JP4833824B2 - ポリエステル繊維布帛の面ファスナーによる擦過に対する耐性を向上させる方法、及び車輌内装材の製造方法 - Google Patents
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合成例1
攪拌機、還流冷却管、温度計及び窒素吹き込み管を備えた四つ口フラスコに、3−メチル−1,5−ペンタンジオールテレフタレート(平均分子量2000)241.2g、ジメチロールブタン酸13.4g、ジブチルチンジラウレート0.005g及びメチルエチルケトン143gを入れ、これらを均一に混合した。その後、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート79.0gを加え、80℃で220分の加熱により反応を進行させて、不揮発分に対する遊離イソシアネート基含有量が2.3質量%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液をトリエチルアミン9.1gで中和してから別容器に移し、30℃以下で水670gを徐々に加えながら、ディスパー羽根を用いて乳化分散させた。これにピペラジンの30%水溶液25.9gを添加後、90分間攪拌して、ポリウレタン樹脂を生成させた。次いで、ポリウレタン樹脂が分散した分散液を減圧下で50℃に加熱することによりメチルエチルケトンを除去して、ポリウレタン樹脂の水分散液(不揮発分35.0質量%)を得た。
ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(平均分子量2000)246.7g、ジメチロールブタン酸13.7g、ネオペンチルグリコール3.2g、ジブチルチンジラウレート0.005g及びメチルエチルケトン142gを合成例1で用いたものと同様な反応装置に入れ、これらを均一に混合した。その後、イソホロンジイソシアネート68.5gを加え、80℃で180分の加熱により反応を進行させて、不揮発分に対する遊離イソシアネート基含有量が1.6質量%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液をトリエチルアミン9.3gで中和してから別容器に移し、30℃以下で水675gを徐々に加えながら、ディスパー羽根を用いて乳化分散させた。これにイソホロンジアミン7.3g、ジエチレントリアミン1.3及び水25gの混合溶液を添加後、90分間攪拌して、ポリウレタン樹脂を生成させた。次いで、ポリウレタン樹脂が分散した分散液を減圧下で50℃に加熱することによりメチルエチルケトンを除去して、ポリウレタン樹脂の水分散液(不揮発分35.0質量%)を得た。
3−メチル−1,5−ペンタンジオールイソフタレート(平均分子量2000)137.0g、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール(平均分子量3000)115.1g、ジメチロールブタン酸12.8g、トリメチロールプロパン1.1g、ジブチルチンジラウレート0.005g及びメチルエチルケトン145gを合成例1で用いたものと同様な反応装置に入れ、これらを均一に混合した。その後、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート71.8gを加え、80℃で250分の加熱により反応を進行させて、不揮発分に対する遊離イソシアネート基含有量が1.7質量%であるウレタンプレポリマーのメチルエチルケトン溶液を得た。この溶液をトリエチルアミン8.7gで中和してから別容器に移し、30℃以下で水670gを徐々に加えながら、ディスパー羽根を用いて乳化分散させた。これに水加ヒドラジン30%水溶液11.4gを添加後、90分間攪拌して、ポリウレタン樹脂を生成させた。次いで、ポリウレタン樹脂が分散した分散液を減圧下で50℃に加熱することによりメチルエチルケトンを除去して、ポリウレタン樹脂の水分散液(不揮発分35.0質量%)を得た。
平滑剤A
155°Fパラフィンワックス100g及びステアリルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物10gを混合容器に仕込み、内容物を90℃で溶融して均一に混合した。次に、混合物を撹拌しながら80〜90℃の水890gを徐々に添加した。さらに、80〜90℃の高温のままホモジナイザー(APV Gaulin製)を用いて乳化処理を行い、冷却して、乳化物の状態の平滑剤Aを得た。得られた平滑剤について、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−1100、(株)島津製作所製)を用いて乳化物の平均粒子径を測定したところ、0.5μmであった。
130°Fパラフィンワックス100g及びステアリルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物10gを混合容器に仕込み、内容物を90℃で溶融して均一に混合した。次に、混合物を撹拌しながら80〜90℃の水890gを徐々に添加した。さらに、80〜90℃の高温のままホモジナイザー(APV Gaulin製)を用いて乳化処理を行い、冷却して、乳化物の状態の平滑剤Bを得た。得られた平滑剤の乳化物としての平均粒子径は0.5μmであった。
攪拌機、温度計を備えた耐圧性容器に、酸化ポリエチレンワックス(酸価28、融点138℃)100g、ステアリルアルコールエチレンオキサイド15モル付加物15g、水酸化カリウム2.8g及び水882gを仕込み、150〜160℃で3時間攪拌して乳化を行い、冷却して乳化物の状態の平滑剤Cを得た。得られた平滑剤の乳化物としての平均粒子径は0.9μmであった。
ジメチルシリコーン(粘度5,000CS)100g、ラウリルアルコールエチレンオキサイド5モル付加物9g、ラウリルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物9g及びラウリルアルコールエチレンオキサイド10モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩2gを混合容器に仕込み、均一に混合した。次に、混合物を撹拌しながら水880gを徐々に添加し、さらにホモミキサー(特殊機化工業(株)製)を用いて乳化処理を行い、冷却して、乳化物の状態の平滑剤Dを得た。得られた平滑剤の乳化物としての平均粒子径は0.5μmであった。
難燃剤A(疎水性リン系難燃剤)
トリスチレン化フェノールにエチレンオキサイド15モル付加物の硫酸エステルアンモニア塩20g及び水580gを混合容器に仕込み、均一に混合した。次に、ミキサーにて撹拌しながら10−ベンジル−9.10−ジヒドロ−9−オキサ−10−ホスファフェナントレン−10−オキサイド400gを添加し、予備分散した。予備分散後の分散液に対して、0.5mmガラスビーズを使用したビーズミルによって微粒子化処理を行い、水分散液の状態の難燃剤Aを得た。得られた難燃剤について、レーザ回折式粒度分布測定装置(SALD−1100、(株)島津製作所製)を用いて分散物としての平均粒子径を測定したところ、0.6μmであった。
トリスチレン化フェノールにエチレンオキサイド15モル付加物の硫酸エステルアンモニア塩20g及び水580gを混合容器に仕込み、均一に混合した。次に、ミキサーにて撹拌しながらレゾルシノールビス(ジキシレニル)ホスフェート400gを添加し、予備分散した。予備分散後の分散液に対して、0.5mmガラスビーズを使用したビーズミルによって微粒子化処理を行い、水分散液の状態の難燃剤Bを得た。得られた難燃剤の分散物としての平均粒子径は0.3μmであった。
リン酸グアニジン400g及び水600gを混合容器に仕込み、混合に均一して難燃剤Cを得た。
供試布A
分散染料(Dianix Black HF−B)を8%owf、難燃剤Aを10%owf、分散均染剤(ニッカサンソルト(商品名)RM−340E、日華化学(株)製)を0.5g/L、酢酸を0.2cc/L含む染色処理液を準備した。この染色処理液をミニカラー染色機(テクサム技研社製)に投入し、浴比1:15、130℃で60分間の条件で目付360g/m2のポリエステルジャージ編物に対して染色処理をした。すなわち、染色処理と同時にポリエステル繊維布帛にリン系難燃剤を付着させた。染色処理されたジャージ編物を、ソーピング剤サンモール(登録商標)RC−700E(日華化学(株))を1g/L、ハイドロサルファイトを2g/L、苛性ソーダを1g/L含む水溶液中で80℃に20分間加熱することにより還元洗浄し、更に湯洗、水洗した。その後、140℃で3分間の加熱により乾燥して、供試布Aを得た。
難燃剤Aに代えて難燃剤Bを使用したことの他は供試布Aと同様な操作を行って、供試布Bを得た。
難燃剤Aを使用しなかったことの他は供試布Aと同様な操作を行って、供試布Cを得た。
車輌内装材について、面ファスナーによる擦過に対する耐性(耐面ファスナー擦過性)、地糸切れ性、難燃性、摩擦堅牢度、際付きを以下の方法により評価した。
JIS L 0849:2004に準じた手順で、学振型摩擦堅牢度試験機(大栄化学精機製作所製)を用い、荷重2Nの条件で車輌内装材を面ファスナーにより20回摩擦した。面ファスナーはマジックテープA03800N((株)クラレ製面ファスナー)を使用した。摩擦後の車輌内装材の状態を目視で観察し、以下の5段階の評価基準に従って耐面ファスナー擦過性を判定した。
5級:全く外観に変化がないもの
4級:僅かに毛羽立ちが認められる。
3級:明らかに毛羽立ちが認められる。
2級:毛羽立ちがやや著しく、糸切れのないもの。
1級:毛羽立ちが著しく、糸切れのあるもの。
車輌内装材を幅10cm、長さ55cmの大きさに2枚切り出してこれらを重ね合わせ、工業用ミシン(LU2−4410−BIT−CS、三菱電気(株)製)を用いて、ミシン針:#21Sボールポイント、縫い目ピッチ:3.5mm、縫い代:8.0mm、縫い糸:ポリエステル#8、ミシン回転数:2000r.p.m.、縫製長さ:0.5mの条件で、左右1カ所づつ縫い合わせた。そして、合計1m分の縫製部分において地糸切れが発生した箇所を数えた。地糸切れは少ないほど良い。
JIS L 0849:2004に準じて、摩擦試験機(大栄化学精機製作所製)を用いて、荷重9Nの条件で車輌内装材を摩擦布により100回摩擦した。摩擦布として綿金巾を使用した。摩擦後の綿金巾の汚染度と、汚染用グレースケールとの比較に基づいて、以下の5段階の評価基準に従って摩擦堅牢度を評価した。評価は乾式及び湿式それぞれの条件で行った。
5級:汚染が認められない。
4級:汚染がわずかに認められる
3級:汚染が明瞭に認められる
2級:汚染がやや著しく認められる
1級:汚染が著しく認められる
FMVSS−302法(自動車内装用品の安全基準)に記載されている方法に従って車輌内装材の燃焼距離、燃焼時間、燃焼速度を測定し、以下の判定基準に従って燃焼性を判定した。
不燃性 :A標線を越えて燃焼しないもの。燃焼距離はA標線前自消と表記。
自己消火性:A標線を越えて燃焼するが、A標線から燃焼距離が50mm未満で炎が自消し、且つ、燃焼速度が80mm/分未満のもの。
易燃性 :A標線を越えて燃焼し、燃焼速度が80mm/分以上、又はA標線を50mm以上越えて燃焼するもの。
車輌内装材の表面に、90℃の純水を2mlを滴下し、室温で風乾した。次に、風乾して得られた試料の際付き(白化や濃色部の出現)の有無を目視で観察し、以下の3段階の評価基準に従って評価した。
A:際付きなし
B:やや際付きが認められる
C:明らかに際付きが認められる
上述のポリウレタン樹脂水分散液、供試布、及び下記の4種の架橋剤を用いて車輌内装基材を作製した。
架橋剤1:水分散性ポリカルボジイミド(ポリオキシアルキレンアルキルエーテルとポリオキシアルキレングリコールとヘキサメチレンジイソシアネートとから形成された縮合系ポリカルボジイミド)の水分散物
架橋剤2:水分散性オキサゾリン(オキサゾリニル基含有アクリルポリマー)の水分散物
架橋剤3:水分散性ポリイソシアネート(トリメチロールプロパンとポリオキシアルキレングリコールとヘキサメチレンジイソシアネートとから形成された縮合系ポリイソシアネート化合物、イソシアネート基含量17質量%)の水分散物
架橋剤4:水分散性ブロックドイソシアネート(トリメチロールプロパンとトリレンジイソシアネートとの反応により形成されるポリイソシアネートがメチルエチルケトオキシムによりブロック化されたブロック化ポリイソシアネート)の水分散物
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.4質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、続いて150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装基材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤3が0.3質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例2で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例3で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤2が0.2質量%、架橋剤4が0.4質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤4が0.4質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Bが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Cが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Dが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤4が0.4質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Bを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤2が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Cを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥した。次いで、難燃剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤4が0.4質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Cを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Bが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥した。次いで、難燃剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤4が0.4質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Cを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Cが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥した。次いで、難燃剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Cを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥した。次いで、難燃剤Bが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、架橋剤3が0.2質量%、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Cを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、難燃剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、架橋剤1が0.4質量%、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Cを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥した。その後、難燃剤Cが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて絞り率60%にて供試布を更にパディング処理し、150℃で5分間乾燥して、車輌内装材を得た。
平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装材を得た。
合成例1で得たポリウレタン樹脂の水分散液が5質量%、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装材を得た。
ポリアクリル酸エステル乳化分散物(カセゾール(登録商標)ARS−2、日華化学(株))が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装材を得た。
ポリエステル樹脂乳化分散物(カセゾール(登録商標)ES−9、日華化学(株))が5質量%、架橋剤1が0.2質量%、平滑剤Aが5質量%含まれるように水で希釈された処理液を用いて、供試布Aを絞り率60%にてパディング処理した。パディング処理された供試布を150℃で5分間の加熱により乾燥して、車輌内装材を得た。
供試布Cを使用し、ポリウレタン樹脂水分散液、架橋剤、平滑剤及び難燃剤を含む処理液を用いたパディング処理を行うことなく、耐面ファスナー擦過性、地糸切れ性、難燃性、摩擦堅牢度、及び際付きの評価を行った。
Claims (9)
- 水及びこれに分散した処理剤を含有する水分散液をポリエステル繊維布帛に付着させ、
当該ポリエステル繊維布帛に付着した前記水分散液を乾燥する工程を備え、
前記処理剤として、
ポリウレタン樹脂と、
ポリイソシアネート化合物、ポリカルボジイミド化合物及びオキサゾリン化合物からなる群より選ばれる少なくとも1種の架橋剤と、
ワックスを含む平滑剤と、
を併用する、ポリエステル繊維布帛の面ファスナーによる擦過に対する耐性を向上させる方法。 - リン系難燃剤をポリエステル繊維布帛に付着させる工程を備える、請求項1記載の方法。
- 前記リン系難燃剤が疎水性リン系難燃剤である、請求項2記載の方法。
- 前記ポリウレタン樹脂が、イソシアネート基末端プレポリマーを鎖延長剤と水中で反応させて得られる水分散性ポリウレタン樹脂であり、
前記イソシアネート基末端プレポリマーが、(a)有機ポリイソシアネート化合物と(b)400〜5000の数平均分子量を有する高分子量ポリオールと(c)カルボキシル基又はカルボキシレート基及び少なくとも2個の活性水素を有する化合物とから得られるプレポリマーであり、
前記鎖延長剤が、水溶性ポリアミン、ヒドラジン及びそれらの誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1記載の方法。 - 前記イソシアネート基末端プレポリマーが、(a)有機ポリイソシアネート化合物と(b)400〜5000の数平均分子量を有する高分子量ポリオールと(c)カルボキシル基又はカルボキシレート基及び少なくとも2個の活性水素を有する化合物と(d)鎖伸長剤とから得られるプレポリマーである、請求項4記載の方法。
- 前記高分子量ポリオールが、ポリカーボネートジオール及び/または芳香族系ポリエステルジオールを含む、請求項4記載の方法。
- 前記ポリエステル繊維布帛がジャージ編物である、請求項1記載の方法。
- 請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法によりポリエステル繊維布帛の面ファスナーによる擦過に対する耐性を向上させる工程を備える、ポリエステル繊維布帛を有する車輌内装材の製造方法。
- 請求項8記載の製造方法により得られる車輌内装材。
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