JPH06343977A - 廃水の処理方法 - Google Patents

廃水の処理方法

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JPH06343977A
JPH06343977A JP13434693A JP13434693A JPH06343977A JP H06343977 A JPH06343977 A JP H06343977A JP 13434693 A JP13434693 A JP 13434693A JP 13434693 A JP13434693 A JP 13434693A JP H06343977 A JPH06343977 A JP H06343977A
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JP
Japan
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waste water
acid
calcium compound
phosphoric acid
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JP13434693A
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English (en)
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Isao Naruse
功 成瀬
Shohei Nozaki
正平 野崎
Nobuyuki Watanabe
信行 渡辺
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フッ素イオンを含む廃水に塩基性カルシウ
ム化合物を添加し前記化合物に対し0.10倍モルから0.40
倍モルの燐酸の添加によりフルオロアパタイト反応を行
わせ次いで鉱酸の添加によりpHを7から10の範囲に
まで調整後沈澱物を分離する。 【効果】 フッ素イオンを含む廃水をフッ素イオン
濃度を2mg/L以下に処理できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フッ素イオンを含む廃
水の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、廃水に含まれるフッ素イオンを除
去する方法としては、(1)カルシウム化合物を用いる
フッ化カルシウム沈澱法が広く行なわれており、また最
近になり、(2)燐酸イオン及びフッ素イオンを含む廃
水に、水溶性カルシウム化合物を添加するフルオロアパ
タイト沈澱法も提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記した (1)フッ化カルシウム沈澱法では、フッ化カルシウム
の溶解度が16mg/Lであり、フッ素イオン濃度を8
mg/L以下に処理することが出来ないと言う欠点を有
していた。またこの方法では廃水の共存物質の影響を受
け、処理水のフッ素イオンは8mg/L以上になると言
う欠点を有していた。
【0004】(2)一方、フルオロアパタイト沈澱法の
うち、例えば特公平5ー12039では、添加した水溶
性カルシウム化合物濃度に対する廃水の燐酸濃度の割合
が適当でなく、実施例ではフッ素イオン濃度150mg
/Lなる廃水をフッ素イオン濃度7又は8mg/Lまで
しか処理出来ないと言う欠点を有している。
【0005】従って本発明は上記した(1)(2)の欠
点を解決しフッ素イオンを含む廃水の処理方法を提供す
る事を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記した
欠点を解決すべく鋭意検討を行った結果、フッ素イオン
を含む廃水に塩基性カルシウム化合物を添加し次に前記
化合物に対し、0.10倍モル以上0.40倍モル以下
の燐酸の添加によりフルオロアパタイト反応を行わせ、
さらに鉱酸の添加によりpH7以上10以下の範囲に中
和を行い、沈澱物を分離する事によりフッ素イオン濃度
を2mg/L以下に処理出来る事を見い出し本発明を完
成した。
【0007】すなわち本発明はフッ素イオンを含む廃水
に塩基性カルシウム化合物を添加し、次に前記化合物に
対し、0.10倍モル以上0.40倍モル以下の燐酸を
添加してフルオロアパタイト反応を行わしめ、次いで鉱
酸の添加により廃水のPHをpH7以上10以下の範囲
に調整後、沈澱物を分離することを特徴とする廃水の処
理方法、であり、特に、沈澱物を分離する際、高分子凝
集剤を添加する廃水の処理方法である。以下、本発明の
各構成要件について詳細に説明する。
【0008】本発明において用いる廃水とは、フッ素イ
オンを含む廃水であるが、フッ素イオン以外の陰イオ
ン、例えば塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、硫
酸イオン、亜硫酸イオン、硝酸イオン、亜硝酸イオン、
燐酸イオン、亜燐酸イオン等が含まれていても良い。
【0009】本発明において用いる塩基性カルシウム化
合物とは、例えば水酸化カルシウム、酸化カルシウム、
炭酸カルシウム等が挙げられるが、このうち水酸化カル
シウムが好ましい。これら塩基性カルシウム化合物は単
独又は混合して使用しても良い。
【0010】塩基性カルシウム化合物の添加量は、陰イ
オン総当量数に対して、0.2倍当量以上10倍当量以
下が好ましく、0.2倍当量未満の時はフッ素イオンの
処理が不充分で、10倍当量を越える時は後記するフル
オロアパタイトの沈澱量が多くなり沈澱分離が困難とな
る。塩基性カルシウム化合物の添加方法は、固体を少量
ずつ廃水に添加しても分割添加しても固体を水に分散さ
せながら分散液を連続的に添加しても良い。
【0011】本発明において用いる燐酸とは、化学名の
燐酸が挙げられる。燐酸の添加量は前記した塩基性カル
シウム化合物の総モル数に対し、0.10倍モル以上
0.40倍モル以下が好ましい。前記したフッ素イオン
を含む廃水では、燐酸の添加量としては、 (A)0.10倍モル未満の時は廃水のフッ素イオン濃
度が下記した(B)と比べ高くなり好ましくない。 (B)0.10倍モル以上0.40倍モル以下の時は、
廃水に燐酸イオンが溶出せずフッ素イオン濃度が上記し
た(A)と比べ低くなり極めて好ましい。 (C)0.40倍モルを越える時は、廃水に添加した燐
酸イオンの一部が溶出し好ましくない。
【0012】上記した0.10倍モル以上0.40倍モ
ル以下の範囲では、反応時間の延長や反応温度を高める
等によりフッ素イオンを完全に処理することが出来る。
【0013】この様に前記した塩基性カルシウム化合物
の総モル数に対し、0.10倍モル以上0.40倍モル
以下の燐酸を添加した時のpHは前記した塩基性カルシ
ウム化合物量等によるが、大体11から12.5にな
る。燐酸の添加方法は、燐酸を希釈して所望濃度の燐酸
水溶液を調製し、連続的に燐酸水溶液を添加するのが好
ましい。
【0014】本発明において用いる鉱酸とは、燐酸以外
の鉱酸を意味し、例えば塩酸、次亜塩素酸、塩素酸、過
塩素酸、臭化水素酸、沃化水素酸、硫酸、亜硫酸、クロ
ル硫酸等が挙げられる。このうち塩酸、硫酸が好まし
く、これらは単独又は混合して使用しても良い。鉱酸の
添加方法はこれら鉱酸を所望濃度に希釈して少量ずつ添
加しても連続的に添加しても良く、廃水のpHが7以上
10以下の範囲になるまで調整を行う。前記したフッ素
イオンを含む廃水では、鉱酸を添加した際の廃水のpH
を7未満にする時は、前記した(B)のフルオロアパタ
イト反応が完結しフッ素イオンが処理されるものの沈澱
物から燐酸イオンが廃水に溶出し好ましくない。鉱酸を
添加した際の廃水のpHを7以上10以下の範囲にする
時は前記した(B)のフルオロアパイト反応が完結し、
フッ素イオンは完全に処理されるので極めて好ましい。
鉱酸を添加した際の廃水のpHを10を越える時は、前
記した(B)のフルオロアパタイト反応の完結が遅くフ
ッ素イオン濃度が高く廃水に残り好ましくない。
【0015】本発明においていう分離とは、化学工学分
野の固液分離を意味し、公知の分離装置例えば濾過機、
遠心分離機、沈降槽等が使用できる。
【0016】本発明において用いる高分子凝集剤とは
(a)アニオン系高分子凝集剤(b)ノニオン系高分子
凝集剤(c)カチオン系高分子凝集剤等が挙げらる。例
えば(a)としてはポリアクリル酸ナトリウム、ポリメ
タアクリル酸ナトリウム、アニオン化ポリアクリルアミ
ド等が挙げられる。(b)としてはノニオン化ポリアク
リルアミド、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール等が挙げられる。(C)としてはカチオン化
ポリアクリルアミド、ポリアミン、ポリビニルピリジン
塩酸塩等が挙げられる。
【0017】これら高分子凝集剤は単独で使用しても混
合して使用しても良い。高分子凝集剤の添加量は前記し
た廃水に対し10mg/L以下の濃度にするのが望まし
い。又広く凝集分離に用いる凝集助剤を使用してもよ
い。凝集助剤としては公知の第2鉄塩等が挙げられ、例
えば塩化第2鉄、硫酸第2鉄等が挙げられる。第2鉄塩
の添加量は特に制限はなく、第2鉄イオンとして前記し
た廃水に対し5から100mg/Lの濃度にするのが好
ましい。これら第2鉄塩の添加方法は固体を少量ずつ添
加しても、分割添加しても、固体を水に溶解して添加し
てもよい。これら第2鉄塩を添加する時は前記した廃水
に添加しても、塩基性カルシウム化合物を添加した時で
も、燐酸を添加した時でも、鉱酸を添加した時でも特に
制限はない。以下、実施例により本発明の実施の態様の
一例を説明する。
【0018】
【実施例】
実施例1 フッ素イオン36mg/L、塩素イオン4300mg/L、臭素イオ
ン340mg/L、硫酸イオン1900mg/L、硝酸イオン50mg/
L、pH7.5からなる廃水100mlずつを4つのビーカー
に取り、各々に水酸化カルシウム0.68g添加し1時間撹
拌した。これを実験番号1から4とした。その後各ビー
カーに2.6N燐酸水溶液をその量を変えてゆっくり滴下
を行った。その後1時間撹拌し1.0N塩酸をゆっくり滴
下し、PH7に調整後、更に1時間撹拌した。撹拌後は自
然濾過を行い処理液を分析した。結果を表1に記した。
【0019】
【表1】 F イオン :F イオン 電極法による。PO4 イオン:: イオンクロマト 法に
よる。ND:不検出。以下、同じ。
【0020】比較例1 実施例1の燐酸のモル比以外は実施例1と同様にして自
然濾過を行い処理液の分析を行った。実験番号R1から
R4とした。結果を表2に記した。
【0021】
【表2】
【0022】実施例2 廃水100mlをビーカーにとったのち、塩化第2鉄6
mgを添加し、更に自然濾過の代わりに三井サイアナミ
ッド社製ACCO−FLOC−A11O 1mg/mL
からなる濃度の高分子凝集剤溶液1mLを添加し凝集沈
澱を行った以外は実施例1と同様にして処理液を分析し
た。これを実験番号5から8とした。結果を表3に記し
た。
【0023】
【表3】
【0024】実施例3 フッ素イオン350mg/L、塩素イオン6100mg/L、硫酸イ
オン3200mg/L、pH6.0からなる廃水300mLをビーカー
に取り、撹拌しながら水酸化カルシウム3.12gを添
加した。1時間撹拌後2.6N燐酸水溶液14.33mLを1滴
ずつ5分間で滴下した。更に1時間撹拌し、液を3分割
し実験番号9から11とした。各々に1.0N塩酸の量を
変えpHを調節し1時間撹拌した。撹拌後は自然濾過を
行い処理液を分析した。結果を表4に記した。
【0025】
【表4】
【0026】比較例2 塩酸添加後のpH以外は実施例3と同様にして、自然濾
過を行い処理液の分析を行った。これを実験番号R5か
らR7とした。結果を表5に記した。
【0027】
【表5】
【0028】実施例4 廃水をビーカーに取った後、塩化第2鉄18mgを添加
し、更に自然濾過の代わりに実施例2で用いた高分子凝
集剤溶液1mLを添加し凝集沈澱を行った以外は実施例
3と同様にして処理液の分析を行った。これを実験番号
12から14とした。結果を表6に記した。
【0029】
【表6】
【0030】
【発明の効果】本発明によればフッ素イオンを含む廃水
のフッ素イオン濃度を2mg/L以下にまで容易に処理
することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素イオンを含む廃水に塩基性カルシ
    ウム化合物を添加し、次に前記化合物に対し、0.10
    倍モル以上0.40倍モル以下の燐酸を添加してフルオ
    ロアパタイト反応を行わしめ、次いで鉱酸の添加により
    廃水のPHをpH7以上10以下の範囲に調整後、沈澱
    物を分離することを特徴とする廃水の処理方法。
  2. 【請求項2】 沈澱物を分離する際、高分子凝集剤を添
    加する請求項1記載の廃水の処理方法。
JP13434693A 1993-06-04 1993-06-04 廃水の処理方法 Pending JPH06343977A (ja)

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