JP2007317829A - 保持機構、移動装置及び処理装置、並びにリソグラフィシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】ウエハホルダWH内部に液体の流路を形成することなく、ウエハホルダを冷却する。
【解決手段】ウエハホルダWHと、ウエハホルダWHを支持するウエハステージWSTとの間に形成される空間84に供給される純水を負圧に調整する。これにより、純水により、ウエハホルダWHが温調されるとともに、ウエハホルダWHが空間84内の純水により吸引され保持されるようになっている。したがって、ウエハホルダWHを吸着する空間84を用いて、ウエハホルダWHの温調を行うことが可能であるので、ウエハホルダWH内部に温調用の液体を流す流路を形成する必要が無い。
【選択図】図2

Description

本発明は、保持機構、移動装置及び処理装置、並びにリソグラフィシステムに係り、更に詳しくは、被保持物体を保持する保持機構、該保持機構を含む移動装置及び該移動装置を含む処理装置、並びに該処理装置を含むリソグラフィシステムに関する。
半導体素子などの製造に用いられる露光装置、特に超高圧水銀ランプを光源とする露光装置、例えばi線露光装置では、ウエハに照射される照明光の照射熱量が大きく、様々な形で熱問題が露呈する。ウエハを真空吸着等により試料台上で保持するウエハホルダが照射熱の蓄積により温度上昇することもその1つである。ウエハホルダの温度が周囲に比べ上昇すると、以下のような種々の不都合が発生する。
a. ウエハホルダの下の試料台や該試料台に固定された当該試料台の位置計測に用いられる干渉計用の移動鏡にウエハホルダから熱が伝熱し、試料台や移動鏡に熱変形を生じさせ、ウエハ上に既に形成されたショット領域と露光によってウエハ上に形成されるパターンとの重ね合わせ精度が悪化する。また、試料台周囲の雰囲気と移動鏡との温度が変わり、移動鏡付近に空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)が生じ、これが干渉計による試料台の位置の計測誤差要因となって、重ね合わせ精度が悪化する。
b. ウエハホルダに投入されてくるウエハとウエハホルダとの温度が異なり、ウエハが熱変形(熱膨張など)し、その際にウエハ面内に歪を生じ、ウエハ上のショット領域の高次の配列異常を引き起こし、結果として上記の重ね合わせ精度が悪化する。また、高次の配列異常をも補正するために、EGA(エンハンスド・グローバル・アライメント)の際に位置情報を計測するアライメントマーク(サンプルマーク)の数を増やすと、露光装置のスループットが低下する。また、上記のウエハの熱膨張は有限の時定数を有して発生するため、EGAの終了後に、そのEGA時からウエハの倍率やショット領域の配列が変化してしまい、EGA結果に誤差が生じてしまう。この結果、露光装置の重ね合わせ精度が悪化する。また、これを避けるため、ウエハとウエハホルダとの温度がなじむまで、EGA開始を遅らせると、露光装置のスループットが低下する。
上記のa.及びb.のような不都合の発生を避けるためにも、ウエハホルダの温度を安定化させる機構は、露光装置にとって必須である。従来においても、i線露光装置などでは、ウエハホルダに、温度安定化した液体(冷却液)を流して冷却することで、ウエハホルダの温度を安定化し、ウエハホルダと接触するウエハの温度を安定化することがなされていた(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、ウエハホルダに温度安定化した液体を流すためには、ウエハホルダ内部に液体の流路(例えば、蛇行する流路)を形成しなければならない。また、ウエハホルダに流路を形成しない場合、試料台のウエハホルダ近傍に液体の流路を形成する必要がある。
特開2003−309167号公報
本発明は、上述した事情の下になされたもので、第1の観点からすると、被保持物体を保持する保持機構であって、前記被保持物体を、該被保持物体との間に空間を形成した状態で支持する支持部と;前記支持部と前記被保持物体とにより形成される空間に供給される液体を、周辺雰囲気よりも負圧に調整する液圧調整装置と;を備える保持機構である。
これによれば、被保持物体と、該被保持物体を支持する支持部との間に形成される空間に供給される液体が、液圧調整装置によって周辺雰囲気よりも負圧に調整されていることから、被保持物体が空間内の液体により吸引され保持される。また、液体の熱伝導率が空気よりも高いことを利用して、被保持物体を温調することもできる。すなわち、被保持物体を吸着して保持するための空間を用いて、被保持物体の温調を行うことが可能であるので、別途、被保持物体の内部に温調用の液体を流す流路を形成する必要が無い。
本発明は、第2の観点からすると、物体を保持して移動する移動装置であって、前記物体を保持する保持部材と;前記保持部材を被保持物体とする本発明の保持機構と;前記保持機構の支持部が設けられ、2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する移動体と;を備える第1の移動装置である。
これによれば、本発明の保持機構の一部を構成する支持部が、移動体に設けられていることから、2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する移動体上で保持部材を吸着保持し、かつ温調をすることが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、物体を保持して移動する移動装置であって、2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する移動体と;該移動体上に載置され、前記物体を保持する保持部材と;前記保持部材と前記移動体の間に、周辺雰囲気より負圧に設定された液体を供給する液体供給機構と;を備える第2の移動装置である。
これによれば、液体供給機構が、周辺雰囲気より負圧に設定された液体を保持部材と移動体の間に供給することにより、移動体上に載置された保持部材の吸着保持と、温調(冷却)とを同時に行うことができる。
本発明は、第4の観点からすると、エネルギビームを照射して物体を処理する処理装置であって、前記物体を保持して移動する本発明の第1又は第2の移動装置を具備することを特徴とする処理装置である。
これによれば、移動体上で、物体を保持する保持部材が吸着保持され、かつ保持部材が温調(冷却)されているので、エネルギビームを物体に照射することによる保持部材の温度上昇を極力抑制することができる。これにより、保持部材の温度上昇による影響を極力受けることなく、物体を処理することが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、本発明の処理装置を備え、該処理装置により、前記エネルギビームを照射して前記物体を露光することを特徴とするリソグラフィシステムである。
これによれば、保持部材の温度上昇による影響を極力受けることなく物体を処理することが可能な処理装置を用いて、物体を露光するので、高精度な露光を実現することが可能である。
以下、本発明の一実施形態について、図1〜図3に基づいて説明する。
図1には、一実施形態に係る露光装置100の概略構成が示されている。この露光装置100は、ステップ・アンド・リピート方式の縮小投影露光装置(いわゆるステッパ)である。この露光装置100は、照明系10、レチクルRを保持するレチクルホルダRH、投影光学系PL、ウエハWが搭載されるウエハステージWST、及びこれらの制御系等を備えている。
前記照明系10は、例えば特開平2−50417号公報(対応する米国特許第4,931,830号明細書)などに開示されるように、光源、オプティカルインテグレータ等を含む照度均一化光学系、リレーレンズ、レチクルブラインド等(いずれも不図示)を含んで構成されている。この照明系10では、回路パターン等が描かれたレチクルR上のレチクルブラインドで規定された矩形、例えば正方形の照明領域を照明光ILによりほぼ均一な照度で照明する。
ここで、光源としては、超高圧水銀ランプが用いられ、該超高圧水銀ランプから出力される紫外域の輝線、具体的にはi線(波長365nm)が照明光ILとして用いられる。また、オプティカルインテグレータとしては、フライアイレンズ、ロッドインテグレータ(内面反射型インテグレータ)あるいは回折光学素子などを用いることができる。
なお、照明光ILとしては、超高圧水銀ランプからの紫外域のその他の輝線(g線など)は勿論、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)などの遠紫外光、ArFエキシマレーザ光(波長193nm)、あるいはF2レーザ光(波長157nm)などの真空紫外光を用いても良い。
前記レチクルホルダRH上には、レチクルRが、例えば真空吸着により固定されている。レチクルホルダRHは、例えば不図示のボイスコイルモータ等によって、照明系10の光軸(本実施形態ではZ軸方向と平行な投影光学系PLの光軸AXに一致)に垂直なXY平面内で微少駆動可能である。
レチクルホルダRHのXY面内の位置(Z軸回りの回転(θz回転)を含む)は、レチクルレーザ干渉計(以下、「レチクル干渉計」という)16によって、移動鏡15を介して、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出される。なお、例えば、レチクルホルダRHの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡15の反射面に相当)を形成しても良い。また、レチクル干渉計16に代えて、エンコーダなどでレチクルホルダRHのXY面内の位置を計測しても良い。
レチクル干渉計16からのレチクルホルダRHの位置情報は、主制御装置20に供給される。
前記投影光学系PLは、レチクルホルダRHの図1における下方に配置され、その光軸AXの方向がZ軸方向とされている。投影光学系PLとしては、例えば両側テレセントリックで所定の縮小倍率(例えば1/5又は1/4)を有する屈折光学系が使用されている。このため、照明系10からの照明光ILによってレチクルRのパターン領域が照明されると、このレチクルRを通過した照明光ILにより、投影光学系PLを介してレチクルRのパターン領域内の回路パターンの縮小像が表面にレジスト(感光剤)が塗布されたウエハW上に形成される。
前記ウエハステージWSTは、投影光学系PLの図1における下方(−Z側)に配置され、その底面に設けられた気体静圧軸受、例えばエアベアリングによって、不図示のベースの上に非接触で支持されている。
ウエハステージWSTは、ウエハホルダWHを介してウエハWを真空吸着等により保持し、XY2次元方向に自在に駆動されるようになっている。
ウエハステージWSTのXY平面内での位置及び回転(Z軸回りの回転であるθz回転、X軸回りの回転であるθx回転及びY軸回りの回転であるθy回転)は、ウエハステージWSTの上面に設けられた移動鏡17を介して、ウエハレーザ干渉計(以下、「ウエハ干渉計」という)18によって、例えば0.5〜1nm程度の分解能で常時検出されている。なお、例えば、ウエハステージWSTの端面を鏡面加工して反射面(移動鏡17の反射面に相当)を形成しても良い。また、ウエハ干渉計18に代えて、あるいはそれと組み合わせて、例えばエンコーダなどの他の計測装置を用いてウエハステージWSTの位置情報を計測しても良い。
ウエハステージWSTの位置情報(又は速度情報)は主制御装置20に供給される。主制御装置20は、ウエハステージWSTの上記位置情報(又は速度情報)に基づき、ウエハステージ駆動系24を介してウエハステージWST(ウエハW)の位置を制御する。
前記ウエハホルダWHは、ウエハWを吸着保持するピンチャック機構を有しており、低熱膨張率の材料、例えばセラミックス(一例としてはショット社のゼロデュア(商品名))等によって形成されている。このウエハホルダWHとしては、その上面に円環状の凸部(リム部)が設けられ、該円環状の凸部で取り囲まれる円形領域内に所定の間隔で設けられた複数の突起状のピン部が設けられた、いわゆるピンチャック方式のウエハホルダが用いられている。このウエハホルダWHと同様の構成は、例えば特開2003−249542号公報などに開示されている。
図2には、ウエハステージWSTの縦断面図が示されている。この図2に示されるように、ウエハステージWSTの上面には、ウエハホルダWHよりも一回り小さい平面視(上方から見て)円形の凹部62が形成されている。この凹部62内には、多数のピン74が設けられており、ウエハホルダWHは、これら多数のピン74と凹部62周辺の部分とにより、下側から支持される。
また、ウエハステージWSTには、凹部62に連通した状態で、液体の流路67と流路68とが形成されている。流路67には、液体供給管63の一端が接続され、流路68には、液体回収管64の一端が接続されている。液体供給管63及び液体回収管64それぞれの他端は、図3に示されるように、液体循環装置40に接続されている。
前記液体循環装置40は、図3に示されるように、バキュームポンプ42と、熱交換器44と、ヒートシンク46と、液体タンク54と、減圧ポンプ58とを含んでいる。液体タンク54は、所定量の液体(純水)を収容可能である。
この液体循環装置40では、バキュームポンプ42を作動させることにより、液体タンク54内に収容された純水が、液体供給管63及び流路67を介して、図2のウエハホルダWHとウエハステージWST上面に形成された凹部62とにより形成された空間84内に供給されることになる。また、空間84内の純水は、流路68及び液体回収管64を介して、液体循環装置40に戻る。
液体循環装置40内では、純水は、バキュームポンプ42を経由した後、熱交換器44内を通って、再度液体タンク54内に戻る。熱交換器44としては、例えば、純水が通る管の周囲に所定温度に温調された液体が供給される構成を採用することができる。この熱交換器44により、その内部を通過する液体の温度が所定温度(例えば、照明光ILが照射される前のウエハホルダWHの温度よりも0.2℃程度低い温度)に調整される。また、熱交換器44内に供給されている温調液体の温度が上昇した場合には、ヒートシンク46によって、装置外部に放熱されるようになっている。このように、空間84内に所定温度の液体が供給されることにより、ウエハホルダWHが常時温調されるようになっている。
これまでの説明から分かるように、純水は、液体供給管63、流路67、空間84、流路68、液体回収管64、及び液体循環装置40によって構成される循環経路内を循環する。ここで、上記循環経路内は閉じた空間とされている。したがって、液体タンク54に通気管56を介して接続された減圧ポンプ58が、主制御装置20の指示の下、液体タンク54内を減圧することにより、液体タンク54内に収容された液体(純水)及び循環経路内部に存在する液体の圧力を周辺雰囲気よりも負圧に設定することができる。このように、空間84内の液体が周辺雰囲気よりも負圧とされることにより、ウエハホルダWHを吸引する力が発生することから、ウエハホルダWHをウエハステージWST上で吸着保持することが可能となっている。
ここで、前述のように、ウエハホルダWHよりも0.2[℃]だけ低い温度に設定された純水を空間84内に供給する場合には、1枚のウエハWが照明光ILから受けるエネルギーを101[J]、1枚のウエハWを露光するのに要する時間を24[sec]とすると、計算上は、純水を1分間に0.3[l]程度供給すれば、ウエハホルダWHの温度上昇をほぼ零にすることが可能である。
したがって、図1の主制御装置20は、空間84内に純水が0.3[l/min]程度供給されるように、上記液体循環装置40のバキュームポンプ42を制御する。
以上のように構成される本実施形態の露光装置100では、通常のステッパと同様に、レチクルアライメント及び不図示のウエハアライメント系のベースライン計測、並びにEGA等のウエハアライメントの後、ステップ・アンド・リピート方式の露光が行われ、レチクルRのパターンがウエハW上の複数のショット領域に順次転写される。
この露光の際に、主制御装置20では、液体循環装置40のバキュームポンプ42を制御して、ウエハホルダWHとウエハステージWSTとの間に形成される空間84に純水を供給し続ける。これにより、ウエハホルダWHをウエハステージWST上で吸着保持することができるとともに、ウエハホルダWHの温調を行うことが可能である。
以上説明したように、本実施形態によると、ウエハホルダWHと、ウエハホルダWHを支持するウエハステージWSTとの間に形成される空間84に供給される純水が、減圧ポンプ58によって周辺雰囲気よりも負圧に調整されているので、該純水により、ウエハホルダWHが温調されるとともに、ウエハホルダWHが空間84内の純水により吸引され保持されるようになっている。したがって、ウエハホルダWHを吸着する空間84を用いて、ウエハホルダWHの温調を行うことが可能であるので、ウエハホルダWH内部に温調用の液体を流す流路を形成する必要が無い。
また、ウエハステージWST上で、ウエハWを保持するウエハホルダWHが吸着保持され、かつウエハホルダWHが冷却(温調)されているので、照明光ILをウエハWに照射することによるウエハホルダWHの温度上昇を極力抑制することができる。これにより、ウエハの熱膨張を抑制することができるので、結果的に、レチクルRのパターンとウエハW上に既に形成されたショット領域との重ね合わせ精度を向上させることが可能になる。また、本実施形態の露光装置100によると、ウエハの熱膨張及びこれに起因するウエハの面内の歪を抑制することができるので、EGA開始までに待ち時間を入れる必要が無く、かつEGAの際のサンプルマーク数を増やす必要がないので、これらの理由によりスループットが低下することもない。
また、ウエハステージWST上の移動鏡17にウエハホルダWHから熱が伝熱することにより、ウエハステージWSTや移動鏡17が熱変形するのを抑制することができ、更に、ウエハステージWST周囲の雰囲気と移動鏡17との温度が変化することによる、移動鏡17付近の空気揺らぎ(空気の温度揺らぎ)を抑制することができる。これにより、ウエハレーザ干渉計18によるウエハステージWSTの位置計測を高精度で行うことが可能である。
また、本実施形態では、周辺雰囲気よりも負圧に設定された純水が、液体供給管63及び液体回収管64を介して循環していることから、液体供給管63や液体回収管64が破損したとしても純水が外部に漏出するのを抑制することができる。これにより、純水が露光装置の駆動装置等の電気部品に掛かることによる故障の発生を抑制することが可能となる。
なお、上記実施形態では、冷却用の液体として純水を用いる場合について説明したが、これに限らず、その他の液体、例えばフロリナート(米国3M社の商品名)や、HFEなどを用いても良い。
なお、図3の液体循環装置40内に純水の流通を制御するための開閉弁を更に設けることとしても良い。
なお、上記実施形態では、図3に示されるように、空間84に供給する純水を循環させる循環系を設ける場合について説明したが、これに限らず、循環系とせずに、負圧の液体を空間84内に供給する供給系と、空間84から負圧の液体を回収する回収系とを備える構成を採用しても良い。
なお、上記実施形態ではウエハホルダWHを多数のピン74で支持するものとしたが、これに限らず、例えば同心円状に設けられる複数の環状凸部でウエハホルダWHを支持することとしても良い。また、ウエハホルダWHを例えば真空吸着によってウエハステージWSTに固定するものとしたが、これに限らず、例えば静電吸着、あるいはクランプ機構などによってウエハホルダWHを固定することとしても良い。
なお、上記実施形態では、空間84内を経由した純水の温調を行う温調機構として、熱交換器とヒートシンクとを採用した場合について説明したが、これに限らず、純水の温調を行うことが可能な装置としてはその他の装置を採用することも可能である。
なお、上記実施形態では、ウエハホルダWHとウエハステージWSTとの間の空間に温調された負圧の液体を供給することにより、ウエハホルダWHをウエハステージWST上で吸着保持し、かつ温調する場合について説明したが、これに限らず、露光装置のその他の部分及び露光装置以外の装置に採用しても良い。すなわち、被保持物体と、これを支持する支持部との間に形成された空間に供給される液体を負圧に調整して、被保持物体を支持部上で吸着保持する構成であれば良く、例えば、上記実施形態における、ウエハWとウエハホルダWHとの間に存在するピンチャック機構において、ウエハWの下面とウエハホルダWHの上面との間に形成される空間に負圧の液体を供給して、ウエハWをウエハホルダWH上で吸着保持することとしても良い。また、レチクルRを保持するレチクルホルダにおいて、負圧の液体を用いることとしても良い。
なお、上記実施形態では、ウエハステージWSTが単一のステージから構成されている場合について説明したが、これに限られるものではなく、XY面内で自在に移動可能な粗動ステージと、該粗動ステージ上でZ,θx,θyの3自由度方向で駆動される微動ステージとによってウエハWを6自由度で駆動する構成を採用しても良い。この場合には、微動ステージの上面に凹部を形成し、該凹部に負圧に設定された温調液体を供給することにより、微動ステージ上でウエハホルダを保持しつつ、該ウエハホルダの温調(冷却)を行うことが可能である。また、上述した構成に限らず、例えば微動機構によって微動ステージをX、Y、θzの3自由度方向にも微動可能な粗微動ステージを採用しても良い。
なお、上記実施形態において、照明光ILとして、例えば国際公開第1999/46835号パンフレットに開示されているように、DFB半導体レーザ又はファイバーレーザから発振される赤外域、又は可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(又はエルビウムとイッテルビウムの両方)がドープされたファイバーアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いても良い。
また、投影光学系は縮小系のみならず等倍および拡大系のいずれでも良い。投影光学系は屈折系のみならず、反射系及び反射屈折系のいずれでも良いし、その投影像は倒立像及び正立像のいずれでも良い。
なお、上記実施形態では、本発明がステップ・アンド・リピート方式の露光装置(いわゆるステッパ)に適用された場合について説明したが、これに限らず、本発明は、ステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装置は勿論、ステップ・アンド・スティッチ方式の露光装置、プロキシミティー方式の露光装置、ミラープロジェクション・アライナーなどにも好適に適用することができる。
この他、例えば国際公開第2004/053955号パンフレット、国際公開第2004/019128号パンフレットなどに開示される、投影光学系とウエハとの間に液体が満たされる液浸型露光装置などにも本発明を適用しても良い。また、遠紫外域又は真空紫外域などの露光用照明光を用いる露光装置だけでなく、例えばEUV光又はX線、あるいは電子線やイオンビームなどの荷電粒子線を用いる露光装置などであっても、本発明を適用することは可能である。
なお、上記実施形態の露光装置は、例えば特開平10−214783号公報や国際公開第98/40791号パンフレットなどに開示されているように、2つのウエハステージを用いて露光動作と計測動作(例えば、アライメント系によるマーク検出など)とをほぼ並行して実行可能なツイン・ウエハステージタイプでも良い。さらに、上記実施形態の露光装置は、例えば国際公開第2005/074014号パンフレットなどに開示されているように、ウエハステージとは別に計測ステージを備えるものでも良い。
なお、上記実施形態においては、光透過性の基板上に所定の遮光パターン(又は位相パターン・減光パターン)を形成した光透過型マスクを用いたが、このマスクに代えて、例えば米国特許第6,778,257号公報に開示されているように、露光すべきパターンの電子データに基づいて、透過パターン又は反射パターン、あるいは発光パターンを形成する電子マスク(又は可変成形マスク、例えば非発光型画像表示素子(空間光変調器とも呼ばれる)の一種であるDMD(Digital Micro-mirror Device)などを含む)を用いても良い。また、国際公開第2001/035168号パンフレットに開示されているように、干渉縞をウエハW上に形成することによって、ウエハW上にデバイスパターンを形成する露光装置(リソグラフィシステム)にも本発明を適用することができる。更に、例えば特表2004−519850号公報(対応米国特許第6,611,316号明細書)に開示されているように、2つのレチクルのパターンを、投影光学系を介してウエハW上で合成し、1回の走査露光によってウエハW上の1つのショット領域をほぼ同時に二重露光する露光装置などにも本発明を適用することができる。
また、本発明は、半導体デバイス製造用の露光装置への適用に限定されることなく、例えば、角型のガラスプレートに形成される液晶表示素子、若しくはプラズマディスプレイ等のディスプレイ装置用の露光装置や、撮像素子(CCD等)、マイクロマシーン、薄膜磁気ヘッド、及びDNAチップ等の各種デバイスを製造するための露光装置にも広く適用できる。更に、本発明は、各種デバイスのマスクパターンが形成されたマスク(フォトマスク、レチクル等)をリソグラフィ工程を用いて製造する露光装置にも適用することができる。以上のように、上記各実施形態でエネルギビームが照射される露光対象の物体はウエハに限られるものではなく、ガラスプレート、セラミック基板、あるいはマスクブランクスなど他の物体でも良い。また、その物体は円形に限られるものではなく、矩形などの他の形状でも良い。
なお、上記実施形態では、本発明が露光装置に適用された場合について説明したが、露光装置以外の装置であっても、保持装置に保持された物体に対してエネルギビームが照射される装置であれば、本発明を適用することができる。
半導体デバイスは、デバイスの機能・性能設計を行うステップ、このステップに基づいてレチクルを製造するステップ、シリコン材料からウエハを形成するステップ、上記の実施形態の露光装置によりレチクルのパターンをウエハに転写するステップ、エッチング等の回路パターンを形成するステップ、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、ボンディング工程、パッケージ工程を含む)、及び検査ステップ等を経て製造される。
以上説明したように、本発明の保持機構は、被保持物体を保持するのに適している。また、本発明の移動装置は、物体を移動するのに適している。また、本発明の処理装置及びリソグラフィシステムは、物体を処理するのに適している。
一実施形態に係る露光装置を示す概略図である。 図1のウエハステージの縦断面図である。 液体循環装置の構成を示す図である。
符号の説明
40…液体循環装置(液体供給機構)、44…熱交換器(温調部の一部)、46…ヒートシンク(温調部の一部)、58…ポンプ(液圧調整装置)、62…凹部、74…ピン(ピン部)、84…空間、100…露光装置(処理装置)、IL…照明光(エネルギビーム、露光用照明光)、W…半導体ウエハ(物体)、WH…ウエハホルダ(被保持物体、保持部材)、WST…ウエハステージ(支持部、移動体)。

Claims (11)

  1. 被保持物体を保持する保持機構であって、
    前記被保持物体を、該被保持物体との間に空間を形成した状態で支持する支持部と;
    前記支持部と前記被保持物体とにより形成される空間に供給される液体を、周辺雰囲気よりも負圧に調整する液圧調整装置と;を備える保持機構。
  2. 前記液体を前記空間に供給するとともに、循環する循環系を更に備え、
    前記液圧調整装置は、前記循環系内に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の保持機構。
  3. 前記循環系は、その一部に前記液体を温調する温調部を有することを特徴とする請求項2に記載の保持機構。
  4. 前記温調部は、熱交換器及びヒートシンクを有することを特徴とする請求項3に記載の保持機構。
  5. 前記支持部は、前記被保持物体とともに前記空間を形成する凹部と、前記凹部内に設けられ、その先端が前記被保持物体と接触することにより前記被保持物体を支持するピン部と、を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の保持機構。
  6. 物体を保持して移動する移動装置であって、
    前記物体を保持する保持部材と;
    前記保持部材を被保持物体とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の保持機構と;
    前記保持機構の支持部が設けられ、2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する移動体と;を備える移動装置。
  7. 物体を保持して移動する移動装置であって、
    2次元面内の少なくとも一軸方向に移動する移動体と;
    該移動体上に載置され、前記物体を保持する保持部材と;
    前記保持部材と前記移動体の間に、周辺雰囲気より負圧に設定された液体を供給する液体供給機構と;を備える移動装置。
  8. エネルギビームを照射して物体を処理する処理装置であって、
    前記物体を保持して移動する請求項6又は7に記載の移動装置を具備することを特徴とする処理装置。
  9. 前記物体は、半導体ウエハであることを特徴とする請求項8に記載の処理装置。
  10. 前記エネルギビームは前記物体を露光する露光用照明光であることを特徴とする請求項9に記載の処理装置。
  11. 請求項8〜10のいずれか一項に記載の処理装置を備え、
    該処理装置により、前記エネルギビームを照射して前記物体を露光することを特徴とするリソグラフィシステム。
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