JP4832254B2 - 変速機のリバースインヒビタ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、変速機において通常走行時にリバースに設定されないように規制するリバースインヒビタ機構に関する。
このようなリバースインヒビタ機構を備えた変速機としては、特許文献1等に開示された例がある。
特開2004−36584号公報
同特許文献1の明細書の実施例に開示された変速機には、ミッションケースの対向する前後側壁間にシフトドラムが回転自在に軸支されており、後側壁より後方へ突出したシフトドラムの軸端部にリバースインヒビタ用溝が形成されて、リバースインヒビタアームの先端が係脱自在にリバースインヒビタ用溝に係合するようになっている(同特許文献1の公報の図面の図8参照)。
リバースインヒビタアームは、リバースインヒビタシャフトに基端を嵌着されており、リバースインヒビタシャフトは、ミッションケースの後側壁と後ケースカバーに回動自在に軸支されている。
リバースインヒビタアームは、スプリングにより先端をリバースインヒビタ用溝に係合する方向に付勢されている。
したがって、リバースに設定されていないときは、スプリングによりリバースインヒビタアームの先端がリバースインヒビタ用溝に係合しており、後進でない通常走行時の変速に際しては、リバースインヒビタアームのリバースインヒビタ用溝への係合によりシフトドラムの回動が規制されてリバース回動角度になる(リバースに設定される)のを禁止している。
リバースに設定するときは、リバースインヒビタシャフトを回動してスプリングに抗してリバースインヒビタアームを揺動してリバースインヒビタ用溝との係合を解除することで、シフトドラムをリバース回動角度にすることが可能となる。
このリバースインヒビタ機構は、リバースインヒビタシャフトがリバースインヒビタアームとともに、ミッションケースの外側にあって、ミッションケースの後側壁と後ケースカバーに架設される構造である。
したがって、リバースインヒビタ機構を組み付ける場合、リバースインヒビタシャフトは、その前端をミッションケースの後側壁の軸受部に嵌合した状態で後ケースカバーを被せるときに後端を後ケースカバーの軸受部に貫入させるか、またはリバースインヒビタシャフトの後端を後ケースカバーの軸受部に貫入させた状態で前端をミッションケースの後側壁の軸受部に嵌合させるかのいずれかの方法で組み付けることになる。
しかし、いずれの方法でもリバースインヒビタシャフトの一方の端部を、軸受部に軸支した仮組み状態は、軸端部のみが支持された不安定な状態にあり、ミッションケースの後側壁に後ケースカバーを被せるときに、同時にリバースインヒビタアームをリバースインヒビタ用溝へ係合させながらリバースインヒビタシャフトの他端部を所定の軸受部に軸心を一致させて嵌入するのは容易ではなく、何らかの部位に触れてリバースインヒビタシャフトが外れて落下するおそれがある。
このように該リバースインヒビタ機構は、組付け作業性に改良の余地があった。
また、ミッションケースの外側に、リバースインヒビタアームがあり、リバースインヒビタアームが係合するリバースインヒビタ用溝もシフトドラムの軸受部の外側に特別に形成されていてシフトドラムが大型化している。
本発明は、かかる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、組付け作業性に優れシフトドラムの小型化を図ることができる変速機のリバースインヒビタ機構を供する点にある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、シフトフォークを作動させるシフトドラム(210)がミッションケース(31)の対向する側壁(31Lf,31Lr)に軸支されて回動自在に支持され、前記シフトドラム(210)の外周面に形成されたリバースインヒビタ用溝(210r)にリバースインヒビタアーム(231)が係脱自在に係合してリバースの設定を規制する変速機(T)のリバースインヒビタ機構において、前記リバースインヒビタアーム(231)を一体に支持したリバースインヒビタシャフト(232)が、前記リバースインヒビタアーム(231)をミッションケース(31)内に位置させてミッションケース(31)の内側から前記対向する側壁(31Lf,31Lr)のうち一方の側壁(31Lf)に貫入して回動自在に軸支されると同時に、前記リバースインヒビタシャフト(232)の回動により揺動する前記リバースインヒビタアーム(231)の先端が、前記リバースインヒビタ用溝(210r)に係合され、前記リバースインヒビタシャフト(232)は、前記ミッションケース(31)の一方の側壁(31Lf)を貫入して突出した部分に揺動アーム(233)がスプライン嵌合された後、前記ミッションケース(31)の一方の側壁(31Lf)を覆うケースカバー(85)に嵌挿され、前記揺動アーム(233)の揺動する先端に前記ケースカバー(85)に取り付けられたリミットスイッチ(241)が作動してリバースインヒビタの状態を検出する変速機のリバースインヒビタ機構とした。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の変速機のリバースインヒビタ機構において、前記リバースインヒビタシャフト(232)と一体の前記リバースインヒビタアーム(231)が、付勢手段(237)により前記シフトドラム(210)の外周面に向けて揺動するよう付勢されることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1または請求項2記載の変速機のリバースインヒビタ機構において、前記リバースインヒビタシャフト(232)は、前記リバースインヒビタアーム(231)が嵌着される端部側(232r)が他端側(232f)より径が大きいことを特徴とする。
請求項1記載の変速機のリバースインヒビタ機構によれば、リバースインヒビタアームをミッションケース内に位置させてリバースインヒビタシャフトを、ミッションケースの内側からミッションケースの一方の側壁に貫入して回動自在に軸支すると同時に、ミッションケース内に位置するリバースインヒビタアームの先端をリバースインヒビタ用溝に係合させるので、リバースインヒビタシャフトを不安定な仮組み状態に支持させることなく、リバースインヒビタシャフトとリバースインヒビタアームのいずれもミッションケースの内側から組付け作業を行うことができるので、本リバースインヒビタ機構は組付け作業性に優れている。
リバースインヒビタアームがミッションケース内にあり、よってリバースインヒビタ用溝はシフトドラムのミッションケース内の外周面に変速用リード溝とともに形成することができ、シフトドラムの小型化を図ることができる。
請求項2記載の変速機のリバースインヒビタ機構によれば、リバースインヒビタシャフトと一体のリバースインヒビタアームが、付勢手段によりシフトドラムの外周面に向けて揺動するよう付勢されるので、リバースインヒビタシャフトを組み付けるときに、付勢手段も同時に組み付けることで、付勢手段によりリバースインヒビタアームをシフトドラムのリバースインヒビタ用溝に係合させた状態を維持でき、よってリバースインヒビタシャフトの軸方向の位置決めを行った状態で仮止めすることができ、組付け性をより良好にすることができる。
請求項3記載の変速機のリバースインヒビタ機構によれば、リバースインヒビタシャフトは、リバースインヒビタアームが嵌着される端部側が他端側より径が大きいので、リバースインヒビタシャフトの組付性をさらに良好にしつつ、軽量化を図ることができる。
以下、本発明に係る一実施の形態について図1ないし図8に基づいて説明する。
本実施の形態に係る水冷式の内燃機関Eが搭載された不整地走行用車両1の車体カバー等を外した状態の側面図を図1に、同平面図を図2に示す。
なお、本実施の形態においては、車両の前進方向を向いた状態を基準にして前後左右を決めることとする。
不整地走行用車両1は、鞍乗り型の4輪車で、不整地用の低圧のバルーンタイヤが装着される左右一対の前輪FWと、同じバルーンタイヤが装着される左右一対の後輪RWが、車体フレーム2の前後に懸架される。
車体フレーム2は、複数種の鋼材を結合して構成され、内燃機関Eおよび変速機Tをクランクケース31内に一体に構成したパワーユニットPが搭載されるセンタフレーム部3、センタフレーム部3の前部に連接され前輪WFを懸架するフロントフレーム部4、センタフレーム部3の後部に連接されシート7を支持するシートレール6を有するリヤフレーム部5からなる。
センタフレーム部3は、左右一対のアッパパイプ3aが前後を下方へ屈曲させて略3辺をなし、他の略1辺を左右一対のロアパイプ3bが連結して側面視で概ね矩形をなし、左右両パイプをクロスメンバが連結して構成されている。
ロアパイプ3bの後部の斜め上方へ屈曲して延びた部分に固着されたピボットプレート8に、前端を軸支されたスイングアーム9が揺動自在に設けられ、スイングアーム9の後部とリヤフレーム部5との間にリヤクッション10が介装され、スイングアーム9の後端に設けられた後ファイナルリダクションギヤユニット19に後輪RWが懸架されている。
左右のアッパパイプ3aの前端部間に架設されたクロスメンバの幅方向中央にステアリングコラム11が支持されており、同ステアリングコラム11で操舵可能に支承されるステアリングシャフト12の上端部に操向ハンドル13が連結され、ステアリングシャフト12の下端部は前輪操舵機構14に連結される。
パワーユニットPの内燃機関Eは、水冷式2気筒内燃機関であり、クランク軸30を車体前後方向に指向させた所謂縦置きの姿勢で、センタフレーム部3に搭載される。
パワーユニットPの変速機Tは、内燃機関Eの左側に配置され、同左側に寄った変速機Tから前後方向に指向した出力軸80が前後に突出しており、同出力軸80の回転動力は、出力軸80の前端から前ドライブシャフト16および前ファイナルリダクションギヤユニット17を介して左右の前輪FWに伝達され、後端から後ドライブシャフト18および前記後ファイナルリダクションギヤユニット19を介して左右の後輪RWに伝達される。
車体フレーム2のフロントフレーム部4にはラジエータ27が支持されており、その前方にオイルクーラ28が配設されている。
パワーユニットPの前面図である図3および後面図である図4を参照して、パワーユニットPの内燃機関Eおよび変速機Tを内部に構成するクランクケース31は、クランク軸30を含む平面で上下に分割された上クランクケース31Uと下クランクケース31Lからなる上下割りの構造をしている。
上クランクケース31Uの上部には2つのシリンダボア32cを直列に配列して一体に成形されたシリンダブロック部32が幾らか左方に傾いて上方に延出形成され、同シリンダブロック部32の上にシリンダヘッド33が重ねられ、シリンダヘッド33の上にはシリンダヘッドカバー34が被せられる。
一方、下クランクケース31Lの下にはオイルパン35が取り付けられる。
シリンダヘッド33の右側壁から湾曲して略上方に延出する吸気管20が途中スロットルボディ21を介装して内燃機関Eの上方に配置されたエアクリーナ22に接続され、シリンダヘッド33の左側壁から湾曲して後方に延出した排気管23が、リヤフレーム部5の左側に取付けられた排気マフラー24に接続する。
図3ないし図5を参照して、シリンダブロック部32の2つのシリンダボア32cにピストン40が往復摺動可能に嵌合され、クランク軸30のクランクウエブ30w,30w間のクランクピン30pとピストン40のピストンピン40pとを、コンロッド41が連接してクランク機構を構成している。
シリンダヘッド33には、シリンダボア32c毎に、ピストン40に対向して形成される燃焼室42と、燃焼室42に開口して1対の吸気弁45により開閉される吸気ポート43が右方かつ上方に延出し、1対の排気弁46により開閉される排気ポート44が前方に延出し、さらに燃焼室42に臨む点火プラグ47が装着される。
なお、吸気ポート43に吸気管20が連結される。
シリンダヘッド33に回転可能に軸支されるカム軸48の吸気カムロブ48iに吸気弁45の上端が当接し、同カム軸48の排気カムロブ48eにロッカアーム軸49に軸支されたロッカアーム50の一端が接し、ロッカアーム50の他端に排気弁46の上端が当接している。
したがって、カム軸48によりクランク軸30の回転に同期して吸気弁45と排気弁46が、それぞれ吸気ポート43と排気ポート44を所定のタイミングで開閉する。
そのために、カム軸48は、後部にカムスプロケット48sが嵌着され、クランク軸30の後端部近傍に嵌着される駆動スプロケット30sとカムスプロケット48sの間にタイミングチェーン51が掛け渡され(図5参照)、クランク軸30の半分の回転速度で回転駆動される。
クランク軸30は、上クランクケース31Uと下クランクケース31Lにプレーンベアリング52を介して挟まれて回転自在に軸支され、図5に示すように、クランク軸30のクランク室より後方に突出した後側部分には、上記駆動スプロケット30sが形成され、そのさらに後側端部に流体継手であるフルードカップリング55を介してプライマリドライブギヤ56aが設けられる。
フルードカップリング55は、クランク軸30に固定されているポンプインペラ55pとそれに対向するタービンランナ55t、およびステータ55sを備えている。
クランク軸30に対して回転可能なタービンランナ55tに前記プライマリドライブギヤ56aは結合されており、クランク軸30からの動力は、作動油を介してプライマリドライブギヤ56aに伝達される。
プライマリドライブギヤ56aは、後記するメイン軸61に軸支されるプライマリドリブンギヤ56bに噛合して、クランク軸30の回転をメイン軸61側に伝達する。
他方、クランク軸30のクランク室Cより前方に突出した前側部分には、交流発電機57と一方向クラッチ58を介して始動用被動ギヤ59が軸支されている。
また、クランク軸30のクランク室Cの前側壁の内面に沿った部分には、バランサ軸駆動用ギヤ54が嵌着されている。
クランク軸30のクランクウエブ30wを収容するクランク室Cの左方に仕切り壁により仕切られてミッション室Mが形成されており、クランクケース31の一部がミッションケースを兼ねている。
ミッション室Mに収容される変速ギヤ機構60は、常時噛合い式のギヤ機構であり、クランク軸10の左方で斜め上方位置にメイン軸61が上クランクケース31Uに軸支され、同メイン軸61の左方で斜め下方位置でクランク軸30の左方位置にカウンタ軸71が上下のクランクケース31U,31Lの割り面に挟まれて軸支されている(図3,図4参照)。
メイン軸61は、内筒61iと同内筒61iの一部に回転自在に嵌合する外筒61oとからなり、内筒61iの前端が上クランクケース31Uのミッション室Mの前側壁31Ufに形成された軸受凹部62に第1ベアリング62bを介装して回転自在に軸支され、内筒61iの後方側の略中央位置に外筒61oが相対回転自在に嵌合されており、外筒61oの一部がミッション室Mの後側壁31Urに形成された軸受開口63に第2ベアリング63bを介装して回転自在に軸支され、内筒61iとともに支持される。
外筒61oは、第2ベアリング63bより内側部分に第2変速駆動ギヤm2と第4変速駆動ギヤm4が前後に一体に形成され、第2ベアリング63bより外側に一部外側部分が突出している。
内筒61iには、外筒61oの第2,第4変速駆動ギヤm2,m4より前方に前から順に第1変速駆動アイドルギヤm1、シフタと一体に形成され内筒61iにスプライン嵌合された第5変速駆動ギヤm5、第3変速駆動アイドルギヤm3が軸支されており、外筒61oの外側部分よりさらに後方に内筒61iの外側部分が突出している。
前側壁31Ufに形成された軸受凹部62は、小径の内筒61iの前端を軸支すべく内径が小さく形成されているのに対して、後側壁31Urに形成された軸受開口63は、後端の第4変速駆動ギヤm4の径より大きい内径を有しており、メイン軸61の組付け作業用に利用される。
なお、ミッション室Mの後側壁31Urの軸受開口63は、内側開口端が中心軸に向けて僅かに突出した内向きのフランジ63fが形成されているが、同フランジ63fの内径も第4変速駆動ギヤm4の径より大きい。
内筒61iの外側部分には、外筒61oと並んで入力スリーブ65が回転自在に嵌合し、同入力スリーブ65の中央に前記プライマリドリブンギヤ56bが嵌着されており、同プライマリドリブンギヤ56bがクランク軸30側のプライマリドライブギヤ56aと噛合する。
この入力スリーブ65のプライマリドリブンギヤ56bより後方に第1変速クラッチ66が組付けられ、プライマリドリブンギヤ56bより前方に第2変速クラッチ67が組付けられる。
一対の第1変速クラッチ66と第2変速クラッチ67は、同一構造の油圧式の多板摩擦クラッチである。
第1変速クラッチ66は、後方に開口した椀状をしたクラッチアウタ66oが入力スリーブ65に一体に嵌着され、クラッチインナ66iが内筒61iに一体に嵌着されている。
他方、第2変速クラッチ67は、前方に開口した椀状をしたクラッチアウタ67oが入力スリーブ65に一体に嵌着され、クラッチインナ67iが外筒61oの外側部分に一体に嵌着されている。
第1変速クラッチ66に油圧が供給されてクラッチアウタ66oとクラッチインナ66iが接続されると、プライマリドリブンギヤ56bと一体の入力スリーブ65の回転が外筒61oの第2,第4変速駆動ギヤm2,m4の回転に伝達され、油圧が供給されないとクラッチアウタ66oとクラッチインナ66iが切断されて外筒61oの第2,第4変速駆動ギヤm2,m4に回転が伝達されない。
同様に、第2変速クラッチ67に油圧が供給されてクラッチアウタ67oとクラッチインナ67iが接続されると、プライマリドリブンギヤ56bと一体の入力スリーブ65の回転が内筒61iに伝達され、内筒61iにスプライン嵌合された第5変速駆動ギヤm5が回転され、油圧が供給されないとクラッチアウタ67oとクラッチインナ67iが切断されて内筒61i上の第5変速駆動ギヤm5に回転が伝達されない。
上記のようなメイン軸61の左方で斜め下方位置に上下のクランクケース31U,31Lの割り面に挟まれて軸支されるカウンタ軸71は、その前側部分がミッション室Mの前側壁31Ufに形成された軸受開口72にベアリング72bを介装して回転自在に軸支され、後端がミッション室Mの後側壁31Ufに形成された軸受凹部73にベアリング73bを介装して回転自在に軸支される。
カウンタ軸71には、ミッション室M内において前側から順に第1変速被動ギヤn1、第5変速被動アイドルギヤn5、シフタと一体に形成されカウンタ軸71にスプライン嵌合された第3変速被動ギヤn3、リバースアイドルギヤnR、第2変速被動アイドルギヤn2、シフタnS、第4変速被動アイドルギヤn4が軸支されて配列されている。
対応する変速駆動ギヤと変速被動ギヤは常時噛合っている。
なお、カウンタ軸71の上方位置には、リバースアイドル軸70が配設され(図3,図4,図5参照)、リバースアイドル軸70にリバース大径ギヤr1とリバース小径ギヤr2が一体に回転自在に軸支され、リバース大径ギヤr1がメイン軸61上の第2変速駆動ギヤm2に噛合し、リバース小径ギヤr2がカウンタ軸71上のリバースアイドルギヤnRに噛合している。
メイン軸61上の第5変速駆動ギヤm5およびカウンタ軸71上の第3変速被動ギヤn3は、シフタギヤであり、この2つのシフタギヤとカウンタ軸71上のシフタnSが、変速駆動機構により軸方向に移動されて変速段が構成される。
すなわち、第5変速駆動ギヤm5の前後移動で1速段と3速段が構成され、第3変速被動ギヤn3の前後移動で5速段とリバースが構成され、シフタnSの前後移動で2速段と4速段が構成される。
この変速段の切換え制御と、第1変速クラッチ66と第2変速クラッチ67の制御とが相俟って各変速段の動力伝達がなされる。
カウンタ軸71の前端は、ベアリング72bより前方に突出しており、同前端に出力ギヤ74がスプライン嵌合されている。
カウンタ軸71の下方で斜め右方に前記出力軸80が配設されており(図3参照)、同出力軸80の前側部分にスプライン嵌合された被動ギヤ75が、カウンタ軸71の前端の出力ギヤ74と噛合してカウンタ軸71から出力軸80へ動力が伝達されるようになっている。
カウンタ軸71の前端の出力ギヤ74には出力軸80の被動ギヤ75との噛合により大きな負荷が加わるため、カウンタ軸71の前部を軸支するベアリング72bを比較的大きなものを用いて構成している。
上下割りに構成された上下のクランクケース31U,31Lのカウンタ軸71と出力軸80が突出する前面には割り面を跨いで前ケースカバー85が被せられ、上下のクランクケース31U,31Lの後面には割り面を跨いでクランク軸30の後端のフルードカップリング55とメイン軸61の後端の第1,第2変速クラッチ66,67を覆うように後ケースカバー150が一部ケースカバーも兼ねるスペーサ110を介して被せられる。
前記出力軸80は、鍛造成形された前端被軸受部81と後端被軸受部82とを中空筒部材83が連結して構成されており、前端被軸受部81が下クランクケース31Lの前側壁31Lfに形成された貫通孔76fを貫通して前ケースカバー85に形成された軸受開口86にベアリング86bを介装して前端を前ケースカバー85から前方に突出させて軸支され、後端被軸受部82が下クランクケース31Lの後側壁31Lrに形成された貫通孔76rを貫通してスペーサ110に形成された軸受開口111にベアリング111bを介装して後端をスペーサ110から後方に突出させて軸支される。
すなわち、出力軸80は、前端被軸受部81と後端被軸受部82が前後を突出させてそれぞれ前ケースカバー85とスペーサ110に回転自在に支持される。
特に、前側の貫通孔76fはカウンタ軸71の前側の軸受開口72に隣接する。
そして、前端被軸受部81にはベアリング85bの内側に隣接して前記被動ギヤ75がスプライン嵌合されている。
したがって、カウンタ軸71の前端の出力ギヤ74は、出力軸80の前端被軸受部81にスプライン嵌合された被動ギヤ75に噛合して、カウンタ軸71から出力軸80へ動力が伝達される。
一方、クランク軸30の右方位置にバランサ軸90が上下のクランクケース31U,31Lの割り面に挟まれて軸支されている(図3参照)。
バランサ軸90にスプライン嵌合した被動ギヤ93が、クランク軸30に嵌合された前記バランサ軸駆動用ギヤ54と噛合してクランク軸30の回転がバランサ軸90に同じ回転速度で伝達されるようになっている。
したがって、バランサ軸90のクランク軸30と同速度の回転でピストン40の往復動による1次振動を打ち消す。
前記変速機Tの変速ギヤ機構60のシフタを移動させて変速を行う変速駆動機構200は、クランク軸30およびメイン軸61の下方に設けられている。
後ケースカバー150の下部には、ギヤケース部が形成されており、後方からギヤケースカバー201に覆われて内部に減速ギヤ機構が設けられ、ギヤケースカバー201の右側には変速用電動モータ202が後方から取り付けられ、左下部にシフトスピンドル206が下クランクケース31Lの前後壁,後ケースカバー150を貫通し、後端をギヤケースカバー201から後方へ突出させて配設されている(図4,図7参照)。
そのシフトスピンドル206の後端には後ケースカバー201に固定された角度センサ208が取り付けられている(図7参照)。
また、シフトスピンドル206の下クランクケース31Lの前側壁31Lfを貫通して突出した前端に延長スピンドル207が同軸一体に連結され、延長軸207は前ケースカバー85を貫通し、前方に突出した前端は、六角柱状に形成された係合部207aを構成している。
ギヤケース内には第1アイドルギヤ軸203と第2アイドルギヤ軸204が回転自在に軸支され、変速用電動モータ202のギヤカバー201より前方へ突出したモータ駆動軸に形成された小径の駆動ギヤ202aが第1アイドルギヤ軸203と一体の大径ギヤ203aに噛合し、同第1アイドルギヤ軸203と一体の小径ギヤ203bが第2アイドルギヤ軸204と一体の大径ギヤ204aに噛合し、同第2アイドルギヤ軸204と一体の小径ギヤ204bがシフトスピンドル206に嵌着された扇形をしたギヤシフトアーム205に噛合して減速ギヤ機構が構成されている。
したがって、変速用電動モータ202の駆動は、この減速ギヤ機構を介して減速されてシフトスピンドル206を回動する。
下クランクケース31Lの前後側壁31Lf,31Lr間には、シフトスピンドル206の斜め上方にシフトドラム210がベアリング211,212を介して回転自在に軸支されている。
シフトドラム210のベアリング212に軸支される後端にはポールラチェット機構250のドラムセンタ251が回転中心軸253により同軸に結合されて後方に突設されている。
ドラムセンタ251のラチェットハウジング251h内に、ラチエットポールを出没自在に保持したシフタ252が、回転中心軸253に回転自在に軸支されて嵌装され、ポールラチェット機構250が構成されている。
前記シフトスピンドル206にはシフトアーム260が基端部を嵌着して設けられており、同シフトアーム260の揺動する先端に設けられた長孔260aにシフタ252の後方に突出した突起252aが係合している。
したがって、シフトスピンドル206の回動でシフトアーム260が一体に揺動すると、長孔260aと突起252aの係合によりシフタ252が回動され、シフタ252の回動がポールラチェット機構250を介してドラムセンタ251を間欠的に回動し、ドラムセンタ251と一体のシフトドラム210を回動する。
シフトドラム210の外周面には、図7および図8に示すように、3条の変速用リード溝210a,210b,210cと前端にリバースインヒビタ溝210rが形成されている。
シフトドラム210の3条の変速用リード溝210a,210b,210cに、ガイド軸215に摺動自在に支持されたシフトフォーク215a,215b,215cの各シフトピン215ap,215bp,215cpが摺動自在に嵌合しており、シフトドラム210の回動によりリード溝に案内されて軸方向に移動するシフトフォーク215aがメイン軸61上のシフタギヤ(第5変速駆動ギヤm5)を移動させ、シフトフォーク215b,215cがカウンタ軸71上のシフタギヤ(第3変速被動ギヤn3),シフタnSを移動させて有効に動力伝達するギヤの組を変更して変速を行う。
シフトドラム210の外周面前端のリバースインヒビタ溝210rには、後記するリバースインヒビタアーム231の先端が係脱自在に係合する(図6,図7参照)。
なお、シフトドラム210の回動角度は、シフトドラム210の前方に同軸に設けられたシフトポジション検出器213により検出される。
以上の変速駆動機構200により変速用電動モータ202の駆動が、減速ギヤ機構を介してシフトスピンドル206を回動し、シフトスピンドル206の回動がシフトアーム260およびポールラチェット機構250を介してシフトドラム210を回動し、シフトドラム210の回動によりシフトフォーク215a,215b,215cが軸方向に移動して変速を行う。
なお、前ケースカバー85から前方へ突出したスピンドル延長軸207の六角柱状の係合部207aに、回動操作具であるレンチの六角穴の作用部を係合して、前ケースカバー85の表面に沿って回動操作することで、シフトスピンドル206を回動して手動により変速を実行することができる。
以上のような変速駆動機構200を備えた本変速機Tには、さらに通常走行時にリバースに設定されないように規制するリバースインヒビタ機構230が設けられている。
前記したように、シフトドラム210の外周面にはリバースインヒビタ溝210rが形成されており、リバースインヒビタアーム231の先端がリバースインヒビタ溝210rに係脱自在に係合するようになっている。
図6および図7を参照して、シフトドラム210の下方において、下クランクケース31Lの対向する前後側壁31Lf,31Lrのうち前側壁31Lfに円筒状の軸受ボス部31bが形成されており、リバースインヒビタシャフト232が嵌挿されて前後方向に指向した姿勢で回転自在に軸支される。
このリバースインヒビタシャフト232の後端部に前記リバースインヒビタアーム231の基端部が嵌着されている。
リバースインヒビタシャフト232は、リバースインヒビタアーム231が嵌着される後端側が前端側より径が大きく、その大径の後半部232rが軸受ボス部31bに軸支される。
リバースインヒビタシャフト232の後半部232rより縮径した前半部232fは、前ケースカバー85に形成された円筒ボス部85bを貫通して前方に突出している。
リバースインヒビタシャフト232の前半部232fの後側部はスプライン溝232sが形成され、同スプライン溝232sに揺動アーム233を一体に支持するスリーブ233sがスプライン嵌合され、前半部232fのスプライン溝232sより前側部が前ケースカバー85の円筒ボス部85bに嵌挿される。
リバースインヒビタシャフト232の前端には、レバー235がボルト236により螺着される。
リバースインヒビタシャフト232の後半部232rの軸受ボス部31bに軸支される部分とリバースインヒビタアーム231が嵌着される後端との間にトーションスプリング237が巻回され、トーションスプリング237の一端はリバースインヒビタアーム231に係止され、他端はリバースインヒビタシャフト232とシフトドラム210との間に形成されたストッパボルト238が螺合されるボルトボス部239に係止され、図6に示す前面視でリバースインヒビタアーム231を時計回りに付勢し、リバースインヒビタアーム231の先端をシフトドラム210の外周面に当接する。
リバースインヒビタアーム231の先端が当接するシフトドラム210の外周面に、前記リバースインヒビタ溝210rが形成されていて、同リバースインヒビタ溝210rにリバースインヒビタアーム231の先端が係合する。
なお、トーションスプリング237に付勢されたリバースインヒビタアーム231は、前記ストッパボルト238に当接して停止したところで、リバースインヒビタアーム231の先端がリバースインヒビタ溝210rに係合しており、リバースインヒビタアーム231がリバースインヒビタ溝210rの底面を押圧しない構造となっている。
リバースインヒビタ溝210rは、シフトドラム210の外周面の展開図である図8に示すように、軸方向に変化することなく直線的に形成されているが、全周に亘って無端状に形成されているのではなく、溝が形成されていない部位が一部にあって、同部位を挟んで溝端部210ra,210rbが存している。
図8のシフトドラム210の外周面の展開図には、シフトフォーク215a,215b,215cの各シフトピン215ap,215bp,215cpが係合する3条の変速用リード溝210a,210b,210cが図示されており、軸方向に一列に並ぶシフトピン215ap,215bp,215cpのシフトドラム210の外周面に対する周方向位置により変速段が設定され、リバース(RVS)、ニュートラル(N)、1−2速、2−3速、3−4速、4−5速の6つの周方向位置が示されている。
例えば、1−2速の周方向位置にシフトピン215ap,215bp,215cpがあるときは、変速ギヤ機構60のギヤの組み合わせてとしては1速段と2速段が確立しており、そのいずれの変速段にするかは、前記第1変速クラッチ66と第2変速クラッチ67の切換え制御により決定される。
図8には、ニュートラル(N)の周方向位置にシフトピン215ap,215bp,215cp(2点鎖線で示す)があるとして、ニュートラル状態を示しており、このとき、リバースインヒビタアーム231の先端(2点鎖線で示す)は、リバースインヒビタ溝210rの溝端部210raにあり、これ以上シフトドラム210をリバース側に回動しようとしてもリバースインヒビタアーム231の先端がリバースインヒビタ溝210rの溝端部210raの端面に当接して回動を阻止する。
したがって、リバースインヒビタアーム231の先端がリバースインヒビタ溝210rに係合している通常走行時には、リバースインヒビタ状態にあってニュートラル(N)からリバースに安易に移行しないようにしている。
リバースインヒビタシャフト232の前ケースカバー85より前方に突出した前端に締結されたレバー235には、図3および図6に示すように前ケースカバー85に沿って左側から延びてきたケーブル240の端部が結合され、ケーブル240が引かれることで、レバー235がリバースインヒビタシャフト232をトーションスプリング237に抗して前面視で反時計回りに回動し、リバースインヒビタシャフト232と一体のリバースインヒビタアーム231が反時計回りに回動することで、リバースインヒビタアーム231の先端がリバースインヒビタ溝210rから抜け出てリバースインヒビタ状態を解除することができる。
なお、前ケースカバー85のリバースインヒビタシャフト232の右方(図3,図6では左方)所定位置にリミットスイッチ241が取り付けられ、その後方に作動子241aが突出しており、ケーブル240が引かれリバースインヒビタ状態が解除されたときに、前記リバースインヒビタシャフト232にスプライン嵌合した揺動アーム233の先端が、作動子241aに作用してリミットスイッチ241をオンする。
このリミットスイッチ241からリバースインヒビタ状態解除のオン信号が出力されると、ランプが点灯してリバースインヒビタ状態が解除されたことを、運転者が確認できるようになっている。
以上のようなリバースインヒビタ機構230が設けられているので、運転者は、変速機Tをリバースに設定するときは、まずケーブル240を引いてリバースインヒビタ状態を解除してからリバースの移行操作をすることになる。
リバースインヒビタ機構230の組付けについて以下説明する。
リバースインヒビタアーム231の基端が嵌着された状態のリバースインヒビタシャフト232にトーションスプリング237を巻回しておき、下クランクケース31Lの前側壁31Lfの軸受ボス部31bに下クランクケース31Lの内側からリバースインヒビタシャフト232を前端から貫入して回転自在に軸支させ、そのとき同時にトーションスプリング237の一端をボルトボス部31bに係止した状態で、他端をリバースインヒビタアーム231に係止し、トーションスプリング237のバネ力に抗してリバースインヒビタアーム231を回動してシフトドラム210の外周面のリバースインヒビタ用溝210rにリバースインヒビタアーム231の先端を係合させると、トーションスプリング237のバネ力によりリバースインヒビタアーム231の先端はシフトドラム210のリバースインヒビタ用溝210rに嵌った状態を維持するので、リバースインヒビタシャフト232の軸方向の位置決めを行った状態で安定した仮止め状態とすることができる。
このように、リバースインヒビタシャフト232を不安定な仮組み状態に支持させることはなく、またリバースインヒビタシャフト232とリバースインヒビタアーム231のいずれもミッションケースの内側から組付け作業を行うことができるので、本リバースインヒビタ機構230は組付け作業性に優れている。
なお、ここでボルトボス部31bの前端面に沿ってリバースインヒビタシャフト232にCクリップ242を掛け止めしておくことで、リバースインヒビタシャフト232の後方への移動は確実に阻止される。
その後は、前ケースカバー85をクランクケース31の前側壁31Lfに被せるときに、前側壁31Lfの軸受ボス部31bから前方に突出したリバースインヒビタシャフト232の前半部232fのスプライン溝232sに揺動アーム233のスリーブ233sをスプライン嵌合させた後に、前ケースカバー85の円筒ボス部85bにリバースインヒビタシャフト232を貫通させるようにして前ケースカバー85を被せ、バースインヒビタシャフト232の前端面にレバー235をボルト236により締結して組付けを終える。
リバースインヒビタシャフト232に、前方から揺動アーム233を嵌合し、前ケースカバー85を被せる作業を行うときは、リバースインヒビタシャフト232は、後方に移動しないようにCクリップ242が掛け止めされているので、作業が容易にでき作業性が良い。
リバースインヒビタシャフト232は、リバースインヒビタアーム231が嵌着される後端側が前端側より径が大きいので、リバースインヒビタシャフト232の剛性が容易に確保され、前端側を小径とすることで軽量化が図られている。
また、シフトドラム210は、変速用リード溝210a,210b,210cが形成される外周面にリバースインヒビタ溝210rも共に形成しているので、シフトドラムの端部に特別に突設した部分にリバースインヒビタ溝を設ける構成よりシフトドラムをより小型化できる。
本発明の一実施の形態に係るパワーユニットが搭載された不整地走行用車両の車体カバー等を外した状態の側面図である。 同平面図である。 同パワーユニットの前面図である。 同パワーユニットの後面図である。 同パワーユニットの展開断面図(図3のV−V線断面図)である。 リバースインヒビタ機構を示す同パワーユニットの一部省略した要部前面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 シフトドラムの展開図である。
符号の説明
P…パワーユニット、E…内燃機関、T…変速機、C…クランク室、M…ミッション室、
1…不整地走行用車両、30…クランク軸、31U…上クランクケース、31L…下クランクケース、31Uf,31Lf…前側壁、31Ur,31Lr…後側壁、
60…変速ギヤ機構、61…メイン軸、66…第1変速クラッチ、67…第2変速クラッチ、70…リバース軸、71…カウンタ軸、110…スペーサ、
200…変速駆動機構、202…変速用電動モータ、206…シフトスピンドル、210…シフトドラム、210a,210b,210c…変速用リード溝、210r…リバースインヒビタ溝、215a,215b,215c…シフトフォーク、
230…リバースインヒビタ機構、231…リバースインヒビタアーム、232…リバースインヒビタシャフト、235…レバー、237…トーションスプリング、239…ボルトボス部、240…ケーブル、241…リミットスイッチ、
250…ポールラチェット機構、251…ドラムセンタ、251h…ラチェットハウジング、252…シフタ、253…回転中心軸、260…シフトアーム。

Claims (3)

  1. シフトフォークを作動させるシフトドラム(210)がミッションケース(31)の対向する側壁(31Lf,31Lr)に軸支されて回動自在に支持され、
    前記シフトドラム(210)の外周面に形成されたリバースインヒビタ用溝(210r)にリバースインヒビタアーム(231)が係脱自在に係合してリバースの設定を規制する変速機(T)のリバースインヒビタ機構において、
    前記リバースインヒビタアーム(231)を一体に支持したリバースインヒビタシャフト(232)が、前記リバースインヒビタアーム(231)をミッションケース(31)内に位置させてミッションケース(31)の内側から前記対向する側壁(31Lf,31Lr)のうち一方の側壁(31Lf)に貫入して回動自在に軸支されると同時に、前記リバースインヒビタシャフト(232)の回動により揺動する前記リバースインヒビタアーム(231)の先端が、前記リバースインヒビタ用溝(210r)に係合され、
    前記リバースインヒビタシャフト(232)は、前記ミッションケース(31)の一方の側壁(31Lf)を貫入して突出した部分に揺動アーム(233)がスプライン嵌合された後、前記ミッションケース(31)の一方の側壁(31Lf)を覆うケースカバー(85)に嵌挿され、
    前記揺動アーム(233)の揺動する先端に前記ケースカバー(85)に取り付けられたリミットスイッチ(241)が作動してリバースインヒビタの状態を検出することを特徴とする変速機のリバースインヒビタ機構。
  2. 前記リバースインヒビタシャフト(232)と一体の前記リバースインヒビタアーム(231)が、付勢手段(237)により前記シフトドラム(210)の外周面に向けて揺動するよう付勢されることを特徴とする請求項1記載の変速機のリバースインヒビタ機構。
  3. 前記リバースインヒビタシャフト(232)は、前記リバースインヒビタアーム(231)が嵌着される端部側(232r)が他端側(232f)より径が大きいことを特徴とする請求項1または請求項2記載の変速機のリバースインヒビタ機構。
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