明は、ALK活性を変調する化合物並びに該化合物及び該化合物を含む医薬組成物を使用してALK活性に媒介される疾患を治療する方法を提供する。ALK活性に媒介される疾患としては、細胞増殖の異常性(腫瘍の成長等)、プログラム細胞死(アポトーシス)、細胞の遊走及び浸潤、及び腫瘍の成長に関連する血管形成又は炎症性の異常又は血管新生の異常が特徴の一部をなす疾患が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
他の態様において、本発明は、例えばALKの活性等のレセプターチロシンキナーゼの活性の変調因子のスクリーニング方法を提供する。この方法は、本発明の組成物、レセプターチロシンキナーゼ及び少なくとも1つの候補薬剤を組み合わせ、キナーゼ活性に対する該候補薬剤の効果を決定することを含む。
さらに他の態様において、本発明は、ここで述べたような1つ又は複数のチロシンレセプターキナーゼ活性の変調因子を含む、本発明の医薬化合物及び/又は組成物の1つ又は複数の成分を充填した1つ又は複数の容器を備えた医薬キットを提供する。そのようなキットは、例えば、他の化合物及び/又は組成物(例えば、希釈剤、透過促進剤、潤滑剤等)、化合物及び/又は組成物の投与用器具、ならびに説明書であって、医薬又は生物学的製剤の製造、使用又は販売を規制する政府機関の規定する様式で記載され、ヒトに投与する製剤としての製造、使用又は販売に関する政府機関による認可を反映したものであってもよい説明書を含んでいてもよい。
よりさらに他の態様において、本発明は、本発明の化合物を含み、必要に応じて薬学的に許容されるアジュバント及び賦形剤を含んでいてもよい診断試薬を提供する。
本発明の、上に述べたもの及びそれ以外の特徴並びに利点について、図面を参照しつつ、以下に詳細に説明する。
(発明の詳細な説明)
本発明の組成物は、異常な、かつ/又は脱制御された細胞活性に関連する疾患の治療に用いられる。本発明で提供される方法及び組成物により治療することができる病的状態の例としては、ガン(以下詳細に議論する)、関節リウマチ、移植片対宿主病、多発性硬化症、乾癬等の免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、虚血、発作及び再狭窄等の心臓血管疾患、腸間疾患、変形性関節症、筋変性、糖尿病性網膜症等の他の炎症及び変性疾患が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
細胞は高増殖若しくは低増殖及び/又は遊走状態(異常状態)にはないが、なお治療が必要な場合があることは認識されよう。例えば、傷の回復の間は細胞は「正常に」増殖しているかもしれないが、増殖や遊走が促進される方が望ましい場合もありうる。あるいは、「正常な」細胞の増殖や遊走を抑制することが望ましい場合もありうる。
本発明は、ALK活性を変調する化合物並びに該化合物及び該化合物を含む医薬組成物を使用してALK活性に媒介される疾患を治療する方法を含む。ALK活性に媒介される疾患としては、その一部として細胞増殖の異常性(腫瘍の成長等)、プログラム細胞死(アポトーシス)、細胞の遊走及び浸潤、及び腫瘍の成長に関連する血管形成で特徴づけられる疾患が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の1つの態様は、式Iで表される、ALKを阻害する化合物
Figure 0004836788

又は、それらの薬学的に許容される塩、立体異性体、プロドラッグ若しくは代謝産物に関するものである。
式中、
Aは、3個以下のヘテロ原子を含む5〜10員環であり、ただし、が=N―、Xが―O―及びAがピリジン−4−イル基である場合に、A飽和脂環式化合物で
、R及びRは、それぞれ独立に、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―NO、―OR、―N(R)R、―S(O)0〜2、―SON(R)R、―CO、−C(=O)N(R)R、―C(=O)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、―NCO、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいアリール、必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、
2つの隣接するRは、それらが結合した環原子と共に2個以下のヘテロ原子を含み、必要に応じて4つ以下のR10で置換されている5員環又は6員環を形成してもよく、
及びRは、それらが結合した環原子と共に2個以下のヘテロ原子を含み、必要に応じて5つ以下のRで置換されている5員環又は6員環を形成してもよく、
は、それぞれ、‐H、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいアリール、必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、
のうち2つは、それらが結合した共通の窒素原子と共に、必要に応じて置換されていてもよい5〜7員環ヘテロシクリル基を形成し、前記必要に応じて置換されていてもよい5〜7員環ヘテロシクリル基は、必要に応じて、N、O、S及びPから選択される少なくとも1個のヘテロ原子をさらに含み、
は、それぞれ、―H、―CN、―NO、―OR、―S(O)0〜2、―CO、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいC2〜6アルケニル、及び必要に応じて置換されていてもよいC2〜6アルキニルから選択され、
Yは、=N‐又は=C(R)―であり、
及びXは、それぞれ独立して=N―、又は=C(R)―のいずれかであり、
は、―N(R)―、―O―、及び―S―から選択され、
は、―H、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―C(=O)R、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、必要に応じて置換されていてもよいアリール、必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、
、R、R及びR10は、それぞれ独立に、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―NO、―OR、―N(R)R、―S(O)0〜2、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、―NCO、―C(=O)R、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいアリール、必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、Rがアリール、ヘテロアリール、―C(H)=C(H)R、又は―C(H)=NR(式中、Rは、必要に応じて置換されていてもよいアルキル、シクロアルキル、ヘテロ脂肪族環、アリール又はヘテロアリールを表す)である場合には、Yは=C(H)―ではなく、
2つの隣接するRは、それらが結合した環原子と共に、2個以下のヘテロ原子を含み、必要により置換されていてもよい5〜7員環を形成する。
1つの例では、段落[0022]に記載の化合物において、R及びRが、それらが結合した炭素原子と共に、2個以下のヘテロ原子を含み、必要に応じて4つ以下のRで置換されていてもよい5員環又は6員環を形成する。
他の例では、段落[0023]に記載の化合物において、前記5員環又は6員環はアリール又はヘテロアリールである。
他の例では、段落[0024]に記載の化合物において、前記5員環又は6員環はフェニル又はピリジルである。
他の例では、段落[0025]に記載の化合物は、式IIで表される。
Figure 0004836788
他の例では、段落[0026]に記載の化合物において、Xは=C(R)―であり、Xは=N―であり、Xは=N(R)―である。
他の例では、段落[0027]に記載の化合物において、Yは=N―である。
他の例では、段落[0028]に記載の化合物において、Aは、5〜10員環のアリール又は3個以下のヘテロ原子を含む5〜10員環のヘテロアリールのいずれかである。
他の例では、段落[0029]に記載の化合物において、Aは、5員環若しくは6員環のアリール基又は3個以下のヘテロ原子を含む5員環若しくは6員環のヘテロアリール基のいずれかである。
他の例では、段落[0030]に記載の化合物において、Rは、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―OR、―N(R)R、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、―NCO、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される。
他の例では、段落[0031]に記載の化合物は、式IIIで表される。
Figure 0004836788
式中、
のうち少なくとも1つは―OHである。
他の例では、段落[0032]に記載の化合物は、3‐(3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐フェノール又は4‐(3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐フェノールのいずれかである。
他の例では、段落[0033]に記載の化合物において、Rは、−H、トリハロメチル、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される。
他の例では、段落[0034]に記載の化合物において、Rは、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―OR、―N(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、―NCO、―C(=O)R、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルC1〜6アルキル、並びに2つの隣接するR及びそれらが結合した環原子が共に形成し、2個以下のヘテロ原子を含む6員環又は7員環のヘテロ脂肪族環から選択される。
他の例では、段落[0035]に記載の化合物において、Rは、−H、ハロ、−OR、−N(R)R、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルC1〜6アルキル、並びに2つの隣接するR及びそれらが結合した環原子が共に形成し、2個以下のヘテロ原子を含む6員環又は7員環のヘテロ脂肪族環から選択される。
他の例では、段落[0036]に記載の化合物において、Rのうち少なくとも1つは、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルコキシである。
他の例では、段落[0037]に記載の化合物において、Rのうち少なくとも1つは、ハロゲン又はメチルである。
他の例では、段落[0038]に記載の化合物において、Rは、―H、トリハロメチル、及び必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキルから選択される。
他の例では、段落[0036]に記載の化合物において、Rのうち少なくとも1つは、ヘテロ脂肪族環で置換されたC1〜6アルコキシである。
他の例では、段落[0040]に記載の化合物において、前記ヘテロ脂肪族環は、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2‐オキソピペラジニル、2‐オキソピペリジニル、2‐オキソピロリジニル、2‐オキソアゼピニル、アゼピニル、4‐ピペリドニル、ピロリジニル、モルホリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、2,5‐ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、及びチアモルホリニルスルホンを含む基から選択される。
他の例では、段落[0036]に記載の化合物において、Rのうち少なくとも1つは、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、アミノ、必要に応じて置換されていてもよいジアルキルアミノ、及び必要に応じて置換されていてもよいモノアルキルアミノのうち少なくとも1つによってさらに置換されている、C1〜6アルコキシである。
他の例では、段落[0022]に記載の化合物は、下記の表1から選択される。
Figure 0004836788
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本発明の他の態様は、段落[0022]〜[0043]のいずれか記載の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む医薬組成物に関するものである。
本発明の他の態様は、段落[0022]〜[0044]のいずれか記載の化合物又は医薬組成物の代謝産物に関するものである。
本発明の他の態様は、有効な量の、段落[0022]〜[0044]のいずれか記載の化合物又は医薬組成物の被験者への投与を含む、キナーゼの生体内活性を変調する方法に関するものである。
本発明の他の態様は、キナーゼがALKである、段落[0046]記載の方法に関するものである。
本発明の他の態様は、ALKの生体内活性の変調が、ALKの阻害を含む、段落[0047]に記載の方法に関するものである。
本発明の他の態様は、投与を必要とする哺乳動物に対する、治療に有効な量の段落[0022]〜[0044]のいずれか記載の化合物又は医薬組成物の投与を含む、制御されない、異常な、かつ/又は望ましくない細胞活性に関連する疾患又は障害を処置する方法に関するものである。
本発明の他の態様は、段落[0022]〜[0043]のいずれか記載の化合物及び少なくとも1つの候補薬剤を組み合わせ、ALK活性に対する前記候補薬剤の効果を決定することを含む、ALKの変調因子をスクリーニングする方法に関するものである。
本発明の他の態様は、有効な量の段落[0022]〜[0043]のいずれか記載の化合物を、1つの細胞又は複数の細胞に投与することを含む、細胞の増殖活性を阻害する方法に関するものである。
定義
本明細書中に使用される場合、下記の語及び語句は、使用される文脈において他の意味を示している範囲又は異なる意味で使用されることが明示的に示されている場合を除き、通常、以下に記載する意味を有するものとする。
記号「−」は単結合を意味し、「=」は二重結合を意味し、「≡」は三重結合を意味する。記号
Figure 0004836788
は、この記号が結合した側の二重結合のいずれかの位置を占めている、すなわち、二重結合のE‐、Z‐のいずれの配置なのかが不明確な、二重結合に結合した基を意味する。基が、母体となる構造式から切り出されたものとして描かれている場合には、その基を母体となる構造式から切り出すために理論上切断される結合の末端に、記号「〜」が用いられる。
化学構造が図示されるか記載されている場合において、明示的に記載しない限り、全ての炭素原子は、4価の原子価を満たすように水素原子で置換されているものとする。例えば、下に示す左側の図式において、9個の水素原子が暗に含まれている。右側の構造式においては、9個の水素原子が図示されている。構造に含まれる特定の原子を、例えば―CHCH―のように、水素を置換基(明示的に示された水素)として、文字式として記載する場合がある。上に述べたような表記法が、複雑な構造の簡潔かつ単純な表記を可能にするために化学の分野において通常用いられるものであることは、当業者によって了解されている。
Figure 0004836788
本明細書において、環構造は通常図示されるが、文字による記載もなされる。例えば、下の図式において、左側の環の場合に、「スピロシクリル」を表すのに環Aという文字が使用されている場合において、環Aがシクロプロピルの場合、(「R」が―Hであってもよい場合には)環Aには4つ以下の水素が結合している。他の例として、下の図式の右側に図示されている場合において、「フェニレン」を表すのに環Bという文字が使用されている場合、(図示されている切断された結合がC―Hでないと仮定して)環Bには4つ以下の水素が結合している。
Figure 0004836788
例えば下の式に示したように、「R」基が環系上に「浮遊した(floating)」ものとして図示されている場合、
Figure 0004836788
そうでない旨の記載がない場合には、置換基「R」は、環原子の1つの上に存在する、図示、暗示、又は明示的に記載された水素を置換したと仮定した場合に安定な構造が形成される限り、環系内の任意の原子上に位置することができる。
例えば下の式に示したように、「R」基が縮合環系上に「浮遊した」ものとして図示されている場合、
Figure 0004836788
そうでない旨の記載がない場合には、置換基「R」は、縮合環系内の原子の1つの上に存在する、図示(例えば、上式における―NH―)、暗示(例えば、上式において水素は図示されていないが、存在することが理解される)、又は明示的に記載された水素(例えば、上式において「X」が=CH―である場合)を置換したと仮定した場合に安定な構造が形成される限り、縮合環系内の任意の原子上に位置することができる。図示された例において、「R」基は、縮合環系内の5員環又は6員環上のいずれかに位置することができる。上に図示した例で、例えばyが2である場合において、2つの「R」基は、それぞれが、図示、暗示、又は明示的に記載された水素を置換したと仮定して任意の2つの原子上に存在することができる。
複数の「浮遊した」基が存在する場合において、例えば下の式に示したように
Figure 0004836788
2つの基、すなわち置換基「R」及び母体となる構造に結合していることを示す結合が存在する場合、そうでない旨の記載がない場合には、これらの「浮遊した」基は、それぞれが、図示、暗示、又は明示的に記載された水素を置換したと仮定して任意の2つの原子上に存在することができる。
例えば下の式に示したように、「R」基が飽和炭素を含む環系の上に存在するものとして図示されている場合において、
Figure 0004836788
本例では、それぞれが、他に定義されない限り、現時点で図示、暗示、又は明示的に記載された水素を置換し、得られた構造が安定であると仮定すると、「y」は複数であってもよく、2つの「R」基が同一炭素上に位置していてもよい。単純な例は、Rがメチルである場合のもので、図示された環の炭素(「環」炭素)上にジェミナルジメチルとして存在することができる。
他の例において、同一炭素上の2つのR基が、その炭素も含む環を形成してもよく、このような場合は、例えば下の式に図示された環構造を有するスピロシクリル環(「スピロシクリル」基)を形成する。
Figure 0004836788
化合物を官能基の包括名称で記載した場合、そのような種類に関する用語について前もって制限されていなければ、その種類に属する任意の化合物がその記載に該当することが理解される。例えば、化合物が「フェノール」と呼ばれる場合、その種の化合物に関し代わりに用いられる用語について前もって記載がなければ、全てのフェノール類が含まれる。
「脂環式」とは、例えば、シクロプロパン等の飽和炭素環系を意味する。
「アルキル」とは、直鎖、分岐鎖、又は環状の炭化水素構造及びそれらの組み合わせを包括的に含むものとする。例えば、「Cアルキル」は、n‐オクチル、iso‐オクチル、シクロヘキシルエチル等を表すことができる。低級アルキルとは、炭素数1〜6のアルキル基を意味する。低級アルキル基の例としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、s‐ブチル、t‐ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル等が含まれる。高級アルキルとは、炭素数が8個を上回るアルキル基を意味する。アルキル基の例としては、炭素数20個以下のものが挙げられる。シクロアルキルとは、アルキルの一部で炭素数3〜13の環状炭化水素基を意味する。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、ノルボルニル、アダマンチル等が挙げられる。本明細書において、アルキルは、アルカニル、アルケニル及びアルキニル残基(及びこれらの組み合わせ)を意味し、シクロヘキシルメチル、ビニル、アリル、イソプロペニル等を含むものとする。したがって、特定の炭素数を有するアルキルが挙げられている場合、その炭素数を有する全ての幾何異性体を包含するものであるとする。したがって、例えば、「ブチル」又は「Cアルキル」は、いずれも、n‐ブチル、sec‐ブチル、イソブチル、t‐ブチル、イソブテニル及びブト‐2‐イル基を含むものであり、また、例えば、「プロピル」又は「Cアルキル」は、それぞれn‐プロピル、プロペニル及びイソプロピルを含む。
「アルキレン」とは、炭素及び水素原子のみを含み、不飽和結合を有しない、炭素数1〜10の直鎖又は分岐鎖状の2価の基を意味し、例えば、メチレン、エチレン、プロピレン、n‐ブチレン等が挙げられる。アルキレンはアルキルの一部であり、アルキルと同一の基を意味するが、2つの接着点を有しており、特に、全て飽和結合である。アルキレンの例としては、エチレン(―CHCH―)、プロピレン(―CHCHCH―)、ジメチルプロピレン(―CHC(CHCH―)、及びシクロヘキシルプロピレン(―CHCHCH(C13))が挙げられる。
「アルキリデン」とは、炭素及び水素原子のみを含み、不飽和結合を有する、炭素数2〜10の直鎖又は分岐鎖状の2価の基を意味し、例えば、エチリデン、プロピリデン、n‐ブチリデン等が挙げられる。アルキリデンはアルキルの一部であり、アルキルと同一の基を意味するが、2つの接着点を有しており、特に、不飽和の二重結合を有する。ここで不飽和結合は、少なくとも1つの二重結合を含む。
「アルキリジン」とは、炭素及び水素原子のみを含み、不飽和結合を有する、炭素数2〜10の直鎖又は分岐鎖状の2価の基を意味し、例えば、プロピリド‐2‐イニル、n‐ブチリド‐1‐イニル等が挙げられる。アルキリジンはアルキルの一部であり、アルキルと同一の基を意味するが、2つの接着点を有しており、特に、不飽和の三重結合を有する。ここで不飽和結合は、少なくとも1つの三重結合を含む。
上に述べた「アルキレン」、「アルキリデン」及び「アルキリジン」はいずれも、必要に応じて置換されている場合には、それ自身が不飽和結合を含むアルキル置換基を含んでいてよい。例えば、2‐(2‐フェニルエチニル‐ブト‐3‐エニル)‐ナフタレン(IUPAC名)は、2‐位にビニル置換基を有するn‐ブチリド‐3‐イニル基を含む。
「アルコキシ」又は「アルコキシル」は、―O―アルキル基を意味し、例えば、炭素数1〜8の、直鎖、分岐鎖、環状構造、不飽和鎖、及びそれらの組み合わせを含み、母体となる構造に酸素原子で結合している。例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシ等が挙げられる。低級アルコキシとは、炭素数6以下の基を意味する。
「置換アルコキシ」とは、―O―(置換アルキル)基を意味し、通常、アルキル基上の置換基は、(アルコキシと定義されるような)1つのみより多い炭素を含む。置換アルコキシ基の一例は、「ポリアルコキシ」又は―O―必要に応じて置換されたアルキレン―必要に応じて置換されたアルコキシであり、―OCHCHOCH、ポリエチレングリコール及び―O(CHCHO)CH等のグリコールエーテル等の基が挙げられる。式中、xは、約2〜約20、他の例においては約2〜約10、さらなる例においては約2〜約5の整数である。置換アルコキシ基の他の例は、ヒドロキシアルコキシ又は‐OCH(CHOHである。式中、yは、例えば約1〜約10の整数であり、他の例においては、約1〜約4の整数である。
「アシル」とは、炭素数1〜10の、直鎖、分岐鎖、環状構造、飽和又は不飽和鎖、及び芳香族並びにそれらの組み合わせを含み、母体となる構造にカルボニル基でで結合している基を意味する。アシル残基中の1つ又は複数の炭素は、母体構造に対してカルボニルを介して結合している限りにおいて、窒素、酸素又は硫黄で置換されていてもよい。例としては、アセチル、ベンゾイル、プロピオニル、イソブチリル、t‐ブトキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル等が挙げられる。低級アシルとは、炭素数6以下の基を意味する。
「α‐アミノ酸」とは、天然に存在するアミノ酸及び市販されているアミノ酸並びにそれらの光学異性体を意味する。天然α‐アミノ酸及び市販されているα‐アミノ酸の典型例としては、グリシン、アラニン、セリン、ホモセリン、スレオニン、バリン、ノルバリン、ロイシン、イソロイシン、ノルロイシン、アスパラギン酸、グルタミン酸、リジン、オルニチン、ヒスチジン、アルギニン、システイン、ホモシステイン、メチオニン、フェニルアラニン、ホモフェニルアラニン、フェニルグリシン、オルト‐チロシン、メタ‐チロシン、パラ‐チロシン、トリプトファン、グルタミン、アスパラギン、プロリン及びヒドロキシプロリンが挙げられる。「α‐アミノ酸の側鎖」とは、上に述べたようなα‐アミノ酸のα‐炭素上に存在する残基を意味し、例えば、(グリシンにおける)水素、(アラニンにおける)メチル、(フェニルアラニンにおける)ベンジル等が挙げられる。
「アミノ」とは、―NH基を意味する。「置換アミノ」とは、―N(H)R又は―N(R)R基を意味し、式中、Rは、必要に応じて置換されているアルキル、必要に応じて置換されているアリール、必要に応じて置換されているヘテロシクリル、アシル、カルボキシ、アルコキシカルボニル、スルファニル、スルフィニル及びスルホニルからそれぞれ独立に選択され、例えば、ジエチルアミノ、メチルスルホニルアミノ、フラニル‐オキシ‐スルホンアミノである。
「環(状)」とは、芳香族又は脂環式のいずれかである単環系を意味する。
「アリール」とは、例えば、ベンゼン、ナフタレン、インダン、テトラリン、フルオレン等の、芳香族6〜14員環の炭素環の1価の基を意味する。上に述べたような環の1価の基としては、フェニル、ナフチル、インダニル、テトラリニル、及びフルオレニルと名づけられる。
「アリーレン」とは、通常少なくとも2つの基が結合した任意のアリールを意味する。より具体的な例としては、「フェニレン」とは、フェニル環の2価の基を意味する。フェニレンには、実際には3つ以上の基が結合し得るが、少なくとも2つの非水素基が結合したものとして定義される。
「アリールアルキル」とは、アリール残基がアルキレン、アルキリデン又はアルキリジンのいずれかを介して母体となる構造に結合している残基を意味する。例としては、ベンジル、フェネチル、フェニルビニル、フェニルアリル等が挙げられる。アリールアルキル基中のアリール及び対応するアルキレン、アルキリデン又はアルキリジン部位のいずれについても、必要に応じて置換されていてもよい。「低級アリールアルキル」とは、基中の「アルキル」部位の炭素数が1〜6であるアリールアルキル基を意味し、C1〜6アリールアルキルとも呼ばれる。
「エキソ‐アルケニル」とは、環炭素から延び、環系内に存在しない、例えば、下式に図示された二重結合を意味する。
Figure 0004836788
当業者によって認識されるように、場合によっては、芳香族系上の2つの隣接する基は、共に縮合して環構造を形成していてもよい。縮合環構造はヘテロ原子を含んでいてもよく、必要に応じて1つ又は複数の基で置換されていてもよい。さらに、そうした縮合環内の飽和炭素(飽和環構造)は、2つの置換基を有していてもよいことには注目すべきである。
「縮合多環式」又は「縮合環系」とは、架橋又は縮合環を有する、すなわち、環構造において2つの環が2つ以上の共有される原子を有する多環系を意味する。本明細書において、縮合多環及び縮合環系は、必ずしも全てが芳香族環である必要はない。必須ではないが、通常、縮合多環は、例えばナフタレン又は1,2,3,4‐テトラヒドロ‐ナフタレンのように、隣接する1組の原子を共有する。スピロ環系は上の定義では縮合多環に含まれないが、本発明の縮合多環は、縮合多環の1つの原子を介して結合したスピロ環を有していてもよい。
「ハロゲン」又は「ハロ」とは、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を意味する。「ハロアルキル」及び「ハロアリール」とは、通常、それぞれ1つ又は複数のハロゲンで置換されたアルキル又はアリール基を意味する。したがって、「ジハロアリール」、「ジハロアルキル」、「トリハロアリール」等は、必ずしも複数の同一種類のハロゲンである必要はない複数のハロゲンで置換されたアリール又はアルキルを意味し、したがって、4‐クロロ‐3‐フルオロフェニルは、ジハロアリールの範囲に属する。
「ヘテロアリーレン」とは、通常少なくとも2つの基が結合した任意のヘテロアリールを意味する。より具体的な例としては、「ピリジレン」とは、ピリジル環の2価の基を意味する。ピリジレンには、実際には3つ以上の基が結合しているが、少なくとも2つの非水素基が結合したものとして定義される。
「ヘテロ原子」とは、O、S、N又はPを意味する。
「ヘテロシクリル」とは、炭素原子及び、窒素、リン、酸素及び硫黄を含む群から選択される1〜5個のヘテロ原子を含む安定な3〜15員環の基を意味する。本発明において、ヘテロシクリル基は、単環式、二環式、又は三環式の環系であってよく、それらは、縮合又は架橋環系と同様にスピロ環系を含んでいてもよい。また、ヘテロシクリル基中の窒素、リン、炭素、又は硫黄原子は、必要に応じて様々な酸化状態を取るように酸化されていてもよい。具体例としては、―S(O)0〜2―基は、―S―(スルフィド)、―S(O)―(スルホキシド)及び―S(O)―(スルホン)を意味する。具体例として明示的に示さないが、それに限定されるものではないが、便宜上具体例を示すと、芳香族環の窒素として示された窒素は、対応するN‐オキシド形態も含むものとする。したがって、例えばピリジル環を有する本発明の化合物には、対応するピリジル‐N‐オキシドも本発明の他の化合物として含まれるものとする。さらに、環上の窒素原子は必要に応じて四級化されていてもよく、環基は部分的又は完全に飽和していてもよく芳香族であってもよい。ヘテロシクリル基の例としては、アゼチジニル、アクリジニル、ベンゾジオキソリル、ベンゾジオキサニル、ベンゾフラニル、カルバゾイル、シンノリニル、ジオキソラニル、インドリジニル、ナフチリジニル、ペルヒドロアゼピニル、フェナジニル、フェノチアジニル、フェノキサジニル、フタラジニル、プテリジニル、プリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、テトラゾイル、テトラヒドロイソキノリル、ピペリジニル、ピペラジニル、2‐オキソピペラジニル、2‐オキソピペリジニル、2‐オキソピロリジニル、2‐オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4‐ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピロゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ジヒドロピリジニル、テトラヒドロピリジニル、ピリジニル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリニル、オキサゾリジニル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリニル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、イソインドリル、インドリニル、イソインドリニル、オクタヒドロインドリル、オクタヒドロイソインドリル、キノリル、イソキノリル、デカヒドロイソキノリル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾリル、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエリル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホン、ジオキサホスホラニル、及びオキサジアゾリルが挙げられるが、これらに限定されない。
「ヘテロ脂環式」とは、特に非芳香族ヘテロシクリル基を意味する。ヘテロ脂環式は不飽和結合を有していてもよいが、芳香族ではない。
「ヘテロアリール」とは、特に芳香族ヘテロシクリル基を意味する。
「ヘテロシクリルアルキル」とは、ヘテロシクリルがアルキレン基、アルキリデン基又はアルキリジン基のいずれかを介して母体となる構造に結合している残基を意味する。例としては、(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)メチル、(モルホリン‐4‐イル)メチル、(ピリジン‐4‐イル)メチル、2‐(オキサゾリン‐2‐イル)エチル、4‐(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)‐2‐ブテニル等が挙げられる。ヘテロシクリルアルキル基中のヘテロシクリル及び対応するアルキレン、アルキリデン又はアルキリジン部位のいずれについても、必要に応じて置換されていてもよい。「低級ヘテロシクリルアルキル」とは、基中の「アルキル」部位の炭素数が1〜6であるヘテロシクリルアルキル基を意味する。「ヘテロ脂肪族環アルキル」とは、特にヘテロシクリル部位が非芳香族であるヘテロシクリルアルキルを意味し、「ヘテロアリールアルキル」とは、特にヘテロシクリル部位が芳香族であるヘテロシクリルアルキルを意味する。こうした用語は、複数通りの記載が可能であり、例えば「低級ヘテロシクリルアルキル」と「C1〜6ヘテロシクリルアルキル」とは、同義語である。
「任意の」又は「必要に応じて」とは、その後に記載された事象又は状況が生じても生じなくてもよいことを意味し、それらの記載は、前記の事象又は状況が生じた場合と生じなかった場合の両者を包含する。当業者は、1つ又は複数の任意の置換基を含むと記載されてされている任意の分子に関して、立体的に現実的な化合物及び/又は合成可能な化合物のみが含まれることを意味することを理解するだろう。「必要に応じて置換されていてもよい」という語句は、置換基による全ての修飾体を意味し、例えば、「必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜8アルキル」という語句では、任意の置換が「C1〜8アルキル」部位及び「アリール」部位のいずれにおいても起こりうる。また、例えば、必要に応じて置換されていてもよいアルキルは、必要に応じて置換されていてもよいシクロアルキル基を含み、同様に、場合によっては無数の必要に応じて置換されていてもよいアルキル基を含むと定義される。任意の置換の一覧は、下の「置換(された)」という語句の定義において列挙される。
「飽和架橋環系」とは、芳香族ではない二環式又は多環式の環系を意味する。そのような系は、孤立した又は共役した不飽和結合を有しているが、その中心構造に芳香族又はヘテロ芳香族環を有しない(しかし、芳香族置換基を有していてもよい)。例えば、ヘキサヒドロ‐フロ[3、2‐b]フラン、2,3,3a,4,7,7a‐ヘキサヒドロ‐1H‐インデン、7‐アザ‐ビシクロ[2.2.1]ヘプタン及び1,2,3,4,4a,5,8,8a‐オクタヒドロ‐ナフタレンは、全て「飽和架橋環系」の分類に含まれる。
「スピロシクリル」又は「スピロシクロ環」とは、他の環の特定の1つの環炭素から始まっている環を意味する。例えば、下に図示されるように、飽和架橋環系(環B及びB’)の、橋頭位ではない環原子を、飽和架橋環系とそれに結合したスピロシクリル(環A)との間で共有することができる。スピロシクリルは、炭素環であってもヘテロ脂肪族環であってもよい。
Figure 0004836788
「置換(された)」アルキル、アリール、アルコキシル、及びヘテロシクリルは、それぞれ1つ又は複数(例えば約5つ以下、他の例においては約3つ以下)の水素原子が、必要に応じて置換されていてもよいアルキル(フルオロメチル等)、必要に応じて置換されていてもよいアリール(4‐ヒドロキシフェニル等)、必要に応じて置換されていてもよいアリールアルキル(1‐フェニル‐エチル等)、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルアルキル(1‐ピリジン‐3‐イル‐エチル又は[1,4’]ビピペリジニル等)、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル(5‐クロロ‐ピリジン‐3‐イル又は1‐メチル‐ピペリジン‐4‐イル等)、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシアルキレンジオキシ(メチレンジオキシ等)、必要に応じて置換されていてもよいアミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、必要に応じて置換されていてもよいジアルキルアミノ(アミノ上のアルキルが、それぞれ必要に応じて置換されていてもよい))、必要に応じて置換されていてもよいアミジノ、必要に応じて置換されていてもよいアリールオキシ(フェノキシ等)、必要に応じて置換されていてもよいアリールアルキルオキシ(ベンジルオキシ等)、カルボキシ(―COH)、カルボアルコキシ(アシルオキシ又は―OC(=O)R)、カルボキシアルキル(エステル又は―COR)、カルボキサミド、ベンジルオキシカルボニルアミノ(CBZ‐アミノ)、シアノ、アシル、ハロゲン、ヒドロキシ、ニトロ、スルファニル、スルフィニル、スルホニル、チオール、ハロゲン、ヒドロキシ、オキソ、カルバミル、アシルアミノ及びスルホンアミドから独立に選択される置換基で置換されている、アルキル、アリール、アルコキシル、及びヘテロシクリルを意味する。
「スルファニル」とは、以下の基:―S―(必要に応じて置換されていてもよいアルキル)、―S―(必要に応じて置換されていてもよいアリール)及び―S―(必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル)を意味する。
「スルフィニル」とは、以下の基:―S(O)―H、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいアルキル)、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいアリール)及び―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル)を意味する。
「スルホニル」とは、以下の基:―S(O)―H、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいアルキル)、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいアリール)、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル)、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいアルキルオキシ)、―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいアリールオキシ)及び―S(O)―(必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルオキシ)を意味する。
それぞれの反応における「収率」とは、本明細書では理論収量に対する割合として表される。
本発明の化合物のいくつかは、芳香族ヘテロシクリル系から離れた位置にイミノ、アミノ、オキソ又はヒドロキシ置換基を有していてもよい。この開示のために、それらのイミノ、アミノ、オキソ又はヒドロキシ置換基は、それぞれ、対応する互変異性体である、アミノ、イミノ、ヒドロキシ又はオキソ体として存在しうることが理解される。
本発明の化合物は、国際純正・応用化学連合(IUPAC)、国際化学・分子生物学連合(IUBMB)及び化学情報検索サービス機関(CAS)により合意された命名法の系統的な適用に従って命名された。
本発明の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、不斉炭素原子、酸化された硫黄原子又は四級化された窒素原子を構造の中に有していてもよい。
本発明の化合物及びその薬学的に許容される塩は、単一の立体異性体、ラセミ体、及びエナンチオマー及びジアステレオマーの混合物として存在してもよい。化合物は、幾何異性体として存在してもよい。それらの単一の立体異性体、ラセミ体及びそれらの混合物、並びに幾何異性体の全ては本発明の範囲に含まれるものとする。
化合物を構築する目的で本発明の化合物の一般的な表記を考える場合、そのような構築により、安定な構造が作り出されると仮定する。換言すると、当業者は、構築された構造の中には、通常安定な化合物(上記の、立体的に現実的な化合物及び/又は合成可能な化合物)と考えられないものも理論上存在しうることを認識するであろう。
特定の基について、例えば―OCH―のように、その結合構造が2つのパートナー基に結合したものとして記述されている、すなわち2価の基の場合、他に明示の記載がなければ、2つのパートナー基のいずれかが、当該特定の基の1つの末端に結合し、もう一方のパートナー基が、必然的に当該特定の基のもう1つの末端に結合することが理解される。換言すると、2価の基は、図示された方向に限定されるものとは解釈されず、例えば、「―OCH―」は、図示されたとおりの「―OCH―」だけでなく、「―CHO―」をも意味するものとする。
ラセミ混合物又はラセミ混合物ではないジアステレオマーの混合物から単一の立体異性体を調製及び/又は分離並びに単離する方法は、当該分野において周知である。例えば、光学活性な(R)‐又は(S)‐異性体は、キラルシントン又はキラル試薬を用いて調製することができ、また、通常の手法により分割することができる。エナンチオマー(R‐及びS‐異性体)は、当業者に公知の方法、例えば分離可能なジアステレオマー塩又は錯体を生成させることにより、例えば、結晶化により;分離可能(例えば、結晶化、または一方のエナンチオマーとエナンチオ特異的な試薬との選択的な反応(例えば、酵素反応による酸化又は還元)後、修飾エナンチオマーと未修飾エナンチオマーを分離することにより)なジアステレオ異性を有する誘導体の生成により;又は、キラルリガンドが結合したキラル担体のようなキラルな支持体で、若しくはキラルな溶媒の存在下等の、キラルな環境での気‐液若しくは液体クロマトグラフィーにより、分割することができる。所望のエナンチオマーが、上記分離手順のうちの1つによって、別のキラルな実体に変換される場合、所望のエナンチオマー形態を得るために、さらなる工程が必要とされ得ることが理解される。あるいは、特定のエナンチオマーは、光学活性な試薬、基質、触媒または溶媒を使用する不斉合成によって、あるいは不斉変換により一方のエナンチオマーを他方のエナンチオマーに変換することによって、合成され得る。特定のエナンチオマーが濃縮された、エナンチオマーの混合物については、この主要な成分のエナンチオマーが、再結晶によって、(収率の低下を伴って)さらに濃縮され得る。
本発明の目的において、「患者」は、ヒト及び他の動物、特に哺乳動物並びに他の組織を含む。したがって、本発明の方法はヒトの治療及び獣医学的用途の双方に対して適用可能である。好ましい実施形態において、患者は哺乳動物であり、最も好ましい実施形態において、患者はヒトである。
「キナーゼ依存性の疾患又は症状」とは、1種類又は複数種類のプロテインキナーゼの活性に依存する病的状態を意味する。キナーゼは、増殖、接着、遊走、異化及び浸潤等の多様な細胞活動において、シグナル伝達経路に直接的又は間接的に関与している。キナーゼ活性に関連する疾患には、腫瘍の成長、固形ガンの成長を助長する病的血管新生が含まれ、眼病(糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性症等)及び炎症(乾癬、関節リウマチ等)等の局所的な病的血管新生が関与する他の疾患にも関連している。
理論に束縛されることを望まないが、ホスファターゼも「キナーゼ依存性の疾患又は症状」に対してキナーゼの同族体、すなわち、リン酸化酵素であるキナーゼと脱リン酸化酵素であるホスファターゼとが、タンパク性基質等として関与することができる。したがって、本明細書で述べたようにキナーゼ活性を変調する本発明の化合物は、直接的あるいは間接的にホスファターゼの活性をも変調することが可能である。このように、さらなる変調がもし存在するならば、関連する、あるいは相互依存性のキナーゼ又はキナーゼ群に対し、本発明の化合物の活性と(非)相乗的に作用しうる。上に述べたように、本発明の化合物は、異常なレベルの細胞増殖(腫瘍の成長等)、プログラム細胞死(アポトーシス)、細胞の遊走及び浸潤並びに腫瘍の成長に関連する血管形成が特徴の一部をなす疾患の治療に対し、あらゆる場合において有用である。
「治療に有効な量」とは、患者に投与した際に疾患の症状が改善される本発明の化合物の量を意味する。「治療に有効な量」を構成する本発明の化合物の量は、化合物、疾患の状態及びその感受性、治療の対象となる患者の年齢等によって変動する。治療に有効な量は、当業者によって、その知識及び本明細書の記載に基づいて通常の手法により決定することができる。
「ガン」とは、細胞増殖の病的状態を意味し、例えば、心臓:肉腫(血管肉腫、線維肉腫、黄紋筋肉腫、脂肪肉腫)、粘液腫、黄紋筋腫、線維腫、脂肪腫及び奇形腫;肺:気管支ガン(扁平上皮細胞、未分化小細胞、未分化大細胞、腺ガン)、細気管支肺胞上皮ガン、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨性過誤腫、中皮腫;消化管:食道(扁平上皮ガン、腺ガン、平滑筋肉腫、リンパ腫)、胃(上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(膵管腺ガン、膵島細胞腫、グルカゴン産生腫瘍、ガストリノーマ、カルチノイド腫瘍、VIP産生腫瘍)、小腸(腺ガン、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫、平滑筋腫、血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺ガン、管状腺種、絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫);尿生殖路:腎臓(腺ガン、ウィルム腫瘍[腎芽細胞腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱及び尿管(扁平上皮細胞ガン、移行上皮ガン、腺ガン)、前立腺(腺ガン、肉腫)、睾丸(精上皮腫、奇形腫、胎生期ガン、奇形ガン、絨毛ガン、肉腫、間質細胞ガン、線維腫、線維腺腫、類腺腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝ガン(肝細胞ガン)、胆管ガン、肝芽腫、血管肉腫、肝細胞腺腫、血管腫;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫、軟骨肉腫、ユーイング肉腫、悪性リンパ腫(細網肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨大細胞腫、脊索腫(骨軟骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽細胞腫、軟骨粘液線維腫、類骨骨腫及び巨大細胞腫;神経系:頭蓋骨(骨腫、血管腫、肉芽腫、黄色腫、変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状細胞腫、髄芽細胞腫、神経膠腫、上衣細胞腫、胚細胞腫[松果体腫]、多形性膠芽腫、乏突起膠腫、神経鞘腫、網膜芽細胞腫、先天性腫瘍)、脊髄(神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科ガン:子宮(子宮内膜ガン)、子宮頸部(子宮頸ガン、前ガン性子宮頸部形成異常)、卵巣(卵巣ガン[漿液性嚢胞腺ガン、ムチン性嚢胞腺ガン、分類不能腫瘍]、顆粒膜細胞腫、セルトリ‐ライディッヒ細胞腫、未分化胚細胞腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮細胞ガン、上皮内ガン、腺ガン、線維肉腫、メラノーマ)、膣(明細胞ガン、扁平上皮細胞ガン、ブドウ状肉腫[胎児性横紋筋肉腫]、卵管(上皮性悪性腫瘍);血液学的腫瘍:血液(骨髄性白血病[急性及び慢性]、急性リンパ性白血病、慢性リンパ性白血病、骨髄増殖性疾患、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群)、ホジキン病、非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性黒色腫、基底細胞ガン、扁平上皮細胞ガン、カポジ肉腫、異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫、ケロイド、乾癬;及び副腎:神経芽細胞腫が含まれるが、これらに限定されない。したがって、ここで言う「ガン細胞」は、上記のいずれかの疾患に罹っている細胞を含む。
「薬学的に許容される酸付加塩」とは、遊離塩基の生体効果を保持しており、生体等にとって有害でなく、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の無機酸だけでなく、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、グリコール酸、ピルビン酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、ケイ皮酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸及びp‐トルエンスルホン酸、サリチル酸等の有機酸との間に生成される酸付加塩を意味する。
「薬学的に許容される塩基付加塩」には、ナトリウム、カリウム、リチウム、アンモニウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、銅、マンガン、アルミニウム塩等の無機塩基から誘導される塩基付加塩が含まれる。塩の例としては、アンモニウム、カリウム、ナトリウム、カルシウム、及びマグネシウム塩が挙げられる。薬学的に許容される、毒性のない有機塩基から誘導される塩には、イソプロピルアミン、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、アタノールアミン、2‐ジメチルアミノエタノール、2‐ジエチルアミノエタノール、ジシクロヘキシルアミン、リジン、アルギニン、ヒスチジン、カフェイン、プロカイン、ヒドラバミン、コリン、ベタイン、エチレンジアミン、グルコサミン、メチルグルカミン、テオブロミン、プリン類、ピペラジン、ピペリジン、N‐エチルピペリジン、ポリアミン樹脂等の、一級、二級及び三級アミンの塩、天然に存在する置換アミンを含む置換アミン、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂等が含まれるが、これらに限定されない。有機塩基の例としては、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、エタノールアミン、トリメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、コリン、及びカフェインが挙げられる(例えば、S.M.Bergeら,”Pharmaceutical Salts,”J.Pharm.Sci.,1977;66:1−19(本明細書に参照として援用される)を参照)。
「プロドラッグ」とは、生体内に(通常迅速に)移行し、例えば、血液中での加水分解等により、上式で表される母体となる化合物を与える化合物を意味する。共通の例としては、活性体がカルボン酸残基を有する化合物のエステル又はアミド体が挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化合物の薬学的に許容されるエステルには、(例えば炭素数1〜6の)アルキル鎖が直鎖又は分岐を有するアルキルエステルが含まれるが、これらに限定されない。薬学的に許容されるエステルには、シクロアルキルエステル及びベンジル等のアリールアルキルアステルが含まれるが、これらに限定されない。本発明の化合物の薬学的に許容されるアミドには、(例えば、炭素数約1〜約6の)一級アミド、及び二級アミド及び三級アルキルアミドが含まれるが、これらに限定されない。本発明の化合物のエステル及びアミドは、通常の方法により調製することができる。プロドラッグに関する詳細な議論は、T.Higuchi,V.Stella著,”Pro‐drugs as Novel Delivery Systems”,A.C.S.Symposium Series第14巻,及び”Bioreversible Carriers in Drug Design”,Edward B.Roche編,American Pharmaceutical Association and Pergamon Press(1987年)においてなされており、両者は共に参照として本明細書に援用される。
「代謝産物」とは、ヒト又は動物の体内での代謝又は生体内変化により産生される、化合物又はその塩の分解生成物又は最終生成物を意味する。この生体内変化は、例えば、酸化、還元又は加水分解による、より極性の高い分子又は結合体への生体内変化等である(生体内変化に関する議論については、Goodman、Gilman著,”The Pharmacological Basis of Therapeutics”第8版,Pergamon Press,Gilmanら編(1990年)を参照)。本明細書で使用される場合、本発明の化合物又はその塩の代謝産物は、体内におけるその化合物の生体活性型であり得る。一例においては、代謝産物である生体活性型が生体内で遊離されるように、プロドラッグを使用することができる。他の例においては、生体活性を有する代謝産物が、プロドラッグのデザインそれ自体を行うことなく、偶然に発見される。本発明の化合物の代謝産物における生体活性のアッセイは、本明細書の開示によって当業者に理解される。
さらに、本発明の化合物は、非溶媒和物としても、また、水、エタノール等の薬学的に許容される溶媒との溶媒和物としても存在しうる。本発明の目的に対しては、通常、溶媒和物は非溶媒和物と等価であると考えられる。
さらに、本発明には、コンビナトリアルケミストリーを含む通常の有機合成手法により合成された化合物、及び細菌による消化、代謝、酵素反応による変換等の生物学的手法により合成された化合物のいずれもが含まれるものとする。
本明細書で使用される場合、「処置する」又は「処置」という語句は、異常な細胞増殖及び浸潤により特徴付けられるヒトでの疾患状態の処置を対象としており、(i)特に、あるヒトが、疾患状態に陥りやすいが、まだその疾患を有するとは診断されていない場合に、そのヒトに疾患状態が生じることを予防すること、(ii)疾患状態を阻害すること、すなわちその進展を阻止すること、及び(iii)疾患状態を緩和すること、すなわち、疾患状態を後退させることの少なくとも1つを含む。当技術分野で知られているように、全身又は局所的な送達、年齢、体重、全身の健康状態、性別、食事、投与時間、薬物相互作用及び状態の重篤度を調節する必要があり、当業者による通常の実験により確認することができる。
結晶化された特定のタンパク質‐リガンド複合体、特にALK‐リガンド複合体及び対応するX線構造座標が、本明細書に記載されたキナーゼの生態活性を理解するのに有用な、構造に関する新たな情報を明らかにするために使用することが可能であることを当業者は理解するだろう。同様に、上に述べたタンパク質の重要な構造上の特徴、特に、リガンド結合部位の形状は、キナーゼの選択的な変調因子をデザイン若しくは同定する方法において、また、同様の特徴を有する他のタンパク質の構造を解明する上で有用である。本発明の化合物をリガンド成分として有する、そのようなタンパク質‐リガンド複合体も、本発明の1つの態様である。
同様に、そのようなX線解析に適した品質の結晶は、キナーゼに結合し、その活性を変調することが可能な候補薬剤を同定する方法の一部において使用可能であることを当業者は認識するであろう。そのような方法は、下記の要素:a)キナーゼのリガンド結合部位のコンホメーションを定義する情報(例えば、上に述べたX線解析に適した品質の結晶より得られたX線構造座標)を適当なコンピュータプログラムに読み込ませ、コンピュータプログラムにより当該リガンド結合部位の3次元構造モデルを生成し、b)候補薬剤の3次元構造モデルをコンピュータプログラムに読み込ませ、c)候補薬剤のモデルとリガンド結合部位のモデルを重ね合わせ、d)候補薬剤のモデルが、リガンド結合部位のモデルに空間的にフィットするか否かを評価することによって特徴づけられる。要素a〜dから、必ずしもこの順序で実施される必要はない。そのような方法は、3次元構造モデルを用いて理論的薬物デザインを行い、コンピュータプログラムと連動して可能性のある候補薬剤を選択することをさらに伴っていてもよい。
さらに、そのような方法は、上に述べたようにしてリガンド結合部位と空間的にフィットすることが確認された候補薬剤を、キナーゼの変調に関する生理活性アッセイに使用し、当該候補薬剤がキナーゼ活性を変調するか否かを決定することをさらに伴っていてもよいことを当業者は認識するであろう。そのような方法は、キナーゼ活性を変調することが確認された候補薬剤を、上に述べたようなキナーゼ活性の変調により治療が可能である症状に見舞われているほ乳動物に投与することを含んでいてもよい。
また、本発明の化合物は、キナーゼに対する結合部位を有する分子又は分子複合体を伴う検査薬の能力を評価する方法に使用可能であることを当業者は認識するであろう。そのような方法は、下記の要素:a)キナーゼの結合ポケットのコンピュータモデルを、X線解析に好適な品質のキナーゼの結晶より得られる構造座標を用いて作成し、b)検査薬と結合ポケットのコンピュータモデルのフィッティング操作を実行するコンピュータアルゴリズムを使用し、c)フィッティング操作の結果を解析し、検査薬と結合ポケットとの結合を定量的に評価することによって特徴づけることができる。
一般的投与
本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩の純粋な形での、又は適切な医薬組成物の形での投与は、投与の許容される方式又は同様の利便性をもたらす薬剤のいずれかを介して実施することができる。したがって、投与は例えば、経口、経鼻、非経口(静脈内、筋肉内又は皮下)、局所、経皮、膣内、膀胱内、槽内又は直腸投与により、固体、半固体、凍結乾燥粉末の形で、又は液体剤形で、例えば、錠剤、座薬、丸薬、軟質弾性及び硬質ゼラチンカプセル、粉末、溶液、懸濁液、エアロゾル等、好ましくは、正確な用量を簡単に投与するために適している単位剤形の形であってよい。
組成物は、慣用の薬剤担体又は賦形剤、活性薬剤としての本発明の化合物、およびさらに、他の医薬品、薬剤、担体、アジュバント等を含有してよい。本発明の組成物は、ガンを治療される患者に通常は投与される抗ガン剤又は他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。アジュバントには、防腐剤、湿潤剤、懸濁剤、甘味剤、着香剤、香料、乳化剤及び分散剤が含まれる。微生物の作用を予防することは、様々な抗菌剤及び抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸等により保証することができる。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウム等を含むことも望ましい。注射可能な薬剤形の長時間吸収を、吸収を遅らせる薬剤、例えば、モノステアリン酸アルミニウム及びゼラチンを使用することにより実施することができる。
望ましい場合には、本発明の医薬組成物は、湿潤剤又は乳化剤、pH緩衝剤、酸化防止剤等、例えば、クエン酸、モノラウリン酸ソルビタン、オレイン酸トリエタノールアミン、ブチル化ヒドロキシトルエン等の少量の補助物質を含有してもよい。
非経口注射に適した組成物は、生理学的に許容される無菌の水性又は非水性溶液、分散液、懸濁液又はエマルションならびに無菌注入可能な溶液又は分散液に再構成される無菌粉末を含んでもよい。適切な水性及び非水性の担体、希釈剤、溶剤又はビヒクルの例には、水、エタノール、ポリオール(プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等)、適切なこれらの混合物、植物油(オリーブ油等)及びオレイン酸エチル等の注入可能な有機エステルが含まれる。例えば、レシチン等のコーティングを使用することにより、分散液の場合には必要な粒径を維持することにより、及び界面活性剤を使用することにより、適正な流動性を維持することができる。
投与の好ましい一経路は、経口であり、この場合、治療される疾患状態の重篤度に合わせて調整することができる簡便な1日用量計画を使用する。
経口投与するための固体剤形には、カプセル、錠剤、丸薬、粉末及び顆粒が含まれる。このような固体剤形では、活性化合物を、少なくとも1種のクエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウム等の不活性な慣用の賦形剤(又は担体)又は(a)例えば、デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール及びケイ酸等の充填剤又は増量剤、(b)例えば、セルロース誘導体、デンプン、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース及びアラビアゴム等の結合剤、(c)例えば、グリセリン等の湿潤剤、(d)例えば、寒天、炭酸カルシウム、馬鈴薯又はタピオカデンプン、アルギン酸、クロスカルメロースナトリウム、錯体ケイ酸塩及び炭酸ナトリウム等の崩壊剤、(e)例えば、パラフィン等の溶解遅延剤、(f)例えば、四級アンモニウム化合物等の吸収促進剤、(g)例えば、セチルアルコール及びモノステアリン酸グリセリン、ステアリン酸マグネシウム等の湿潤剤、(h)例えば、カオリン及びベントナイト等の吸着剤及び(i)例えば、タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム等の滑剤又はこれらの混合物等と混合する。カプセル、錠剤及び丸薬の場合には、剤形は、緩衝剤を含有してもよい。
前記のような固体剤形は、腸溶コーティング及び当技術分野で知られている他のもの等のコーティング及びシェルを用いて調製することもできる。これらは、鎮圧剤(pacifying agent)を含有してもよく、1種又は複数の活性化合物を腸管の特定の部位で遅れて放出するような組成物であってもよい。使用することができる埋没組成物の例は、ポリマー物質及びろうである。活性化合物は、適切な場合には、1種又は複数の前記の賦形剤を伴うマイクロカプセル化形であってもよい。
経口投与するための液体剤形には、薬学的に許容されるエマルション、溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシルが含まれる。例えば、本発明の1種(又は複数)の化合物又はその薬学的に許容される塩及び付加的な薬剤アジュバントを、例えば、水、食塩水、水性デキストロース、グリセリン、エタノール等の担体;例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3‐ブチレングリコール、ジメチルホルムアミド等の可溶化剤及び乳化剤;油、特に、綿実油、落花生油、トウモロコシ胚油、オリーブ油、ヒマシ油及びゴマ油、グリセリン、テトラヒドロフルフリルアルコール、ポリエチレングリコール及びソルビタンの脂肪酸エステル;又はこれらの物質の混合物に溶解、分散等して、溶液又は懸濁液を生じさせることにより、このような剤形を調製する。
活性化合物に加えて、懸濁液は、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール及びソルビタンエステル、微結晶性セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天及びトラガカント又はこれらの物質の混合物等の懸濁剤を含有してもよい。
直腸投与のための組成物は例えば、本発明の化合物と、通常の温度では固体であるが、体温では液体であるので、適切な体腔中で溶けて、そこで活性成分を放出するカカオ脂、ポリエチレングリコール又は座薬ろう等の適切な非刺激性賦形剤又は担体とを混合することにより調製することができる座薬である。
本発明の化合物を局所投与するための剤形には、軟膏、粉末、スプレー及び吸入剤が含まれる。活性成分を、無菌条件下に、必要とされる生理学的に許容される担体及び防腐剤、緩衝剤又は噴射剤と混合する。眼用処方物、眼軟膏、粉末及び溶液も、本発明の範囲内であると考えられる。
通常、投与の所定の方式に応じて、薬学的に許容される組成物は、1種(又は複数)の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩約1重量%から約99重量%及び適切な薬剤賦形剤99重量%から1重量%を含有する。一例では、組成は、1種(又は複数)の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩約5重量%から約75重量%であってよく、残りは、適切な薬剤賦形剤である。
このような剤形を調製する実際の方法は知られているか、当技術分野の専門家には明らかである;例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,第18版.、(Mack Publishing Company、Easton、Pa.,1990年)参照。投与される組成物は、場合によって、本発明の教示により疾患状態を治療するために治療上有効量の本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を含有する。
使用される特定の化合物の活性、化合物の代謝安定性及び作用時間、年齢、体重、全身健康、性別、食事、投与の様式及び時間、排泄速度、薬物の組合せ、個々の疾患状態の重篤度及び治療受ける患者を含む様々なファクターに依存して変動する治療上有効量で、本発明の化合物又はその薬学的に許容される塩を投与する。本発明の化合物は、1日当り約0.1から約1000mgの範囲の用量レベルで患者に投与することができる。約70キログラムの体重を有する正常な成人では、1日当り体重1キログラム当り約0.01から約100mgの範囲の用量が、例となる。しかしながら、使用される特定の用量は、変動しうる。例えば、用量は、患者の要求、治療される症状の重篤度及び使用される化合物の薬学的活性を含む多くの因子に依存しうる。個々の患者での最適な用量の決定は、当技術分野の専門家によく知られている。
本発明の化合物のスクリーニング剤としての使用
例えば、ALKレセプターキナーゼに結合する候補薬剤をスクリーニングする方法で本発明の化合物を使用するために、このタンパク質を支持体に結合させ、本発明の化合物をこのアッセイに加える。もしくは、本発明の化合物を支持体に結合させ、タンパク質を加える。新規の結合剤がその中で捜し得る候補薬剤の群には、特異性抗体、化学ライブラリ−スクリーンで同定された非天然結合剤、ペプチド類似体等が含まれる。ヒト細胞に対して低い毒性を有する候補薬剤に関するスクリーニングアッセイが特に重要である。このために、標識インビトロタンパク質‐タンパク質結合アッセイ、電気泳動移動シフトアッセイ、タンパク質結合のためのイムノアッセイ、機能性アッセイ(リン酸化アッセイ等)等を含む幅広いアッセイを使用することができる。
例えばALKタンパク質への候補薬剤の結合の決定は、数多くの方法で行うことができる。一例では、候補薬剤(本発明の化合物)を、例えば蛍光又は放射性成分で標識し、結合を直接的に決定する。例えば、ALKタンパク質のすべて又は一部と固体支持体とを付着させ、標識された薬剤(例えば、少なくとも1種の原子が検出可能な同位体で置換されている本発明の化合物)を加え、過剰な試薬を洗浄除去し、標識量が、固体支持体の上に存在するかどうかを決定することにより行うことができる。当技術分野で知られているような様々なブロックステップ及び洗浄ステップを利用することができる。
本願明細書では「標識された」とは、化合物が、検出可能なシグナルをもたらす標識、例えば、放射性同位体、蛍光タグ、酵素、抗体、磁性粒子等の粒子、化学発光タグ又は特異的結合分子等で直接又は間接に標識されていることを意味する。特異的結合分子には、ビオチンとストレプトアビジン、ジゴキシンと抗ジゴキシンと等の対が含まれる。特異的に結合する部分同士を用いる場合には、通常、相補的な部分を前記のような公知の手順に従い、検出を可能にする分子で標識する。標識は、直接又は間接に検出可能なシグナルをもたらしうる。
いくつかの実施形態では、成分の一方のみが標識される。例えば、ALKタンパク質は、125Iを使用して、又は蛍光体を用いてチロシン位置で標識することができる。もしくは、1種以上の成分を、様々なラベルで標識することができる。例えば、タンパク質には125Iを使用し、候補薬剤には蛍光体を使用する。
本発明の化合物は、さらなる薬物候補をスクリーニングするための競合物質として使用することもできる。本願明細書で使用される場合の「生体活性剤候補」又は「薬物候補」又は文法的に同等の語句は、生体活性を試験される何らかの分子、例えば、タンパク質、オリゴペプチド、小さい有機分子、多糖類、ポリヌクレオチド等を示している。これらは、核酸配列及びタンパク質配列を含む細胞増殖配列の細胞増殖表現型又は発現を直接又は間接に変化しうる。他の場合には、細胞増殖タンパク質結合及び/又は活性の変更をスクリーニングする。タンパク質結合又は活性をスクリーニングする場合には、いくつかの実施形態は、特定のタンパク質に結合することがすでに知られている分子を除外する。本願明細書に記載のアッセイの実施形態の例には、本願明細書では「外在」薬と称される、内在自然状態にあるターゲットタンパク質には結合しない候補薬が含まれる。一例では、外在薬はさらにALK抗体を除外する。
候補薬剤には、数多くの化学群が含まれうるが、これらは通常、約100ダルトンを上回るが、約2,500ダルトンを下回る分子量を有する有機分子である。候補薬剤は、タンパク質との構造的相互作用に、特に水素結合及び親油性結合に必要な官能基を含み、通常は、少なくとも1個のアミン、カルボニル、ヒドロキシル、エーテル又はカルボキシル基、例えば、少なくとも2個の官能性化学基を含む。候補薬剤はしばしば、1個又は複数の前記の官能基で置換されている環式炭素又はヘテロ環構造及び/又は芳香族又はポリ芳香族構造を有する。候補薬剤はさらに、ペプチド、糖類、脂肪酸、ステロイド、プリン、ピリミジン、誘導体、構造類似体又はこれらの組合せを含む生体分子の中に見出すことができる。
候補薬剤は、合成又は天然化合物のライブラリを含む幅広い供給源から得られる。例えば、幅広い有機化合物及び生体分子をランダム及び指定合成するために、数多くの手段を利用することができ、ランダム化オリゴヌクレオチドの発現が含まれる。もしくは、細菌、真菌、植物及び動物抽出物の形の天然化合物のライブラリを利用するか、容易に製造する。加えて、天然又は合成により生じたライブラリ及び化合物を、慣用の化学的、物理的及び生化学的手段により変更することができる。知られている薬物を、アシル化、アルキル化、エステル化、アミド化等の、指向されたか又はランダムな化学修飾に供して、構造類似体を生じさせることができる。
一例では、候補薬剤の結合を、拮抗結合アッセイを使用することにより決定する。この例では、競合物質は、抗体、ペプチド、結合対、リガンド等のALKに結合することが知られている結合成分である。一定の状況下では、候補薬剤と結合成分との拮抗結合が存在し、その際、結合成分は、候補薬剤に代わる。
いくつかの実施形態では、候補薬剤を標識する。候補薬剤又は競合物質、又はその両方を初めに、結合(起こりうる場合)が可能であるに十分である時間に亘ってALKに加える。インキュベーションは、最適な活性を促進する温度、通常は4℃〜40℃で行うことができる。
インキュベーション時間は、活性が最適であるように選択するが、迅速な大量処理スクリーニングを容易にするように最適化することもできる。通常は、0.1〜1時間で十分であろう。過剰な試薬は通常、除去するか、洗浄する。ついで、第2の成分を加え、標識成分の存在下又は非存在下で、結合を示す。
一例では、競合物質を初めに加え、引き続き、候補薬剤を加える。競合物質の置換は、候補薬剤がALKに結合して、ALKに結合し、その活性を変更しうることを示している。この実施形態では、どちらかの成分を標識することができる。したがって例えば、競合物質が標識された場合には、洗浄溶液中での標識の存在は、薬剤による置換を示す。もしくは、候補薬物が標識された場合には、支持体上での標識の存在は、置換が起こったことを示す。
別の実施形態では、候補薬物を初めに加え、インキュベーション及び洗浄し、引き続き、競合物質を加える。競合物質による結合の不在は、候補薬物が、高い親和性でALKに結合していることを示している。したがって、候補薬物が標識された場合には、支持体上での標識の存在は、競合物質結合の不在と共に、候補薬物がALKに結合しうることを示している。
ALKの結合部位を同定することが重要であることもある。このことは、様々な方法で行うことができる。一実施形態では、ALKが、候補薬物に結合すると同定されたら、ALKを断片化するか変更し、アッセイを繰り返して、結合のために必要な成分を同定する。
ALKの活性を変更しうる候補薬物をスクリーニングすることにより、変更を試験するが、これは、前記のように候補薬物とALKとを組み合わせるステップと、ALKの生物学的活性の変化を決定するステップとを含む。したがって、この実施形態では、候補薬物は、本願明細書で定義されているように、生物学的活性又は生化学的活性に結合し(必要でないこともあるが)、かつこれを変更しなければならない。この方法は、細胞生存率、形態等の変更に関する、インビトロスクリーニング方法と、細胞のインビボスクリーニング方法との両方を含む。
もしくは、ディファレンシャルスクリーニング法を使用して、天然ALKには結合するが、修飾されたALKには結合しえない薬物候補を同定することができる。
陽性対照及び陰性対照をアッセイで使用することもできる。例えば、すべての対照及び試験試料を、少なくとも三連で行い、統計的に有意義な結果を得る。試料のインキュベーションは、薬物とタンパク質とが結合するに十分な時間である。インキュベーションの後に、試料を、非特異的に結合している物質がなくなるまで洗浄し、結合している、通常は標識されている薬剤の量を決定する。例えば、放射線ラベルを使用する場合、試料を、シンチレーションカウンタでカウントして、結合している化合物の量を決定することができる。
様々な他の試薬が、スクリーニングアッセイに含まれてもよい。これらには、最適なタンパク質−タンパク質結合を容易にし、及び/又は非特異的又は背景相互作用を低減するために使用することができる塩、中性タンパク質、例えば、アルブミン、界面活性剤等の試薬が含まれる。その他に、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗菌物質等のアッセイの効率を改善する試薬を使用することもできる。成分の混合物を加えて、必要な結合をもたらすこともできる。
アッセイ
活性のアッセイを行うためには、ALK又は本発明の化合物のいずれかを、隔離された試料受容部位を有する不溶性の担体(例えば、マイクロタイタープレート、アレイ等)上に、拡散しないように結合させる。不溶性の担体は、組成物を結合させることができ、可溶性の物質を容易に分離可能であり、さらにスクリーニング方法の全工程に適用である任意の組成物を材料とすることができる。担体の表面は、均一であっても多孔質であってもよく、任意の都合の良い形状をとることができる。好適な担体の例としては、マイクロタイタープレート、アレイ、膜及びビーズが挙げられる。これらの材質は、通常、ガラス、プラスチック(ポリスチレン)、多糖類、ナイロン及びニトロセルロース、テフロン(登録商標)等である。マイクロタイタープレート及びアレイは、少量の試薬及び試料で多数のアッセイを同時に行うことができるので特に便利である。本発明の試薬及び全方法について適用可能であり、組成物の活性及び非拡散性を保つことができれば、結合方法は特に重要ではない。結合方法の例としては、抗体(タンパク質を担体に結合させる際に、リガンド結合部位又は活性配列を立体的にブロックしないもの)を使用する方法、「粘着性」又はイオン性の担体に直接結合させる方法、化学的架橋法、担体表面でタンパク質又は薬剤を合成する方法等が挙げられる。タンパク質又は薬剤を結合させた後、過剰の結合していない物質は、洗浄により除去される。試薬受容部位は、その後、牛血清アルブミン(BSA)、カゼインその他の無害なタンパク質又は他の成分とインキュベートすることによりブロックされる。
阻害能の一つの尺度がKである。IC50が1μM以下である化合物について、K又はKは、薬剤とALKとの相互作用に関する解離速度定数であると定義される。組成物の例は、例えば、約100μM未満、約10μM未満、約1μM未満のKを有し、さらに例えば、約100nM未満、さらに例えば約10nM未満のKを有する。化合物のKは、3つの仮定に基づきIC50から決定することができる。第1に、1種の化合物分子のみが、酵素に結合し、協同性はないこと。第2に、活性酵素及び試験される化合物の濃度が、既知であること(即ち、製剤中に不純物又は不活性な形態が著しい量で存在しない)。第3に、酵素−阻害剤複合体の酵素レートは、ゼロであること。レート(すなわち、化合物濃度)データについて、下式を用いてフィッティングを行う。
Figure 0004836788
式中、Vは、観察されたレートであり、Vmaxは、遊離酵素のレートであり、Iは阻害剤濃度であり、Eは酵素濃度であり、Kは、酵素−阻害剤複合体の解離定数である。
阻害能の他の尺度としてGI50があり、細胞の成長速度を50%に減少させる化合物の濃度と定義される。例示的な組成物は、例えば、約1mM未満、約10μM未満、約1μM未満のGI50を有し、さらに例えば、約100nM未満、さらに例えば約10nM未満のGI50を有する。GI50の測定は、細胞増殖アッセイにより行われる。
チロシンキナーゼ活性は、1)ポリグルタミン酸‐チロシン4:1(pEY)等の標準基質の存在下での、キナーゼに依存するATPの消費量の、ルシフェラーゼ/ルシフェリンによる化学発光法を用いた測定、又は、2)ポリスチレンタイタープレートの器壁上に吸着された標準基質への、32P‐ATPより誘導される放射活性なリンの取り込みにより測定される。リン酸(32P)化された基質生成物の濃度は、シンチレーション分光法により定量される。
略語及びその定義
下記の略語及び用語は、本明細書を通して、下記に示したような意味を有する。
Figure 0004836788
Figure 0004836788
Figure 0004836788
化合物の合成
本出願に包含される化合物は、当業者に公知の方法により合成することができる。本発明の化合物は、通常スキーム1に示された方法により調製することができる。しかし、スキーム1及びそれに対応する記載は、本発明を限定することを意図するものではない。例えば、スキーム1は、R及びRが結合して、最終的にはピラゾロイソキノリンに縮合する芳香族環(それ自体が、3つ以下のRにより置換されており、この場合、Rの1つが‐ORである)を形成している、一般式Iで表される本発明の化合物の合成を図示するものである。R及びRが他の官能基を表すが、なおも式Iに含まれる他の実施形態が存在することは言うまでもない。式Iで表される化合物の官能基は、当該化合物の合成の種々の段階で導入することができ、同様に、そのような合成戦略において、保護基を使用することができることを当業者は認識する。
Figure 0004836788
スキーム1に関して、広範な芳香族置換基を有する(1)で表されるフェニルアセトニトリルの合成は周知であり(March著,Advanced Organic Chemistry,Wiley‐Interscience;Larock著,Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers;両者とも参照として本明細書に援用される)、官能基Rを導入するための手段として、種々のエステル及び適度に活性化されたアシル誘導体と容易に反応して、(2)等のClaisen様縮合生成物を生成する。そのような変換は、水酸化物、アルコキシド又アルカリ金属水素化物等を用いた塩基性条件下で、選択した塩基に応じてプロトン性又は非プロトン性溶媒のいずれかを用いて行うことができる。そのような変換を行うのに好適な溶媒は、メタノール、エタノール、THF又はDMF等である。選択したエステル及びフェニルアセトニトリル基質の反応性に応じて、室温から溶媒の還流温度の範囲内の温度を使用することができる。場合によっては、フェニルアセトニトリルに対するエステルの反応性を向上させるために、適度に活性化されたアシル誘導体を使用するか、系内で発生させることが望ましい。これらの試薬としては、ハロゲン化アシル、無水物、アシルイミダゾール、N‐ヒドロキシコハク酸エステル等が挙げられるが、これらに限定されない。
化合物(2)等の中間体を、好ましくはメタノール又はエタノール等のプロトン性の極性溶媒中で、高温下ヒドラジンで処理することにより、対応するアミノピラゾール(3)が得られる。本発明の化合物の合成の一方法においては、アミノピラゾール(3)を、安息香酸に対応する芳香族酸塩化物又は適度に活性化されたエステルで処理することにより、アミド中間体(4)が生成する。アミド(4)を、Bischler‐Napieralski脱水環化条件下で(Fodor及びNagubandi,Tetrahedron 36,1279−1300(1980)、参照として本明細書に援用される)オキシ塩化リンでの処理及びトルエン等の適度に高い沸点を有する不活性溶媒の存在下又は非存在下で加熱することにより、(5)で表されるピラゾロイソキノリン環系が得られる。あるいは、アミドをまず五塩化リンで処理しイミノ塩化物中間体を生成させ、次いで加熱により脱水環化反応を起こさせてもよい(Fodor,Gal及びPhilips,Angew.Chem.Int.Ed.Engl.,11、919(1972)、参照として本明細書に援用される)。
ピラゾロイソキノリン環系の他の合成アプローチにおいて、環生成ステップは、Pictet‐Spenglerの方法を直接使用して行うこともできる(Kametani及びFukumoto,Isoquinolines,Wiley Interscience;Bogzaら,J.Heterocyclic Chem.38,523−525(2001)、参照として本明細書に援用される)。このアプローチにおいて、アミノピラゾール(3)を、トリフルオロ酢酸等の適当な酸性溶媒中で加熱しながら芳香族アルデヒドで処理することが、ピラゾロイソキノリン(5)を生成する好ましい方法である。反応条件の選択は、芳香族環上に存在する官能基(式Iに記載のR、及び導入する必要のある官能基L及び式Iに記載の官能基A)に強く依存する。環化反応は、結合を形成する環原子に対してオルト‐及びパラ‐位に存在する電子供与性官能基によって促進され、特にヒドロキシ基及びアルコキシ基が好ましい。いくつかの実施形態において、Pictet‐Spengler閉環工程における反応溶媒として酢酸が非常に適しており、合成過程において酸に敏感な官能基を導入することが可能になる。他の実施形態において、アルコキシ又はヒドロキシ官能基のいずれをも有しないフェニルアセトニトリル誘導体基質が必要とされ得る。ピラゾロイソキノリンの合成の際に、環形成工程において遷移金属Lewis酸を使用するか、あるいは、メタンスルホン酸等の非常に強い酸を反応溶媒として使用することにより、これらの基質を使用することができる。いくつかの環化基質について、芳香族環の置換パターンによっては、2つのPictet‐Spengler反応生成物が得られる場合があり、生成物は両者とも得られた反応混合物から単離可能であることが認識される。
既に述べたように、ピラゾロイソキノリンは、その合成における任意の好適な段階において好適な保護基を有していてもよい。この保護基は、合成過程の任意の段階において導入又は除去することができ、合成経路にしたがって、本発明の化合物又は重要な中間体が得られる。適切な保護基の選択及びその導入又は除去については、有機合成化学において確立された手法である(Green及びWuts著,Protective Groups in Organic Synthesis,Wiley Interscience,参照として本明細書に援用される)。例えば、スキーム2における、中間体(2a)をアミノピラゾール(6)に変換する工程において、官能基を有するヒドラジンを使用することができる。特に、tert‐ブチルヒドラジンを使用すると、保護されたアミノピラゾール(6)が容易に得られる。この種の中間体は、例えば、ピラゾロイソキノリン芳香族環上の官能基の反応を含む多段階合成を必要とする、より複雑な本発明の化合物を合成する際に特に有用である。そのような場合には、特に目標とされた官能基あるいは広範な官能基の導入のいずれについても効率よく行うことができる。図示した場合には、Pictet‐Spengler反応は、通常、酢酸中50〜110℃の範囲内の反応温度という温和な酸性条件下で行うことができ、中間体(7)が得られる。この中間体は、例えばヒドロキシ基の位置で選択的に誘導体化することができ、それにより一連のフェニルエーテルが提供され、次いで、ピラゾール環のtert‐ブチル基が適当な条件下で除去され、式Iに記載の(8)が得られる。
Figure 0004836788
ベンゾイミダゾール、インダゾール、ベンザチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾイソオキサゾール等の、本発明の非ピラゾロイソキノリン系化合物(全て、例えば、Yが=C(R)―である式Iに記載の化合物)に対応する合成は、本明細書の記載からの類推あるいは本明細書の記載から独立して、当業者により理解される。
以下の実施例は、前記の本発明を使用する方法をさらに詳述し、さらに、本発明の様々な態様を実施するために最も良好と考えられる方式を記載するために役立つ。これらの実施例は、本発明の真の範囲を限定するために役立つものでは決してなく、むしろ、詳述の目的のために示されていることが理解される。本願明細書に記載のすべての参照文献は、そのまま、参照として本願明細書に援用される。
実施例1
4‐[8‐(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩
[3‐(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(2.0g、14mmol)及びフェニル酢酸エチル(2.8g、17mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物に、ナトリウムエトキシド溶液(21%、10.2mL、27mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3‐(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソ‐4‐フェニルブタンニトリルを、褐色の油状物として得た(0.8g、3.4mmol、収率38%)、MS(EI)(C1715NOとして)266(MH)。
2‐[3‐(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソ‐4‐フェニルブタンニトリル(100mg、0.38mmol)をエタノール(1mL)に溶解し、無水ヒドラジン(98%、14μL、0.45mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を冷却後、濃縮し、残渣を減圧下1時間乾燥した。この残渣に4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(69mg、0.57mmol)及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮後、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取逆相HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×l00mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後、純粋なフラクションを凍結乾燥することにより、4‐[8‐(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(63mg、0.13mmol、収率34%)が得られた。H NMR(400MHz、d‐DMSO):7.97‐7.94(d,1H),7.50‐7.48(d,2H),7.30‐7.25(m,6H),7.06‐7.02(m,1H),6.95‐6.93(d,2H),4.60(s,2H),3.76(s,3H);MS(EI)(C2419として)382(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
4‐(7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐{[4‐(メチルオキシ)フェニル]メチル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.66‐7.64(d,2H),7.50(s,1H),7.36(s,1H),7.26‐7.24(d,2H),7.16‐7.14(d,2H),6.86‐6.84(d,2H),4.64(s,2H),3.82(s,3H),3.78(s,3H),3.70(s,3H);MS(EI)(C2623として)442(MH)。
4‐{7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐[(2‐メチルフェニル)メチル]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.61‐7.59(d,2H),7.46(s,1H),7.28‐7.26(d,2H),7.17‐7.10(m,3H),7.10(s,1H),6.96‐6.94(d,2H),4.25(s,2H),3.70(s,3H),3.58(s,3H),2.42(s,3H);MS(EI)(C2623として)442(MH)。MS(EI)(C2623として)426(MH)。
4‐{7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐[(3‐メチルフェニル)メチル]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.80(b,1H),7.58‐7.56(d,2H),7.44(s,1H),7.27(s,1H),7.18‐7.13(m,2H),7.06‐7.00(m,2H),6.96‐6.92(d,2H),4.25(s,2H),3.77(s,3H),3.70(s,3H),2.23(s,3H);MS(EI)(C2623として)426(MH)。
2‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐6‐フルオロフェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.78(b,1H),7.40‐7.18(m,7H),7.00‐6.90(m,3H),4.61(s,2H),3.78(s,3H),3.62(s,3H);MS(EI)(C2520Fとして)430(MH)。
3‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐4‐ニトロフェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d6‐DMSO):11.05(b,1H),8.12‐8.10(d,1H),7.45(s,1H),7.43‐7.30(m,4H),7.20‐7.15(m,2H),7.10‐6.95(m,2H),4.61(s,2H),3.78(s,3H),3.61(s,3H);MS(EI)(C2520として)457(MH)。
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]安息香酸トリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.16‐8.13(d,2H)7.87‐7.84(d,2H),7.36‐7.18(m,7H),4.65(s,2H),3.75(s,3H),3.68(s,3H),3.48(b,1H);MS(EI)(C2621として)440(MH)。
4‐[1‐{[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]メチル}‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐メタノール):7.66‐7.64(d,2H),7.48(s,1H),7.31(s,1H),7.08‐7.06(d,2H),6.92‐6.91(d,1H),6.90‐6.88(d,1H),6.76‐6.75(d,1H),4.68(s,2H),3.82(s,3H),3.79(s,3H),3.78(s,3H),3.72(s,3H);MS(EI)(C2725として)472(MH)。
4‐(7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐{[3‐(メチルオキシ)フェニル]メチル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.80(b,1H)7.56‐7.54(d,2H),7.42(s,1H),7.24(s,1H),7.19‐7.15(t,1H),6.94‐6.92(d,2H),6.86‐(s,1H),6.80‐6.78(m,2H),4.56(s,2H),3.75(s,3H),3.69(s,3H),3.66(s,3H);MS(EI)(C2623として)442(MH)。
7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐5‐ピリジン‐4‐イル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリントリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.86‐8.84(d,2H),7.92‐7.90(d,2H),7.32‐7.20(m,7H),4.63(s,2H),3.74(s,3H),3.70(s,3H);MS(EI)(C2420として)397(MH)。
4‐[6,7,8‐トリス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.42‐7.40(d,2H),7.34‐7.24(m,5H),7.11(s,1H),6.95‐6.93(d,2H),4.75(s,2H),3.80(s,3H),3.77(s,3H),3.37(s,3H);MS(EI)(C2623として)442(MH)。
4‐[7‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.91(b,1H),7.92(s,1H),7.60‐7.58(d,2H),7.46(s,1H),7.32‐7.21(m,5H),6.90‐6.88(d,2H),4.56(s,2H),3.74(s,3H),2.28(s,3H);MS(EI)(C2521として)396(MH)。
4‐[6,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.30‐7.19(m,6H),6.90‐6.85(m,2H),6079‐6.77(d,2H),6.50(s,1H),4.58(s,2H),3.72(s,6H);MS(EI)(C2521として)412(MH)。
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]ベンゼン‐1,2‐ジオール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.46(bs,1H),9.25(s,2H),7.53(s,1H),7.31(m,6H),7.01(d,1H),6.88(d,1H),4.57(s,2H),3.73(s,3H),3.71(s,3H);MS(EI)(C252lとして)428(MH)。
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐N,N‐ジメチルアニリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.57(s,1H),7.71(t,2H),7.65(d,2H),7.53(s,1H),7.3(d,2H),7.28(s,2H),7.21(s,1H)6.92(d,2H),6.80(t,2H),4.62(s,2H),3.74(s,3H),3.71(s,3H);MS(EI)(C2726として)439(MH)。
5‐(4‐フルオロフェニル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.73(s,1H),7.96(m,1H),7.79(m,2H),7.42(m,3H),7.29(m,5H),7.19(s,1H),4.62(s,2H),3.74(s,3H),3.68(s,3H);MS(EI)(C2520Fとして)414(MH)。
5‐(4‐ニトロフェニル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.43(d,2H),8.03(d,2H),7.31(m,6H),7.21(m,1H),4.64(s,2H),3.75(s,3H),3.69(s,3H);MS(EI)(C2521として)441(MH)。
3‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.42(s,1H),7.25(m,7H),7.17(m,1H),7.08(m,2H),6.90(m,1H),4.62(s,2H),3.74(s,3H),3.68(s,3H);MS(EI)(C2521として)411(MH)。
5‐(1,3‐ベンゾジオキソール‐5‐イル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(フェニルメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.55(d,1H),7.39(s,1H),7.25(m,SH),7.12(m,1H),7.08(s,1H),6.90(d,1H),5.88(s,2H),4.68(s,2H),3.75(s,3H),3.68(s,3H);MS(EI)(C2621として)439(MH)。
4‐{7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐[(4‐メチルフェニル)メチル]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.81(s,1H),7.55(d,2H),7.44(s,1H),7.24(s,1H),7.16(d,2H),7.08(d,2H),6.95(d,2H),4.53(s,2H),3.74(s,3H),3.69(s,3H);MS(EI)(C2623として)425(MH)。
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(1‐フェニルエチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.63‐7.61(d,2H),7.43(s,1H),7.38‐7.20(m,6H),5.09‐5.06(m,1H),3.80(s,3H),3.75(s,3H),1.98‐1.96(d,3H);MS(EI)(C2623として)426(MH)。
実施例2
4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩
3,4‐ジメトキシフェニルアセトニトリル(2.0g、11mmol)及び酢酸エチル(1.37mL、14mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物にナトリウムエトキシド溶液(21重量%、8.4mL、23mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。この水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、水層をpH1の酸性にした。水層を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした酢酸エチル抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると、2‐[3,4‐ビスメチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソブタンニトリルが褐色の固体として得られた(1.5g、6.8mmol、収率61%)。MS(EI)(C1233NOとして)220(MH)。
2‐[3,4‐ビスメチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソブタンニトリル(100mg、0.46mmol)をエタノールに溶解し、無水ヒドラジン(98%、18μL、0.59mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を冷却後濃縮し、減圧下で1時間乾燥すると、油状の残渣が得られた。この混合物に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(84mg、0.67mmol)、次いでトリフルオロ酢酸(2mL)を加え、混合物を18時間加熱還流した。その後反応混合物を濃縮し、10mLのジメチルホルムアミドに溶解し、分取逆相HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×l00mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後、純粋なフラクションを凍結乾燥することにより、4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(55mg、0.16mmol、収率26%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.00(b,1H),7.76(s,1H),7.70‐7.68(d,2H),7.51(s,1H),7.01‐6.98(d,2H),4.18(s,3H),3.95(s,3H),2.84(s,3H);MS(EI)(C1917として)336(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
4‐[1‐メチル‐6,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.52(b,1H),7.26‐7.21(m,3H),6.80‐6.78(d,2H),6.62(s,1H),4.02(s,3H),3.55(s,3H),2.80(s,3H);MS(EI)(C1917として)336(MH)。
4‐[1‐メチル‐7,8,9‐トリス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.56‐7.54(d,2H),7.38(s,1H),6.80‐6.78(d,2H),3.98(s,3H),3.95(s,3H),3.78(s,3H),2.78(s,3H);MS(EI)(C2019として)366(MH)。
2‐メチル‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.90(b,1H),7.66(s,1H),7.53(b,2H),7.45‐43(d,1H),7.05‐6.95(d,1H),4.09(s,3H),3.77(s,3H),2.85(s,3H),2.24(s,3H);MS(EI)(C2019として)350(MH)。
4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐(メチルオキシ)フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.76(s,1H),7.56(s,1H),7.30‐7.29(d,1H),7.20‐7.18(d,d,1H),6.98‐6.96(d,1H),4.06(s,3H),3.84(s,3H),3.77(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C2019として)366(MH)。
2‐クロロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.65(b,1H),7.71‐7.70(d,lH),7.66(s,1H),7.57‐7.53(d,d,1H),7.46(s,1H),7.18‐7.16(d,1H),4.06(s,3H),3.77(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916Clとして)370(MH)。
2‐フルオロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.25(b,1H),7.66(s,1H),7.55‐7.53(d,1H),7.48(s,1H),7.41‐7.39(d,1H),7.17‐7.12(d,d,1H),4.06(s,3H),3.77(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C1916Fとして)354(MH)。
4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐ニトロフェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.42(b,1H),8.25(s,1H),7.98‐7.96(d,1H),7.67(s,1H),7.46(s,1H),7.33‐7.31(d,1H),4.06(s,3H),3.79(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916として)381(MH)。
2‐ブロモ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.72(b,1H),7.85(s,1H),7.66(s,1H),7.61‐7.59(d,1H),7.47(s,1H),7.14‐7.12(d,1H),4.08(s,3H),3.77(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916Brとして)414(MH)。
4‐[1‐メチル‐6,7,8‐トリス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.50(s,1H),7.29(d,2H),6.81(d,2H),6.67(s,1H),4.09(s,3H),3.78(s,6H),2.82(s,3H);MS(EI)(C2019として)366(MH)。
4‐[1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.03(d,1H),7.65(d,1H),7.52(d,2H),7.18(dd,1H),6.96(d,2H),4.02(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C1815として)306(MH)。
5‐(4‐フルオロフェニル)‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):13.32(s,1H),7.78(m,2H),7.67(s,1H),7.40(m,3H),4.06(s,3H),3.74(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916Fとして)338(MH)。
2,6‐ジメチル‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):7.64(s,1H),7.55(s,1H),7.35(s,2H),4.07(s,3H),3.76(s,3H),2.83(s,3H),2.28(s,6H);MS(EI)(C2121として)364(MH)。
5‐[4‐フルオロ‐3‐(トリフルオロメチル)フェニル]‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):13.40(s,1H),8.16(m,1H),8.10(m,1H),7.72(m,1H),7.68(s,1H),7.35(s,1H),4.07(s,3H),3.77(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C2015として)406(MH)。
5‐(3‐クロロ‐4‐フルオロフェニル)‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):13.36(s,1H),7.93(m,1H),7.76(m,1H),7.67(s,1H),7.61(t,J=8.9Hz,1H),7.35(s,1H),4.06(s,3H),3.76(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1915ClFとして)372(MH)。
5‐(3,4‐ジフルオロフェニル)‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):13.36(s,1H),7.81(m,1H),7.67(s,1H),7.61(m,2H),7.36(s,1H),4.08(s,3H),3.78(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1915として)356(MH)。
1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐5‐[3‐(トリフルオロメチル)フェニル]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):13.40(s,1H),8.08(m,2H),7.94(d,J=7.8Hz,1H),7.83(t,J=7.8Hz,1H),7.68(s,1H),7.36(s,1H),4.07(s,3H),3.74(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C2016として)388(MH)。
5‐(4‐フルオロ‐3‐メチルフェニル)‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):7.66(m,2H),7.58(m,1H),7.41(s,1H),7.33(t,J=9.0Hz,1H),4.06(s,3H),3.75(s,3H),2.83(s,3H),2.36(s,3H);MS(EI)(C2018Fとして)352(MH)。
5‐(3‐ブロモ‐4‐フルオロフェニル)‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,DMSO‐d):13.36(s,1H),8.05(m,1H),7.80(m,1H),7.67(s,1H),7.57(t,J=8.7Hz,1H),7.36(s,1H),4.06(s,3H),3.76(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C1915BrFとして)416,418(MH)。
2‐(エチルオキシ)‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,MeOH‐d):7.68(s,1H),7.53(s,1H),7.35(d,J=2.2Hz,1H),7.23(dd,J=2.2/8.2Hz,1H),7.08(d,J=8.2Hz,1H),4.18(q,J=7.0Hz,2H),4.16(s,3H),3.82(s,3H),2.94(s,3H),1.47(t,J=7.0Hz,3H);MS(EI)(C2121として)380(MH)。
4‐[1,9‐ジメチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.46(s,1H),9.81(s,1H),7.96(d,J=9.6Hz,1H),7.44(d,J=8.4Hz,2H),7.32(d,J=9.6Hz,1H),6.93(d,J=8.4Hz,2H),3.96(s,3H),2.79(s,3H),2.72(s,3H);MS(EI)(C1917として)320(MH)。
4‐[6‐ブロモ‐1,7‐ジメチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.63(broad s,1H),7.63(s,1H),7.20(d,2H),6.80(d,2H),4.09(s,3H),2.81(s,3H),2.40(s,3H);MS(EI)(C1916Brとして)398(MH)。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐7‐(1‐メチルエチル)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.31(broad s,1H),10.64(s,1H),7.91(s,1H),7.65(d,2H),7.49(dd,1H),7.16(d,1H),4.43(t,2H),3.82(t,2H),3.39(s,3H),3.31(q,1H),2.81(s,3H),1.17(d,6H);MS(EI)(C2324Clとして)426(MH)。
4‐[1‐メチル‐8,9‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ7.87(d,1H),7.52‐7.50(m,2H),7.44(d,1H),6.99‐6.95(m,2H),4.02(s,3H),3.91(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1917として)336(MH)。
2‐クロロ‐4‐[1‐メチル‐8,9‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ7.80(d,1H),7.59(d,1H),7.41(dd,1H),7.40(d,1H),7.12(d,1H),3.99(s,3H),3.89(s,3H),2.79(s,3H);MS(EI)(C1916ClNとして)370(MH)。
2‐フルオロ‐4‐[1‐メチル‐8,9‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C1916FNとして)354(MH)。
2‐メチル‐4‐[1‐メチル‐8,9‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):δ8.10(d,1H),7.56(d,1H),7.54‐7.53(m,1H),7.47(dd,1H),7.05(d,1H),4.16(s,3H),4.04(s,3H),3.00(s,3H),2.35(s,3H);MS(EI)(C2019として)350(MH)。
2‐ブロモ‐4‐[1‐メチル‐8,9‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C1916BrNとして)414,416(MH)。
2‐クロロ‐4‐[1‐メチル‐6,7,8‐トリス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ13.30(s,1H),10.28(s,1H),7.50(s,1H),7.40(d,1H),7.21(dd,1H),7.00(d,1H),4.08(s,3H),3.78(s,3H),3.31(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2018として)400(MH)。
4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]ベンゾニトリル:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.02(d,2H),7.90(d,2H),7.66(s,1H),7.28(s,1H),4.05(s,3H),3.73(s,3H),2.82(s,3H),MS(EI)(C2016として)345.1(MH)。
N’‐ヒドロキシ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]ベンゼンカルボキシミドアミド:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.21(bs,1H),8.87(bs,1H),7.81(dd,4H),7.67(s,1H),7.34(s,1H),4.05(s,3H),3.73(s,3H),2.82(s,3H),MS(EI)(C2019として)378.2(MH)。
2‐ヒドロキシ‐5‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]安息香酸:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.14(d,1H),7.88(dd,1H),7.63(s,1H),7.43(s,1H),7.13(d,1H),4.04(s,3H),3.74(s,3H),2.81(s,3H),MS(EI)(C2017として)380.2(MH)。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐3H‐[1,3]ジオキソロ[4,5‐g]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:MS(EI)(C1812ClNとして)354.2(MH
2‐クロロ‐4‐(1,7‐ジメチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.78(bs,1H),7.80(d,1H),7.65(d,1H),7.62(s,1H),7.44(dd,1H),7.17(d,1H),4.38(m,2H),3.80(m,2H),3.37(s,3H),2.84(s,3H),2.26(s,3H),MS(EI)(C2122ClNとして)400.2(MH)。
1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐5‐(3‐メチルフェニル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ7.66(s,1H),7.55‐7.44(m,4H),7.43(s,1H),7.37(d,1H),4.06(s,3H),3.72(s,3H),2.83(s,3H),2.44(s,3H);MS(EI)(C2019として)334(MH)。
5‐(3‐ブロモフェニル)‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):δ13.36(br s,1H),7.89(s,1H),7.75(m,2H),7.67(s,1H),7.54(t,1H),7.34(s,1H),4.06(s,3H),3.75(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916BrNとして)398(MH)。
4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐(1‐メチルエチル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):δ9.83(br s,1H),7.65(s,1H),7.53(m,2H),7.43(m,1H),6.99(d,1H),4.07(s,3H),3.76(s,3H),3.33(h,1H),2.83(s,3H),1.23(d,6H);MS(EI)(C2223として)378(MH)。
2‐エチル‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):δ9.76(br s,1H),7.62(s,1H),7.52(s,1H),7.47(m,1H),7.41(m,1H),6.96(d,1H),4.05(s,3H),3.75(s,3H),2.82(s,3H),2.65(q,2H),1.20(t,3H);MS(EI)(C2121として)364(MH)。
5‐ヒドロキシ‐2‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐4H‐ピラン‐4‐オン:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ13.60(br s,1H),9.53(s,1H),8.34(s,1H),7.69(s,1H),7.59(s,1H),6.93(s,1H),4.08(s,3H),3.89(s,3H),2.85(s,3H);MS(EI)(C1815として)354(MH)。
2‐[(ジフルオロメチル)オキシ]‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ13.27(s,1H),10.39(s,1H),7.65(s,1H),7.53‐6.98(m,5H),4.06(s,3H),3.77(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2017として)402(MH)。
5‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]ピリジン‐2‐オール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ13.28(s,1H),11.95(br s,1H),7.88(m,1H),7.82(s,1H),7.64(s,1H),7.46(s,1H),6.51(d,1H),4.05(s,3H),3.84(s,3H),2.80(s,3H);MS(EI)(C1816として)337(MH)。
2,5‐ジメチル‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ9.52(br.s,1H),7.63(s,1H),7.05(s,1H),6.97(s,1H),6.77(s,1H),4.05(s,3H),3.64(s,3H),2.84(s,3H),2.15(s,3H),1.92(s,3H);MS(EI)(C2121として)364(MH)。
2,3‐ジクロロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ11.01(br s,1H),7.66(s,1H),7.33(d,1H),7.14(d,1H),6.89(s,1H),4.06(s,3H),3.64(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C1915Clとして)404(MH)。
2,5‐ジクロロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ11.06(s,1H),7.65(s,1H),7.56(s,1H),7.20(s,1H),6.93(s,1H),4.06(s,3H),3.70(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C1915Clとして)404(MH)。
2,3‐ジメチル‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ9.60(br s,1H),7.66(s,1H),7.01(d,1H),6.95(s,1H),6.84(d,1H),4.07(s,3H),3.64(s,3H),2.86(s,3H),2.17(s,3H),1.89(s,3H);MS(EI)(C2121として)364(MH)。
3‐クロロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.20(br s,1H),7.63(s,1H),7.33(d,1H),6.99(d,1H),6.90(m,2H),4.06(s,3H),3.55(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916ClNとして)370(MH)。
3‐フルオロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.25(br s,1H),7.63(s,1H),7.40(t,1H),7.10(s,1H),6.76(m,2H),4.40(s,3H),3.70(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1916FNとして)354(MH)。
2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ11.11(br s,1H),7.63(s,1H),7.59(d,1H),7.09(d,1H),6.95(d,1H),4.05(s,3H),3.53(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1915ClFNとして)388(MH)。
2‐ブロモ‐5‐フルオロ‐4‐[1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ13.31(br s,1H),11.15(s,1H),7.71(d,1H),7.63(s,1H),7.09(d,1H),6.93(d,1H),4.04(s,3H),3.73(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1915BrFNとして)432(MH)。
4‐[1,7‐ジメチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.81(s,1H),7.57(s,1H),7.49(d,2H),6.97(d,2H),4.06(s,3H),2.84(s,3H),2.25(s,3H);MS(EI)(C1917として)320(MH)。
4‐[9‐クロロ‐1,7‐ジメチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.10(br s,1H),7.80(s,1H),7.28(d,2H),6.90(d,2H),2.90(s,3H),2.31(s,3H);MS(EI)(C1916Clとして)354(MH)。
2‐クロロ‐4‐[1,7‐ジメチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.80(d,1H),7.65(d,1H),7.60(s,1H),7.46(dd,1H),7.19(d,1H),4.08(s,3H),2.85(s,3H),2.27(s,3H);MS(EI)(C1916Clとして)354(MH)。
2‐ブロモ‐4‐[1,7‐ジメチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.84(br s,1H),7.82(dd,2H),7.63(s,1H),7.51(dd,1H),7.18(d,1H),4.09(s,3H),2.86(s,3H),2.28(s,3H);MS(EI)(C1916Brとして)400(MH)。
2‐クロロ‐4‐[9‐エチル‐1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.97(d,1H),7.57(d,1H),7.38(dd,2H),7.14(d,1H),3.98(s,3H),3.30(q,2H),2.87(s,3H),1.24(t,3H);MS(EI)(C2018Clとして)368(MH)。
5‐(3‐クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)‐8‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐6‐オール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.49(d,1H),7.41(d,1H),7.21(dd,1H),6.92(d,1H),3.81(s,3H),2.75(s,3H)。MS(EI)(C1814ClFとして)375(MH)。
4‐[1‐メチル‐6,7,8‐トリス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.50(s,1H),7.29(d,2H),6.81(d,2H),6.67(s,1H),4.09(s,3H),3.78(s,6H),2.82(s,3H);MS(EI)(C2019として)366(MH)。
4‐[1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.03(d,1H),7.65(d,1H),7.52(d,2H),7.18(dd,1H),6.96(d,2H),4.02(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C1815として)306(MH)。
4‐[7‐クロロ‐9‐フルオロ‐1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.96(br s,1H),7.48(d,2H),6.98(d,2H),4.17(s,3H),2.83(br d,3H);MS(EI)(C1813FClとして)358(MH)。
1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐5‐(1H‐ピラゾール‐5‐イル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.80(b,1H),8.88(s,1H),7.92(s,1H),7.62(s,1H),7.02(s,1H),4.06(s,3H),3.88(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1615として)310(MH)。
2‐クロロ‐4‐[6‐クロロ‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.40(b,1H),7.50(s,1H),7.35(s,1H),7.19‐7.18(d,1H),7.16‐7.15(d,1H),4.02(s,3H),3.88(s,3H),2.77(s,3H);;MS(EI)(C1915Clとして)459(MH)。
5‐[3‐クロロ‐4‐(メチルオキシ)フェニル]‐1‐メチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.81(s,1H),7.75‐7.73(d,1H),7.67(s,1H),7.45(d,1H),7.36‐7.34(d,1H),4.07(s,3H),3.98(s,3H),3.57(s,3H),2.84(s,3H);MS(EI)(C2018ClNとして)384(MH)。
実施例3
4‐[1‐エチル7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩
[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(2.0g、11mmol)及びプロピオン酸エチル(1.61mL、14mmol)をエタノール(4mL)中に溶解した混合物にナトリウムエトキシド溶液(21%、8.4mL、23mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソペンタンニトリルを、褐色の油状物として得た(0.8g、3.4mmol、収率30%)。MS(EI)(C1315NOとして)234(MH)。
2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソペンタンニトリル(100mg、0.43mmol)をエタノール(1mL)に溶解し、無水ヒドラジン(98%、16μL、0.52mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を冷却後、濃縮し、残渣を減圧下1時間乾燥した。この残渣に4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(79mg、0.64mmol)及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮後、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取逆相HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後、純粋なフラクションを凍結乾燥することにより、4‐[1‐エチル‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(55mg、0.12mmol、収率28%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.77(s,1H),7.71‐7.69(d,2H),7.51(s,1H),7.01‐6.98(d,2H),4.05(s,3H),3.76(s,3H),3.26‐3.21(q,2H),1.44‐1.40(t,3H);MS(EI)(C2019として)349(MH)。
実施例4
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(トリフルオロメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩
[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(2.0g、11mmol)及びトリフルオロ酢酸エチル(1.7mL、14mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物にナトリウムエトキシド溶液(21%、8.4mL、23mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐4,4,4‐トリフルオロ‐3‐オキソブタンニトリルを褐色の油状物として得た(0.8g、3.4mmol、収率30%);MS(EI)(C1210NOとして)274(MH)。
2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐4,4,4‐トリフルオロ‐3‐オキソブタンニトリル(100mg、0.37mmol)を、ベンゼン(10mL)、酢酸(1mL)、及び無水ヒドラジン(98%、12μL、0.44mmol)に溶解した。得られた混合物を3時間加熱還流した。混合物を冷却し濃縮後、残渣を固体の炭酸水素ナトリウムで塩基性にし、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水及び食塩水(各50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮後、残渣を減圧下で乾燥すると油状の残渣が得られた。この残渣に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(67mg、0.55mmol)及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を70℃で18時間加熱した。その後混合物を濃縮後、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後純粋なフラクションを凍結乾燥すると、4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐(トリフルオロメチル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(56mg、0.11mmol、収率30%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.63‐7.61(d,2H),7.59(s,1H),7.58(s,1H),6.99‐6.97(d,2H),4.00(s,3H)。3.80(s,3H);MS(EI)(C1914として)340(MH)。
実施例5
4‐[1‐(1‐メチルエチル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩
[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(2.0g、11mmol)及び2‐メチルプロパン酸エチル(1.9mL、14mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物にナトリウムエトキシド溶液(21%、8.4mL、23mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐4‐メチル‐3‐オキソペンタンニトリルを褐色油状物として得た(0.7g、3.4mmol、収率28%)。MS(EI)(C1417NOとして)248(MH)。
2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐4‐メチル‐3‐オキソペンタンニトリル(100mg、0.40mmol)をエタノール(1mL)に溶解し、無水ヒドラジン(98%、16μL、0.52mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を冷却後濃縮し、残渣を減圧下1時間乾燥した。この残渣に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(74mg、0.61mmol)及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮後、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後純粋なフラクションを凍結乾燥すると、4‐[1‐(1‐メチルエチル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(60mg、0.13mmol、収率33%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.62‐7.60(d,2H),7.58(s,1H),7.55(s,1H),6.98‐6.96(d,2H),4.04(s,3H),3.77‐3.75(m,1H),3.76(s,3H),1.49‐1.46(d,2H);MS(EI)(C2121として)363(MH)。
実施例6
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩
[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(2.0g、11mmol)及びギ酸エチル(1.1mL、14mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物に、ナトリウムエトキシド溶液(21%、8.4mL、23mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソプロピオニトリルを褐色の油状物として得た(2.0g、9.8mmol、収率89%)。MS(EI)(C1111NOとして)206(MH)。
2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソプロピオニトリル(100mg、0.49mmol)をエタノール(1mL)に溶解し、無水ヒドラジン(98%、19μL、0.52mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を冷却後濃縮し、残渣を減圧下1時間乾燥した。この残渣に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(89mg、0.61mmol)及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮後、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後純粋なフラクションを凍結乾燥すると、4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(60mg、0.15mmol、収率31%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.62(s,1H),7.90(s,1H),7.62‐7.60(d,2H),7.48(s,1H),6.98‐6.96(d,2H),4.06(s,3H),3.78(s,3H);MS(EI)(C1815として)322(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
4‐[6,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.64(s,1H),7.47(s,1H),7.27‐7.25(d,2H),6.80‐6.78(d,2H),6.61(s,1H),4.00(s,3H),3.56(s,3H);MS(EI)(C1815として)322(MH)。
4‐[6,7,8‐トリス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.62(s,1H),7.73(s,1H),7.32‐7.30(d,2H),6.82‐6.80(d,2H),4.05(s,3H),3.80(s,6H);MS(EI)(C1917として)352(MH)。
実施例7
1‐{[5‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐1‐イル]メチル}ピロリジン‐2‐オン
[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(1.0g、5.5mmol)及び(2‐オキソピロリジン‐1‐イル)酢酸メチル(1.0g、7.0mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物にナトリウムエトキシド溶液(21%、4.2mL、11mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソ‐4‐(2‐オキソピロリジン‐1‐イル)ブタンニトリルを褐色の油状物として得た(0.43g、1.4mmol、収率25%)。MS(EI)(C1618として)303(MH)。
2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐オキソ‐4‐(2‐オキソピロリジン‐1‐イル)ブタンニトリル(200mg、0.66mmol)をエタノール(2mL)に溶解し、無水ヒドラジン(98%、26μL、0.79mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。混合物を冷却後濃縮し、残渣を減圧下1時間乾燥した。この残渣に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(121mg、1.00mmol)及びトリフルオロ酢酸(1mL)を加え、混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮後10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。濃縮後純粋なフラクションを凍結乾燥すると、5‐{[5‐(4‐ヒドロキシフェニル)‐7,8‐ビス(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐1‐イル]メチル}ピロリジン‐2‐オントリフルオロ酢酸塩(65mg,0.12mmol,収率18%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.80(b,1H),7.74(s,1H),7.56‐7.54(d,2H),7.48(s,1H),6.94‐6.92(d,2H),4.01(s,3H),3.73(s,3H),3.41‐3.35(m,1H),3.18‐3.13(m,2H),2.36‐2.28(m,2H),1.88‐1.77(m,2H);MS(EI)(C2322として)419(MH)。
実施例8
4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐ピペリジン‐4‐イル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩
[3,4‐ビス(メチロクス)フェニル]アセトニトリル(3.5g、20.0mmol)を、テトラヒドロフラン‐DMF(4:1、50mL)中に溶解した溶液を氷冷し、鉱油に分散させた60%水素化ナトリウム(0.97g、24.0mmol)を加え、反応混合物を30分間撹拌した後、ピペリジン‐1,4‐ジカルボン酸1‐(1,1‐ジメチルエチル)4‐エチル(5.15g、20.0mmol)を加えた。反応混合物を室温まで昇温させ、18時間撹拌した。過剰の水素化ナトリウムは、メタノールを加えてクエンチした。混合物を、水及び酢酸エチルで希釈した。有機層を分離後廃棄した。水層を、2M塩酸を加えてpH2の酸性にし、酢酸エチルで抽出した。有機層を分離し、食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン‐アセトン4:1)、4‐[[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル](シアノ)アセチル]ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルを得た(6.4g、83%)。MS(EI)(C2128として)411.1(MNa),332.2(M‐tBu)。
4‐[[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル](シアノ)アセチル]ピペリジン1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(2.2g、5.7mmol)、ヒドラジン二塩酸塩(0.72g、6.84mmol)及びトリエチルアミン(0.95mL、6.84mmol)をエタノール(30mL)に溶解した混合物を70℃に加熱し18時間撹拌した。室温まで放冷後溶媒を留去し、粗生成物を酢酸エチルに溶解した。有機層を水、10%クエン酸水溶液及び食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮すると4‐{5‐アミノ‐4‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐1H‐ピラゾール‐3‐イル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルが得られた(2.1g、91%)。H NMR(400MHz,d‐DMSO):6.94(d,1H),6.78(d,1H),7.74(dd,1H),4.26(m,2H),3.88(m,2H),3.75(2s,6H),2.66(m,1H),1.62(m,4H),1.39(s,9H);MS(EI)(C2130として)403.2(MH)。
4‐{5‐アミノ‐4‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐1H‐ピラゾール‐3‐イル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(0.39g、0.97mmol)及び4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(0.12g、0.97mmol)のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液を72℃で18時間加熱した。溶媒を減圧下で留去し、残渣を逆相HPLC(CHCN/HO‐0.1%TFA)で精製し、4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐ピペリジン‐4‐イル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(0.24g、61%)を得た。53mg(0.12mmol)の4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐ピペリジン‐4‐イル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩をエタノール(10mL)に溶解し、ポリマーに結合したHunig塩基(アルゴノートテクノロジー社、PS‐DIEA、3.44mmol/g)で30分間処理し、pHを7に調整した。樹脂をろ去し、ろ液を蒸発乾固した。残渣を塩酸(4M 1,4‐ジオキサン溶液、3.0mL)で処理した。沈殿した固体をろ過により集め、4‐[7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐ピペリジン‐4‐イル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩を得た(42mg、89%)。H‐NMR(400MHz,d‐DMSO):9.18(s,1H),8.78(s,1H),7.48(d,2H),7.44(d,2H),6.88(d,2H),4.00,3.68(2s,2×3H),3.34(m,2H),3.16(m,2H),2.22(m,2H),2.02(m,2H),1.22(m,1H);MS(EI)(C2324として)405.1(MH)。
実施例9
4‐(7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐{[(フェニルメチル)アミノ]メチル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール
氷冷したベンゾイル‐グリシンエチルエステル(5.50mL、30.0mmol)のテトラヒドロフラン(100mL)溶液に、トリエチルアミン(12.54mL、90.0mmol)を加え、二炭酸ジ‐tert‐ブチル(7.20g、33.0mmol)のテトラヒドロフラン(50mL)溶液を滴下した。反応混合物を室温で18時間撹拌した。溶媒を留去し、粗生成物を酢酸エチルに溶解した。有機層を、水、10%クエン酸水溶液及び食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン‐酢酸エチル9:1)、N‐{[(1,1‐ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}‐N‐(フェニルメチル)グリシンエチルエステルを得た(7.6g、86%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.28(m,5H),4.51,4.55(2s,2H),4.16(2dd,4H),3.91,3.78(2s,2H),1.47(s,9H),1.25(2t,3H),GC MS(C1623NOとして)192(M‐Boc),237(M‐tBu)。
{3‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐シアノ‐2‐オキシプロピル}(フェニルメチル)カルバミン酸1,1‐ジメチルエチルは、[3,4‐ビス(メチロクス)フェニル]アセトニトリル(2.72g、15.35mmol)、及びN‐{[(1,1‐ジメチルエチル)オキシ]カルボニル}‐N‐(フェニルメチル)グリシンエチルエステル(4.50g、15.34mmol)より、実施例8と同様の方法により調製した(6.2g、95%)。MS(EI)(C2428Oとして)447.3(MNa),325.3(M‐Boc)。
{3‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐3‐シアノ‐2‐オキシプロピル}(フェニルメチル)カルバミン酸1,1‐ジメチルエチル(0.51g、1.20mmol)及びベンゼンスルホノヒドラジン(0.21g、1.20mmol)をエタノール(10mL)に溶解した混合物を、70℃で18時間加熱した。溶媒を留去し、キシレン(10mL)で置き換えた。反応混合物をさらに120℃でさらに18時間撹拌した。溶媒を減圧下で留去し、粗生成物をカラムクロマトグラフィーで精製し(ヘキサン‐アセトン4:1)、{[(5‐アミノ‐4‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐1‐(フェニルスルホニル)‐1H‐ピラゾール‐3‐イル]メチル}(フェニルメチル)カルバミン酸1,1‐ジメチルエチルを得た(0.15g、21%)。MS(EI)(C3034Sとして)601.3(MNa),579.3(MH),523.2(M‐tBu)。
{[(5‐アミノ‐4‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐1‐(フェニルスルホニル)‐1H‐ピラゾール‐3‐イル]メチル}(フェニルメチル)カルバミン酸1,1‐ジメチルエチル(0.15g、0.26mmol)及び4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(0.032g、0.26mmol)のトリフルオロ酢酸(5mL)溶液を72℃で18時間加熱した。溶媒を留去し、得られた粗生成物を逆相HPLCで精製し(CHCN/HO‐0.1%TFA)、4‐(7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐{[(フェニルメチル)アミノ]メチル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールを得た(0.062g、54%)。MS(EI)(C2624として)441.3(MH)。
実施例10
4‐(1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール
α‐アセチルアセトニトリル(2g、12.6mmol)のエタノール溶液に、トリエチルアミン(1.05mL、7.6mmol)及びヒドラジン二塩酸塩(1.6g、15.1mmol)を加えた。混合物を80℃で2時間加熱後室温まで冷却した。揮発成分を減圧下留去した。粗生成物の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(グラジエント:5%メタノール‐CHCl〜10%メタノール‐CHCl)、1.92gの3‐メチル‐4‐フェニル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンを得た(11.1mmol、収率88%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.40(m,2H),7.34‐7.32(m,2H),7.27‐7.23(m,1H),3.71(br s,2H),2.30(s,3H);MS(EI)(C1011として)174(MH)。
3‐メチル‐4‐フェニル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(173mg、1mmol)に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(244mg、2mmol)及びメタンスルホン酸(3mL)を加えた。混合物を120℃で16時間加熱した。室温まで冷却後、混合物を酢酸エチルで希釈し、セライトを通してろ過した。生成物を、有機層からNaOH水溶液により抽出した。有機層を廃棄し、水層を注意深く濃塩酸で中和後、酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出液を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。粗生成物の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(酢酸エチル)、41.2mgの4‐(1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールを得た(0.15mmol、収率15%)。H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ13.42(s,1H),9.81(s,1H),8.34(d,1H),8.11(d,1H),7.87(t,1H),7.50(d,2H),6.94(d,2H),2.79(s,3H);MS(EI)(C1713Oとして)276(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ13.53(s,1H),10.65(s,1H),8.39(d,1H),8.12(d,1H),7.92(t,1H),7.67(d,1H),7.58(t,1H),7.50(dd,1H),7.16(m,1H),2.81(s,3H);MS(EI)(C1712ClNOとして)310(MH)。
2‐ブロモ‐4‐(1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ13.48(s,1H),10.69(s,1H),8.36(d,1H),8.09(d,1H),7.89(t,1H),7.78(d,1H),7.57‐7.50(m,2H),7.12(d,1H),2.80(s,3H);MS(EI)(C1712BrNOとして)354,356(MH)。
実施例11
4‐{7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐[(メチルオキシ)メチル]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}‐2‐クロロフェノール塩酸塩
[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]アセトニトリル(2.0g、11mmol)及び(メチルオキシ)酢酸エチル(1.65g、14mmol)をエタノール(4mL)に溶解した混合物にナトリウムエトキシド溶液(21%、8.4mL、23mmol)を加え、得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。水性混合物をジクロロメタンで洗浄し(3×20mL)、pH1の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチルで抽出した(3×30mL)。ひとまとめにした抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮することにより、2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐4‐(メチルオキシ)‐3‐オキソブタンニトリルを褐色の油状物として得た(1.8g、7.2mmol、収率66%)。MS(EI)(C1315NOとして)250(MH)。
2‐[3,4‐ビス(メチルオキシ)フェニル]‐4‐(メチルオキシ)‐3‐オキソブタンニトリル(200mg、0.8mmol)のエタノール(5mL)溶液にヒドラジン二塩酸塩(101mg、0.9mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した。冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)に注ぎ、混合物を酢酸エチルで抽出した(3×10mL)。ひとまとめにした抽出液を、水及び食塩水で洗浄し(各30mL)、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると油状の残渣が得られた。この残渣に、3‐クロロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(189mg、1.2mmol)及びトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、得られた混合物を70℃で18時間加熱した。反応混合物を濃縮後、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解し、分取逆相HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸バッファー)。純粋なフラクションを凍結乾燥すると、黄色の粉末が得られた。固体を、4mLの1:1メタノール:4N塩酸ジオキサン溶液に溶解し、蒸発乾固(3回繰り返した)すると、4‐{7,8‐ビス(メチルオキシ)‐1‐[(メチルオキシ)メチル]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}‐2‐クロロフェノール塩酸塩が得られた(101mg、0.23mmol、収率29%)。H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.64(b,1H),7.82(s,1H),7.71(s,1H),7.58‐7.56(d,1H),7.45(s,1H),7.17‐7.15(d,1H),4.92(s,2H),4.02(s,3H),3.78(s,3H);MS(EI)(C2018ClNとして)400(MH)。
実施例12
4‐(1‐メチル‐3H‐ベンゾ[e]インダゾール‐5‐イル)フェノール
0.625g(2.80mmol)の4‐ブロモナフタレン‐2‐オールのジクロロエタン(2.5mL)溶液に塩化アルミニウム(0.561g、4.20mmol)を加え、次いで塩化アセチル(0.20mL、2.8mmol)を加えた。溶液を2時間還流し、50mLの氷冷した1M塩酸に注いだ。この溶液をジクロロメタンで抽出した(2×100mL)。ひとまとめにした有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、3:1ヘキサン/酢酸エチル)により0.619g(83%)の1‐(4‐ブロモ‐2‐ヒドロキシナフタレン‐1‐イル)エタノンを、薄いピンクの固体として得た。H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.22(s,1H),8.25(d,1H),8.04(d,1H),7.61(dt,1H),7.51(s,1H),7.49(t,1H),2.83(s,3H);MS(EI),forC12Brとして)265(MH),267(M+2)。
1‐(4‐ブロモ‐2‐ヒドロキシナフタレン‐1‐イル)エタノン(0.255g、0.96mmol)、(4‐ヒドロキシフェニル)ボロン酸(0.140g、1.06mmol)、Pd(PPh(0.056g、0.048mmol)及び炭酸カリウム(0.4g、2.88mmol)水溶液(9.7mL)をジオキサン(32.0mL)に溶解した混合物を窒素置換し、密封して油浴中100℃で2時間加熱した。溶液を室温まで冷却し、200mLの10%メタノール‐酢酸エチル溶液と100mLの飽和塩化ナトリウム水溶液との間で分配させた。層を分離し、水層を抽出した(10%メタノール‐酢酸エチル溶液、2×50mL)。ひとまとめにした有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO、5:1ヘキサン/酢酸エチル)により、0.223g(83%)の1‐[2‐ヒドロキシ‐4‐(4‐ヒドロキシフェニル)ナフタレン‐1‐イル]エタノンを得た。H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.11(d,1H),7.87(d,1H),7.56(dt,1H),7.33(m,3H),7.07(s,1H),6.99(d,2H),2.89(s,3H);MS(EI)(C1814として)279(MH)。
1‐[2‐ヒドロキシ‐4‐(4‐ヒドロキシフェニル)ナフタレン‐1‐イル]エタノン(0.223g、0.8mmol)、及び35%水性ヒドラジン(0.72mL、8.0mmol)のジエチレングリコール(2.7mL)溶液を還流冷却管を用いて、170℃の油浴中で12時間加熱後、95%の変換の完了が観測されるまで、190℃で2時間加熱した。粗生成物溶液を直接分取逆相HPLCで精製し(CHCN/HO/TFA溶離液)、0.132g(収率60%)の4‐(1‐メチル‐3H‐ベンゾ[e]インダゾール‐5‐イル)フェノールを得た。H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.62(br s,1H),8.37(d,1H),7.82(d,1H),7.65(dt,1H),7.42(dt,1H),7.39(s,1H),7.30(dd,2H),6.93(s,2H),2.82(s,3H);MS(EI)(C1814として)275(MH)。
実施例13
4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐7‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール
4‐ヒドロキシ‐3‐メトキシフェニルアセトニトリル(1.01g,6.20mmol)を、ジメチルホルムアミド(4mL)に溶解し、炭酸カリウム(4.28g,31.0mmol)を加え、次いで4‐{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(2.00g,6.82mmol)を加えた。混合物を70℃で14時間撹拌し、その後減圧下濃縮した。油状の残渣を、酢酸エチルと1N水酸化ナトリウムとの間で分配させた。有機層を1N水酸化ナトリウムで洗浄した。水層を酢酸エチルで逆抽出した。ひとまとめにした有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮すると、半固形物が得られ、これをろ過により回収し、ヘキサン/エーテル中で粉砕すると、4‐({[4‐(シアノメチル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルが、淡褐色の固体として得られた(1.72g,4.78mmol,収率77%).H NMR(400MHz,CDCl):6.84‐6.83(m,2H),6.82‐6.81(m,1H),4.28‐4.02(m,2H),3.85(s,3H),3.83(d,2H),3.70(s,2H),2.81‐2.66(m,2H),2.10‐1.98(m,1H),1.89‐1.82(m,2H),1.46(s,9H),1.25(qd,2H);MS(EI)(C2028として)383(MNa)。
THF(20mL)中に懸濁させたNaH(60重量%、油中への分散物;0.42g、10.5mmol)に、4‐({[4‐(シアノメチル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸(1.73g、4.81mmol)1,1‐ジメチルエチル及び無水酢酸エチル(0.559mL、5.73mmol)を加えた。混合物を60℃で15時間撹拌した。混合物を室温まで冷却後、4NHClジオキサン溶液(2mL、8mmol)で酸性にし、減圧下濃縮した。残渣を1N塩酸と酢酸エチルとの間で分配させた。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮すると、赤い油状物が得られ、これをエタノール(20mL)に溶解し、ヒドラジン(0.185mL、5.84mmol)で1時間還流処理した。混合物を減圧下濃縮し、減圧乾燥すると、4‐({[4‐(5‐アミノ‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルが、赤色の泡状物として得られた(2.00g、4.81mmol、収率100%)。MS(EI)(C2232として)417(MH),439(MNa)。
4‐({[4‐(5‐アミノ‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(100mg、0.24mmol)及び4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(44mg、0.36mmol)の混合物をTFA(1mL)に溶解し、75℃で15時間加熱した。室温まで冷却後、混合物をDMFで希釈し、分取逆相HPLCにより精製した。所望の生成物を含むフラクションを濃縮後凍結乾燥し、4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐7‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸水素塩(26.2mg、収率20%)を得た。H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.64‐8.54(m,1H),8.28‐8.18(m,1H),7.64(s,1H),7.57‐7.54(m,2H),7.49(s,1H),6.95‐6.91(m,2H),4.05(s,3H),3.82(d,2H),3.31(d,2H),2.92(q,2H),2.81(s,3H),2.16‐2.04(m,1H),1.94(d,2H),1.53‐1.42(m,2H);MS(EI)(C2426として)419(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐7‐[(2‐モルホリン‐4‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.2(br s,1H),9.78(s,1H),7.62(s,1H),7.54(s,1H),7.51(d,2H),6.92(d,2H),4.08‐4.02(m,5H),3.56‐3.50(m,4H),2.79(s,3H),2.67(t,2H),2.46‐2.40(m,4H);MS(EI)(C2426として)435(MH)。
4‐[7‐(エチルオキシ)‐1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.74(s,1H),7.65‐7.63(m,2H),7.49(s,1H),7.10‐7.07(m,2H),6.78‐6.74(m,1H),4.17(s,3H),3.83.00(s,2H),2.97(s,3H),1.45‐1.41(m,3H)。MS(EI)(C2019として)350(MH)。
4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐7‐[(2‐モルホリン‐4‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.2(br s,1H),9.78(s,1H),7.62(s,1H),7.54(s,1H),7.51(d,2H),6.92(d,2H),4.08‐4.02(m,5H),3.56‐3.50(m,4H),2.79(s,3H),2.67(t,2H),2.46‐2.40(m,4H);MS(EI)(C2426として)435(MH)。
実施例14
4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩
3‐ヒドロキシ‐4‐メトキシ安息香酸メチル(2.0g、11mmol)のDMF(25mL)溶液に、炭酸セシウム(7.2g、22mmol)及び4‐{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(3.2g、11mmol)を加えた混合物を70℃で2時間撹拌した。室温まで冷却後、水を加え、得られた水性混合物を、エーテル、次いで酢酸エチルで抽出した。有機層をひとまとめにして、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。粗生成物の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(70%ヘキサン、30%酢酸エチル)、3.54gの4‐[({2‐(メチルオキシ)‐5‐[(メチルオキシ)カルボニル]フェニル}オキシ)メチル]ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(9.3mmol、収率85%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.69‐7.66(dd,1H),7.52(d,1H),6.88(d,1H),4.15(br m,2H),3.92(s,3H),3.91‐3.88(m,2H),3.90(s,3H),2.76(br m,2H),2.06(m,1H),1.88(br d,2H),1.47(s,9H),1.31‐1.25(m,2H);MS(EI)(C2029NOとして)402(MNa)。
4‐[({2‐(メチルオキシ)‐5‐[(メチルオキシ)カルボニル]フェニル}オキシ)メチル]ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(3.34g、8.8mmol)をTHF(30mL)に溶解し、得られた溶液を氷浴で冷却した。LAHのTHF溶液(1M、8.8mmol、8.8mL)をシリンジで加え、反応容器を氷浴から取り除き、反応混合物を室温まで昇温させた。室温で2時間経過後、反応を、水(0.33mL)、15%NaOH(水溶液)(0.33mL)、及び水(1mL)を順次注意深く加えることによりクエンチした。クエンチの間に、白色の沈殿が生成した。固体をセライトを通してろ過することにより除去し、エーテルで洗浄した。ひとまとめにした有機層を希塩酸で洗浄し、次いで硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると、1.88gの4‐({[5‐(ヒドロキシメチル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルが得られた(5.4mmol、収率61%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ6.93‐6.85(m,3H),4.62(d,2H),4.15(br m,2H),3.87(m,2H),3.86(s,3H),2.76(br m,2H),2.06(m,1H),1.88(br d,2H),1.47(s,9H),1.28(m,2H)。
4‐({[5‐(ヒドロキシメチル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(1.88g、5.4mmol)のジクロロメタン(14mL)溶液に、トリエチルアミン(2.3mL、16.2mmol)を加えた。得られた混合物を氷浴で冷却し、メタンスルホニルクロリド(0.84mL、10.8mmol)を滴下した。反応混合物を室温まで昇温させると、白色の沈殿が生じた。2.5時間後、溶媒を除去し、残渣を水に溶解し、次いで酢酸エチルで2回抽出した。有機層をひとまとめにし硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後乾燥すると、黄色の油状物が得られた。油状物にDMF(10mL)及びシアン化カリウム(703mg、10.8mmol)を加えた。得られた混合物を室温で15時間撹拌した。その後水を加え、水性混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機層をひとまとめにし、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(60%ヘキサン、40%酢酸エチル)、800mgの4‐({[5‐(シアノメチル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルが得られた(2.2mmol、収率41%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ6.89‐6.81(m,3H),4.15(br m,2H),3.86(s,3H),3.86‐3.83(m,2H),3.69(s,2H),2.76(br m,2H),2.10‐2.00(m,1H),1.87(br d,2H),1.47(s,9H),1.31‐1.20(m,2H);MS(EI)(C2028として)383(MNa)。
4‐({[5‐(シアノメチル)‐2‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(800mg、2.2mmol)を、THF(5mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60%、鉱油中への分散物、176mg、4.4mmol)、次いで酢酸エチル(258μL、2.6mmol)を加えた。混合物を60℃に加熱し16時間撹拌した。室温まで冷却後、混合物を塩酸(4Nジオキサン溶液、1mL)で中和した。溶媒を除去し、残渣を希塩酸で希釈した。水性混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機層をひとまとめにし、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると、褐色の油状物が得られた。褐色の油状物をエタノール(10mL)に溶解した。ヒドラジン(108μL、3.5mmol)を加えた後、溶液を90℃で3時間加熱し、室温まで冷却した。溶媒を減圧下留去し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(5%メタノール‐ジクロロメタン)、682mgの4‐({[5‐(5‐アミノ‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐2‐(メチルオキシ)‐フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルが黄色の油状物として得られた(1.7mmol、収率77%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ6.95‐6.86(m,3H),4.14(br m,2H),3.88(s,3H),3.85(d,2H),3.08‐2.78(br m,4H),2.26(s,3H),2.06(m,1H),1.87(br d,2H),1.46(s,9H),1.30‐1.21(m,2H);MS(EI)(C2232として)417(MH)。
4‐({[5‐(5‐アミノ‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐2‐(メチルオキシ)‐フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(529mg、1.27mmol)のジクロロメタン溶液に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(232mg、1.9mmol)及びTFA(5mL)を加えた。混合物を、開放した反応容器中70℃で加熱した。70℃で22時間撹拌後、揮発性成分を減圧下留去した。オレンジ色の油状の残渣に、37%ホルムアルデヒド水溶液(1mL)及びギ酸(10mL)を加えた。混合物を95℃で17時間加熱し、その後室温まで冷却した。溶媒を減圧下留去した。引き続き残渣をDMF(2mL)に溶解し、DMAP(165mg、1.35mmol)及び二炭酸ジ‐t‐ブチル(100mg、0.45mmol)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、得られた水性混合物を酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をクロマトグラフィーで精製した(90%CHCl:9.2%メタノール:0.8%飽和水酸化アンモニウム)。目的物を含むフラクションを濃縮し、分取逆相HPLCでさらに精製した。純粋なフラクションを濃縮すると、32.0mgの4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェニル炭酸1,1‐ジメチルエチルトリフルオロ酢酸塩(0.06mmol、収率5%)が得られた。
4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェニル炭酸トリフルオロ酢酸塩1,1‐ジメチルエチル(32mg、0.049mmol)を、4N塩酸ジオキサン溶液中に加え、混合物を室温で1時間撹拌した。その後反応混合物を減圧下濃縮した。得られた混合物を水に溶解し、凍結させ、凍結乾燥した。4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩を固体として単離した(13.0mg、0.028mmol、収率57%)。H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ9.71(br m,2H),7.59(d,2H),7.54(d,2H),6.94(m,2H),4.18(d,2H),3.76(s,3H),3.04‐2.96(m,2H),2.81(s,3H),2.82‐2.74(m,2H),2.15(m,1H),2.04(br d,2H),1.67‐1.61(m,2H);MS(EI)(C2528として)433(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.82(s,br,1H),8.60(d,1H),8.31‐8.29(m,1H),7.62(s,1H),7.57‐7.53(m,2H),7.50(s,1H),6.95‐6.90(m,2H),4.18(d,2H),3.75(s,3H),3.35(d,2H),2.96(q,2H),2.80(s,3H),2.25‐2.15(m,1H),1.99(d,2H),1.60‐1.50(m,2H);MS(EI)(C2426として)419(MH)。
4‐[8‐{[(1‐アセチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ13.23(s,1H),7.67(s,1H),7.61(s,1H),7.52(d,1H),7.46(s,1H),7.12(d,1H),4.42(d,1H),4.16(d,2H),3.87(d,1H),3.76(s,3H),3.08(t,1H),2.79(s,3H),2.59(t,1H),2.14(br s,1H),2.01(s,3H),1.85(br,t,2H),1.34‐1.18(m,2H);MS(EI)(C2627ClNとして)497(MH)。
2‐クロロ‐4‐[1‐メチル‐8‐[(1‐メチルエチル)オキシ]‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ10.79(s,1H),7.75(d,1H),7.64(s,1H),7.58(dd,1H),7.46(s,1H),7.19(d,1H),5.03(m,1H),3.77(s,3H),2.82(s,3H),1.43(d,6H);MS(EI)(C2120ClNとして)398(MH)。
2‐クロロ‐4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐[(2‐メチルプロピル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ10.73(s,1H),7.73(d,1H),7.64(s,1H),7.57(dd,1H),7.47(s,1H),7.18(d,1H),4.08(d,2H),3.79(s,3H),2.82(s,3H),2.18(m,1H),1.07(d,6H);MS(EI)(C2222ClNとして)412(MH)。
2‐クロロ‐4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐[(2,2,2‐トリフルオロエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:MS(EI)(C2018Clとして)438(MH)。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.87(d,1H),7.76(s,1H),7.63(dd,1H),7.48(s,1H),7.24(d,1H),4.36(d,2H),3.85(s,3H),3.62(d,2H),3.13(tr,2H),3.02(s,3H),2.90(s,3H),2.32(br s,1H),2.22(d,2H),1.84(q,2H);MS(EI)(C2528Clとして)468(MH)。
2‐クロロ‐4‐[1‐メチル‐8‐({[1‐(1‐メチルエチル)ピペリジン‐4‐イル]メチル}オキシ)‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.75(d,1H),7.63(s,1H),7.54(dd,1H),7.44(s,1H),7.17(d,1H),4.26(d,2H),3.82(s,3H),3.58‐3.55(m;3H),3.16(tr,2H),2.92(s,3H),2.32(br s,1H),2.25(d,2H),1.89(q,2H),1.41(d,6H)。MS(EI)(C2732Clとして)496(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[(1‐エチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.78(d,1H),7.68(s,1H),7.56(dd,1H),7.46(s,1H),7.19(d,1H),4.29(d,2H),3.83(s,3H),3.68(d,2H),3.21(q,2H),3.05(tr,2H),2.94(s,3H),2.32(br s,1H),2.23(d,2H),1.84(q,2H),1.39(tr,3H)。MS(EI)(C2630Clとして)482(MH)。
4‐[8‐(エチルオキシ)‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.72(s,1H),7.65‐7.63(m,2H),7.52(s,1H),7.08‐7.06(m,2H),4.40(q,J=8.0Hz,2H),3.82(s,3H),2.94(s,3H),1.57(t,J=8.0Hz,3H)。MS(EI)(C2019として)350(MH)。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.61(b,lH),7.70‐7.66(m,2H),7.55‐7.53(d,d,1H),7.45(s,1H),7.16‐7.14(d,1H),4.43‐4.41(m,1H),3.80‐3.78(m,1H),3.76(s,3H),3.72‐3.64(m,1H),3.50‐3.44(m,1H),3.35(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2120ClNとして)414(MH)。
2‐ブロモ‐4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.80(b,1H),7.86(s,1H),7.66(s,1H),7.61‐7.58(d,1H),7.45(s,1H),7.16‐7.14(d,1H),4.43‐4.41(m,2H),3.77(s,3H),3.72‐3.64(m,2H),3.35(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2120BrNとして)459(MH)。
3‐フルオロ‐4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.15(b,1H),7.69(s,1H),7.47‐7.42(d,d,1H),7.14‐7.13(d,1H),6.85‐6.78(m,2H),4.45‐4.43(m,2H),3.81‐3.79(m,2H),3.73(s,3H),3.36(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C2120FNとして)398(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐(エチルオキシ)‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.82(b,1H),7.66(s,1H),7.62(s,1H),7.52‐7.49(d,1H),7.41(s,1H),7.14‐7.12(d,1H),4.05(s,3H),3.99‐3.97(q,2H),2.81(s,3H),1.37‐1.34(t,3H);MS(EI)(C2018ClNとして)384(MH)。
2‐ブロモ‐5‐フルオロ‐4‐(1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.22(b,1H),7.75‐7.73(d,1H),7.68(s,1H),7.12(s,1H),6.99‐6.97(s,1H),4.44‐4.42(m,2H),3.81‐3.78(m,2H),3.74(s,3H),3.36(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C2119BrFNとして)477(MH)。
2‐クロロ‐4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐[(テトラヒドロフラン‐2‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.66(b,1H),7.69(s,1H),7.65(s,1H),7.55‐7.52(d,1H),7.44(s,1H),7.16‐7.14(d,1H),4.24‐4.22(m,2H),3.93‐3.90(m,1H),3.78‐3.76(m,2H),3.77(s,3H),2.80(s,3H),1.87‐1.84(m,1H),1.74‐1.71(m,1H),1.51‐1.40(m,2H);MS(EI)(C2322ClNとして)440(MH)。
2‐クロロ‐4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐[(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.66(b,1H),7.69(s,1H),7.65(s,1H),7.55‐7.52(d,1H),7.44(s,1H),7.16‐7.14(d,1H),4.24‐4.22(m,2H),3.93‐3.90(m,1H),3.78‐3.76(m,2H),3.77(s,3H),2.80(s,3H),1.86‐1.84(m,1H),1.75‐1.71(m,1H),1.51‐1.40(m,4H);MS(EI)(C2424ClNとして)454(MH)。
2‐クロロ‐4‐{1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐[(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.65(b,1H),7.71(s,1H),7.64(s,1H),7.57‐7.55(d,1H),7.47(s,1H),7.18‐7.15(d,1H),4.17‐4.15(d,2H),3.93‐3.89(m,2H),3.77(s,3H),3.75‐3.66(m,2H),2.82(s,3H),2.15(b,1H),1.76‐1.73(m,2H),1.46‐1.41(m,2H);MS(EI)(C2424ClNとして)454(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(エチルオキシ)エチル]オキシ}‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.76(b,1H),7.72(s,1H),7.69(s,1H),7.58‐7.55(d,1H),7.47(s,1H),7.19‐7.16(d,1H),4.42‐4.40(m,2H),3.85‐3.82(m,2H),3.78(s,3H),3.59‐3.55(q,2H),2.82(s,3H),1.17‐1.14(t,3H);MS(EI)(C2222ClNとして)428(MH)。
実施例15
4‐(1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩
2‐ヒドロキシ‐3‐メトキシフェニルアセトニトリル(1g、6.1mmol)のDMF(12mL)溶液に4‐{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(1.8g、6.1mmol)及び炭酸セシウム(4.0g、12.2mmol)を加えた。混合物を70℃で3時間加熱し、室温まで冷却した。水及び酢酸エチルを加え、乳化を減少させるために食塩水を加えた。層を分配し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層をひとまとめにし、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(70%ヘキサン、30%酢酸エチル)、1.77gの4‐({[2‐(シアノメチル)‐6‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(4.9mmol、収率81%)が黄色のシロップ状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.03(t,1H),6.93(dd,1H),6.88(dd,1H),4.14(br m,2H),3.88(br d,2H),3.84(s,3H),3.70(s,2H),2.00(m,1H),1.86(br d,2H),1.47(s,9H),1.35‐1.25(m,2H)。
4‐({[2‐(シアノメチル)‐6‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(742mg、2.06mmol)をTHF(4mL)に溶解し、水素化ナトリウム(60%、鉱油中への分散物、165mg、4.12mmol)、次いで酢酸エチル(1.0mL、10.3mmol)を加えた。混合物を60℃に加熱し、6時間撹拌した。室温まで冷却後、水を加え、得られた混合物を濃塩酸(340μL)で中和した。水性混合物を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をエタノール(10mL)に溶解した。ヒドラジン(100μL、3.2mmol)を加えた後、溶液を90℃で1.5時間加熱しその後室温まで冷却した。揮発性成分を減圧下留去後、得られた残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(95%CHCl、5%メタノール)、397mgの4‐({[2‐(5‐アミノ‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐6‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチルを黄色の固体として得た(0.95mmol、収率45%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.09(t,1H),6.88(dd,1H),6.82(dd,1H),4.03(br m,2H),3.89(s,3H),3.55(br d,2H),3.40(br s,2H),2.64(br t,2H),2.23(s,3H),1.72(m,1H),1.63(d,2H),1.47(s,9H),1.08‐0.99(m,2H);MS(EI)(C2232として)417(MH)。
4‐({[2‐(5‐アミノ‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐6‐(メチルオキシ)フェニル]オキシ}メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(397mg、0.95mmol)に、4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(174mg、1.4mmol)及びTFA(5mL)を加えた。混合物を75℃に加熱し15時間撹拌した。室温まで冷却後、揮発性成分を減圧下留去した。得られた残渣を水:アセトニトリル1:1混合物に溶解し、分取HPLCにより精製した。目的物を含むフラクションを濃縮後凍結乾燥すると、4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノールトリフルオロ酢酸塩(64.1mg、0.12mmol、収率13%)が得られた。H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ9.81(br s,1H),8.53(br d,1H),8.21(br m,1H),7.84(d,1H),7.43(m,2H),7.38(d,1H),6.92(m,2H),3.97(s,3H),3.88(d,2H),3.32(br d,2H),3.00‐2.92(q,2H),2.80(s,3H),2.26(m,1H),2.04(br d,2H),1.52‐1.43(m,2H);MS(EI)(C2426として)419(MH)。
4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸水素塩(47mg、0.11mmol)に、37%ホルムアルデヒド水溶液(10μL)及びギ酸(150μL)を加えた。混合物を110℃に加熱し、1.5時間撹拌後室温に冷却した。混合物を、水:アセトニトリル1:1混合物で希釈し、分取HPLCで精製した。目的物を含むフラクションを濃縮後凍結乾燥すると、4‐(l‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩(14.1mg、0.026mmol、収率23%)が得られた。H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ9.93(br m,2H),7.87(d,1H),7.48(d,2H),7.44(d,1H),6.96(m,2H),4.00(s,3H),3.45(m,2H),3.00‐2.96(q,2H),2.83(s,3H),2.74(d,3h),2.18(m,1H),2.09(br d,2H),1.61‐1.52(m,2H);MS(EI)(C2528として)433(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐ブロモ‐4‐(1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ10.82(br s,1H),9.98(br s,1H),7.85(d,1H),7.76(d,1H),7.49(dd,1H),7.45(d,1H),7.16(d,1H),4.00(s,3H),3.89(d,2H),3.43‐3.29(m,2H),2.98(m,2H),2.83(s,3H),2.74(m,3H),2.17(m,1H),2.07(br d,2H),1.57(m,2H);MS(EI)(C2527BrNとして)511,513(MH)。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ10.64(br s,1H),7.82(d,1H),7.58(br s,1H),7.43‐7.41(m,2H),7.14(d,1H),3.99(s,3H),3.88(d,2H),3.46(br d,2H),3.00(m,2H),2.82(s,3H),2.75(m,3H),2.17(m,1H),2.10(br d,2H),1.53(m,2H);MS(EI)(C2527ClNとして)467(MH)。
4‐[9‐{[(1‐アセチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐ブロモフェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ13.43(s,1H),7.81(br d,1H),7.72(s,1H),7.44(br d,1H),7.40(br d,1H),7.09(d,1H),4.34(d,1H),3.97(s,3H),3.87(d,2H),3.80(d,1H),3.06(t,1H),2.80(s,3H),2.60(t,1H),2.32(br s,1H),2.00(s,3H),1.87(br t,2H),1.26‐1.12(m,2H);MS(EI)(C2627BrNとして)539,541(MH),561,563(MNa)。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.63(br s,1H),7.78(d,1H),7.59(s,1H),7.41(m,2H),7.12(d,1H),4.23(s,2H),3.98(s,3H),3.66(s,2H),3.22(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2120ClNとして)414(MH)。
2‐ブロモ‐4‐(1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.72(br s,1H),7.79(d,1H),7.74(d,1H),7.46(dd,1H),7.40(d,1H),7.11(d,1H),4.24(t,2H),3.99(s,3H),3.66(t,2H),3.22(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2120BrNとして)459(MH)。
2‐ブロモ‐4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐[(2‐モルホリン‐4‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,D‐メタノール):8.14‐8.12(d,1H),7.94(s,1H),7.65‐7.58(m,2H),7.19‐7.17(d,1H),4.53‐4.50(t,2H),4.22‐4.18(m,2H),4.19(s,3H)4.00‐3.72(m,3H),3.68‐3.64(m,2H),3.59‐3.56(m,1H),3.48‐3.43(m,2H),3.05(s,3H);MS(EI)(C2425BrNとして)514(MH)。
2‐クロロ‐4‐{1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐9‐[(2‐モルホリン‐4‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,D‐メタノール):8.14‐8.12(d,1H),7.78(s,1H),7.64‐7.62(d,1H),7.56‐7.54(d,d,1H),7.22‐7.20(d,1H),4.53‐4.51(t,2H),4.22‐4.18(m,2H),4.19(s,3H),4.00‐3‐72(m,3H),3.68‐3.64(m,2H),3.59‐3.57(m,1H),3.48‐3.43(m,2H),3.05(s,3H);MS(EI)(C2425ClNとして)469(MH)。
実施例16
4‐(1‐メチル‐8,9‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール
2,3‐ジヒドロキシ安息香酸メチル(2.18g、12.97mmol)、2‐ブロモエチルメチルエーテル(4.50g、32.42mmol)、及び炭酸カリウム(6.91g、50.0mmol)をDMF(20mL)に加えた混合物を、60℃で16時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチル(300mL)で希釈し、5%LiCl水溶液(2×50mL)、及び食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮すると、2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル粗生成物が褐色の油状物として得られた(3.49g、収率95%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.32(dd,1H),7.05(m,2H),4.22(m,2H),4.15(m,2H),3.88(s,3H),3.75(m,4H),3.43(s,6H)。
2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル(2.0g、7.03mmol)の乾燥THF(10mL)溶液に、水素化アルミニウムリチウムの1MTHF溶液(7.0mL)を滴下し、得られた混合物を室温で1時間撹拌した。水(0.27mL)をゆっくり加え、次いで15%水酸化ナトリウム水溶液(0.27mL)、そしてさらに水(0.81mL)を加えた。混合物をろ過し、ケーキを酢酸エチルで洗浄し、ひとまとめにしたろ液を濃縮した。シリカでのカラムクロマトグラフィーにより(1:1ヘキサン/酢酸エチル)、(2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(1.13g、収率63%)が無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.96(dd,1H),6.86(m,2H),4.60(d,1H),4.33(m,2H),4.24(t,1H),4.13(m,2H),3.75(m,2H),3.70(m,2H),3.43(s,6H)。
(2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(1.12g、4.37mmol)及びトリエチルアミン(0.49g、4.84mmol)をジクロロメタン(20mL)に溶解した溶液に、塩化チオニル(0.78g、6.58mmol)を0℃でゆっくりと加えた。溶液を0℃で15分、その後室温で3時間撹拌した。ジクロロメタン(80mL)を加え、溶液を水(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)、及び食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮すると、1‐(クロロメチル)‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)‐エチル]オキシ}ベンゼンの粗生成物が黄色の油状物として得られた(1.15g、収率96%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.02(m,2H),6.90(dd,1H),4.72(s,2H),4.27(m,2H),4.14(m,2H),3.77(m,2H),3.73(m,2H),3.46(s,3H),3.44(s,3H)。
1‐(クロロメチル)‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼン(1.15g、4.19mmol)及びシアン化カリウム(0.82g、12.56mmol)をDMF(10mL)に溶解した混合物を、70℃で17時間撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル(100mL)を加え、混合物を飽和炭酸水素ナトリウム(30mL)、5%LiCl水溶液(2×30mL)、及び食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後濃縮した。シリカでのカラムクロマトグラフィー(2:1ヘキサン/酢酸エチル)により、(2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリルが無色の油状物として得られた(0.94g、収率85%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.02(m,2H),6.88(dd,1H),4.28(m,2H),4.13(m,2H),3.84(s,2H),3.75(m,2H),3.63(m,2H),3.43(s,3H),3.41(s,3H)。
(2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(0.93g、3.52mmol)のTHF溶液(20mL)に、水素化ナトリウム(0.42g、10.56mmol)及び酢酸エチル(1.55g、17.60mmol)を加え、混合物を60℃で90分間撹拌した。0℃に冷却後、水(50mL)を加え、水層をジクロロメタン(3×25mL)で洗浄し、1N塩酸でpH3の酸性にした後、 酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。酢酸エチル層を食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、黄色の油状物を得た。この油状物を乾燥エタノール(5mL)に溶解し、ヒドラジン二塩酸塩(0.44g、4.20mmol)及びトリエチルアミン(0.22g、2.10mmol)を加えた。混合物を90分間還流し、室温まで冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム(100mL)中に加えた。水層をジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、有機層を硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。シリカでのカラムクロマトグラフィー(95:5ジクロロメタン/メタノール)により、4‐(2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンが黄色の油状物として得られた(0.81g、収率71%)。H NMR(400MHz,d‐メタノール)δ7.08(t,1H),6.97(dd,1H),6.85(dd,1H),4.18(m,2H),3.90(m,2H),3.78(m,2H),3.47(m,2H),3.43(s,3H),3.23(s,3H),2.19(s,3H)。
4‐(2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(70mg、0.22mmol)及び4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(40mg、0.33mmol)のTFA溶液(2mL)を、密封した耐圧容器中90℃で14時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、HPLCで精製すると、4‐(1‐メチル‐8,9‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]‐オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールが黄色の油状物として得られた(35mg、収率38%)。H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ9.90(br s,1H),7.79(d,1H),7.46(m,2H),7.38(d,1H),6.93(m,2H),4.32(m,2H),4.27(m,2H),3.76(m,2H),3.69(m,2H),3.34(s,3H),3.23(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C2325として)424(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐8,9‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.62(br s,1H),7.75(d,1H),7.59(d,1H),7.40(m,2H),7.12(d,1H),4.32(m,2H),4.27(m,2H),3.76(m,2H),3.69(m,2H),3.35(s,3H),3.23(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2324ClNとして)458(MH)。
2‐ブロモ‐4‐(1‐メチル‐8,9‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.70(br s,1H),7.75(m,2H),7.46(m,1H),7.39(d,1H),7.10(d,1H),4.32(m,2H),4.27(m,2H),3.76(m,2H),3.69(m,2H),3.34(s,3H),3.23(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C2324BrNとして)503(MH)。
実施例17
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐7,8‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール
3,4‐ジヒドロキシ安息香酸メチル(1.0g、6.0mmol)、炭酸カリウム(3.3g、23.8mmol)及びアセトニトリル(30mL)の混合物に、1‐ブロモ‐2‐(メチルオキシ)エタン(1.7mL、17.9mmol)を加えた。得られた混合物を、18時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、ろ過後濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%水酸化ナトリウム溶液、水及び食塩水(各100mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると油状物が得られ、フラッシュクロマトグラフィーで精製すると(シリカゲル、30%‐50%酢酸エチル‐ヘキサン)、3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチルが得られた(1.1g、3.9mmol、収率65%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.65‐7.63(d,1H),7.55(s,1H),6.90‐6.88(d,1H),4.21‐4.18(m,4H),3.87(s,3H),3.80‐3.77(m,4H),3.45(s,6H)。
3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル、(1.1g、3.9mmol)の溶液に、0℃で水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(1.0M、5.0mL、5.0mmol)を加え、得られた混合物を1時間撹拌した。酢酸エチル(2mL)及び5%水酸化ナトリウム溶液(2mL)でクエンチし、エーテル(100mL)で希釈後ろ過した。ろ液を水及び食塩水で洗浄し(各100mL)、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過後濃縮すると、(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(0.82g、3.2mmol、収率82%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.93(s,1H),6.87(s,2H),4.59(s,2H),4.16‐4.13(m,4H),3.77‐3.74(m,4H),3.44(s,6H)。
(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(0.82g、3.2mmol)及びピリジン(0.41mL、5.1mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20mL)に、0℃で塩化チオニル(0.26mL、3.5mmol)を加え、反応混合物を室温まで昇温させ1時間撹拌した。次いで、混合物を水(40mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を水及び食塩水(各40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると、4‐(クロロメチル)‐1,2‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼン(0.65g、2.4mmol、収率75%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.95‐6.84(m,3H),4.53(s,2H),4.17‐4.13(m,4H),3.78‐3.74(m,4H),3.44(s,6H)。
4‐(クロロメチル)‐1,2‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼン(0.65g、2.4mmol)をN,N‐ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、シアン化カリウム(0.20g、3.1mmol)を加え、得られた混合物を60℃で18時間加熱した。室温まで冷却後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水及び食塩水(各20mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後、濃縮すると油状の残渣が得られ、フラッシュクロマトグラフィーにより精製すると(50%酢酸エチル‐ヘキサン)、(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(0.59g、2.2mmol、収率92%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.89‐6.93(m,3H),4.16‐4.13(m,4H),3.78‐3.75(m,4H),3.67(s,2H),3.45(s,3H),3.44(s,3H)。
(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(0.59g、2.2mmol)、及び水素化ナトリウム(40%油中への分散物、270mg、6.7mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(10mL)に酢酸エチル(1.1mL、11.1mmol)を加え、得られた混合物を60℃で1.5時間撹拌した。室温まで冷却後、氷‐水の混合物(50mL)中に注いだ。この水性混合物をジクロロメタン(3×20mL)で洗浄し、pH2の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると、2‐(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐オキソブタンニトリル(0.57g、1.9mmol、収率86%)が得られた。MS(EI)(C1621NOとして)308(MH)。
2‐(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐オキソブタンニトリル(0.57g、1.9mmol)のエタノール溶液(5mL)に、ヒドラジン二塩酸塩(0.20g、2.2mmol)を加え、得られた混合物を1時間加熱還流した。冷却後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)中に注ぎ、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると油状の残渣が得られ、これをフラッシュクロマトグラフィーで精製(シリカゲル、5%メタノール‐ジクロロメタン)すると、4‐(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(0.46g、1.4mmol、収率74%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.96‐6.92(m,2H),6.87‐6.84(d,d,1H),4.19‐4.16(m,4H),3.79‐3.76(m,4H),3.67(s,2H),3.46(s,3H),3.44(s,3H),2.25(s,3H)。
4‐(3,4‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(114mg、0.36mmol)、3‐クロロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(117mg、0.75mmol)及びトリフルオロ酢酸(3mL)の混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮し、10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解後分取HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。純粋なフラクションを濃縮後凍結乾燥すると、黄色粉末が得られた。これを、4mLの1:1メタノール:4M塩酸ジオキサン溶液に溶解し、蒸発乾固(3回繰り返す)すると、2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐7,8‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩(84mg、0.17mmol、収率47%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.65(b,1H),7.68‐7.67(b,2H),7.53‐7.48(m,2H),7.16‐7.14(d,1H),4.45‐4.43(m,2H),4.09‐4.07(m,2H),3.80‐3.78(m,2H),3.68‐3.66(m,2H),3.36(s,3H),3.30(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2324ClNとして)458(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐ブロモ‐4‐(1‐メチル‐7,8‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.80(b,1H),7.82(s,1H),7.68(s,1H),7.57‐7.55(d,1H),7.49(s,1H),7.15‐7.13(d,1H),4.45‐4.43(m,2H),4.09‐4.07(m,2H),3.80‐3.78(m,2H),3.68‐3.66(m,2H),3.36(s,3H),3.30(s,3H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2324BrNとして)503(MH)。
実施例18
2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩
3‐ヒドロキシ2‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(0.48g、2.6mmol)、炭酸カリウム(0.73g、5.3mmol)及びアセトニトリル(30mL)の混合物に、1‐ブロモ‐2‐(メチルオキシ)エタン(0.37mL、4.0mmol)を加えた。得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈し、ろ過後濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%水酸化ナトリウム溶液、水及び食塩水(各100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥で乾燥後、ろ過、濃縮後得られる油状の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(シリカゲル、30%酢酸エチル‐ヘキサン)、2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル(0.54g、2.3mmol、収率85%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.35‐7.33(m,1H),7.11‐7.04(m,2H),4.18‐4.17(m,2H),3.93(s,3H),3.91(s,3H),3.80‐3.77(m,2H),3.46(s,3H)。
2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル(0.54g、2.3mmol)の溶液に、0℃で水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(1M、2.8mL、2.8mmol)を加え、得られた混合物を1時間撹拌した。酢酸エチル(1mL)及び5%水酸化ナトリウム溶液(1mL)でクエンチし、エーテル(100mL)で希釈後ろ過した。ろ液を水及び食塩水(各100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮すると、(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノールが得られた(0.37g、1.7mmol、収率78%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.02‐6.93(d,d,1H),6.92‐6.87(m,2H),4.68(s,2H),4.16‐4.14(m,2H),3.92(s,3H),3.79‐3.77(m,2H),3.45(s,3H)。
(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(0.37g、1.7mmol)及びピリジン(0.23mL、2.8mmol)のテトラヒドロフラン溶液(8mL)に、0℃で塩化チオニル(0.14mL、1.9mmol)を加え、反応混合物を室温まで昇温させ1時間撹拌した。次いで混合物を水(20mL)中に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を水及び食塩水(各20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると、1‐(クロロメチル)‐2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼンが得られた(0.33g、1.4mmol、収率82%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.01‐6.89(m,3H),4.63(s,2H),4.16‐4.13(m,2H),3.95(s,3H),3.79‐3.77(m,2H),3.44,m,3H)。
1‐(クロロメチル)‐2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼン(0.33g、1.4mmol)をN,N‐ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解後、シアン化カリウム(0.12g、1.6mmol)を加え、得られた混合物を60℃で18時間加熱した。室温まで冷却後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水及び食塩水(各20mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると得られる油状の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(50%酢酸エチル/ヘキサン)、 (2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリルが得られた(0.17g、0.76mmol、収率54%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.03‐7.00(dd,1H),6.95‐6.89(m,2H),4.16‐4.14(m,2H),3.94(s,3H),3.79‐3.77(m,2H),3.70(s,2H),3.44(s,3H)。
(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(0.17g、0.76mmol)及び水素化ナトリウム(40%油中分散物、93mg、2.3mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(5mL)に酢酸エチル(0.37mL、0.38mmol)を加え、得られた混合物を60℃で1.5時間撹拌した。室温まで冷却し、氷‐水混合物(50mL)中に注いだ。この水性混合物をジクロロメタン(3×20mL)で洗浄後、pH2の酸性にした。酸性化した混合物を酢酸エチル(3×30mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると2‐(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐オキソブタンニトリルが得られた(0.17g、0.65mmol、収率85%)。MS(EI)(C1417NOとして)264(MH)。
2‐(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐オキソブタンニトリル(0.17g、0.65mmol)のエタノール溶液(5mL)に、ヒドラジン二塩酸塩(99mg、0.94mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流後冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)中に注ぎ、混合物を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると得られる油状の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(シリカゲル、5%メタノール‐ジクロロメタン)、3‐メチル‐4‐(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンが得られた(115mg、0.42mmol、収率65%)。MS(EI)(C1419として)278(MH)。
3‐メチル‐4‐(2‐(メチルオキシ)‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(115mg、0.42mmol)、3‐クロロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(100mg、0.64mmol)及びトリフルオロ酢酸(3mL)の混合物を、70℃で18時間加熱した。反応混合物を濃縮し、N,N‐ジメチルホルムアミドに溶解後、分取HPLC(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)で精製した。純粋なフラクションを濃縮後凍結乾燥すると、黄色の粉末が得られた。この固体を4mLの1:1メタノール:4M塩酸ジオキサン溶液に溶解し、蒸発乾固(3回繰り返した)すると、2‐クロロ‐4‐(1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩が得られた(76mg、0.17mmol、収率40%)。H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.82(b,1H),7.80‐7.78(d,1H),7.65(s,1H),746‐7.44(m,2H),7.18‐7.16(d,1H),4.37‐4.35(m,2H),3.94(s,3H),3.78‐3.76(m,2H),3.36(s,3H),2.83(s,3H);MS(EI)(C2120ClNとして)414(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
3‐フルオロ‐4‐(1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.53‐7.50(d,d,1H),7.41‐7.34(m,2H),6.81‐6.73(m,2H),4.35‐4.32(m,2H),3.75‐3.75(m,2H),3.93(s,3H),3.35(s,3H),2.82(s,3H);MS(EI)(C2120FNとして)398(MH)。
実施例19
2‐クロロ‐4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐5‐フルオロフェノール
2,5‐ジフルオロフェノール(10g、76.8mmol)をDMF(10mL)に溶解し、氷浴で冷却した。この溶液に、水素化ナトリウム(60重量%、鉱油中への分散物、4.61g、115.2mmol)を少量ずつ加えた。混合物を室温まで昇温させ30分間撹拌した。塩化tert‐ブチルジメチルシリル(11.6g、76.8mmol)を加え、混合物を室温で15時間撹拌した。混合物を酢酸エチル及び水の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる黄色の油状物をカラムクロマトグラフィーで精製した。n−ヘキサンで溶離すると、14.8g、61mmol(80%)の[(2、5‐ジフルオロフェニル)オキシ](1,1‐ジメチルエチル)ジメチルシランが、無色の油状物として得られた。H NMR(CDCl):6.97‐6.91(m,1H),6.61‐6.53(m,2H),0.97(s,9H),0.19(s,6H);MS(EI)(C1218OSiとして)245(MH)。
[(2,5‐ジフルオロフェニル)オキシ](1,1‐ジメチルエチル)ジメチルシラン(14.8g、60.6mmol)のTHF(150mL)溶液に、−78℃でsec‐ブチルリチウム(1.4MTHF溶液、47.5mL、66.6mmol)を滴下した。混合物を−70℃で1時間撹拌した。温度を−70℃よりも低く保ちながらDMF(5.9mL、75.8mmol)を滴下し、反応混合物を−70℃で30分間撹拌後、室温まで昇温した。6NHCl(30mL)を混合物に素早く加え、30分間撹拌を続けた。混合物を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると、15.7g、57.6mmol(95%)の3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロベンズアルデヒドが、黄色の油状物として得られた。H NMR(CDCl):10.30(s,1H),7.26‐7.10(m,1H),6.92‐6.87(m,1H),1.00(s,9H),0.24(s,6H);MS(EI)(C1318Siとして)273(MH)。
3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロベンズアルデヒド(15.7g、57.6mmol)のエタノール溶液(150mL)に、0℃で水素化ホウ素ナトリウム(3.27g、86.4mmol)を少しずつ加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した。混合物を減圧下濃縮し、残渣を、酢酸エチル及び水の間で分配させた。有機成分を20%クエン酸、1NHCl、水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる無色の油状物をカラムクロマトグラフィーで精製した。ジクロロメタンで溶離すると、12.8g、46.8mmol(81%)の(3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロフェニル)メタノールが無色の油状物として得られた。H NMR(CDCl):7.07‐6.53(m,1H),6.39‐6.34(m,1H),4.53(s,2H),0.79(s,9H),0.002(s,6H);MS(EI)(C1320Siとして)275(MH)。
(3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロフェニル)メタノール(4.0g、14.8mmol)のトルエン溶液(35mL)に、三臭化リン(850μL、8.8mmol)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。その後混合物を減圧下濃縮し、酢酸エチル及び水の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下濃縮することにより黄色の油状物が得られ、これをカラムクロマトグラフィーで精製した。n‐ヘキサンで溶離すると、3.83g、11.4mmol(77%)の{[3‐(ブロモメチル)‐2,5‐ジフルオロフェニル]オキシ}(1,1‐ジメチルエチル)ジメチルシランが無色の油状物として得られた。H NMR(CDCl):6.71‐6.67(m,1H),6.62‐6.57(m,1H),4.44(s,2H),0.99(s,9H),0.21(s,6H);MS(EI)(C1319BrOSiとして)338(MH)。
{[3‐(ブロモメチル)‐2,5‐ジフルオロフェニル]オキシ}(1,1‐ジメチルエチル)ジメチルシラン(3.56g、10.6mmol)のDMSO溶液(30mL)に、シアン化カリウム(1.03g、15.8mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル及び水の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると、オレンジ色の油状物が得られ、これをカラムクロマトグラフィーで精製した。n‐ヘキサンで溶離すると1.28g、4.51mmol(43%)の(3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロフェニル)アセトニトリルが無色の油状物として得られた。H NMR(CDCl):7.24‐6.72(m,1H),6.64‐6.59(m,1H),3.73(s,2H),1.00(s,9H),0.21(s,6H);MS(EI)(C1419NFOSiとして)338(MH)。
(3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロフェニル)アセトニトリル(1.22g、4.30mmol)のDMF溶液(10mL)に、2‐ブロモエチルメチルエーテル(485μL、5.16mmol)及びフッ化カリウム(0.5g、8.6mmol)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物を、酢酸エチル及び水の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られるオレンジ色の油状物をカラムクロマトグラフィーで精製した。30%酢酸エチル‐ヘキサンで溶離すると、3.04mmol(71%)の(2,5‐ジフルオロ‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリルが無色の油状物として得られた。H NMR(CDCl):6.75‐6.69(m,2H),4.17‐4.15(m,2H),3.78‐3.74(m,4H),3.44(s,3H);MS(EI)(C1111NOとして)228(MH)。
氷浴で冷却した(2,5‐ジフルオロ‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(621mg、2.70mmol)のTHF(10mL)溶液に、水素化ナトリウム(60重量%、鉱油中への分散物、218mg、5.46mmol)を加えた。混合物を室温で15分間撹拌した。この混合物に1‐アセチルイミダゾール(452mg、4.1mmol)を加え、40℃で15分間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、1NHCl及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下濃縮すると782mg、2.90mmolのオレンジ色の油状物が得られた。この残渣(764mg、2.84mmol)に、エタノール(10mL)、次いでトリエチルアミン(0.24mL、1.70mmol)及びヒドラジン二塩酸塩(358mg、3.40mmol)を加えた。反応混合物を密封容器中75℃で6時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残鎖を1NHCl及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。水層をpH9に調整し酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると、417mg、1.48mmol(55%)の4‐(2,5‐ジフルオロ‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンが、オレンジ色の残渣として得られた。MS(EI)(C1315として)284(MH)。
4‐(2,5‐ジフルオロ‐3‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(40mg、0.141mmol)及び5‐クロロ‐2‐フルオロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(30mg、0.172mmol)に、トリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(130mg、0.282mmol)、次いでアセトニトリル(100μL、1.90mmol)、最後に1,2‐ジクロロエタン(5mL)を加えた。混合物を、密封容器中120℃で18時間加熱した。混合物を室温まで冷却し、ジクロロメタン及び飽和塩化アンモニウム水溶液の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下濃縮するとオレンジ色の残渣が得られ、これをカラムクロマトグラフィーで精製した。10%酢酸エチル‐ジクロロメタンで溶離すると、12.7mg、0.03mmol(21%)の2‐クロロ‐4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐5‐フルオロフェノールが白色固体として得られた。H NMR(400MHz,CDOD)δ:7.45(d,1H),7.09(q,1H),6.70(d,1H),4.38(t,2H),3.82(t,2H),3.42(s,3H),2.80(d,3H);MS(EI)(C2015Clとして)438(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐3‐フルオロフェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.34(t,1H),7.22‐7.04(m,1H),6.72(dd,1H),6.57(dd,1H),4.38‐4.31(m,2H),3.86‐3.81(m,2H),3.46(s,3H),2.87‐2.72(m,3H);MS(EI)(C2016として)404(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.7(br s,1H),10.5(s,1H),7.49(s,1H),7.43(dd,1H),7.33‐7.25(m,1H),7.02(d,1H),4.41‐4.33(m,2H),3.76‐3.70(m,2H),3.34(s,3H),2.72(d,3H);MS(EI)(C2016ClFとして)420(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐(2‐フルオロフェニル)‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.8(br s,1H),7.62‐7.51(m,2H),7.47(dd,1H),7.38‐7.28(m,2H),4.43‐4.35(m,2H),3.77‐3.71(m,2H),3.34(s,3H),2.76(d,3H);MS(EI)(C2016として)388(MH)。
4‐[6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.69(s,1H),7.38‐7.31(m,3H),6.81(d,2H),3.99(s,3H),2.69(s,3H);MS(EI)(C1813として)342(MH)。
4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.36(d,2H),7.20(q,1H),6.86(d,1H),4.37(t,2H),3.84(t,2H),3.47(s,3H),2.82(d,3H);MS(EI)(C2017として)386(MH)。
実施例20
5‐(3‐クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール
(3‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}‐2,5‐ジフルオロフェニル)アセトニトリル(0.353g、1.25mmol)をジメチルホルムアミド(3mL)に溶解し、フッ化カリウム(0.145g、2.50mmol)、次いでクロロメチルメチルエーテル(0.117mL、1.54mmol)を加えた。混合物を室温で0.2時間撹拌後、酢酸エチル及び水の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる油状物をカラムクロマトグラフィーで精製し(酢酸エチル‐ヘキサン1:6)、(2,5‐ジフルオロ‐3‐{[(メチルオキシ)メチル]オキシ}フェニル)アセトニトリルを、淡褐色の油状物として得た (0.253g、1.19mmol、収率95%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.05‐6.93(m,1H),6.87‐6.77(m,1H),5.22(s,2H),3.76(s,2H),3.51(s,3H);GCMS(C10NOとして)213(M)。
THF(4mL)中に懸濁させたNaH(60重量%、鉱油中への分散物、0.09g、2.25mmol)に、(2,5‐ジフルオロ‐3‐{[(メチルオキシ)メチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(0.240g、1.13mmol)、次いで1‐アセチルイミダゾール(0.186g、1.69mmol)を加えた。混合物を40℃で0.3時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、1NHCl及び酢酸エチルで酸性化した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる黄色の油状物をジクロロメタン:MeOH(1:1、8mL)に溶解し、p‐トルエンスルホン酸1水和物(0.045g、0.237mmol)により、40℃で15時間処理した。混合物を、酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると、黄色の油状物が得られ、これをEtOH(4mL)に溶解し、tert‐ブチルヒドラジン塩酸塩(0.136g、1.09mmol)により、75℃で18時間、その後室温で38時間処理した。混合物を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると、3‐[5‐アミノ‐1‐(1,1‐ジメチルエチル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル]‐2,5‐ジフルオロフェノールが淡褐色の固体として得られた(0.248g、0.883mmol、収率78%)。MS(EI)(C1417Oとして)282(MH)。
3‐[5‐アミノ‐1‐(1,1‐ジメチルエチル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル]‐2,5‐ジフルオロフェノール(0.050g、0.178mmol)及び3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]ベンズアルデヒド(0.044g、0.178mmol)に酢酸(1mL)を加えた。混合物を120℃で4.5時間撹拌後、減圧下濃縮により得られた残渣を、EtOHと共沸留去し(2回)、得られたフィルム状物をカラムクロマトグラフィーで精製し(エーテル‐ジクロロメタン1:20)、5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールを褐色の泡状物として得た(0.042g、0.083mmol、収率47%)。H NMR(400MHz,CDCl):7.63(t,1H),7.55‐7.51(m,2H),7.46‐7.34(m,5H),7.06(d,1H),6.86(dd,1H),5.25(s,2H),2.81(d,3H),1.84(s,9H);MS(EI)(C2824ClFとして)508(MH)。
5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール(0.010g、0.020mmol)をトリフルオロ酢酸(0.5mL)に溶解し、室温で1.3時間撹拌後、50℃で0.2時間、最終的に60℃で0.5時間撹拌した。その後混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣を分取HPLCで精製し、5‐(3‐クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールが、黄色の油状物として得られた(0.0047g、0.013mmol、収率66%)。H NMR(400MHz,CDOD):7.47(t,1H),7.28(dt,1H),6.98(d,1H),6.86(dd,1H),2.82(d,3H);MS(EI)(C1810ClFとして)362(MH),394(MNa),400(MK)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
6,9‐ジフルオロ‐5‐フラン‐3‐イル‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール塩酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):8.18‐8.15(m,1H),7.80‐7.77(m,1H),7.09(dd,1H),6.93‐6.89(m,1H),2.92(d,3H);MS(EI)(C15として)302(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐フラン‐2‐イル‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール塩酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.90‐7.88(m,1H),7.18(t,1H),7.02(dd,1H),6.76(dd,1H),2.86(d,3H);MS(EI)(C15として)302(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐(4‐ヒドロキシブチル)‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール塩酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.17(dd,1H),3.63(t,2H),3.51‐3.44(m,2H),2.89(d,3H),1.99‐1.88(m,2H),1.77‐1.68(m,2H);MS(EI)(C1515として)308(MH),330(MNa)。
4‐(6,9‐ジフルオロ‐8‐ヒドロキシ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐N‐ヒドロキシベンゼンカルボキシミドアミドトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.83‐7.74(m,4H),6.88(dd,1H),2.86(d,3H);MS(EI)(C1813として)370(MH)。
3‐(6,9‐ジフルオロ‐8‐ヒドロキシ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐N‐ヒドロキシベンゼンカルボキシミドアミドトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.89‐7.84(m,2H),7.84‐7.79(m,1H),7.75‐7.69(m,1H),6.88(dd,1H),2.85(d,3H);MS(EI)(C1813として)370(MH)。
5‐(4‐アミノフェニル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.61(dd,2H),7.32(d,2H),6.88(dd,1H),2.85(d,3H);MS(EI)(C1712Oとして)327(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐(3‐ヒドロキシプロピル)‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):6.98(dd,1H),3.72(t,2H),3.43‐3.37(m,2H),2.78(d,3H),2.09‐2.00(m,2H);MS(EI)(C1413として)294(MH),316(MNa)。
5‐(5‐アミノ‐2‐チエニル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.20(d,1H),6.92(dd,1H),6.28(d,1H),2.78(d,3H);MS(EI)(C1510OSとして)333(MH)。
5‐(2‐アミノ‐1,3‐チアゾール‐4‐イル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):7.07(s,1H),6.99(dd,1H),2.83(d,3H);MS(EI)(C14OSとして)334(MH)。
5‐(5‐アミノ‐1,3,4‐チアジアゾール‐2‐イル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.5(br s,1H),7.55(br s,2H),7.03(dd,1H),2.75(d,3H);MS(EI)(C13OSとして)335(MH),357(MNa)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐(2‐イミノ‐3‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐1,3‐チアゾール‐5‐イル)‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オールトリフルオロ酢酸塩:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.4(br s,1H),8.75(br s,1H),7.56(d,1H),7.04(dd,1H),2.96(s,3H),2.69(d,3H);MS(EI)(C1511OSとして)348(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐5‐(1‐オキシドピリジン‐4‐イル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:MS(EI)(C1610として)329.2(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐(1H‐インドール‐5‐イル)‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):7.82(s,1H),7.52(d,1H),7.38(s,1H),7.31(d,1H),6.90(q,1H),6.57(d,1H),2.86(d,3H);MS(EI)(C1912Oとして)351(MH)。
5‐(1H‐ベンゾイミダゾール‐6‐イル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):9.46(s,1H),8.01(s,1H),7.92(d,1H),7.77(d,1H),6.83(q,1H),2.81(d,3H);MS(EI)(C1811Oとして)352(MH)。
5‐(2‐アミノエチル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.12(q,1H),3.65‐3.60(m,2H),3.41‐3.38(m,2H),2.69(d,3H);MS(EI)(C1312Oとして)279(MH)。
5‐(2‐アミノ‐1,3‐チアゾール‐5‐イル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):7.54(d,1H),6.90(q,1H),2.68(d,3H);MS(EI)(C14OSとして)334(MH)。
5‐(6‐アミノピリジン‐3‐イル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):8.03‐7.98(m,2H),6.97(d,1H),6.78(q,1H),2.65(d,3H);MS(EI)(C1611Oとして)328(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐5‐(1H‐インドール‐6‐イル)‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):7.68‐7.66(m,2H),7.41(d,1H),7.20(d,1H),6.89(q,1H),6.56(d,1H),2.85(d,3H);MS(EI)(C1912Oとして)351(MH)。
N‐[5‐(6,9‐ジフルオロ‐8‐ヒドロキシ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐1,3‐チアゾール‐2‐イル]アセトアミド:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.71(d,1H),7.02(q,1H),2.71(d,3H),2.19(s,3H);MS(EI)(C1611Sとして)351(MH)。
5‐(3‐アミノフェニル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,CDOD):7.65‐7.58(m,2H),7.54(s,1H),7.49(d,1H),6.85(q,1H),2.81(d,3H);MS(EI)(C1712Oとして)327(MH)。
6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐5‐(1,3‐チアゾール‐5‐イル)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):9.24(s,1H),8.13(d,1H),7.18(q,1H),2.73(d,3H);MS(EI)(C14OSとして)319(MH)。
実施例21
2‐クロロ‐4‐(6,11‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8,9‐ジヒドロ‐3H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐5‐フルオロフェノール
2‐ブロモエタノール(3.5mL、49.3mmol)のDCM溶液(20mL)に、塩化tert‐ブチルジメチルシリル(8.17g、54.2mmol)、次いでトリエチルアミン(13.85mL、98.6mmol)、最後に4‐ジメチルアミノピリジン(55mg、0.394mmol)を加えた。混合物を室温で15時間撹拌し、減圧下濃縮した。残渣を1NHCl及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる黄色の油状物をカラムクロマトグラフィーで精製した。n‐ヘキサンで溶離すると11.8g、49.3mmol(100%)の[(2‐ブロモエチル)オキシ](1,1‐ジメチルエチル)ジメチルシランが無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):3.89(t,2H),3.40(t,2H),0.91(s,9H),0.091(s,6H);GC/MS(C19BrOSiとして)239(M)。
[(2‐ブロモエチル)オキシ](1,1‐ジメチルエチル)ジメチルシラン(11.79g、49.3mmol)のDMF溶液(100mL)に、3‐ヒドロキシ‐2,4,5‐トリフルオロ安息香酸(3g、15.6mmol)及び炭酸カリウム(7.65g、55.2mmol)を加えた。混合物を70℃で15時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。残渣を1NHCl及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる黄色の油状物を、カラムクロマトグラフィーで精製した。10%酢酸エチル‐ヘキサンで溶離すると、5.8g、11.4mmol(23%)の2‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル‐3‐[(2‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)オキシ]‐2,4,5‐トリフルオロ安息香酸が無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.49‐7.26(m,1H),4.40(t,2H),4.27(t,2H),3.95‐3.91(m,4H),0.89(s,9H),0.86(s,9H),0.074(s,6H),0.056(s,6H);MS(EI)(C2339Siとして)509(MH)。
2‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル3‐[(2‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)オキシ]‐2,4,5‐トリフルオロ安息香酸(5.8g、11.4mmol)を、水素化アルミニウムリチウム(1.0MTHF溶液、35mL、35mmol)のTHF懸濁液(100mL)に撹拌しながら0℃で滴下した。反応混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を0℃に冷却した。酢酸エチル(3mL)を、懸濁液にゆっくりと加え、次いで水(1.25mL)、15%水酸化ナトリウム水溶液(5mL)及び水(1.25mL)を加えた。混合物をセライトのパッドでろ過し、ジエチルエーテルで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮すると3.6g、10.7mmol(94%)の{3‐[(2‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)オキシ]‐2,4,5‐トリフルオロフェニル]メタノールが無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.00‐6.94(m,1H),4.70(d,2H),4.25(t,2H),3.93(t,2H),0.87(s,9H),0.064(s,6H);GC/MS(C1523Siとして)336(M)。
3‐[(2‐{[(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)オキシ]‐2,4,5‐トリフルオロフェニル]メタノール(3.6g、10.7mmol)のジクロロメタン(30mL)溶液に、3、4‐ジヒドロ‐2H‐ピラン(1.96mL、21.4mmol)を加えた。溶液を0℃に冷却し、p‐トルエンスルホニルクロリド(20mg、0.107mmol)を加えた。溶液を室温で15時間撹拌した。溶液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及びジクロロメタンの間で分配させた。有機層を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られるオレンジ色の油状物を、カラムクロマトグラフィーで精製した。10%酢酸エチル‐ヘキサンで溶離すると、3.33g、7.9mmol(74%)の(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル){[2‐({2,3,6‐トリフルオロ‐5‐[(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イルオキシ)メチル]フェニル}オキシ)エチル]オキシ}シランが無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.0‐6.94(m,1H),4.92‐4.65(m,2H),4.51‐4.58(m,1H),4.25(t,2H),3.93(t,2H),3.93‐3.82(m,1H),3.61‐3.52(m,1H),1.89‐1.55(m,6H),0.87(s,9H),0.065(s,6H);GC/MS(C2031Siとして)363(M)。
(1,1‐ジメチルエチル)(ジメチル){[2‐({2,3,6‐トリフルオロ‐5‐[(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イルオキシ)メチル]フェニル}オキシ)エチル]オキシ}シラン(3.12g、7.42mmol)のDMF溶液(22mL)に、フッ化カリウム(453mg、7.79mmol)を加えた。混合物を還流しながら15時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、1NHCl及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる黄色の油状物を、カラムクロマトグラフィーで精製した。5%酢酸エチル‐ジクロロメタンで溶離すると795mg、2.77mmol(37%)の5,8‐ジフルオロ‐6‐[(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イルオキシ)メチル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシンが無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.73(q,1H),4.75‐4.65(m,2H),4.49‐4.42(m,1H),4.33(s,4H),3.91‐3.82(m,1H),3.59‐3.51(m,1H),1.85‐1.45(m,6H);GC/MS(C1416として)286(M)。
5,8‐ジフルオロ‐6‐[(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イルオキシ)メチル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン(785mg、2.74mmol)のトルエン溶液(5mL)に、三臭化リン(155μL、1.65mmol)を加え、溶液を室温で15時間撹拌した。溶液を減圧下濃縮し、残渣を水及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると700mg、2.64mmol(96%)の6‐(ブロモメチル)‐5,8‐ジフルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシンが淡黄色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.68(q,1H),4.33(s,2H),4.35(s,4H);GC/MS(EI)(CBrとして)265(M)。
6‐(ブロモメチル)‐5,8‐ジフルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン(686mg、2.59mmol)のDMSO溶液(3mL)に、シアン化カリウム(186mg、2.85mmol)を加えた。混合物を室温で4時間撹拌した。混合物を水及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下濃縮して得られたオレンジ色の残渣を、カラムクロマトグラフィーで精製した。20%酢酸エチル‐ヘキサンで溶離すると、307mg、1.45mmol(56%)の(5,8‐ジフルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)アセトニトリルが白色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.75(q,1H),4.37(s,4H),3.69(s,2H);GC/MS(C10NOとして)211(M)。
(5,8‐ジフルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)アセトニトリル(300mg、1.42mmol)のTHF溶液(3mL)を氷浴中で冷却した。この溶液に、水素化ナトリウム(60重量%、鉱油中への分散物、113.6mg、2.84mmol)を加え、混合物を40℃で10分間撹拌した。この混合物に1‐アセチルイミダゾール(234mg、2.84mmol)を加え、混合物を40℃でさらに15分間撹拌した。混合物を室温まで冷却し、1NHCl及び酢酸エチルの間で分配させた。水層を酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。残渣(420mg、1.65mmol)にエタノール(10mL)、次いでトリエチルアミン(140μL、1.0mmol)及びヒドラジン二塩酸塩(209mg、2.0mmol)を加えた。混合物を密封容器中75℃で6時間撹拌した。混合物を室温まで冷却し減圧下濃縮した。残渣を1NHC1及びジエチルエーテルの間で分配させた。残渣をジエチルエーテルで抽出した。水層をpH8に調整し酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると265mg、0.992mmol(70%)の4‐(5,8‐ジフルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンが無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.62(q,1H),4.37(s,4H),2.20(s,3H);MS(EI)(C1211として)268(MH)。
4‐(5,8‐ジフルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(48mg、0.180mmol)及び5‐クロロ‐2‐フルオロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(38mg、0.216mmol)及びトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(130mg)の混合物に、アセトニトリル(127μL、2.43mmol)次いで1,2‐ジクロロエタン(5mL)を加えた。混合物を密封容器中120℃で6日間撹拌した。混合物を室温まで冷却後飽和塩化アンモニウム水溶液中に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られたオレンジ色の固体を、カラムクロマトグラフィーで精製した。50%酢酸エチル‐ヘキサンで溶離すると、21mg、0.050mmol(27%)の2‐クロロ‐4‐(6,11‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8,9‐ジヒドロ‐3H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐5‐フルオロフェノールが黄色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDOD):7.48(d,1H),6.74(d,1H),4.52(s,4H),2.77(d,3H);MS(EI)(C1911Clとして)422(MH)。
実施例22
2‐クロロ‐4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩
5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール(0.030g、0.059mmol)をジメチルホルムアミド(1mL)に溶解し、炭酸カリウム(0.041g、0.296mmol)次いで4‐{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(0.019g、0.065mmol)を加えた。混合物を70℃で15時間、その後90℃で24時間撹拌した。混合物を酢酸エチル及び1NNaOHの間で分配させた。有機層を1NNaOHで洗浄した。水層を酢酸エチルで逆抽出した。ひとまとめにした有機成分を水、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると褐色の油状物が得られ、これをトリフルオロ酢酸(0.5mL)に溶解し室温で0.6時間、その後50℃で0.2時間撹拌した。混合物を酢酸エチル及び飽和炭酸水素ナトリウム溶液の間で分配させた。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。ひとまとめにした水層を酢酸エチル、次いで10%MeOH‐酢酸エチルで抽出した。ひとまとめにした有機成分を食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると得られる褐色の油状物を分取HPLCで精製し、得られた黄色のフィルム状物をギ酸(0.5mL)に溶解後、95℃で17時間加熱した。ホルムアルデヒド(37重量%水溶液、0.015mL、0.200mmol)を加え混合物を95℃で23時間加熱した。その後混合物を減圧下濃縮し、得られた残渣をEtOHに溶解し、4NHClジオキサン溶液を加えた。混合物を減圧下濃縮し、得られた黄色の固体を分取HPLCで精製すると、2‐クロロ‐4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩が黄色の油状物として得られた(0.0054g、0.0092mmol、収率16%)。H NMR(400MHz,CDOD):7.48(t,1H),7.29(dt,1H),7.13(dd,1H),7.00(d,1H),4.14‐4.09(m,2H),3.64‐3.57(m,2H),3.12‐3.03(m,2H),2.89(s,3H),2.76(d,3H),2.26‐2.13(m,3H),1.81‐1.66(m,2H);MS(EI)(C2423ClFとして)473(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐クロロ‐4‐{8‐[(ジフルオロメチル)オキシ]‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.48(t,1H),7.28(dt,1H),7.22(dd,1H),7.12(t,1H),6.98(d,1H),2.77(d,3H);MS(EI)(C1810ClFとして)412(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐[(2‐ピペリジン‐1‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.8(s,1H),10.58(s,1H),9.50(s,1H)7.50(m,2H),7.32(d,1H),7.05(d,1H),4.75(t,2H),3.65‐3.46(m,4H),3.18‐3.01(m,2H),2.83‐2.65(m,2H),1.95‐1.80(m,2H),1.80‐1.60(m,3H),1.45‐1.37(m,1H);MS(EI)(C2423ClFとして)473(MH)。
2‐クロロ‐4‐(8‐{[2‐(4‐エチルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール.H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.8(s,1H),11.18(s,1H),10.8(s,1H),7.65‐7.55(m,2H),7.37(d,1H),7.18(d,1H),4.39(t,2H),3.20‐2.45(m,12H),1.25‐1.05(m,4H);MS(EI)(C2526ClFとして)503(MH)。
2‐クロロ‐4‐(8‐{[2‐(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}‐6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):13.8(s,1H),10.58(s,1H),10.1(s,1H),7.50‐7.43(m,2H),7.32(d,1H),7.07(d,1H),4.65(t,2H),3.64(t,2H),3.30‐3.26(m,4H),2.74(d,3H),1.30‐1.26(m,6H);MS(EI)(C2323ClFとして)461(MH)。
2‐ブロモ‐4‐(6,9‐ジフルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐5‐フルオロフェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.64(d,2H),7.21(q,1H),6.72(d,2H),4.37(t,3H),3.83(t,3H),3.46(s,3H),2.81(d,3H);MS(EI)(C2015BrFとして)483(MH)。
実施例23
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩
3‐ヒドロキシ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸(25g、149mmol)のメタノール懸濁液(200mL)に濃硫酸(1mL)を加え、混合物を18時間還流した。得られた均一な溶液を室温まで冷却し、減圧下濃縮後、油状の残渣を酢酸エチル(300mL)に加えた。溶液を、水、飽和炭酸水素ナトリウム、次いで食塩水で1回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後濃縮すると、3‐ヒドロキシ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(27g、収率100%)が油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.59(dd,1H),7.57(d,1H),6.85(d,1H),5.72(s,1H),3.93(s,3H),3.87(s,3H)。
3‐ヒドロキシ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(27g、149mmol)を、無水酢酸(150mL)に加え、その後酢酸ナトリウム(24g、298mmol)を加え、得られた混合物を室温で20時間撹拌した。固体をろ過し、酢酸エチルで1回洗浄後、ひとまとめにした有機層を減圧下濃縮し、スラリー状物を得た。固体をろ過により集め、水で1回洗浄し、減圧下濃縮すると、3‐(アセチルオキシ)‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(25.9g、収率77%)を白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):7.92(dd,1H),7.70(d,1H),6.97(d,1H),3.88(s,3H),3.87(s,3H),2.32(s,3H)。
90%硝酸(40mL)及び濃硫酸(8mL)の混合物を−5℃に冷却後、3‐(アセチルオキシ)‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(25.9g、115mmol)の固体を25分間かけて少量ずつ加えた。5分間撹拌後、溶液を氷の中に注ぎ、水性混合物をジクロロメタンで1回抽出した。有機溶液を希炭酸水素ナトリウム溶液(3×)、その後水で1度洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮後、固体の残渣をヘキサンに懸濁させろ過すると、3‐(アセチルオキシ)‐4‐(メチルオキシ)‐5‐ニトロ安息香酸メチル(27.2g、収率88%)が、乾燥後白色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):8.38(d,1H),7.99(d,1H),4.00(s,3H),3.95(s,3H),2.40(s,3H)。
3‐(アセチルオキシ)‐4‐(メチルオキシ)‐5‐ニトロ安息香酸メチル(27.2g、101mmol)の酢酸エチル溶液(200mL)に10%炭素担持パラジウム(1.0g)を加え、TLCで完全にアニリンに還元されたことが確認されるまで(>24時間)、室温で水素化を行った。混合物を、セライト層を通してろ過し、ろ液を濃縮すると、3‐(アセチルオキシ)‐5‐アミノ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(19.8g、収率82%)が油状物として得られ、放置すると固化した。H NMR(400MHz,CDCl):7.30(d,1H),7.14(d,1H),3.97(br d,2H),3.85(s,3H),3.82(s,3H),2.34(s,3H)。
3‐(アセチルオキシ)‐5‐アミノ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(1.0g、4.18mmol)の1,2‐ジメトキシエタン溶液(10mL)を0℃に冷却し、三フッ化ホウ素エーテル錯体(689μL、5.43mmol)を1〜2分かけてゆっくりと加えた。亜硝酸tert‐ブチル(550μL、4.59mmol)をゆっくりと加え、得られた混合物を0℃でさらに15分間撹拌すると、その間に固体が生成した。固体をろ過により集め、エチルエーテルで2回、酢酸エチルで2回洗浄すると、ジアゾニウム塩中間体(1.02g)が、淡黄色の固体として得られた。ジアゾニウム塩を1,2,4‐トリクロロベンゼン(3mL)中に懸濁させ、開放したフラスコ中110℃で17時間加熱した。室温まで冷却後、反応混合物をシリカゲルフラッシュカラムに直接ロードし、100%ヘキサンから10%酢酸エチル‐ヘキサンへの溶媒グラジエントにより溶離した。目的物を含むフラクションをひとまとめにし、減圧下濃縮、乾燥すると、3‐フルオロ‐5‐ヒドロキシ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチルが白色の固体(300mg、収率48%)として得られた。H NMR(400MHz,CDOD):7.30(tr,1H),7.24(dd,1H),3.94(d,3H),3.86(s,3H)。
3‐フルオロ‐5‐ヒドロキシ‐4‐(メチルオキシ)安息香酸メチル(3.63g、18.1mmol)のDMF溶液(25mL)に、炭酸セシウム(8.9g、27.2mmol)次いで臭化ベンゾイル(2.8mL、23.6mmol)を加え、混合物を室温で12時間撹拌した。混合物をエチルエーテルと水の間で分配し、有機層を水(3×)、次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮後、残渣を、50%ヘキサン‐クロロホルムを溶離液とするシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製すると、3‐フルオロ‐4‐(メチルオキシ)‐5‐[(フェニルメチル)オキシ]安息香酸メチルが、純粋なフラクションを濃縮後減圧下乾燥すると、白色の固体として得られた(3.54g、収率67%)。
3‐フルオロ‐4‐(メチルオキシ)‐5‐[(フェニルメチル)オキシ]安息香酸メチル(3.54g、12.2mmol)を、窒素雰囲気下で無水THFに加え、得られた溶液を0℃に冷却した。水素化アルミニウムリチウムの溶液(1.0MTHF溶液、20mL)をゆっくりと加え、溶液をさらに30分間0℃で撹拌した。酢酸エチル(10mL)をゆっくりと加え、次いで50%水酸化ナトリウム水溶液を、粒状の沈殿が生成するまで少量ずつゆっくりと加えた。無水硫酸マグネシウムを加え、ろ過後固体をエチルエーテルで洗浄し、ひとまとめにした有機層を濃縮すると、油状の残渣が得られた。2:1ヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製後、純粋なフラクションを濃縮し、減圧下乾燥すると{3‐フルオロ‐4‐(メチルオキシ)‐5‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}メタノール(2.69g、収率84%)が無色の油状物として得られた。GCMS(C1515Fとして)262(M)。
{3‐フルオロ‐4‐(メチルオキシ)‐5‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}メタノール(2.69g、10.26mmol)のジクロロメタン溶液(40mL)を0℃に冷却し、ピリジン(913μL、11.3mmol)、次いで塩化チオニル(750μL、10.3mmol)を加えた。混合物を室温まで昇温させ、再度ピリジン(400μL)を加えた。5分後、有機溶液を0.1M塩酸水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮すると、5‐(クロロメチル)‐1‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼン(2.88g、収率100%)が無色の油状物として得られ、精製することなく次の反応に用いた。GCMS(C1514FClとして)280(M)。
5‐(クロロメチル)‐1‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼン(2.88g、10.26mmol)をDMF(15mL)に加え、その後シアン化カリウム(1.0g、15.4mmol)を加え、得られた混合物を室温で12時間撹拌した。混合物をエチルエーテル及び水に分配し、有機層を水(3×)、次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮すると{3‐フルオロ‐4‐(メチルオキシ)‐5‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}アセトニトリル(2.69g、収率97%)が透明な油状物として得られた。GCMS(C1614FNとして)271(M)。
{3‐フルオロ‐4‐(メチルオキシ)‐5‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}アセトニトリル(2.69g、9.9mmol)のTHF溶液(25mL)に、1‐アセチルイミダゾール(2.2g、19.8mmol)を加え、得られた溶液を0℃に冷却した。水素化ナトリウム(60%鉱油中への分散物、800mg、19.8mmol)を5分間かけて少量ずつ加え、混合物を30分間かけてゆっくりと室温まで昇温させた。溶液を濃縮し、ろ液をエチルエーテル及び0.2M水酸化ナトリウム水溶液の間で分配させた。有機層を廃棄し、濃塩酸を少量ずつ加えて水層をpH2に酸性化し、エチルエーテルで抽出した。有機層を食塩水で1度洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると、中間体であるアセチル誘導体(2.74g)が黄色の結晶性固体として得られた。アセチル誘導体をエタノール(30mL)に加え、次いでtert‐ブチルヒドラジン塩酸塩(2.5g、19.8mmol)を加え、混合物を75℃で12時間加熱した。室温まで冷却後、得られた溶液を250mLのParr Instruments社製シェーカー式水素添加装置用容器に取り、10%炭素担持パラジウム(500mg)を加え、混合物を50psiで9時間水素添加した。触媒を、セライト床を通してろ過することにより除去し、ろ液を濃縮した。残渣を酢酸エチル及び水の間で分配し、水層のpHが中性になるまで固体の炭酸水素ナトリウムを少量ずつ加えた。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過後、濃縮すると白色の固体状残渣が得られ、これを50%エチルエーテル‐ヘキサン中に懸濁させた。混合物をろ過し、固体をさらに50%エチルエーテル‐ヘキサンで洗浄後、減圧下乾燥すると5‐[5‐アミノ‐1‐(1,1‐ジエチルエチル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル]‐3‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)フェノール(2.43g、収率84%)が白色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDOD):9.68(s,1H),6.58(dd,1H),6.54(dd,1H),4.58(s,2H),3.78(s,3H),2.02(s,3H),1.53(s,9H);MS(EI)(C1520Fとして)294(MH)。
5‐[5‐アミノ‐1‐(1,1‐ジエチルエチル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル]‐3‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)フェノール(2.2g、7.5mmol)及び3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]ベンズアルデヒド(2.23g、8.6mmol)を酢酸(25mL)に加え、得られた混合物を90℃で12時間加熱した。さらにベンズアルデヒド(250mg)を加え、加熱をさらに7時間続行した。温度を90℃に保ったまま、空気により溶液をバブリングし、混合物を室温まで冷却した。酢酸を留去し、残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液及び酢酸エチルの間で分配させた。有機層を食塩水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると2種類の環化生成物を約1:1の割合で含む残渣が得られた。所望の環化異性体を、2:1ヘキサン‐酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、純粋なフラクションを濃縮後減圧下乾燥すると、5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール(1.73g、収率44%)が黄色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.66(dd,1H),7.59(d,1H),7.54(d,1H),7.46‐7.34(m,5H),7.07(d,1H),6.54(s,1H),5.25(S,2H),4.03(d,3H),2.80(s,3H),1.83(s,9H);MS(EI)(C2927FClとして)520(MH)。
5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール(1.32g、2.6mmol)及び炭酸セシウム(1.78g、5.4mmol)をDMF(15mL)に加え、次いで4‐{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(990mg、3.4mmol)を加え、混合物を90℃で12時間加熱した。双方の試薬をさらに加え、加熱をさらに12時間続けた。混合物を酢酸エチル及び水の間で分配し、有機層を水(3×)、次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮後、残渣を、3:1ヘキサン:酢酸エチルを溶離液としてシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーにより精製後、純粋なフラクションを濃縮、減圧下乾燥すると、4‐({[5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐イル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(1.35g、収率74%)が淡黄色の固体として得られた。MS(EI)(C4046FClとして)717(MH)。
4‐({[5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐イル]オキシ}メチル)ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(1.35g、1.9mmol)をジクロロメタン(25mL)に加え、0℃に冷却後TFA(10mL)を加えた。混合物を1時間かけてゆっくりと室温まで昇温させ、クロロホルム(25mL)及び水(25mL)を加え、水層のpHを、50%水酸化ナトリウム水溶液を少量ずつ加えることにより10に調整した。層を分離し、水層をクロロホルムで1回抽出した。ひとまとめにした有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮するとピペリジン中間体が、ゆっくりと固体化する油状物として得られた。ピペリジンを1,2‐ジクロロエタン(25mL)に加え、37重量%ホルムアルデヒド水溶液(1mL、13.3mmol)及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(800mg、3.8mmol)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した後、0.5M炭酸カリウム水溶液及びクロロホルムの間で分配させた。層を分離し、水層をクロロホルムで1度抽出し、ひとまとめにした有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過、濃縮後残渣をエチルエーテルから結晶化させると白色の固体が得られた。母液の残渣を結晶化させることにより、2番目の固体が回収され、2つの回収物をひとまとめにすると,5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリンが白色の結晶性固体として得られた(975mg、収率82%)。MS(EI)(C3640FClとして)631(MH)。
5‐{3‐クロロ‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン(975mg、1.54mmol)をTFA(25mL)に加え、混合物を70℃で2.5時間加熱した。溶液を濃縮し、残渣を水性メタノールに加え、分取逆相HPLCで精製後、純粋なフラクションをまとめて凍結乾燥すると、2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩が、(548mg、収率59%)淡黄色の非晶性固体として得られた。H NMR(400MHz,CDOD):7.63‐7.61(m,2H),7.22(ddd,1H),7.07(d,1H),4.35(d,2H),3.92(s,3H),3.63(br d,2H),3.13(br tr,2H),2.95(s,3H),2.91(s,3H),2.36‐2.28(m,1H),2.23(br d,2H),1.89‐1.78(m,2H);MS(EI)(C2526FClとして)485(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
3‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.59,(s,1H),7.35(t,J=8.6Hz,1H),6.73(dd,J=2.0,8.4Hz,1H),6.60(dd,J=2.0,11.6Hz,1H),4.67‐4.44(m,2H),3.91‐3.89(m,5H),3.48(s,3H),2.86(s,3H);MS(EI)(C2119として)416(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ10.43(s,1H),7.56(s,1H),7.50(s,1H),7.30(m,1H),7.03(m,1H),4.48(m;2H),3.82(m,5H),2.81(s,3H);MS(EI)(C2119ClFNとして)432(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(4‐エチルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.73(tr,1H),7.69(s,1H),7.49(dtr,1H),7.13(d,1H),4.96(tr,2H),4.15‐4.05(br,2H),3.99(s,3H),3.94(tr,2H),3.85‐3.55(br,6H),3.36(q,2H),3.04(s,3H),1.42(tr,3H);MS(EI)(C2630ClFとして)515(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.73(s,1H),7.70(s,1H),7.49(d,1H),7.13(d,1H),4.88(br tr,2H),3.97(s,3H),3.85(br tr,2H),3.49‐3.43(m,4H),3.05(s,3H),1.46(tr,6H).MS(EI)(C2427ClFとして)474(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐7‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.56(s,1H),7.53(tr,1H),7.33(dtr,1H),7.12(d,1H),4.87(br tr,2H),3.98‐3.50(br m,10H),3.87(s,3H),2.84(br s,6H).MS(EI)(C2528O3ClFとして)501(MH)。
実施例24
4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐2‐メチルフェノール塩酸塩
D(+)‐10‐カンファースルホン酸(5.1g、22mmol)、4‐フルオロ‐2,6‐ビス(ヒドロキシメチル)フェノール(74.5g、432mmol)、及び2,2‐ジメトキシプロパン(90mL、734mmol)をアセトンに溶解した。この溶液に、45gの4Åモレキュラーシーブを加えた。得られた懸濁液を55℃で1時間加熱後室温まで冷却した。混合物をNaHCO(飽和)水溶液で中和後、酢酸エチルで希釈した。固体をろ過により除去した。溶媒の体積を減圧下減少させた。酢酸エチル及びNaHCO(飽和)水溶液を加え、層を分離した。有機層を食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。(6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐イル)メタノールの粗生成物が、オレンジ色の油状物として単離された(91.7g、432mmol、100%)(17.2g、86.6mmol、収率91%);H NMR(400MHz,CDCl):δ7.01(dd,1H),6.79(dd,1H),5.20(t,1H),4.77(s,2H),4.40(d,2H),1.42(s,6H);GCMS(C1113FOとして)212(M)。
(6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐イル)メタノールの粗生成物(35.15g、166mmol)をCHCl(230mL)及び水(180mL)の2相混合物に溶解した。混合物を0℃に冷却し、TEMPO(519mg、3.3mmol)及びKBr(2.0g、16.6mmol)を加えた。最後に、NaHCOで飽和したNaClO(水溶液)(5%、500mL、332mmol)を、滴下漏斗から徐々に加えた。混合物を、全ての試薬を加え終わってから15分間撹拌した。層を分離し、水層をCHClで抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。得られた固体を、ヘキサン及びメタノール中で順次粉砕すると、白色の結晶性固体が得られた。この操作を、さらに38gの(6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐イル)メタノール(179mmol)について2回繰り返した。粉砕した3回の実験分の固体を全てひとまとめにすると、51.1gの6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐カルバルデヒド(243mmol、収率70%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):δ10.37(d,1H),7.41(dd,1H),6.96‐6.94(m,1H),4.88(s,2H),1.61(s,6H)。
6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐カルバルデヒド(20g、95mmol)のジクロロエタン溶液(100mL)を、70℃で20分間m‐CPBA(純度70%、28.1g、114mmol)により処理した。室温まで冷却後、酢酸エチル(300mL)を加えた。有機混合物を、10%チオ硫酸ナトリウム水溶液、次いで1NKOH(114mmol)で洗浄後、NaHCO(飽和)水溶液で3回洗浄した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をTHF(100mL)に溶解し、1MKOH(100mL)を加えた。混合物を室温で20分間撹拌した。pHを、1NHCl(水溶液)をゆっくり加えることにより6に調整した。その後酢酸エチルを加え、層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐オールが、褐色の液体として単離された(17.2g、86.6mmol、収率91%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ6.56(dd,1H),6.28‐6.25(m,1H),5.57(br s,1H),4.79(s,2H),1.56(s,6H);GCMS(C1011FOとして)198(M)。
6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン‐8‐オール(21.4g、108mmol)のDMF(200mL)溶液を炭酸セシウム(70.4g、216mmol)及び臭化ベンジル(14.1mL、119mmol)により、室温で1時間45分間処理した。水を加え、得られた水性混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をエタノールから結晶化した。回収した白色の結晶性の生成物をヘキサンで洗浄すると、6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐8‐[(フェニルメチル)オキシ]‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン(23.04g、80mmol、収率74%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.43‐7.29(m,5H),6.51(dd,1H),6.31(dd,1H),5.15(s,2H),4.80(s,2H),1.59(s,6H);GCMS(C1717FOとして)288(M)。
6‐フルオロ‐2,2‐ジメチル‐8‐[(フェニルメチル)オキシ]‐4H‐1,3‐ベンゾジオキシン(9.9g、34.3mmol)にエタノール(50mL)及び4NHCl(水溶液)(50mL)を加えた。混合物は懸濁し始めるが、85℃で20分間撹拌を続けるうちに均一になる。室温まで冷却後、エタノールを減圧下留去し、得られた水性混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。4‐フルオロ‐2‐(ヒドロキシメチル)‐6‐[(フェニルメチル)オキシ]フェノールが、オレンジ色の油状物として定量的に単離された。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.42‐7.36(m,5H),6.66‐6.62(m,2H),5.08(s,2H),4.70(s,2H),4.37(br s,2H)。
ヨードメタン(24mL、382mmol)及び炭酸セシウム(25g、76.4mmol)を、4‐フルオロ‐2‐(ヒドロキシメチル)‐6‐[(フェニルメチル)オキシ]フェノール(9.5g、38.2mmol)のDMF溶液(125mL)に加えた。混合物を1時間室温で撹拌し、その後水を加えた。得られた水性混合物を酢酸エチルで2回抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(70%ヘキサン、30%酢酸エチル)、{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}メタノールを黄色の固体として得た(7.9g、30.2mmol、収率79%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.44‐7.32(m,5H),6.69‐6.63(m,2H),5.08(s,2H),4.67(d,2H),3.86(s,3H)。
{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}メタノール(6.94g、26mmol)のTHF溶液(25mL)を0℃に冷却し、塩化チオニル(2.5mL、34mmol)及びDMF(5.0mL、65mmol)で30分間処理した。その後、酢酸エチル及び氷水を加えた。層を分離し、水層を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。生成物である、1‐(クロロメチル)‐5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼンが、フリーザー中で保存中に固化するオレンジ色の油状物として得られた(6.82g、24.3mmol、収率93%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.45‐7.26(m,5H),6.72‐6.66(m,2H),5.09(s,2H),4.61(s,2H),3.91(s,3H)。
1‐(クロロメチル)‐5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]ベンゼン(6.82g、24.3mmol)のDMF溶液(60mL)に、シアン化カリウム(3.2g、48.6mmol)を加え、得られた混合物を50℃で2時間20分間撹拌後室温まで冷却した。水及び食塩水を加え、得られた水性混合物酢酸エチルで抽出した。有機層を食塩水で2回洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(80%ヘキサン、20%酢酸エチル)、{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}アセトニトリル(5.3g、19.5mmol、収率80%)が無色の油状物として得られ、最終的には固化した。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.42‐7.32(m,5H),6.69‐6.67(m,2H),5.08(s,2H),3.89(s,3H),3.70(s,2H)。
{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}アセトニトリル(5.3g、19.5mmol)のTHF溶液(60mL)を0℃に冷却した。水素化ナトリウム(60%鉱油中への分散物、1.64g、41mmol)、次いでアセチルイミダゾール(3.2g、29.3mmol)を加えた。混合物を40℃で15分間加熱後、室温まで冷却した。水を加え、混合物を1NHCl(45mL)で酸性化した。酢酸エチルを加え、層を分離した。水層を酢酸エチルで抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(70%ヘキサン、30%酢酸エチル)、2‐{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐オキソブタンニトリルが無色の油状物として得られた(4.9g、15.6mmol、収率80%)。H NMR(400MHz,CDCl):(互変異性体の混合物)δ9.70(s,0.2H),7.42‐7.33(m,5H),6.82(dd,0.2H),6.75(dd,0.8H)6.69‐6.64(m,1H),5.09(s,2H),4.90(s,0.8H),3.89(s,2.1H),3.83(s,0.9H),2.38(s,0.9H),2.29(s,2.1H)。
2‐{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐オキソブタンニトリル(5.7g、18.1mmol)のエタノール溶液(60mL)に、t‐ブチルヒドラジン塩酸塩(6.8g、54mmol)を加えた。混合物を2時間75℃で撹拌し室温まで冷却後、さらに14時間撹拌した。揮発性成分を減圧下留去した。残渣に水を加え、得られた水性混合物酢酸エチルで3回抽出した。有機抽出物をひとまとめにし1NHCl(水溶液)、その後NaHCO(飽和)水溶液で洗浄した。有機物を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過、減圧下濃縮すると、1‐(1,1‐ジメチルエチル)‐4‐{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[{フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンを淡黄色シロップ状物として得た(6.81g、17.8mmol、収率98%)。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.45‐7.32(m,5H),6.60(dd,1H),6.53(dd,1H),5.10(s,2H),3.91(br s,2H),3.55(s,3H),2.20(s,3H),1.67(s,9H);MS(EI)(C2226FNとして)384(MH)。
1‐(1,1‐ジメチルエチル)‐4‐{5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)‐3‐[{フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(25g、0.0652mol)のTHF‐酢酸エチル混合溶媒(1:1、300mL)溶液について、10%Pd‐C(2.5g)存在下40Psiで2時間水素添加した。触媒をろ去し、ろ液を濃縮した。得られた粗生成物をジエチルエーテル中で粉砕すると、白色の固体が沈殿した。固体をろ過により集め、さらにジエチルエーテルで洗浄し、減圧下乾燥すると、17.8gの3‐[5‐アミノ‐1‐(1,1‐ジメチルエチル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル]‐5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)フェノールが得られた(93%)。H NMR(400MHz,DMSO‐d):δ9.63(s,1H),6.56(dd,1H),6.38(dd,1H),4.44(s,2H),3.37(s,3H),1.98(s,3H),1.56(s,9H);MS(EI)(C1520FNとして)294(MH)。
3‐[5‐アミノ‐1‐(1,1‐ジメチルエチル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐4‐イル]‐5‐フルオロ‐2‐(メチルオキシ)フェノール(150mg、0.51mmol)に、4‐ベンジルオキシ‐3‐メチルベンズアルデヒド(115mg、0.51mmol)及び酢酸(2mL)を加えた。混合物を120℃まで加熱し、終夜攪拌した。酢酸を減圧下留去した。残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(70%ヘキサン、30%酢酸エチル)、3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール(207mg、0.42mmol、収率81%)をオレンジ色の泡状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.52‐7.35(m,7H),6.99(br d,1H),6.85(d,1H),5.17(s,2H),3.82(s,3H),2.89(s,3H),2.39(s,3H),1.88(s,9H);MS(EI)(C3030FNとして)500(MH)。
3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐オール(207mg、0.42mmol)のDMF溶液(2mL)に、炭酸セシウム(274mg、0.84mmol)及び4‐{[(メチルスルホニル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸tert‐ブチル(135mg、0.46mmol)を加えた。混合物を90℃に加熱し、1.5時間撹拌した。室温まで冷却後、水を加え、得られた水性混合物を酢酸エチルで2回抽出した。ひとまとめにした有機抽出物を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。粗生成物の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(グラジエント:25%酢酸エチル‐ヘキサンから30%酢酸エチル‐ヘキサン)、4‐{[(3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐イル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(214mg、0.31mmol、収率73%)を黄色の油状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.51‐7.34(m,7H),6.98(d,1H),6.83(d,1H),5.16(s,2H),4.22(br m,2H),3.98(d,2H),3.91(s,3H),2.89(s,3H),2.80(br m,2H),2.37(s,3H),2.12(m,1H),1.93‐1.88(m,2H),1.85(s,9H),1.48(s,9H),1.39‐1.35(m,2H);MS(EI)(C4149FNとして)697(MH)。
4‐{[(3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐イル)オキシ]メチル}ピペリジン‐1‐カルボン酸1,1‐ジメチルエチル(178mg、0.26mmol)にCHCl(3mL)を加えた。溶液を氷浴で冷却し、TFA(0.5mL)をゆっくりと加えた。1時間後、反応混合物をCHClで希釈し水を加えた。混合物を1MKOH(水溶液)で塩基性にし、分離した。有機層を硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮すると、3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐8‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン(159mg、0.26mmol、収率100%)が黄色の粘稠な固体として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.51‐7.33(m,7H),6.98(d,1H),6.81(d,1H),5.16(s,2H),4.03(d,2H),3.89(s,3H),3.55(d,2H),3.04‐2.95(m,2H),2.88(s,3H),2.37(s,3H),2.26(m,1H),2.16(d,2H),1.85(s,9H),1.88‐1.80(m,2H);MS(EI)(C3641FNとして)597(MH)。
3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐8‐[(ピペリジン‐4‐イルメチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン(159mg、0.26mmol)に、ジクロロエタン(2mL)、37%ホルムアルデヒド水溶液(40μL、0.52mmol)、及びトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(110mg、0.52mmol)を加えた。混合物を1時間室温で撹拌した。水及びCHClを加え、層を分離した。水層をCHClで抽出した。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸マグネシウムで乾燥、ろ過後減圧下濃縮した。粗生成物の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(90%CHCl、10%メタノール)、83.1mgの3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン(0.136mmol、収率52%)を、黄色のフィルム状物として得た。H NMR(400MHz,CDCl):δ7.49‐7.32(m,7H),6.96(d,1H),6.81(d,1H),5.15(s,2H),3.98(d,2H),3.89(s,3H),3.10(d,2H),2.87(s,3H),2.40(s,3H),2.36(s,3H),2.17(br t,2H),2.03‐1.96(m,3H),1.84(s,9H),1.62(m,2H);MS(EI)(C3743FNとして)611(MH)。
3‐(1,1‐ジメチルエチル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐5‐{3‐メチル‐4‐[(フェニルメチル)オキシ]フェニル}‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン(83.1mg、0.136mmol)に、TFA(2.5mL)を加えた。得られた溶液を、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却、TFAを、共沸混合物を生成するために加えたメタノールと共に減圧下留去し、残渣を分取HPLCで精製した。生成物を含むフラクションを濃縮し、4N塩酸ジオキサン溶液で処理後再度濃縮すると塩酸塩が生成した。最終生成物である4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)‐2‐メチルフェノール塩酸塩が固体として得られた(35.3mg、0.07mmol、収率52%)。H NMR(400MHz,CDOD):δ7.44‐7.34(m,3H),6.95(d,1H),4.27(d,2H),4.01(s,3H),3.69‐3.58(m,2H),3.66(s,3H),3.16‐3.11(m,2H),2.99(s,3H),2.92(s,3H),2.30(m,1H),2.23(br d,2H),1.86‐1.75(m,2H)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d4‐MeOH):7.67(s,1H),7.45(d,J=8.4Hz,1H),7.39(d,J=14.0Hz,1H),7.11(d,J=8.8Hz,1H),4.26(d,J=5.6Hz,2H),4.00(s,3H),3.63(d,J=13.2Hz,2H),3.16‐3.09(m,2H),2.98(s,3H),2.96(s,3H),2.31(br s,1H),2.22(d,J=13.2Hz,2H),1.81‐1.77(m,2H);MS(EI)(C2526ClFNとして)485(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(3‐ピロリジン‐1‐イルプロピル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.70(s,1H),7.46(d,J=8.8Hz,1H),7.39(d,J=14.4Hz,1H),7.12(d,J=8.4Hz,1H),4.45(t,J=5.6Hz,2H),4.01(s,3H),3.78‐3.77(m,2H),3.52‐3.48(m,2H),3.19‐3.16(m,2H),2.98(s,3H),2.44‐2.42(m,2H),2.21(br m,2H),2.09‐2.07(m,2H);MS(EI)(C2526ClFNとして)485(MH)。
4‐[8‐{[(2R)‐2‐アミノ‐3,3‐ジメチルブチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.67‐7.65(m,1H),7.50(d,J=13.6Hz,1H),7.46‐7.43(m,1H),7.10(d,J=8.4Hz,1H),4.65(dd,J=3.4,10.4Hz,1H),4.48(dd,J=8.4,10.4Hz,1H),4.01(s,3H),3.64‐3.61(m,1H),3.00(s,3H),1.21(s,9H);MS(EI)(C2426ClFNとして)473(MH)。
4‐[8‐{[(2R)‐2‐アミノ‐3‐メチルブチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.69‐7.68(m,1H),7.50(s,1H),7.47‐7.45(m,1H),7.12(d,J=8.4Hz,1H),4.57‐4.55(m,2H),4.01(s,3H),3.49(br m,1H),3.00(s,3H),2.28‐2.26(m,1H),1.20‐1.15(m,6H);MS(EI)(C2324ClFNとして)459(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[3‐(4‐エチルピペラジン‐1‐イル)‐プロピル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.73‐7.72(m,1H)。7.49‐7.47(m,1H),7.43(d,J=14Hz,1H),7.13(d,J=8.4Hz,1H),4.50(t,J=5.8Hz,2H),4.02(s,3H),4.00‐3.57(br m,10H),3.39‐3.37(m,2H),3.00(s,3H),2.54‐2.50(m,2H),1.43(t,J=7.4Hz,3H);MS(EI)(C2731ClFNとして)528(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[3‐(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)プロピル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.70(m,1H),7.47‐7.45(m,1H),7.38(d,J=14.0Hz,1H),7.11(d,J=8.4Hz,1H),4.47(t,J=5.8Hz,2H),4.01(s,3H),3.74(br m,8H),3.53‐3.50(m,2H),3.03(s,3H),2.98(s,3H),2.50‐2.48(m,2H);MS(EI)(C2629ClFNとして)514(MH)。
5‐(3‐クロロフェニル)‐8‐{[2‐(4‐エチルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.55(m,1H),7.52(t,1H),7.48(s,1H),7.45(m,1H),7.41(s,1H),7.37(s,1H),4.67(s,2H),3.90(m,3H),3.62‐3.77(m,6H),3.56(s,3H),3.45(m,2H),3.20(m,2H),2.82(s,2H),1.28(t,3H);MS(EI)(C2629FClとして)498(MH)。
2‐クロロ‐4‐[6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐({2‐[4‐(2‐メチルプロピル)ピペラジン‐1‐イル]エチル}オキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.49(s,1H),7.40(d,1H),7.29(d,1H),7.07(d,1H),4.67(m,2H),3.90(s,3H),3.80(m,8H),3.46(m,2H),3.02(m,2H),2.81(m,3H),2.10(m,1H),1.01(d,6H);MS(EI)(C2833FClとして)542(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(5‐エチル‐2,5‐ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプト‐2‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.47(s,1H),7.38(d,1H),7.28(d,1H),7.05(d,1H),4.11‐4.69(m,10H),3.88(s,3H),3.70(m,1H),3.47(m,1H),3.34(m,1H),3.20(m,1H),2.81(s,3H),1.30(m,3H);MS(EI)(C2729FClとして)526(MH)。
2‐クロロ‐4‐[6‐フルオロ‐1‐メチル‐8‐({2‐[4‐(1‐メチルエチル)ピペラジン‐1‐イル]エチル}オキシ)‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):12.00(broad s,1H),7.50(s,1H),7.42(d,1H),7.30(d,1H),7.09(d,1H),4.71(m,2H),3.95(m,2H),3.91(s,3H),3.77(m,6H),3.61(m,3H),2.82(s,3H),1.32(d,6H);MS(EI)(C2731FClとして)528(MH)。
2‐クロロ‐4‐[6‐フルオロ‐1‐メチル‐8‐{[(3‐エキソ)‐8‐メチル‐8‐アザビシクロ[3.2.1]オクト‐3‐イル]オキシ}‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.69(broad s,1H),10.52(broad s,1H),7.54(d,1H),7.48(s,1H),7.30(m,1H),7.07(d,1H),5.06(m,1H),4.98(m,1H),3.97(m,1H),3.88(s,3H),3.70(m,1H),3.48(m,1H),2.80(s,3H),2.79(s,1H),(2.69(m,3H),2.62(m,1H),2.20‐2.36(m,4H);MS(EI)(C2626FClとして)497(MH)。
2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩:H NMR(400MHz,CDOD):δ7.49(d,1H),7.21(d,1H),6.75(d,1H),4.18(d,2H),3.97(s,3H),3.63(m,2H),3.12(m,2H),2.92(m,6H),2.26(m,3H),1.77(m,2H);MS(EI)(C2525ClFNとして)503(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(4‐エチルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):12.12(bs,1H),10.58(bs,1H),7.50(t,1H),7.42(d,1H),7.32(2t,1H),7.13(d,1H),4.71(bs,2H),3.94(m,2H),3.91(s,3H),3.82(m,4H),3.72(m,2H),3.50(bs,2H),3.21(bs,2H),2.81(s,3H),1.30(t,3H),MS(EI)(C2629ClFNとして)514.2(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(4‐メチルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.94(bs,1H),10.48(bs,1H),7.46(t,1H),7.38(d,1H),7.28(2t,1H),7.06(d,1H),4.67(bs,2H),3.89(s,3H),3.85(m,2H),3.72(m,4H),3.48(m,4H),2.84(s,3H),2.80(s,3H),MS(EI)(C2527ClFNとして)500.2(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.63(s,1H),7.40(m,1H),7.33(d,J=14.0Hz,1H),7.07(d,J=8.4Hz,1H),4.36(t,J=5.2Hz,2H),3.97(s,3H),3.52(d,J=12.0Hz,2H),3.01(t,J=10.8,2H),2.95(s,3H),2.85(s,3H),2.13(d,J=12.8Hz,2H),1.95(s,3H),1.56(m,2H));MS(EI)(C2628ClFNとして)499(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8{[(1‐エチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.62(s,1H),7.10(d,J=8.4,1H),7.35(d,J=14.0Hz,1H),7.07(d,J=8.8Hz,1H),4.23(d,J=5.6Hz,2H),3.98(s,3H),3.66(d,J=12.4Hz,2H),3.20(q,J=7.2Hz,2H),3.04(t,J=11.2Hz,2H),2.95(s,3H),2.31(m,1H),2.22(d,J=13.6Hz,2H),1.79(m,2H),1.37(t,J=7.2Hz,3H);MS(EI)(C2628ClFNとして)499(MH)。
4‐[8‐{[2‐(3‐アミノ‐8‐アザビシクロ[3.2.1]オクト‐8‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.69(s,1H),7.45(m,1H),7.43(d,J=12.4Hz,1H),7.11(d,J=8.4Hz,1H),4.82(m,2H),4.38(s,2H),4.00(s,3H),3.76(m,3H),3.00(s,3H),2.92(m,2H),2.67(m,2H),2.31(d,J=10.0Hz,2H),2.23(d,J=16.8Hz,2H);MS(EI)(C2627ClFN5Oとして)512(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(1‐エチルピペリジン‐4‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.68(s,1H),7.36(d,J=8.0Hz,1H),7.06(d,J=8.4Hz,1H),6.99(d,J=13.6Hz,1H),4.16(m,2H),3.90(s,2H),3.58(d,J=12.4Hz,2H),3.15(q,J=7.2Hz,2H),2.87(m,5H),2.14(d,J=14.4Hz,2H),1.90(m,3H),1.55(m,2H),1.34(t,J=7.6Hz,3H);MS(EI)(C2730ClFNとして)513(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(3‐ピペリジン‐1‐イルプロピル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.67(s,1H),7.43(d,J=8.8Hz,1H),7.30(d,J=14.0Hz,1H),7.09(d,J=8.4Hz,1H),4.40(t,J=5.6Hz,2H),3.99(s,3H),3.64(d,J=11.6Hz,2H),3.40(m,2H),3.02(t,J=11.6Hz,2H),2.96(s,3H),2.42(m,2H),2.00(m,3H),1.85(m,3H);MS(EI)(C2730ClFNとして)513(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(3‐モルホリン‐4‐イルプロピル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.70(s,1H),7.46(d,J=8,8Hz,1H),7.38(d,J=14.0Hz,1H),7.12(d,J=8.8Hz,1H),4.46(t,J=6.0Hz,2H),4.11(m,2H),4.01(s,3H),3.86(t,J=12.0Hz,2H),3.62(d,J=12.4Hz,2H),3.48(t,J=7.6Hz,2H),3.26(m,2H),2.98(s,3H),2.47(m,2H);MS(EI)(C2526ClFNとして)501(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(2‐モルホリン‐4‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.68(s,1H),10.56(broad s,1H),7.48(dd,1H),7.40(d,1H),7.30(dd,1H),7.09(t,1H),4.71(m,2H),4.00‐4.14(m,2H),3.852(m,5H),3.28‐3.72(m,6H),2.80(s,3H);MS(EI)(C2424ClFとして)487(MH)。
4‐[8‐({2‐[ブチル(エチル)アミノ]エチル}オキシ)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.74(s,1H),10.57(broad s,1H),7.49(t,1H),7.39(d,1H),7.30(dt,1H),7.08(d,1H),4.65(t,2H),3.88(s,3H),3.65(d,2H),3.24(m,4H),3.80(s,3H),1.73(m2H),1.35(m,5H),0.94(t,3H);MS(EI)(C2630ClFとして)501(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(ジエチルアミノ)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.71(s,1H),10.57(broad s,1H),7.49(t,1H),7.39(d,1H),7.30(dt,1H),7.08(d,1H),4.64(t,2H),3.88(s,3H),3.65(d,2H),3.29(q,4H),2.81(s,3H),1.31(t,6H);MS(EI)(C2426ClFとして)473(MH)。
2‐クロロ‐5‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(2‐ピロリジン‐1‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):11.19(s,1H),10.58(broad s,1H),7.50(s,1H),7.42(d,1H),7.31(d,1H),7.09(d,1H),4.63(s,2H),3.90(s,3H),3.70(d,4H),3.17(m,2H),2.81(s,3H),1.99(d,4H);MS(EI)(C2424ClFとして)471(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐({2‐[[2‐(ジメチルアミノ)エチル](メチル)アミノ]エチル}オキシ)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C2529ClFとして)502(M)。
2‐クロロ‐4‐[8‐({2‐[[2‐(ジエチルアミノ)エチル](メチル)アミノ]エチル}オキシ)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C2733ClFNとして)530(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐({2‐[[2‐(ジメチルアミノ)エチル](エチル)アミノ]エチル}オキシ)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.51(s,1H),9.01(s,1H),7.46(m,1H),7.33‐7.41(m,1H),7.30(dt,1H),7.05(dd,1H),4.72(m,1H),4.51(m,3H),4.03(m,1H),3.89(d,3H),3.76(m,1H),3.55(m,3H),3.31(s,3H),3.06(m,1H),2.86(s,3H),2.80(d,3H),1.23(t,3H);MS(EI)(C2631ClFとして)587(MH)。
4‐[8‐[(2‐{ビス[3‐(ジメチルアミノ)プロピル]アミノ}エチル)オキシ]‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:MS(EI)(C3040ClFとして)587(MH)。
2‐クロロ‐4‐[6‐フルオロ‐1‐メチル‐8‐({2‐[メチル(1‐メチルピロリジン‐3‐イル)アミノ]エチル}オキシ)‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C2629ClFとして)514(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(2‐{(2S)‐2‐[(メチルオキシ)メチル]ピロリジン‐1‐イル}エチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:MS(EI)(C2628ClFとして)515(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(4‐ピロリジン‐1‐イルピペリジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:MS(EI)(C2933ClFとして)554(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(4‐シクロヘキシルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C3035ClFとして)568(MH)。
2‐[4‐(2‐{[5‐(3‐クロロ‐4‐ヒドロキシフェニル)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐8‐イル]オキシ}エチル)ピペラジン‐1‐イル]‐N‐(1‐メチルエチル)アセトアミド:MS(EI)(C2934ClFとして)585(MH)。
4‐[8‐{[2‐(1,4’‐ビピペリジン‐1’‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:MS(EI)(C3035ClFとして)568(MH)。
2‐クロロ‐4‐[6‐フルオロ‐1‐メチル‐8‐{[2‐(4‐メチル‐1,4‐ジアゼパン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C2629ClFとして)514(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(4‐ピリジン‐2‐イルピペラジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:MS(EI)(C2928ClFとして)563(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8{[2‐(2,6‐ジメチルモルホリン‐4‐イル)エチル]オキシ)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C2628ClFとして)515(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(2‐チオモルホリン‐4‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール:MS(EI)(C2424SNClFとして)503(MH)。
2‐クロロ‐4‐[8‐{[2‐(2,6‐ジメチルピペリジン‐1‐イル)エチル]オキシ}‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]フェノール:MS(EI)(C2730ClFとして)513(MH)。
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(オクタヒドロキノリン‐1(2H)‐イル)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:MS(EI)(C2932ClFとして)539(MH)。
4‐[8‐({2‐[ビス(1‐メチルエチル)アミノ]エチル}オキシ)‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:MS(EI)(C2630ClFとして)501(MH)。
4‐[8‐[(2‐{ビス[2‐(メチルオキシ)エチル]アミノ}エチル)オキシ]‐6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル]‐2‐クロロフェノール:MS(EI)(C2630ClFとして)533(MH)。
2‐クロロ‐4‐{6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐[(2‐ピペリジン‐1‐イルエチル)オキシ]‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル}フェノール.MS(EI)(C2526ClFとして)485(MH)。
2‐ブロモ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[(1‐メチルピペリジン‐4‐イル)メチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐CHOH)δ7.84(br s,1H),7.49(br s,1H),7.39(m,1H),7.09(m,1H),4.26(m,2H),4.00(s,3H),3.66‐3.59(m,1H),3.13(t,2H),2.98(s,3H),2.90(s,3H),2.38‐2.16(m,4H),1.79(m,2H);MS(EI)(C2526BrFNとして)529(MH)。
2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐9‐(メチルオキシ)‐8‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,CDOD):7.42(d,1H),7.08(q,1H),6.65(d,1H),4.38(t,2H),3.98(s,3H),3.82(t,2H),3.45(s,3H),2.85(d,3H);MS(EI)(C2118Clとして)450(MH)。
実施例25
2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐11‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐9H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐7‐イル)フェノール
2,3‐ジヒドロキシ安息香酸メチル(27g、160mmol)のジクロロメタン溶液(300mL)を0℃に冷却し、粉末にした炭酸カリウム(23.3g、169mmol)を加えた。その後反応混合物に塩化ベンゾイル(19.6mL、169mmol)を加え、混合物を室温まで昇温させ18時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチル及び0.3M塩酸水溶液の間で分配させた。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過、濃縮すると、42.1g(97%)の2‐ヒドロキシ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチルの粗生成物がオレンジ色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,d‐MeOH):8.17(dd,J=1.6,12.5Hz,2H),7.80(dd,J=1.6,8.0Hz,1H),7.71‐7.67(m,1H),7.57‐7.53(m,2H),7.41(dd,J=1.8,8.0Hz,1H),6.97(t,J=8.6Hz,1H),3.96(s,3H)。
2‐ヒドロキシ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチル(42.1g、155mmol)のN,N‐ジメチルホルムアミド溶液(300mL)に、1,2‐ジブロモエタン(135mL、1550mmol)及び炭酸セシウム(76g、232mmol)を加え、反応混合物を室温、窒素雰囲気下で6.5時間撹拌した。反応混合物の体積を減圧下半分に減少させ、水(500mL)及び酢酸エチル(500mL)の間で分配させた。層を分離後、有機層を食塩水で洗浄し(200mL)、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。粗生成物の沈殿を50%ジエチルエーテル/ヘキサン(200mL)中で粉砕した。固体を50%ジエチルエーテル/ヘキサンで洗浄し(2×200mL)、単離すると、30.6g(2段階で52%)の2‐[(2‐ブロモエチル)オキシ]‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチルが、灰白色の粉末として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):8.23‐8.21(m,2H),7.77(dd,J=1.6,7.6Hz,1H),7.68‐7.64(m,1H),7.53(t,J=6.0Hz,2H),7.39(dd,J=1.8,8.0Hz,1H),7.25(t,J=6.4Hz,1H),4.31(t,J=6.4Hz,2H),3.93(s,3H),3.52(t,J=6.4Hz,2H)。
発煙硝酸(55mL)及び濃硫酸(11mL)の溶液を−5℃に冷却した。粉末にした2‐[(2‐ブロモエチル)オキシ]‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチル(30g、79.1mmol)を、30分以上かけてゆっくりと加えた。さらに30分間撹拌後、反応混合物をすばやく氷に注ぎ、その後ジクロロメタンで抽出した(2×400mL)。ひとまとめにした有機層を水(400mL)及び飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200mL)で洗浄した。有機溶液を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。沈殿した粗生成物をジエチルエーテル(200mL)中で粉砕し、 29.1g(87%)の2‐[(2‐ブロモエチル)オキシ]‐5‐ニトロ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチルを灰白色の固体として得た。H NMR(400MHz,CDCl):9.06(t,J=2.2Hz,1H),8.72(d,J=3.2Hz,1H),8.57‐8.53(m,3H),8.32(d,J=3.2Hz,1H),7.79(t,J=8.0H,1H),4.43(t,J=5.8Hz,2H),4.00(s,3H),3.57(t,J=5.6Hz,2H)。
2‐[(2‐ブロモエチル)オキシ]‐5‐ニトロ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチル(30g、70.7mmol)のメタノール溶液(200mL)に、炭酸カリウム(9.8g、70.7mmol)を加えた。反応混合物を室温で30分間撹拌した後、減圧下濃縮した。残渣をN,N‐ジメチルホルムアミド(150mL)に溶解し、得られた懸濁液を65℃で12時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮した。残渣を水(300mL)に溶解し、酢酸エチル(2×300mL)で抽出した。ひとまとめにした有機層を食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮した。残渣を10%ジエチルエーテル/ヘキサン中で粉砕し、5.6g(33%)の7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐カルボン酸メチルを灰白色の粉末として得た。H NMR(400MHz,CDCl):8.34(d,J=2.8Hz,1H),7.90(d,J=2.8Hz,1H),4.48‐4.46(m,2H),4.37‐4.35(m,2H),3.93(s,3H)。
7‐ニトロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐カルボン酸メチル(5.6g、23.4mmol)及び炭素担持パラジウム(250mg、30重量%)を酢酸エチル(200mL)中に懸濁させた。反応容器を脱気し、すぐに水素ガスを充填した。この脱酸素操作を大気圧下で3回繰り返した。黒色の懸濁液を水素雰囲気下で18時間撹拌した後、セライト床を通してろ過し、酢酸エチルで洗浄した。ろ液を濃縮し、残渣をジエチルエーテル中で粉砕すると、4.89g(100%)の7‐アミノ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐カルボン酸メチルが灰白色の粉末として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.74(d,J=2.8Hz,1H),6.40(d,J=2.8Hz,1H),4.26‐4.25(m,4H),3.86(s,3H)。
7‐アミノ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐カルボン酸メチル(4.89g、23.3mmol)のエチレングリコールジメチルエーテル(15mL)溶液を−5℃に冷却し、三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(3.85mL、30.3mmol)をゆっくりと加え、その後亜硝酸tert‐ブチル(3.05mL、25.6mmol)を加えた。得られた灰色の懸濁液を0℃まで昇温させ、1時間撹拌後、ろ過し酢酸エチルで洗浄すると、6.24g(93%)のジフルオロボラニリウム{8‐[(メチルオキシ)カルボニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル}ジアゼニドが、灰色の粉末として得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):8.73(br s,1H),8.32(br s,1H),4.64(br m,2H),4.47(br m,2H),3.88(s,3H)。
ジフルオロボラニリウム{8‐[(メチルオキシ)カルボニル]‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル}ジアゼニド(1.0g、3.46mmol)の1,2,4‐トリクロロベンゼン(10mL)懸濁液を、110℃に加熱し3時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、すぐにフラッシュカラムクロマトグラフィーで精製すると(SiO、100%ヘキサン、30%酢酸エチル/ヘキサン)、400mg(54%)の7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐カルボン酸メチルが白色の粉末として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.11(dd,J=3.2,8.8Hz,1H),6.78(dd,J=3.2,8.8Hz,1H),4.35‐4.28(m,4H),3.89(s,3H)。
7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐カルボン酸メチル(400mg、1.88mmol)のテトラヒドロフラン溶液(20mL)を0℃に冷却し、水素化アルミニウムリチウム(3.78mL、1.0Mテトラヒドロフラン溶液)を加えた。反応混合物を室温まで昇温させ、45分間撹拌後、水(143μL)を加え、次いで15%水酸化ナトリウム(143μL)及び再度水(286μL)を加えた。白色の沈殿をろ過し、ろ液を濃縮すると、345mg(100%)の(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)メタノールが無色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.63(dd,J=2.8,8.8Hz,1H),6.56(dd,J=3.2,9.2Hz,1H),4.64(d,J=6.4Hz,2H),4.28‐4.25(m,4H)。
(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)メタノール(436mg、2.36mmol)及びトリエチルアミン(400μL、2.83mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)を0℃に冷却し、塩化チオニル(260μL、3.55mmol)をゆっくり加え45分間撹拌した。反応混合物を水(100mL)及び酢酸エチル(100mL)の間で分配させた。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥、濃縮すると5‐(クロロメチル)‐7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシンの粗生成物が、無色の油状物として得られた。粗生成物の残渣をN,N‐ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解し、シアン化カリウム(460mg、7.08mmol)を加えた。反応混合物を60℃に加熱し、5時間撹拌後、室温まで冷却し、水(100mL)及び酢酸エチル(150mL)の間で分配させた。有機層を、10%クエン酸(3×100mL)次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×100mL)で洗浄した。有機溶液をさらに食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後濃縮すると、430mg(2段階で94%)の(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)アセトニトリルが、灰白色の粉末として得られた。GCMS(C10FNOとして)193(M)。
(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)アセトニトリル(430mg、2.23mmol)及び酢酸エチル(2.18mL、22.3mmol)のテトラヒドロフラン溶液(30mL)に、水素化ナトリウム(106mg、4.45mmol、60%、鉱油中分散物)を0℃で加えた。反応混合物を還流条件に達するまで加熱し、1時間撹拌後、室温まで冷却し、pH<7となるまで6NHClをゆっくりと加えた。反応混合物を水(100mL)及び酢酸エチル(200mL)の間で分配させた。有機層を食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥濃縮すると、306mg(59%)の2‐(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)‐3‐オキソブタンニトリルが、黄色の油状物として得られた。GCMS(C1210FNOとして)235(M)。
2‐(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)‐3‐オキソブタンニトリル(306mg、1.30mmol)及びヒドラジン二塩酸塩(163mg、1.56mmol)の無水エチルアルコール溶液(15mL)を、還流条件に達するまで加熱し、3.5時間撹拌した。反応混合物を室温まで冷却し、濃縮した。粗生成物を、ジエチルエーテル中で粉砕すると、388mg(93%)の4‐(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミンが灰白色の粉末として得られた。MS(EI)(C1212FNO2として)250(MH)。
4‐(7‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐5‐イル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(109mg、0.338mmol)及び5‐クロロ‐2‐フルオロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(60mg、0.338mmol)のトリフルオロ酢酸溶液(2.0mL)を、75℃に加熱し、12時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を逆相HPLCで精製すると、5.8mg(4.2%)の2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐11‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐9H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐7‐イル)フェノールが白色の粉末として得られた。H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.07(d,J=13.2Hz,1H),6.85(d,J=10.8Hz,1H)4.59‐4.56(m,4H),2.99(s,3H);MS(EI)(C1912ClFとして)404(MH)。
同一又は類似の合成手法及び/又は別の試薬を用いて、本発明に係る下記の化合物を調製した。
2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐11‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐9H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐7‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.67(d,J=7.6Hz,1H),7.07(d,J=13.2Hz,1H),6.85(d,J=10.8Hz,1H)4.59‐4.56(m,4H),2.99(s,3H);MS(EI)(C1912ClFとして)404(MH)。
3‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐11‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐9H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐7‐イル)フェノール:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.51(t,J=8.4Hz,1H),7.09(d,J=13.2Hz,1H),6.85(d,J=6.8Hz,1H),6.74(dd,J=2.0,12.4Hz,1H)4.61‐4.59(m,4H),2.03(s,3H);MS(EI)(C1913として)370(MH)。
6‐フルオロ‐7‐(2‐フルオロフェニル)‐11‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐9H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン:H NMR(400MHz,d‐MeOH):7.71‐7.67(m,2H),7.45(t,J=7.6Hz,1H),7.37(t,J=9.2Hz,1H),7.10(d,J=13.2Hz,1H),4.62‐4.60(m,4H),3.02(s,3H);MS(EI)(C1913として)354(MH)。
N‐[4‐(6‐フルオロ‐11‐メチル‐2,3‐ジヒドロ‐9H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐f]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐7‐イル)フェニル]アセトアミド:MS(EI)(C2117FNとして)393.2(MH)。
実施例26
2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐8,9‐ジヒドロ‐3H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール
無水塩化アルミニウム(1.11g、8.2mmol)を、3‐フルオロ‐4‐ヒドロキシ‐5‐メトキシベンズアルデヒド(1.2g、6.8mmol)の乾燥ジクロロメタン溶液(16ml)に、窒素雰囲気下で加えた。反応混合物を0℃に冷却し、ピリジン(2.5ml、31mmol)をゆっくり溶液に加え、加熱還流し24時間撹拌した。溶液を0℃に冷却し、4M塩酸水溶液を、pHが約2になるまで混合物に加えた。有機層を廃棄し、水層をエチルエーテルで抽出した(3×15ml)。有機抽出物をひとまとめにし、硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下濃縮すると、3‐フルオロ‐4,5‐ジヒドロキシベンズアルデヒド(0.904g、収率85%)が、黄色の固体として得られた。H NMR(400MHz,CDOD)δ9.68(d,1H),7.17(dd,1H),7.16(br s,1H).MS(EI)(CFOとして)157(MH)。
3‐フルオロ‐4,5‐ジヒドロキシベンズアルデヒド(0.9g、5.7mmol)及び炭酸セシウム(4.6g、14.2mmol)を、DMF(15mL)中、室温で15分間撹拌した。1,2‐ジブロモエタン(638μl、7.4mmol)を加え、反応混合物を80℃で2.5時間撹拌後、ジクロロメタン(100ml)で希釈した。混合物を水(2×50ml)、10%クエン酸水溶液(50ml)、食塩水(50ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後蒸発乾固すると、8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐カルバルデヒドが得られた(0.9g;収率87%)。H NMR(400MHz,CDOD)δ9.74(d,1H),7.25(m,2H),4.37(m,4H)。
8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐カルバルデヒド(0.87g:4.8mmol)をエタノール(20ml)に溶解し、水素化ホウ素ナトリウム(0.45g;11.95mmol)を0℃で加えた。反応混合物を室温で2時間撹拌し、氷水に注いだ。氷酢酸を少量ずつ加えてpHを5に調整し、水性混合物を酢酸エチル(80ml)で抽出した。有機層を水(30ml)、食塩水(30ml)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下濃縮すると(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)メタノール(0.84g、収率95%)が黄色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDOD)δ6.66(dd,1H),6.64(br s,1H),4.44(s,2H),4.26(s,4H)。
(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)メタノール(0.84g、4.55mmol)及びトリエチルアミン(960μL、4.84mmol)のジクロロメタン溶液(20mL)に、塩化チオニル(400μL、5.47mmol)を0℃でゆっくりと加えた。溶液を0℃で15分間、その後室温で3時間撹拌した。ジクロロメタン(80mL)を加え、溶液を水(40mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(40mL)、次いで食塩水(40mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、濃縮すると、7‐(クロロメチル)‐5‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン(0.92g、定量的)が褐色の油状物として得られた。塩化物を、さらに精製することなく次のステップに使用した。
7‐(クロロメチル)‐5‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン(0.92g、4.55mmol)及びシアン化カリウム(1.55g、23.8mmol)をDMF(10mL)に溶解した混合物を60℃で18時間撹拌した。室温まで冷却後、酢酸エチル(100mL)を加え、混合物を水(2×30mL)次いで食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過、濃縮後、シリカでのカラムクロマトグラフィーで精製すると(4:1ヘキサン/酢酸エチル)、(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)アセトニトリル(0.42g、収率46%)が黄色の油状物として得られた。H NMR(400MHz,CDCl)δ6.61(m,2H),4.30(s,4H),3.62(s,2H)。
(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)アセトニトリル(0.40g、2.10mmol)のTHF溶液(10mL)に水素化ナトリウム(60%、鉱油中への分散物、0.25g、6.3mmol)及び酢酸エチル(2.05ml、21.0mmol)を加え、混合物を60℃で2時間撹拌した。0℃に冷却後、水(25mL)を加え、水層をジクロロメタンで洗浄後(3×15mL)、1NHC1でpH3まで酸性化し、酢酸エチル(3×25mL)で抽出した。ひとまとめにした有機抽出物を食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、ろ過、濃縮すると2‐(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)‐3‐オキソブタンニトリルがオレンジ色の固体として得られた(0.37g、収率75%)。H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ7.05(dd,1H),6.93(br s,1H),4.30(m,5H),2.30(s,3H)。
2‐(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)‐3‐オキソブタンニトリル(0.37g、1.56mmol)を乾燥エタノール(5mL)に溶解し、ヒドラジン二塩酸塩(0.20g、1.87mmol)次いでトリエチルアミン(217μL、1.56mmol)を加えた。反応混合物を2時間還流し、室温まで冷却後溶媒を減圧留去した。残渣を酢酸エチル(50mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム(2×25mL)、食塩水(25mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過後、濃縮すると4‐(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(0.36g、収率93%)がオレンジ色の固体として得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ6.75(dd,1H),6.65(m,1H),4.30(m,4H),2.14(s,3H).MS(EI)(C1212FNとして)250(MH)。
4‐(8‐フルオロ‐2,3‐ジヒドロ‐1,4‐ベンゾジオキシン‐6‐イル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(100mg、0.40mmol)及び5‐クロロ‐2‐フルオロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(70mg、0.40mmol)のTFA溶液(2mL)を90℃で16時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、分取逆相HPLCで精製すると、2‐クロロ‐5‐フルオロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐8,9‐ジヒドロ‐3H‐[1,4]ジオキシノ[2,3‐g]ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール(18mg、収率11%)が、純粋なフラクションを凍結乾燥後に黄色の固体として得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO)δ10.98(s,1H),7.55(m,2H),6.86(dd,1H),4.44(m,4H),2.74(s,3H);MS(EI)(C1912ClFとして)404(MH)。
実施例27
2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐8,9‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩
2‐ヒドロキシ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチル(21.2g、78mmol)、炭酸カリウム(21.5g、156mmol)及びアセトニトリル(370mL)の混合物に、1‐ブロモ‐2‐(メチルオキシ)エタン(12.1mL、116mmol)を加えた。得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応混合物を酢酸エチル(400mL)で希釈し、ろ過後濃縮した。残渣を酢酸エチル(200mL)で希釈し、5%水酸化ナトリウム溶液、水及び食塩水(各100mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮し、残渣をクロマトグラフィーで精製すると(シリカゲル、30‐50%酢酸エチル‐ヘキサン)、2‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチルが得られた(22.5g、68mmol、収率87%)。H NMR(400MHz,CDCl):8.25‐8.23(d,d,2H),7.76‐7.74(d,d,1H),7.68‐7.64(d,d,1H),7.55‐7.51(d,d,2H),7.40‐7.38(d,d,1H),7.23‐7.19(d,d,1H),4.17‐4.15(m,2H),3.92(s,3H),3.58‐3.55(m,2H),3.14(s,3H)。
2‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチル(8.0g、24.2mmol)を、90%硝酸(15mL)及び濃硫酸(3mL)の混合物に、−5℃で15分間かけて滴下した。得られた混合物をさらに15分間撹拌し、氷(200g)及びジクロロメタン(200mL)の混合物に注いだ。有機層を分離し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液、食塩水(各100mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥し、ろ過後濃縮すると、2‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐5‐ニトロ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチルが得られた(8.1g、21.6mmol、収率89%)。H NMR(400MHz,CDCl):8.63‐8.62(d,1H),8.27‐8.26(d,1H),8.21‐8.19(m,2H),7.69‐7.67(d,d,1H),7.55‐7.51(d,d,2H),4.26‐4.24(m,2H),3.96(s,3H),3.58‐3.56(m,2H),3.12(s,3H)。
2‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐5‐ニトロ‐3‐[(フェニルカルボニル)オキシ]安息香酸メチル(8.1g、21.6mmol)をメタノール(150mL)に溶解し、炭酸カリウム(3.3g、24mmol)を加えた。反応混合物を室温で1時間撹拌し、ろ過後、4N塩酸ジオキサン溶液で酸性化した。濃縮後酢酸エチル(100mL)に再溶解し、水及び食塩水で洗浄後(各100mL)、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると油状の残渣が得られ、これをフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(シリカゲル、30%酢酸エチル‐ヘキサン)、3‐ヒドロキシ‐2‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐5‐ニトロ安息香酸メチルが得られた(8.1g、21.0mmol、収率97%)。H NMR(400MHz,CDCl):8.69(s,1H),8.24‐8.23(d,1H),7.95‐7.94(d,1H),4.31‐4.29(m,2H),3.95(s,3H),3.79‐3.77(m,2H),3.58(s,3H)。
3‐ヒドロキシ‐2‐{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐5‐ニトロ安息香酸メチル(4.4g、16.2mmol)、炭酸カリウム(4.5g、33mmol)及びアセトニトリル(100mL)の混合物に、1‐ブロモ‐2‐(メチルオキシ)エタン(2.5mL、24mmol)を加えた。得られた混合物を18時間加熱還流した。室温まで冷却後、反応混合物を酢酸エチル(200mL)で希釈し、ろ過後濃縮した。残渣を酢酸エチル(100mL)で希釈し、5%水酸化ナトリウム溶液、水及び食塩水(各100mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過、濃縮し、残渣をクロマトグラフィーで精製すると(シリカゲル、30‐50%酢酸エチル‐ヘキサン)、2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐5‐ニトロ安息香酸メチルが得られた(4.9g、14.8mmol、収率91%)。H NMR(400MHz,CDCl):8.27‐8.26(d,1H),7.92‐7.91(d,1H),4.37‐4.35(m,2H),4.27‐4.25(m,2H),3.94(s,3H),3.83‐3.81(m,2H),3.77‐3.74(m,2H),3.45(s,3H),3.42(s,3H)。
2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐5‐ニトロ安息香酸メチル(4.9g、14.9mmol)をメタノール(180mL)に溶解し、次いで2gの10%パラジウム‐炭素を加えた。得られた混合物を、Parr Instrument社の装置中、30psiで3時間水素添加した。反応混合物をろ過後濃縮すると、5‐アミノ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチルが得られた(4.2g、14.0mmol、収率94%)。H NMR(400MHz,CDCl):6.65(s,1H),6.45(s,1H),4.15‐4.10(m,4H),3.87(s,3H),3.77‐3.70(m,4H),3.44(s,3H),3.43(s,3H)。
5‐アミノ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル(2.2g、7.4mmol)の1,2‐ジメトキシエタン溶液(5mL)を−4℃に冷却し、次いで固体ドライアイス中で冷却した。この混合物に、まず三フッ化ホウ素ジエチルエーテル錯体(1.3mL、10mmol)、次いで亜硝酸tert‐ブチル(1.4mL、12mmol)を加え、得られた混合物を−4℃で2時間撹拌した。その後エーテル(100mL)で希釈し、沈殿した固体を集め、エーテルで洗浄した。固体を1,2,4‐トリクロロベンゼン中に懸濁させ(20mL)、110℃で18時間加熱した。室温まで冷却後、ヘキサンで直接シリカゲルカラムにかけ、クロマトグラフィーにより精製すると(30%酢酸エチル‐ヘキサン)、5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル(0.35g、1.2mmol、収率16%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):7.05‐7.02(d,d,1H),6.83‐6.80(d,d,1H),4.20‐4.13(m,4H),3.90(s,3H),3.79‐3.72(m,4H),3.44(s,6H)。
5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}安息香酸メチル(0.34g、1.13mmol)の溶液に、0℃で水素化アルミニウムリチウムのテトラヒドロフラン溶液(1M、1.2mL、1.2mmol)を加え、得られた混合物を1時間撹拌した。酢酸エチル(1mL)及び5%水酸化ナトリウム溶液(1mL)でクエンチし、エーテル(100mL)で希釈後、ろ過した。ろ液を水及び食塩水で洗浄し(各100mL)、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(0.30g、1.10mmol、収率97%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.63‐6.59(m,2H),4.58‐4.56(d,2H),4.29‐4.24(m,2H),4.14‐4.10(m,2H),3.77‐3.69(m,4H),3.44(s,3H),3.42(s,3H)。
(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)メタノール(0.31g、1.1mmol)及びピリジン(0.15mL、1.9mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)に、0℃で塩化チオニル(0.093mL、1.3mmol)を加え、反応混合物を室温まで昇温させ1時間撹拌した。その後、水(20mL)に注ぎ、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を水及び食塩水で洗浄し(各20mL)、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると1‐(クロロメチル)‐5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼン(0.33g、1.1mmol、収率100%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.76‐6.26(m,2H),4.69(s,2H),4.22‐4.13(m,4H),3.86‐3.78(m,4H),3.46(s,6H)。
1‐(クロロメチル)‐5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}ベンゼン(0.31g、1.06mmol)を、N,N‐ジメチルホルムアミド(2mL)に溶解し、次いでシアン化カリウム(0.10g、1.7mmol)を加え、得られた混合物を60℃で18時間加熱した。室温まで冷却後、酢酸エチル(50mL)で希釈し、水及び食塩水(各20mL)で洗浄後、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると得られる油状の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製すると(30%酢酸エチル‐ヘキサン)、(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(0.25g、0.88mmol、収率85%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.76‐6.74(d,d,1H),6.66‐6.63(d,d,1H),4.22‐4.21(m,2H),4.13‐4.11(m,2H),3.84(s,2H),3.78‐3.76(m,2H),3.64‐3.61(m,2H),3.43(s,3H),3.42(s,3H)。
(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)アセトニトリル(250mg、0.88mmol)のテトラヒドロフラン溶液(2mL)を、水素化ナトリウム(40%油中分散物、70mg、1.8mmol)のテトラヒドロフラン懸濁液(5mL)に加え、次いで1‐アセチルイミダゾール(145mg、1.3mmol)を加えた。室温で5分経過後、60℃で20分間撹拌を続けた。室温まで冷却後、反応混合物を塩酸(1M、20mL)でクエンチし、酢酸エチル(3×20mL)で抽出した。ひとまとめにした抽出物を水及び食塩水(各20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると、2‐(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐オキソブタンニトリル粗生成物(0.26g、0.80mmol、収率91%)が得られた。H NMR(400MHz,CDCl):6.73‐6.69(m,2H),4.29‐4.21(m,2H),4.15‐4.13(m,2H),3.79‐3.76(m2H),3.62‐3.57(m,2H),3.44(s,3H),3.41(s,3H),2.26(s,3H);MS(EI)(C1620FNとして)326(MH)。
2‐(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐オキソブタンニトリル(0.26mg、0.80mmol)のエタノール溶液(5mL)に、ヒドラジン二塩酸塩(105mg、0.9mmol)を加えた。得られた混合物を1時間加熱還流した後、室温まで冷却し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液(10mL)に注いだ後、混合物を酢酸エチルで抽出した(3×10mL)。ひとまとめにした抽出物を、炭酸水素ナトリウム水溶液、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥、ろ過後濃縮すると得られる油状の残渣をフラッシュクロマトグラフィーで精製し(シリカゲル、5%メタノール‐ジクロロメタン)、4‐(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン(0.15g、0.45mmol、収率56%)を得た。H NMR(400MHz,d‐DMSO):7.06‐7.02(m,1H),6.72‐6.69(m,1H),4.18‐4.16(m,2H),3.83‐3.81(m,2H),3.71‐3.69(m.2H),3.36‐3.64(m,2H),3.32(s,3H),3.10(s,3H),2.16(s,3H);MS(EI)(C1622FNとして)340(MH)。
4‐(5‐フルオロ‐2,3‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}フェニル)‐3‐メチル‐1H‐ピラゾール‐5‐アミン0.153mg、0.45mmol)、3‐クロロ‐4‐ヒドロキシベンズアルデヒド(141mg、0.9mmol)及びトリフルオロ酢酸(3mL)の混合物を70℃で18時間加熱した。その後反応混合物を濃縮し、 10mLのN,N‐ジメチルホルムアミドに溶解後、分取HPLCで精製した(島津製作所製LC‐8A HPLC、Waters製 Xterra C18 30mm×100mmカラム、溶離液:アセトニトリル‐水‐トリフルオロ酢酸)。純粋なフラクションを濃縮し凍結乾燥すると、黄色の粉末が得られ、4mLの1:1メタノール:4M塩化水素ジオキサン溶液に溶解後、蒸発乾固(3回繰り返した)すると、2‐クロロ‐4‐(6‐フルオロ‐1‐メチル‐8,9‐ビス{[2‐(メチルオキシ)エチル]オキシ}‐3H‐ピラゾロ[3,4‐c]イソキノリン‐5‐イル)フェノール塩酸塩(77mg、0.15mmol、収率33%)が得られた。H NMR(400MHz,d‐DMSO):10.48(b,1H),7.48(s,1H),7.32‐7.28(m,2H),7.05‐7.03(d,1H),4.35‐4.33(m,2H),4.25‐4.21(m,2H),3.77‐3.75(m,2H),3.69‐3.66(m,2H),3.35(s,3H),3.22(s,3H),2.80(s,3H);MS(EI)(C2323ClFNとして)476(MH)。
実施例28
ルシフェラーゼ共役化学発光キナーゼアッセイ
ALKの生化学活性は、ルシフェラーゼ共役化学発光キナーゼアッセイ(LCCA)法を用いて、キナーゼの活性を、キナーゼ反応後に残留しているATPの割合として測定することにより評価した。キナーゼ反応後に残留しているATPは、ルシフェラーゼ‐ルシフェリン共役化学発光により検出した。
反応は、試験用化合物、20μLのアッセイ用緩衝液(20mMのTris‐HCl、pH7.5、10mMのMgCl、0.02%のTriton X‐100、100mMのDTT、2mMのMnCl)に溶解した1MのATP、4μMのポリ‐AEKY及び12nMのALK(バキュロウイルスで発現したヒトALKキナーゼドメインF1098‐K1410)を混合することにより開始した。混合物を室温で2時間インキュベートし、その後20μLのルシフェラーゼ‐ルシフェリン混合物を加え、化学発光シグナルを、Wallac Victorリーダーを使用して読み出した。ルシフェラーゼ‐ルシフェリン混合物は、50mMのHEPES、pH7.8、8.5μg/mLのシュウ酸(pH7.8)、5(又は50)mMのDTT、0.4%のTriton X‐100、0.25mg/mLの補酵素A、63μMのAMP、28μg/mLのルシフェリン及び40,000光単位/mLのルシフェラーゼよりなる。反応の間のATP消費量を示すグラフを図1に示す。
ALKによるATPの消費量をこのようにして定量することが可能であり、本明細書に記載の化合物によるALK活性の阻害能の尺度として使用することが可能である。テストする化合物の連続希釈法を用いることにより、試験用化合物がALK活性を阻害する能力を決定することができる。表1に示すように、これらのデータからIC50値を得ることも可能である。
実施例29
本発明の化合物の薬剤としての投与形態の典型例を以下に示す。
Figure 0004836788
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実施形態の例
本発明の化合物の例を表2に示す。化学名を、ALKの阻害に対するIC50のデータと共に示す。表中、「A」は、IC50の値が99nM以下であることを、「B」は、IC50の値が100nM〜999nMであることを、「C」は、IC50の値が1000nM〜1999nM以下であることを、「D」は、IC50の値が2000nMを以上であることを、「−」は、データが存在しないことを示す。報告されたIC50の値は全て平均値である。
Figure 0004836788
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ルシフェラーゼ共役化学発光キナーゼアッセイ(LCCA)法により測定した、キナーゼ触媒反応後に残留しているATPの割合を示すグラフである。 試験に供した阻害剤の種々の濃度におけるALK自己リン酸化の阻害率を示すグラフである。

Claims (13)

  1. 式Iの化合物
    Figure 0004836788
    又は、それらの薬学的に許容される塩、若しくは立体異性体であって、
    式中、
    は、それぞれ独立に、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―NO、OR、―N(R)R、―S(O)0〜2、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=O)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、アルコキシ、C1〜6アルキル、アリール、アリールC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、
    2つの隣接するRは、それらが結合した環原子と共に2個以下のヘテロ原子を含み、必要に応じて4つ以下のR10で置換されている5員環又は6員環を形成してもよく、
    は、それぞれ、―H、C1〜6アルキル、1、2、又は3個の水素で置換されたC1〜6アルキル、アルコキシで置換されたC1〜6アルキル、メチル、エチル、イソプロピル、n−ブチル、―CHCHOCH、―CHCHN(CH、―CHCHN(CHCH、―CHCHCHN(CH、及びN―メチル−ピロリジン−3−イルから独立して選択される1又は2の基で必要に応じて置換されたアミノで置換されたC1〜6アルキル、アリール、アリールC1〜6アルキル、C1〜6アルキルで必要に応じて置換されたヘテロシクリル、及び、ヘテロシクリルがC1〜6アルキル、アシル、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、シクロヘキシル、―CHOCH、―CHC(O)NHCH(CH、又は―CHOCHで必要に応じて置換されたヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、
    のうち2つは、それらが結合した共通の窒素原子と共に、必要に応じて置換されていてもよい5〜7員環ヘテロシクリル基を形成し、前記必要に応じて置換されていてもよい5〜7員環ヘテロシクリル基は、必要に応じて、N、O、S及びPから選択される少なくとも1個のヘテロ原子をさらに含み、
    は、それぞれ、―H、―CN、―NO、―OR、―S(O)0〜2、―CO、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニルから選択され、
    は、―H、必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキル、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―C(=O)R、必要に応じて置換されていてもよいアルコキシ、必要に応じて置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリル、及び必要に応じて置換されていてもよいヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され、
    、及びR10は、それぞれ独立に、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―NO、―OR、―N(R)R、―S(O)0〜2、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、―C(=O)R、アルコキシ、C1〜6アルキル、アリール、アリールC1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択されるか又は、
    2つの隣接するRは、それらが結合した環原子と共に、2個以下のヘテロ原子を含み、5〜7員環を形成し得、
    は、それぞれ、―H;ハロ;トリハロメチル;―CN;―NO;―OR;―N(R)R;―S(O)0〜2;―SON(R)R;―CO;―C(=O)N(R)R;―C(=NR)N(R)R;―C(=NR)R;―N(R)SO;―N(R)C(O)R;―C(=O)R;アルコキシ、ベンジルアミノ、及び2―オキソ−ピロリジニルから選択される1個の基で必要に応じて置換されたアルコキシ;C1〜6アルキル;アリール上でアルキル及びアルコキシから独立して選択される1又は2の基で置換されたアリールC1〜6アルキル;―C(O)Ot−Buで必要に応じて置換されたヘテロシクリル;及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから独立して選択される;ただし、Rがへテロアリール、―C(H)=C(H)R又は―C(H)=NR(式中、Rは、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアリシクリック、アリール、又はヘテロアリールで必要に応じて置換される)である場合には、Yは=C(H)―ではない
    上記化合物。
  2. が、−H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―OR、―N(R)R、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、C1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される、請求項1に記載の化合物。
  3. は、水素である、請求項2に記載の化合物。
  4. が、−H、トリハロメチル、アルコキシ、必要に応じてアルコキシ、ベンジルアミノ、及び2−オキソ−ピロリジニルから選択される1個の基で置換されていてもよいC1〜6アルキル、アリール上でアルキル及びアルコキシから独立して選択される1又は2の基で置換されていてもよいアリールC1〜6アルキル、必要に応じて―C(O)Ot−Buで置換されていてもよいヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択される、請求項3に記載の化合物。
  5. が、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―OR、―N(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、―C(=O)R、C1〜6アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1〜6アルキル、並びに2つの隣接するR及びそれらが結合した環原子が共に形成し、2個以下のヘテロ原子を含む6員環又は7員環のヘテロ脂肪族環から選択される、請求項4に記載の化合物。
  6. が、―H、ハロ、―OR、―N(R)R、C1〜6アルキル、ヘテロシクリル、ヘテロシクリルC1〜6アルキル、並びに2つの隣接するR及びそれらが結合した環原子が共に形成し、2個以下のヘテロ原子を含む6員環又は7員環のヘテロ脂肪族環から選択される、請求項5に記載の化合物。
  7. の少なくとも1つは、―ORであり、かつ、
    は、1、2、又は3個のハロゲンで必要に応じて置換されたC1〜6アルキル;アルコキシで必要に応じて置換されたC1〜6アルキル;メチル、エチル、―CHCHOCH、―CHCHN(CH、―CHCHCHN(CH、及びN−メチル−ピロリジン−3−イルから選択される1個又は複数の基で必要に応じて置換されたアミノで置換されたC1〜6アルキル;及びアルキル、アシル、NH、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヘテロシクリル、シクロヘキシル、―CHOCH、―CHC(O)NHCH(CH、又は―CHOCHで必要に応じて置換されたヘテロシクリルである、
    請求項6に記載の化合物。
  8. のうち少なくとも1つがハロゲン又はメチルである、請求項7に記載の化合物。
  9. が、―H、トリハロメチル、及び必要に応じて置換されていてもよいC1〜6アルキルから選択される、請求項8に記載の化合物。
  10. の少なくとも1つが、―ORであり、かつ、
    は、ヘテロシクリルC1〜6アルキル(式中、ヘテロシクリルは、ヘテロアリシクリックである)である、
    請求項9に記載の化合物。
  11. 前記ヘテロ脂肪族環が、ジオキソラニル、ピペリジニル、ピペラジニル、2‐オキソピペラジニル、2‐オキソピペリジニル、2‐オキソピロリジニル、2‐オキソアゼピニル、アゼピニル、4‐ピペリドニル、ピロリジニル、モルホリニル、キヌクリジニル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、2,5‐ジアザビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、及びチアモルホリニルスルホンを含む基から選択される、請求項10に記載の化合物。
  12. は、それぞれ、―H、ハロ、トリハロメチル、―CN、―OR、―N(R)R、―SON(R)R、―CO、―C(=O)N(R)R、―C(=NR)N(R)R、―C(=NR)R、―N(R)SO、―N(R)C(O)R、C1〜6アルキル、ヘテロシクリル、及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから独立して選択され;
    は、−H、トリハロメチル;アルコキシ、ベンジルアミノ、及び2−オキソ−ピロリジニルから選択される1個の基で必要に応じて置換されたC1〜6アルキル;アリール上でアルキル及びアルコキシから選択される1又は2の基で置換されたアリールC1〜6アルキル;−C(O)Ot−Buで必要に応じて置換されたヘテロシクリル;及びヘテロシクリルC1〜6アルキルから選択され;かつ
    の少なくとも1つは、―ORであり、かつ、
    は、必要に応じて置換されたアルコキシル、アミノ、ジアルキルアミノ、及びモノアルキルアミノ(式中、モノアルキルアミノのアミノは、N−メチル−ピロリジン−3−イルでさらに置換され、モノアルキルアミノ及びジアルキルアミノのアルキルは、それぞれ、独立して―NH、―NHCH、又は―N(CH―)で必要に応じて置換される)の少なくとも1つの付加によって置換されたアルキルである、
    請求項11に記載の化合物。
  13. 下記の表:
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    から選択される、請求項1に記載の化合物。
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