JP4834193B2 - 電極構造体の製造方法、電極構造体およびコンデンサ - Google Patents

電極構造体の製造方法、電極構造体およびコンデンサ Download PDF

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Description

本発明は、一般的には電極構造体の製造方法に関し、特定的にはコンデンサ等の電極の材料として用いられる電極構造体の製造方法、電極構造体、および、その電極構造体を備えたコンデンサに関するものである。
たとえば、特開昭62−222512号公報(特許文献1)に記載されているように、高誘電率を有する誘電体材料は、コンデンサ、半導体素子、発光素子等の電子材料に広く用いられている。
コンデンサは二つの電極、すなわち陽極と陰極とを備えている。電解コンデンサの陽極材料としては、表面に絶縁酸化被膜を生成することが可能なアルミニウム、タンタル等の弁金属(バルブ金属ともいう)が用いられる。ここで、バルブ金属とは、陽極酸化により、酸化被膜で覆われる金属のことをいい、アルミニウム、タンタル、ニオブ、チタン、ハフニウム、ジルコニウム、亜鉛、タングステン、ビスマス、アンチモン等が挙げられる。陰極材料としては、電解液、無機半導体、有機導電性物質または金属薄膜のいずれかが用いられる。陰極材料が電解液の場合には、陰極端子として表面積を拡大したアルミニウム箔が使用されることが多い。
コンデンサの静電容量を増加させるために従来からいくつかの方法が提案されている。
たとえば、特開2004−259932号公報(特許文献2)には、陽極および陰極端子の表面積を拡大する方法として、アルミニウム箔の表面にPbを含む結晶性酸化物を均一に分布するように形成してエッチング時の表面溶解を抑制することによってエッチング後に拡大された表面積を得る方法が記載されている。
また、たとえば、特開2003−55796号公報(特許文献3)には、密着性が高く厚い皮膜を形成する方法として、アルミニウム基材の表面にチタン‐リン系複合酸化物皮膜を付着させる方法が記載されている。
さらに、たとえば、特開平10−182221号公報(特許文献4)には、容量性素子を構成するために用いられるものとして、誘電率の温度係数がより小さい物品が記載されている。
さらにまた、たとえば、特開平11−317331号公報(特許文献5)には、電解コンデンサのフォイル電極の表面積を増大させる方法として、約10-3トール〜約10-2トールの圧力を有する不活性雰囲気内に基材を配置するステップと、基材に表面構造体を与えるために、不活性雰囲気下で基材上にバルブ金属を蒸着させるステップとを含む方法が記載されている。しかしながら、蒸着によりバルブ金属を含む誘電体層を形成する方法では、高真空を保持する必要があるだけでなく、均一な厚さの誘電体層を工業的に形成することは困難である。
ところで、ゾルゲル法を用いると、蒸着法と比較して、バルブ金属を含む誘電体層を形成することが容易であり、均一な厚さの誘電体層を工業的に形成することができる。しかしながら、ゾルゲル法で得られる誘電体層は、誘電体前駆物質を加熱して誘電体層を形成する工程中でクラック等の欠陥が生じやすいので、基材であるアルミニウムとの密着性が弱くなる、所望の耐電圧が得られなくなる等の問題があった。
上記の問題を解決する方法として、たとえば、国際公開第02/062569号パンフレット(特許文献6)には、基体上に酸化物層を有する構造体の製造方法が記載されている。この方法は、酸化物層用塗布液を調製する塗布液調製工程と、塗布液調製工程とは別に基体表面を前処理して前処理済基体を得る基体表面前処理工程と、前処理済基体に酸化物層用塗布液を塗布して塗布基体を得る塗布工程と、塗布基体を焼成して基体上に酸化物層を形成する焼成工程とを有し、基体表面前処理工程が、基体の表面を1次元または2次元的な規則構造を有する面とする第1の処理を含む。
しかしながら、この方法によっても、所望の耐電圧を維持した上で、密着性に優れ、高い静電容量が得られる電極構造体を得ることは困難であった。
そこで、基材であるアルミニウム材と誘電体層の密着性を改善するために、バルブ金属を含む誘電体前駆物質をアルミニウム材の表面上に形成した後、炭化水素雰囲気中で加熱することにより、アルミニウム材の表面上にバルブ金属を含む誘電体層と、アルミニウム材と誘電体層との間にアルミニウムと炭素を含む介在層とを形成することによって電極構造体を製造して、電極構造体においてアルミニウム材と誘電体層との密着性を高める方法が国際公開第2007/055121号パンフレット(特許文献7)に記載されている。
特開昭62−222512号公報 特開2004−259932号公報 特開2003−55796号公報 特開平10−182221号公報 特開平11−317331号公報 国際公開第02/062569号パンフレット 国際公開第2007/055121号パンフレット
しかしながら、国際公開第2007/055121号パンフレット(特許文献7)に記載の電極構造体の製造方法では、炭化水素雰囲気中で加熱することにより形成されるアルミニウムと炭素を含む介在層に起因して、漏れ電流が増加する、得られた電極構造体が電解質に接することにより電気的な短絡が発生する、という問題があった。国際公開第2007/055121号パンフレット(特許文献7)に記載の方法で得られた電極構造体を特に固体電解コンデンサの陽極として利用した場合には、上記の電気的な短絡が顕著に見られた。
また、炭化水素雰囲気中で加熱することにより、バルブ金属を含む誘電体物質の粒子等の表面または全てが還元される。この還元された部位を通じて漏れ電流が増大する可能性がある。この問題を解消するために、電極構造体をさらに陽極酸化することにより、バルブ金属を含む誘電体物質の粒子等の表面に酸化被膜を形成することが考えられる。しかし、電極構造体をさらに陽極酸化しても、アルミニウムと炭素を含む介在層が形成された部位には酸化被膜が形成されず、アルミニウムと炭素を含む介在層が形成された部位が露出しないように過剰に陽極酸化してしまうと、容量が著しく低下する結果となる。そのため、高い静電容量を維持したまま、上記の電気的な短絡を防止することは困難であり、漏れ電流の抑制にも限界があった。
以上のことから、国際公開第2007/055121号パンフレット(特許文献7)に記載の方法で得られる電極構造体は、コンデンサの陰極としての利用に限定され、陽極としての利用は事実上困難であった。
そこで、本発明の目的は、上述の問題点を解決することであり、漏れ電流を抑制することができ、高い静電容量を有し、電解質に接した場合の電気的な短絡が抑制され、コンデンサの陽極としても利用が可能な電極構造体およびその製造方法、ならびにその電極構造体を備えたコンデンサを提供することである。
本発明者は、従来技術の問題点を解決するために鋭意研究を重ねた結果、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層を備えたアルミニウム材を特定条件で加熱することによって上記の目的を達成することが可能な電極構造体を得ることができることを見出した。このような発明者の知見に基づいて本発明はなされたものである。
本発明に従った電極構造体の製造方法は、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層をアルミニウム材の表面上に形成する被覆層形成工程と、被覆層が形成されたアルミニウム材を、炭素を含まない還元性雰囲気中で加熱する還元加熱工程とを備える。
本発明の電極構造体の製造方法において、還元性雰囲気は、水素を含む雰囲気であることが好ましい。
また、本発明の電極構造体の製造方法において、還元加熱工程は、450℃以上660℃未満の温度範囲で行われることが好ましい。
本発明の電極構造体の製造方法は、還元加熱工程の後、アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱する酸化加熱工程をさらに備えてもよい。
上記の酸化加熱工程の代わりに、本発明の電極構造体の製造方法は、還元加熱工程の後、アルミニウム材を陽極酸化する陽極酸化工程をさらに備えてもよい。
本発明に従った電極構造体は、アルミニウム材と、アルミニウム材の表面上に形成された、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層と、アルミニウム材と被覆層との間に形成された、アルミニウムと酸素を含む介在層とを備える。
また、本発明の電極構造体において、介在層は、アルミニウム材の表面の少なくとも一部の領域に形成されていることが好ましい。
さらに、本発明の電極構造体において、介在層は、アルミニウム酸化物であることが好ましい。
本発明の電極構造体において、バルブ金属は、マグネシウム、トリウム、カドミウム、タングステン、錫、鉄、銀、シリコン、タンタル、チタン、ハフニウム、アルミニウム、ジルコニウム、および、ニオブから群より選ばれた一種以上であることが好ましい。
また、本発明の電極構造体において、被覆層は、バルブ金属を含む粒子から構成され、導電性部分が、導電性部分以外の部分と異なる酸化数を有し、かつ、上記粒子の少なくとも一部に存在することが好ましい。
さらに、本発明の電極構造体において、上記粒子は、内部と、内部よりも外側に位置する最外表面とを含み、最外表面の少なくとも一部が、内部よりも酸化された誘電体を含むことが好ましい。
本発明に従ったコンデンサは、上述の電極構造体を備える。
本発明によれば、漏れ電流を抑制することができ、高い静電容量を有し、電解質に接した場合の電気的な短絡が抑制される電極構造体を得ることができる。また、好ましくは、耐電圧を有するように構成することができるので、コンデンサの陽極としても利用が可能な電極構造体を得ることができる。
実施例6の被覆層形成工程後において誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材の断面を電界放射型走査電子顕微鏡によって観察した写真である。 実施例6で得られた電極構造体の断面を電界放射型走査電子顕微鏡によって観察した写真である。 実施例6で得られた電極構造体の断面において、エネルギー分散型X線分析を行った箇所としてポイント(point)1および2を示す、走査透過型電子顕微鏡で断面観察した写真である。 実施例5の被覆層形成工程後において誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材、および、実施例5〜7で得られた電極構造体のX線回折結果を示す図である。 実施例7と8で得られた電極構造体のX線回折結果を示す図である。 実施例6、9、10で得られた電極構造体に直流定電流を流したときの電圧値の変化を示す図である。
(電極構造体の製造方法)
本発明の電極構造体の製造方法は、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層をアルミニウム材の表面上に形成する被覆層形成工程と、被覆層が形成されたアルミニウム材を、炭素を含まない還元性雰囲気中で加熱する還元加熱工程とを備える。
以下、本発明の製造方法について詳細に説明する。
(被覆層形成工程)
本発明の電極構造体の製造方法においては、まず、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層をアルミニウム材の表面上に形成する被覆層形成工程を行なう。
基材としてのアルミニウム材の表面上に、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層を形成する方法は特に限定されないが、ゾルゲル法が好適に採用される。たとえば、バルブ金属元素を含むアルコキシドの有機化合物または金属塩の加水分解および重縮合を利用して、誘電体前駆物質としての酸化物前駆体粒子を含む溶液(ゾル)からゲル化させた塗布液を調整し、アルミニウム材の表面上に塗布すればよい。あるいは、バルブ金属含有粒子を溶液中でエマルジョン化させた塗布液を調整し、アルミニウム材の表面上に塗布すればよい。塗布の方法は特に限定されず、スピンコーティング法、バーコーティング法、フローコーティング法またはディップコーティング法が適宜採用される。塗布することによって形成された被覆層の厚みは、コーティング回数、塗布液の組成および濃度により制御することができる。このようにして得られたバルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材を、必要であれば乾燥する。
(還元加熱工程)
本発明の製造方法においては、上記の被覆層形成工程に続いて、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層が形成されたアルミニウム材を、炭素を含まない還元性雰囲気中で加熱する還元加熱工程を行なう。
還元性雰囲気としては特に限定されず、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材が配置された空間に還元性物質が存在すればよく、還元性物質は液体、気体等のいずれの状態で用いてもよい。たとえば、還元性物質がガス状である場合には、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材の加熱処理が行なわれる密閉空間中に、還元性物質を単独で充填してもよく、または、還元性物質を不活性ガスとともに充填すればよい。また、還元性物質が液体である場合には、その密閉空間中で気化するように、還元性物質を単独で充填してもよく、または、還元性物質を不活性ガスとともに充填してもよい。
還元性物質としては、特に限定されず、水素、アンモニア、ヒドラジン、硫化水素等が挙げられ、その中でも水素が好適に利用される。不活性ガスとしては、特に限定されず、具体的には、窒素、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等が挙げられる。
加熱温度は加熱対象物であるアルミニウム材の組成や、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層の組成や厚み等に応じて適宜設定すればよいが、通常は450℃以上660℃未満の範囲内が好ましく、530℃以上640℃以下の範囲内で行なうのがより好ましい。加熱温度を450℃以上とすることにより、炭素を含まない還元性雰囲気中で加熱された、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層の少なくとも一部が還元されることになる。ただし、本発明の製造方法において、450℃未満の温度で、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材を加熱することを排除するものではなく、少なくとも300℃を超える温度で、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材を加熱すればよい。加熱時間は、加熱温度等にもよるが、一般的には1時間以上100時間以下の範囲内であるのが好ましい。
この還元加熱工程を行なうことにより、アルミニウム材の表面上に、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層が形成される。この導電性部分は、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層の少なくとも一部が還元された部分である。アルミニウム材と被覆層との間には、アルミニウムと炭素を含む介在層が形成されず、アルミニウムと酸素を含む介在層が形成される。このようにして、アルミニウムと炭素を含む介在層が形成されないので、漏れ電流を抑制することができ、かつ、電解質に接した場合の電気的な短絡を抑制することが可能な電極構造体を得ることができる。また、被覆層は導電性部分を有するので、導電性部分を有していない場合に比べて、高い静電容量を有する。
(酸化加熱工程)
前述の還元加熱工程の後に、得られた本発明の電極構造体を酸化性雰囲気中でさらに加熱する酸化加熱工程を行なってもよい。
この酸化加熱工程において、酸化性雰囲気とは、導電性部分を有する被覆層が表面に形成されたアルミニウム材を配置する空間に酸素が存在すればよく、酸素を単独で充填してもよく、または、酸素を非還元性ガスとともに充填してもよい。酸化性雰囲気としては酸素を2〜50体積%含む空間であることが好ましい。
加熱温度は、電極構造体に要求される耐電圧に応じて適宜設定すればよいが、通常は500℃以下の範囲内が好ましく、200℃以上400℃以下の範囲内であるのがより好ましい。加熱時間は、加熱温度等にもよるが、一般的には10秒以上50時間以下の範囲内であるのが好ましい。
この酸化加熱工程を行なうことにより、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層が形成され、被覆層の少なくとも一部が還元された部位を有するとともに、被覆層を構成する粒子の最外表面の少なくとも一部が、粒子の内部よりも酸化された誘電体を有することになる。このようにして得られた電極構造体は耐電圧を有する。
(陽極酸化工程)
前述の加熱工程の後に、得られた本発明の電極構造体をさらに陽極酸化する陽極酸化工程を行なってもよい。
この陽極酸化工程を行なうことにより、被覆層を酸化すること、または、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層に生じたクラック等の欠損部を補填することができる。陽極酸化工程は特に限定されないが、アジピン酸アンモニウム等の溶液中で、1V以上100V以下の電圧で行なえばよい。また、この陽極酸化工程を行なっても、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層が形成され、被覆層の少なくとも一部が還元された部位を有するとともに、被覆層を構成する粒子の最外表面の少なくとも一部が、粒子の内部よりも酸化された誘電体を有することになる。このようにして得られた電極構造体も耐電圧を有する。
なお、本発明の製造方法によって得られた電極構造体は、コンデンサの陽極材料だけでなく、陰極材料にも適用することができる。
本発明の製造方法において用いられるアルミニウム材、バルブ金属については、以下で説明する。
(アルミニウム材)
本発明の一つの実施形態として、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層が形成される基材としてのアルミニウム材は、特に限定されず、純アルミニウムまたはアルミニウム合金の箔を用いることができる。このようなアルミニウム材は、アルミニウム純度が「JIS H 2111」に記載された方法に準じて測定された値で98質量%以上のものが好ましい。本発明で用いられるアルミニウム材は、その組成として、鉛(Pb)、珪素(Si)、鉄(Fe)、銅(Cu)、マンガン(Mn)、マグネシウム(Mg)、クロム(Cr)、亜鉛(Zn)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、ガリウム(Ga)、ニッケル(Ni)およびホウ素(B)の少なくとも1種の合金元素を必要範囲内において添加したアルミニウム合金、または、上記の不可避的不純物元素の含有量を限定したアルミニウムも含む。アルミニウム材の厚みは、特に限定されないが、一般的には5μm以上200μm以下の範囲内とするのが好ましい。
上記のアルミニウム材は、公知の方法によって製造されるものを使用することができる。たとえば、上記の所定の組成を有するアルミニウムまたはアルミニウム合金の溶湯を調製し、これを鋳造して得られた鋳塊を適切に均質化処理する。その後、この鋳塊に熱間圧延と冷間圧延を施すことにより、基材となるアルミニウム材を得ることができる。なお、上記の冷間圧延工程の途中で、150℃以上400℃以下の温度範囲内で中間焼鈍処理を施してもよい。
また、前述したバルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層を形成する工程(被覆層形成工程)の前に、アルミニウム材に適宜前処理を施してもよい。
(バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層)
本発明の電極構造体は、上述のように、アルミニウム材の表面上には、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層が形成されている。被覆層は導電性部分を有するので、導電性部分を有していない場合に比べて、高い静電容量を有する。
バルブ金属としては特に限定されず、マグネシウム、トリウム、カドミウム、タングステン、錫、鉄、銀、シリコン、タンタル、チタン、ハフニウム、アルミニウム、ジルコニウムおよびニオブ等が挙げられるが、特に、チタン、タンタル、ハフニウム、ジルコニウムまたはニオブが好適に使用される。
導電性部分を有する被覆層の厚みは、特に限定されないが、0.01μm以上100μm以下であることが好ましく、さらには0.05μm以上20μm以下であることが好ましい。この範囲内であれば、工業的生産性を考慮した上で、高い静電容量を確保できる。
また、導電性部分を有する被覆層は、バルブ金属を含む粒子から構成されていることが好ましい。
上記粒子の形状、大きさは特に限定されないが、導電性部分を有する被覆層の表層からアルミニウム材の表面に近づくにつれて粒子の大きさが小さくなっていくことが好ましい。導電性部分を有する被覆層の表層からアルミニウム材の表面に近づくにつれて粒子の大きさが小さくなっていくことにより、被覆層の表層では粒子が大きく、反対側のアルミニウム材の表面と接する界面では粒子が細かい。被覆層の表層では粒子が大きいため、粒子間の空隙も大きくなり、電極構造体として用いる際、導電性液体物質を浸入させやすくする。反対側のアルミニウム材の表面と接する界面では粒子が細かいため、緻密な層を形成する。これにより、被覆層とアルミニウム材との密着性を高めるという効果がある。さらに、粒子の大きさとしては、粒子径が1nm以上1μm以下であることが好ましい。被覆層を構成する粒子の径が上記範囲内であれば、アルミニウム材の表面と接する界面で被覆層とアルミニウム材との密着性を高めるという点と、電極構造体として静電容量を増大させるために粒子の表面積を拡大させるという点とを両立させる上で有利である。なお、粒子径は走査透過型電子顕微鏡(STEM:Scanning Transmission Electron Microscopy)により断面観察した写真から任意の粒子50個を選び出して粒子径を算出し、その平均値により求められる。
なお、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層は、バルブ金属を含む導電性部分ですべての部分が構成されてもよく、あるいは、バルブ金属を含む誘電性部分と、バルブ金属を含む導電性部分とから構成されてもよい。
被覆層がバルブ金属を含む粒子から構成されている場合、導電性部分が、導電性部分以外の部分と異なる酸化数を有し、かつ、当該粒子の少なくとも一部に存在することが好ましい。ここで、「一部」とは、複数個の粒子のうち、一つの粒子に着目した場合のその一つの粒子中の一部を意味する。一つの粒子の一部分が導電性を有していれば、その他の部分は導電性を有していなくてもよい。
具体的には、たとえば、上述のようにバルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層がゾルゲル法により形成された場合であって還元加熱工程前には、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層は導電性を有していない。しかし、還元加熱工程を経ると、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層を構成する粒子の少なくとも一部が還元されて、導電性部分を有する被覆層が形成されることになる。この場合、導電性部分が、被覆層を構成する粒子の少なくとも一部に存在することになる。導電性部分が、被覆層を構成する粒子の少なくとも一部に存在することにより、導電性部分が粒子に存在しない場合に比べて、高い静電容量を有する。
バルブ金属を含む粒子は、バルブ金属を含むものであれば金属単体、酸化物、水酸化物、硫化物、窒化物等、どのようなものであってもよいが、前述のアルミニウム材の表面への被覆層の形成しやすさ(たとえば、前述のゾルゲル法のように簡便な方法で形成できること)を考慮すれば、酸化物であることが好ましい。
バルブ金属を含む酸化物としては、マグネシウム、トリウム、カドミウム、タングステン、錫、鉄、銀、シリコン、タンタル、チタン、ハフニウム、アルミニウム、ジルコニウムおよびニオブ等の酸化物が挙げられる。
たとえば、バルブ金属を含む酸化物がチタンの酸化物であれば、Ti25、TiO2、Ti23、TiO等が挙げられる。これらの酸化チタンのうち、TiO、Ti23等のTin2n-1で表記される低次酸化チタン類は比較的良好な導電性を示すといわれている。したがって、還元加熱工程後に形成される、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層が、チタンの酸化物を含む粒子で構成される場合には、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層を構成する粒子の少なくとも一部が還元されることにより、上述のような導電性を示す低次酸化チタン類が、被覆層を構成する粒子の少なくとも一部に存在するものと推察される。いいかえれば、導電性部分は、導電性部分以外の部分と異なる酸化数を有する(導電性部分の酸化数は、導電性部分以外の部分の酸化数よりも低い(小さい値である))と推察される。このことから、被覆層を構成する粒子は、低い酸化数を有する低次酸化物からなる導電性部分と、高い酸化数を有する高次酸化物からなる誘電性部分とから構成されていてもよく、被覆層を構成する粒子は、低い酸化数を有する低次酸化物からなる導電性部分のみで構成されていてもよいといえる。
一方、還元加熱工程後に酸化加熱工程または陽極酸化工程を行った場合には、(導電性を有する被覆層)を構成する(バルブ金属を含む粒子)の状態はさらに変化する。
具体的には、当該粒子は、内部と、内部よりも外側に位置する最外表面とを含み、その最外表面の少なくとも一部が、内部よりも酸化された誘電体を有することになる。これにより、電極構造体は耐電圧を有する。
したがって、上述のチタンの酸化物を例にとると、還元加熱工程により、バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層を構成する粒子の少なくとも一部が還元されて、TiO、Ti23等のTin2n-1で表記される比較的良好な導電性を示す低次酸化チタン類に変化するが、その後の酸化加熱工程または陽極酸化工程により、当該粒子が酸化され、当該粒子の最外表面の少なくとも一部が当該粒子の内部よりも酸化された状態(いいかえると酸化数が高次である状態)になり、最外表面の少なくとも一部は誘電体に変化していると推察される。このことから、被覆層を構成する粒子は、高い酸化数を有する高次酸化物からなる誘電性部分(内部)と、低い酸化数を有する低次酸化物からなる導電性部分(中間部)と、高い酸化数を有する高次酸化物からなる誘電性部分(最外表面)とから構成されていてもよく、被覆層を構成する粒子は、低い酸化数を有する低次酸化物からなる導電性部分(内部)と、高い酸化数を有する高次酸化物からなる誘電性部分(最外表面)とから構成されていてもよいといえる。
なお、酸化数の違う酸化物が形成されていることは、たとえば、電極構造体のX線回折(XRD:X-ray diffraction)を行なうことにより確認できる。
(介在層)
本発明の電極構造体は、アルミニウム材と被覆層との間にアルミニウムと酸素を含む介在層とを備える。この介在層は、上述の還元加熱工程を経ることで形成される。この介在層が存在することにより、アルミニウム材と被覆層の密着性を高めるという効果を奏する。また、この介在層は、炭素を含まないので、漏れ電流が増大する原因にならず、電解質に接した場合に電気的に短絡する原因にもならない。
介在層は、アルミニウム材の表面の少なくとも一部の領域に形成されていることが好ましい。また、介在層はアルミニウム酸化物であることがより好ましい。
なお、通常、アルミニウム材の表面は、自然に形成されるアルミニウムの酸化被膜(自然酸化被膜)を有している。このことから、本発明の電極構造体の製造方法における各工程を実施する前のアルミニウム材の表面はアルミニウムの自然酸化被膜を有しているが、介在層を構成するアルミニウム酸化物は、上記の自然酸化被膜とは明らかに異なる態様を示す。具体的には、還元加熱工程を経ているので、通常のアルミニウム材の表面における酸化が抑制されると予想されるが、本発明の電極構造体では、アルミニウム材と被覆層との間にアルミニウムと酸素を含む介在層が、アルミニウム材の自然酸化皮膜よりも厚く、局所的に形成されている。還元加熱工程を経ることにより介在層が形成される理由は定かではないが、おそらく、還元加熱工程において、被覆層に含まれる酸素、または、還元加熱時の雰囲気中に残存する酸素がアルミニウム材に含まれるアルミニウムと反応して、アルミニウム材と導電性部分を有する被覆層との間にアルミニウムと酸素を含む介在層が形成されたものと推測される。
また、介在層の形状は特に限定されないが、たとえば、結晶核状のものがアルミニウム材と被覆層との間に分散している形態の介在層は、被覆層とアルミニウム材の界面での電気抵抗の上昇を抑制するという点で好ましい。
さらに、介在層の厚みも特に限定されないが、たとえば、10nm以上500nm以下の厚みを有する介在層は、電気抵抗の上昇を防ぐという点で好ましい。
(コンデンサ)
本発明の電極構造体は、コンデンサの電極材料として使用できる。コンデンサの種類は特に限定されないが、たとえば、固体電解コンデンサ、液体電解コンデンサ等が挙げられる。また、本発明の電極構造体は、コンデンサの陰極として利用できるだけでなく、陽極としても利用できる。
以下の実施例1〜10と比較例1〜4に従って電極構造体を作製した。
(実施例1、比較例1)
厚みが50μmで純度が99.3質量%のアルミニウム箔をチタンアルコキシド溶液に浸漬し、両面に厚みが0.15μmの誘電体前駆物質からなる被覆層を形成した。
チタンアルコキシド溶液の組成は、Ti(n−OC494:0.15モル、CH3COCH2COCH3:0.45モル、C25OH:18モル、H2O:0.3モルとした。湿度が40%以下の環境下で、上記のアルミニウム箔を上記のチタンアルコキシド溶液に3秒間浸漬した後、空気中にて温度100℃で10分間加熱乾燥させた。上記の浸漬処理と加熱処理を3回繰り返して、誘電体前駆物質からなる被覆層を形成した。
その後、誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材を、実施例1では水素ガス雰囲気中にて、比較例1ではメタンガス雰囲気中にて、それぞれ、温度600℃で10時間保持して電極構造体を得た。
(実施例2)
実施例1で得られた電極構造体を、空気中にて温度300℃で10分間保持し、実施例2の電極構造体を得た。
(実施例3)
実施例1で得られた電極構造体を電圧2Vで陽極酸化することにより、実施例3の電極構造体を得た。なお、陽極酸化条件は、温度が85℃の15質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で、50mA/cm2の直流電流を流し、電圧が2Vに達した後10分間保持することにした。
(実施例4)
実施例2で得られた電極構造体を電圧2Vで陽極酸化することにより、実施例4の電極構造体を得た。なお、陽極酸化条件は、温度が85℃の15質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で、50mA/cm2の直流電流を流し、電圧が2Vに達した後10分間保持することにした。
(実施例5〜7)
実施例1と同じアルミニウム箔およびチタンアルコキシド溶液を使用し、実施例1で行った浸漬処理と加熱処理を6回〜10回程度繰り返して、両面に厚みが1.0μmの誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材を、水素ガス雰囲気中にて、温度600℃で5時間保持、20時間保持、40時間保持して、それぞれ順に実施例5、実施例6、実施例7の電極構造体を得た。
(実施例8)
実施例7で得られた電極構造体を、空気中にて温度350℃で2分間保持し、実施例8の電極構造体を得た。
(実施例9、10)
実施例6で得られた電極構造体を、空気中にて、実施例9では温度300℃で20分間保持、実施例10では温度350℃で20分間保持して電極構造体を得た。
(比較例2)
比較例1で得られた電極構造体を空気中にて温度300℃で10分間保持し、比較例2の電極構造体を得た。
(比較例3)
比較例1で得られた電極構造体を電圧2Vで陽極酸化することにより、比較例3の電極構造体を得た。なお、陽極酸化条件は、温度が85℃の15質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で、50mA/cm2の直流電流を流し、電圧が2Vに達した後10分間保持することにした。
(比較例4)
厚みが100μmで純度が99.9質量%のアルミニウム箔を交流エッチングし、電圧2Vで陽極酸化することにより、比較例4の電極構造体を得た。
交流エッチング方法は、次の条件の一次電解エッチング、化学エッチングおよび二次電解エッチングを順に行った。
<一次電解エッチング>
電解液組成:(12wt%塩酸+1wt%硫酸+100g塩化アルミニウム)/リットル
温度:50℃
電流波形:正弦波交流
周波数:60Hz
電流密度:200mA/cm2
時間:60秒
<化学エッチング>
電解液組成:(20wt%塩酸+3wt%硫酸+100g塩化アルミニウム)/リットル
温度:60℃
時間:120秒
<二次電解エッチング>
電解液組成:(12wt%塩酸+1wt%硫酸+100g塩化アルミニウム)/リットル
温度:30℃
電流波形:正弦波交流
周波数:60Hz
電流密度:160mA/cm2
時間:300秒
陽極酸化条件は、温度が85℃の15質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で、50mA/cm2の直流電流を流し、電圧が2Vに達した後10分間保持することにした。
以上で得られた実施例1〜4と比較例1〜4の電極構造体については静電容量と抵抗値を、実施例6、9、10の電極構造体については静電容量と定電流印加時の電圧値を次のようにして評価し、実施例6の電極構造体については断面観察、実施例5〜8の電極構造体については組織構造解析を次のようにして行った。
[断面観察]
高分解能の電界放射型走査電子顕微鏡(FE-SEM: field emission SEM)(Carl Zeiss製Ultra55)を用いて行った。
実施例6において、(1)被覆層形成工程後に誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材の断面、および、(2)その後の還元加熱工程で水素ガス雰囲気中にて温度600℃で20時間保持して得られた実施例6の電極構造体の断面を電界放射型走査電子顕微鏡によってそれぞれ観察した写真を図1および図2に示す。
図1において上に示す写真が二次電子像、下に示す写真が反射電子像である。図1から、被覆層形成工程後では、アルミニウム材の表面上に形成された被覆層中に、バルブ金属を含む誘電体前駆物質である、粒径が50nm未満の細かな粒子が均一に存在していることがわかる。
また、図2においても上に示す写真が二次電子像、下に示す写真が反射電子像である。図2から、還元加熱工程後では、アルミニウム材の表面上に形成された被覆層中に、バルブ金属を含む誘電体前駆物質である粒子が粒成長して、粒径が200nm未満の粒子が存在し、被覆層の表層からアルミニウム材の表面に近づくにつれて粒径が小さくなることがわかる。また、図2に示す反射電子像では、アルミニウムとの色の違いから、アルミニウム材と被覆層の間の介在層中に、アルミニウム材と異なる組成の化合物が分散した形態で存在していることがわかる。
また、実施例1の電極構造体において、高分解能の走査透過型電子顕微鏡(STEM:Scanning Transmission Electron Microscopy)(FEI製TITAN80‐300)を用いて、アルミニウム材と被覆層の間の介在層中に存在する化合物の特定を行った。
走査透過型電子顕微鏡で断面観察し、アルミニウム材中と介在層中の2箇所についてエネルギー分散型X線分析(EDX:Energy Dispersive X-ray spectroscopy)を行った。測定箇所を図3、解析結果を表1に示す。
図3は、STEMで観察された実施例1の電極構造体の高角度散乱暗視野像(HAADF:high-angle annular dark-field)を示す。図3に示す像は、図2に示すFE-SEMの反射電子像とはコントラストが逆である。図3において、point1が介在層中、point2がアルミニウム材中の分析点を示す。
表1は、図3で示された各pointにおけるアルミニウム成分と酸素成分の定量分析結果を示す。
表1から、還元加熱工程後に形成される介在層中(point1)では、アルミニウムと酸素が約2:3の原子比率で検出されるので、アルミニウム材中(point2)と異なる組成で介在層中に存在する化合物はアルミニウム酸化物(Al23)であることがわかる。
[組織構造解析]
実施例5の被覆層形成工程後に誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材、および、水素ガス雰囲気中にて温度600℃で各時間保持した実施例5〜7の電極構造体について、X線回折(XRD:X-ray diffraction)(Rigaku製RINT2000)を行った結果を図4に示す。X線回折は、Cu−Kα線を用い、加速電圧が40kVで、走査軸2θを5°から80°までの範囲とし、薄膜X線回折法によって行った。
図4の一番上の曲線は、実施例5の被覆層形成工程後に誘電体前駆物質からなる被覆層が表面に形成されたアルミニウム材のX線回折ピーク強度を示す。この曲線から、アルミニウム材のアルミニウムのピークと、バルブ金属を含む誘電体前駆物質としてのTiO2(アナターゼ)のピークとが検出されたことがわかる。
図4の下3つの曲線は、上から順に実施例5〜7の電極構造体のX線回折ピーク強度を示す。これらの曲線から、すべて、アルミニウムのピークとTiO2(アナターゼ)のピークとともに、バルブ金属を含む誘電体前駆物質の少なくとも一部が還元されて、導電性のチタン酸化物[TiXY(X=1、Y=2を除く)]のピークが検出されたことがわかる。また、還元加熱保持時間を長くすると、バルブ金属を含む誘電体前駆物質としてのTiO2(アナターゼ)のピーク強度が導電性のチタン酸化物のピーク強度に対して相対的に小さくなり、還元が進んでいることがわかる。以上のことから、被覆層は、還元加熱工程後、少なくとも一部が還元されて、導電性のチタン酸化物部分を有することがわかる。
実施例7、実施例8の電極構造体についてX線回折を行った結果を図5に示す。図5の上の曲線は実施例7の電極構造体のX線回折ピーク強度を示し、図5の下の曲線は実施例8の電極構造体のX線回折ピーク強度を示す。図5から、実施例8のX線回折ピーク強度では、実施例7のX線回折ピーク強度よりも、バルブ金属を含む誘電体前駆物質のTiO2(アナターゼ)のピークと導電性のチタン酸化物のピークがブロードになり、導電性のチタン酸化物のピークが全体的に小さくなり、一部で消失しているものもあることがわかる。これは、実施例8では酸化加熱を行っているため、一部、導電性のチタン酸化物が酸素と反応し、酸化されているからであるとわかる。以上のことから、被覆層は、還元加熱工程にて還元されて形成された導電性のチタン酸化物部分の少なくとも一部が、酸化加熱工程後において酸化されて、誘電体部分を有することがわかる。
[定電流印加時の電圧値]
実施例6、9、10で作製した電極構造体の被覆層上の一部に被覆層の露出面積が1cm2となるようにマスキングを行った。サンドペーパーを用いて、この試料の端部において表層の被覆層を削り落としてアルミニウム材部を露出させた。このようにして作製された試験試料のアルミニウム材部に電気化学システム(北斗電工株式会社製 HZ−3000)の作用電極端子を接続し、厚みが150μmで純度が99.99質量%の高純度アルミニウム箔に参照電極と対極の端子とを接続して、温度が25℃の15質量%アジピン酸アンモニウム水溶液中で、0.1mA/cm2の直流定電流を流し、その際の電圧値を5分間測定した。
測定結果を図6に示す。図6に示すように、実施例6(600℃で20時間保持‐還元加熱後)の電極構造体では電圧値はゆるやかに上昇し続けるが、実施例9(300℃で20分間保持‐酸化加熱後)と実施例10(350℃×20分保持‐酸化加熱後)の電極構造体では電圧値が急激に立ち上がった後、ほとんど上昇しない。このことから、実施例9と10で得られた電極構造体では、酸化加熱工程で酸化された部分が誘電体として機能していることがわかる。また、実施例10のように酸化加熱温度を高くすると、実施例9に比べて、立ち上がり後の電圧値が大きくなり、酸化加熱工程での酸化が進んでいることがわかる。以上のことから、酸化加熱工程を行なうことにより、電極構造体が耐電圧を有するため、バルブ金属を含有する被覆層を構成する粒子等の最外表面の少なくとも一部が、内部よりも酸化された誘電体を有することがわかる。
ここで、実施例6、9、10と比較例4の電極構造体について、EIAJ規格に定める電解コンデンサ用極低圧用化成箔の静電容量測定方法に基づき、静電容量の評価を行った結果を表2に示す。
表2から、実施例9、10の電極構造体の静電容量が、実施例6の電極構造体よりも低いが、比較例4の電極構造体に比べると、非常に高い値を示していることがわかる。
[静電容量]
実施例1〜4、比較例1〜4の電極構造体についても、EIAJ規格に定める電解コンデンサ用極低圧用化成箔の静電容量測定方法に基づき、静電容量の評価を行った。
[抵抗値]
実施例1〜4、比較例1〜4の電極構造体を陽極とし、被覆層上の一部に被覆層の露出面積が1cm2となるようにマスキングを行い、露出した被覆層上に、導電性高分子のモノマーとして3,4−エチレンジオキシチオフェンと、酸化剤であるp−トルエンスルホン酸第二鉄と、溶媒のエタノールとを混合した溶液を塗布した後に、105℃の温度で1時間加熱して化学重合させることによって、陰極である固体電解質層を形成した。その上に陰極引出層であるカーボン層を形成し、さらにカーボン層の上に銀層を形成した。サンドペーパーを用いて、この試料の固体電解質層/カーボン層/銀層を形成していない一部において表層の被覆層を削り落としてアルミニウム部を露出させた。このようにして作製された試験試料のアルミニウム部と銀層の各表面に、LCRメーター(日置電機株式会社製 LCRハイテスタ3522−50)の各端子を押し当て、周波数120Hz、測定電圧0.05Vrmsの条件で抵抗値を測定した。なお、各端子を押し当てる部位の間の距離は3cmとした。抵抗値が高いほど、電極構造体の表面に漏れ電流の少ない、健全な被膜が形成されているといえる。また、コンデンサの陽極として一般的に用いられる、化成エッチド箔である比較例4と同等以上の抵抗値であれば問題ないといえる。
以上の評価結果を表3に示す。
表3から、本発明の実施例1〜4で得られた電極構造体によれば、比較例1〜3で得られた電極構造体に比べて、同等の静電容量を維持したまま、抵抗の高い(漏れ電流の少ない)被膜が形成されていることがわかる。また、本発明の実施例1〜4で得られた電極構造体によれば、比較例4で得られた電極構造体に比べて、非常に高い静電容量を示し、抵抗値が同等以上であることがわかる。
以上に開示された実施の形態と実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は、以上の実施の形態と実施例ではなく、請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正と変形を含むものと意図される。
本発明によれば、漏れ電流を抑制することができ、高い静電容量を有し、電解質に接した場合の電気的な短絡が抑制される電極構造体を得ることができる。また、好ましくは耐電圧を有するように構成することにより、コンデンサの陽極としても利用が可能な電極構造体を得ることができる。

Claims (12)

  1. バルブ金属を含む誘電体前駆物質からなる被覆層をアルミニウム材の表面上に形成する被覆層形成工程と、
    前記被覆層が形成された前記アルミニウム材を、炭素を含まない還元性雰囲気中で加熱する還元加熱工程と、
    を備えた、電極構造体の製造方法。
  2. 前記還元性雰囲気は、水素を含む雰囲気である、請求項1に記載の電極構造体の製造方法。
  3. 前記還元加熱工程は、450℃以上660℃未満の温度範囲で行われる、請求項1に記載の電極構造体の製造方法。
  4. 前記還元加熱工程の後、前記アルミニウム材を酸化性雰囲気中で加熱する酸化加熱工程をさらに備える、請求項1に記載の電極構造体の製造方法。
  5. 前記還元加熱工程の後、前記アルミニウム材を陽極酸化する陽極酸化工程をさらに備える、請求項1に記載の電極構造体の製造方法。
  6. アルミニウム材と、
    前記アルミニウム材の表面上に形成された、バルブ金属を含み、かつ、導電性部分を有する被覆層と、
    前記アルミニウム材と前記被覆層との間に形成された、アルミニウムと酸素を含む介在層と、
    を備えた、電極構造体。
  7. 前記介在層は、前記アルミニウム材の表面の少なくとも一部の領域に形成されている、請求項6に記載の電極構造体。
  8. 前記介在層は、アルミニウム酸化物である、請求項6に記載の電極構造体。
  9. 前記バルブ金属は、マグネシウム、トリウム、カドミウム、タングステン、錫、鉄、銀、シリコン、タンタル、チタン、ハフニウム、アルミニウム、ジルコニウム、および、ニオブからなる群より選ばれた一種以上である、請求項6に記載の電極構造体。
  10. 前記被覆層は、バルブ金属を含む粒子から構成され、前記導電性部分が、前記導電性部分以外の部分と異なる酸化数を有し、かつ、前記粒子の少なくとも一部に存在する、請求項6に記載の電極構造体。
  11. 前記粒子は、内部と、内部よりも外側に位置する最外表面とを含み、前記最外表面の少なくとも一部が、前記内部よりも酸化された誘電体を含む、請求項10に記載の電極構造体。
  12. 請求項6に記載の電極構造体を備えた、コンデンサ。
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