JP4827541B2 - 有害成分の固定化薬剤および固定化方法 - Google Patents
有害成分の固定化薬剤および固定化方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4827541B2 JP4827541B2 JP2006020029A JP2006020029A JP4827541B2 JP 4827541 B2 JP4827541 B2 JP 4827541B2 JP 2006020029 A JP2006020029 A JP 2006020029A JP 2006020029 A JP2006020029 A JP 2006020029A JP 4827541 B2 JP4827541 B2 JP 4827541B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- arsenic
- waste liquid
- immobilized
- agent
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Treatment Of Water By Oxidation Or Reduction (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
Description
日本鉱業会誌 1973年 第89巻、11月号(第1020号)、101〜106頁
なお、固定化とは、有害成分を捕捉し、有害成分の溶出を抑制することであり、これによって有害成分は無害化される。
本発明の重金属や砒素等の有害成分の固定化薬剤は、シリカ材料と、マグネシウム化合物またはストロンチウム化合物とからなる。
また、その平均粒子径は、通常0.1〜400μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは2〜20μmであり、その比表面積は、100〜5,000,000cm2/g、好ましくは500〜500,000cm2/g、より好ましくは1,000〜100,000cm2/gである。0.1μm未満では取り扱い難くなり、また400μmを越えると反応性が低下し、好ましくない。
マグネシウム化合物としては、マグネシウムの水酸化物、酸化物または炭酸塩等であり、具体的には、水酸化マグネシウム(Mg(OH)2)、酸化マグネシウム(MgO)、炭酸マグネシウム(MgCO3)等であり、好ましくは水酸化マグネシウム、酸化マグネシウムが使用される。これらは単独または組み合わせて使用される。
マグネシウム化合物の平均粒子径は、通常0.1〜200μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは2〜20μmである。0.1μm未満では取り扱い難くなり、また200μmを越えると反応性が低下し、好ましくない。
ストロンチウム化合物の平均粒子径は、通常0.1〜200μm、好ましくは1〜100μm、より好ましくは2〜20μmである。0.1μm未満では取り扱い難くなり、また200μmを越えると反応性が低下し、好ましくない。
固定化薬剤がシリカ材料とストロンチウム化合物とからなる場合、シリカ材料とストロンチウム化合物の割合を、シリカ材料中の珪素成分をシリカ換算した重量とストロンチウム化合物中に含有されるストロンチウム原子の重量との比(SiO2:Sr)で表すと、通常100:20〜1,500であり、好ましくは100:30〜1,000、より好ましくは100:40〜500、更に好ましくは100:50〜200である。
これらの組成範囲から外れると、固定化性能が低下し、好ましくない。
水スラリー中の固定化薬剤含有量は、添加とpH調整のし易さから、通常5〜50重量%、好ましくは10〜30重量%とする。
この水スラリーは、通常、アルカリ性であり、例えば、50重量%の火山灰(丸中白土(株)製、シルトF)と50重量%の水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)とからなる固定化薬剤(SiO2:Mg=100:57)を20重量%含有する水スラリーのpHは9〜11である。
有害成分としては、砒素、水銀、クロム、セレン、カドミウム、鉛、アンチモン、亜鉛、銅、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、スズ、燐などの元素またはこれらの化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前処理としては、有害成分に応じて、酸化剤、還元剤、共沈剤からなる群より選ばれた少なくとも一種の薬剤を、有害成分を含有する水溶液および/または泥状物に添加し、pHを1〜4に調整する方法などが挙げられる。
通常、水溶液および/または泥状物中の有害成分が、第一鉄塩のような溶解度の高いもの、亜砒酸塩のような共沈し難いもの、または亜砒酸塩のような有害ガスを発生し易いものであるとき、前記の酸化剤を添加し、これらを酸化することによって、各々、第二鉄塩のような難溶性のもの、砒酸塩のような共沈し易いもの、または有害ガスを発生し難いものにすることができる。
通常、水溶液および/または泥状物中の有害成分が、6価クロムや6価セレンのような溶解度の高いものであるとき、前記の還元剤を添加し、これらを還元することによって、3価クロムや4価セレンのような難溶性のものにすることができる。
使用する薬剤またはその量によって、薬剤を添加した水溶液および/または泥状物のpHは1〜4の範囲になる場合もあるし、範囲外になる場合もある。pHを1〜4の範囲内にするため、または範囲内でpHを変更する場合に、酸またはアルカリであるpH調整剤を添加してpHを調整する。すなわち、前処理において、必要によりpH調整剤を添加してpHを調整する。
また、酸化カルシウム、水酸化カルシウム及び炭酸カルシウム等のカルシウム化合物は、この場合、固定化性能を低下させるので好ましくない。
前処理を行った後、固定化薬剤を添加する際に、固定化薬剤の構成成分であるシリカ材料と、マグネシウム化合物またはストロンチウム化合物とを別々に添加しても良い。
pHが4〜12の範囲内で有害成分のそれぞれにとって最適なpH範囲が存在し、そのpHとなるように添加するのが好ましい。例えば、下記するように、有害成分が砒素の場合にはpH5〜9、有害成分が6価クロムの場合にはpH7〜9とするのが好ましい。
また、pHが最適pHから外れたり、pH4〜12の範囲内でpHを変更したりする場合等、必要によりpH調整剤を添加して行う。
pH調整剤としては、硫酸、塩酸、燐酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムおよび硫酸鉄等の酸性硫酸塩等が挙げられる。これらは水溶液または水スラリーで添加される。
固定化薬剤の添加で目的とするpHの範囲にならない時には、pH調整剤として、通常、上記pH調整剤のうちのアルカリ化合物である水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたは炭酸カルシウムが添加される。
pH調整剤として、酸化カルシウム、水酸化カルシウムまたは炭酸カルシウムを使用する場合は、前記固定化薬剤を添加した後に添加する。固定化薬剤の添加よりも前に添加することは、固定化性能が低下するので好ましくない。
(1)砒素含有廃液の場合
前処理として砒素含有廃液に硫酸第二鉄水溶液を添加してpHを1.5〜2.5にし、次にこの廃液のpHが5〜9になるように、前記固定化薬剤を添加する。このことにより、有害成分である砒素と酸化/共沈剤である硫酸第二鉄と固定化薬剤とが反応して、水に不溶性のもの(シリカ化合物など)が生成し、有害成分が固定化される。
(2)6価クロム含有廃液の場合
前処理として6価クロム含有廃液に硫酸第一鉄と硫酸第二鉄の混合水溶液を添加し、さらに硫酸を添加してpHを2〜2.5にし、次にこの廃液のpHが7〜9になるように前記固定化薬剤を添加する。このことにより、有害成分である6価クロムと還元/共沈剤である混合硫酸鉄(硫酸第一鉄と硫酸第二鉄)と固定化薬剤とが反応して、水に不溶性のもの(シリカ化合物など)が生成し、有害成分が固定化される。
(3)鉛含有廃液の場合
前処理として鉛含有廃液に硫酸第一鉄と硫酸第二鉄の混合水溶液を添加し、さらに第一リン酸マグネシウムの水スラリーを添加する。必要に応じて硫酸を添加し、pHを2〜3にする。次にこの廃液のpHが5〜7になるように前記固定化薬剤を添加し、次いでこの廃液のpHが9〜10になるように水酸化カルシウムを添加する。このことにより、有害成分である鉛と還元/共沈剤である混合硫酸鉄(硫酸第一鉄と硫酸第二鉄)と共沈剤である第一リン酸マグネシウムと固定化薬剤とが反応して、水に不溶性のもの(シリカ化合物など)が生成し、有害成分が固定化される。
(1)シアン化合物と砒素を含有する水溶液および/または泥状物の場合、水溶液および/または泥状物に、pH10以上の条件下で次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の次亜塩素酸塩の水溶液を酸化還元電位が300〜350mVになるまで添加し、0〜10分間保持し、次いでpHを7〜8に調整し、次亜塩素酸ナトリウム水溶液等の次亜塩素酸塩の水溶液を酸化還元電位が600〜650mVになるまで添加し、0〜30分間保持し、シアン化合物を事前に酸化分解し有害なシアン化水素の発生を抑制した後、硫酸第二鉄水溶液等の第二鉄塩の水溶液を、Fe3+/Asモル比が2倍以上、好ましくは5倍以上、より好ましくは10倍以上となる量を添加し、砒素の固定化処理中の有害なアルシンの発生を抑制する。
また熟成が完了するまでは、固定化処理物を酸性液体に接触させるのは好ましくない。
溶出の有無は、固定化処理物を酸性水溶液を用いて洗浄し、液中に溶出する有害成分(砒素など)を定量すること(酸洗浄溶出試験)により調べることができる。
例えば、砒素の排水基準は0.1mg/l以下であるが、固定化条件の変動、固定化処理物の処分環境の変動等もあるので、実用的には、この酸洗浄溶出試験で約0.05mg/l以下を奏する固定化方法が好ましく採用される。
なお、成分濃度や物性の測定は次の方法で行った。
(1)砒素濃度:JIS K 0102 61.2水素化物発生原子吸光法 備考3に基づいて行った。
(2)鉛濃度:濃度が高い場合はJIS K 0102 54.2フレーム原子吸光法に基づき、濃度が低い場合はJIS K 0102 65.1.3電気加熱原子吸光法に基づいて行った。
(3)燐濃度:JIS K 0102 46.3.1またはJIS K 0102 46.3.3の前処理を行った後にJIS K 0102 46.1.1モリブデン青・アスコルビン酸還元吸光光度法に基づいて行った。
(4)平均粒子径:マイクロトラック粒度分布測定装置9320HRA(X−100)(日機装(株)製)を用いて求めた。
(5)比表面積:流動法BET一点法比表面積測定装置MONOSORB(ユアサアイオニクス(株)製)を用いて求めた。
(6)結晶性:X線回折装置RAD−RB RU−200((株)リガク製)を用いて求めた。
(7)アルシン濃度:ガス検知器(新コスモス電機(株)製:商品名“XD−303AH”)を用いて測定した。
(8)pH:ハンディータイプpHメーター(堀場(株)製:商品名“D−22”、pH電極9621−10D付き)を用いて測定した。
(9)酸化還元電位:ポータブルORP計(東亜ディーケーケー(株)製:商品名“RM−20P”、複合センサーPST−2739C付き)を用いて測定し、水素電極基準値で表した。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料として火山灰のシルトF(丸中白土(株)製)を用いた。
該シルトFは、Si、Al、Fe、Ca、Mg、KおよびNa成分のそれぞれを、SiO2に換算して71.1重量%、Al2O3に換算して12〜14重量%、Fe2O3に換算して1〜2重量%、CaOに換算して1.2重量%、MgOに換算して0.05〜0.12重量%、K2Oに換算して1.5〜3.5重量%、Na2Oに換算して1.8〜3.2重量%含有し、更に鉛を0.6ppm以下、砒素を0.05ppm以下、リンを20ppm以下、水分を2.2重量%含有し、平均粒子径が8.1μm、比表面積が169,000cm2/gで非晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該水酸化マグネシウムは、Mg原子を40.5重量%(Mg(OH)2に換算すると97.1重量%)、Ca成分をCaOに換算して0.29重量%、水分を0.53重量%含有し、平均粒子径が4.2μmのものである。
該シルトF50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%の火山灰と50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤A(SiO2:Mg=100:57)を調製した。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度430mg/l、pH9.98、酸化還元電位+408mV(換算酸化還元電位:+407mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が9.3倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.75であった。
次に、得られた含水率40重量%の固定化処理物20gをフッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に入れ、次いでpH2.5に調整した塩酸溶液を固定化処理物の30倍量を加えてスラリー化した後、室温雰囲気で攪拌しながら、スラリーのpHが常に2.5〜2.6となるように0.5mol/l塩酸溶液でpH調整しながら、6時間攪拌した。次に、このスラリーを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙で濾過し、この濾液の砒素濃度を測定した。濾液の砒素濃度は0.02mg/lであった。
上記の各工程におけるアルシン発生濃度を測定した。この結果を表1に示す。
また、このときの廃液のpHおよび酸化還元電位をあわせて表1に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料として火山灰の前記シルトF(丸中白土(株)製)を用いた。
ストロンチウム化合物として炭酸ストロンチウム(和光純薬工業(株)製、SrCO3純度:95重量%以上)を用いた。
該炭酸ストロンチウムは、Sr原子を56.7重量%(SrCO3に換算すると95.5重量%)、Ca成分をCaOに換算して0.09重量%、水分を0.1重量%含有し、平均粒子径が3.3μmのものである。
該シルトF50重量部と、該炭酸ストロンチウム50重量部を混合し、50重量%の火山灰と50重量%の炭酸ストロンチウムとからなる固定化薬剤B(SiO2:Sr=100:80)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Bを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度370mg/l、pH9.80、酸化還元電位+407mV(換算酸化還元電位:+395mV)の砒素含有廃液1Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.34)を用いて調製した41重量%水溶液を26.0g(Fe3+/Asモル比が10.8倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.81であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤B30gと水120gを混合して得られた水スラリーを134.3g(固定化薬剤Bとして26.86g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Bを添加後の砒素含有廃液のpHは5.97であった。固定化薬剤B添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約1Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に65時間保持して熟成し、含水率19重量%の固定化処理物43gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率19重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料としてガラスカレットを用いた。
該ガラスカレットは、Si成分をSiO2に換算して67.2重量%、Ca成分をCaOに換算して9.8重量%、水分を1.1重量%含有し、平均粒子径が111μm、比表面積が3,900cm2/gで非晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該ガラスカレット50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%のガラスカレットと50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤C(SiO2:Mg=100:60)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Cを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度380mg/l、pH9.95、酸化還元電位+375mV(換算酸化還元電位:+372mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.5倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.82であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤C30gと水120gを混合して得られた水スラリーを93.4g(固定化薬剤Cとして18.68g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Cを添加後の砒素含有廃液のpHは6.03であった。固定化薬剤C添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に94時間保持して熟成し、含水率13重量%の固定化処理物25gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率13重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料として、けいそう土(和光純薬工業(株)製)を用いた。
該けいそう土は、Si成分をSiO2に換算して71.9重量%、Ca成分をCaOに換算して1.0重量%、水分を5.2重量%含有し、平均粒子径が14.7μm、比表面積が400,000cm2/gで非晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該けいそう土50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%のけいそう土と50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤D(SiO2:Mg=100:56)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Dを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度450mg/l、pH10.02、酸化還元電位+399mV(換算酸化還元電位:+400mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が8.9倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.80であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤D30gと水120gを混合して得られた水スラリーを92.5g(固定化薬剤Dとして18.50g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Dを添加後の砒素含有廃液のpHは6.23であった。固定化薬剤D添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に89時間保持して熟成し、含水率34重量%の固定化処理物32gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率34重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料としてベントナイト(和光純薬工業(株)製)を用いた。
該ベントナイトは、Si成分をSiO2に換算して59.5重量%、Ca成分をCaOに換算して2.9重量%、水分を6.7重量%含有し、平均粒子径が7.6μm、比表面積が358,000cm2/gで結晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該ベントナイト50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%のベントナイトと50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤E(SiO2:Mg=100:68)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Eを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度380mg/l、pH9.63、酸化還元電位+414mV(換算酸化還元電位:+392mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.5倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.80であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤E30gと水120gを混合して得られた水スラリーを95.1g(固定化薬剤Eとして19.02g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Eを添加後の砒素含有廃液のpHは6.33であった。固定化薬剤E添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に93時間保持して熟成し、含水率43重量%の固定化処理物37gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率43重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料として、はくとう土(和光純薬工業(株)製)を用いた。
該はくとう土は、Si成分をSiO2に換算して76.2重量%、Ca成分をCaOに換算して0.06重量%、水分を1.7重量%含有し、平均粒子径が4.4μm、比表面積が76,000cm2/gで結晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該はくとう土50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%のはくとう土と50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤F(SiO2:Mg=100:53)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Fを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度450mg/l、pH9.84、酸化還元電位+434mV(換算酸化還元電位:+425mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が8.9倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.83であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤F30gと水120gを混合して得られた水スラリーを92.3g(固定化薬剤Fとして18.46g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Fを添加後の砒素含有廃液のpHは6.13であった。固定化薬剤F添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に89時間保持して熟成し、含水率42重量%の固定化処理物37gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率42重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料として珪砂(オーストラリア産)を用いた。
該珪砂は、Si成分をSiO2に換算して98.4重量%、Ca成分をCaOに換算して0.01重量%未満、水分を0.01重量%未満含有し、平均粒子径が334μm、比表面積が400cm2/gで結晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該珪砂50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%の珪砂と50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤G(SiO2:Mg=100:41)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Gを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度380mg/l、pH9.88、酸化還元電位+338mV(換算酸化還元電位:+331mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.5倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.81であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤G30gと水120gを混合して得られた水スラリーを94.9g(固定化薬剤Gとして18.98g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Gを添加後の砒素含有廃液のpHは6.01であった。固定化薬剤G添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に69時間保持して熟成し、含水率26重量%の固定化処理物33gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率26重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
シリカ材料としてシリカゲル(ALDRICH製)を用いた。
該シリカゲルは、Si成分をSiO2に換算して88.8重量%、Ca成分をCaOに換算して0.08重量%、水分を6.1重量%含有し、平均粒子径が59.9μm、比表面積が4,628,000cm2/gで非晶質のものである。
マグネシウム化合物として水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いた。
該シリカゲル50重量部と、該水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%のシリカゲルと50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤H(SiO2:Mg=100:46)を調製した。
固定化薬剤Aの代わりに前記固定化薬剤Hを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度450mg/l、pH9.72、酸化還元電位+425mV(換算酸化還元電位:+408mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が8.9倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.82であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤H30gと水120gを混合して得られた水スラリーを94.1g(固定化薬剤Hとして18.82g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Hを添加後の砒素含有廃液のpHは6.25であった。固定化薬剤H添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に89時間保持して熟成し、含水率49重量%の固定化処理物43gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率49重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Iとして水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、Ca(OH)2純度:95重量%以上)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度430mg/l、pH9.70、酸化還元電位+358mV(換算酸化還元電位:+340mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が9.3倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.83であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤I20gと水80gを混合して得られた水スラリーを57.7g(固定化薬剤Iとして11.54g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Iを添加後の砒素含有廃液のpHは6.04であった。固定化薬剤I添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に88時間保持して熟成し、含水率47重量%の固定化処理物51gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率47重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Jとして水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度410mg/l、pH9.38、酸化還元電位+384mV(換算酸化還元電位:+347mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=5.98)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が9.8倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.83であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤J20gと水80gを混合して得られた水スラリーを49.8g(固定化薬剤Jとして9.96g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Jを添加後の砒素含有廃液のpHは6.50であった。固定化薬剤J添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に89時間保持して熟成し、含水率31重量%の固定化処理物18gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率31重量%の固定化処理物15gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
火山灰である前記シルトF50重量部と水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、Ca(OH)2純度:95%以上)50重量部を混合し、50重量%の火山灰と50重量%の水酸化カルシウムとからなる固定化薬剤Kを調製した。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Kを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度360mg/l、pH9.90、酸化還元電位+426mV(換算酸化還元電位:+420mV)の砒素含有廃液1Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を26.1g(Fe3+/Asモル比が11.1倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.82であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤K20gと水80gを混合して得られた水スラリーを56.5g(固定化薬剤Kとして11.30g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Kを添加後の砒素含有廃液のpHは6.05であった。固定化薬剤K添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約1Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に89時間保持して熟成し、含水率44重量%の固定化処理物33gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率44重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
けい酸アルミニウム(和光純薬工業(株)製、Al2O3・3SiO2)50重量部と水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)50重量部を混合し、50重量%のけい酸アルミニウムと50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤Lを調製した。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Lを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度370mg/l、pH10.10、酸化還元電位+406mV(換算酸化還元電位:+412mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.8倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.81であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤L20gと水81gを混合して得られた水スラリーを98.0g(固定化薬剤Lとして19.37g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Lを添加後の砒素含有廃液のpHは6.00であった。固定化薬剤L添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に113時間保持して熟成し、含水率33重量%の固定化処理物29gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率33重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
けい酸カルシウム(和光純薬工業(株)製、CaO含有率:40〜48重量%、SiO2含有率:51〜57重量%)50重量部と水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)50重量部を混合し、50重量%のけい酸カルシウムと50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤Mを調製した。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Mを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度360mg/l、pH9.70、酸化還元電位+430mV(換算酸化還元電位:+412mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が11.1倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.81であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤M20gと水80gを混合して得られた水スラリーを67.0g(固定化薬剤Mとして13.40g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Mを添加後の砒素含有廃液のpHは6.01であった。固定化薬剤M添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に89時間保持して熟成し、含水率35重量%の固定化処理物26gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率35重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
けい酸マグネシウム五水和物(和光純薬工業(株)製、Mg2Si3O8・5H2O)57.3重量部と水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)42.7重量部を混合し、57.3重量%のけい酸マグネシウム五水和物と42.7重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤Nを調製した。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Nを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度370mg/l、pH10.12、酸化還元電位+422mV(換算酸化還元電位:+429mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.8倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.81であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤N23.4gと水76.6gを混合して得られた水スラリーを71.1g(無水物に換算した固定化薬剤Nの量として14.19g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Nを添加後の砒素含有廃液のpHは6.00であった。固定化薬剤N添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に94時間保持して熟成し、含水率37重量%の固定化処理物27gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率37重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
けい酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、Na2O含有率:17〜23重量%、SiO2含有率:51〜61重量%、SiO2/Na2Oモル比:2.0〜3.5)50重量部と水酸化マグネシウム(和光純薬工業(株)製、Mg(OH)2純度:95重量%以上)50重量部を混合し、50重量%のけい酸ナトリウムと50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤Oを調製した。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Oを用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度370mg/l、pH10.03、酸化還元電位+422mV(換算酸化還元電位:+424mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.8倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.82であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤O20gと水80gを混合して得られた水スラリーを95.3g(固定化薬剤Oとして19.06g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Oを添加後の砒素含有廃液のpHは6.04であった。固定化薬剤O添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に118時間保持して熟成し、含水率51重量%の固定化処理物35gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率51重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Pとしてけい酸アルミニウム(和光純薬工業(株)製、Al2O3・3SiO2)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度500mg/l、pH9.93、酸化還元電位+422mV(換算酸化還元電位:+418mV)の砒素含有廃液1Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を26.0g(Fe3+/Asモル比が8.0倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.79であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤P200gと水500gを混合して得られた水スラリーを700g(固定化薬剤Pとして200g)添加し、更に30分間反応させた。固定化薬剤Pを添加後の砒素含有廃液のpHは3.61であった。固定化薬剤P添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約1Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に112時間保持して熟成し、含水率67重量%の固定化処理物452gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
この濾液の砒素濃度が、排水基準(0.1mg/l以下)を達成していないため、得られた固定化処理物の酸洗浄溶出試験1は行わなかった。
この場合、固定化薬剤PのpH調整機能が不十分であるため、固定化薬剤Pを200g添加しても、pHは3.6であった。これ以上、固定化薬剤Pを添加してもpHの調整は望めず、また、このときの熟成前の固定化処理物の量は590gであり、更に固定化処理物の発生量が多くなる。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Qとしてけい酸カルシウム(和光純薬工業(株)製、CaO含有率:40〜48重量%、SiO2含有率:51〜57重量%)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度500mg/l、pH9.96、酸化還元電位+435mV(換算酸化還元電位:+433mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が8.0倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.79であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤Q30gと水120gを混合して得られた水スラリーを125.3g(固定化薬剤Qとして25.06g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Qを添加後の砒素含有廃液のpHは6.02であった。固定化薬剤Q添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に117時間保持して熟成し、含水率37重量%の固定化処理物66gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率37重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Rとしてけい酸マグネシウム五水和物(和光純薬工業(株)製、Mg2Si3O8・5H2O)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度370mg/l、pH9.98、酸化還元電位+427mV(換算酸化還元電位:+426mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が10.8倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.78であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤R40gと水160gを混合して得られた水スラリーを187.4g(無水物に換算した固定化薬剤Rの量として27.87g)添加し、更に30分間反応させた。固定化薬剤Rを添加後の砒素含有廃液のpHは6.06であった。固定化薬剤R添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に93時間保持して熟成し、含水率39重量%の固定化処理物52gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
また、得られた含水率39重量%の固定化処理物20gについて、実施例1と同様に酸洗浄溶出試験1を行った。結果を表2に示す。
(砒素含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに、固定化薬剤Sとしてけい酸ナトリウム(和光純薬工業(株)製、Na2O含有率:17〜23重量%、SiO2含有率:51〜61重量%、SiO2/Na2Oモル比:2.0〜3.5)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度500mg/l、pH9.86、酸化還元電位+448mV(換算酸化還元電位:+440mV)の砒素含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.19)を用いて調製した41重量%水溶液を52.1g(Fe3+/Asモル比が8.0倍となる量)添加し、30分間反応させて前処理を行った。反応後のpHは1.80であった。
次に、前処理した砒素有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤S60gと水240gを混合して得られた水スラリーを273.7g(固定化薬剤Sとして54.74g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤Sを添加後の砒素含有廃液のpHは6.03であった。
固定化薬剤S添加反応後の砒素含有廃液は、粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙では濾過することが非常に困難であり、一部得られた濾液の砒素濃度を表2に示す。
この濾液の砒素濃度が、砒素の排水基準(0.1mg/l以下)を達成していないため、得られた固定化処理物の酸洗浄溶出試験1は行わなかった。
(砒素含有廃液の固定化)
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度500mg/l、pH9.89、酸化還元電位+451mV(換算酸化還元電位:+445mV)の砒素含有廃液1Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、前処理を行わず、固定化薬剤A9gと水36gを混合して得られた水スラリーを45.0g(固定化薬剤Aとして9.00g)全量添加し、15分間反応させた。固定化薬剤Aの添加量は、砒素含有廃液1L当りの添加量が実施例1とほぼ同等量になるようにした。固定化薬剤Aを添加後の砒素含有廃液のpHは10.18であった。固定化薬剤A添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約1Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に117時間保持して熟成し、含水率2.3重量%の固定化処理物8.4gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
この濾液の砒素濃度が、排水基準(0.1mg/l以下)を達成していないため、得られた固定化処理物の酸洗浄溶出試験1は行わなかった。
この場合、前処理を行わなかったため、砒素の固定化が不十分である。
(砒素含有廃液の固定化)
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、As濃度500mg/l、pH9.46、酸化還元電位+447mV(換算酸化還元電位:+415mV)の砒素含有廃液1Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、前処理を行わず、固定化薬剤Tとして火山灰の前記シルトF(丸中白土(株)製)を4.5g添加し、15分間反応させた。固定化薬剤Tの添加量は、砒素含有廃液1L当りの添加量が実施例1の固定化薬剤A添加量中のシルトFとほぼ同等量になるようにした。固定化薬剤Tを添加後の砒素含有廃液のpHは9.20であった。固定化薬剤T添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約1Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に92時間保持して熟成し、含水率3.0重量%の固定化処理物0.9gを得た。このときの濾液の砒素濃度を表2に示す。
この濾液の砒素濃度が、排水基準(0.1mg/l以下)を達成していないため、得られた固定化処理物の酸洗浄溶出試験1は行わなかった。
この場合、前処理を行わなかったため、および固定化薬剤の組成が不十分であるため、砒素の固定化が不十分である。
(有害成分の固定化薬剤の調製)
実施例1と同様に、前記シルトF50重量部と、前記水酸化マグネシウム50重量部を混合し、50重量%の火山灰と50重量%の水酸化マグネシウムとからなる固定化薬剤A(SiO2:Mg=100:57)を調製した。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、Pb濃度370mg/l、pH5.25、酸化還元電位+577mV(換算酸化還元電位:+297mV)の鉛含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液4.7gと硫酸第一鉄七水和物(和光純薬工業(株)製、FeSO4・7H2O純度:99重量%以上)を用いて調製した5重量%水溶液29.3gとを混合して得た混合硫酸鉄水溶液を34g(Fe3+/Fe2+モル比が1、且つFe/Pbモル比が5.4倍となる量)添加し、30分間反応させ前処理1を行った。反応後のpHは2.59であった。次に、リン酸二水素マグネシウム(シグマ アルドリッチジャパン(株)製)を用いて調製した10重量%水スラリーを84g(PO4 3−/Pbモル比が21.6倍となる量)添加し、30分間反応させ前処理2を行った。反応後のpHは3.00であった。
次に、得られた含水率53重量%の固定化処理物20gをフッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に入れ、次いでpH3.0に調整した塩酸溶液を固定化処理物の30倍量を加えてスラリー化した後、室温雰囲気で攪拌しながら、スラリーのpHが常に3.0〜3.1となるように5mol/l塩酸溶液および0.5mol/l塩酸溶液でpH調整しながら、6時間攪拌した。次に、このスラリーを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙で濾過し、この濾液の鉛濃度を測定した。濾液の鉛濃度は0.01mg/l未満であった。
なお、以下の比較例では、5mol/l塩酸溶液および/または0.5mol/l塩酸溶液を用いてpH調整を行った。
(鉛含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Iとして水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、Ca(OH)2純度:95重量%以上)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、Pb濃度400mg/l、pH5.20、酸化還元電位+568mV(換算酸化還元電位:+285mV)の鉛含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液を18.8g(Fe3+/Pbモル比が10倍となる量)添加し、30分間反応させ前処理を行った。反応後のpHは2.14であった。
次に、前処理した鉛含有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約9になるように固定化薬剤I10gと水40gを混合して得られた水スラリーを25.9g(固定化薬剤Iとして5.18g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤I添加後の鉛含有廃液のpHは9.00であった。固定化薬剤I添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に68時間保持して熟成し、含水率20重量%の固定化処理物7.1gを得た。このときの濾液の鉛濃度を表3に示す。
また、得られた含水率20重量%の固定化処理物5gについて、実施例9と同様に酸洗浄溶出試験2を行った。結果を表3に示す。
(鉛含有廃液の固定化)
固定化薬剤Aの代わりに固定化薬剤Iとして水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、Ca(OH)2純度:95重量%以上)を用いて行った。
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、Pb濃度400mg/l、pH5.19、酸化還元電位+592mV(換算酸化還元電位:+308mV)の鉛含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第一鉄七水和物(和光純薬工業(株)製、FeSO4・7H2O純度:99重量%以上)を用いて調製した5重量%水溶液を117.3g(Fe2+/Pbモル比が10倍となる量)添加し、30分間反応させ前処理を行った。反応後のpHは4.14であった。
次に、前処理した鉛含有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約9になるように固定化薬剤I10gと水40gを混合して得られた水スラリーを12.2g(固定化薬剤Iとして2.44g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤I添加後の鉛含有廃液のpHは9.00であった。固定化薬剤I添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に93時間保持して熟成し、含水率7.2重量%の固定化処理物5.4gを得た。このときの濾液の鉛濃度を表3に示す。
この濾液の鉛濃度が、排水基準(0.1mg/l以下)を達成していないため、得られた固定化処理物の酸洗浄溶出試験2は行わなかった。
(鉛含有廃液の固定化)
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、Pb濃度370mg/l、pH5.23、酸化還元電位+566mV(換算酸化還元電位:+285mV)の鉛含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、硫酸第二鉄n水和物(和光純薬工業(株)製:n=6.22)を用いて調製した41重量%水溶液4.7gと硫酸第一鉄七水和物(和光純薬工業(株)製、FeSO4・7H2O純度:99重量%以上)を用いて調製した5重量%水溶液29.3gとを混合して得た混合硫酸鉄水溶液を34g(Fe3+/Fe2+モル比が1、且つFe/Pbモル比が5.4倍となる量)添加し、30分間反応させ前処理を行った。反応後のpHは2.58であった。
次に、前処理した鉛含有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤A20gと水80gを混合して得られた水スラリーを18.9g(固定化薬剤Aとして3.78g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤A添加後の鉛含有廃液のpHは6.48であった。次に、固定化薬剤Aを添加した鉛含有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約9になるように、pH調整剤として水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、Ca(OH)2純度:95重量%以上)10gと水40gを混合して得られた水スラリーを3.0g(粉末換算0.60g)添加し、更に15分間反応させた。水酸化カルシウム添加後の鉛含有廃液のpHは9.04であった。水酸化カルシウム添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に88時間保持して熟成し、含水率7.5重量%の固定化処理物5.8gを得た。このときの濾液の鉛濃度を表3に示す。
また、得られた含水率7.5重量%の固定化処理物5gについて、実施例9と同様に酸洗浄溶出試験2を行った。結果を表3に示す。
この場合、鉄塩の前処理だけでは鉛を固定化し易い形態にできないため、鉛の固定化が不十分である。
(鉛含有廃液の固定化)
フッ素樹脂製撹拌羽根を備えたガラス製容器に、Pb濃度400mg/l、pH5.19、酸化還元電位+603mV(換算酸化還元電位:+319mV)の鉛含有廃液2Lを入れ、室温雰囲気で撹拌しながら、リン酸二水素マグネシウム(シグマ アルドリッチ ジャパン(株)製)を用いて調製した10重量%水スラリーを84g(PO4 3−/Pbモル比が20倍となる量)添加し、30分間反応させ前処理を行った。反応後のpHは5.17であった。
次に、前処理した鉛含有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約6になるように固定化薬剤A20gと水80gを混合して得られた水スラリーを5.8g(固定化薬剤Aとして1.16g)添加し、更に15分間反応させた。固定化薬剤A添加後の鉛含有廃液のpHは6.23であった。次に、固定化薬剤Aを添加した鉛含有廃液に、室温雰囲気で撹拌しながら、廃液のpHが約9になるように、pH調整剤として水酸化カルシウム(和光純薬工業(株)製、Ca(OH)2純度:95重量%以上)10gと水40gを混合して得られた水スラリーを19.8g(水酸化カルシウムとして3.96g)添加し、更に15分間反応させた。水酸化カルシウム添加後の鉛含有廃液のpHは9.35であった。水酸化カルシウム添加反応後、攪拌を停止し、その後、30分間静置して発生ケーキ(固定化処理物)を沈降させ、これを粒子保持能力1.0μmのガラス繊維製濾紙を用い濾過して濾液約2Lを得た。次いで濾紙上の固定化処理物を室温の空気中に87時間保持して熟成し、含水率42重量%の固定化処理物24gを得た。このときの濾液の鉛濃度を表3に示す。
また、得られた含水率42重量%の固定化処理物20gについて、実施例9と同様に酸洗浄溶出試験2を行った。結果を表3に示す。
この濾液の燐濃度は11mg/lであった。
この場合、リン酸塩の前処理だけでは鉛を固定化し易い形態にできないため、鉛の固定化が不十分である。
Claims (6)
- 以下の有害成分を含有する水溶液および/または泥状物に、以下の酸化剤、以下の還元剤
および以下の共沈剤からなる群より選ばれた少なくとも一種の薬剤を添加し、
ここで前記薬剤が酸化剤である場合の該酸化剤の添加量は、還元態の前記有害成分を酸化
態にするのに必要な化学量論量以上であり、
前記薬剤が還元剤である場合の該還元剤の添加量は、酸化態の有害成分を還元態にするの
に必要な化学量論量以上であり、
前記薬剤が共沈剤である場合の該共沈剤の添加量は、前記有害成分を基準に2モル倍以上
であり、
pHを1〜4の範囲に調整する前処理を行った後、前記有害成分を含有する水溶液および
/または泥状物のpHが4〜12の範囲になるように、以下のシリカ材料と以下のマグネ
シウム化合物とからなり、シリカ材料中の珪素成分をシリカ換算した重量とマグネシウム
化合物中に含有されるマグネシウム原子の重量との比(SiO2:Mg)が100:5〜1,000であるか、または以下のシリカ材料と以下のストロンチウム化合物とからなり、シリカ材料中の珪素成分をシリカ換算した重量とストロンチウム化合物中に含有されるストロンチウム原子の重量との比(SiO2:Sr)が100:20〜1,500である有害成分の固定化薬剤を添加すること、または該固定化薬剤を添加し、次いでpH調整剤を添加することを特徴とする水溶液および/または泥状物中の有害成分の固定化方法。
有害成分:砒素、水銀、クロム、セレン、カドミウム、鉛、アンチモン、亜鉛、銅、マンガン、コバルト、ニッケル、モリブデン、スズおよび燐からなる群より選ばれた少なくとも一種の元素またはそれらの化合物
酸化剤:次亜塩素酸塩、第二鉄塩、第二銅塩またはマンガン化合物
還元剤:チオ硫酸塩、第一鉄塩、第一銅塩、亜硝酸塩、亜硫酸塩または硫黄化合物であり、
共沈剤:第二鉄塩、アルミニウム塩、第二銅塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩または金属リン酸塩
シリカ材料:火山噴出物、ガラスカレット、ガラス研磨スラッジ、シリカ質堆積物、粘土鉱物、珪砂、石炭灰、シリカゲルおよびシリカヒュームからからなる群より選ばれた少なくとも一種の材料であって、珪素(Si)成分の含有量がシリカ(SiO2)換算で50〜99.9重量%であり、平均粒子径が0.1〜400μmであり、比表面積が100〜5,000,000cm2/gである材料
マグネシウム化合物:マグネシウムの水酸化物、酸化物または炭酸塩であって、平均粒子径が0.1〜200μmであるマグネシウム化合物
ストロンチウム化合物:ストロンチウムの水酸化物、酸化物または炭酸塩であって、平均粒子径が0.1〜200μmであるストロンチウム化合物 - 有害成分が、砒素および鉛からなる群より選ばれた少なくとも一種の元素またはそれらの
化合物である請求項1に記載の固定化方法。 - シリカ材料が、火山噴出物、ガラスカレット、シリカ質堆積物、粘土鉱物、珪砂およびシリカゲルからなる群より選ばれた少なくとも一種の材料である請求項1または請求項2に記載の固定化方法。
- マグネシウム化合物がマグネシウムの水酸化物である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の固定化方法。
- ストロンチウム化合物がストロンチウムの炭酸塩である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の固定化方法。
- pH調整剤が硫酸、塩酸、燐酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸カルシウムまたは硫酸鉄の酸性硫酸塩である請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の有害成分の固定化方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006020029A JP4827541B2 (ja) | 2005-01-31 | 2006-01-30 | 有害成分の固定化薬剤および固定化方法 |
Applications Claiming Priority (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005022626 | 2005-01-31 | ||
JP2005022626 | 2005-01-31 | ||
JP2005294453 | 2005-10-07 | ||
JP2005294453 | 2005-10-07 | ||
JP2006020029A JP4827541B2 (ja) | 2005-01-31 | 2006-01-30 | 有害成分の固定化薬剤および固定化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007125536A JP2007125536A (ja) | 2007-05-24 |
JP4827541B2 true JP4827541B2 (ja) | 2011-11-30 |
Family
ID=38148640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006020029A Active JP4827541B2 (ja) | 2005-01-31 | 2006-01-30 | 有害成分の固定化薬剤および固定化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4827541B2 (ja) |
Families Citing this family (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5239718B2 (ja) * | 2008-10-07 | 2013-07-17 | 学校法人早稲田大学 | 重金属類を含有する排水の水処理方法 |
JP4440323B1 (ja) * | 2008-12-26 | 2010-03-24 | 株式会社富士クリーン | 浸出水の浄化方法および浄化装置 |
CN102557221A (zh) * | 2012-02-15 | 2012-07-11 | 中国科学院地球化学研究所 | 一种富营养化水体底泥磷原位钝化剂的制备方法及应用 |
JP6484782B2 (ja) * | 2014-03-19 | 2019-03-20 | 富士シリシア化学株式会社 | 廃水の処理方法 |
JP2016022406A (ja) * | 2014-07-17 | 2016-02-08 | 株式会社ワールド・リンク | 重金属汚染水の処理方法 |
JP6463222B2 (ja) * | 2015-03-11 | 2019-01-30 | 鹿島建設株式会社 | 掘削土の処理方法及び処理システム |
JP6686631B2 (ja) * | 2016-03-30 | 2020-04-22 | 住友大阪セメント株式会社 | 重金属等不溶化材及びその製造方法 |
JP6603641B2 (ja) * | 2016-09-27 | 2019-11-06 | 太平洋セメント株式会社 | 塩素含有粉体処理方法及び塩素含有粉体処理システム |
JP6147403B1 (ja) * | 2016-09-29 | 2017-06-14 | ワールド・リンク株式会社 | 港湾、水路などの水中に溶出した重金属類の浄化材及び浄化システム |
JP7134658B2 (ja) | 2017-05-30 | 2022-09-12 | Jx金属株式会社 | Sbの除去方法および有価金属の回収方法 |
Family Cites Families (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5235449A (en) * | 1975-09-16 | 1977-03-18 | Giken Kogyo Kk | Disposal method for industrial waste containing compound chromium |
JPS6078639A (ja) * | 1983-09-29 | 1985-05-04 | Nippon Petrochem Co Ltd | 水銀分離吸着剤 |
JPS6128491A (ja) * | 1984-07-17 | 1986-02-08 | Agency Of Ind Science & Technol | 脱リン処理方法 |
JPH02207890A (ja) * | 1989-02-03 | 1990-08-17 | Toagosei Chem Ind Co Ltd | 塩化鉄水溶液中のヒ素の除去方法 |
JPH05137905A (ja) * | 1991-09-26 | 1993-06-01 | Touen:Kk | 汚水の浄化材及び浄化方法 |
JPH0631282A (ja) * | 1992-07-17 | 1994-02-08 | Nittetsu Cement Co Ltd | 水質汚濁防止剤 |
JPH0780290A (ja) * | 1993-09-11 | 1995-03-28 | Catalysts & Chem Ind Co Ltd | 排水処理剤 |
FR2740361B1 (fr) * | 1995-10-31 | 1997-12-26 | Rhone Poulenc Chimie | Agent d'elimination des metaux lourds comprenant un compose soufre |
JP3355281B2 (ja) * | 1996-10-11 | 2002-12-09 | 関西電力株式会社 | 金属含有酸性排液の処理剤および処理方法 |
JP2881410B2 (ja) * | 1996-12-06 | 1999-04-12 | 洋一 西村 | 産業廃棄物の処理方法 |
JPH10263501A (ja) * | 1997-03-21 | 1998-10-06 | Nippon Kayaku Co Ltd | 重金属含有廃棄物用処理剤及び重金属含有廃棄物の安定化処理方法 |
JP4214319B2 (ja) * | 1997-07-09 | 2009-01-28 | 栗田工業株式会社 | セレン含有水の処理方法 |
JP3348636B2 (ja) * | 1997-10-06 | 2002-11-20 | 栗田工業株式会社 | 無機系汚染物含有水の処理装置 |
JP3455952B2 (ja) * | 1999-01-11 | 2003-10-14 | 強化土エンジニヤリング株式会社 | 有害物の固定方法 |
JP4507267B2 (ja) * | 1999-07-15 | 2010-07-21 | 栗田工業株式会社 | 水処理方法 |
JP2001259414A (ja) * | 2000-03-23 | 2001-09-25 | Mitsubishi Materials Corp | りん回収材 |
JP4178794B2 (ja) * | 2001-01-26 | 2008-11-12 | 東ソー株式会社 | 硫化鉄、その製造方法、硫化鉄組成物、重金属類処理剤及びそれを用いた処理方法 |
JP2002361266A (ja) * | 2001-06-04 | 2002-12-17 | Jidosha Imono Kk | 水処理材及びその使用方法 |
JP4109017B2 (ja) * | 2002-05-21 | 2008-06-25 | 株式会社鴻池組 | 汚染土壌の固化・不溶化方法 |
JP4232440B2 (ja) * | 2002-11-19 | 2009-03-04 | 三菱マテリアル株式会社 | シリカ含有地熱水処理方法およびシリカ含有粒状体 |
JP2004283767A (ja) * | 2003-03-24 | 2004-10-14 | Mitsubishi Materials Corp | 地熱水処理方法および装置 |
-
2006
- 2006-01-30 JP JP2006020029A patent/JP4827541B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007125536A (ja) | 2007-05-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4827541B2 (ja) | 有害成分の固定化薬剤および固定化方法 | |
Chen et al. | Precipitation of heavy metals from wastewater using simulated flue gas: sequent additions of fly ash, lime and carbon dioxide | |
JP5905669B2 (ja) | 有害物質の処理材及び有害物質の処理方法 | |
CN104312591A (zh) | 重金属污染土壤或固废物治理的稳定化固化剂及治理方法 | |
JP6118571B2 (ja) | 汚染土壌の処理方法 | |
JP4076510B2 (ja) | 環境浄化方法 | |
JP4870423B2 (ja) | 重金属処理材及びそれを用いた重金属処理方法 | |
TWI646994B (zh) | Hazardous substance treatment agent | |
JP4420634B2 (ja) | 砒素と鉄を含有する酸性坑廃水の処理方法 | |
WO2006080587A1 (ja) | 有害成分の固定化薬剤および固定化方法 | |
CN110902792A (zh) | 一种含五价砷废水的处理方法 | |
JP2015127049A (ja) | 汚染水または汚染土壌の処理剤および処理方法 | |
JP5502841B2 (ja) | 重金属処理材及びそれを用いた重金属処理方法 | |
JP2001121132A (ja) | シアン化合物および可溶性重金属を含有する土壌または産業廃棄物の不溶化処理方法 | |
JP3897727B2 (ja) | 有害物質捕集材 | |
JP5001594B2 (ja) | バイオマス燃料の製造方法及びこれを利用したバイオマス燃料システム | |
JP3724062B2 (ja) | 廃棄物処理材および廃棄物処理方法 | |
JP2005349349A (ja) | 重金属処理資材 | |
JP3047833B2 (ja) | 6価クロムの処理方法 | |
KR20150112576A (ko) | 3가철을 이용한 중금속으로 오염된 토양의 효과적이고 친환경적인 세척방법 | |
CN118403616B (zh) | 一种协同利用垃圾焚烧飞灰和垃圾渗滤液制备高效重金属吸附性活性炭的方法及应用 | |
JP4061253B2 (ja) | 重金属処理剤の製造方法 | |
JP4557666B2 (ja) | 重金属の溶出低減方法 | |
JP3804950B2 (ja) | 有害重金属捕集材 | |
JP3960947B2 (ja) | 有害物質低減材およびそれを用いた有害物質低減方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20070921 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080122 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20080428 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090331 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100810 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20101012 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110322 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110330 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110823 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110913 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140922 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4827541 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |