JP4831397B2 - 排水の凝集沈殿処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、排水の凝集沈殿処理方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水について、各イオンの濃度を、簡便、迅速、正確かつ連続的に測定し、その測定結果に基づいてリン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤の添加量及び/又は中和剤の量を制御することにより、凝集剤の使用量と汚泥の発生量を最小限に抑え、処理水の水質を安定して保持することができる排水の凝集沈殿処理方法に関する。
各種の工場の製造工程において、硫酸イオン及び/又はリン酸イオンを含有する排水が発生する。このような排水は、それぞれのイオンの存在量を把握した上で、適切に処理する必要がある。
硫酸イオンの定量方法として、JIS K 0102 41.に、クロム酸バリウム吸光光度法、重量法、イオンクロマトグラフ法が規定されている。リン酸イオンの定量法として、JIS K 0102 46.1に、モリブデン青吸光光度法が規定されている。しかし、これらの定量方法は、高価な測定装置と高度な分析技術を必要とし、分析に長時間を要する。また、イオンクロマトグラフ法を除いて、1回の分析操作で定量し得るイオンは1種のみである。硫酸イオンとリン酸イオンは、水処理、特に凝集沈殿処理において、監視対象であるが、従来技術でこれらのイオンを同時に測定するためには、複雑、かつ複数の工程が必要である。現場で発生する排水のイオン濃度は時々刻々変動するので、排水中のイオン濃度を簡便かつ迅速に測定して、適切に排水処理を行うことが求められている。
リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含有する排水が、さらにフッ化物イオンを含有する場合がある。このような場合には、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとともに、フッ化物イオンも併せて処理する必要がある。カルシウム化合物を用いた凝集沈殿による脱フッ素処理において、リン酸イオンがフッ化物イオンの凝集妨害物質であることが分かっており、リン酸イオンは要監視物質である(非特許文献1)。一方、硫酸イオンは、リン酸イオン以上に一般的に水中に存在するアニオンであるが、排水の凝集沈殿処理で監視対象とされることはこれまでに全くなかった。しかし、本発明者らは、多価カチオン化合物を用いた凝集沈殿処理において、硫酸イオンが多価カチオンと強い相互作用を有し、凝集沈殿処理の処理水質に影響を与えるために、硫酸イオンも監視し、硫酸イオン濃度によって薬品添加量を制御することにより、処理水質を向上させる可能性があることを察知した。
フッ素含有廃水中にリン酸化合物が混入していても、廃水中のフッ素を効果的に除去することができるフッ素含有廃水の処理方法として、リン酸イオン及びフッ素イオンを含む廃水に水溶性カルシウム化合物を添加してpHを中性付近でフルオロアパタイトなどを十分に生成させた後第二鉄塩を添加し、沈殿物を除去する廃水の処理方法が提案されている(特許文献1)。この方法では、廃水中のフッ素イオンの量が変動することを予期して、水溶性カルシウム化合物は、廃水中のフッ素イオンに対して約1〜10倍当量で添加するとされている。カルシウム化合物を過剰に添加すると、薬剤費が嵩むばかりでなく、汚泥の発生量が増えたり、残留イオンの後処理が必要になるなどの問題が生ずる。
また、フッ素イオン及びリン酸イオンを含有する排水にカルシウム化合物を添加して処理する方法において、フッ素の効率的除去及びリン酸カルシウムの再溶出防止を達成し、後段の凝集反応工程で多量のアルミニウム化合物を使用することなく、フッ素・リン含有排水中のフッ素及びリンを除去することが可能な排水処理方法として、フッ素イオン及びリン酸イオンを含有する排水にカルシウム化合物を添加してpH4〜8.5のpH領域で反応を行わせる第1反応工程と、第1反応工程終了後の水をpH8.5を超えるpH領域にして反応を行わせる第2反応工程とからなるフッ素・リン含有排水の処理方法が提案されている(特許文献2)。
さらに、廃水中の大部分のフッ素をフッ化カルシウムとして固定し、残留フッ素を水酸化アルミニウムに吸着させるフッ素含有廃水の処理方法において、処理に要する設備投資と薬剤量、処理に伴い発生する汚泥量を低減する方法として、リン酸を含むフッ素含有廃水に対し、弱アルカリ性の条件下でカルシウムを作用させてフッ化カルシウム及びリン酸カルシウムとして固定する第1工程、第1工程の処理液を弱酸性ないし中性に調整し、アルミニウム塩を添加して生成する水酸化アルミニウムを凝集助剤としてフッ化カルシウム及びリン酸カルシウムを凝集沈殿させる第2工程、沈殿物スラリーを含む廃水を固液分離する第3工程を有する処理方法であって、第3工程において汚泥として排出する沈殿物スラリーの一部を引き抜き、9以下のpHでカルシウムを作用させて沈殿物スラリーに含まれる水酸化アルミニウムに吸着していたフッ素をフッ化カルシウムとして固定したのち、第1工程に返送するフッ素含有廃水の処理方法が提案されている(特許文献3)。
水処理技術、第40巻、55−60頁(1999) 特公平5−12039号公報(第1−2頁) 特開平7−265869号公報(第2−3頁) 特開2000−84570号公報(第2−3頁)
本発明は、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水について、各イオンの濃度を、簡便、迅速、正確かつ連続的に測定し、その測定結果に基づいてリン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤の添加量及び/又は中和剤の量を制御することにより、凝集剤及び/又は中和剤の使用量と汚泥の発生量を最小限に抑え、処理水の水質を安定して保持することができる排水の凝集沈殿処理方法を提供することを目的としてなされたものである。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水のpHを2水準に調整し、バリウムイオンを含有する水溶液を添加してバリウム塩が析出した懸濁液とし、該懸濁液の濃度指標となる物理量を測定し、リン酸イオン及び硫酸イオンの濃度を未知数とする二元一次連立方程式を解くことにより各イオン濃度を求め、各イオン濃度に応じて排水に添加する凝集剤の量をリアルタイムで制御することにより、凝集剤の使用量と汚泥の発生量を最小限に抑え、処理水の水質を安定して保持することが可能となることを見いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水に凝集剤を添加する凝集沈殿処理方法であって、被処理水のpHを所定の2水準に調整し、pHを調整した2点の被処理水にバリウムイオンを含有する水溶液を添加して不溶性バリウム塩が生成した懸濁液とし、該2点の懸濁液の濃度指標となる物理量を測定し、あらかじめリン酸イオン又は硫酸イオンを含むイオン濃度既知の水について、所定の2水準のpHにおいてバリウムイオンを含有する水溶液を添加して懸濁液とし、該懸濁液の濃度指標となる物理量を測定して作成した検量線の勾配を係数とし、被処理水中のリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度を未知数とする二元一次連立方程式を解くことにより被処理水中のリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度を求め、得られたリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度に応じて、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤及び/又は中和剤の添加量を制御することを特徴とする排水の凝集沈殿処理方法、
(2)排水が、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとフッ化物イオンとを含み、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤及び/又は中和剤の添加量を制御してリン酸イオンを凝集沈殿除去し、及び/又は硫酸イオン濃度制御して、フッ化物イオンを除去する(1)記載の排水の凝集沈殿処理方法、
(3)所定の2水準のpHが、pH5未満及びpH10以上の範囲内でそれぞれ選択される(1)記載の排水の凝集沈殿処理方法、及び、
(4)懸濁液の濃度指標となる物理量が、透過光又は散乱光の強度である(1)記載の排水の凝集沈殿処理方法、
を提供するものである。
本発明の排水の凝集沈殿処理方法によれば、凝集沈殿処理を伴う排水処理において、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水中の各イオン濃度を、複雑な工程を経ることなく、簡便、迅速、正確かつ連続的に測定し、各イオン濃度に応じて排水に添加する凝集剤の量を制御し、凝集剤の使用量と汚泥の発生量を最小限に抑え、処理水の水質を安定して保持し、水質監視や薬品添加量の制御を伴う高度な水質管理を行うことが可能となる。
本発明の排水の凝集沈殿処理方法は、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水に凝集剤を添加する凝集沈殿処理方法であって、被処理水のpHを所定の2水準に調整し、pHを調整した2点の被処理水にバリウムイオンを含有する水溶液を添加して不溶性バリウム塩が生成した懸濁液とし、該2点の懸濁液の濃度指標となる物理量を測定し、あらかじめリン酸イオン又は硫酸イオンを含むイオン濃度既知の水について、所定の2水準のpHにおいてバリウムイオンを含有する水溶液を添加して懸濁液とし、該懸濁液の濃度指標となる物理量を測定して作成した検量線の勾配を係数とし、被処理水中のリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度を未知数とする二元一次連立方程式を解くことにより被処理水中のリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度を求め、得られたリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度に応じて、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤の添加量を制御する。
リン酸イオンは、酸性域と中性域では、バリウムイオンとほとんど反応しないが、アルカリ性域では、リン酸バリウムとなって沈殿を生ずる。したがって、リン酸イオンが存在する試料水に過剰のバリウムイオンを添加してリン酸バリウムの沈殿が析出した懸濁液を形成させ、リン酸イオン濃度を横軸とし、形成された懸濁液の濃度指標となる物理量を縦軸とする検量線を作成すると、酸性域では検量線の勾配が小さく、アルカリ性域では検量線の勾配が大きくなる。
硫酸イオンとバリウムイオンが反応すると、酸性域、中性域、アルカリ性域のいずれにおいても、溶解度の低い硫酸バリウムが生成する。したがって、硫酸イオンが存在する試料水に過剰のバリウムイオンを添加して硫酸バリウムの沈殿が析出した懸濁液を形成させ、硫酸イオン濃度を横軸とし、懸濁液の濃度指標となる物理量を縦軸とする検量線を作成すると、試料水のpHに関係なく、ほぼ同じ検量線が得られる。
本発明方法において、懸濁液の濃度指標となる物理量としては、例えば、懸濁液の透過光又は散乱光の強度、懸濁液をろ過する際の透過流束、懸濁液をろ過して得られる沈殿物の湿重量又は乾燥重量などを挙げることができる。これらの中で、懸濁液の透過光又は散乱光の強度は、容易、迅速かつ正確に測定することができるので、好適に用いることができる。図1は、透過光の強度の測定方法の一例の説明図である。光源1から放射された光が、分光器2で単色光に分光されてセル3に入射する。セル内の懸濁液を通過した透過光は、測光部4において受光され、指示記録部5で指示記録される。透過光の強度を測定するための光の波長は、500〜660nmであることが好ましく、600〜660nmであることがより好ましい。透過光の強度の指標として、吸光度を用いることが好ましい。強度I0の光が懸濁液層を透過して強度Iとなったとき、吸光度は A=log10(I0/I) で表される値であり、単色光の波長とセルの光路長が一定であれば、液の濃度に比例するので、数値の解析に好都合である。図2は、散乱光の強度の測定方法の一例の説明図である。懸濁液が液槽6の下部から送り込まれ、上部より溢流する。光源7から放射された光がレンズ8により集光され、液面に入射して散乱する。散乱光が測光部9において受光され、指示記録部10で指示記録される。
本発明方法においては、被処理水のpHをpH5未満及びpH10以上の範囲内に選ばれる所定の2水準に調整し、pHを調整した2点の被処理水にバリウムイオンを含有する水溶液を添加して不溶性バリウム塩が生成した懸濁液とすることが好ましい。試料水のpHは、例えば、pH3とpH13の2水準を選ぶことができる。リン酸イオン濃度xを横軸とし、pH3における懸濁液の吸光度A3Pを縦軸とする検量線をA3P=axとし、同様にpH13における懸濁液の吸光度A13Pを縦軸とする検量線をA13P=a'xとすると、aの値はa'の値より小さい。また、硫酸イオン濃度yを横軸とし、pH3、pH13における懸濁液の吸光度A3S、A13Sを縦軸とする検量線をA3S=by、A13S=b'yとすると、bとb'の値はほぼ同じである。
したがって、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水のpHを3、13に調整し、バリウムイオンを含有する水溶液を添加して懸濁液を形成させ、各pHにおける吸光度A3及びA13を測定すると、A3及びA13は次の2式で表される。
3 = ax + by
13 = a'x + b'y
この2式からなる二元一次連立方程式を解くことにより、リン酸イオン濃度x及び硫酸イオン濃度yを求めることができる。a、a'、b及びb'の値は、あらかじめリン酸イオン又は硫酸イオンを含むイオン濃度既知の水について、所定の2水準のpHにおいてバリウムイオンを含有する水溶液を添加して懸濁液とし、該懸濁液について吸光度を測定して作成した検量線の勾配として求めることができる。
本発明方法に用いるバリウムイオンを含有する水溶液に特に制限はなく、例えば、塩化バリウムの水溶液などを挙げることができる。本発明方法において、バリウムイオンの添加量は、予測されるリン酸イオン及び硫酸イオンの存在量に対して4〜15当量倍であることが好ましく、6〜12当量倍であることがより好ましい。バリウムイオンの添加量が予測されるリン酸イオン及び硫酸イオンの存在量に対して4当量倍未満であると、試料水中のイオン濃度が大きく変動したときに、沈殿を生成するためのバリウムイオンが不足するおそれがある。バリウムイオンの添加量は、予測されるリン酸イオン及び硫酸イオンの存在量に対して15当量倍以下で、不溶性のバリウム塩が十分に形成され、通常は、予測されるリン酸イオン及び硫酸イオンの存在量に対して15当量倍を超えるバリウムイオンを添加する必要はない。濃度指標となる物理量の測定後の懸濁液には、過剰のバリウムイオンが含まれるので、硫酸イオンなどを含む水を添加し、すべて硫酸バリウムなどとして沈殿させたのち処分することが好ましい。
本発明方法において、排水中のリン酸イオン及び/又は硫酸イオンとバリウムイオンの反応による不溶性バリウム塩の生成は瞬時に起こるので、フローセルを用いて本発明方法を実施することができる。図3は、フローセルを用いる測定装置の一態様の説明図である。試料水配管11を経由して送られたリン酸イオンと硫酸イオンを含む試料水が、2系統に分岐される。分岐された一方の系統の試料水には、pH調整部12において、酸が添加されpH3に調整される。pH3に調整された試料水は、次いで沈殿析出部13においてバリウムイオンを含有する水溶液が添加され、不溶性のバリウム塩が析出して懸濁液となる。懸濁液はフローセル14に送られて吸光度が測定されたのち、ドレイン配管15からドレインとして排出される。分岐された他方の系統の試料水にはpH調整部16において、アルカリが添加されpH13に調整される。pH13に調整された試料水は、次いで沈殿析出部17においてバリウムイオンを含有する水溶液が添加され、不溶性のバリウム塩が析出して懸濁液となる。懸濁液はフローセル18に送られて吸光度が測定されたのち、ドレイン配管15からドレインとして排出される。フローセル14の測定データとフローセル18の測定データはデータ処理装置に送られ、二元一次連立方程式としてデータ処理がなされ、試料水中のリン酸イオン濃度と硫酸イオン濃度がリアルタイムでアウトプットされる。
本発明方法において、排水にリン酸イオン又は硫酸イオンのいずれかのみが含まれる場合には、1個のフローセルを用いてイオン濃度を測定することができる。図4は、フローセルを用いる測定装置の他の態様の説明図である。排水がリン酸イオンのみを含む場合には、pH調整部19においてアルカリが添加されpH13に調整される。pH13に調整された試料水は、次いで沈殿析出部20においてバリウムイオンを含有する水溶液が添加され、不溶性のバリウム塩が析出して懸濁液となる。懸濁液はフローセル21に送られて吸光度が測定されたのち、ドレインとして排出される。排水が硫酸イオンのみを含む場合には、pH調整部19において酸が添加されpH3に調整される。pH3に調整された試料水は、次いで沈殿析出部20においてバリウムイオンを含有する水溶液が添加され、不溶性のバリウム塩が析出して懸濁液となる。懸濁液はフローセル21に送られて吸光度が測定されたのち、ドレインとして排出される。
本発明方法においては、測定されたリン酸イオン濃度と硫酸イオン濃度に応じて、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤の添加量を制御する。リン酸イオンと反応して沈殿を生ずる凝集剤としては、例えば、硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄、硫酸第一鉄、消石灰、塩化カルシウム、塩化ランタン、塩化セリウムなどの希土類の塩などを挙げることができる。硫酸イオンと反応して沈殿を生ずる凝集剤としては、例えば、消石灰、塩化カルシウム、塩化バリウム、水酸化バリウムなどを挙げることができる。本発明方法において、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤の添加量は、凝集剤の種類によって異なるが、排水中に存在するリン酸イオン及び硫酸イオンに対して、1.5〜15当量倍であることが好ましく、2〜10当量倍であることがより好ましい。凝集剤の添加量は当量の倍数で目安を得るが、余剰の凝集剤量でも判断される。通常リン酸イオン及び/又は硫酸イオン当量に対して7.5〜12.5mmolの過剰量が必要であり、不足すると沈殿の生成が不十分となるおそれがある。凝集剤の添加量は、リン酸イオン及び硫酸イオンに対して15当量倍以下で十分に沈殿が生成し、15当量倍を超える凝集剤の添加は、いたずらに薬剤費と汚泥の発生量を増加させるおそれがある。
本発明方法においては、排水にリン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤を添加したのち、さらに高分子凝集剤を添加することが好ましい。高分子凝集剤を添加することにより、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと凝集剤との反応により生成した微細な粒子状の沈殿を粗大なフロックに成長させ、固液分離を容易にすることができる。添加する高分子凝集剤としては、例えば、ポリアクリル酸又はその塩、ポリアクリルアミドの部分加水分解物又はその塩、ポリマレイン酸又はその塩などのアニオン性高分子凝集剤、ポリ(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、ポリジメチルジアリルアンモニウムクロライドなどのカチオン性高分子凝集剤、ポリアクリルアミドなどのノニオン性高分子凝集剤、アクリル酸又はその塩と(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロライドとアクリルアミドとの共重合体などの両性高分子凝集剤などを挙げることができる。
本発明方法においては、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとの反応により生成した沈殿を、高分子凝集剤の添加により粗大なフロックに成長させたのち、固液分離することができる。固液分離方法に特に制限はなく、例えば、自然沈殿、高速沈殿、遠心沈殿などの沈殿法、清澄ろ過、膜ろ過などのろ過法などを挙げることができる。
本発明方法は、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとフッ化物イオンとを含む排水に適用し、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤の添加量を制御してリン酸イオン及び/又は硫酸イオンを凝集沈殿処理して除去したのち、フッ化物イオンを除去することができる。リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとフッ化物イオンとを含む被処理水のpHを所定の2水準に調整し、pHを調整した2点の被処理水にバリウムイオンを含有する水溶液を添加して不溶性バリウム塩が生成した懸濁液とする。リン酸バリウムは水に不溶であり、硫酸バリウムは25℃において水100gに0.246mg溶解するのに対して、フッ化バリウムは20℃において水100gに160.7mg溶解するので、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとフッ化物イオンとを含む排水についても、バリウムイオンを含有する水溶液を添加して、不溶性バリウム塩が生成した懸濁液の濃度指標となる物理量を測定するとき、フッ化物イオンに妨害されることなくリン酸イオン濃度と硫酸イオン濃度を求めることができる。
フッ化物イオンを含有する排水をカルシウム化合物を用いて凝集沈殿処理するとき、リン酸イオンが高濃度に存在すると、処理水のフッ化物イオン濃度が十分に低下しない。本発明方法によれば、排水中のリン酸イオン及び/又は硫酸イオンを除去したのちフッ化物イオンを除去するので、排水中のフッ化物イオンを効率的に除去し、フッ化物イオン濃度の低い良好な水質の処理水を得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例1(リン酸イオン、硫酸イオンとバリウムイオンの反応性のpH依存性)
リン酸二水素ナトリウム126mgを水1Lに溶解して、リン酸イオン100mg/Lを含む水溶液を調製した。この水溶液を9個のビーカーに100mLずつ取り分け、塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH3、4、5、6、7、8、10、12、13に調整した。
塩化バリウム20.8gを水に溶解し、水溶液の全量を100mLにして、バリウムイオン137g/Lを含む水溶液を調製した。
pH3に調整したリン酸二水素ナトリウム水溶液100mLに、上記のバリウムイオン137g/Lを含む塩化バリウム水溶液1mLを添加して撹拌し、リン酸水素バリウムの沈殿を析出させた。沈殿をろ別して105℃で3時間乾燥すると、リン酸水素バリウム1.2mgが得られた。リン酸イオンの反応率は、5%であった。
pH4、5、6、7、8、10、12、13に調整したリン酸二水素ナトリウム水溶液にも、同様にして、塩化バリウム水溶液を添加してリン酸のバリウム塩の沈殿を析出させ、ろ別、乾燥、秤量して、リン酸イオンのバリウムイオンとの反応率を求めた。結果を、図5に示す。リン酸イオンの反応率は、pH3では約5%であり、pHの上昇とともに反応率が上昇し、pH13ではほぼ全量のリン酸イオンがバリウムイオンと反応することが分かる。
硫酸ナトリウム148mgを水1Lに溶解して、硫酸イオン100mg/Lを含む水溶液を調製した。この水溶液を9個のビーカーに100mLずつ取り分け、塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を添加して、pH3、4、5、6、7、8、10、12、13に調整した。
pH3に調整した硫酸ナトリウム水溶液100mLに、上記の塩化バリウム水溶液1mLを添加して撹拌し、硫酸バリウムの沈殿を析出させた。沈殿をろ別して105℃で3時間乾燥すると、硫酸バリウム24.3mgが得られた。硫酸イオンの反応率は、100%であった。
pH4、5、6、7、8、10、12、13に調整した硫酸ナトリウム水溶液にも、同様にして、塩化バリウム水溶液を添加して硫酸バリウムの沈殿を析出させ、ろ別、乾燥、秤量して、硫酸イオンのバリウムイオンとの反応率を求めた。結果を、図6に示す。硫酸イオンは、pH3〜13の全領域において、ほぼ全量がバリウムイオンと反応することが分かる。
実施例2(検量線の作成)
実施例1と同様にして、リン酸イオン25mg/L、50mg/L又は100mg/Lを含むリン酸二水素ナトリウム水溶液を調製し、それぞれ2個のビーカーに100mLずつ取り分けた。リン酸イオン25mg/Lを含む水溶液、リン酸イオン50mg/Lを含む水溶液、リン酸イオン100mg/Lを含む水溶液を、塩酸又は水酸化ナトリウム水溶液を用いて、それぞれpH3又はpH13に調整した。
pH3に調整したリン酸イオン25mg/Lを含む水溶液に、実施例1と同様にして、バリウムイオン137g/Lを含む塩化バリウム水溶液1mLを添加して撹拌し、リン酸バリウムの沈殿が析出した懸濁液とした。この懸濁液を光路長5mmのセルに入れ、分光光度計[(株)島津製作所、UV−3600]を用いて、波長660nmで吸光度を測定した。吸光度は、0.002であった。pH3に調整したリン酸イオン50mg/Lを含む水溶液とリン酸イオン100mg/Lを含む水溶液について、同様に処理したところ、吸光度はそれぞれ0.006と0.012であった。
pH13に調整したリン酸イオン25mg/L、50mg/L又は100mg/Lを含む水溶液についても、同様にして塩化バリウム水溶液を添加して懸濁液とし、吸光度を測定した。pH13、リン酸イオン25mg/Lを含む水溶液から得られた懸濁液の吸光度は0.041、pH13、リン酸イオン50mg/Lを含む水溶液から得られた懸濁液の吸光度は0.080、pH13、リン酸イオン100mg/Lを含む水溶液から得られた懸濁液の吸光度は0.160であった。
硫酸イオンについても、同様にして、イオン濃度25mg/L、50mg/L、100mg/Lの水溶液をpH3、pH13に調整し、塩化バリウム水溶液を添加して懸濁液とし、吸光度を測定した。得られた吸光度の値及び検量線の勾配を第1表に示し、検量線を図7に示す。
Figure 0004831397
実施例3(硫酸イオンとリン酸イオンの分析)
リン酸二水素ナトリウム126mgと硫酸ナトリウム74mgを水1Lに溶解して、リン酸イオン100mg/Lと硫酸イオン50mg/Lを含む水溶液を調製した。2個のビーカーにこの水溶液を100mLずつ取り、一方を塩酸を用いてpH3に、他方を水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH13に調整した。それぞれのビーカーに、実施例1と同じバリウムイオン137g/Lを含む塩化バリウム水溶液1mLを添加して撹拌し、沈殿が析出した懸濁液とした。この懸濁液を光路長5mmのセルに入れ、分光光度計[(株)島津製作所、UV−3600]を用いて、波長660nmで吸光度を測定した。pH3に調整した水溶液から得られた懸濁液の吸光度は0.089であり、pH13に調整した水溶液から得られた懸濁液の吸光度は0.242であった。
水溶液中のリン酸イオンの濃度をx(mg/L)、硫酸イオンの濃度をy(mg/L)として連立方程式をたてると、次の式が得られる。
0.00012x + 0.00150y = 0.089
0.00160x + 0.00160y = 0.242
この連立方程式を解くと、x = 100.0、y = 51.0となる。
リン酸イオン50mg/Lと硫酸イオン100mg/Lを含む水溶液、リン酸イオン100mg/Lと硫酸イオン100mg/Lを含む水溶液、リン酸イオン50mg/Lを含む水溶液、リン酸イオン100mg/Lを含む水溶液、硫酸イオン100mg/Lを含む水溶液を調製し、同様にして、pH3又はpH13に調整して塩化バリウム水溶液を加えて懸濁液とし、吸光度を測定して、二元一次連立方程式を解くことにより、リン酸イオン濃度と硫酸イオン濃度を求めた。
結果を、第2表に示す。
Figure 0004831397
第2表に見られるように、測定された吸光度より算出したイオン濃度と、試料水中のイオン濃度の差はきわめて小さく、塩化バリウム水溶液を添加して形成された懸濁液の吸光度の測定により、リン酸イオンと硫酸イオンが共存する試料水又はいずれか一方のイオンが存在する試料水について、イオン濃度を迅速かつ正確に測定し得ることが分かる。
実施例4
リン酸イオンを含む製鉄工場排水を、消石灰を用いて処理した。排水量は1,200m3/dayであり、リン酸イオン濃度が100〜300mg/Lの範囲で変動していた。
図8は、凝集沈殿処理装置の工程系統図である。原水槽22に貯留された排水を、配管23を経由して第一反応槽24に送った。配管の途中に分岐を設けて、図4に示す測定装置25を接続し、試料水に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH13に調整し、塩化バリウム水溶液を添加して懸濁液とし、フローセルにおいて波長660nmの光の吸光度を測定した。データ処理により、図7に示す検量線に基づいて吸光度から排水中のリン酸イオン濃度x(mg/L)を算出し、第一反応槽へ添加する排水1Lあたりの消石灰の量y(mg/L)が、
y/74=x/95+7.5
となるように制御した。また、第一反応槽では、硫酸を用いて槽内の液のpHを8.5に調整した。
第一反応槽でリン酸カルシウムの沈殿が析出した液を、第二反応槽26へ送り、液1Lあたりアクリルアミド系アニオン高分子凝集剤[栗田工業(株)、クリフロックPA331]1mgを添加して凝集処理を行い、さらに沈殿槽27へ送って固液分離した。
2ヶ月間の連続運転を通じて、沈殿槽の上澄水として得られた処理水のリン酸イオン濃度は2mg/L以下であった。
実施例5
リン酸イオンを含む製鉄工場排水を、ポリ硫酸第二鉄液(ポリ鉄、液状品、鉄11.5重量%)を用いて処理した。排水量は900m3/dayであり、リン酸イオン濃度が100〜300mg/Lの範囲で変動していた。
図9は、凝集沈殿処理装置の工程系統図である。原水槽28に貯留された排水を、配管29を経由して第一反応槽30に送った。配管の途中に分岐を設けて、図4に示す測定装置31を接続し、試料水に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH13に調整し、塩化バリウム水溶液を添加して懸濁液とし、フローセルにおいて波長660nmの光の吸光度を測定した。データ処理により、図7に示す検量線に基づいて吸光度から排水中のリン酸イオン濃度x(mg/L)を算出し、第一反応槽へ添加する排水1Lあたりのポリ硫酸第二鉄液(液状品、鉄11.5重量%)の量y(mg/L)が、
y/{399.7/(2×0.81)}=x/95
となるように制御した。また、第一反応槽では、水酸化ナトリウム水溶液を用いて槽内の液のpHを7.0に調整した。さらに、第一反応槽内の液の硫酸イオン濃度から、ポリ硫酸第二鉄の添加量を確認した。
第一反応槽でリン酸第二鉄の沈殿が析出した液を、第二反応槽32へ送り、液1Lあたりアクリルアミド系アニオン高分子凝集剤[栗田工業(株)、クリフロックEA332]1mgを添加して凝集処理を行い、さらに沈殿槽33へ送って固液分離した。
2ヶ月間の連続運転を通じて、沈殿槽の上澄水として得られた処理水のリン酸イオン濃度は2mg/L以下であった。
実施例6
リン酸イオン、硫酸イオン及びフッ化物イオンを含む電子部品工場排水を、塩化第二鉄液(液状品、鉄13重量%)と消石灰を用いて処理した。排水量は2,000m3/dayであり、リン酸イオン濃度が50〜400mg/L、硫酸イオン濃度が50〜1,000mg/L、フッ化物イオン濃度が50〜300mg/Lの範囲で変動していた。
図10は、凝集沈殿処理装置の工程系統図である。原水槽34に貯留された排水を、配管35を経由して第一反応槽36に送った。配管の途中に分岐を設けて、図3に示す測定装置37を接続し、試料水を2系統に分け、一方に塩酸を加えてpH3に調整し、他方に水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH13に調整し、それぞれに塩化バリウム水溶液を添加して懸濁液とし、フローセルにおいて波長660nmの光の吸光度を測定した。データ処理により、図7に示す検量線に基づいて二元一次連立方程式を解き、排水中のリン酸イオン濃度x(mg/L)と硫酸イオン濃度y(mg/L)を算出し、第一反応槽へ添加する排水1Lあたりの塩化第二鉄液の量z(mg/L)が、
z/{(55.85+35.5×3)/0.38}=x/95
となるように制御した。また、第一反応槽では、消石灰を用いて槽内の液のpHを5.0に調整した。
第一反応槽でリン酸第二鉄とフッ化第二鉄の沈殿が析出した液を第二反応槽38に送り、
[Ca2+]=[F-]/2+[SO4 2-]+300
を満たすように消石灰を添加し、リン酸第二鉄やフッ化カルシウムの沈殿を含む反応液を、第二反応槽から第三反応槽39に送り、硫酸と塩酸の混合液を用いて液のpHを7に調整した。液中の硫酸イオン濃度が高いと、フッ化第二鉄の凝集が阻害されるために、排水の硫酸イオン濃度y(mg/L)に基づいて、
塩酸/(塩酸+硫酸)(当量%)={y/(y+50)}×100
となるように制御した。ただし、この式の値にかかわらず、塩酸/(塩酸+硫酸) の当量%は、10〜90%の範囲内で制御した。
さらに、第三反応槽でpHを7に調整された液を、第四反応槽40へ送り、液1Lあたりアクリルアミド系アニオン高分子凝集剤[栗田工業(株)、クリフロックPA231]1mgを添加して凝集処理を行い、さらに沈殿槽41へ送って固液分離した。
2ヶ月間の連続運転を通じて、沈殿槽の上澄水として得られた処理水のフッ化物イオン濃度は8mg/L以下であった。
本発明の排水の凝集沈殿処理方法によれば、凝集沈殿処理を伴う排水処理において、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水中の各イオン濃度を、複雑な工程を経ることなく、簡便、迅速、正確かつ連続的に測定し、各イオン濃度に応じて排水に添加する凝集剤の量及び/又は中和剤の量を制御し、凝集剤や中和剤の使用量と汚泥の発生量を最小限に抑え、処理水の水質を安定して保持し、水質監視や薬品添加量の制御を伴う高度な水質管理を行うことが可能となる。
透過光の強度の測定方法の一例の説明図である。 散乱光の強度の測定方法の一例の説明図である。 フローセルを用いる測定装置の一態様の説明図である。 フローセルを用いる測定装置の他の態様の説明図である。 リン酸イオンのバリウムイオンとの反応率とpHの関係を示すグラフである。 硫酸イオンのバリウムイオンとの反応率とpHの関係を示すグラフである。 リン酸イオン及び硫酸イオンの検量線である。 実施例4で用いた凝集沈殿処理装置の工程系統図である。 実施例5で用いた凝集沈殿処理装置の工程系統図である。 実施例6で用いた凝集沈殿処理装置の工程系統図である。
符号の説明
1 光源
2 分光器
3 セル
4 測光部
5 指示記録部
6 液槽
7 光源
8 レンズ
9 測光部
10 指示記録部
11 試料水配管
12 pH調整部
13 沈殿析出部
14 フローセル
15 ドレイン配管
16 pH調整部
17 沈殿析出部
18 フローセル
19 pH調整部
20 沈殿析出部
21 フローセル
22 原水槽
23 配管
24 第一反応槽
25 測定装置
26 第二反応槽
27 沈殿槽
28 原水槽
29 配管
30 第一反応槽
31 測定装置
32 第二反応槽
33 沈殿槽
34 原水槽
35 配管
36 第一反応槽
37 測定装置
38 第二反応槽
39 第三反応槽
40 第四反応槽
41 沈殿槽

Claims (4)

  1. リン酸イオン及び/又は硫酸イオンを含む排水に凝集剤を添加する凝集沈殿処理方法であって、被処理水のpHを所定の2水準に調整し、pHを調整した2点の被処理水にバリウムイオンを含有する水溶液を添加して不溶性バリウム塩が生成した懸濁液とし、該2点の懸濁液の濃度指標となる物理量を測定し、あらかじめリン酸イオン又は硫酸イオンを含むイオン濃度既知の水について、所定の2水準のpHにおいてバリウムイオンを含有する水溶液を添加して懸濁液とし、該懸濁液の濃度指標となる物理量を測定して作成した検量線の勾配を係数とし、被処理水中のリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度を未知数とする二元一次連立方程式を解くことにより被処理水中のリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度を求め、得られたリン酸イオン濃度及び硫酸イオン濃度に応じて、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤及び/又は中和剤の添加量を制御することを特徴とする排水の凝集沈殿処理方法。
  2. 排水が、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンとフッ化物イオンとを含み、リン酸イオン及び/又は硫酸イオンと反応して沈殿を生成する凝集剤及び/又は中和剤の添加量を制御してリン酸イオンを凝集沈殿除去し、及び/又は硫酸イオン濃度制御して、フッ化物イオンを除去する請求項1記載の排水の凝集沈殿処理方法。
  3. 所定の2水準のpHが、pH5未満及びpH10以上の範囲内でそれぞれ選択される請求項1記載の排水の凝集沈殿処理方法。
  4. 懸濁液の濃度指標となる物理量が、透過光又は散乱光の強度である請求項1記載の排水の凝集沈殿処理方法。
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