JP2008258232A - 電解コンデンサ用電極材 - Google Patents

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猛 牧野
Takashi Yamazaki
崇 山▲崎▼
Shoji Ono
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Abstract

【課題】 100〜750Vの使用範囲で、これまでと同一サイズでの従来のエッチング箔では達成することのできない静電容量の大きな電解コンデンサ用電極材を提供する。
【解決手段】
基材の少なくとも片面にアルミニウムからなる薄膜層を、真空度が10−2トール以下で真空蒸着によって形成するとともに、この基材を硝酸水溶液等の酸性溶液に浸漬または、酸性溶液に浸漬して電圧印加し、前記薄膜層に基材近傍まで延在する空孔部を形成した電解コンデンサ用電極材。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解コンデンサ用電極材に関し、さらに詳しくは従来にない高静電容量特性を有する電解コンデンサ用電極材に関する。
近年、電子機器の小型化、高信頼性化に伴い、電解コンデンサに対する小型化、高容量化が強く要望されている。
電解コンデンサは、一般的には帯状の高純度のアルミニウム箔に、化学的あるいは電気化学的にエッチング処理を施して、アルミニウム箔表面を拡大させるとともに、このアルミニウム箔を硼酸アンモニウム水溶液に代表される無機塩水溶液やアジピン酸アンモニウム水溶液に代表される有機塩水溶液の化成液中にて化成処理して表面に酸化皮膜層を形成させた陽極電極箔と、エッチング処理のみを施した高純度のアルミニウム箔からなる陰極電極箔とを、マニラ紙等からなるセパレータを介して巻回してコンデンサ素子を形成する。そして、このコンデンサ素子は、電解コンデンサ駆動用の電解液を含浸した後、アルミニウム等からなる有底筒状の外装ケースに収納する。外装ケースの開口部には弾性ゴムからなる封口体を装着し、絞り加工により外装ケースを密封している。
このようなアルミ電解コンデンサにおいて、その静電容量を高めるためには、エッチング箔の実効表面積を拡大し単位面積当たりの静電容量の向上を図っており、エッチング箔の実効表面積を拡大させるエッチング技術の開発が行われている。このようなエッチング技術、特に中高圧用の直流エッチング技術としては、エッチング液の組成やエッチング時に印加する電流波形の開発が行われている。(特許文献1)
特開2005−203530号公報
ところで、このような電極箔を用いる電解コンデンサは電源に多用されているが、100〜750Vの使用範囲での静電容量の増大に対する要求があるが、これまでと同一サイズでの大容量が求められており、現在のエッチング技術による電極箔では対応することができないほどの静電容量が必要である。
そこで、本発明は従来のエッチング箔では達成することのできない静電容量の大きな電解コンデンサ用電極材を提供することをその目的とする。
本発明の電解コンデンサ用電極材は、基材の少なくとも片面にアルミニウムからなる薄膜層を真空蒸着によって形成するとともに、この基材を酸性溶液に浸漬し、前記薄膜層に基材近傍まで延在する空孔部を形成した電解コンデンサ用電極材であって、従来の電極箔では実現できない静電容量を有している。
また、前記電解コンデンサ用電極材において、酸性溶液に浸漬して電圧印加することを特徴としており、さらに静電容量特性が向上する。
また、以上の電極材を形成する真空蒸着の真空度が10−2トール以下であることを特徴としており、このことによって、静電容量特性がさらに向上する。
また、酸性溶液が硝酸水溶液であることを特徴としており、この電極材を化成して形成した陽極箔の静電容量特性は良好である。
以上のような電極材の空孔部を有する薄膜層は、基材表面に対して垂直方向に形成された柱状粒子の集合体からなる層であり、この柱状粒子の径は0.1〜2μm、柱状粒子の長さは10μm以上、柱状粒子の間隙は0.1〜2μm、拡面倍率は20〜200倍である。
また、電極材の表面に形成した層は、層表面側の径が基材側の径よりも大きい柱状粒子を含むことを特徴とし、大きな拡面倍率を有している。
本発明の電解コンデンサ用電極材は、エッチング技術による電極箔では実現できない静電容量特性を有している。
以上のように、本発明の電解コンデンサ用電極材は、高い静電容量を有しているので、この電解コンデンサ用電極材を陽極化成して陽極に用いることによって、従来にない高い静電容量を有する電解コンデンサを実現することができる。
本発明の電解コンデンサ用電極材は、真空蒸着法によって、基材の少なくとも片面にアルミニウム金属からなる薄膜層を形成する。通常はアルミニウムをボート状の器材の中で加熱、溶融し、その上に基材を載置し、載置した基材の表面にアルミニウム蒸気によるアルミニウム金属薄膜を形成する。ここで、基材はロール状に巻き取ったアルミニウム箔を器材の上を通して金属薄膜を形成した後、巻き取る方法が一般的であるが、この工程を数回繰り返すことによって金属薄膜の厚みを大きくしてもよい。得られる金属薄膜の厚みは1〜100μmである。
この真空蒸着の際に、アルゴン等の不活性ガスを導入し、真空度を1×10−2〜5×10−4トールとする。また、基材の温度200〜400℃である。この範囲外では、カラム状のアルミニウム蒸着層が形成せず、静電容量の高い電極材を得ることができない。
このようにしてカラム状の金属薄膜が形成された基材を酸性溶液に浸漬することによって、薄膜が溶解され、基材表面に対して垂直方向に形成された柱状粒子の集合体からなる層が十分な空間を持って形成される(図1)。従来のように蒸着法によってカラム状の蒸着層のみを形成した場合、カラム間には、水溶液が浸透できる程度の非常に狭い空間しか存在せず、拡面化処理後の化成工程において、カラム間の空間が形成する酸化皮膜に埋められ、カラム壁面は、電荷の蓄積には寄与しない。しかしながら、本発明の製造方法によって製造された電極材は、必ずしも基材表面に柱状粒子が接合しているものではなく、表面から離れた箇所に存在する柱状粒子もあり、すなわち、柱状粒子同士が接合した集合体からなる層を形成することになる。さらに、酸性溶液に浸漬しているので、柱状粒子間に化成工程での酸化皮膜形成に十分な空間を形成することができ、柱状粒子表面が電荷の蓄積に機能する。
酸性溶液としては、硝酸、りん酸等の水溶液を挙げることができるが、硝酸水溶液を用いた場合、化成して形成した陽極箔の静電容量特性は良好であるので、好ましい。また、以上のような化学溶解以外にも、電気化学的に溶解する手法でもよい。
以上のようにして製造した電極材の表面に形成した層の柱状粒子の径は0.1〜2μm、柱状粒子の長さは10μm以上、柱状粒子の間隙は0.1〜2μm、拡面倍率は20〜200倍である。以上の電極材は、従来のエッチング法によって製造したエッチング箔に比べて、大きな静電容量を有している。
本発明は、蒸着工程において、成膜条件を調整することにより、カラム径を蒸着層の深さに対して、変化させることができ、また酸浸漬工程において、浸漬条件を調整することにより、柱状粒子径を、蒸着層の深さに対して、変化させることができる。電極材の表面に形成した層は、層表面側の径が基材側の径よりも大きい柱状粒子を含んでいるので、空間部が大きくなって、電解液の含浸性が良くなって、ESR特性が向上する。
また、本発明で用いている蒸着法は、対象物質を堆積させる技術であることから、厚い蒸着層を形成することが可能であり、従来のエッチング法で得られる電極材に比べ、陰極材、セパレータを含めたコンデンサ素子としての厚さあたりの静電容量の増大が、容易に可能となる。
本発明の電解コンデンサ用電極材は、陽極化成を施すことによって電解コンデンサ用陽極材として用いる。化成方法は通常電解コンデンサ用アルミニウム箔の化成方法と同様の化成方法を用いることができる。このようにして形成した陽極箔は80〜1000Vの高耐圧を有し、従来のエッチング法によって製造したエッチング箔を化成した陽極箔に比べて、大きな静電容量を有している。
また、基材は、種々の金属や、場合によっては樹脂シートを用いることができるが、アルミニウムが好ましい。アルミニウムの純度は、99wt%から99.999wt%が好ましい。基材の厚みは15〜200μmが好ましい。
以下に実施例により本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例)3x10−3torrの圧力のアルゴン雰囲気内で、30μmの99.9wt%のアルミニウムシートにアルミニウムを蒸着した。その後、蒸着したアルミニウムシートを、70℃の1mol/L硝酸中に、10分間浸漬し、蒸着したアルミニウムを溶解することで、本発明の電極材を作製した。この電極材のアルミニウム蒸着層の空隙率は55%であった。その後、アジピン酸アンモニウム水溶液中で140Vの陽極化成を行って陽極材を作製した。
(比較例)塩酸、硫酸、硝酸の混合液を電解液に用い、周波数20Hz以下、電流密度を1A/cm2以下の交流電流を99.9wt%のアルミニウムシートに印加して芯厚が30μmとなるようにエッチング処理を行って、エッチング箔を作製した。この電極箔のエッチング層の空隙率は、60%であった。その後アジピン酸アンモニウム水溶液中で140Vの陽極化成をおこなって陽極箔を作製した。
実施例の静電容量は、870μF/cm、比較例の静電容量は670μF/cm、であった。以上のように、本発明の電極材を用いた実施例は従来のエッチング箔である比較例より静電容量が30%向上しており、従来にはない高静電容量特性を有する電解コンデンサ用電極箔であるということがわかる。
本発明の電解コンデンサ用電極材の電子顕微鏡写真である。

Claims (4)

  1. 基材の少なくとも片面にアルミニウムからなる薄膜層を真空蒸着によって形成するとともに、この基材を酸性溶液に浸漬し、前記薄膜層に基材近傍まで延在する空孔部を形成した電解コンデンサ用電極材。
  2. 酸性溶液に浸漬して電圧印加する請求項1記載の電解コンデンサ用電極材。
  3. 真空蒸着の真空度が10−2トール以下である請求項1記載の電解コンデンサ用電極材。
  4. 酸性溶液が硝酸水溶液である電解コンデンサ用電極材。
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Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6287673B1 (en) * 1998-03-03 2001-09-11 Acktar Ltd. Method for producing high surface area foil electrodes
JP2001297950A (ja) * 2000-04-17 2001-10-26 Matsushita Electric Ind Co Ltd アルミ電解コンデンサ用陽極箔の製造方法
JP2004186696A (ja) * 2002-12-05 2004-07-02 Acktar Ltd 電解コンデンサ用電極およびその製造方法

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