JP4978509B2 - 電極箔の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電解コンデンサの陽極箔に適した電極箔の製造方法に関する。
アルミ電解コンデンサ用金属箔は、98%以上の高純度なアルミニウムを圧延し箔状にしたものを出発材料として製造されている。
図24は、アルミニウム電解コンデンサの陽極箔(アルミニウム箔2)の断面を説明する模式図である。
圧延処理によって形成されたアルミニウム箔2は、酸性溶液に浸漬され、或いは、酸またはアルカリ溶液中で、電解エッチングされることによって、表面上に無数のエッチングピット4を形成され、アルミニウム箔2の実効的な表面積が拡大させる。このエッチング処理は、粗面化処理とも呼ばれている。
かかるエッチング方法により、単位面積当たりの倍率(平滑箔面積に対する粗面化された箔実効面積の比率)は数百倍、おおよそ300倍から400倍になる。
そして、このようにして表面積が拡大したアルミニウム箔の表面を陽極酸化して極めて薄い酸化膜を形成する化成処理によって、アルミニウム箔からなる陽極と、電解液からなる実質上の陰極を隔てる誘電体層が形成される(非特許文献1)。
このような金属箔を陽極箔とするアルミニウム電解コンデンサは、電極の表面積が極めて広く且つ誘電体層が極めて薄いので、電極の単位面積(電極箔が平滑である仮定した場合の単位面積)当たりの静電容量値が高く、小形で大容量のものが得られるのが特長である。
しかし、市場では、電子機器の小形化に伴い、電解コンデンサに対して、更なる小形化、大容量化が求められている。
「電解液陰極アルミニウム電解コンデンサ」, 永田伊左也著,日本蓄電器工業株式会社, 1997年発行.
電解コンデンサの容量を大きくするためには、アルミニウム箔に施すエッチング処理を強化し、電極の実効的な表面積を大きくすることが有効である。
図25は、強度のエッチング処理が施されたアルミニウム箔2の断面を説明する模式図である。図25に示すように、エッチング処理を強化し過ぎると、アルミニウム箔2の深部までエッチングピット4が達し、その結果、金属箔が脆くなり、強度が低下してしまう。
そこで、従来は、電解コンデンサを大容量化しようとする場合には、出発材料としてのアルミニウム箔を厚くしてエッチング処理が行い、箔強度を保持しながら金属箔の表面積を大きくしていた。
しかし、この方法では、単位面積当たりの容量は大きくなるが、例えば、巻回型電解コンデンサを作製する場合、厚いアルミニウム箔を使用するため巻き上げた時の体積が大きくなってしまう。これは、小型化への要請に反することになる。
同様に、積層型固体電解コンデンサを製作する場合でも、アルミニウム箔を積層した時の体積が大きくなってしまい、小型化への要請に反する。
すなわち、今後市場から要求される更なる大容量化及び小型化に、従来のエッチング法(粗面化法)で対処することは困難である。
したがって、本発明の目的は、従来の電極箔と同等の厚みを保ったまま、その強度を損なうことなく、電極箔の表面積を飛躍的に拡大させうる電解コンデンサ用の金属箔の製造方法を提供することにある。
(第1の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第1の側面によれば、第1の弁金属からなる一群の金属微粒子が、金属微粒子間に微細空洞を形成するように相互に固着してなる弁金属層が、第2の弁金属からなる金属箔に固着してなる金属箔の製造方法において、樹脂でコーティングされた前記第1の弁金属からなる微粒子群をエアロゾル化し、エアロゾル化した前記微粒子群を真空中で前記金属箔に向けて噴射して、前記微粒子群が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を前記金属箔に固着させる第1の工程と、前記エアロゾルデポジション層から、前記樹脂を選択的に除去して前記弁金属層を形成する第2の工程を、具備することを特徴とする。
第1の側面によれば、従来の電極箔と同等の厚みを保ったまま、その強度を増大させ且つ電極箔の表面積を飛躍的に拡大させることができる。
(第2の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第2の側面によれば、第1の弁金属からなる弁金属からなる金属微粒子が、金属微粒子間に微細空洞を形成するように相互に固着してなる弁金属層が、第2の弁金属からなる金属箔に固着してなる金属箔の製造方法において、前記第1の弁金属からなる第1の微粒子群と樹脂からなる第2の微粒子群からなる混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した前記混合物を真空中で前記金属箔に向けて噴射して、前記混合物の各微粒子が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を前記金属箔に固着させる第1の工程と、前記エアロゾルデポジション層から、前記樹脂を選択的に除去して前記弁金属層を形成する第2の工程を、具備することを特徴とする。
第2の側面によれば、従来の電極箔と同等の厚みを保ったまま、その強度を更に増大させ且つ電極箔の表面積を飛躍的に拡大させることができる。
(第3の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第3の側面によれば、第1の弁金属からなる弁金属からなる金属微粒子が、金属微粒子間に微細空洞を形成するように相互に固着してなる弁金属層が、第2の弁金属からなる金属箔に固着してなる金属箔の製造方法において、前記第1の弁金属からなり第1の樹脂でコーティングされた第1の微粒子群と、前記第1の弁金属を化成処理して得られる酸化被膜より誘電率が高いセラミックからなり前記第1の微粒子群より粒径が小さく且つ第2の樹脂でコーティングされた第2の微粒子群とからなる混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した前記混合物を真空中で前記金属箔に向けて噴射して、前記混合物の各微粒子が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を前記金属箔に固着させる第1の工程と、前記エアロゾルデポジション層から、前記第1及び第2の樹脂を選択的に除去して前記弁金属層を形成する第2の工程を具備することを特徴とする。
第3の側面によれば、従来の電極箔と同等の厚みを保ったまま、その強度を更に増大させ且つ電極箔の表面積を飛躍的に拡大させることができる。
(第4の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第4の側面によれば、第1乃至3の発明において、前記金属箔が、アルミニウム箔であることを特徴とする。
(第5の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第5の側面によれば、第4に記載の発明において、前記アルミニウム箔が、エッチング処理によって表面積が増大されられていることを特徴とする。
(第6の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第6の側面によれば、第1乃至5の発明において、前記第2の工程の後、前記弁金属層及び前記金属箔を化成処理することを特徴とする。
(第7の発明)
上記の目的を達成するために、本発明の第7の側面によれば、第1乃至5の発明において、前記第2の弁金属が、アルミニウム、チタン、タンタル、ニオブ、アルミニウム合金、チタン合金、タンタル合金、及びニオブ合金からなる群から選ばれた何れかの弁金属であることを特徴とする。
本発明によれば、樹脂を選択的に除去することによって、弁金属箔に固着した強固な弁金属層内部に微細空洞を容易に張り巡らすことができるので、従来の電極箔と同等の厚みを保ったまま、その強度を増大させ且つその表面積を飛躍的に拡大させた電解コンデンサ用の電極箔を製造することができる。
従って、本実施の形態に従って製造した電極箔を用いれば、電極箔の厚さを薄くしても、従来と同程度の強度が保て且つ単位面積当たりの容量を飛躍的に増大させることができるので、従来の電解コンデンサより、小型且つ大容量の電解コンデンサを実現することができる。
以下、図面にしたがって本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明の技術的範囲はこれらの実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された事項とその均等物まで及ぶものである。
(実施の形態1)
本実施の形態は、樹脂(例えば、アクリル)でコーティングされた弁金属(例えば、アルミニウム)からなる微粒子をエアロゾル化し、エアロゾル化した微粒子を、金属箔(例えば、アルミニウム箔)に向けて噴射して形成する電解コンデンサ用の電極箔(陽極箔)の製造方法に係るものである。
(i)全体構図
図1は、本実施の形態に従う電極箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサ6の概観を示す斜視図である。図2は、本実施の形態に従う電極箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサ6の外装(金属ケース)8を外して透視状に内部を観察した図である。封口体(絶縁樹脂)10に陽極電極リード12、陰極電極リード14が固定されている。
巻回されたコンデンサ素子16は、外装(金属ケース)8内で、封口体(絶縁樹脂)10に固定され、陽極電極リード12と陰極電極リード14が、それぞれ、本実施の形態に従う電極箔を使用する陽極箔18と、陰極箔20に電気的に接続されている。
陽極箔18と陰極箔20が、セパレータである電解紙22を介して円筒形に巻回され、終端部が巻き止めテープ24で固定されて巻回状態が維持されている。
(ii)電極箔の構成
図3は、本実施の形態によって製造される電極箔(陽極箔)の断面図である。
本実施の形態によって製造される電極箔24は、第1の弁金属(例えば、アルミニウム)からなる一群の金属微粒子26が、金属微粒子間に微細空洞28を形成するように相互に固着してなる弁金属層30が、第2の弁金属(例えば、アルミニウム)からなる金属箔32に固着した構成となっている。ここで、弁金属層30を形成する各金属微粒子26は、金属箔32に電気的に接続している。尚、微細空洞28の幅は、好ましくは、100nm以上100μm以下である。
更に、弁金属層30及び金属箔32の表面は、酸化され、誘電体酸化皮膜層(例えば、Al;図示せず)によって、弁金属層30を含む電極箔32の表面全体が覆われている(下記実施の形態2乃至5に於いても同じ。)。
本実施の形態では、説明を簡単にするため、片面だけに弁金属層30を形成する例について説明するが、電解コンデンサの小型化のためには弁金属層30は、両面に形成した方が好ましい。下記実施の形態2乃至5においても同様である。
(iii)製造方法
以下に、図3に示した電極箔24の製造方法を説明する。但し、電極箔24を構成する各部材は、上記「(ii)電極箔の構成」で例示した材料(アルミニウム、Al)によって構成されているものとする。
図4は、本実施の形態に係る電極箔(陽極箔)の製造方法の手順を示すフロー図である。図5及び6は、図4の処理ステップを説明する状態図である。
まず、40μm厚の圧延法による純度99%のアルミニウム箔34を用意する(ステップS2;図5(a))。
用意されたアルミニウム箔34に対し、図7に図示するエアロゾルデポジション装置38で表面処理を以下のように実施した。図7は、エアロゾルデポジション装置38の概略構成例を説明する図である。
成膜室40はX、Y方向に移動可能のステージ42を有し、これにステップS2で用意した圧延アルミニウム箔34を貼り付け設置する(ステップS4)。
成膜室40内をブースターポンプ43と真空ポンプ44で真空に排気し、予め10Pa以下に減圧する(ステップS6)。
一方、平均粒径3μmのアルミニウムからなりアクリル樹脂でコーティングされた微粒子からなる粉末(微粒子群)を原料粉末46として、エアロゾル発生容器48に入れ、振動器50によりエアロゾル発生容器48全体に超音波を加え、約150度で加熱しながら、30分間真空脱気して、粉末表面に吸着した水分を除去する前処理を施す(ステップS8)。尚、樹脂コーティングされたアルミニウム微粒子は、例えば、所謂スプレードライヤ法によって容易に形成することができる。尚、コーティング層の厚さとしては、100nm〜1μmが好ましい。
次に、エアロゾル発生器48に高純度ヘリウムガス52(ガス圧: 2kg/cm、ガス流量:10l/min.) を導入し、前処理を施した原料粉末46をエアロゾル化(浮遊粉塵化)する(ステップS10)。
図8は、このようにしてエアロゾル化されたアルミニウム微粒子の状態を説明する模式図である。図8に示すように、アクリル樹脂からなるコーティング層62によって覆われたアルミニウム微粒子60が、エアロゾル発生容器48に導入されたヘリウムガス52の中を浮遊し、エアロゾル状態を形成している。
次に、このエアロゾルを、配管を通してノズル54により成膜室40に送り込む。ノズル54は、内側にらせん状の溝を形成したものを使用する。内側にらせん状の溝を有したノズル54からアルミニウム箔34に向けて、3分間、エアロゾル化した原料粉末を噴射する(ステップS12)。エアロゾルの噴射中、装置中の圧力は一定値500Paに保たれる。
この時、エアロゾル中のアクリル樹脂でコーティングされたアルミニウム微粒子64は、音速以上の高速でアルミニウム箔34に突進し衝突する。この衝突時の衝撃によって、アルミニウム微粒子60は、アクリル樹脂62を突き破り、アルミニウム箔34又は先に衝突したアルミニウム微粒子60に固着・変形して、エアロゾルデポジション層56を形成する(図3参照)。
このようなエアロゾルデポジションにより、アルミニウム箔34の上面には、厚さ約20μmのエアロゾルデポジション層56が形成される(図5(b)参照)。なお、以上の要領で基板アルミニウム箔34の両面にエアロゾルデポジション層56を形成することも可能である(実施の形態2乃至5においても、同様)。
次に、このエアロゾルデポジション層56をアルミニウム箔34ごと有機溶媒(例えば、アセトン)に浸し、超音波を印加して、アルミニウム微粒子60にコーティングされていた樹脂62を選択的に除去する(ステップS14)。この選択除去は、酸のようなアルミニウムを溶解する薬液ではなく、有機溶媒のように樹脂は溶解するがアルミニウム(弁金属)は溶解しない薬液を用いることによって可能になる。
その結果、アクリル樹脂によって占められていた空間に微細空洞28が形成され、微細空洞を形成するように相互に固着したアルミニウム微粒子60からなる弁金属層30が形成される(図6(c)参照)。弁金属層30の表面積は、この微細空洞の形成によって著しく大きなものになる。
その後、弁金属層30をアルミニウム箔34ごとを、不活性ガス中で80℃に加熱し有機溶媒を蒸発させる。
次に、弁金属層30をアルミニウム箔34ごと、不活性ガス中でアルミニウムの融点(660℃)以下の温度である300℃で焼鈍し、アルミニウム微粒子相互の結合を強化する。
このアルミニウム箔を、塩酸、硝酸、及びAlClが混合された水溶液中で電流密度0.2A/m(50Hz)で8分間、電解処理を行い、エッチング処理(粗面化処理)を行う(ステップS16)。
このエッチング処理により微細空洞28が更に広がると伴に、アルミニウム箔34にもエッチングピット4が形成される(図6(d)参照)。その結果、弁金属層30を含むアルミニウム箔34全体の表面積が、更に増大し、粗面化処理だけが施されたアルミニウム箔に比べ、その表面積は著しく拡大する。
その後、ほう酸アンモンアジピン酸アンモニウム水溶液中で化成処理を行った(ステップS18)。
この化成処理により弁金属層30及びアルミニウム箔34の表面が酸化され、大きな誘電率の誘電体酸化皮膜層が、弁金属層30を含むアルミニウム箔34の表面全体を覆う。
以上のよう工程により、図3を参照して説明した、本実施の形態に係る電極箔24が形成される。
(iv)特 性
上記図4の処理フローにより形成された電極箔24に対して、引張強度、漏れ電流(ステップS14の化成処理で形成した誘電体酸化皮膜層に対する漏れ電流)、及び単位面積当たりの静電容量を測定した。但し、引張強度は、アルミニウム箔34の両面に弁金属層30が設けられた、厚さ80μm(=アルミニウム箔40μm+弁金属層20μm+弁金属層20μm)の試料に対して行った。
ここで、引張強度は幅1cm、長さ5cmの試験片を切り出し、引張試験機で10mm/minで引っ張って破断強度を測定した(厚さでノーマライズせず、試験片の二次元形状で規定)。漏れ電流は、所定電圧20Vに到達後30分の時点を測定した。
上記電極箔24に対する測定結果は、引張強度が2.2kg/cm、漏れ電流が0.9μA/cm2、静電容量が200μF/cmであった。
比較のため、本実施の形態で使用したものと同一仕様のアルミニウム箔に対し、エアロゾルデポジションを除いた同一処理を施して電極箔を形成した。すなわち、エッチング法により電極箔を作製して、比較用試料とした。但し、引張強度比較用の試料は、上記強度測定用の試料と厚さを揃えるため、80μmのアルミニウム箔を出発材料として作製した。
これらの比較用試料に対して、上記条件と同一条件で引張強度、漏れ電流、静電容量の測定を実施した。比較用試料に対する測定結果は、引張強度が1.5kg/cm、漏れ電流が1.0μA/cm2、静電容量が40μF/cmであった。尚、比較用試料の製作及び測定結果については、後述する比較例で詳しく説明する。また、本実施の形態に従って製造される電極箔及び比較例に対する測定結果は、後記表1にまとめて記載されている。下記実施の形態2乃至5に従って製造される電極箔についても、同様である。
上記測定結果が示すように、図4の処理フローすなわちエアロゾルデポジション法によって形成される電極箔24の強度は、従来のエッチング法で形成した電極箔に比べ、引張強度は約1.5倍が増大し、漏れ電流は同程度になり、静電容量は約5倍に増大する。
すなわち、本実施の形態に従えば、従来のエッチング法による電極箔に比べ、単位面積当たりの静電容量が飛躍的に増大し、しかも、機械的強度も増大した電極箔を製造することができる。これは、弁金属層30に張り巡らされた微細空洞28による電極箔の著しい表面積増大、及び強固に形成された弁金属層30による強度補強によるものである。
ところで、本実施の形態によって製造される電極箔の引張強度は2.2kg/cmと高い値であったが、大量生産する場合には製造条件等の揺らぎによって引張強度が低下する場合もありうる。従って、大量生産した電極箔に対しては、予め検査項目に引張強度を加え、その許容範囲を定めておく必要がある。
本発明によって生産される電極の強度としては、エッチング処理で形成された厚さが同一の電極箔と同程度以上の強度が得られないと、発明の目的(従来の電極箔と同等の厚みを保ったまま、その強度を損なうことなく、電極箔の表面積を飛躍的に拡大させる電解コンデンサ用の金属箔の製造方法を提供すること)が達成されたとはいえない。従って、引張強度に対する検査の合格基準としては、本実施の形態に従って製造される電極箔に対しては、上記比較例における引張強度1.5kg/cmになる。この合格基準は、下記実施の形態2乃至5に従って製造される電極箔についても共通する。
(v)まとめ
上述したように、本実施の形態では、樹脂(アクリル)でコーティングされた第1の弁金属(アルミニウム)からなる微粒子群(粉末)を真空中でエアロゾル化し(ステップS10)、エアロゾル化した微粒子群(粉末)を真空中で金属箔(アルミニウム箔34)に向けて噴射して(ステップS12)、上記微粒子群が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層56を上記金属箔(アルミニウム箔34)に固着させる第1の工程と、上記エアロゾルデポジション層56から、樹脂を選択的に除去して弁金属層30を形成する第2の工程によって電極箔を製造する。
そして、本実施の形態によれば、エアロデポジション層から選択的に樹脂(アクリル)を除去して形成した微細空洞28が弁金属層30に張り巡らされているので、弁金属層30と金属箔32からなる電極箔24(図3参照)は、エッチング処理によってエッチングピット4が形成されただけの従来のアルミニウム電極箔(図24参照)より、その表面積が著しく大きくなる。
更に、本実施の形態によれば、大容量化のために強度のエッチングをアルミニウム箔に施す必要がないので、アルミニウム箔が脆くなることはない。しかも、エアロゾルデポジションによって形成された強固な弁金属層30によって強度が補強されるので、同じ厚さのアルミニウム箔をエッチングして形成した電極箔より、本実施の形態に従って製造される電極箔は強固になる。
すなわち、本実施の形態に従えば、従来の電極箔と同等の厚みを保ったままその強度を増大させ、且つ電極箔の表面積を飛躍的に拡大させる電解コンデンサ用の金属箔(陽極箔)を製造することができる。
従って、本実施の形態に従って製造した電極箔を用いれば、電極箔の厚さを薄くしても従来と同程度の強度が保て、且つ単位面積当たりの容量を飛躍的に増大させることができるので、従来の電解コンデンサより、小型且つ大容量の電解コンデンサを実現することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態は、樹脂(例えば、アクリル)でコーティングされた弁金属(例えば、アルミニウム)からなる微粒子をエアロゾル化し、エアロゾル化した微粒子を、エッチング処理(粗面化処理)されたアルミニウム箔に向けて噴射して形成する電解コンデンサ用の電極箔(陽極箔)の製造方法に係るものである。
(i)全体構図
本実施の形態に従う電極箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサの構成は、実施の形態1の巻回型電解コンデンサと略同じである(図1及び2参照)。従って、その説明は省略する。
(ii)電極箔の構成
本実施の形態に従って製造される電極箔68(陽極箔)の構成も、実施の形態1の電極箔の構成と略同じである。但し、弁金属層30が固着される金属箔32が、予めエッチング処理(粗面化処理)されたアルミニウム箔(エッチドアルミニウム箔)である点で、実施の形態1の電極箔と異なる(図9参照)。尚、図9は、本実施の形態によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。
(iii)製造方法
本実施の形態における電極箔の製造方法は、以下の点を除いて、実施の形態1における電極箔の製造方法と略同じである。
すなわち、本実施の形態の製造方法は、エアロゾル化された微粒子が吹き付けられる金属箔32が、未処理のアルミニウム箔でなく、エッチング処理(粗面化処理)されたアルミニウム箔(エッチドアルミニウム箔66)である点で、実施の形態1の製造方法と異なる。また、エアロゾルデポジション後の金属箔に対してエッチング処理をしない点(ステップS16)でも、実施の形態1の製造方法と異なる。
図10は、本実施の形態における電極箔の製造方法の手順を説明するフロー図である。
まず、圧延法による99%アルミニウム箔(厚さ40μm)を用意する(ステップS2)。
次に、このアルミニウム箔を、不活性ガス中で300℃で焼鈍し、前処理を行った。その後、この箔を塩酸、硝酸、AlClが混合された水溶液中で電流密度0.2A/m(50Hz)で8分間電解処理を行い、 粗面化処理を行った。これにより、図11(a)のように、エッチド面69を有するアルミニウム箔(エッチドアルミニウム箔66)が得られる(ステップS3)。
次いで、粗面化されたアルミニウム箔(エッチドアルミニウム箔66)に対して、先に実施の形態1について説明した図4の処理フローと同様に、ステップS4からステップS18の処理を行った。但し、図4のステップS16のエッチング処理は省略して実施する。
ここで、図11(b)は、アクリル樹脂コーティングされたアルミニウム微粒子からなるエアロゾルをエッチドアルミニウム箔66に向けて噴射し(ステップS12)、エッチドアルミニウム箔66の上面に、厚さ20μmのエアロゾルデポジション層56を形成した状態を説明する断面図である。また、図12(c)は、アセトンによりエアロゾルデポジション層56から選択的にアクリル樹脂コーティングを除去し(ステップS14)、アルミニウム微粒子間に微細空洞28を形成した状態を説明する断面図である。
以上の要領でエッチドアルミニウム箔66の両面に弁金属層30を形成することも可能である。
(iv)特 性
上記図10の処理フローにより形成された電極箔68に対して、実施の形態1と同様に、引張強度、漏れ電流(ステップS18の化成処理で形成した誘電体酸化皮膜層に対する漏れ電流)、及び単位面積当たりの静電容量を測定した。測定条件等は、実施の形態1と同じである。
測定結果は、引張強度が1.9kg/cm、漏れ電流が1.1μA/cm2、静電容量が250μF/cmであった。一方、従来のエッチング法で製造した電極箔に対する測定値は、実施の形態1で述べたとおり、引張強度が1.5kg/cm、漏れ電流が1.0μA/cm2、静電容量が40μF/cmであった(後述する表1参照)。
上記測定結果が示すように、本実施の形態に従って製造される電極箔68の強度は、従来のエッチング法で形成した電極箔に比べ、引張強度は約1.3倍に増大し、漏れ電流は同程度であり、静電容量は約6倍に増大する。
すなわち、本実施の形態に従えば、従来のエッチング法による電極箔に比べ、単位面積当たりの静電容量が飛躍的に増大し、更に、機械的強度も増大する。これは、弁金属層30に張り巡らされた微細空洞28による電極箔の著しい表面積増大、及び強固な弁金属層30による強度補強によるものと考えられる。
(実施の形態3)
本実施の形態は、弁金属(例えば、アルミニウム)からなる第1の微粒子と樹脂(例えば、アクリル)からなる第2の微粒子の混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した微粒子を、金属箔(例えば、アルミニウム)に向けて噴射して形成する電解コンデンサ用の電極箔(陽極箔)の製造方法に係るものである。
(i)全体構図
本実施の形態に従う電極箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサの構成は、実施の形態1の巻回型電解コンデンサと略同じである(図1及び2参照)。従って、その説明は省略する。
(ii)電極箔の構成
本実施の形態によって製造される電極箔(陽極箔)の構成も、実施の形態1の電極箔の構成と略同じである。但し、弁金属層23に形成される微細空洞28が、樹脂(アクリル)からなる上記第2の微粒子が除去された後の空間に由来する点で実施の形態1の電極箔と異なる(図13参照)。尚、図13は、本実施の形態によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。
(iii)製造方法
本実施の形態における電極箔の製造方法は、以下の点を除いて、実施の形態1における電極箔の製造方法と略同じである。
すなわち、本実施の形態の製造方法は、エアロゾル化され金属箔32に向かって噴射される微粒子が、アクリル樹脂でコーティングされたアルミニウム微粒子ではなく、アルミニウム(弁金属)からなる第1の微粒子とアクリル樹脂(樹脂)からなる第2の微粒子の混合物である点で、実施の形態1の製造方法と異なる。
本実施の形態の処理フローは、先に実施の形態1で参照して説明した図4に示す処理フローと同じである。但し、上述したように、「原料粉末」の構成が、実施の形態1とは異なる。
まず、アルミニウム箔を用意し成膜室を減圧するまで、実施の形態1と同様に、先に実施の形態1で参照して説明した図4に示すステップS2からステップS6の処理を実施する。
次に、アルミニウム微粒子(平均粒径3μm)とアクリル樹脂からなる微粒子(平均粒径50μm)との混合物を原料粉末46として、図7に示すエアロゾルデポジション装置のエアロゾル発生容器48に入れ、振動器50によりエアロゾル発生容器48全体に超音波を加え、約150度で加熱しながら、30分間真空脱気して、粉末表面に吸着した水分を除去する前処理を施す(ステップS8)。
その後、先に実施の形態1で図4を参照して説明した処理フローと同様に、ステップS10からステップS18の処理を実施する。
図14は、ステップ10によってエアロゾル化された原料粉末の状態を説明する模式図である。図14に示すように、アルミニウム微粒子70とアクリル樹脂からなる微粒子72が、エアロゾル発生容器48に導入されたヘリウムガス52の中を浮遊して、エアロゾル状態を形成している。
図15及び16は、本実施の形態における処理ステップの状態を説明する図である。
図15(a)は、ステップS2で用意されるアルミニウム箔34の状態を説明する図である。図15(b)は、アルミニウム微粒子70とアクリル樹脂からなる微粒子72の混合物をエアロゾル化し、アルミニウム箔34に向けて噴射し(ステップS12)、アルミニウム箔34の上面に、厚さ20μmのエアロゾルデポジション層56を形成した状態を説明する図である。
また、図16(c)は、アセトンによりエアロゾルデポジション層56から選択的にアクリル樹脂からなる粒子72を除去し(ステップS14)、アルミニウム微粒子70間に微細空洞28が形成された状態を説明する図である。
そして、図16(d)は、ステップ14で形成される弁金属層30及びアルミニウム箔34をエッチング処理して(ステップ16)して、表面積を拡大した状態を説明する状態図である。
(iv)特 性
本実施の形態により形成された電極箔74に対して、実施の形態1と同様に、引張強度、漏れ電流(ステップS18の化成処理により形成した誘電体酸化皮膜層に対する漏れ電流)、及び単位面積当たりの静電容量を測定した。測定条件等は、実施の形態1と同じである。
測定結果は、引張強度が1.9kg/cm、漏れ電流が3.4μA/cm2、静電容量が280μF/cmであった。一方、従来のエッチング法で製造した電極箔に対する測定値は、実施の形態1で述べたとおり、引張強度が1.5kg/cm、漏れ電流が1.0μA/cm2、静電容量が40μF/cmであった(後述する表1参照)。
上記測定結果が示すように、本実施の形態によって製造した電極箔74の強度は、従来のエッチング法で形成した電極箔に比べ、引張強度は約1.3倍に増大し、漏れ電流は同程度であり、静電容量は7倍に増大する。
すなわち、本実施の形態に従えば、従来のエッチング法による電極箔に比べ、単位面積当たりの静電容量が飛躍的に増大し、更に、機械的強度も増大する。これは、弁金属層30に張り巡らされた微細空洞28による電極箔の著しい表面積増大、及び強固な弁金属層30による強度補強によるものと考えられる。
(v)まとめ
上述したように、本実施の形態に係る電極箔の製造方法は、第1の弁金属(アルミニウム)からなる第1の微粒子群と樹脂(アクリル樹脂)からなる第2の微粒子群からなる混合物をエアロゾル化し(図14参照)、エアロゾル化した上記混合物を真空中で上記金属箔34に向けて噴射して、上記混合物の各微粒子が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層56を金属箔32(アルミニウム箔34)に固着させる第1の工程(図15(a),(b)参照)と、上記エアロゾルデポジション層56から、上記樹脂(アクリル樹脂)を選択的に除去して上記弁金属層30を形成する第2の工程(図16(c)参照)を具備している。
そして、このような工程を有することにより、本実施の形態による電極箔の製造方法に従えば、エアロゾルデポジション層56からアクリル樹脂を除去することによって微細空洞28が張り巡らされた弁金属層30が形成されるので、上記単位面積当たり静電容量が飛躍的増大する。また、エアロゾルデポジションで形成された強固な弁金属層30によって補強されているので、本実施の形態による電極箔は、エッチング処理によって形成された同じ厚さの従来の電極箔より機械的強度が強化される。
(実施の形態4)
本実施の形態は、弁金属(例えば、アルミニウム)からなり第1の樹脂(例えば、アクリル)でコーティングされた第1の微粒子と第2の樹脂(例えば、ブチラール樹脂)でコーティングされたセラミックス(例えば、チタン酸バリウム)からなる第2の微粒子の混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した微粒子を、エッチング処理(粗面化処理)されたアルミニウム箔(エッチドアルミニウム箔66)に向けて噴射して形成する電解コンデンサ用の電極箔(陽極箔)の製造方法に係るもので。
(i)全体構図
本実施の形態に従う電極箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサの構成は、実施の形態1の巻回型電解コンデンサと略同じである(図1及び2参照)。従って、その説明は省略する。
(ii)製造される電極箔の構成
本実施の形態によって製造される電極箔76(陽極箔)の構成は、以下の点を除き、実施の形態2の電極箔の構成と略同じである。
すなわち、本実施の形態の電極箔76は、弁金属層30及びエッチドアルミニウム箔66を化成処理して得られる酸化被膜(図示せず)が、チタン酸バリウムからなるセラミックス微粒子78を取り込み誘電率が高くなっている点で、本実施の形態2の電極箔68異なる(図17参照)。
(iii)製造方法
本実施の形態における電極箔76の製造方法は、以下の点を除いて、エッチドアルミニウム箔を基板とする実施の形態2における電極箔68の製造方法と略同じである。
すなわち、エアロゾル化されエッチドアルミニウム箔66に向かって噴射される原料粉末が、平均粒径が約3μmのアルミニウムからなりアクリル樹脂でコーティングされた第1の微粒子と平均粒径が約100nmのチタン酸バリウム(BaTiO;比誘電率200)からなりブチラール樹脂でコーティングされた第2の微粒子の混合物である点で、本実施の形態の製造方法は、実施の形態2の製造方法と異なる。尚、アクリル樹脂からなるコーティング層の厚さとしては、100nm〜1μmが好ましい。また、ブチラール樹脂からなるコーティング層の厚さとしては、100nm〜1000nmが好ましい。
図18は、本実施の形態における電極箔の製造方法の処理フロー図である。
本実施の形態では、アルミニウム箔を用意し成膜室を減圧するまで、先に実施の形態2で図10を参照した説明したフローと同様に、ステップS2からステップS6の処理を実施する。
次に、アクリルでコーティングされたアルミニウム微粒子とブチラール樹脂でコーティングされたチタン酸バリウム(BaTiO)からなる微粒子との混合物を原料粉末46として、図7に示すエアロゾルデポジション装置のエアロゾル発生容器48に入れ、振動器50によりエアロゾル発生容器48全体に超音波を加え、約150度で加熱しながら、30分間真空脱気して、粉末表面に吸着した水分を除去する前処理を施す(ステップS8)。
その後、先に実施の形態2で図10を参照して説明した処理フローと同様に、ステップS10からステップS12の処理を実施する。
次に、エアロデポジション層が形成されたアルミニウム箔を、アセトンとエタノールの混合液に浸し、超音波を印加することにより、エアロデポジション層からアクリル樹脂とブチラール樹脂を除去する(ステップS14)。
その後、先に実施の形態2で図10を参照して説明した処理フローと同様に、ステップS18の処理を実施する。
図19は、ステップ10によってエアロゾル化された原料粉末の状態を説明する模式図である。図19に示すように、アクリル樹脂でコーティングされたアルミニウム微粒子64とブチラール樹脂でコーティングされたチタン酸バリウム(BaTiO)からなる微粒子80が、エアロゾル発生容器48に導入されたヘリウムガス52の中を浮遊して、エアロゾル状態を形成している。
図20は、本実施の形態における処理ステップの状態を説明する図である。
図20(a)は、ステップS3によって粗面化されたアルミニウム箔34の状態を説明する図である。図20(b)は、アセトンとエタノールの混合液によりエアロゾルデポジション層から選択的に、アクリル樹脂とブチラール樹脂を除去し(ステップS14)、チタン酸バリウム微粒子が表面に固着したアルミニウム微粒子84の間に、微細空洞28が形成された状態を説明する図である。
図21は、化成処理(ステップS18)により表面に誘電体酸化皮膜層86が形成された状態のアルミニウム微粒子70の断面を説明する模式図である。
化成処理によって、図21に示すように、衝突により変形したアルミニウム微粒子70の表面に、アルミニウム酸化被膜86(比誘電率7〜8)が形成される。そして、高誘電率(比誘電率200)で且つアルミニウム微粒子70より粒径の小さなチタン酸バリウム微粒子82が、アルミ酸化被膜86(誘電体酸化皮膜)と共にアルミニウム微粒子70の表面を覆って誘電体層の一部を形成する。尚、エアロゾルデポジション層内では、アルミニウム微粒子70は、他のアルミニウム微粒子70に固着しているが、図21では、省略されている。
尚、上記セラミックの比誘電率は、アルミニウム酸化被膜の比誘電率(7〜8)より高い、10以上であることが好ましく、セラミック微粒子の直径は500nm以下であることが好ましい。
(iv)特 性
本実施の形態により形成された電極箔76に対して、実施の形態1と同様に、引張強度、漏れ電流(ステップS18の化成処理で形成した誘電体酸化皮膜層に対する漏れ電流)、及び単位面積当たりの静電容量を測定した。測定条件等は、実施の形態1と同じである。
測定結果は、引張強度が1.9kg/cm、漏れ電流が2.5μA/cm2、静電容量が265μF/cmであった。一方、従来のエッチング法で製造した電極箔に対する測定値は、実施の形態1で述べたとおり、引張強度が1.5kg/cm、漏れ電流が1.0μA/cm2、静電容量が40μF/cmであった(後記表1参照)。
上記測定結果が示すように、本実施の形態によって製造した電極箔76の強度は、従来のエッチング法で形成した電極箔に比べ、引張強度は約1.3倍に増大し、漏れ電流は同程度であり、静電容量は約7倍に増大する。
すなわち、本実施の形態によれば、従来のエッチング法による電極箔に比べ、単位面積当たりの静電容量が飛躍的に増大し、更に機械的強度も増大する。静電容量の増大は、弁金属層30に張り巡らされた微細空洞28による電極箔の著しい表面積増大と、誘電体酸化被膜がチタン酸バリウムを包含することによる誘電率の増加との相乗効果による。一方、電極箔76の機械的強度の増大は、弁金属層30による強度補強によるものと考えられる。
(v)まとめ
上述したように、本実施の形態に係る電極箔の製造方法は、上記第1の弁金属(アルミニウム)からなり第1の樹脂(アクリル樹脂)でコーティングされた第1の微粒子群と、上記第1の弁金属(アルミニウム)を化成処理して得られる酸化被膜より誘電率が高いセラミック(チタン酸バリウム)からなり上記第1の微粒子群より粒径が小さく且つ第2の樹脂(ブチラール樹脂)でコーティングされた第2の微粒子群からなる混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した上記混合物を真空中で金属箔(エッチドアルミニウム箔66)に向けて噴射して、上記混合物の各微粒子が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を上記金属箔に固着させる第1の工程(S12)と、上記エアロゾルデポジション層から、上記第1及び第2の樹脂(アクリル樹脂とブチラール樹脂)を選択的に除去して、上記弁金属層30を形成する第2の工程を具備している。
そして、このような工程を有することにより、本実施の形態による電極箔の製造方法では、エアロゾルデポジション層からアクリル樹脂とブチラール樹脂を除去することによって微細空洞28が張り巡らされた弁金属層30が形成され且つ上記セラミックス(チタン酸バリウム)によって誘電体酸化皮膜の誘電率が増大するので、上記単位面積当たり静電容量が飛躍的に増大する。
また、エアロゾルデポジションで形成された強固な弁金属層30によって補強されるので、本実施の形態による電極箔は、エッチング処理によって形成された同じ厚さの従来の電極箔より機械的強度が強化される。
(実施の形態5)
本実施の形態は、樹脂(例えば、アクリル)でコーティングされた弁金属(例えば、アルミニウム)からなり平均粒径の異なる2種類の微粒子が混合された原料粉末をエアロゾル化してアルミニウム箔に向けて噴射してエアロゾルデポジッション層を形成し、このエアロゾルデポジション層及びアルミニウム箔を、エッチング処理(粗面化処理)しないまま化成処理する電解コンデンサ用の電極箔(陽極箔)の製造方法に係るものである。
(i)全体構図
本実施の形態に従う電極箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサの構成は、実施の形態1の巻回型電解コンデンサと略同じである(図1及び2参照)。従って、その説明は省略する。
(ii)電極箔の構成
本実施の形態によって製造される電極箔88(陽極箔)の構成は、実施の形態1の電極箔の構成と略同じである。但し、弁金属層30及びアルミニウム箔34がエッチング処理されていない点で、実施の形態1の電極箔24と異なる。図23は、本実施の形態によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。
(iii)製造方法
本実施の形態における電極箔の製造方法は、以下の点を除いて、実施の形態1における電極箔の製造方法と略同じである。
本実施の形態の製造方法は、エアロゾル化される原料粉末が、平均粒径3μmのアルミニウムからなりアクリル樹脂でコーティングされた第1の微粒子と平均粒径10μmのアルミニウムからなりアクリル樹脂でコーティングされた第2の微粒子を1対1で混合した混合物である点で、実施の形態1の製造方法と相違する。更に、本実施の形態の製造方法は、エアロゾルデポジション層30及びアルミニウム箔基板34に対してエッチング処理を行わない点で、実施の形態1の製造方法と相違する。
図22は、本実施の形態における電極箔の製造方法の手順を説明するフロー図である。
アルミニウム箔を用意し成膜室を減圧するまで、先に実施の形態1で図4を参照して説明した処理フローと同様に、ステップS2からステップS6の処理を実施する。
次に、アクリル樹脂がコーティングされた平均粒径3μmのアルミニウム微粒子とアクリル樹脂がコーティングされた平均粒径10μmのアルミニウム微粒子を1対1で混合した混合物を原料粉末46として、図7に示すエアロゾルデポジション装置のエアロゾル発生容器48に入れ、振動器50によりエアロゾル発生容器48全体に超音波を加え、約150度で加熱しながら、30分間真空脱気して、粉末表面に吸着した水分を除去する前処理を施す(ステップS8)。
その後、先に実施の形態1で図4を参照して説明した処理フローと同様に、ステップS10からステップS14の処理を実施する。
その後、エアロゾルデポジション層及びアルミニウム箔基板に対して、エッチング処理を行わずに、化成処理(ステップS18)を行い、図23に示す電極箔88を完成する。
以上の要領でアルミニウム箔の両面に弁金属層を形成することも可能である。
尚、エアロゾルを吹き付ける基板としては、アルミニウム箔以外にも、他の弁金属、例えば、チタン、タンタル、ニオブ、アルミニウム合金、チタン合金、タンタル合金、及びニオブ合金からなる金属箔を採用してもよい。
(iv)特 性
上記図22の処理フローにより形成された電極箔88に対して、実施の形態1と同様に、引張強度、漏れ電流(ステップ18の化成処理で形成した誘電体酸化皮膜層に対する漏れ電流)、及び単位面積当たりの静電容量を測定した。測定条件等は、実施の形態1と同じである。
測定結果は、引張強度が2.5kg/cm、漏れ電流が0.9μA/cm2、静電容量が100μF/cmであった。一方、従来のエッチング法で製造した電極箔に対する測定値は、実施の形態1で述べたとおり、引張強度が1.5kg/cm、漏れ電流が1.0μA/cm2、静電容量が40μF/cmであった(後述する表1参照)。
上記測定結果が示すように、本実施の形態によって製造した電極箔88の強度は、従来のエッチング法で形成した電極箔に比べ、引張強度は約1.3倍に増大し、漏れ電流は同程度であり、静電容量は約2.5倍に増大する。
すなわち、本実施の形態によれば、従来のエッチング法による電極箔に比べ、単位面積当たりの静電容量が飛躍的に増大し、更に、機械的強度も増大する。これは、弁金属層30に張り巡らされた微細空洞28による電極箔の著しい表面積増大、及び強固な弁金属層30による強度補強によるものと考えられる。
(比較例)
上記実施の形態1乃至5と比較する比較試料を次のように作製し、その特性を測定した。
圧延法による厚さ80μmの99%アルミニウム箔を不活性ガス中で300℃で焼鈍し、前処理を行った。この箔を塩酸、硝酸、AlClを混合した水溶液中で電流密度0.2A/m(50Hz)で8分間電解処理し、粗面化処理を行った。その後、アジピン酸アンモニウム水溶液中で化成処理を行った。
そして、所定電圧20Vに到達後30分の時点での漏れ電流を測定した。また、膜の引張強度を測定した。
このときの引張強度は幅1cm、長さ5cmの試験片を切り出し、 引張試験機で10mm/minで引っ張り、箔の引っ張り強度を測定した。
下記表1は、上記実施の形態1乃至5と比較例を比べた表である。
Figure 0004978509
表1に示されているように、実施の形態1乃至5の箔の引張強度は、比較例より向上している。単位面積当たりの静電容量は比較例の40μFに対して、実施例の形態1乃至5では100〜280μFといずれも2.5〜7.0倍程度となっている。
尚、上記実施の形態1乃至5では、エアロゾル化する弁金属として、アルミニウムを取り上げたが、他の弁金属、例えば、チタン、タンタル、ニオブ、アルミニウム合金、チタン合金、タンタル合金、及びニオブ合金等をエアロゾル化し、アルミニウム箔等の箔基板に堆積(エアロゾルデポジション)してもよい。
また、実施の形態1乃至5では、アルミニウム微粒子はアクリル樹脂でコーティングされていたが、ブチラール樹脂等の他の樹脂でコーティングされてもよい。一方、実施の形態4では、チタン酸バリウム微粒子がブチラール樹脂でコーティングされていたが、アクリル樹脂等の他の樹脂でコーティングされてもよい。
また、実施の形態4では、セラミック微粒子としてチタン酸バリウム微粒子を採用したが、二酸化チタン等の他のセラミック微粒子を採用してもよい。
また、実施の形態1乃至5では、エアロゾロ化する弁金属微粒子の直径は3μmであったが、100nm以上100μm以下であってもよい。
実施の形態1に従う金属箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサの概観を示す斜視図である。 実施の形態1に従う金属箔を陽極箔として適用する巻回型電解コンデンサの外装(金属ケース)を外して透視状に内部を観察した図である。 実施の形態1によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。 実施の形態1及び3における電極箔の製造方法の手順を説明するフロー図である。 実施の形態1における処理ステップを説明する状態図(その1)である。 実施の形態1における処理ステップを説明する状態図(その2)である。 エアロゾルデポジション装置の概略構成例を説明する図である。 エアロゾル化されたアルミニウム微粒子(樹脂コーティング)の状態を説明する模式図である。 実施の形態2によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。 実施の形態2における電極箔の製造方法の手順を説明するフロー図である。 実施の形態2における処理ステップを説明する状態図(その1)である。 実施の形態2における処理ステップを説明する状態図(その2)である。 実施の形態3によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。 エアロゾル化された、アルミニウム微粒子とアクリル樹脂からなる微粒子の混合物の状態を説明する模式図である(実施の形態3)。 実施の形態3における処理ステップを説明する状態図(その1)である。 実施の形態3における処理ステップを説明する状態図(その2)である。 実施の形態4によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。 実施の形態4における電極箔の製造方法の処理フロー図である。 エアロゾル化された、アクリルコーティング・アルミニウム微粒子とブチラールコーティング・チタン酸バリウム微粒子の混合物の状態を説明する模式図である。 実施の形態4における処理ステップを説明する状態図である。 化成処理により表面に誘電体酸化皮膜層が形成され且つセラミックス粒子が固着したアルミニウム微粒子の断面を説明する模式図である。 実施の形態5における電極箔の製造方法の手順を説明するフロー図である。 実施の形態5によって製造される金属箔(陽極箔)の断面構造を説明する図である。 アルミニウム電解コンデンサの陽極箔の断面を説明する模式図である。 強度のエッチング処理が施されたアルミニウム箔の断面を説明する模式図である。
符号の説明
2・・・アルミニウム箔 4・・・エッチングピット
6・・・巻回型電解コンデンサ 8・・・外装(金属ケース)
10・・・封口体(絶縁樹脂) 12・・・陽極電極リード
14・・・陰極電極リード 16・・・コンデンサ素子
18・・・陽極箔 20・・・陰極箔 22・・・電解紙
24・・・実施の形態1に係る電極箔
26・・・金属微粒子 28・・・微細空洞 30・・・弁金属層
32・・・金属箔 34・・・アルミニウム箔
38・・・エアロゾルデポジション装置
40・・・成膜室 42・・・ステージ 44・・・真空ポンプ
46・・・原料粉末 48・・・エアロゾル発生容器
50・・・振動器 52・・・高純度ヘリウムガス
54・・・ノズル 56・・・エアロゾルデポジション層
60・・・アルミニウム微粒子 62・・・コーティング層
64・・・アクリル樹脂でコーティングされたアルミニウム微粒子
66・・・エッチンドアルミニウム箔
68・・・実施の形態2に係る電極箔 69・・・エッチド面
70・・・アルミニウム微粒子 72・・・アクリル樹脂微粒子
74・・・実施の形態3に係る電極箔
76・・・実施の形態4に係る電極箔 78・・・セラミックス微粒子
80・・・ブチラール樹脂でコーティングされたチタン酸バリウ微粒子
82・・・チタン酸バリウム微粒子
84・・・チタン酸バリウム微粒子が表面に固着したアルミニウム微粒子
86・・・誘電体酸化皮膜層
88・・・実施の形態5によって製造される電極箔

Claims (7)

  1. 第1の弁金属からなる一群の金属微粒子が、金属微粒子間に微細空洞を形成するように相互に固着してなる弁金属層が、
    第2の弁金属からなる金属箔に固着してなる金属箔の製造方法において、
    樹脂でコーティングされた前記第1の弁金属からなる微粒子群をエアロゾル化し、エアロゾル化した前記微粒子群を真空中で前記金属箔に向けて噴射して、
    前記微粒子群が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を前記金属箔に固着させる第1の工程と、
    前記エアロゾルデポジション層から、前記樹脂を選択的に除去して前記弁金属層を形成する第2の工程を、
    具備することを特徴とする電極箔の製造方法。
  2. 第1の弁金属からなる弁金属からなる金属微粒子が、金属微粒子間に微細空洞を形成するように相互に固着してなる弁金属層が、
    第2の弁金属からなる金属箔に固着してなる金属箔の製造方法において、
    前記第1の弁金属からなる第1の微粒子群と樹脂からなる第2の微粒子群からなる混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した前記混合物を真空中で前記金属箔に向けて噴射して、前記混合物の各微粒子が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を前記金属箔に固着させる第1の工程と、
    前記エアロゾルデポジション層から、前記樹脂を選択的に除去して前記弁金属層を形成する第2の工程を、
    具備することを特徴とする電極箔の製造方法。
  3. 第1の弁金属からなる弁金属からなる金属微粒子が、金属微粒子間に微細空洞を形成するように相互に固着してなる弁金属層が、
    第2の弁金属からなる金属箔に固着してなる金属箔の製造方法において、
    前記第1の弁金属からなり第1の樹脂でコーティングされた第1の微粒子群と、前記第1の弁金属を化成処理して得られる酸化被膜より誘電率が高いセラミックからなり前記第1の微粒子群より粒径が小さく且つ第2の樹脂でコーティングされた第2の微粒子群とからなる混合物をエアロゾル化し、エアロゾル化した前記混合物を真空中で前記金属箔に向けて噴射して、前記混合物の各微粒子が相互に固着してなるエアロゾルデポジション層を前記金属箔に固着させる第1の工程と、
    前記エアロゾルデポジション層から、前記第1及び第2の樹脂を選択的に除去して前記弁金属層を形成する第2の工程を、
    具備することを特徴とする電極箔の製造方法。
  4. 請求項1乃至3に記載の電極箔の製造方法において、
    前記金属箔が、アルミニウム箔であることを
    特徴とする電極箔の製造方法。
  5. 請求項4に記載の電極箔の製造方法において、
    前記アルミニウム箔が、エッチング処理によって表面積が増大されられていることを
    特徴とする電極箔の製造方法。
  6. 請求項1乃至5に記載の電極箔の製造方法において、
    前記第2の工程の後、前記弁金属層及び前記金属箔を化成処理することを
    特徴とする電極箔の製造方法。
  7. 請求項1乃至5に記載の電極箔の製造方法において、
    前記第2の弁金属が、アルミニウム、チタン、タンタル、ニオブ、アルミニウム合金、チタン合金、タンタル合金、及びニオブ合金からなる群から選ばれた何れかの弁金属であることを
    特徴とする電極箔の製造方法。
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