JP4830394B2 - エポキシ樹脂組成物、新規フェノール樹脂、新規エポキシ樹脂、フェノール樹脂及びエポキシ樹脂の製造方法、エポキシ樹脂組成物の硬化物 - Google Patents
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(R1〜R3は、それぞれ独立的に炭素原子数1〜4のアルキル基、R4及びR5はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。)
で表される構造を繰り返し単位とするノボラック樹脂であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物(以下、これを「エポキシ樹脂(I)」と略記する。)に関する。
本発明は、更に、エポキシ樹脂と硬化剤とを必須成分とするエポキシ樹脂組成物であって、前記エポキシ樹脂が、下記構造式(2)
(R1〜R3は、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜4のアルキル基、R4及びR5はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基、R6は水素原子又はメチル基を表す。)
で表される構造を繰り返し単位とするノボラック型エポキシ樹脂であることを特徴とするエポキシ樹脂組成物(以下、これを「エポキシ樹脂(II)」と略記する。)に関する。
本発明は、更に、下記構造式(1)
(R1〜R3は、それぞれ独立的に、炭素原子数1〜4のアルキル基、R4及びR5はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。)
で表される構造を繰り返し単位とするノボラック樹脂であって、かつ、150℃でのICIコーン/プレート粘度計法による値が0.1〜2.0dPa・sの範囲にあるものであることを特徴とする新規フェノール樹脂に関する。
本発明は、更に下記構造式(2)
(R1は、炭素原子数1〜4のアルキル基、R4及びR5はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基、R6は水素原子又はメチル基を表す。)
で表される構造を繰り返し単位とするノボラック型エポキシ樹脂であって、かつ、150℃でのICIコーン/プレート粘度計法による値が0.1〜2.0dPa・sの範囲にあるものであることを特徴とする新規エポキシ樹脂に関する。
本発明は、更に、下記構造式A1
で表される化合物(B)とを、炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)の存在下に反応させることを特徴とするフェノール樹脂の製造方法に関する。
本発明は、更に、上記の製造方法によって得られたフェノール樹脂を(メチル)エピハロヒドリンと反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法に関する。
本発明は、更に、上記エポキシ樹脂組成物(I)又は(II)を硬化させてなることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物に関する。
本発明のエポキシ樹脂組成物(I)で用いるフェノール樹脂は、下記構造式(1)
(式中、R1〜R3は、それぞれ独立的に炭素原子数1〜4のアルキル基、R4及びR5はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基を表す。)
で表される構造を繰り返し単位とするノボラック樹脂であり、例えば、下記一般式(1−2)で表すことができる。
即ち、本発明のフェノール樹脂の製造方法は、下記構造式A1
で表される2,4,6−トリアルキルフェノール(A)(以下、単に「2,4,6−トリアルキルフェノール(A)」と略記する。)と、下記構造式B1
で表される化合物(B)(以下、単に「化合物(B)」と略記する。)とを、炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)の存在下に反応させることを特徴としている。
ここで、原料として用いる2,4,6−トリアルキルフェノールは、通常、不活性なメタ位のみに空位点をもつも係わらず、この製造方法によれば極めて良好に反応が進行する点は特筆すべき点である。更に、トリアルキルフェノールを原料として用いる場合、従来その目的物が結晶性であることから目的物の精製が極めて困難であったにもかかわらず、この製造方法によれば、目的物であるフェノール樹脂の精製を簡便な手段により行うことができる。
上記製造方法は、具体的には前記2,4,6−トリアルキルフェノール(A)と、前記化合物(B)とを、
工程1: 炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)の存在下に反応させる工程、
工程2: 反応終了後、得られた反応性生物に前記化合物(B)に対して質量基準で4.5〜8倍量の非水溶性有機溶媒で反応粗生成物から目的物たるフェノール樹脂を抽出してフェノール樹脂溶液とする工程、
工程3: 工程2で得られたフェノール樹脂溶液を水洗する工程、及び、
工程4: 次いで、フェノール樹脂溶液から非水溶性有機溶媒を除去して目的物たるフェノール樹脂を得る工程、
を必須の製造工程とするものであることが生産性の点から好ましい。
ここで用いる炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)は、具体的には、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、プロパンスルホン酸、ブタンスルホン酸などのアルカンスルホン酸、及びこれにアルカン部分にフッ素原子を有するパーフルオロアルカンスルホン酸が挙げられる。本発明ではかかる炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)を反応触媒として用いることにより、一般に反応性の低い2,4,6−トリアルキルフェノール(A)を速やかに反応させることができる。
また、工程1における反応温度は40〜180℃であることが好ましく、前記ブロンステッド酸又は有機スルホン酸(C)を反応系へ全て加え終えた後、系内の温度を当該反応温度に昇温させることが好ましい。
また、触媒である炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)酸(C)の使用量は、前記(A)、(B)及び(C)の各成分の合計質量を基準にして0.1〜5質量%であることが好ましい。
この第1工程の反応時間は1〜10時間である。
ここで用いる非水溶性有機溶媒の中でも、目的物であるフェノール樹脂の抽出効率が良好となる点から、非水溶性の脂肪族アルコール、脂肪族エーテル、及び脂肪族ケトン有機溶媒が好ましい。ここで、非水溶性の脂肪族アルコールとしては、1−ブタノール、2−ブタノール、イソブチルアルコール、イソペンチルアルコール、シクロヘキサノール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、及びジエチレングリコールが挙げられ、非水溶性の脂肪族エーテルとしては、ジエチレングリコールジメチルエーテルが挙げられ、非水溶性の脂肪族ケトンとしては、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンが挙げられる。
ここで、本発明では前記したとおり、トリアルキルフェノールを原料に用いながらもこの工程2において目的物たるフェノール樹脂をほぼ完全に抽出できることを特徴としている。即ち、従来の2,3,6−トリアルキルフェノールを用いた場合、得られるフェノール樹脂は、非常に結晶性が強く、溶剤溶解性が低いため、用いた触媒を完全に除去するためには縮合反応後に濾過等の煩雑な操作を必要とし、かつ収率が低下してしまうという問題があり、工業的生産に不利なものであった。また、従来の2,3,6−トリアルキルフェノールを用いた場合、溶剤溶解性を改善するには、ホルマリンに対するトリメチルフェノールのモル量を減少させ、生成するn=0体を減少させることで、結晶性を低下させて溶剤溶解性を向上させることができるが、得られるフェノール樹脂とエピハロヒドリン類を反応させたエポキシ樹脂の粘度が大きく上昇してしまうものであった。従って、本発明において低粘度で且つ非結晶性のフェノール樹脂が得られる点は特筆すべき点である。
(R1〜R3は、ぞれぞれ独立的に炭素原子数1〜4のアルキル基、R4及びR5はそれぞれ独立的に水素原子、炭素原子数1〜4のアルキル基、アリール基、又はアラルキル基、R6は水素原子又はメチル基を表す。)
で表される構造を繰り返し単位とするノボラック型エポキシ樹脂であり、例えば、下記一般式(2−2)で表すことができる。
(式中、R1〜R6は前記構造式(2)におけるものと同義であり、nは0〜8の整数をそれぞれ表す。)
かかる構造式(1)で表される化学構造の具体例は、例えば、下記P1〜P14のものが挙げられる。
である。
前記構造式(2)で表される繰り返し単位となる構造は、具体的には、以下のものが挙げられる。
ここで、前記した通り、エポキシ樹脂組成物の利用分野では、近年ダイオキシン問題から、ハロゲンフリーの難燃化システムの要求が高く、上記エポキシ樹脂においてもその構造の選択により、硬化物の難燃性を飛躍的に向上させることができる。具体的には、前記構造式(1)においてR1がメチル基であるエポキシ樹脂を用いた場合、その硬化物自体にUL−94 V−0クラスの優れた難燃効果を付与することができる。かかる構造としては、具体的には、構造式E1〜E10のものが挙げられる。
で表される構造のものをフェノール樹脂100質量部あたり、5〜30質量部含有することがより好ましい。
当該フェノール樹脂とエピハロヒドリンとの反応は、具体的には、当該フェノール樹脂のフェノール性水酸基1モルに対し、エピハロヒドリン2〜10モルを添加し、この混合物に、当該フェノール樹脂のフェノール性水酸基1モルに対し0.9〜2.0モルの塩基性触媒を一括添加または連続的若しくは断続的に添加しながら反応させる方法が挙げられる。この際、反応温度は、20〜120℃の範囲であることが好ましく、また、反応時間は0.5〜10時間であることが好ましい。
また、このように半導体封止材料用途において前記無機充填材の配合量を特に大きくする場合は溶融シリカを用いることが好ましい。前記溶融シリカは破砕状,球状のいずれでも使用可能であるが,溶融シリカの配合量を高め且つ成形材料の溶融粘度の上昇を抑制するためには,球状のものを主に用いる方が好ましい。更に球状シリカの配合量を高めるためには、球状シリカの粒度分布を適当に調整することが好ましい。また導電ペーストなどの用途に使用する場合は,銀粉や銅粉等の導電性充填剤を用いることができる。
GPC:
装置 東ソー株式会社製 HLC−8220 GPC
カラム:東ソー株式会社製 TSK−GEL G2000HXL+G2000HXL+G3000HXL+G4000HXL
溶媒 :テトラヒドロフラン
流速 :1ml/min
検出器:RI
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに、80℃で溶解させた2,4,6−トリメチルフェノール272gを仕込み、80℃で撹拌を開始した。メタンスルホン酸3gを添加後、液温が80〜90℃の範囲を保つように、92%パラホルムアルデヒド16.3gを1時間かけて分割添加した。添加終了後、110℃まで加熱し、更に2時間反応させた。反応終了後、更にメチルイソブチルケトン1000gを加え、分液ロートに移し水洗した。次いで洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層から溶媒及び未反応の2,4,6−トリメチルフェノールを加熱減圧下に除去し褐色固体である本発明のフェノール樹脂(C−1)164gを得た。得られたフェノール樹脂(C−1)の軟化点は74℃、水酸基当量は154g/eq、GPCより求めた繰り返し数mは0.2であった。13C−NMR(図1)において、メチレン架橋の炭素原子に起因する30ppm付近に見られるシグナルから、2,4,6−トリメチルフェノールがホルムアルデヒドとメタ位で反応した下記構造式(C−1)で表される化合物であることを確認した。
実施例1において、2,4,6−トリメチルフェノール100重量部に対し、2,4−ジメチルフェノール10重量部と2,6−ジメチルフェノール5重量部が含まれたアルキルフェノール類の混合物272gを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のフェノール樹脂(C−2)163gを得た。得られたフェノール樹脂(C−2)の軟化点は66℃、水酸基当量は154g/eq、GPCより求めた繰り返し数mは0.4であった。13C−NMR(図2)とマススペクトル(図3)から構造式(C−1)の一部分が2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノールで置換された構造であることを確認した。
実施例1において、2,4,6−トリメチルフェノール100重量部に対し、2,4−ジメチルフェノール10重量部と2,6−ジメチルフェノール5重量部が含まれたアルキルフェノール類の混合物272g、92%パラホルムアルデヒド44gを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のフェノール樹脂(C−3)184gを得た。得られたフェノール樹脂(C−3)の軟化点は84℃、水酸基当量は155g/eq、GPCより求めた繰り返し数mは1.1であった。
実施例1において、2,4,6−トリメチルフェノール100重量部に対し、2,4−ジメチルフェノール15重量部と2,6−ジメチルフェノール10重量部が含まれたアルキルフェノール類の混合物272g、92%パラホルムアルデヒド44gを用いた以外は実施例1と同様にして、本発明のフェノール樹脂(C−4)179gを得た。得られたフェノール樹脂の軟化点は81℃、水酸基当量は153g/eq、GPCより求めた繰り返し数mは1.1であった。
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら2,3,6−トリメチルフェノール272g、トルエン272g、p−トルエンスルホン酸6.8gを仕込み、攪拌下で70℃まで昇温し、次いで35%ホルマリン水溶液60gを30分かけて滴下し、更に2時間攪拌して反応させた。その後30%水酸化ナトリウム水溶液5gを加え中和し、得られた結晶を濾過により分離し更にトルエンで数回洗浄し、乾燥させることにより下記構造式(C’−1)で表される前記特許文献1記載の化合物171gを得た。
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら3,5−ジメチルフェノール244g、p−トルエンスルホン酸6.1gを仕込み、攪拌下で70℃まで昇温し、次いで35%ホルマリン水溶液43gを30分かけて滴下し、更に2時間攪拌して反応させた。反応終了後、更にメチルイソブチルケトン1000gを加え、分液ロートに移し水洗した。次いで洗浄水が中性を示すまで水洗後、有機層から溶媒及び未反応の3,5−ジメチルフェノールを加熱減圧下で除去し黄色固体158gを得た。
温度計、滴下ロート、冷却管、撹拌機を取り付けたフラスコに、窒素ガスパージを施しながら、実施例1で得られたフェノール樹脂(C−1)154g、エピクロルヒドリン463g(5.0モル)、n−ブタノール139g、テトラエチルベンジルアンモニウムクロライド2gを仕込み溶解させた。65℃に昇温した後、共沸する圧力まで減圧して、49%水酸化ナトリウム水溶液90g(1.1モル)を5時間かけて滴下した。その後、同条件で0.5時間撹拌を続けた。この間、共沸によって留出してきた留出分をディーンスタークトラップで分離し、水層を除去し、油層を反応系内に戻しながら、反応を行った。その後、未反応のエピクロルヒドリンを減圧蒸留によって留去させた。それで得られた粗エポキシ樹脂にメチルイソブチルケトン590gとn−ブタノール177gとを加え溶解した。更にこの溶液に10%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加して80℃で2時間反応させた後に洗浄液のpHが中性となるまで水150gで水洗を3回繰り返した。次いで共沸によって系内を脱水し、精密濾過を経た後に、溶媒を減圧下で留去して、褐色の粘ちょうな液体である本発明のエポキシ樹脂(A−1)を得た。該エポキシ樹脂(A−1)のエポキシ当量は233g/eq.、GPCより求めた繰り返し数nは0.2であった。13C−NMR(図4)から下記構造式(A−1)であることを確認した。
実施例5において、フェノール樹脂(C−1)154gの代わりに、実施例3で得られたフェノール樹脂(C−3)155gを用いる以外は、実施例5と同様にして褐色固体である本発明のエポキシ樹脂(A−2)を得た。該エポキシ樹脂(A−2)のエポキシ当量は237g/eq、GPCより求めた繰り返し数nは1.1であった。13C−NMR(図5)とマススペクトル(図6)から構造式(A−1)の一部分が2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジメチルフェノールで置換された構造であることを確認した。
実施例5において、フェノール樹脂(C−1)154gの代わりに、実施例4で得られたフェノール樹脂(C−4)153gを用いる以外は実施例5と同様にして、褐色固体である本発明のエポキシ樹脂(A−3)を得た。該エポキシ樹脂(A−3)のエポキシ当量は235g/eq、GPCより求めた繰り返し数nは1.1であった。
温度計、冷却管、撹拌器を取り付けたフラスコに窒素ガスパージを施しながら、比較合成例1で得られた化合物(C’−1)を145g、エピクロルヒドリン370g、ジメチルスルホキシド185gを仕込み溶解させた。更に45℃に加熱しフレーク状水酸化ナトリウム40gを100分かけて分割添加し、その後、更に45℃で2時間、70℃で30分反応させた。反応終了後、ロータリーエバポレーターを使用し、130℃で加熱減圧下ジメチルスルホキシド及び過剰のエピクロルヒドリン等を留去し、残留物に402gのメチルイソブチルケトンを加え溶解した。更にこのメチルイソブチルケトンの溶液を70℃に加熱し30%水酸化ナトリウム水溶液10gを添加し1時間反応させた後、洗浄液のpHが中性となるまで水洗を繰り返した。更に水層は分離除去し、ロータリエバポレーターを使用して油層から加熱減圧下メチルイソブチルケトンを留去し、結晶性のエポキシ樹脂(A’−1)187gを得た。得られたエポキシ樹脂(A’−1)の融点は95℃、エポキシ当量は215g/eqであった。
実施例5において、フェノール樹脂(C−1)154gの代わりに、比較例合成例2で得られた化合物(C’−2)を131g用いる以外は実施例5と同様にして、褐色固体のエポキシ樹脂(A’−2)を得た。該エポキシ樹脂(A’−2)のエポキシ当量は213g/eqであった。
実施例5において、フェノール樹脂(C−1)154gの代わりに、三井化学株式会社製ミレックスXLC−4L 168gを用いる以外は実施例5と同様にして、褐色固体であるエポキシ樹脂(A’−3)を得た。該エポキシ樹脂(A’−3)のエポキシ当量は241g/eqであった。
上記で得られたエポキシ樹脂A−1、A−2、A−3、比較用のエポキシ樹脂としてA’1、A’−2、A’−3を用い、硬化剤としてC−1、C−3、フェノールアラルキル樹脂(三井化学株式会社製ミレックスXLC−LL)、硬化促進剤としてトリフェニルホスフィン(TPP)、難燃剤として縮合燐酸エステル(大八化学工業株式会社製PX−200)、水酸化マグネシウム(エア・ウォーター株式会社製エコーマグZ−10)、無機充填材として球状シリカ(株式会社マイクロン製S−COL)、シランカップリング剤としてγ−グリシドキシトリエトキシキシシラン(信越化学工業株式会社製KBM−403)、カルナバワックス(株式会社セラリカ野田製PEARL WAX No.1−P)、カーボンブラックを用いて第1表に示した組成で配合し、2本ロールを用いて85℃の温度で5分間溶融混練して本発明のエポキシ樹脂組成物である実施例8〜16、及び比較用のエポキシ樹脂組成物である比較例1〜2を得た。得られたエポキシ樹脂組成物を用いて、評価用サンプルを下記の方法で作成し、ガラス転移温度、難燃性を下記の方法で測定した。結果を表1に示す。
幅12.7mm、長さ127mm、厚み1.6mmの評価用サンプルを、トランスファー成形機を用い175℃の温度で90秒成形した後、175℃の温度で5時間後硬化させた。得られた硬化物をダイヤモンドカッターにて、幅5mm、長さ54mmに切り出し試験片とした。作成した試験片のガラス転移温度を、粘弾性測定装置(レオメトリック社製 固体粘弾性測定装置RSAII、二重カレンチレバー法;周波数1Hz、昇温速度3℃/min)を用いて測定した。
ガラス転移温度測定用試験片作製と同様にして作成した試験片を用いUL−94試験法に準拠し、厚さ1.6mmの試験片5本を用いて、燃焼試験を行った。
燃焼時間1:1回の接炎における最大燃焼時間(秒)
燃焼時間2:試験片5本の合計燃焼時間(秒)
Claims (12)
- エポキシ樹脂及び硬化剤に加え、更に無機充填剤を、組成物中80〜95質量%なる割合で含有する請求項1記載のエポキシ樹脂組成物。
- エポキシ樹脂及び硬化剤に加え、更に無機充填剤を、組成物中80〜95質量%なる割合で含有する請求項3記載のエポキシ樹脂組成物。
- 下記構造式A1
工程1: 炭素原子数1〜4のアルカンを分子構造内に有するスルホン酸(C)の存在下に反応させる工程、
工程2: 反応終了後、得られた反応生成物に前記化合物(B)に対して質量基準で4.5〜8倍量の非水溶性有機溶媒で反応生成物から目的物たるフェノール樹脂を抽出してフェノール樹脂溶液とする工程、
工程3: 工程2で得られたフェノール樹脂溶液を水洗する工程、及び、
工程4: 次いで、フェノール樹脂溶液から非水溶性有機溶媒を除去して目的物たるフェノール樹脂を得る工程
を必須の製造工程とするフェノール樹脂の製造方法。 - 前記2,4,6−トリアルキルフェノール(A)と、前記化合物(B)との使用割合が、質量基準で前者/後者=10/1〜1.5/1なる範囲である請求項7又は8記載の製造方法。
- 請求項7〜9の何れか1つに記載の製造方法によって得られたフェノール樹脂を(メチル)エピハロヒドリンと反応させることを特徴とするエポキシ樹脂の製造方法。
- 請求項1又2は記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物。
- 請求項3又は4記載のエポキシ樹脂組成物を硬化させてなることを特徴とするエポキシ樹脂硬化物。
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