JP4833444B2 - レーザガイド装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光を光ファイバによって伝送するレーザガイド装置に関し、特に、その光ファイバの破断の検知を断線検知部材により行うように構成したものに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、YAGレーザ等により高出力のレーザ光を用いて金属を溶接や切断する等、被加工物に対し各種の加工を行うようにしたレーザ加工装置は一般によく知られている。このようなレーザ加工装置では、レーザ光を発振増幅するレーザ発振装置の出力部にレーザガイドを入射側レンズ部を介して接続し、レーザ発振装置から出力されたレーザ光をレンズ部の集光レンズで集光した後にレーザガイドの光ファイバに入射端部から入射させてそのコア内を伝送させ、この光ファイバの出射端部から出射させて出射側レンズ部の集光レンズで集光した後に被加工物に照射することにより、その被加工部を加工するようにしている。
【0003】
そして、上記レーザガイドには、その光ファイバの入射端部及び出射端部にレンズ部との接続を行うための光コネクタが装着されている。このレーザ用光コネクタは、例えば先端壁部(底壁部)にファイバ挿通孔が開口された有底筒状の金属製スリーブを備え、このスリーブ内に光ファイバの端部が嵌挿される。光ファイバの端部には、その先端から保護層を除去してコア及びクラッドからなるファイバ心線を露出させた露出部が形成されており、このファイバ心線の露出部及びそれに続く保護層に亘って光ファイバ端部がスリーブ内に嵌挿される。そして、このスリーブ内に嵌挿された光ファイバのうち、ファイバ心線の露出部先端がスリーブのファイバ挿通孔に挿通され、保護層がスリーブ内に設けたチャック機構等の固定部によりスリーブに固定保持されている。
【0004】
また、スリーブの先端壁部に貫通孔を形成して、その貫通孔に、ファイバ挿通孔を有しかつスリーブとは別体のチップ部を嵌合固定する、換言すればファイバ挿通孔の周りをチップ部で構成することも行われている。
【0005】
このようなレーザ加工装置に用いられるレーザガイドにおいては、その内部の光ファイバが何等かの原因(例えば折損等)で破断すると、その破断部からレーザ光が放出されて予期しない部分に照射される。このため、従来、例えば特公平6―23803号公報等に示されるように、レーザガイドの光ファイバに沿って例えば低融点金属の細線等からなる断線検知部材を配置して、この断線検知部材で閉回路の断線検知回路を構成し、光ファイバが破断して破断部からレーザ光が放出されたときには、その放出レーザ光により断線検知部材を溶断させて断線検知回路を遮断することにより、光ファイバの破断を検知し、レーザ発振装置の発振作動を停止させるようにすることが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記光ファイバに沿って配置される断線検知部材としては、光ファイバの破断に伴う放射レーザ光による溶断が短時間に行われるようにするために、低融点金属からなる細線等を用いることが好ましいが、その断線検知部材に全体的又は部分的に光ファイバから離れている部分があると、その離隔部分では放射レーザ光が確実かつ瞬時に当たり難くなり、その分、レーザ発振装置の作動停止が遅れるという問題がある。
【0007】
また、光ファイバ及び断線検知部材を例えば金属製の保護管内に配置収容している構造では、光ファイバの破断部からの放射レーザ光により断線検知部材が溶断しても、その溶断部分で断線検知部材が垂れ下がって保護管内面に接触することがあり、このときには保護管を経由して断線検知部材の溶断部が導通し、恰も断線検知部材が溶断していない状態となり、信頼性が低下する。
【0008】
また、レーザガイドが曲げられたときに、その曲がり部分において断線検知部材が保護管内面と擦れることがあり、断線検知部材が絶縁膜で絶縁されていても、その絶縁膜が剥がれて保護管に漏電する虞れもある。
【0009】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもので、その目的は、上記したレーザガイドにおける断線検知部材の光ファイバに対する配置構造に改良を加えることで、その断線検知部材を光ファイバの破断部からの放射レーザ光により確実にかつ瞬時に溶断させるようにするとともに、溶断部が垂れ下がるのを防止し、光ファイバの破断を信頼性よく検知できるようにすることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的の達成のため、この発明では、断線検知部材を光ファイバと共に被覆材により一括して被覆するようにした。
【0011】
具体的には、請求項1の発明では、レーザ光を伝送する光ファイバと、この光ファイバに沿って配置され、光ファイバの破断時に破断部から出たレーザ光により溶断して光ファイバの破断を検知する断線検知部材とを備えたレーザガイド装置が前提であり、上記光ファイバ及び断線検知部材を、断線検知部材が光ファイバ周りに一体的に略密着するように全長に亘って被覆する被覆部材を設ける。さらに、レーザガイド装置は、光ファイバの端部に取り付けられたコネクタと、このコネクタの温度を測定する熱電対とを備えており、前記断線検知部材は上記熱電対の素線を構成しているものとする。
【0012】
上記の構成によると、断線検知部材が光ファイバ周りに一体的に略密着するように全長に亘って両者が被覆部材により被覆されているので、光ファイバの破断部が不特定であってもその破断部では密着状態にある断線検知部材に放出レーザ光が瞬時に当たるようになり、レーザ発振装置の発振作動を素早く停止させて信頼性を高めることができる。
【0013】
また、断線検知部材が光ファイバと共に全長に亘って被覆部材で被覆されて一体化されているので、この断線検知部材が保護管に接触したり、その溶断部が垂れ下がったりすることはなく、さらに信頼性を高めることができる。
【0014】
さらに、被覆部材を絶縁材としておけば、断線検知部材の溶断時に、たとえ光ファイバ及び断線検知部材を被覆している被覆部材が完全に分断されずに一部で繋がったままになったとしても、その被覆部材(絶縁材)を経由して断線検知部材の溶断部同士が短絡することもない。
【0015】
また、断線検知部材を熱電対の素線とを兼用して、光ファイバの断線の検知とコネクタの温度検出とを簡単な構造で同時に行うことができる。
【0016】
請求項2の発明では、上記被覆部材は、光ファイバ及び断線検知部材と共に一括押出し成形されたものとする。また、請求項3の発明では、被覆部材は、光ファイバ及び断線検知部材の周りに巻き付けられた押え巻きテープからなるものとする。これらの発明によると、被覆部材として望ましい構造が容易に得られる。
【0017】
請求項4の発明では、レーザ光は高出力レーザ光とする。このことで、本発明の効果が有効に発揮される。
【0018】
【発明の実施の形態】
(参考形態1)
図2は参考形態1に係るレーザガイド装置Gの全体構成を示し、このレーザガイド装置Gは、レーザガイド1と、このレーザガイド1の両端部が接続される入射側及び出射側レセプタクル31A,31Bとからなる。上記レーザガイド1は、ステンレス鋼等の金属からなる折曲げ可能な保護管2と、この保護管2内に挿通されたレーザ用光ファイバ3と、その光ファイバ3におけるレーザ光の入射側(図2で左側)及び出射側(同右側)の各端部にそれぞれ保護管2に取付固定された状態で接続された入射側及び出射側のレーザ用光コネクタ8A,8Bとを備えている。
【0019】
上記入射側レセプタクル31Aは略筒状のもので、YAGレーザ等の高出力のレーザ光を出力するレーザ発振装置(図示せず)に接続されており、この入射側レセプタクル31A内に上記入射側のコネクタ8Aの後述するスリーブ9が先端側から嵌挿されて位置決め状態で連結される。
【0020】
一方、出射側レセプタクル31Bも筒状のもので、被加工物に対向するように配置せしめた加工用ロボットの加工ヘッド(図示せず)に設けられており、この出射側レセプタクル31Bに上記出射側のコネクタ8Bのスリーブ9が先端側から嵌挿されて位置決め状態で連結される。
【0021】
上記レーザ用光ファイバ3は、図1に拡大して示すように、レーザ発振装置からの高出力のレーザ光を伝送するもので、コア4aとその周りに位置するクラッド4bとからなる例えば外径200μm〜1000μmの石英ガラス系のファイバ心線4と、このファイバ心線4に被覆された保護層としての樹脂製のジャケット5とを有し、ファイバ心線4のコア4a内でレーザ光を反射させながら伝送する。
【0022】
上記レーザ用光ファイバ3の端部には、そのジャケット5を先端側から所定寸法だけ除去することで、ファイバ心線4が剥き出しになっている。
【0023】
一方、レーザ用光ファイバ3の入射側及び出射側端部にそれぞれ取り付けられているレーザ用光コネクタ8A,8Bは本参考形態ではいずれも同様の構造(異なる構造にしてもよい)のもので、保護管2の外径よりも若干大径の有底円筒状の金属製スリーブ9を備えている。このスリーブ9の底壁部たる先端壁部の中心位置には貫通孔10が形成され、この貫通孔10内には耐光強度の高いサファイア等からなる円筒状のチップ部11が嵌合固定されている。このチップ部11の内部には上記ファイバ心線4を挿通させるためのファイバ挿通孔12が開口されている。そして、スリーブ9内に基端側(先端壁部と反対側)の開口からレーザ用光ファイバ3の端部が嵌挿されており、そのファイバ心線4の先端部はスリーブ9の先端壁部におけるチップ部11のファイバ挿通孔12に先端がチップ部11の外面から突出した状態で挿通されている。尚、スリーブ9内の基端側部分にはスリーブ9内に光ファイバ3の端部をジャケット5にて固定保持する固定部(図示せず)が設けられている。
【0024】
上記保護管2の内部には1対の断線検知部材15,15が光ファイバ3に沿って配置されて挿通されている。この各断線検知部材15は、光ファイバ3の破断時にその破断部から放出されたレーザ光を受けて短時間で溶断するよう低融点の細い金属線からなり、例えばエナメル線、銀やアルミニウム等の細線が用いられる。尚、断線検知部材15として、上記金属線の他、同様の材料からなる金属テープや電線等を使用することもできる。
【0025】
上記1対の断線検知部材15,15の一端部同士は互いに接続されている一方、他端部はそれぞれ接続配線16,16に接続され、両接続配線16,16は一方、例えば加工用ロボットの作動によって移動しない側の入射側コネクタ8A(尚、出射側コネクタ8Bでもよい)の孔から引き出されて断線検知装置18に入力されている。そして、上記1対の断線検知部材15,15及び接続配線16,16により閉ループの断線検知回路17が構成されており、この断線検知回路17に例えば常時微弱電流を流しておき、光ファイバ3の破断時にその破断部から出たレーザ光により各断線検知部材15のいずれかの部分が溶断して断線検知回路17の閉ループが遮断されたときに、そのことを断線検知装置18で判定して光ファイバ3の破断を検知し、レーザ発振装置の発振作動を強制的に停止させるようにしている。
【0026】
上記1対の断線検知部材15,15のうちの一方(図2で上側のもの)は、保護管2内に光ファイバ3から離れたフリー状態で挿通配置され、この断線検知部材15は被覆されている。これに対し、他方の断線検知部材15は光ファイバ3と共にその全長に亘って一体的に略密着している。すなわち、図1に拡大して示すように、この断線検知部材15は光ファイバ3に対し長さ方向に縦沿い状態又は巻付き状態で配置され、これら断線検知部材15と光ファイバ3とは、断線検知部材15が光ファイバ3のジャケット5外周面の周りに一体的に略密着するように略全長に亘って電気絶縁性の樹脂からなるチューブ状の被覆部材20により被覆され、この被覆部材20は、光ファイバ3及び断線検知部材15と共に一括押出し成形されてなる。尚、被覆部材20としては、この他、光ファイバ3及び断線検知部材15の周りに巻き付けられた押え巻きテープで構成することもできる。
【0027】
したがって、この参考形態においては、高出力のレーザ光をレーザガイド1の光ファイバ3により伝送して被加工物を加工する際、レーザ発振装置から出力されたレーザ光が入射側集光レンズ(図示せず)で集光された後、入射側レセプタクル31A及び該レセプタクル31Aに連結されているレーザガイド1の入射側光コネクタ8Aを介して光ファイバ3におけるファイバ心線4のコア4a内に入射端部から入射される。このレーザ光はファイバ心線4のコア4a内で反射しながら伝送されて光ファイバ3の出射端部から出射し、出射側コネクタ8B及び該コネクタ8Bに連結されている出射側レセプタクル31Bを介して出射側集光レンズ(図示せず)に入り、該集光レンズで集光された後に被加工物に照射される。このことにより、その被加工部に対し溶接や切断等の加工が行われる。
【0028】
このような被加工部の加工中、上記レーザガイド1の光ファイバ3が例えば外力により大きく曲げられて生じる折損等により破断したとき、その破断部からレーザ光が放出される。そして、この放出されたレーザ光がレーザガイド1の保護管2内にある1対の断線検知部材15,15のいずれかに当たると、その断線検知部材15が溶断し、この断線検知部材15の溶断に伴い断線検知回路17の閉ループが遮断されて微弱電流が流れなくなる。この状態が断線検知装置18で判定されて光ファイバ3の破断したことが検知され、断線検知装置18の出力信号を受けてレーザ発振装置の発振作動が強制的に停止される。
【0029】
そのとき、一方の断線検知部材15と光ファイバ3とは断線検知部材15が光ファイバ3周りに一体的に略密着するように略全長に亘って被覆部材20により被覆されているので、この光ファイバ3外周に密着状態にある断線検知部材15に上記光ファイバ3の破断部において放出レーザ光が瞬時に当たるようになり、このことで光ファイバ3の破断時のレーザ発振装置の発振作動を素早く停止させて信頼性を高めることができる。
【0030】
また、断線検知部材15が光ファイバ3と共に略全長に亘って被覆部材20で被覆されて一体化されているので、この断線検知部材15が保護管2内面に接触して導通し、断線検知装置18が誤作動状態となったり、断線検知部材15が光ファイバ3の破断部からの放出レーザ光により溶断した後に、その溶断部が垂れ下がって保護管2内面に接触し、この保護管2への接触により断線検知回路17が閉じループのままに保たれたりすることはなく、信頼性をより一層高めることができる。
【0031】
また、断線検知部材15が溶断した際に、光ファイバ3と断線検知部材15とを一括被覆している樹脂製被覆部材20が完全に分断されずに一部で繋がったままであったとしても、その樹脂製被覆部材20は絶縁材からなっているので、樹脂製被覆部材20を経由して、溶断された断線検知部材15同士が短絡することはない。
【0032】
尚、この参考形態においては、1対の断線検知部材15,15の一方のみを光ファイバ3と共に被覆部材20で被覆しているが、1対の断線検知部材15,15の双方を光ファイバ3と共に被覆部材20で被覆するようにしてもよく、保護管2内に光ファイバ3と別体に配置される断線検知部材15が不要となり、スペース上有利となる。
【0033】
(実施形態)
図3は本発明の実施形態を示し(尚、以下の実施形態及び各参考形態では、図1及び図2と同じ部分については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する)、1対の断線検知部材15,15を熱電対の素線としたものである。
【0034】
すなわち、この実施形態では、上記参考形態1の構成において、1対の断線検知部材15,15の一方、例えば光ファイバ3と別体となっている断線検知部材15は熱電対22の一方の素線であるクロメル線からなっている。また、他方の断線検知部材15、例えば光ファイバ3と一体的に被覆部材20により被覆されている断線検知部材15は熱電対22の他方の素線であるアルメル線からなっている。
【0035】
そして、上記両断線検知部材15,15の一端部同士は例えば出射側(入射側でもよい)のコネクタ8Bのスリーブ9内に溶着や半田付け等で接合固定されて測定部23とされている一方、他端部はそれぞれ接続配線16,16を介して断線検知装置18に入力されている。この断線検知装置18は温度測定装置を兼ねており、両断線検知部材15,15の接合部たる測定部23の起電力により、その測定部23つまり出射側コネクタ8Bの温度を測定するようにしている。このコネクタ8Bの温度を測定する理由は、例えば光ファイバ3の出射側端部からレーザ光が漏れたときに、そのことをコネクタ8Bの温度上昇によって早期に検知できるようにするためである。その他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0036】
したがって、この実施形態においても上記参考形態1と同様の作用効果を奏することができる。また、両断線検知部材15,15は出射側コネクタ8Bの温度を測定する熱電対22の素線を構成しているので、各断線検知部材15をそれぞれ熱電対22の各素線とを兼用することができ、光ファイバ3の断線の検知のみならず、コネクタ8Bの温度検出をも簡単な構造で同時に行うことができる。
【0037】
(参考形態2)
図4は参考形態2を示し、レーザガイド1のコネクタ8A,8Bとレセプタクル31A,31Bとの連結遮断状態をも併せて検知できるようにしたものである。
【0038】
すなわち、この参考形態では、上記参考形態1と同様に、レーザガイド1の保護管2内に、光ファイバ3と、断線検知回路17を構成する1対の断線検知部材15,15とが挿通され、その一方の断線検知部材15が光ファイバ3と共に被覆部材20により被覆されている。
【0039】
そして、レーザガイド1における入射側コネクタ8Aのスリーブ9基端側には他の部分よりも大径のフランジ部9aが形成され、このフランジ部9aの先端側に1対のコネクタ側接触端子27,27がスリーブ9と電気絶縁された状態で取付固定され、この一方のコネクタ側接触端子27は上記一方の断線検知部材15の一端部に直接に接続され、他方のコネクタ側接触端子27は他方の断線検知部材15の一端部に接続配線16,16を介して間接的に接続されている。
【0040】
また、入射側レセプタクル31Aの前面(入射側コネクタ8Aとの対向面)には、入射側コネクタ8Aを連結したときにそのコネクタ側接触端子27,27にそれぞれ導通状態に接触する1対のレセプタクル側接触端子32,32が他の部分と電気絶縁された状態で取付固定されている。これら両レセプタクル側接触端子32,32同士は図外の電気接続線により互いに接続されていて常時導通状態にあり、入射側コネクタ8Aを入射側レセプタクル31Aに連結したときには、コネクタ側接触端子27,27にそれぞれレセプタクル側接触端子32,32が導通されて両コネクタ側接触端子27,27同士が電気接続線により接続状態(短絡状態)となるようにしている。
【0041】
一方、出射側のコネクタ8Bにもそのスリーブ9におけるフランジ部9aの先端面に1対のコネクタ側接触端子27,27がスリーブ9と電気絶縁された状態で取付固定され、これらのコネクタ側接触端子27,27はそれぞれ上記1対の断線検知部材15の他端部に接続されている。
【0042】
また、出射側レセプタクル31Bの前面(出射側コネクタ8Bとの対向面)には、出射側コネクタ8Bを連結したときにそのコネクタ側接触端子27,27にそれぞれ導通状態に接触する1対のレセプタクル側接触端子32,32が他の部分と電気絶縁された状態で取付固定されている。これら両レセプタクル側接触端子32,32同士は電気接続線(図示せず)により互いに接続されていて常時導通されており、出射側コネクタ8Bを出射側レセプタクル31Bに連結したときに、コネクタ側接触端子27,27にそれぞれレセプタクル側接触端子32,32が導通されて両コネクタ側接触端子27,27同士が電気接続線を介して接続状態(短絡状態)になるようにしている。その他の構成は上記参考形態1と同様である。
【0043】
したがって、この参考形態においては、入射側コネクタ8Aが入射側レセプタクル31Aに、また出射側コネクタ8Bが出射側レセプタクル31Bにそれぞれ適正に連結されているときには、各レセプタクル31A,31Bのレセプタクル側接触端子32,32がそれぞれ対応する各コネクタ8A,8Bのコネクタ側接触端子27,27に導通され、両コネクタ側接触端子27,27同士が両レセプタクル側接触端子32,32及びそれらを接続している電気接続線により接続状態になり、断線検知回路17が閉ループに保たれる。この状態で上記した説明と同様にして、光ファイバ3の破断を検知することができる。
【0044】
そして、入射側コネクタ8Aが入射側レセプタクル31Aから外れたとき、出射側コネクタ8Bが出射側レセプタクル31Bから外れたとき、又は両コネクタ8A,8Bがそれぞれレセプタクル34A,31Bから外れたときには、その連結が外れた側のコネクタ接触端子27,27とレセプタクル側接触端子32,32との導通がなくなり、両レセプタクル側接触端子32,32による両コネクタ側接触端子27,27同士の接続状態が解除される。このため、上記光ファイバ3の破断に伴って断線検知部材15が溶断したときと同様に、断線検知回路17の閉ループが遮断された状態となり、そのコネクタ8A,8Bのレセプタクル31A,31Bからの連結の外れを検知して、レーザ発振装置の発振作動を停止させることができる。
【0045】
これらによって、光ファイバ3の破断とコネクタ8A,8Bのレセプタクル31A,31Bからの外れとの双方を同じ断線検知回路17により簡単な構成で検知することができる。
【0046】
(参考形態3)
図5は参考形態3を示し、断線検知装置18に対する接続をレーザガイド1ではなくレセプタクル31Aで行うようにしたものである。
【0047】
この参考形態では、上記参考形態2(図4参照)の構成において、断線検知部材15,15にそれぞれ接続される接続配線16,16はレーザガイド1の例えば入射側コネクタ8Aから引き出されておらず、その入射側コネクタ8Aの一方のコネクタ側接触端子27は上記一方の断線検知部材15の端部に、他方のコネクタ側接触端子27は他方の断線検知部材15の端部にそれぞれ直接に接続されている。
【0048】
そして、例えば加工用ロボットの作動中に移動しない側の入射側レセプタクル31A(尚、出射側レセプタクル31Bであってもよい)の1対のレセプタクル側接触端子32,32同士は上記参考形態2のように電気接続線により互いに接続されておらず、これらのレセプタクル側接触端子32,32にそれぞれ接続配線16,16の各一端部が接続され、両接続配線16,16の各他端部は断線検知装置18に入力されている。その他は参考形態2と同様の構成である。
【0049】
したがって、この参考形態の場合、入射側コネクタ8Aが入射側レセプタクル31Aに、また出射側コネクタ8Bが出射側レセプタクル31Bにそれぞれ連結されているときには、断線検知装置18に接続されている、入射側レセプタクル31Aの1対のレセプタクル側接触端子32,32がそれぞれ入射側コネクタ8Aのコネクタ側接触端子27,27に導通され、両コネクタ側接触端子27,27がそれぞれレセプタクル側接触端子32,32及び接続配線16,16により断線検知装置18に接続され、これら接続配線16,16、入射側レセプタクル31Aのレセプタクル側接触端子32,32、入射側コネクタ8Aのコネクタ接触端子27,27、保護管2内の断線検知部材15,15、出射側コネクタ8Bのコネクタ接触端子27,27、出射側レセプタクル31Bのレセプタクル側接触端子32,32及びその電気接続線により断線検知回路17が閉ループとなり、光ファイバ3の破断を検知することができる。
【0050】
一方、一方のコネクタ8A,8B又は両方のコネクタ8A,8Bがレセプタクル31A,31Bから外れたときには、そのレセプタクル側接触端子32,32とコネクタ側接触端子27,27とが非接触状態となり、上記光ファイバ3の破断に伴う断線検知部材15の溶断状態と同様に、断線検知回路17が遮断される。このことによって、上記参考形態2と同様に、光ファイバ3の破断とコネクタ8A,8Bのレセプタクル31A,31Bからの外れとの双方を同じ断線検知回路17により簡単な構成で検知することができる。
【0051】
特に、この参考形態の場合、入射側レセプタクル31Aにあるレセプタクル側接触端子32,32に接続配線16,16を介して断線検知装置18が接続されているので、参考形態2のようにレーザガイド1側で断線検知部材15を断線検知装置18に接続せずとも済み、その入射側コネクタ8Aから断線検知装置18への接続配線16,16を引き出す場合に比べて、レーザガイド1の組立作業が容易になる。
【0052】
(参考形態4)
図6及び図7は参考形態4を示し、レーザガイド1の保護管2内に各断線検知部材15とは別個に熱電対22を設けたものである。すなわち、この参考形態では、図6に示すように、上記参考形態3(図5参照)の構成において、光ファイバ3の周りに一方の断線検知部材15と、熱電対22の両素線24,24(例えばクロメル線及びアルメル線)とが配置され、図7に拡大して示す如く、これら両素線24,24、光ファイバ3及び断線検知部材15は共に被覆部材20により被覆されている。
【0053】
そして、上記熱電対22の両素線24,24の一端部同士は出射側(入射側でもよい)のコネクタ8Bのスリーブ9内に溶着や半田付け等で固定されて測定部23とされている一方、他端部は入射側コネクタ8Aの孔から引き出されて温度測定装置25に入力されており、この温度測定装置25により、熱電対22の測定部23つまりコネクタ8Bの温度を測定するようにしている。その他の構成は上記参考形態3と同様である。
【0054】
したがって、この参考形態においては、断線検知部材15と熱電対22の素線24,24との双方を被覆部材20で被覆して一体化でき、光ファイバ3の断線の検知とコネクタ8Bの温度検出とをコンパクトな構造で同時に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1の発明によると、レーザガイドにおける光ファイバの破断時に破断部から放出されるレーザ光により溶断して光ファイバの破断を検知する断線検知部材を光ファイバに沿って配置したレーザガイド装置において、光ファイバ及び断線検知部材を断線検知部材が光ファイバ周りに一体的に略密着するように全長に亘って被覆する被覆部材を設け、光ファイバの端部に取り付けられたコネクタの温度を測定する熱電対の素線を断線検知部材で構成したことにより、光ファイバの破断部が不特定であってもその破断部にある断線検知部材に放出レーザ光を瞬時に当てて、レーザ発振装置の発振作動を素早く停止させることができるとともに、断線検知部材の周りの保護管との接触やその溶断部の垂下がりを防いで、レーザガイド装置の信頼性の向上を図ることができる。また、光ファイバの断線の検知とコネクタの温度検出とを簡単な構造で同時に行うことができる。
【0056】
請求項2の発明では、上記被覆部材は、光ファイバ及び断線検知部材と共に一括押出し成形されたものとした。また、請求項3の発明では、被覆部材は、光ファイバ及び断線検知部材の周りに巻き付けられた押え巻きテープからなるものとした。従って、これらの発明によると、被覆部材として望ましい構造が容易に得られる。
【0057】
請求項4の発明によると、レーザ光を高出力レーザ光としたことにより、本発明の効果を有効に発揮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考形態1に係るレーザガイド装置においてレーザガイドの要部を拡大して示す斜視図である。
【図2】 レーザガイド装置の全体構成を概略的に示す断面図である。
【図3】 本発明の実施形態に係るレーザガイド装置の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】 参考形態2に係るレーザガイド装置を示す図2相当図である。
【図5】 参考形態3に係るレーザガイド装置を示す図2相当図である。
【図6】 参考形態4に係るレーザガイド装置を示す図2相当図である。
【図7】 参考形態4に係るレーザガイド装置においてレーザガイドの要部を拡大して示す図1相当図である。
【符号の説明】
G レーザガイド装置
1 レーザガイド
2 保護管
3 光ファイバ
4 ファイバ心線
8A,8B 光コネクタ
15 断線検知部材
17 断線検知回路
18 断線検知装置
20 被覆部材
22 熱電対
23 測定部
24 素線
27 コネクタ側接触端子
31A,31B レセプタクル
32 レセプタクル側接触端子
Claims (4)
- レーザ光を伝送する光ファイバと、
上記光ファイバに沿って配置され、光ファイバの破断時に破断部から出たレーザ光により溶断して光ファイバの破断を検知する断線検知部材とを備えたレーザガイド装置において、
上記光ファイバ及び断線検知部材を、断線検知部材が光ファイバ周りに一体的に略密着するように全長に亘って被覆する被覆部材が設けられており、
上記光ファイバの端部に取り付けられたコネクタと、
上記コネクタの温度を測定する熱電対とを備えており、
前記断線検知部材は上記熱電対の素線を構成していることを特徴とするレーザガイド装置。 - 請求項1のレーザガイド装置において、
被覆部材は、光ファイバ及び断線検知部材と共に一括押出し成形されたものであることを特徴とするレーザガイド装置。 - 請求項1のレーザガイド装置において、
被覆部材は、光ファイバ及び断線検知部材の周りに巻き付けられた押え巻きテープからなることを特徴とするレーザガイド装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つのレーザガイド装置において、
レーザ光は高出力レーザ光であることを特徴とするレーザガイド装置。
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