JP6044160B2 - 重金属含有排水の処理方法及び装置 - Google Patents

重金属含有排水の処理方法及び装置 Download PDF

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本発明は、重金属含有排水の処理方法及び装置に係り、特に重金属含有排水に無機凝集剤を添加した後、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を加えて該排水中の重金属成分を除去する重金属含有排水の処理方法及び装置に関するものである。
メッキ排水、塗装排水等の重金属含有排水は、銅、クロム、亜鉛、鉛、マンガン、鉄、ニッケル、カドミウム等の重金属を含むものであり、これらの重金属含有排水は、水質汚濁防止法等により適切な処理を行うことが義務づけられている。
重金属含有排水の処理法として、ジチオカルバミン酸基を主体とするキレート系重金属捕集剤を添加して、凝集沈殿処理を行う方法が知られている(特許文献1)。このジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を用いた重金属含有排水の処理方法において、重金属含有排水の水質変動にかかわらず、キレート系重金属捕集剤を定量添加して処理すると、キレート系重金属捕集剤添加量が不足する場合も過剰添加の場合も、キレート剤自体によって処理水質が低下する。また、過剰添加の場合にはジチオカルバミン酸系重金属捕集剤コストが徒に嵩む。
特許文献1には、重金属含有排水にキレート系重金属捕集剤を加えて該排水中の重金属成分を除去する方法として、該重金属含有排水にキレート系重金属捕集剤を添加し、このキレート系重金属捕集剤の添加量と、このキレート系重金属捕集剤の添加前後の該排水の酸化還元電位の変化量を測定し、この測定結果に基いて、必要添加量を決定する方法が記載されている。
キレート系重金属捕集剤は、キレート形成基(ジチオカルバミン酸基)を持ち、この基が排水中の重金属イオンと反応して不溶化物を作り沈殿を生成する。この反応時には、酸化還元電位(ORP)が低下する。特許文献1の方法は、このORPの変化、即ち、処理対象排水へのキレート系重金属捕集剤の添加濃度を変化させるとそれに応じて、重金属捕集剤の添加濃度が高くなるほどORPが低くなるように変化することを利用したものである。
特許文献2には、重金属抽出処理物などの廃棄物からサンプルを採取し、サンプルの所定量に対して液体キレート剤を添加してサンプル中の重金属と液体キレート剤とを反応させ、液体キレート剤を添加したサンプルについて、液体キレート剤について特異的な波長における吸光度IBを求め、吸光度IBからサンプル中の未反応の液体キレート剤の量Bを求め、空試験により添加した液体キレート剤の全量に相当する波長における吸光度IAを求め、吸光度IAから添加した液体キレート剤の全量Aを求める。この全量Aと量Bの差から重金属と反応した液体キレート剤の量Cを求め、この量Cとサンプルの所定量との比に基づいて廃棄物を処理するに適正な液体キレート剤の添加量を決定することが記載されている。特許文献2には、キレート剤がジチオカルバミン酸系の場合、この波長として286nm、257nm、215nmが記載されている。
特許文献3には、重金属含有飛灰をジチオカルバミン酸系キレート剤で重金属不溶化処理する方法が記載されている。この特許文献3には、液中のキレート剤濃度を330nm以上の波長(具体的には350nm)の吸光度によって測定することが記載されている(特許文献3の0018段落、0028段落)。
特開2001−340874 特開平10−337550 特開2010−260010
特許文献2,3の吸光度法によるジチオカルバミン酸系キレート剤の定量は、ジチオカルバミン酸系キレート剤それ自体の吸光度を検出するものであるため、重金属含有排水の処理等のジチオカルバミン酸系キレート剤の濃度が低い場合や、吸光度に影響する検水中の有機物濃度が変動する場合などにあっては、測定精度が低いものとなる。
本発明は、重金属含有排水を無機凝集剤及びジチオカルバミン酸系重金属捕集剤によって処理する方法及び装置において、この重金属捕集剤の薬注量を過不足のない適正量とし、水質の良好な処理水を得ることができる重金属含有排水の処理方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明の重金属含有排水の処理方法は、重金属含有排水に無機凝集剤を添加して凝集処理した後、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加し、その後、固液分離する重金属含有排水の処理方法に関する。本発明では、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水に対し、水溶性の鉄塩又は銅塩である重金属化合物を加え、重金属化合物と該水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させる。次いで、400〜500nmの波長の吸光度又は透過率を測定し、その測定結果に基づいて、前記ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御する。
本発明の重金属含有排水の処理装置は、重金属含有排水に無機凝集剤を添加して凝集処理する手段と、次いでジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加する手段と、その後、固液分離する固液分離手段とを有する。本発明装置は、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水に、水溶性の鉄塩又は銅塩である重金属化合物を添加する手段を備える。
本発明装置は、さらに、該重金属化合物と該水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜500nmの波長の吸光度又は透過率を測定する手段と、その測定結果に基づいて、前記ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御する制御手段とを有する。
発色用の重金属化合物としては、水溶性の鉄塩又は銅塩が好適である。
前記吸光度又は透過率より求められる水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度が2〜10mg/Lとなるように前記重金属捕集剤の添加量を制御することが好ましい。
本発明の重金属捕集剤の薬注制御方法及び装置では、重金属含有排水へのジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を決定する際に、該排水に無機凝集剤及びジチオカルバミン酸系重金属捕集剤をこの順に添加し、固液分離する。ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水(以下、「重金属捕集剤添加水」ということがある。)に対し、必要に応じ、水溶性鉄塩、銅塩等の重金属化合物を添加して重金属イオンと残留ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後、400〜700nmの吸光度又は透過率を測定する。このように、重金属イオンとジチオカルバミン酸系重金属捕集剤との反応によって発色させ、400〜700nmの可視光域の吸光度又は透過率を測定するため、該捕集剤の可視光吸収の影響を受けることなく、また吸光度又は透過率に影響する有機物濃度が変動する場合であっても、残留捕集剤を精度よく検出ないし定量することができる。400〜700nmの吸光度センサ又は透過率センサは、UV吸光度センサ等に比べて安価である。
本発明では、重金属含有排水に無機凝集剤を添加して凝集処理した後にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加するので、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が無機凝集剤と反応することが防止ないし抑制され、排水中の重金属イオンと反応しなかった残留ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を高精度にて測定することができる。なお、仮に重金属含有排水にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加した後に無機凝集剤を添加するようにした場合、重金属イオンと反応しなかった残留ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が無機凝集剤と反応してしまい、残留捕集剤の測定精度が低下するおそれがある。
本発明において、重金属捕集剤添加水中に十分量の重金属イオンが予め存在する場合には、重金属化合物を添加しなくても発色反応が生じ、該残留捕集剤を検出ないし定量することができる。
本発明では、無機凝集剤を併用するので、固液分離処理水の水質が良好である。ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加に先立って無機凝集剤を添加するので、重金属含有排水中の懸濁物質や溶解性CODの一部が凝集処理される。これにより、吸光度又は透過率の測定精度が向上する。
実施の形態に係る重金属捕集剤の薬注制御方法及び装置を示すフロー図である。 別の実施の形態に係る重金属捕集剤の薬注制御方法及び装置を示すフロー図である。 重金属捕集剤の吸光度を示すグラフである。 Fe2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 Fe2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 Fe2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 Cu2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 Fe3+,Al3+又はCa2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 Cu2+又はFe2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 Cu2+を添加したときの吸光度を示すグラフである。 処理水中のNi,Zn濃度を示すグラフである。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明では、重金属含有排水に、無機凝集剤及びジチオカルバミン酸系重金属捕集剤をこの順に添加して、該排水中の重金属を該捕集剤と反応させて不溶化させた後、固液分離する。
この重金属含有排水としては、鉄鋼や半導体及び自動車製造のメッキ工程、清掃工場や発電所の洗煙、集塵工程、電池、硝子製造工程、金属加工工程、産業廃棄物処理場の埋立浸出水などからの排水が例示されるが、これに限定されない。
この重金属含有排水中の重金属としては、水銀、カドミウム、砒素、鉛、6価クロム、セレン、銅、亜鉛、マンガン、2価鉄、ニッケル、3価鉄などが例示されるが、これに限定されない。
重金属含有排水中の重金属イオン濃度は、通常は約100ppm以下、例えば1〜50ppm程度であるが、これに限定されない。
本発明では、この重金属含有排水にまず無機凝集剤を添加して凝集処理する。
無機凝集剤としてはポリ硫酸第二鉄、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化第二鉄等を使用することができるが、これに限定されない。
この無機凝集剤の凝集処理により、重金属含有排水中の懸濁物質や溶解性CODの少なくとも一部が凝集され、処理水の水質が向上すると共に、後に行われる吸光度又は透過率の測定精度が向上する。
この無機凝集剤の添加時に酸又はアルカリを添加してpH調整を行ってもよい。
無機凝集剤と必要に応じ酸又はアルカリを添加して好ましくは撹拌して凝集処理を行った後、好ましくは固液分離することなく、この凝集処理液にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加する。
ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤としては、ジチオカルバミン酸塩、ジアルキルジチオカルバミン酸塩、シクロアルキルジチオカルバミン酸塩、ピペラジンビスジチオカルバミン酸塩、テトラエチレンペンタミンジチオカルバミン酸塩、ポリアミンのジチオカルバミン酸塩などが例示されるが、これに限定されない。なお、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重金属含有排水にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加して好ましくはゆっくりと撹拌することにより、不溶化物が生成する。
この不溶化物含有液に対し高分子凝集剤を添加し、好ましくはゆっくりと撹拌し、無機凝集剤の凝集物及びこの不溶化物を凝集させることが好ましい。高分子凝集剤を添加することで処理水の水質をより向上させることが可能となる。
高分子凝集剤としては、アニオン性の高分子凝集剤であるアクリルアミドのホモポリマー、アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドのコポリマー、アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のターポリマーなどを使用することができる。
ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加によって生成した不溶化物を含有する液を、必要に応じて高分子凝集剤を添加して凝集処理した後に、固液分離処理する。この固液分離手段としては、沈降分離、濾過、遠心分離、膜分離などのいずれでもよい。
重金属捕集剤添加水に対し必要に応じ添加され、残留捕集剤と反応して発色する重金属化合物としては、Fe2+、Fe3+、Cu2+、Zn2+、Pb2+、Ni2+、Cd2+、Mn2+などの硫酸塩、塩酸塩等の水溶性塩が挙げられるが、発色の度合や分析作業終了後の放流時に特段の処理が不要となることからFe2+又はFe3+の塩例えば塩化第一鉄、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第二鉄が好適である。
前記重金属化合物は、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加されて不溶化物が生成した後の水であれば、いずれの液にでも添加することが可能であり、高分子凝集剤を添加して凝集処理した液や、固液分離処理後の処理水などに添加することができる。
一般に、上記ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の希薄水溶液に上記重金属化合物を添加した場合、該重金属化合物の添加量が増加するほど発色が濃くなるが、水中の捕集剤の全量と添加重金属化合物とが反応する当反応量以上になると、重金属化合物添加量を多くしても発色はそれ以上濃くならない。従って、本発明において、重金属捕集剤添加水中の残留捕集剤濃度を定量するときには、上記の当反応量以上(例えば当反応量の1〜10倍、特に1.5〜5倍程度)に重金属化合物を添加することが好ましい。通常は、重金属捕集剤添加水に対し重金属化合物を20mg/L以上特に50mg/L以上、例えば20〜200mg/L特に50〜150mg/L添加することが望ましい。
当反応量以上に重金属化合物を添加して吸光度又は透過率を測定した後、予め求めておいた検量線(又は検量関係)に基づいて重金属捕集剤添加水中の残留捕集剤濃度を求める。この検量線(又は検量関係)は、濃度既知の捕集剤水溶液に当反応量以上の重金属化合物を添加して測定した吸光度又は透過率によって求められるものである。
吸光度又は透過率の測定は、不溶化物の影響を排除するために、不溶化物などの濁質を除去した後に行うことが好ましい。重金属化合物が固液分離処理後の処理水に添加した場合には、そのまま吸光度を測定することができるが、固液分離前の重金属捕集剤添加水に重金属化合物が添加される場合には、吸光度測定前に別途、沈降分離や濾過などによって濁質を除去することが望ましい。
このようにして求めた重金属捕集剤添加水中の捕集剤濃度に基づいて、前記無機凝集剤による凝集処理液に対して添加するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御する。この制御は、重金属捕集剤添加水中の捕集剤濃度が目標濃度範囲となるように行われるのが好ましい。
目標濃度範囲の下限値としては、例えば0〜10mg/L特に2〜5mg/L、上限値としては例えば8〜50mg/L特に10〜30mg/L程度とされるが、これに限定されない。
本発明では、排水中の重金属濃度が高いこと等に起因して重金属捕集剤添加水中に重金属が相当量残留しており、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が残留重金属イオンと反応して発色している場合には、重金属化合物を重金属捕集剤添加水に添加しなくてもよいことがある。
吸光度又は透過率の測定波長は400〜700nm、好ましくは400〜660nm、特に好ましくは400〜500nmである。波長がこの範囲より短くなると、排水中の他の有機化合物の影響を受けたり、また、感度も低くなる。波長がこの範囲より長くなると感度が低くなる。
固液分離処理水等の水中の捕集剤濃度に基づいて排水への捕集剤添加量を制御する排水処理方法のフローの一例について図1,2を参照して説明する。
この排水処理系では、重金属含有排水を原水配管1によって凝集槽2に導入し、無機凝集剤を添加して凝集処理し、次いで反応槽4に導入し、酸(HCl等)又はアルカリ(NaOH等)のpH調整剤を添加してpH調整すると共に薬剤貯槽3から薬注ポンプPでジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加して反応させる。この反応槽4内の液を凝集槽5に導入し、高分子凝集剤を添加して凝集処理し、凝集処理液を沈殿池6で固液分離し、得られた上澄水を処理水として放流する。また、分離された汚泥は脱水機(図示略)等で脱水処理する。
図1では、沈殿池6からの処理水の一部を分取して計測槽7に導入し、重金属化合物を添加し、400〜700nmの吸光度を吸光度計8で計測する。この吸光度が制御器9に入力され、キレート系重金属捕集剤の必要添加量が算出される。この算出結果に基づいて薬注ポンプPが制御され、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の適正な薬注が行われる。
この実施の形態では、重金属含有排水に凝集槽2で無機凝集剤を添加して凝集処理した後に、反応槽4でジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加するので、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が無機凝集剤と反応することが防止ないし抑制され、重金属と反応しなかったジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を吸光度計8で高精度にて測定することができる。なお、仮に凝集槽2を反応槽4の後段に設置し、重金属含有排水にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加した後に無機凝集剤を添加するように構成した場合、反応槽4からの流出液中の未反応残留ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が後段側の凝集槽で無機凝集剤と反応してしまい、残留捕集剤の測定精度が低下する。
この実施の形態では、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加に先立って無機凝集剤を添加するので、重金属含有排水中の懸濁物質や溶解性CODの一部が凝集処理される。これにより、吸光度計8による吸光度又は透過率の測定精度が向上する。
計測槽7での吸光度測定は連続的に行われてもよく、間欠的に行われてもよい。
なお、吸光度計8と制御器9の算出結果を通信端末を経て電話回線で遠隔地のセンターの中央監視装置に送信すると共に、この中央監視装置からの設定変更指令信号(例えば、計測間隔の設定変更、補正係数等の制御設定値の変更指令信号等)を電話回線で通信端末を経て制御器に送信し、現地/センター相互のデータ通信で遠隔地における処理状況の把握及び監視と遠隔制御を行うようにしてもよい。
図1では、沈殿池6からの処理水に重金属化合物を添加して吸光度を測定しているが、図2のように、凝集槽5の上部から採水して計測槽7に導入し、重金属化合物を添加し、吸光度を測定してもよい。この場合、計測槽7に採取水を導入し重金属化合物を添加して攪拌した後、暫く静置し、凝集物を沈降させてから、上澄水について吸光度を測定するのが好ましい。図2の方法及び装置は、図1の方法に比べ吸光度計が汚れやすいものの、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加してから吸光度測定までのタイムラグが小さいため、精度の良い制御が可能となる。
なお、図1,2では、沈殿池6を用いているが、前述の通り、固液分離手段としては各種のものを用いることができる。
固液分離処理水中に重金属が相当量残留し、重金属化合物の添加が不要の場合には、沈殿池6から放流される処理水流路や沈殿池6に吸光度計8を設けることもできる。
本発明では、吸光度計8の代りに透過率計を用いることもできる。
本発明及び装置の方法は、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤との反応が可能な重金属を含有するものであれば、どのような重金属含有排水にも適用可能である。
以下に実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
<実験例1>
ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤として、表1の4種類の薬剤1〜4について吸光度スペクトルを測定し、図3に示した。図示の通り、いずれの捕集剤も200〜350nmに強い吸収帯を有し、約240nm付近に吸光ピークを有する。また、400nm以上では吸光度はきわめて小さい。
Figure 0006044160
<実験例2>
ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤として薬剤3を30mg/L溶解させた水にFeSOをFe2+として10mg/L添加し、吸光度スペクトルを測定した。結果を図4に示す。図4には、FeSO無添加の場合のスペクトルを併せて示す。
図4の通り、Fe2+を添加することにより、420nmをピークとする強い吸光が生じることが認められた。
そこで、薬剤3の30mg/L水溶液に対するFeSOの添加量を変えたときの470nmの吸光度を測定し、図5に示した。図5の通り、Fe2+添加量が10mg/L以上では吸光度が頭打ちとなり、30mg/Lの薬剤3に対するFe2+の当反応量は10mg/Lであることが認められた。
そこで、薬剤3の濃度を3〜30mg/Lの範囲とし、FeSOを当反応量以上であるFe2+として10mg/L添加したときの470nmの吸光度を測定し、結果を図6に示した。図6の通り、薬剤3の濃度と吸光度との間には直線関係が存在する。このことから、Fe2+を当反応量以上添加して測定した吸光度から、水中の薬剤3の濃度を定量できることが認められた。
<実験例3,4>
Fe2+以外の重金属イオンの発色作用を確認するために、30mg/Lの薬剤3水溶液に対し、CuSOをCu2+として20mg/L添加した場合のスペクトルを測定し、図7に示した(実験例3)。また、30mg/Lの薬剤3水溶液に対し、Fe(SOをFe3+として10mg/L添加した場合のスペクトルを測定し、図8に示した(実験例4)。
その結果、Cu2+,Fe3+の場合も、薬剤3と反応して約460nm(Cu2+の場合)又は360nm(Fe3+の場合)にピークを有する発色が生じることが認められた。なお、Al3+,Ca2+を添加したところ、図8の通り、発色は生じないことが認められた。
<実験例5>
ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤として薬剤2の3〜36mg/Lの水溶液を作成し、各々に対しCuSO又はFeSOをCu2+又はFe2+として10mg/L添加し、425nmの吸光度を図9に示した。図9にはCu2+,Fe2+無添加の吸光度も示した。図9の通り、薬剤2の場合も、Cu2+,Fe2+と反応して発色すること、吸光度と薬剤2の濃度との間に線形の相関関係が存在し、吸光度から薬剤2の濃度を定量できることが認められた。
<実験例6>
実験例3において、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤として薬剤1又は4を用いたほかは同様にして吸光度を測定した。結果を図10に示した。図10の通り、薬剤1、4の場合もCu2+と反応して発色することが認められる。
<実験例7>
図1に示す排水処理系にて、自動車工場の重金属含有排水(Ni,Zn含有排水)を模擬した模擬排水よりなる原水を処理した。即ち、NiSO10mgasNi/L及びZnCl10mgasZn/Lを含む水溶液に無機凝集剤としてFeCl含有率37%の市販の塩化第二鉄系凝集剤を200mg/L添加し、撹拌して凝集処理した。槽2内の平均滞留時間は1minとした。この凝集処理液を反応槽4に導入し、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤(栗田工業(株)製ウェルクリンK800。以下、単にK800ということがある。)を500、900、1300又は1700mg/L添加すると共に、NaOHを添加してpH=7.5とし、ゆっくりと撹拌した。反応槽4内の平均滞留時間は1minとした。この反応槽4内の液を凝集槽5に導入し、アニオン性高分子凝集剤(栗田工業(株)製クリフロックPA331、ポリアクリルアミド系)を2mg/L添加し、ゆっくりと撹拌して凝集処理した。槽5内の平均滞留時間は1minとした。
この高分子凝集剤による凝集処理液を沈殿池6に導入し、固液分離処理した。
沈殿池6からの処理水を計測槽7に導入し、塩化第一鉄をFe2+として10mg/L添加し、発色させ、470nmの吸光度を測定した。この吸光度と処理水中のNi2+及びZn2+濃度の測定結果を表2に示す。
Figure 0006044160
表2に示す通り、吸光度が0.2以上となるようにジチオカルバミン酸系重金属捕集剤(K800)を添加することにより、処理水中のNi2+及びZn2+濃度が十分に低くなることが認められた。
<実験例8>
重金属含有排水にまずジチオカルバミン酸系重金属捕集剤(K800)を添加し、その後無機凝集剤及びNaOHを添加するようにしたこと以外は実験例7と同様にして重金属含有排水を処理した。この場合の吸光度と処理水中のNi2+及びZn2+濃度の測定結果を表3に示す
Figure 0006044160
表3の通り、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を無機凝集剤よりも先に添加した場合、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の一部が無機凝集剤と反応してしまい、計測槽での発色が不十分となり、適切な薬注制御は難しいことが認められた。
<実験例9>
原水をNiSO10mgasNi/Lを含む水溶液とし、無機凝集剤として市販の硫酸バンド系凝集剤(Al含有率8%)を200mg/L添加し、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤K800の添加量を0、100、300、500又は700mg/Lとしたこと以外は実験例7と同一条件にて実験を行った。結果を表4に示す。
Figure 0006044160
<実験例10>
原水をNiSO10mgasNi/Lを含む水溶液とし、無機凝集剤として市販の硫酸バンド系凝集剤(Al含有率8%)を200mg/L添加し、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤K800の添加量を0、100、300、500又は700mg/Lとしたこと以外は実験例8と同一条件にて実験を行った。結果を表5に示す。
Figure 0006044160
<実験例11>
原水をZnCl10mgasZn/Lを含む水溶液とし、無機凝集剤として市販の硫酸バンド系凝集剤(Al含有率8%)を200mg/L添加し、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤K800の添加量を0、100、300、500又は700mg/Lとしたこと以外は実験例7と同一条件にて実験を行った。結果を表6に示す。
Figure 0006044160
<実験例12>
原水をZnCl10mgasZn/Lを含む水溶液とし、無機凝集剤として市販の硫酸バンド系凝集剤(Al含有率8%)を200mg/L添加し、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤K800の添加量を0、100、300、500又は700mg/Lとしたこと以外は実験例8と同一条件にて実験を行った。結果を表7に示す。
Figure 0006044160
表4〜7からも明らかな通り、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を無機凝集剤よりも先に添加すると共に、吸光度が所定以上となるようにジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加することにより、Ni2+やZn2+が十分に除去される。
2 凝集槽
3 薬剤貯槽
4 反応槽
5 凝集槽
6 沈殿池
7 計測槽
8 吸光度計

Claims (4)

  1. 重金属含有排水に無機凝集剤を添加して凝集処理した後、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加し、その後、固液分離する重金属含有排水の処理方法であって、
    該ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水に、水溶性の鉄塩又は銅塩である重金属化合物を加え、
    該重金属化合物と該重金属含有排水中に残留するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜500nmの波長の吸光度又は透過率を測定し、その測定結果に基づいて、前記ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御することを特徴とする重金属含有排水の処理方法。
  2. 請求項1において、前記吸光度又は透過率より求められる水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度が10〜30mg/Lとなるように前記重金属捕集剤の添加量を制御することを特徴とする重金属含有排水の処理方法。
  3. 重金属含有排水に無機凝集剤を添加して凝集処理する手段と、
    次いでジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加する手段と、
    その後、固液分離する固液分離手段と
    を有する重金属含有排水の処理装置であって、
    該ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水に、水溶性の鉄塩又は銅塩である重金属化合物を添加する手段と、
    該重金属化合物と該水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜500nmの波長の吸光度又は透過率を測定する手段と、
    その測定結果に基づいて、前記ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御する制御手段と
    を有することを特徴とする重金属含有排水の処理装置。
  4. 請求項3において、前記制御手段は、前記吸光度又は透過率より求められる水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度が10〜30mg/Lとなるように前記重金属捕集剤の添加量を制御することを特徴とする重金属含有排水の処理装置。
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