JP4835976B2 - 保持装置及び露光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、保持装置及び露光装置に係り、更に詳しくは、物体を保持する保持装置及び該保持装置を備える露光装置に関する。
半導体素子などの製造に用いられる露光装置、特に超高圧水銀ランプを光源とする露光装置、例えばi線露光装置では、ウエハに照射される照明光の照射熱量が大きく、様々な形で熱問題が露呈する。ウエハを真空吸着等により試料台上で保持するウエハホルダが照射熱の蓄積により温度上昇することもその1つである。ウエハホルダの温度が周囲に比べ上昇すると、以下のような種々の不都合が発生する。
a. ウエハホルダの下の試料台や該試料台に固定された当該試料台の位置計測に用いられる干渉計用の移動鏡にウエハホルダから熱が伝熱し、試料台や移動鏡に熱変形を生じさせる。この結果、ウエハ上に既に形成されたショット領域と露光によってウエハ上に形成されるパターンとの重ね合わせ精度が悪化する。
b. 試料台周囲の雰囲気と移動鏡との温度が変わり、移動鏡付近に空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)が生じ、これが干渉計による試料台の位置の計測誤差要因となる。この結果、上記の重ね合わせ精度が悪化する。
c. ウエハホルダに投入されてくるウエハとウエハホルダとの温度が変わるため、ウエハホルダにチャックされてから後にそのウエハホルダとの間の摩擦力に抗してウエハが熱膨張し、その際にウエハ面内に歪を生じ、ウエハ上のショット領域の高次の配列異常を引き起こし、結果として上記の重ね合わせ精度が悪化する。また、高次の配列異常をも補正するために、EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)の際に位置情報を計測するアライメントマーク(サンプルマーク)の数を増やすと、露光装置のスループットが低下する。
d. 上記のウエハの熱膨張は有限の時定数を有して発生するため、EGAの終了後に、そのEGA時からウエハの倍率やショット領域の配列が変化してしまい、EGA結果に誤差が生じてしまう。この結果、露光装置の重ね合わせ精度が悪化する。また、上述の理由によりEGA結果に誤差が生じるのを避けるため、ウエハとウエハホルダとの温度がなじむまで、EGA開始までに待ち時間を入れると、露光装置のスループットが低下する。
上記のa.〜d.のような不都合の発生を避けるためにも、ウエハホルダの温度を安定化させる機構は、露光装置にとって必須である。従来においても、i線露光装置などでは、ウエハホルダに、温度安定化した液体(冷却液)を流して冷却することで、ウエハホルダの温度を安定化し、ウエハホルダと接触するウエハの温度を安定化することがなされていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、スループットの向上及び重ね合わせ精度向上の要求に伴い、試料台が搭載されたウエハステージを高速化するとともに位置決め性能の向上(位置決め整定時間、位置決め精度など)に対する要求が高まってきた。このため、ウエハホルダに冷却液用の太いチューブを連結することの弊害が浮き彫りになってきており、ウエハステージに外乱を与えることなくウエハホルダの温度を安定化させることができる新たなシステムの出現が待望されていた。
特開08−115868号公報
本発明は、第1の観点からすると、物体を保持する保持装置であって、前記物体が載置される保持装置本体と;前記保持装置本体の前記物体が載置される載置面から所定距離隔てられた空間に連通する第1の通気路と、前記空間に連通する前記第1の通気路より高圧の第2の通気路とを有し、前記空間に前記第2の通気路から前記第1の通気路に向かう所定方向の気体の流れを生じさせる気流発生機構と;前記気体の流れ中に液滴が噴霧されるように冷却用の液体を液体供給通路に供給する液体供給機構と;を備える保持装置である。
これによれば、気流発生機構により、保持装置本体の物体が載置される載置面から所定距離隔てられた空間に、所定方向の気体の流れが生じさせられ、液体供給機構によりその気体の流れ中に液滴が噴霧されるように冷却用の液体が液体供給通路に供給される。このとき、保持装置本体が加熱されていれば、その噴霧された液滴が気化(蒸発)し、その際に保持装置本体から気化熱を奪い、これにより保持装置本体が冷却される。この場合、例えば冷却用の液体を外部から供給するためには、極細のチューブを用いれば足りる。あるいは、保持装置本体にミニポンプなどを搭載すれば、チューブレスにて液体供給通路に液体を供給することができる。本発明は、チューブレス構造の基板保持装置をも含む。
本発明は、第2の観点からすると、エネルギビームにより物体を露光して前記物体上に所定のパターンを形成する露光装置であって、前記物体が保持される本発明の保持装置と;前記保持装置本体を搭載して所定方向に移動する移動体と;を備える露光装置である。
これによれば、本発明の保持装置では、物体が載置される保持装置本体の物体が載置される載置面から所定距離隔てられた空間に対して従来の冷却液用のチューブのような太いチューブでなく、極細のチューブで外部から液体を供給して保持装置本体を冷却する、あるいは上述のチューブレス構造にすることができる。このため、移動体が保持装置本体を搭載して所定方向に移動する際に、チューブレス構造の場合は勿論、極細のチューブを用いる場合であっても、そのチューブはその移動体に対する外乱とならず、その移動体の位置決め性能を向上させることができる。また、保持装置本体を冷却することができるので、保持装置本体の温度が安定化される。この結果、物体の熱膨張を抑制することが可能になる。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図5に基づいて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)である。この露光装置100は、照明系10、レチクルRを保持するレチクルホルダRH、投影光学系PL、ウエハWが搭載されるウエハステージWST、及びこれらの制御系等を備えている。
前記照明系10は、例えば特開平2−50417号公報(対応する米国特許第4,931,830号明細書)などに開示されるように、光源、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、リレーレンズ、レチクルブラインド等(いずれも不図示)を含んで構成されている。この照明系10では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定された矩形、例えば正方形の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
ここで、光源としては、超高圧水銀ランプが用いられ、該超高圧水銀ランプから出力される紫外域の輝線、具体的にはi線(波長365nm)が照明光ILとして用いられる。また、オプティカルインテグレータとしては、フライアイレンズ、ロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ)あるいは回折光学素子などを用いることができる。
なお、照明光ILとしては、超高圧水銀ランプからの紫外域のその他の輝線(g線など)は勿論、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光を用いても良い。
前記レチクルホルダRH上には、レチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルホルダRHは、例えば不図示のボイスコイルモータ等によって、照明系10の光軸(投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能である。
レチクルホルダRHのXY面内の位置(Z軸回りの回転(θz回転)を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。なお、例えば、レチクルホルダRHの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡15の反射面に相当)を形成しても良い。また、レチクル干渉計16に代えて、エンコーダなどでレチクルホルダRHのXY面内の位置を計測しても良い。
レチクル干渉計16からのレチクルホルダRHの位置情報は主制御装置20に供給される。
前記投影光学系PLは、レチクルホルダRHの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/5又は1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRのパターン領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してレチクルRのパターン領域内の回路パターンの縮小像が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方に配置され、その底面に設けられた気体静圧軸受、例えばエアベアリングによって、不図示のベースの上面の上方に非接触で支持されている。このウエハステージWSTは、ウエハステージ駆動系24の一部を構成する不図示のリニアモータによってXY面内で自在に駆動(θz回転を含む)される。
ウエハステージWST上に、不図示のZ・チルト駆動機構を介してウエハWを真空吸着にて保持する保持装置本体60が搭載されている。この保持装置本体60は、ウエハWを吸着保持するピンチャク機構を有するウエハホルダWHと、該ウエハホルダWHを真空吸着によって固定するウエハテーブル(試料台とも呼ばれる)TBとを含む。
上記Z・チルト駆動機構は、不図示のボイスコイルモータを含み、保持装置本体60をXY面に直交するZ軸方向及びXY面に対する傾斜方向(X軸回りの回転方向(θx方向)及びY軸回りの回転方向(θy方向))に微小駆動する。
図1においては、ウエハステージWSTを駆動するリニアモータと、Z・チルト駆動機構とが、代表的にウエハステージ駆動系24として示されている。
このように、本実施形態では、XY面内で自在に移動可能なウエハステージWSTと、該ウエハステージWST上でZ,θx,θyの3自由度方向で駆動される保持装置本体60とによってウエハWを6自由度で駆動する構成を採用しているが、これに限らず、ウエハステージとして6自由度で駆動可能な単一のステージを採用しても良いし、例えばZ・チルト機構によって保持装置本体60をX、Y、θzの3自由度方向にも微動可能な粗微動ステージを採用しても良い。
前記ウエハホルダWHは、低熱膨張率の材料、例えばセラミックス(一例としてはショット社のゼロデュア(商品名))等によって形成されている。このウエハホルダWHとしては、その上面に円環状の凸部(リム部)が設けられ、該円環状の凸部で取り囲まれる円形領域内に所定の間隔で設けられた複数の突起状のピン部14(図4参照)が設けられた、いわゆるピンチャック方式のウエハホルダが用いられている。このウエハホルダWHの中央部近傍には、ほぼ正三角形の各頂点の位置に上下方向の3つの貫通孔が、ピン部14と機械的に干渉しない状態で形成されている。このウエハホルダWHと同様の構成は、例えば特開2003−249542号公報などに開示されている。
前記保持装置本体60のXY平面内での位置及び回転(Z軸回りの回転であるθz回転)、(X軸回りの回転であるθx回転)及び(Y軸回りの回転であるθy回転))は、テーブルTBの上面に設けられた移動鏡17を介して、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)18によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。なお、例えば、テーブルTBの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡17の反射面に相当)を形成しても良い。また、ウエハ干渉計18に代えて、あるいはそれと組み合わせて、例えばエンコーダなどの他の計測装置を用いて保持装置本体60(ウエハステージWST)の位置情報を計測しても良い。
保持装置本体60の位置情報(又は速度情報)は主制御装置20に供給される。主制御装置20は、保持装置本体60の上記位置情報(又は速度情報)に基づき、ウエハステージ駆動系24を介してウエハステージWST及び保持装置本体60の位置を制御する。
図2には、保持装置本体60が取り出して示されている。テーブルTBの内部には、前述したウエハホルダWHに形成された3つの貫通孔に対応する位置に3つのZ軸方向の丸穴が形成され、各丸穴及び対応する各貫通孔を貫通する状態で、図2に示される円柱形状を有する3本の上下動ピン(センタアップ)34(その内の1本は不図示)がそれぞれ挿入されている。これら3本のセンタアップ34は、テーブルTBに内蔵されたモータ等を含む上下動機構22によって、上下方向(Z軸方向)に同時に同一量だけ、昇降駆動されるようになっている。例えば、ウエハロード時又はウエハアンロード時には、3本のセンタアップ34が上下動機構22により駆動されることで、3本のセンタアップ34によってウエハWを下方から支持したり、ウエハWを支持した状態で上下動させたりする。上下動機構22は主制御装置20によって制御される。
図3には、ウエハホルダWHが載置されていない状態の、テーブルTBの平面図の一部が簡略化して示され、図4には、この図3のA−A線断面が簡略化して示されている。
図3に示されるように、テーブルTBの上面には、ウエハホルダWHを吸着保持するための円形の吸着部26設けられている。この吸着部26の外径は、ウエハホルダWHの外径より僅かに小さくなっている。この吸着部26は、交互にかつ所定間隔を隔てて同心円状の配置で形成された平面視(上方から見て)円環状の大気開放用静圧シール28An,28Bn及び真空用静圧シール28Cn,28Dn(n=1〜N)を備えている。
大気開放用静圧シール28An,28Bnは、図4に大気開放用静圧シール28A2,28B2を代表的に採り上げて示されるように、それぞれ断面弓形の形状を有し、その高さは、ウエハホルダWHの裏面に複数形成された円錐状の突起29の高さよりも、僅かに低くなっている。
テーブルTBの大気開放用静圧シール28An,28Bn相互間には、図3に示されるように、複数の大気開放孔30が全周に渡って所定間隔で形成されている。この大気開放孔30は、図4に示されるように、テーブルTBを上下方向に貫通している。
また、大気開放用静圧シール28An,28Bn(最外周の大気開放用静圧シール28A1を除く)には、図3に示されるように、複数の液体噴出孔32が全周に渡って所定間隔でそれぞれ形成されている。各液体噴出孔32は、図4に示されるように、テーブルTBの内部から大気開放用静圧シール28An,28Bnの上端に至るいわゆる先細ノズルの形状を有している。各液体噴出孔32は、テーブルTBの内部に形成された液体通路36を介して相互に接続され、該液体通路36に外部の液体供給チューブ38の一端が接続されている。この液体供給チューブ38としては、従来のウエハホルダに対する冷媒の供給に用いられていたチューブ(又はホース)に比べて格段小径の極細チューブが用いられている。この液体供給チューブ38の他端は、外部の液体供給装置40に接続されている。この液体供給装置40は、冷却用の液体、例えばHFE(ハイドロフルオロエーテル)が貯蔵されたタンク及びHFEを所定の温度に温調する温度調整装置などを含む。
液体供給チューブ38の途中には、インラインチェック弁42が設けられている。このインラインチェック弁42は、その上流側の液体流路内の圧力P1と下流側の液体流路内の圧力P2との差(P1−P2)が正であるとき、その差の大きさに応じて開閉する。本実施形態の場合は、インラインチェック弁42は、その下流側の液体流路である液体通路36の圧力が所定の閾値以下となったとき開き、その他の状態((P1−P2)が正であるがその値が閾値より小さい場合を含む)では閉じる。
前記真空用静圧シール28Cn,28Dnは、図4に真空用静圧シール28C2,28D2を代表的に採り上げて示されるように、それぞれ断面台形状を有し、その高さは、前述した大気開放用静圧シール28An,28Bnとほぼ同じ高さになっている。
真空用静圧シール28Cn,28Dn相互間のテーブルTB上面には、図3に示されるように、複数の排気口(真空吸引口)44が全周に渡って所定間隔で形成されている。排気口44は、図4に示されるように、テーブルTBの内部で上下方向に所定深さで延び、テーブルTB内部に形成された排気通路46を介して相互に連通され、該排気通路46がテーブルTBの下端面に連通する上下方向の排気幹路48に接続されている。この排気幹路48に外部の排気管92の一端が接続され、該排気管92の他端には真空排気機構90が接続されている。
真空排気機構90は、排気管92の他端近傍に設けられた電磁弁V、該電磁弁Vを介して排気管92の他端にその一側が接続された真空室94と、該真空室94の他側に接続された真空ポンプ96とを含む。また、図2では図示が省略されているが、排気管92の一部には、排気管92内部の気圧を計測するための気圧計58(図4では不図示、図5参照)が接続されている。この気圧計58の計測値は、主制御装置20に供給されている。主制御装置20は、気圧計58による計測値と所定の制御情報とに基づいて、電磁弁Vの開度調整(開閉を含む)と、真空ポンプ96の作動・停止とを制御する。なお、図5には、本第1の実施形態の保持装置本体60(ウエハホルダWH)の冷却に関連する制御系の構成がブロック図にて示されている。
例えば、主制御装置20により、電磁弁Vが開状態に設定され、かつ真空ポンプ96が作動されると、排気管92の内部が減圧され、これにより排気幹路48、排気通路46、複数の排気口44を介して、図4に示されるように、テーブルTB上に載置されたウエハホルダWHと、テーブルTB上面の大気開放用静圧シール28Bkと大気開放用静圧シール28Ak+1との間(図4の場合、大気開放用静圧シール28B2と大気開放用静圧シール28A3との間)の空間が大気圧に比べて負圧となり、ウエハホルダWHがテーブルTBに吸着保持される。
このとき、全ての大気開放孔30を介してテーブルTBの外部から空気が取り込まれ、図3及び図4に白抜き矢印で示されるように、大気開放用静圧シール28Bk、28Ak+1の上方から、それらの中間の排気口44に向かう空気の流れが生じ、これにより大気開放用静圧シール28Bk、28Ak+1の頂上とウエハホルダWHの裏面(下面)との隙間部にベンチュリー効果によって周囲に比べて高速な空気流が生じかつその隙間部が周囲に比べて負圧となる。このため、各液体噴出孔32からHFEが吸い出され霧状となって上記の空気流に混じり、その霧状のHFEが空気に混じった混合気が大気開放用静圧シール28Bk、28Ak+1の上方から、それらの中間の排気口44に向かって流れ、この混合気中のHFEの液滴70がウエハホルダ裏面の突起29の外面に付着する。このとき、ウエハホルダWHが加熱状態にあれば、そのHFEの液滴70は気化(蒸発)し、ウエハホルダWHから気化熱を奪うので、ウエハホルダが冷却される。また、この場合、混合気の流れる上記空間は、大気圧に比べて負圧の空間であるため、HFEの液滴70は極く短時間で気化する。
また、上記のように各液体噴出孔32からHFEが吸い出されているときには、液体通路36内を流れるHFEの圧力は、十分に低いので、インラインチェック弁42が開き、液体供給装置40からHFEが液体供給チューブ38を介して液体通路36及び各液体噴出口32内に供給され続ける。
一方、電磁弁Vが閉じられる、あるいは真空ポンプ96の作動が停止されると、排気管92、排気幹路48、排気通路46、各排気口44、及び上記空間の減圧状態が解消される。これにより、上述した空気流の流れがなくなるとともに、インラインチェック弁42が閉じ、HFEが液体通路36及び各液体噴出口32に供給されなくなる。
本実施形態の露光装置100では、通常のステッパと同様に、レチクルアライメント及び不図示のウエハアライメント系のベースライン計測、並びにEGA等のウエハアライメントの後、ステップ・アンド・リピート方式の露光が行われ、レチクルRのパターンがウエハW上の複数のショット領域に順次転写される。この露光の際に、主制御装置20が、前述の真空排気機構90の電磁弁V及び真空ポンプ96を制御することで、前述のウエハホルダWHの冷却が行われる。
以上説明したように、本実施形態に係る露光装置100によると、主制御装置20によって真空排気機構90を用いた真空吸引が開始されると、複数の大気開放孔30からウエハホルダWHとテーブルTBとの間の空間(ウエハホルダWHのウエハWが載置される面から下方に所定距離隔てられた空間)内に空気が取り込まれ、その空間中に図3中に白抜き矢印で示される所定方向の気体(空気)の流れが生じさせられる。このとき、前述の如く、大気開放用静圧シール28An,28BnとウエハホルダWHとの隙間にベンチュリー効果による高速空気流(負圧部)が生じ、大気開放用静圧シール28An,28Bnに設けられた各液体噴出孔32からHFEが吸い出され、その気体(空気)の流れ中にHFEの液滴が噴霧され、ウエハホルダWH裏面の突起29に付着する。このとき、上記空間の負圧と上記隙間の負圧部の発生により、インラインチェック弁42が開き、テーブルTBの外部に設けられた液体供給装置40からHFE(冷却用の液体)が液体供給チューブ38を介して液体通路36及び各液体噴出口32内に供給される。
このとき、ウエハホルダWH(及びテーブルTB)が加熱されていれば、その噴霧されたHFEの液滴が気化(蒸発)し、その際にウエハホルダWH(及びテーブルTB)から気化熱を奪い、これによりウエハホルダWH(及びテーブルTB)が冷却される。この場合、HFEを液体通路36及び各液体噴出口32内に供給するためには、極細の液体供給チューブ38を用いれば足りる。
このため、ウエハステージWSTが保持装置本体60を搭載して所定方向に移動する際に、極細の液体供給チューブ38は、そのウエハステージWST及び保持装置本体60を含む移動体に対する外乱とならず、その移動体の位置決め性能を向上させることができる。また、ウエハホルダWH(及びテーブルTB)を冷却することができるので、ウエハホルダWH(及びテーブルTB)温度が安定化される。この結果、ウエハホルダWHに保持されたウエハWの熱膨張を抑制することが可能になる。
このように、本実施形態の露光装置100によると、ウエハステージWST及び保持装置本体60を含む移動体の位置決め性能を向上させ、ウエハの熱膨張を抑制することができるので、結果的に、レチクルRのパターンとウエハW上に既に形成されたショット領域との重ね合わせ精度を向上させることが可能になる。また、本実施形態の露光装置100によると、ウエハの熱膨張及びこれに起因するウエハの面内の歪を抑制することができるので、EGA開始までに待ち時間を入れる必要が無く、かつEGAの際のサンプルマーク数を増やす必要がないので、これらの理由によりスループットが低下することもない。
なお、上記実施形態では、インラインチェック弁42を、ウエハホルダWHとテーブルTBとの間の空間の負圧の値の大小に応じてオン・オフする、換言すれば、真空排気機構90による真空圧の高圧/低圧切り換えにより、ウエハホルダWH(及びテーブルTB)の温度調整を行う場合について説明したが、これに限らず、例えば次の第2の実施形態のようにしても良い。
なお、上記実施形態では、主制御装置20がウエハステージ等のステージ系、真空排気機構90、及びHFEの供給系などの全てを制御するものとしたが、これは説明の便宜上からこのようにしたもので、ステージ系、真空排気機構90、及びHFEの供給系を別々の制御装置によって制御するようにしても良いし、これらの一部を主制御装置20とは別の制御装置によって制御するようにしても良いことは言うまでもない。
《第2の実施形態》
ここで、本発明の第2の実施形態について図6及び図7に基づいて説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同一又は同等の構成部分については第1の実施形態と同一の符号を用いるとともにその説明を省略する。
図6には、第2の実施形態の露光装置の一部を構成する保持装置本体60、すなわちウエハホルダWH及びテーブルTBの冷却に関する構成各部が示されている。本第2の実施形態では、前述した第1の実施形態のインラインチェック弁42に代えて、ニードルバルブ52、圧力計54及びレギュレータ56が及び液体供給チューブ38の途中に取り付けられている。
前記ニードルバルブ52は、ガソリンエンジンのインジェクタと同様に、不図示のソレノイドを備え、該ソレノイドを介して制御されることで、HFEの微少量の流量制御が可能な構造のものが用いられている。ニードルバルブ52、レギュレータ56は、主制御装置20に接続されている(図7参照)。
また、本第2の実施形態では、ウエハホルダWHの一部(裏面又はその近傍)に温度センサ50(図6では不図示、図7参照)が設けられ、この温度センサ50の計測値が主制御装置20に供給されている。主制御装置20は、温度センサ50の計測値に基づいて、圧力センサ54の計測値をモニタしつつレギュレータ56を調整するとともにニードルバルブ52を調整する。なお、図7には、本第2の実施形態の保持装置本体の冷却に関連する制御系の構成がブロック図にて示されている。
その他の部分の構成は、前述した第1の実施形態の露光装置100と同様に構成されている。
以上のようにして構成された本第2の実施形態によっても、前述した第1の実施形態と同等の作用効果を得られる他、ウエハホルダWHの実際の温度に応じた冷却が可能となるので、前述した第1の実施形態に比べても、ウエハホルダWHの温度を一層安定化させることが可能になる。また、本第2の実施形態では、主制御装置20による温度センサ50の計測値に基づく、上述のレギュレータ56とニードルバルブ52との調整により、各液体噴出孔32からHFEを積極的にかつ所望の量噴出することができるので、前述したベンチュリー効果を必ずしも生じさせなくても、空気流中へのHFEの混入は可能である。従って、ベンチュリー効果を発生させるための、大気開放用静圧シール28An,28Bnは必ずしも設ける必要はなく、大気開放孔があれば足りる。また、本第2の実施形態では温度センサ50を用いるものとしたが、これに限らず、その代わりに、例えばウエハWに照射される露光エネルギ情報を用いても良い。
なお、上記第1、第2の実施形態では、ウエハホルダWHの裏面に複数の突起29が所定間隔で設けられた場合について説明したが、これに限らず、テーブルTBの上面に複数の突起を設けても良いし、あるいはウエハホルダWHの裏面及びテーブルTBの上面の双方に所定の間隔で突起を設けても良い。ただし、ウエハホルダWHの裏面に複数の突起が存在する方が、ウエハホルダWHの冷却を効率良く行うことができる。
また、上記第1、第2の実施形態では、円周上に所定間隔で配置された複数の排気口44の外側と内側に環状凸部から成る真空用静圧シール28Cn,28Dnが配置されている場合について説明したが、これは、排気口44内で発生した負圧エリアをリング状に広げる効果を意図してこのような構成を採用したものである。従って、負圧エリアをリング状に広げなくても良いのであれば、真空用静圧シール28Cn,28Dnは必ずしも設けなくても良い。
なお、上記第1、第2の実施形態では、ウエハを上下動させるセンタアップがテーブルTB(保持装置本体60)に設けられているものとしたが、これに加えて、例えばウエハホルダWHの着脱のために、ウエハホルダWHを上下動させる上下動ピンをテーブルTB上に設けても良い。また、上記第1、第2の実施形態では、ウエハの交換(ロード、アンロード)時にセンタアップを上下動させるものとしたが、これに限らず、例えばウエハホルダWHを上下動させるようにしても良い。
なお、上記第1、第2の実施形態では、ウエハホルダWHと該ウエハホルダWHを真空吸着により保持するテーブルTBとを含む保持装置本体60が、ウエハステージWST上に不図示のZ・チルト駆動機構を介して搭載された場合について説明したが、これに限らず、図8に示される変形例のように、前述のウエハホルダWHとテーブルTBとを一体化したような構造のウエハテーブル(試料台)WTBを、ウエハステージWST上に不図示のZチルト駆動機構を介して搭載しても良い。この図8に示されるウエハテーブルWTBは、その内部に前述のウエハホルダWH裏面とテーブルTBとの間の空間と同様の空間(以下「冷却空間」と呼ぶ)が形成された単一の部材である。また、このウエハテーブルWTBの上面には、前述したウエハホルダWHと同様のウエハWの吸着機構であるピンチャック機構が構成されている。
この図8の変形例のウエハテーブルWTBを採用すると、前述した第1の実施形態と同様にウエハテーブルWTBの上面のピンチャック機構によって、ウエハWを真空吸着によって保持することができるとともにウエハテーブルWTBをHFEによって冷却することができる。
なお、図8の変形例では、前述した第1の実施形態と同様にインラインチェック弁42を用いるウエハテーブルWTBの冷却機構を採用したが、これに限らず、前述した第2の実施形態と同様の温度センサ、ニードルバルブ及びレギュレータを用いるウエハテーブルWTBの冷却機構を採用しても良い。
また、図8の変形例のように、その内部に冷却空間が形成された単一の部材から成るウエハテーブルを採用する場合、冷却空間内部を必ずしも真空にする必要がないので、例えば、図8の大気開放孔30に大気圧より高圧の圧縮空気の空気源を接続し、図8の排気幹路48を大気に開放しても良い。このようにしても、冷却空間内には、図8と同様の空気の流れが生じるので、各液体噴出孔32からHFEを噴出してその空気に混入させることで、前述の各実施形態と同様にHFEの気化熱でウエハテーブルWTBを冷却することができる。また、この場合、静電チャック方式としても良い。この場合において、そのウエハテーブルの内部に負圧空間を形成する機構を設け、HFEの気化を促進するようにしても良い。
また、図8の変形例のように、その内部に冷却空間が形成された単一の部材として、ウエハホルダを採用しても良い。すなわち、ウエハホルダの内部に冷却空間を予め形成し、その冷却空間内に前述した第1、第2の実施形態と同様にしてHFEと空気との混合気を送り込み、そのウエハホルダを冷却するようにしても良い。あるいは、ウエハホルダを保持するテーブルを、その内部に冷却空間が形成された単一の部材として採用しても良い。
なお、上記各実施形態では、極細チューブを用いるものとしたが、これに限らず、例えばウエハステージにポンプ(例えば冷媒を貯蔵できるミニ容器を備えたミニポンプなど)などを設けるようにしても良く、これによりチューブレスにて複数の液体噴出孔32などに対して液体(冷媒)を供給することが可能になる。この場合、ポンプ内(容器内)の冷媒の残量が少なくなったときは、例えばウエハの交換位置(ロード位置又はアンロード位置)にて冷媒の補充を行うようにしても良い。
なお、上記各実施形態及び変形例では、冷却用の液体としてHFEを用いる場合について説明したが、これに限らず、その他の液体、例えばフロリナート(米国3M社の商品名)などの低沸点液体は勿論、水(純水)などを用いても良い。また、上記各実施形態ではウエハホルダの円環状の凸部(リム部)と複数のピン部14とがほぼ同じ高さでも良いし、リム部の高さをピン部14よりも僅かに低くする、あるいはリム部の上端面に、先端がピン部14と同一平面に配置されるピンを設けても良い。さらに、ウエハホルダはその外形(リム部の形状)が載置すべき物体(ウエハ、ガラスプレートなど)とほぼ同一となっており、例えば物体が矩形であるときはリム部も矩形となる。また、ウエハホルダはその複数のピン部14が1つのリム部によって囲まれるものとしたが、これに限らず、例えばウエハホルダの載置面を複数のブロックに分け、ブロック毎に複数のピン部14をリム部で囲むようにしても良い。さらに、ウエハホルダはピンチャック方式であるものとしたが、これに限らず、例えばピン部の代わりに複数の同心円状の凸部を有するホルダなどでも良い。
なお、上記各実施形態において、照明光ILとして、例えばDFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、投影光学系の倍率は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
なお、上記各実施形態では、本発明がステップ・アンド・リピート方式の露光装置(いわゆるステッパ)に適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置は勿論、ステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置、プロキシミティー方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも好適に適用することができる。
この他、例えば国際公開第2004/053955号パンフレットなどに開示される、投影光学系とウエハとの間に液体が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用しても良い。また、遠紫外域又は真空紫外域などの露光用照明光を用いる露光装置だけでなく、例えばEUV光又はX線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置などであっても、本発明を適用することは可能である。
なお、上記各実施形態の露光装置は、例えば特開平10−214783号公報や国際公開第98/40791号パンフレットなどに開示されているように、2つのウエハステージを用いて露光動作と計測動作(例えば、アライメント系によるマーク検出など)とをほぼ並行して実行可能なツイン・ウエハステージタイプでも良い。さらに、上記実施形態の露光装置は、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットなどに開示されているように、ウエハステージとは別に計測ステージを備えるものでも良い。
なお、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(又は可変成形マスク、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器とも呼ばれる)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にデバイスパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。
また、上記各実施形態の露光装置を用いて半導体デバイスを製造する場合、この半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をリソグフィ工程を用いて製造する露光装置にも適用することができる。以上のように、上記各実施形態でエネルギビームが照射される露光対象の物体はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。
なお、上記各実施形態及び変形例では、本発明が露光装置に適用された場合について説明したが、露光装置以外の装置であっても、保持装置に保持された物体に対してエネルギビームが照射される装置であれば、本発明を適用することができる。
以上説明したように、本発明の保持装置は、ウエハ等の物体を保持するのに適している。また、発明の露光装置は、半導体デバイスの製造に適している。
第1の実施形態に係る露光装置100の概略構成を示す図である。 図1の保持装置本体を取り出して示す図である。 ウエハホルダWHが載置されていない状態の、テーブルTBの平面図の一部を簡略化して示す図である。 ウエハホルダ及びウエハが搭載された状態における図3のA−A線断面を簡略化して示す図である。 第1の実施形態のウエハホルダの冷却に関連する制御系の構成を示すブロック図である。 第2の実施形態の露光装置の一部を構成する保持装置本体の冷却に関する構成各部を示す図である。 第2の実施形態の保持装置本体の冷却に関連する制御系の構成を示すブロック図である。 変形例に係る保持装置本体の冷却に関する構成各部を示す図である。
符号の説明
W…ウエハ、WH…ウエハホルダ、TB…テーブル、30…大気開放孔、44…排気口、28An,28Bn…大気開放用静圧シール、46…排気通路、48…排気幹路、92…排気管、90…真空排気機構、40…液体供給装置、38…液体供給チューブ、42…インラインチェック弁、36…液体通路、32…液体噴出孔、29…突起、30…大気開放孔、60…保持装置本体、28Cn,28Dn…真空用静圧シール、

Claims (24)

  1. 物体を保持する保持装置であって、
    前記物体が載置される保持装置本体と;
    前記保持装置本体の前記物体が載置される載置面から所定距離隔てられた空間に連通する第1の通気路と、前記空間に連通する前記第1の通気路より高圧の第2の通気路とを有し、前記空間に前記第2の通気路から前記第1の通気路に向かう所定方向の気体の流れを生じさせる気流発生機構と;
    前記気体の流れ中に液滴が噴霧されるように冷却用の液体を液体供給通路に供給する液体供給機構と;を備える保持装置。
  2. 前記保持装置本体の前記物体が載置される載置面の重力方向下方に前記空間が位置することを特徴とする請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記保持装置本体は、載置された前記物体を吸着保持するホルダと、前記ホルダが載置される試料台とを含み、
    前記ホルダと試料台との間に前記空間が形成され、前記液体供給機構が前記試料台に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の保持装置。
  4. 前記第1の通気路は、前記試料台に前記ホルダを真空吸着するために前記試料台に設けられた真空通気路であり、
    前記ホルダと試料台との少なくとも一方には、複数の突起が所定間隔で突設されていることを特徴とする請求項3に記載の保持装置。
  5. 前記第2の通気路は、前記試料台に設けられ、前記空間を大気に開放する大気開放通気路であり、
    前記気流発生機構は、前記大気開放通気路から前記真空通気路に向かう空気の流れを形成することを特徴とする請求項4に記載の保持装置。
  6. 前記試料台には、前記突起より高さの低い凸部が設けられ、
    前記液体供給機構は、前記凸部の先端に形成された前記空間に臨む液体噴出口を有し、その内部に外部から供給された液体が一時的に収容される前記液体供給通路を備えていることを特徴とする請求項5に記載の保持装置。
  7. 前記試料台には、前記凸部として、前記液体噴出口がそれぞれの先端面に所定間隔で形成された同心の2重の環状凸部を含む大気開放用環状凸部が設けられ、該大気開放用環状凸部を形成する内側環状凸部と外側環状凸部との間の前記試料台部分には、前記大気開放通気路が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の保持装置。
  8. 前記試料台には、前記凸部と同程度の高さの同心の2重の環状凸部を含む真空吸引用環状凸部がさらに設けられ、該真空吸引用環状凸部を形成する内側環状凸部と外側環状凸部間の前記試料台部分に前記真空通気路が所定間隔で形成されていることを特徴とする請求項6又は7に記載の保持装置。
  9. 前記試料台には、前記凸部として、前記液体噴出口がそれぞれの先端面に所定間隔で形成された同心の2重の環状凸部を含む大気開放用環状凸部が設けられるとともに、前記凸部と同程度の高さの同心の2重の環状凸部を含む真空吸引用環状凸部が設けられ、
    前記大気開放用環状凸部を形成する内側環状凸部と外側環状凸部との間の前記試料台部分には、前記大気開放通気路が形成されており、前記真空吸引用環状凸部を形成する内側環状凸部と外側環状凸部間の前記試料台部分に前記真空通気路が所定間隔で形成されており、
    前記大気開放用環状凸部と、前記真空吸引用環状凸部とが、前記各環状凸部の中心に関して放射方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項6に記載の保持装置。
  10. 前記保持装置本体は、その内部に前記空間が形成された部材であり、
    前記液体供給機構は、前記保持装置本体の前記空間に関して前記載置面とは反対側の部分に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の保持装置。
  11. 前記第1及び第2の通気路は、前記保持装置本体の前記空間に関して前記載置面とは反対側の部分にそれぞれ設けられていることを特徴とする請求項10に記載の保持装置。
  12. 前記保持装置本体の前記空間を区画する前記載置面とは反対側の部分には、凸部が設けられ、
    前記液体供給機構は、前記凸部の先端に形成された前記空間に臨む液体噴出口を有し、その内部に外部から供給された液体が一時的に収容される前記液体供給通路を備えていることを特徴とする請求項11に記載の保持装置。
  13. 前記液体噴出口が臨む前記空間は、前記液体供給通路内の液体の圧力に比べて負圧になっていることを特徴とする請求項12に記載の保持装置。
  14. 前記保持装置本体の前記空間を区画する前記載置面とは反対側の部分には、前記凸部として、前記液体噴出口がそれぞれの先端面に所定間隔で形成された同心の2重の環状凸部が設けられ、該2重の環状凸部を形成する内側環状凸部と外側環状凸部との間の前記保持装置本体に、前記第2の通気路が形成されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の保持装置。
  15. 前記保持装置本体の前記空間を区画する前記載置面とは反対側の部分には、前記凸部と同程度の高さの同心の2重の環状突出部がさらに設けられ、該2重の環状突出部を形成する内側環状突出部と外側環状突出部との間の前記保持装置本体には前記第1の通気路が所定間隔で形成されていることを特徴とする請求項12〜14のいずれか一項に記載の保持装置。
  16. 前記保持装置本体の前記空間を区画する前記載置面とは反対側の部分には、前記凸部として、前記液体噴出口がそれぞれの先端面に所定間隔で形成された同心の2重の環状凸部が設けられるとともに、前記凸部と同程度の高さの同心の2重の環状突出部が設けられ、
    前記2重の環状凸部を形成する内側環状凸部と外側環状凸部との間の前記保持装置本体には前記第2の通気路が形成されており、前記2重の環状突出部を形成する内側環状突出部と外側環状突出部との間の前記保持装置本体には前記第1の通気路が所定間隔で形成されており、
    前記2重の環状凸部と、前記2重の環状突出部とが、前記環状凸部及び前記環状突出部の中心に関して放射方向に交互に配置されていることを特徴とする請求項12又は13に記載の保持装置。
  17. 前記第2の通気路は、大気中に開放された大気開放通気路であり、前記第1の通気路は真空通気路であることを特徴とする請求項11〜16のいずれか一項に記載の保持装置。
  18. 前記保持装置本体の前記空間を区画する前記載置面側の部分及び前記載置面とは反対側の部分の少なくとも一方には、複数の突起が所定間隔で突設されていることを特徴とする請求項17に記載の保持装置。
  19. 前記第1の通気路は、大気中に開放された大気開放通気路であり、前記第2の通気路は大気圧より高圧の通気路であることを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載の保持装置。
  20. 前記保持装置本体は、載置された前記物体を吸着保持するホルダと、前記ホルダが載置される試料台とが一体構成されたテーブルであることを特徴とする請求項10〜19のいずれか一項に記載の保持装置。
  21. 物体を保持する保持装置本体と;
    前記保持装置本体の一面から所定距離隔てられた空間に連通する第1の通気路と、前記空間に連通する前記第1の通気路より高圧の第2の通気路とを有し、前記空間に前記第2の通気路から前記第1の通気路に向かう所定方向の気体の流れを生じさせる気流発生機構と;
    前記気体の流れ中に液滴が噴霧されるように冷却用の液体を液体供給通路に供給する液体供給機構と;を備え、
    前記保持装置本体は、前記物体を吸着保持するホルダ、又は前記物体を吸着保持するホルダ部及び該ホルダ部が載置される試料台部を含むユニットであることを特徴とする保持装置。
  22. 前記液体供給機構は、前記空間内の圧力の大小に応じて前記空間に対する液体の供給・停止を制御することを特徴とする請求項1〜21のいずれか一項に記載の保持装置。
  23. 前記液体供給機構は、前記空間内及びその近傍の温度に応じて前記空間に対する液体の供給状態を制御することを特徴とする請求項1〜22のいずれか一項に記載の保持装置。
  24. エネルギビームにより物体を露光して前記物体上に所定のパターンを形成する露光装置であって、
    前記物体が保持される請求項1〜23のいずれか一項に記載の保持装置と;
    前記保持装置本体を搭載して所定方向に移動する移動体と;を備える露光装置。
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