JP2007317828A - 冷却装置、移動装置及び処理装置、並びにリソグラフィシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】微動ステージの位置決め精度を極力低下させずに、ウエハホルダを冷却する。
【解決手段】ウエハホルダWH近傍に形成された減圧空間32内を、真空ポンプを用いて減圧することにより、空間内液体保持部材38に浸透した液体(純水)を気化しやすくすることができる。これにより、空間内液体保持部材から気化熱が奪われ、冷却されるため、空間内液体保持部材38近傍に配置されたウエハホルダWHも冷却することが可能である。したがって、液体(純水)を大量に用いることなく、ウエハホルダを冷却することができるので、液体を供給するための太いチューブを微動ステージFSに接続する必要がない。
【選択図】図2

Description

本発明は、冷却装置、移動装置及び処理装置、並びにリソグラフィシステムに係り、更に詳しくは、移動体の、被処理物体が載置される載置部を冷却する冷却装置、該冷却装置を含む移動装置及び該移動装置を含む処理装置、並びに前記処理装置を含むリソグラフィシステムに関する。
半導体素子などの製造に用いられる露光装置、特に超高圧水銀ランプを光源とする露光装置、例えばi線露光装置では、ウエハに照射される照明光の照射熱量が大きく、様々な形で熱問題が露呈する。ウエハを真空吸着等により試料台上で保持するウエハホルダが照射熱の蓄積により温度上昇することもその1つである。ウエハホルダの温度が周囲に比べ上昇すると、以下のような種々の不都合が発生する。
a. ウエハホルダの下の試料台や該試料台に固定された当該試料台の位置計測に用いられる干渉計用の移動鏡にウエハホルダから熱が伝熱し、試料台や移動鏡に熱変形を生じさせ、ウエハ上に既に形成されたショット領域と露光によってウエハ上に形成されるパターンとの重ね合わせ精度が悪化する。また、試料台周囲の雰囲気と移動鏡との温度が変わり、移動鏡付近に空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)が生じ、これが干渉計による試料台の位置の計測誤差要因となって、重ね合わせ精度が悪化する。
b. ウエハホルダに投入されてくるウエハとウエハホルダとの温度が異なり、ウエハが熱変形(熱膨張など)し、その際にウエハ面内に歪を生じ、ウエハ上のショット領域の高次の配列異常を引き起こし、結果として上記の重ね合わせ精度が悪化する。また、高次の配列異常をも補正するために、EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)の際に位置情報を計測するアライメントマーク(サンプルマーク)の数を増やすと、露光装置のスループットが低下する。また、上記のウエハの熱膨張は有限の時定数を有して発生するため、EGAの終了後に、そのEGA時からウエハの倍率やショット領域の配列が変化してしまい、EGA結果に誤差が生じてしまう。この結果、露光装置の重ね合わせ精度が悪化する。また、これを避けるため、ウエハとウエハホルダとの温度がなじむまで、EGAを遅らせると、露光装置のスループットが低下する。
上記のa.及びb.のような不都合の発生を避けるためにも、ウエハホルダの温度を安定化させる機構は、露光装置にとって必須である。従来においても、i線露光装置などでは、ウエハホルダに、温度安定化した液体(冷却液)を流して冷却することで、ウエハホルダの温度を安定化し、ウエハホルダと接触するウエハの温度を安定化することがなされていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、スループットの向上及び重ね合わせ精度向上の要求に伴い、試料台が搭載されたウエハステージを高速化するとともに位置決め性能の向上(位置決め整定時間、位置決め精度など)に対する要求が高まってきた。このため、ウエハホルダに冷却液用の太いチューブを連結することの弊害が浮き彫りになってきており、ウエハステージに外乱を与えることなくウエハホルダの温度を安定化させることができる新たなシステムの出現が待望されていた。
特開2003−309167号公報
本発明は、上述した事情の下になされたもので、第1の観点からすると、移動体の、被処理物体が載置される載置部を冷却する冷却装置であって、前記移動体内部の前記載置部近傍に形成された空間に設けられた、多孔質部材を含む空間内液体保持部と;該空間内液体保持部に対して液体を供給する液体供給機構と;前記空間に連通状態とされた、前記空間内の気圧調整に用いられる通気路と;を備える冷却装置である。
これによれば、移動体内部に形成された空間内の気圧を通気路を介して調整することにより、空間内に設けられた空間内液体保持部に供給された液体の気化を調整することができる。したがって、空間内液体保持部近傍に位置する被処理物体が載置される載置部の温度が上昇した場合には、空間内を減圧して液体を気化させやすくすることにより、該液体の気化によって空間内液体保持部から気化熱を奪い、空間内液体保持部近傍に設けられた載置部を冷却することが可能となる。この場合、温調された液体を載置部近傍に供給することにより載置部を冷却する場合に比べて、使用する液体の量を少量にすることが可能である。
本発明は第2の観点からすると、被処理物体を保持して移動する移動装置であって、2次元面内の少なくとも一軸方向に移動し、前記被処理物体が載置される載置部を有する移動体と;前記載置部を冷却する本発明の冷却装置と;を備える第1の移動装置である。
これによれば、載置部を少量の液体で冷却可能な冷却装置を備えているので、載置部の温調を行うことができるとともに、移動体に液体供給用の太いチューブを接続する必要が無いため、該チューブの引きずり等による移動体の位置決め精度の低下を抑制することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、被処理物体を保持して移動する移動装置であって、2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する粗動物体と;該粗動物体に対して、微小移動し、前記被処理物体が載置される載置部を有する微動物体と;前記微動物体の前記載置部を冷却する、毛細管及び空間外液体保持部を有する冷却装置と;を備え、前記液体は、前記粗動物体に接続された配管を介して前記粗動物体と前記微動物体との間の隙間に供給された後、前記空間外液体保持部及び前記毛細管を介して、前記空間内液体保持部に供給されることを特徴とする第2の移動装置である。
これによれば、空間外液体保持部を有し、微動物体の載置部を冷却する冷却装置を備えており、この冷却装置では、液体が粗動物体に接続された配管を介して粗動物体と微動物体との間の隙間に供給された後、空間外液体保持部及び毛細管を介して、空間内液体保持部に供給されるため、液体供給用のチューブを微動物体に接続することなく、冷却装置に対する液体の供給を行うことができる。これにより、微動物体が、チューブを引きずることによる外乱の発生を防止することができ、微動物体の位置決めを高精度に行うことが可能である。
本発明は、第4の観点からすると、被処理物体を保持して移動する移動装置であって、前記被処理物体が載置され、該載置された被処理物体を保持する保持装置と;該保持装置が載置され、該保持装置との間に形成される空間を減圧することにより、前記保持装置を吸着保持する移動体と;前記空間内に設けられ、前記保持装置に向けて液体を噴出するノズルを有するインクジェット方式の液体噴出機構と;を備える第3の移動装置である。
ここで、インクジェット方式の液体噴出機構としては、インクジェットプリンタなどで用いられる液体噴出機構であって、液体を微粒子化し、射出孔から噴出させるものを使用することが可能である。
これによれば、被処理物体を保持する保持装置が移動体に載置され、保持装置と移動体との間に形成された空間内に設けられたインクジェット方式の液体噴出機構のノズルから液体が保持装置に向けて噴出される。そして、前記空間内が減圧されることにより、ノズルから噴出され保持装置に付着した液体が気化しやすくなる。したがって、液体の気化により保持装置から気化熱が奪われるので、保持装置を効率よく冷却することが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、エネルギビームを照射して被処理物体を処理する処理装置であって、前記被処理物体を保持して移動する本発明の第1〜第3の移動装置を具備することを特徴とする処理装置である。
これによれば、被処理物体近傍の温調が可能であるとともに、高精度な位置決め精度が確保された移動装置を介して、被処理物体が移動するので、エネルギビームを照射して被処理物体を精度良く処理することが可能となる。
本発明は、第6の観点からすると、本発明の処理装置を備え、該処理装置により、前記エネルギビームを照射して前記被処理物体を露光することを特徴とするリソグラフィシステムである。
これによれば、高精度な被処理物体の処理を行うことが可能な処理装置を用いて、被処理物体をエネルギビームにより露光するので、高精度な露光を実現することが可能となる。
《第1の実施形態》
以下、本発明の第1の実施形態について、図1〜図5に基づいて説明する。
図1には、第1の実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)である。この露光装置100は、照明系10、レチクルRを保持するレチクルホルダRH、投影光学系PL、ウエハWが搭載されるウエハステージWST、及びこれらの制御系等を備えている。
前記照明系10は、例えば特開平2−50417号公報(対応する米国特許第4,931,830号明細書)などに開示されるように、光源、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、リレーレンズ、レチクルブラインド等(いずれも不図示)を含んで構成されている。この照明系10では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定された矩形、例えば正方形の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
ここで、光源としては、超高圧水銀ランプが用いられ、該超高圧水銀ランプから出力される紫外域の輝線、具体的にはi線(波長365nm)が照明光ILとして用いられる。また、オプティカルインテグレータとしては、フライアイレンズ、ロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ)あるいは回折光学素子などを用いることができる。
なお、照明光ILとしては、超高圧水銀ランプからの紫外域のその他の輝線(g線など)は勿論、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光を用いても良い。
前記レチクルホルダRH上には、レチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルホルダRHは、例えば不図示のボイスコイルモータ等によって、照明系10の光軸(投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能である。
レチクルホルダRHのXY面内の位置(Z軸回りの回転(θz回転)を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。なお、例えば、レチクルホルダRHの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡15の反射面に相当)を形成しても良い。また、レチクル干渉計16に代えて、エンコーダなどでレチクルホルダRHのXY面内の位置を計測しても良い。
レチクル干渉計16からのレチクルホルダRHの位置情報は、主制御装置20に供給される。
前記投影光学系PLは、レチクルホルダRHの図1における下方に配置され、本実施形態ではその光軸AXと平行な方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/5又は1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRのパターン領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してレチクルRのパターン領域内の回路パターンの縮小像が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方(像面側)に配置され、その底面に設けられた気体静圧軸受、例えばエアベアリングによって、不図示のベース上に非接触で支持されている。
このウエハステージWSTは、XY面内を移動する粗動ステージRSと、該粗動ステージRS上に、Z・チルト駆動機構24b(図1では不図示、図4参照)を介して搭載された微動ステージFSとを含んでいる。微動ステージFSの下面と粗動ステージRSの上面との間は微小間隔を介して非接触とされている。粗動ステージRSは、リニアモータ24a(図1では不図示、図4参照)によってXY面内で自在に駆動(θz回転を含む)される。
前記微動ステージFS上には、ウエハWを吸着保持するピンチャック機構を有するウエハホルダWHが設けられている。このウエハホルダWHは、低熱膨張率の材料、例えばセラミックス(一例としてはショット社のゼロデュア(商品名))等によって形成されている。このウエハホルダWHとしては、その上面に円環状の凸部(リム部)が設けられ、該円環状の凸部で取り囲まれる円形領域内に所定の間隔で設けられた複数の突起状のピン部が設けられた、いわゆるピンチャック方式のウエハホルダが用いられている。このウエハホルダWHと同様の構成は、例えば特開2003−249542号公報などに開示されている。なおウエハホルダWHは、微動ステージFS上で例えば真空吸着等により吸着保持されている。
上記Z・チルト駆動機構24bは、不図示のボイスコイルモータを含み、微動ステージFSをXY面に直交するZ軸方向及びXY面に対する傾斜方向(X軸回りの回転方向(θx方向)及びY軸回りの回転方向(θy方向))に微小駆動する。
このように、本実施形態では、XY面内で自在に移動可能な粗動ステージRSと、該粗動ステージRS上でZ,θx,θyの3自由度方向で駆動される微動ステージFSとによってウエハWを6自由度で駆動する構成を採用しているが、これに限らず、例えば駆動機構によって微動ステージFSをX、Y、θzの3自由度方向にも微動可能な粗微動ステージを採用しても良い。
前記微動ステージFSのXY平面内での位置及び回転(Z軸回りの回転であるθz回転、X軸回りの回転であるθx回転及びY軸回りの回転であるθy回転)は、微動ステージFSの上面に設けられた移動鏡17を介して、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)18によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。なお、例えば、微動ステージFSの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡17の反射面に相当)を形成しても良い。また、ウエハ干渉計18に代えて、あるいはそれと組み合わせて、例えばエンコーダなどの他の計測装置を用いて微動ステージFS(ウエハステージWST)の位置情報を計測しても良い。
微動ステージFSの位置情報(又は速度情報)は主制御装置20に供給される。主制御装置20は、微動ステージFSの上記位置情報(又は速度情報)に基づき、ウエハステージ駆動系24を介して粗動ステージRS及び微動ステージFSの位置を制御する。
図2には、微動ステージFS及び粗動ステージRSの縦断面図(XZ断面図)が記載されている。この図2に示されるように、微動ステージFSには、ウエハホルダWHよりも径がやや小さい略円形の減圧空間32と、該減圧空間32に連通状態とされた減圧用管路33と、微動ステージFSの底面から所定深さ掘り下げられた状態の凹部34と、凹部34と減圧空間32とを連通状態とする貫通孔と、が形成されている。
これらのうち、減圧空間32の上面には、図2及び図2の一部を拡大して示す図3から分かるように、セラミックスなどの多孔質部材から成る空間内液体保持部材38が設けられている。この空間内液体保持部材38は、水などの液体を吸収し、かつその全体にわたって液体を浸透させることが可能となっている。
また、前記凹部34内には、その下面が微動ステージFSと面一となるような状態で、空間外液体保持部材40が設けられている。この空間外液体保持部材40も空間内液体保持部材38と同様の多孔質部材から成り、水などの液体を吸収しかつその全体にわたって液体を浸透させることが可能となっている。
前記貫通孔には毛細管42が隙間無く挿入されている。この毛細管42の上端は、空間内液体保持部材38に接続されており(接触した状態とされており)、その下端は、空間外液体保持部材40に接続されている(接触した状態とされている)。この毛細管42を介して、空間外液体保持部材40から空間内液体保持部材38に液体を供給することが可能となっている。
前記減圧用管路33の減圧空間32側とは反対側の端部には、図2に示されるように通気管45の一端が接続されている。この通気管45の他端には、真空ポンプ98(図2では不図示、図4参照)が接続されており、該真空ポンプ98により、減圧空間32内を減圧することができる。
一方、粗動ステージRS上面の前記空間外液体保持部材40に対向する位置には、凹部52が形成されている。また、粗動ステージRSには、凹部52の内部底面に一端部を有する縦断面(XZ断面)が略L字状の液体供給管路54が形成されている。この液体供給管路54の他端部には、その一端が液体供給装置96(図2では不図示、図4参照)に接続された極細チューブから構成される液体供給管56の他端が接続されている。液体供給装置96からは、液体(本実施形態では、純水であるものとする)が供給される。この純水の供給量は、図3に示されるように、微動ステージFS(より正確には空間外液体保持部材40)と粗動ステージRS(より正確には凹部52)との間に、純水がその表面張力によって常時保持される程度の量とされている。
このように構成されるウエハステージWSTでは、主制御装置20の指示の下、粗動ステージRS側の凹部52に液体供給装置96から液体供給管56及び液体供給管路54を介して純水が供給されると、凹部52内に純水が満たされるとともに、図3に示されるように表面張力によって、凹部52と空間外液体保持部40との間で純水が保持される。そして、純水は、空間外液体保持部材40に吸収されはじめ、その全体にわたって浸透するようになる。なお、この段階で、毛細管現象により、毛細管42内を純水が上昇することになる。
その一方で、主制御装置20の指示の下、真空ポンプ98により、減圧空間32内が減圧されると、毛細管42内も減圧されるので、更に、純水が毛細管42内を上昇する。なお、主制御装置20では、減圧空間32の減圧に際して、毛細管42を介して吸引する力が粗動ステージRSと微動ステージFSとの間に存在する液体(純水)の表面張力よりも小さくなるように真空ポンプ98を制御することにより、粗動ステージRSと微動ステージFSとの間に常時純水を存在させておくことが好ましい。その後、純水は毛細管42の上端から空間内液体保持部材38内に浸透し始め、空間内液体保持部材38全体に浸透する。
ここで、一般的に、気圧が低くなると、液体の沸点が下降することが知られている。したがって、主制御装置20の指示の下、減圧空間32内が減圧されることにより、空間内液体保持部材38に浸透した純水の気化が促進されるようになっている。また、純水が気化することにより、空間内液体保持部材38から気化熱を奪い、空間内液体保持部材38が冷却されるため、該空間内液体保持部材38近傍に設けられたウエハホルダWHを冷却することが可能となっている。
以上のように構成される本実施形態の露光装置100では、通常のステッパと同様に、レチクルアライメント及び不図示のウエハアライメント系のベースライン計測、並びにEGA等のウエハアライメントの後、ステップ・アンド・リピート方式の露光が行われ、レチクルRのパターンがウエハW上の複数のショット領域に順次転写される。
この露光の際に、主制御装置20では、例えば、露光動作における照明光の照射量を、不図示の照射量モニタ、インテグレータセンサ等を用いてモニタしておき、該モニタ結果に基づいて、真空ポンプ98を制御して減圧空間32内の気圧を調整することが可能である。
これにより、照射量に応じた量の純水を気化させることができるので、該気化によって空間内液体保持部材38から前記照射量に応じた気化熱が奪われる。したがって、該気化熱により、照明光の照射により温められたウエハホルダWHを温調(冷却)することが可能である。
以上説明したように、本実施形態に係る露光装置100によると、主制御装置20によって真空ポンプ98を用いた減圧空間32の減圧が開始されると、空間内液体保持部材38に浸透した液体(純水)が気化されやすくなる。したがって、該気化により空間内液体保持部材38から気化熱が奪われることにより空間内液体保持部材38が冷却されるので、これに伴って、空間内液体保持部材38近傍に配置されたウエハホルダWH(照明光の照射により加熱された状態のウエハホルダWH)を冷却することが可能である。
この場合、純水を供給する液体供給管が粗動ステージRSに接続されており、かつ、従来のように、ウエハホルダWH近傍に温調された液体を供給する場合と比べて純水の供給が微量で足りるので、液体供給管としては、極細のチューブで足りる。このため、微動ステージFSに関しては、液体供給管が接続されていないため外乱要因とはならず、また、粗動ステージRSに関しては、粗動ステージRSに接続された液体供給管が極細であるため粗動ステージRSの外乱要因となる可能性が低い。したがって、液体供給管の引きずり等によるウエハの位置決め精度の低下を抑制することができる。また、ウエハホルダWHを冷却することにより、ウエハホルダWHの温度が安定化されるので、ウエハホルダWHに保持されたウエハWの熱膨張を抑制することが可能である。
また、本実施形態の露光装置100によると、ウエハWの位置決め性能を向上させ、ウエハの熱膨張を抑制することができるので、結果的に、レチクルRのパターンとウエハW上に既に形成されたショット領域との重ね合わせ精度を向上させることが可能になる。また、本実施形態の露光装置100によると、ウエハの熱膨張及びこれに起因するウエハの面内の歪を抑制することができるので、EGA開始までに待ち時間を入れる必要が無く、かつEGAの際のサンプルマーク数を増やす必要がないので、これらの理由によりスループットが低下することもない。
また、微動ステージFS上の移動鏡17にウエハホルダWHから熱が伝熱することにより、微動ステージFSや移動鏡17が熱変形するのを抑制することができ、更に、微動ステージFS周囲の雰囲気と移動鏡17との温度が変化することによる、移動鏡17付近の空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)を抑制することができるので、これにより、ウエハレーザ干渉計18による微動ステージFSの位置計測を高精度で行うことが可能である。
なお、上記実施形態では、照明光の照射量に基づいて減圧空間32内の気圧を調整することとしたが、これに限らず、ウエハホルダWH近傍(例えば裏面側など)に温度センサを設け、該温度センサの計測値に基づいて、減圧空間32内の気圧を調整することとしても良い。また、これに限らず、減圧空間32内の気圧を一定値に維持することとしても良い。
なお、上記実施形態では、空間外液体保持部材40を設け、微動ステージFSと粗動ステージRSとの間に供給された純水を空間外液体保持部材40を介して、空間内液体保持部材38に純水を供給する場合について説明したが、本発明がこれに限られるものではなく、例えば、空間外液体保持部材40に代えて、微動ステージFS内に液体(純水)を所定量保持することが可能なタンクを設け、該タンクから空間外液体保持部材40に液体(純水)を供給するようにしても良い。この場合、タンク内の純水の残量が少なくなったときは、例えば、露光を行わない適宜なとき(例えば、ウエハ交換時など)に、タンクに液体供給用の配管を接続して、タンクへの純水の補充を行うようにすることができる。また、タンクから空間内液体保持部材38に対して液体(純水)を送るポンプを微動ステージFS内に設けることとしても良い。
なお、上記実施形態では、毛細管42を用いて空間外液体保持部材40から空間内液体保持部材38に液体(純水)を供給することとしたが、本発明がこれに限られるものではなく、減圧空間32内が減圧されることを利用して液体(純水)を吸い上げるのであれば、毛細管を用いなくても良い。また、微動ステージFS内に別の吸引機構(例えば、ポンプなど)を設け、減圧空間32の減圧を利用することなく、空間外液体保持部材40に保持された液体(純水)を吸い上げるようにすることとしても良い。
なお、上記実施形態では、微動ステージFSとウエハホルダWHとが別部材で構成されている場合について説明したが、本発明はこの構成にのみ採用されるものではない。例えば、微動ステージFSとウエハホルダWHとを一体物として構成し、上記実施形態においてウエハホルダWHに対応する部分(ウエハを載置する載置部)を、本発明の冷却装置により冷却することとしても良い。
《第2の実施形態》
次に、本発明の第2の実施形態を、図5〜図7(B)に基づいて説明する。ここで、前述した第1の実施形態と同一若しくは同等の構成部分については同一の符号を用いるとともに、その説明を省略する。
図5には、微動ステージFSを縦断面(XZ断面)した状態が示されている。この図5に示されるように、本第2の実施形態では、上述した第1の実施形態の多孔質部材から成る液体保持部材38,40に代えて、インクジェット方式のノズル機構64を複数有する液体噴出機構80が設けられている点が異なっている。以下においては、この点を中心として説明する。
図5に示されるように、ウエハホルダWHは、微動ステージFSの上面に形成された、平面視(上方から見て)ウエハホルダWHよりも一回り小さい円形の凹部72上に設けられ、凹部72内に設けられた複数のピン部74と、凹部72周囲の部分とにより、下側から支持されている。ウエハホルダWHの下面と凹部72とにより形成される密閉空間内は、凹部72の内部底面にその一端が設けられた吸引管76を介して、該吸引管76の他端に設けられた不図示の真空ポンプにより減圧されるようになっている。この真空ポンプは、主制御装置20により制御されている。なお、図5では、説明の簡素化のため、吸引管76が粗動ステージRS及び微動ステージFS内部に形成した通路内に挿入した状態で設けられているが、これに限らず、粗動ステージRS及び微動ステージFSに気体の流路を形成し、各流路間を配管で接続するような構成を採用しても良い。
微動ステージFS内に形成された空間62内に設けられた液体噴出機構80は、複数のインクジェット方式のノズル機構64と、これらノズル機構64に対して液体(本実施形態では純水)を供給するための液体タンク66とを含んでいる。ノズル機構64の噴出し口は、図6にノズル機構64のうちの1つのノズル近傍が拡大して示されているように、前記複数のピン部74と機械的に干渉しない位置に形成された開口73aに下側から挿入された状態とされている。
前記液体タンク66には、液体供給管68(図5参照)の一端が外部から接続され、該液体供給管68を介して、液体供給管68の他端に接続された不図示の液体供給装置から液体(純水)が供給されるようになっている。液体供給管68は、極細チューブから構成されている。
これについて、図6に基づいて更に詳述すると、ノズル機構64の下面には、ピエゾ素子84が設けられている。このピエゾ素子84は、ノズル機構64の下面と固定部材85(液体タンク66の上部に固定されている)の上面とに固定された積層型の圧電素子であり、該ピエゾ素子84に電流を供給することにより、ピエゾ素子84自体がZ軸方向に収縮する性質を有している。
したがって、ピエゾ素子84に電流を供給すると、Z軸方向に収縮しようとするが、ピエゾ素子84の下端部が固定部材85に固定されていることから、ピエゾ素子84の上面が、図7(A)に示されるように、−Z方向に移動し、これに伴って、ノズル機構64の下端部も−Z方向に変形する。これにより、ノズル機構64の噴出し口近傍の純水が引きこまれる。そして、この状態からピエゾ素子84に対する電流の供給を停止すると、ピエゾ素子84が、図7(B)に示されるように、元の状態に戻ろうとするので、ノズル機構64の下端部も元の状態に戻り、この動きによって、純水がノズル機構64から噴射されるようになっている。このノズル機構64から噴射された純水は、ウエハホルダWHの下面に噴き付けられる。
一方、上記のようにしてノズル機構64から純水が噴射されることにより、ノズル機構64内の純水が減少するので、次の噴射までの間に、液体タンク66内の純水が、毛細管現象を利用して吸い上げられ、ノズル機構64内に充填される。
本実施形態においては、上記のような液体噴出機構80の構成を採用していることから、ピエゾ素子84に供給する電流の大きさや、ピエゾ素子84を駆動する回数を制御することにより、各ノズル機構64から噴射される純水の量を調整することが可能である。
ここで、ウエハホルダWHは、ウエハホルダWHと微動ステージFSとの間に形成された空間82内が不図示の真空ポンプにより図5の吸引管76を介して減圧される際に発生する吸引力により、微動ステージFS上で吸着保持されている。したがって、ウエハホルダWHの下面に吹き付けられた純水は、上記第1の実施形態と同様に、空間82内では沸点が下降し、気化しやすくなる。このため、少量の純水をウエハホルダWHの下面に吹き付けた場合でも、該純水の気化により、ウエハホルダWHから気化熱が奪われるので、ウエハホルダWHを効率的に冷却することが可能となる。
本第2の実施形態においては、上述したように、ノズル機構64それぞれから噴出される純水の量を調整することができることから、照明光が照射された部分に応じて(すなわち、ウエハホルダWHの温度分布に応じて)、純水を噴き付けることが可能である。したがって、ウエハホルダWHを一律に温調(冷却)する場合に比べ、効果的な温調を行なうことが可能となる。
以上説明したように、本第2の実施形態によると、ウエハWを保持するウエハホルダWHが微動ステージFS上に載置され、ウエハホルダWHと微動ステージFSとの間に形成された空間に設けられたインクジェット方式のノズルから、純水がウエハホルダWHに向けて噴出される。そして、ウエハホルダWHと微動ステージFSとの間の空間内が減圧されることにより、ノズルから噴出された液体が気化しやすくなる。したがって、液体の気化によってウエハホルダWHから気化熱を奪うことにより、従来のように、温調された液体を大量にウエハホルダWH近傍に供給する場合と比べ、ウエハホルダWHを、効率良く冷却することが可能である。
なお、上記第2の実施形態では、ピエゾ素子84として積層型の圧電素子を採用し、該ピエゾ素子84が収縮するときの駆動力(反力)を利用して、ノズル機構64から純水噴射する場合について説明したが、これに限らず、例えば、図8(A),図8(B)に示されるように、全体が撓むピエゾ素子(モノモルフ型の圧電素子)84’を採用することも可能である。この場合、図8(A)に示されるように、ピエゾ素子84’の中央部が−Z側に撓むことにより、上記第2の実施形態と同様に、ノズル機構64の下端部も−Z方向に変形する。これにより、ノズル機構64の噴出し口近傍の純水が引きこまれる。そして、この状態からピエゾ素子84’に対する電流の供給を停止すると、ピエゾ素子84’が、図8(B)に示されるように、元の状態に戻ろうとするので、ノズル機構64の下端部も元の状態に戻り、この動きによって、純水がノズル機構64から噴射されるようになっている。このノズル機構64から噴射された純水は、ウエハホルダWHの下面に噴き付けられる。
なお、上記のようなピエゾ素子を用いた液体の噴射方法以外にも、例えば、サーマル方式と呼ばれる、ヒータで純水(又は液体)に熱を急速に加えて、純水(液体)を沸騰させ、このときに発生する気泡を利用して純水(液体)を噴射する方法(構成)を採用するようにしても良い。
また、これらの方式に限らず、その他種々のインクジェット方式のノズル機構を採用することが可能である。
なお、上記実施形態では、ウエハホルダWHの温度分布を考慮して、各ノズル機構による純水(液体)の噴出を制御することとしたが、これに限らず、全てのノズル機構からの液体噴出を一括して制御することとしても良い。
なお、上記各実施形態では、冷却用の液体として純水を用いる場合について説明したが、これに限らず、その他の液体、例えばフロリナート(米国3M社の商品名)や、HFEなどを用いても良い。
なお、上記各実施形態において、照明光ILとして、例えば国際公開第1999/46835号パンフレットに開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、投影光学系は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
なお、上記各実施形態では、本発明がステップ・アンド・リピート方式の露光装置(いわゆるステッパ)に適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置は勿論、ステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置、プロキシミティー方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも好適に適用することができる。
この他、例えば国際公開第2004/053955号パンフレット、国際公開第2004/019128号パンフレットなどに開示される、投影光学系とウエハとの間に液体が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用しても良い。また、遠紫外域又は真空紫外域などの露光用照明光を用いる露光装置だけでなく、例えばEUV光又はX線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置などであっても、本発明を適用することは可能である。
なお、上記各実施形態の露光装置は、例えば特開平10−214783号公報や国際公開第98/40791号パンフレットなどに開示されているように、2つのウエハステージを用いて露光動作と計測動作(例えば、アライメント系によるマーク検出など)とをほぼ並行して実行可能なツイン・ウエハステージタイプでも良い。さらに、上記実施形態の露光装置は、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットなどに開示されているように、ウエハステージとは別に計測ステージを備えるものでも良い。
なお、上記各実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(又は可変成形マスク、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器とも呼ばれる)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にデバイスパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。更に、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許6,611,316号明細書)に開示されているように、2つのレチクルのパターンを、投影光学系を介してウエハW上で合成し、1回の走査露光によってウエハW上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をリソグフィ工程を用いて製造する露光装置にも適用することができる。以上のように、上記各実施形態でエネルギビームが照射される露光対象の物体はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。また、その物体は円形に限られるものではなく、矩形など他の形状でも良い。
なお、上記各実施形態では、本発明が露光装置に適用された場合について説明したが、露光装置以外の装置であっても、保持装置に保持された物体に対してエネルギビームが照射される装置であれば、本発明を適用することができる。
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
以上説明したように、本発明の冷却装置は、移動体の、被処理物体が載置される載置部を冷却するのに適している。また、本発明の移動装置は、物体を移動するのに適している。また、本発明の処理装置及びリソグラフィシステムは、物体を処理するのに適している。
第1の実施形態に係る露光装置を示す概略図である。 図1のウエハステージの縦断面図である。 図2の空間内液体保持部材及び空間外液体保持部材近傍を拡大して示す図である。 第1の実施形態の露光装置の制御系を示すブロック図である。 第2の実施形態に係るウエハステージの縦断面図である。 図5のノズル近傍を拡大して示す図である。 図7(A),図7(B)は、図6のノズル機構による純水の噴射方法を説明するための図である。 図8(A),図8(B)は、ノズル機構からの純水の噴射方法の変形例を説明するための図である。
符号の説明
20…主制御装置(気圧調整装置の一部)、33…通気路、38…空間内液体保持部材(空間内液体保持部)、40…空間外液体保持部材(空間外液体保持部、液体供給部、液体供給機構の一部)、42…毛細管(液体供給管、液体供給機構の一部)、64…ノズル機構、80…液体噴出機構、98…真空ポンプ(吸引機構、気圧調整装置の一部)、FS…微動ステージ(移動体、移動体本体部、微動物体)、RS…粗動ステージ(粗動物体)、W…ウエハ(被処理物体)、WH…ウエハホルダ(載置部、保持装置)。

Claims (17)

  1. 移動体の、被処理物体が載置される載置部を冷却する冷却装置であって、
    前記移動体内部の前記載置部近傍に形成された空間に設けられた、多孔質部材を含む空間内液体保持部と;
    該空間内液体保持部に対して液体を供給する液体供給機構と;
    前記空間に連通状態とされた、前記空間内の気圧調整に用いられる通気路と;を備える冷却装置。
  2. 前記通気路の一端に接続され、前記空間内の気圧を調整して、前記空間内液体保持部に供給された液体の気化を制御する気圧調整装置を更に備える請求項1に記載の冷却装置。
  3. 前記気圧調整装置は、前記載置部の温度を考慮して、前記空間内の気圧を調整することを特徴とする請求項2に記載の冷却装置。
  4. 前記液体供給機構は、前記空間内液体保持部に一端が接続された液体供給管と、該液体供給管の他端に設けられ、前記液体供給管を介して前記空間内液体保持部に液体を供給する液体供給部と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の冷却装置。
  5. 前記液体供給部は、外部から供給される液体を所定量保持する多孔質部材を含む空間外液体保持部を有し、
    前記液体供給管は、前記空間内液体保持部に一端部が接続され、前記空間外液体保持部に他端部が接続された毛細管であることを特徴とする請求項4に記載の冷却装置。
  6. 前記毛細管を介して前記空間外液体保持部から前記液体を吸引して、前記液体を前記空間内液体保持部に供給する吸引機構を更に備え、
    前記吸引機構によって、前記毛細管を介して前記液体を吸引する力が、前記液体の表面張力よりも小さくなるように調整されていることを特徴とする請求項5に記載の冷却装置。
  7. 前記吸引機構は、前記空間内を減圧することにより、前記毛細管を介して前記空間外液体保持部から前記液体を吸引することを特徴とする請求項6に記載の冷却装置。
  8. 被処理物体を保持して移動する移動装置であって、
    2次元面内の少なくとも一軸方向に移動し、前記被処理物体が載置される載置部を有する移動体と;
    前記載置部を冷却する請求項1〜7のいずれか一項に記載の冷却装置と;を備える移動装置。
  9. 前記移動体は、前記載置部と、該載置部を保持する移動体本体部と、を有し、
    前記移動体本体部内に前記冷却装置が設けられていることを特徴とする請求項8に記載の移動装置。
  10. 被処理物体を保持して移動する移動装置であって、
    2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する粗動物体と;
    該粗動物体に対して、微小移動し、前記被処理物体が載置される載置部を有する微動物体と;
    前記微動物体の前記載置部を冷却する請求項5〜7のいずれか一項に記載の冷却装置と;を備え、
    前記液体は、前記粗動物体に接続された配管を介して前記粗動物体と前記微動物体との間の隙間に供給された後、前記空間外液体保持部及び前記毛細管を介して、前記空間内液体保持部に供給されることを特徴とする移動装置。
  11. 前記空間外液体保持部と前記粗動物体とは、非接触であり、
    前記液体は、その表面張力によって前記空間外液体保持部と前記粗動物体との間に保持されていることを特徴とする請求項10に記載の移動装置。
  12. 被処理物体を保持して移動する移動装置であって、
    前記被処理物体が載置され、該載置された被処理物体を保持する保持装置と;
    該保持装置が載置され、該保持装置との間に形成される空間を減圧することにより、前記保持装置を吸着保持する移動体と;
    前記空間内に設けられ、前記保持装置に向けて液体を噴出するノズルを有するインクジェット方式の液体噴出機構と;を備える移動装置。
  13. 前記液体噴出機構は、複数設けられ、
    前記保持装置の温度分布を考慮して、各液体噴出機構からの液体の噴出を制御する制御装置を更に備える請求項12に記載の移動装置。
  14. エネルギビームを照射して被処理物体を処理する処理装置であって、
    前記被処理物体を保持して移動する請求項8〜13のいずれか一項に記載の移動装置を具備することを特徴とする処理装置。
  15. 前記被処理物体は、半導体ウエハであることを特徴とする請求項14に記載の処理装置。
  16. 前記エネルギビームは前記被処理物体を露光する露光用照明光であることを特徴とする請求項14又は15に記載の処理装置。
  17. 請求項14〜16のいずれか一項に記載の処理装置を備え、
    該処理装置により、前記エネルギビームを照射して前記被処理物体を露光することを特徴とするリソグラフィシステム。
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