JP5880625B2 - 重金属捕集剤濃度の測定方法及び装置 - Google Patents

重金属捕集剤濃度の測定方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、光の透過率又は吸光度に基づいて、水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を測定する方法及び測定装置に関するものである。
メッキ排水、塗装排水等の重金属含有排水は、銅、クロム、亜鉛、鉛、マンガン、鉄、ニッケル、カドミウム等の重金属を含むものであり、これらの重金属含有排水は、水質汚濁防止法等により適切な処理を行うことが義務づけられている。
重金属含有排水の処理法として、ジチオカルバミン酸基を主体とするキレート系重金属捕集剤を添加して、凝集沈殿処理を行う方法が知られている(特許文献1)。このジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を用いた重金属含有排水の処理方法において、重金属含有排水の水質変動にかかわらず、キレート系重金属捕集剤を定量添加して処理すると、キレート系重金属捕集剤添加量の不足や過剰添加によって処理水質が低下する。また、過剰添加の場合にはジチオカルバミン酸系重金属捕集剤コストが徒に嵩む。
特許文献1には、重金属含有排水にキレート系重金属捕集剤を加えて該排水中の重金属成分を除去する方法として、該重金属含有排水にキレート系重金属捕集剤を添加し、このキレート系重金属捕集剤の添加量と、このキレート系重金属捕集剤の添加前後の該排水の酸化還元電位の変化量を測定し、この測定結果に基いて、必要添加量を決定する方法が記載されている。
キレート系重金属捕集剤は、キレート形成基(ジチオカルバミン酸基)を持ち、この基が排水中の重金属イオンと反応して不溶化物を作り沈殿を生成する。この反応時には、酸化還元電位(ORP)が低下する。特許文献1の方法は、このORPの変化、即ち、処理対象排水へのキレート系重金属捕集剤の添加濃度を変化させるとそれに応じて、重金属捕集剤の添加濃度が高くなるほどORPが低くなるように変化することを利用したものである。
特許文献2には、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水中の残留ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度の測定方法が記載されている。この測定方法では、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が添加された重金属含有排水に対し、水溶性鉄塩、銅塩等の重金属化合物を添加して重金属イオンと残留ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させる。そして、400〜700nmの吸光度又は透過率を測定し、残留捕集剤を定量する。
具体的には、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を含有する試料水に塩化第一鉄を添加して発色させた後、この被測定液を透明な測定セル中に収容し、特定波長の光を用いて吸光度(又は透過率)を測定する。また、これとは別に、例えば透明液に対する特定波長の光の透過光強度とから吸光度(又は透過率)を求める。そして、予め既知濃度の試料により作成した、吸光度(又は透過率)と溶解物濃度との関係を示す検量線を用いて、試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を求める。
なお、吸光度(又は透過率)の測定装置には、特許文献2に記載されているように、発光素子と受光素子とが測定セルを挟むように対向して配置されている透過型と、特許文献3に記載されているように反射板を用い、発光体および受光体とを同じ側に配置した反射型がある。
ところで、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤と重金属イオンの反応は、pHによって変動する。そのため、被測定液の吸光度(又は透過率)は、pHによって変化する。このため、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を正確に測定するためには、被測定液のpHに応じた検量線を用意する必要があった。
すなわち、被測定液がアルカリ性の場合には、重金属イオンの一部は、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤と反応せずに重金属水酸化物となる。そのため、重金属水酸化物が、測定セルへの入射光を吸収することにより、試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤量に相当する吸光度よりも測定吸光度が増大(又は透過率が低下)することがある。また、試料水に添加した重金属イオンが重金属水酸化物となることで消費され、試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が全量反応せず、試料水中に含有されるジチオカルバミン酸系重金属捕集剤量に相当する吸光度よりも測定吸光度が低下(又は透過率が増大)することがあり、正確にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を測定することができなかった。
したがって、試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を正確に求めるためには、被測定液のpHごとの検量線を作成しなければならず、連続計測装置には膨大な検量線を用意しなければならない問題があった。また、被測定液がアルカリ性の場合には、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を、正確に求めることができないという問題があった。
特開2001−340874号公報 特開2014−28342号公報 特開2010−181150号公報
本発明は、以上の点に鑑み、試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤物濃度を正確に測定することができる測定方法及び測定装置を提供することを目的とする。
本発明のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法は、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を含有する試料水に重金属化合物を加え、該重金属化合物と該試料水ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜700nmの波長の吸光度又は透過率を測定し、この測定結果に基づいて、前記試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度を測定するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法において、前記試料水にpH緩衝液を添加してpHを安定化させる方法であって、該pH緩衝液は、pH緩衝剤としてN−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(エタンスルホン酸)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、及びN−トリス(ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする。
本発明のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定装置は、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を含有する試料水に重金属化合物を添加する添加手段と、該重金属化合物と該試料水ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜700nmの波長の吸光度又は透過率を測定する測定手段と、この測定結果に基づいて、前記試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度を演算する演算手段とを有するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定装置において、前記試料水にpH緩衝液を添加する手段を備えた装置であって、該pH緩衝液は、pH緩衝剤としてN−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(エタンスルホン酸)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、及びN−トリス(ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする。
前記pH緩衝液は、pKa6〜8の中性pH緩衝液であることが好ましい。
前記重金属化合物としては、水溶性の鉄塩及び/又は銅塩、特に鉄塩が好ましい。
本発明では、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を含有する試料水にpH緩衝液を添加して被測定液のpHを安定化させる。これにより、種々のpHの試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を正確に測定することができる。
また、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度の演算部に、pH別の膨大な検量線データを用意することなく、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を求めることができる。
重金属含有排水の処理システムを示すブロック図である。 実施の形態に係るジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の測定装置のブロック図である。 測定セル部分の斜視図である。 発光部の回路図である。 受光部の回路図である。 実施の形態に係るジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法を示すフローチャートである。 実験結果を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について、詳細に説明する。なお、本発明は、以下に説明する実施形態に限定されるものではない。
本発明方法及び装置は、重金属含有排水に、無機凝集剤及びジチオカルバミン酸系重金属捕集剤をこの順に添加して、該排水中の重金属を該捕集剤と反応させて不溶化させる重金属含有排水の処理方法において、該捕集剤濃度を測定する場合に採用するのに好適である。
この重金属含有排水としては、鉄鋼や半導体及び自動車製造のメッキ工程、清掃工場や発電所の洗煙、集塵工程、電池、硝子製造工程、金属加工工程、産業廃棄物処理場の埋立浸出水などからの排水が例示されるが、これに限定されない。
この重金属含有排水中の重金属としては、水銀、カドミウム、砒素、鉛、6価クロム、セレン、銅、亜鉛、マンガン、鉄、ニッケル、スズ、コバルトなどが例示されるが、これに限定されない。
重金属含有排水中の重金属イオン濃度は、通常は約100ppm以下、例えば1〜50ppm程度であるが、これに限定されない。
ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤としては、ジチオカルバミン酸塩、ジアルキルジチオカルバミン酸塩、シクロアルキルジチオカルバミン酸塩、ピペラジンビスジチオカルバミン酸塩、テトラエチレンペンタミンジチオカルバミン酸塩、ポリアミンのジチオカルバミン酸塩などが例示されるが、これに限定されない。なお、これらの1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
重金属含有排水にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加して好ましくはゆっくりと撹拌することにより、不溶化物が生成する。
この不溶化物含有液に対し無機凝集剤及び高分子凝集剤を添加し、好ましくはゆっくりと撹拌し、無機凝集剤によりこの不溶化物を凝集させ、高分子凝集剤によりフロックを粗大化させることが可能となる。
無機凝集剤としてはPAC、硫酸アルミニウム、塩化鉄(I)、塩化鉄(II)、硫酸鉄(I)、ポリ硫酸鉄(II)などを用いることができる。高分子凝集剤としては、アニオン性の高分子凝集剤であるアクリルアミドのホモポリマー、アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドのコポリマー、アクリル酸ナトリウムとアクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のターポリマーなどを使用することができる。
上記の通り、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加によって生成した不溶化物を含有する液に、必要に応じて無機凝集剤及び高分子凝集剤を添加して凝集処理した後に、固液分離処理する。この固液分離処理水に対し、重金属化合物を添加して発色させ、該処理水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を測定する。
重金属捕集剤添加水に対し添加され、残留捕集剤と反応して発色する重金属化合物(発色試薬)としては、Fe2+、Fe3+、Cu2+、Zn2+、Pb2+、Ni2+、Cd2+、Mn2+などの硫酸塩、塩酸塩等の水溶性塩が挙げられるが、発色の度合や分析作業終了後の放流時に特段の処理が不要となることからFe2+又はFe3+の塩例えば塩化第一鉄、硫酸第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第二鉄が好適である。
一般に、上記ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の希薄水溶液に上記重金属化合物を添加した場合、該重金属化合物の添加量が増加するほど発色が濃くなるが、水中の捕集剤の全量と添加重金属化合物とが反応する当反応量以上になると、重金属化合物添加量を多くしても発色はそれ以上濃くならない。従って、本発明において、水中の残留捕集剤濃度を定量するときには、上記の当反応量以上(例えば当反応量の1〜10倍、特に1.5〜5倍程度)に重金属化合物(発色試薬)を添加することが好ましい。通常は、試料水に対し重金属化合物(発色試薬)を20mg/L以上特に50mg/L以上、例えば20〜200mg/L特に50〜150mg/L添加することが望ましい。
本発明では、重金属を含有する試料水に対し、上記発色用重金属化合物だけでなく、pH緩衝液を添加してpHを安定化させる。特に、pHを6〜8に安定化させると、測定感度が良好となる。そのため、このpH緩衝液中のpH緩衝剤としては、酸解離定数pKa6〜8特に6〜7のpH緩衝剤が好適である。
また、重金属含有排水には、カルシウムやマグネシウム等の金属類を多量に含有する場合がある。これらの金属類は、pH緩衝液と反応することで、pH緩衝能を低下させる。そのため、pH緩衝液中のpH緩衝剤は、金属類との反応性の乏しいpH緩衝剤であることが好適である。具体的には、pH緩衝剤としては、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(エタンスルホン酸)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、及びN−トリス(ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種が好適であるが、これに限定されない。
pH緩衝剤は、試料水をpH6〜8程度の中性にpH調整できればよく、濃度の限定はない。なお、pH緩衝液を高濃度にする程pH緩衝能が高くなるので、通常はpH緩衝剤の濃度を10〜40質量%とし、試料水中に0.5〜2質量%添加するのが好ましい。
pH緩衝液は、重金属化合物(発色試薬)よりも先に試料水に添加されることが好ましい。試料水のpHが変動すると、重金属捕集剤と発色用重金属化合物との反応率が変動するために、濃度測定結果に誤差が生じるおそれがある。
これに対し、発色用重金属化合物を添加する前に、pH緩衝液を添加することで、試料水のpHによらず、試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度を正確に測定できる。
pH緩衝剤及び重金属化合物を添加して吸光度又は透過率を測定した後、予め求めておいた検量線(又は検量関係)に基づいて重金属捕集剤添加水中の残留捕集剤濃度を求める。この検量線(又は検量関係)は、濃度既知の捕集剤水溶液に当反応量以上の重金属化合物を添加して測定した吸光度又は透過率によって求められるものである。本発明では、この検量線(又は検量関係)としてpH6〜8程度の範囲のものを用意しておけば足りる。
吸光度又は透過率の測定は、不溶化物の影響を排除するために、不溶化物などの濁質を除去した後に行うことが好ましい。重金属化合物(発色試薬)が固液分離処理後の処理水に添加された場合には、そのまま吸光度を測定することができるが、固液分離前の重金属捕集剤添加水に重金属化合物が添加される場合には、吸光度測定前に別途、沈降分離や濾過などによって濁質を除去することが望ましい。
このようにして求めた重金属捕集剤添加水中の捕集剤濃度に基づいて、前記無機凝集剤による凝集処理液に対して添加するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の添加量を制御することができる。
吸光度又は透過率の測定波長は400〜700nm、好ましくは400〜660nm、特に好ましくは400〜500nmである。波長がこの範囲より短くなると、排水中の他の有機化合物の影響を受けたり、また、感度も低くなる。波長がこの範囲より長くなると感度が低くなる。
以下、重金属含有排水にジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を添加して固液分離した固液分離処理水中の捕集剤濃度に基づいて排水への捕集剤添加量を制御する排水処理方法のフローの一例について図1を参照して説明する。
図1において、重金属含有排水は、反応槽1、凝集槽2、沈殿槽3、処理水槽4の順に流れる。反応槽1中に導入した重金属含有排水に薬注ポンプ8で、タンク7中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤水溶液を添加し、攪拌機(図示略)で撹拌して重金属と捕集剤とを反応させ、不溶化物を生成させる。反応槽1内の不溶化物含有液は、凝集槽2に導入され、無機凝集剤および高分子凝集剤が添加装置2a,2bにより添加され、液中の不溶化物を凝集させると共に、凝集フロックを粗大化させる。粗大化したフロックを含む水は、沈殿槽3で固液分離処理され、沈降した汚泥は沈殿槽3の底部から抜き出され、脱水処理工程に送られる。沈殿槽3の上澄水は、処理水として処理水槽4に導入される。
この処理水の大部分は、水中ポンプ5から配管6を介して系外に送水される。また、処理水の一部は、配管6から分岐した配管6a及びバルブ6bを介してジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度測定装置10に供給され、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度が測定される。
この測定結果に応じて、薬注制御装置9が薬注ポンプ8の吐出量を制御し、反応槽1に添加する重金属捕集剤水溶液の量が制御される。薬注制御装置9は、処理水中の重金属捕集剤の濃度が、予め設定した値よりも大きい場合は、薬注ポンプ8によるジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の薬注量を所定量だけ減少させる。一方、処理水中の重金属捕集剤濃度が、予め設定した値よりも小さい場合には、薬注ポンプ8による薬注量を所定量増加させる。薬注量の増減方法は特に限定されないが、薬注ポンプ8のオン・オフのタイミングを調整したり、薬注ポンプ8に供給する電流の周波数を調整したりすればよい。薬注量を変更した後、所定時間待機し、この所定時間経過後に再度処理水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を測定し、その結果に応じて薬注量を調整する。
濃度測定装置10に取り込まれた処理水のうち、重金属捕集剤の濃度測定に利用しない余剰のものは、処理水槽4へ返送する。また、測定排液は排液処理系(図示略)に送られて処理される。
<濃度測定装置10>
図2は、濃度測定装置10の一例を説明するブロック図、図3はセル部分の概略斜視図である。
前記配管6aから試料水としての処理水が導入されるようにセル11が設けられている。セル11の下面に試料水導入用の前記配管6aが接続され、上面に測定排液の排出用の配管12が接続されている。
セル11の1対の側面は、アクリル、ガラス、石英等の透明材料にて構成されている。このセル11を挟んで一方の側に発光素子13aを有した発光装置13が配置され、他方の側に受光素子14aを有した受光装置14が配置されている。
なお、セル11の該他方の側面に反射材を設け、セル11の一方の側面に対峙させて発光装置13及び受光装置14を配置した反射型セルを用いてもよい。
セル11には、タンク15内の重金属化合物水溶液よりなる発色試薬液が、ポンプ16及び配管17により導入可能とされている。また、セル11には、pH緩衝液がタンク18、ポンプ19及び配管20により導入可能とされている。
これらのポンプ16,19と、発光装置13と、前記バルブ6bは、測定制御装置22によって制御される。受光装置14の検出信号は、該測定制御装置22に入力され、試料水(処理水)中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度が演算される。この演算結果が前記薬注制御装置9に与えられる。
なお、セル11、発光装置13、受光装置14等の好ましい形態を次に説明する。
測定セル11は、内面の反射を防ぐため、光透過部以外は、黒色の材質で形成されることが好ましい。
セル11の大きさの一例は、光透過用透明部の肉厚2mm程度、セル左右幅T50m程度、セル奥行幅W4mm程度、セル高さH8mm程度、セル11の容量1.6mL程度であるが、これに限定されない。
<発光装置13>
発光装置13は、図3に示すように、発光素子13aおよび回路基板(図示せず)がケース13b内に収容されものである。この回路基板には、電源供給コネクタが設置されており、電源供給ケーブル13cが接続される。
発光素子13aの発光波長は、可視光領域を含んでいれば特に限定されない。発光素子13aとしては、例えば白色発光ダイオード(白色LED)を用いることができる。発光素子13aの前面にフィルターを設置して測定波長を調整しても良い。発光素子13aの前面にレンズを配置し、光拡散や集光してもよい。
発光素子13aへの通電回路は、図4に示すように、発光素子13a及び可変抵抗器13dから構成される。可変抵抗器13dは、抵抗値選択式の抵抗器であっても良い。可変抵抗器13dの抵抗値を調整することにより、発光素子13aに流れる電流が調整され、発光強度が調整される。なお、図4に示す電源電圧Vccを調整して、発光素子13aに流れる電流を調整し、発光強度を調整してもよい。
<受光装置14>
受光装置14は、図3に示すように、受光素子14aおよび回路基板(図示せず)がケース14b内に収容されたものである。この、内部回路基板には、電源供給コネクタが設置されており、電源供給ケーブル14cが接続される。
図5に示すように、この実施の形態では、受光装置14には、3個の受光素子としてのフォトダイオードD1〜D3と、可視光域の光の波長体を3分割(590nm〜720nm、480nm〜600nm、400nm〜540nm)して得られる、レッド・グリーン・ブルー領域成分の光(以下、順に、赤色帯域光、緑色帯域光、青色帯域光という)を夫々選択的に通過させる、赤色(R)フィルタ、緑色(G)フィルタ、青色(B)フィルタと、を有する。
また、受光装置14の内部回路は、図5に示すように、フォトダイオードD1、D2、D3を流れる電流を主回路C1〜C3で増幅すると共に電圧に変換し、この電圧をオペアンプO1〜O3で増幅し演算処理装置14dに与えるように構成されている。この演算処理装置14dは、受光装置14に設置されているが、前記測定制御装置22に設置されてもよい。
受光素子は、フォトダイオードに限らず、フォトトランジスタ、太陽電池などを用いても良い。
<演算処理装置14d>
演算処理装置14dは、特定の演算処理を行う演算部と、重金属捕集剤の種類毎に、赤、緑、及び青色帯域光における各光透過率(吸光度)と、重金属捕集剤との関係を示す検量線に関するデータ等を記憶する記憶部と、重金属捕集剤の濃度を送信する送信部とを有する。
演算部は、受光装置14から出力された、赤、緑、及び青色帯域光の強度信号に基づいて、各帯域光についての時間平均強度を算出することができる。また、演算部は、特定色が吸収された光の透過光強度から吸収のない光の透過光強度を差し引いて、赤、緑及び青色帯域光における、ベースライン補正をした吸光度(又は光透過率)を算出することもできる。
また、演算部は、赤、緑、及び青色帯域光における、吸光度(又は光透過率)から重金属捕集剤の濃度を算出することもできる。具体的には、記憶部に光透過率と重金属捕集剤濃度との関係を示す検量線が記憶されており、吸光度又は光透過率から重金属捕集剤の濃度を算出することができる。
<測定制御装置22>
測定制御装置22は、処理水をセル11内に通流させるタイミング、タンク18内のpH緩衝剤をセル11内に添加するタイミング、及びタンク15内の発色試薬をセル11内に添加するタイミングを制御する。また、演算処理装置14dから送られてきた処理水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度データを記録するとともに、この処理水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度を示す信号を薬注制御装置9に送信する。
測定制御装置22は、演算機能を備える素子、半導体メモリ等の記憶素子を有する。記憶素子は、不揮発メモリが好ましい。例えば、演算機能を備える素子は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、FPGA等を用いることができ、記憶素子はEEROM、フラッシュメモリ、ハードディスク等で構成できる。記憶素子内には、OSや、以下で説明する濃度測定法に関する各工程を実行するプログラム等が格納されている。
このプログラムに従って、試料水(処理水)中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度の測定プロセスについて次に説明する。なお、図6はこのプロセスの一例を示すフローチャートである。
まず、処理水を配管6aからセル11内に通流させる。流量や流す時間については、特に限定されないが、例えば、33mL/分の流量で3分間程度通流させる。その後、処理水の流通を停止する。そして、処理水で満たされたセル11に対し発光装置13から1分間、光を照射する。
演算処理装置14dは、この約1分間にわたり受光装置14が受光した光の強度を平均して赤、緑、及び青色帯域光の光強度を算出する。これにより、発色試薬添加前の処理水の吸光度又は光透過率を測定することができる。
次に、ポンプ19を所定時間作動させ、処理水で満たされたセル11内にpH緩衝液を所定量添加して、処理水のpHを安定化させた後、ポンプ16を所定時間作動させ、セル11内に発色試薬を所定量添加する。発色試薬を添加してから所定時間静置して発色反応が十分に進行した後、処理水と同様の方法で吸光度又は光透過率測定を行う。
演算処理装置14dは、発色試薬添加前の処理水についての測定結果と、発色試薬を添加した測定対象液についての測定結果を用いて、吸光度を算出する。
なお、セル11内の測定対象液が、塩化第一鉄等の発色試薬の添加により、黄色に発色している場合には、この測定対象液は、赤色帯域光と緑色帯域光をほとんど吸収せず、補色光である青色帯域光のみを吸収する。そのため、吸光度又は透過率は、青色帯域光のみから求めることができる。
また、測定対象液が、例えば、青色に発色している場合には、この測定対象液は、青色帯域光をほとんど吸収せず、赤色帯域光と緑色帯域光を吸収する。そのため、吸光度又は透過率は、赤色帯域光及び緑色帯域光のみから求めることができる。
測定対象液が、塩化第一鉄等の発色試薬の添加により、白色、茶色、黒色等に発色している場合には、この測定対象液は、赤色帯域光、緑色帯域光、青色帯域光の全ての波長帯域の光を吸収する。そのため、重金属捕集剤の濃度に応じて、波長帯域を選択して、重金属捕集剤の濃度を算出すればよい。
[実施例1]
pHの異なる下記の7種類のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤水溶液を調製して試料水とし、この試料水にpH緩衝液を添加して吸光度を測定した。
<ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤水溶液>
純水に水酸化ナトリウムを溶解して、pHを6、7、8、9、10、11又は12に調整した水酸化ナトリウム水溶液を作成し、各水酸化ナトリウム水溶液にそれぞれジチオカルバミン酸系重金属捕集剤(ウェルクリン(登録商標)(栗田工業株式会社製))を濃度が10mg/Lとなるように添加した。
各水溶液50mLにpH緩衝液として、ピペラジン−1,4−ビス(エタンスルホン酸)(PIPES)20質量%濃度水溶液を5mL添加して試料水とした。なお、pH緩衝剤水溶液は、水酸化ナトリウムを用いて、pH6.5に調整した。
各試料水について、緑色帯(480nm〜600nm)の光透過率Gを測定した。この光透過率を100%とした。
次に、各試料水55mLに発色試薬として、塩化鉄(I)の0.025質量%水溶液を1mL添加した。発色試薬を添加して、6分経過後、各液の緑色帯(480nm〜600nm)の光透過率Gをそれぞれ測定し、吸光度を下記式により演算した。結果を図7に示す。
吸光度ABS=Log10(G/G
[実施例2]
pH緩衝液として2−モルホリノエタンスルホン酸(MES)の20質量%濃度水溶液を5mL添加した他は実施例1と同様にして光透過率を測定し、吸光度を演算した。結果を図7に示す。
[比較例1]
pH緩衝液を何も添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして光透過率を測定し、吸光度を演算した。結果を図7に示す。
<考察>
図7に示すように、試料水にpH緩衝液を添加しない比較例1の場合、試料水のpHによって吸光度が変化する。これに対し、pH緩衝液を添加した実施例1,2では、吸光度は試料水pHに関わりなく殆ど一定である。なお、pH6未満の試料については、ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤が分解するために、比較検討を行えないため、実施しなかった。しかしながら、試料水のpHを調整することで、pH6未満の試料水についてもジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度を正確に測定することができる。
1 重金属反応槽
2 凝集槽
3 沈殿槽
4 処理水槽
7 重金属捕集剤貯留タンク
8 薬注ポンプ
10 ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤濃度測定装置
11 セル
13 発光装置
14 受光装置
22 測定制御装置

Claims (4)

  1. ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を含有する試料水に重金属化合物を加え、
    該重金属化合物と該試料水ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜700nmの波長の吸光度又は透過率を測定し、
    この測定結果に基づいて、前記試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度を測定するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法において、
    前記試料水にpH緩衝液を添加してpHを安定化させる方法であって、
    該pH緩衝液は、pH緩衝剤としてN−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(エタンスルホン酸)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、及びN−トリス(ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法。
  2. 請求項1において、前記pH緩衝液は、pKa6〜8の中性pH緩衝液であることを特徴とするジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法。
  3. 請求項1又は2において、前記重金属化合物が水溶性の鉄塩及び/又は銅塩であることを特徴とするジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定方法。
  4. ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤を含有する試料水に重金属化合物を添加する添加手段と、
    該重金属化合物と該試料水ジチオカルバミン酸系重金属捕集剤とを反応させて発色させた後に400〜700nmの波長の吸光度又は透過率を測定する測定手段と、
    この測定結果に基づいて、前記試料水中のジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度を演算する演算手段と
    を有するジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定装置において、
    前記試料水にpH緩衝液を添加する手段を備えた装置であって、
    該pH緩衝液は、pH緩衝剤としてN−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、ビス(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン、3−[N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ]−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−[4−(2−ヒドロキシルエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−モルホリノエタンスルホン酸、3−モルホリノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(エタンスルホン酸)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、及びN−トリス(ヒドロキシメチル)−2−アミノエタンスルホン酸よりなる群から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とするジチオカルバミン酸系重金属捕集剤の濃度測定装置。
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