JP4824824B2 - 射出成形機の自動給脂装置 - Google Patents

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Description

本発明は、射出成形機の自動給脂装置に関する。
射出成形機では、ボールねじ、ベアリング、あるいはトグルブッシュなどの可動部の摺動面や回転面の磨耗を防止するために定期的または不定期に給脂を行い、潤滑不足が生じないようにする必要がある。
給脂が少なく潤滑不足が発生すると機械のトラブルを招き、反対に過剰な給脂が行なわれると、成形品へのグリスの付着やグリスの消費が増大するなどの問題が発生する。潤滑状態は可動部への負荷、並びに、可動部の移動速度および可動部の移動時間によって変化するため、最適なタイミングで給脂が行なえるように従来からこれらの物理量を測定して自動的に給脂する技術が提案されてきた。
特許文献1には、可動部を駆動するモータのエラー電圧で潤滑不足を検出して給脂を行う技術が開示されている。
特許文献2には、射出成形機の運転時間や総サイクル数に対応させて給脂を行う技術やストロークとサイクル数の積に対応させて給脂を行う技術が開示されている。
特許文献3には、可動部材に関する物理量および物理量の最大値、最小値などの代表値を求めて、さらに代表値の時系列的な変化に基づいて潤滑不足を推定して給脂を行う技術が開示されている。
特開平3−793250号公報 特開2000−190375号公報 特開2008−261394号公報
特許文献1に開示された技術では、可動部の潤滑状態の変化による機械的抵抗(負荷)の変化をエラー電圧で把握するため、直接的な潤滑状態の変化を把握可能である。しかし、エラー電圧は潤滑状態以外に射出成形機の成形速度や金型の変更などの動作条件の変更によっても変化するため、エラー電圧のみで最適な給脂タイミングを捉えることは困難であった。特許文献3に開示される技術においても同様で、金型や樹脂の相違により頻繁に成形条件を変更する射出成形においては、物理量の変化が潤滑不足によるものかそうでないかを判定することは極めて困難である。
また、特許文献2に開示される技術では、サイクル数や時間あるいはストロークとサイクル数の積を基に給脂タイミングを求めるため、実際の機械の稼働状況に応じた給脂が可能であるが、負荷の大小とは関係無く給脂が行われるため、潤滑不足や過剰な潤滑を完全に無くすことは困難である。
そこで本発明の目的は、射出成形機の運転状況を、可動部の負荷が反映される仕事量を用いて評価し、これにより可動部の潤滑不足を推定し、可動部の潤滑不足を解消する量の給脂を行ない、機械の潤滑状態の適正化が可能な射出成形機の自動給脂装置を提供することである。
より具体的な本発明の目的は、射出成形機の運転状況を、可動部の負荷が反映される仕事量を用いて評価し、これにより可動部の潤滑不足を推定し、可動部の仕事量が予め設定しておいた値を超えたところで給脂を行い、機械の潤滑状態の適正化が可能な射出成形機の自動給脂装置を提供することである。
さらに他の具体的な本発明の目的は、射出成形機の運転状況を、所定時間毎の可動部の負荷が反映される仕事量を用いて評価し、これにより可動部の潤滑不足を推定し、可動部の仕事量に応じた給脂を行い、機械の潤滑状態の適正化が可能な射出成形機の自動給脂装置を提供することである。
本願の請求項1に係る発明は、
射出成形機の給脂箇所に給脂装置でグリス等の潤滑剤を供給する射出成形機の自動給脂装置において、射出成形機を構成する可動部が動作した際の該可動部の仕事量を算出する仕事量算出手段と、前記仕事量算出手段により算出された仕事量と予め設定された基準仕事量とを比較し、該算出された仕事量が該基準仕事量を超えたら前記給脂装置に給脂指令を出力する給脂指令手段と、を備えたことを特徴とする射出成形機の自動給脂装置である。
請求項2に係る発明は、射出成形機の給脂箇所に給脂装置でグリス等の潤滑剤を供給する射出成形機の自動給脂装置において、射出成形機を構成する可動部が動作した際の該可動部の仕事量を算出する仕事量算出手段と、第1の所定時間が経過した時点で前記仕事量算出手段により算出された仕事量から給脂量を求める給脂量算出手段と、前記給脂量算出手段で算出された給脂量の給脂指令を前記給脂装置に出力する給脂指令手段と、を備えたことを特徴とする射出成形機の自動給脂装置である。
求項に係る発明は、前記仕事量算出手段は、前記可動部を駆動するリニアモータが動作した際のモータの推力と移動距離の積をモータの稼働時間で積分することによって仕事量を求めることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の自動給脂装置である。
請求項に係る発明は、前記仕事量算出手段は、前記可動部を駆動するモータの電力を求め、該電力をモータの稼働時間で積分することにより仕事量を求めることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の自動給脂装置である。
請求項に係る発明は、前記仕事量算出手段は、仕事量を求める際に、負荷の指標に応じた重み係数またはストロークの指標のいずれか一方または両方に応じた重み係数を乗じて仕事量を求めることを特徴とする請求項1〜のいずれか一つに記載の射出成形機の自動給脂装置である。
本発明により、射出成形機の運転状況を、可動部の負荷が反映される仕事量を用いて評価し、これにより可動部の潤滑不足を推定し、可動部の潤滑不足を解消する量の給脂を行ない、機械の潤滑状態の適正化が可能な射出成形機の自動給脂装置を提供できる。
また、本発明により、射出成形機の運転状況を、可動部の負荷が反映される仕事量を用いて評価し、これにより可動部の潤滑不足を推定し、可動部の仕事量が予め設定しておいた値を超えたところで給脂を行い、機械の潤滑状態の適正化が可能な射出成形機の自動給脂装置を提供できる。
さらに本発明により、射出成形機の運転状況を、所定時間毎の可動部の負荷が反映される仕事量を用いて評価し、これにより可動部の潤滑不足を推定し、可動部の仕事量に応じた給脂を行い、機械の潤滑状態の適正化が可能な射出成形機の自動給脂装置を提供できる。
本発明の実施形態を説明する図である。 本発明の仕事量を監視する実施形態において各回の給脂量を同じ量とし、可動部への給脂を行うための処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 各回の給脂量を同じ量とした給脂を説明する図である。 本発明の所定時間経過毎に給脂を行う実施形態において所定時間毎に仕事量から給脂量を求め、求めた給脂量だけ可動部への給脂を行うための処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。 所定時間毎に仕事量から給脂量を求め、求めた給脂量だけ給脂することを説明する図である。 負荷の指標に応じた重み係数Aを負荷の指標の大きさに応じて定めることを説明する図である。 ストロークの指標に応じた重み計数Bをストロークの指標の大きさに応じて定めることを説明する図である。 負荷の指標とストロークの指標に応じて仕事量の重み係数Cを定めることを説明する図である。
以下、本発明の実施形態を図面と共に説明する。
図1は、型締装置の一つの例である射出成形機に用いられる型締装置の概要図である。
型締装置は型締機構とエジェクタ駆動機構(図示省略)と型厚調整機構から構成される。
型締機構は、金型の開閉を行い、射出中は樹脂の圧力に負けて金型が開かないように、強い力で金型を締め付けることができる。リアプラテン1と固定プラテン13とは、型締機構を構成する4本のタイバー15によって連結されている。リアプラテン1と固定プラテン13の間には、可動プラテン7がタイバー15に案内されて移動自在に配設されている。また、固定プラテン13には固定側金型11が取り付けられ、可動プラテン7には可動側金型9が固定側金型11に対面して取り付けられている。
リアプラテン1と可動プラテン7間には、型締機構を構成するトグルリンク25などからなるトグル機構が配設され、トグル機構のクロスヘッドに設けられたナットが、リアプラテン1に回動自在で軸方向移動不能に取り付けられたボールネジ17と螺合している。
型締用サーボモータ21が伝動機構19を介してボールネジ17を駆動することにより、可動プラテン7を固定プラテン13の方向に前進、後退させて金型9,11の型閉じ,型開を行い、これによってトグル式型締装置を形成している。
型閉じ動作は、可動プラテン7を固定プラテン13側に前進させる動作である。また、型開き動作は、可動プラテン7を固定プラテン13側から離す動作、つまり、後退させる動作である。型締用サーボモータ21には型締用サーボモータ21の回転位置(回転角度)を検出する位置検出器23が取り付けられている。また、型締用サーボアンプ8にはモータに流れる電流を検出する電流検出器(図示せず)が取り付けられており、該電流検出器によって検出された検出電流はサーボインタフェース10を介して制御装置2にフィードバックされる。制御装置2は、フィードバックされた検出電流によって型締用サーボモータ21のトルク値を取得できる。
型締装置には、型締用サーボモータ21が駆動されることにより可動するトグルリンク25の支軸部などの給脂ポイント3に潤滑用のグリスを供給するための給脂パイプ5が接続されている。後述する制御装置2によって駆動制御される給脂ポンプ29は、グリスカートリッジ27に貯蔵された潤滑用のグリスを、給脂パイプ5を介して各給脂ポイント3に送り出す。給脂ポンプ29は予め決められた量のグリスなどの潤滑剤を各給脂ポイント3に供給し、給脂終了信号を発して自動的に停止するものである。
制御装置2、給脂パイプ5や給脂ポンプ29などによって構成される給脂装置は、1回作動させた際の給脂量が一定のものと、給脂装置を作動させた際の給脂量を、タイマーなどを使って可変制御できるものもある。
給脂装置を1回作動させた際の給脂量が一定の給脂装置を用いる場合は、該給脂装置が備わった射出成形機の工場出荷時点で給脂量を設定しておくのが一般的である。一方、給脂量を可変制御できる給脂装置の場合は、工場出荷時点あるいは工場出荷後に、給脂装置を作動させるタイマーの作動時間を給脂量に合わせて設定するのが一般的である。
各給脂ポイント3へのグリス等の潤滑剤の供給量は、図示しない分流器におけるバルブや給脂パイプ5の太さによって適切に調整される。
制御装置2は、射出成形機を制御する装置であり、図1にはこの制御装置2の要部のみを記載している。射出成形機の全体を制御するプロセッサ(CPU)12に、バス6を介して型締用サーボモータ21の位置、速度、および電流(トルク)を制御するサーボインタフェース10、給脂ポンプ29を制御するためのI/Oユニット4、液晶表示装置などの表示装置20を制御するインタフェース18が接続されている。制御装置2は、従来技術と同様にタイマー機能や暦(カレンダー)機能を備えている。カレンダー機能を備えていることにより、射出成形機が稼働していない時にもカレンダー機能によって前回の稼働した最後の時刻から今回射出成形機を稼働させる時までの稼働時間を計測することができる。
サーボインタフェース10は、プロセッサやメモリ、インタフェースなどで構成され、型締用サーボモータ21に取り付けた位置検出器23からの位置フィードバック信号が入力する。さらに、サーボインタフェース10は、サーボアンプ8を介して型締用サーボモータ21が接続されている。
次に、グリスカートリッジ27に貯蔵されたグリスなどの潤滑剤を給脂ポイント3に送り出すタイミングについて説明する。射出成形機の可動部の潤滑状態が、可動部への負荷、可動部の移動速度、稼働時間によって変化することに着目し、これらのパラメータから可動部の仕事量を求め、仕事量によって総合的な潤滑状態の監視を行う。さらに仕事量が所定値(以下、「基準仕事量」という)を超えた場合に給脂を行うことにより、成形条件の変化や負荷の大小に応じて最適なタイミングでの給脂が可能になり、可動部のトラブルと過剰な給脂を解消し良好な運転状態を維持することができる。
次に、可動部がモータで駆動される場合の仕事量UMの求め方を説明する。可動部が回転式モータである場合、仕事量UMRは数1式により求めることができる。
MR=Σ(T・Δθ)・・・(数1式)
ただし、Tはモータのトルク、Δθは所定周期毎の回転式モータの回転角度の差分、Σは回転式モータの稼働時間による積分を表す。
また、稼働部がリニアモータで駆動される場合、仕事量UMLは数2式により求めることができる。
ML=Σ(F・ΔX)・・・(数2式)
ただし、Fはモータの推力、ΔXは所定周期毎のリニアモータの移動距離である。Σはリニアモータの稼働時間による積分を表す。
上述した数1式や数2式によってモータの仕事量を求めることに替えて、モータを駆動するのに必要な電力を電力量計などを用いて測定し、測定して得られた電力をモータの稼働時間で積分し電力量である仕事量UM(UMRまたはUML)を求めてもよい。
<仕事量を監視する第1の実施形態>
図2は、本発明の仕事量を監視する実施形態において各回の給脂量を同じ量とし、可動部への給脂を行うための処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。以下、各ステップに従って説明する。このフローチャートでは回転式モータを例としている。
●[ステップSA100]UM=0に初期化する。
●[ステップSA101]可動部が動作中であるか否か判断し、動作中の場合にはステップSA102へ移行し、動作中でない場合には動作開始するのを待ってステップSA102へ移行する。
●[ステップSA102]UM=UM+T・Δθを計算する。
●[ステップSA103]仕事量UMが基準仕事量USより大きいか否か判断し、大きい場合にはステップSA104へ移行し、大きくない場合にはステップSA101へ戻る。
●[ステップSA104]1成形サイクルが終了したか否か判断し、1成形サイクルの終了を待ってステップSA105へ移行する。
●[ステップSA105]可動部への給脂を実行し、ステップSA100へ戻り処理を継続する。
基準仕事量USは、例えば、実際に射出成形機を稼働させて仕事量と潤滑状態の関係を調べるなどして求めることができる。また、給脂対象の機構部(ボールネジ、軸受など)の諸元値(ボールネジや軸受の大きさなど)やグリスの諸元値などから計算によって基準仕事量USを求めることもできるし、シミュレーションなどによって基準仕事量USを求めることもできる。
このようにして求めた基準仕事量USは射出成形機の不揮発性の記憶装置に記憶しておくのが一般的である。基準仕事量USを記憶しておく不揮発性の記憶装置は書き換えが不可能なものでも書き換えが可能なものでもよい。書き換え不可能な不揮発性の記憶装置を用いる場合でも書き換え可能な不揮発性の記憶装置を用いる場合でも、工場出荷時に基準仕事量を不揮発性の記憶装置に記憶しておくのが一般的である。書き換え可能な不揮発性の記憶装置を用いた場合は、工場出荷後にサービスマンなどが基準仕事量USを書き換えるようにしてもよいし、射出成形機自身が基準仕事量USを書き換えるようにしてもよい。
射出成形機の可動部に供給されるグリスなどの潤滑剤の給脂量は、1回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を目安とすることもできるし、複数回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を目安とすることもできる。すなわち、グリスがほぼ入れ替わる量を目安とすることもできる。すなわち、グリスがほぼ入れ替わるのに要する給脂回数は1回とは限らず、複数回であってもよい。例えば、2回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合(グリスがほぼ入れ替わるのに要する給脂回数を2回とした場合)、その給脂量は、1回の給脂でグリスがほぼ入れ替わるくらいの給脂量の約半分となる。
1回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合と、例えば、2回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合では、基準仕事量USは異なる値となる。2回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合の給脂間隔は、1回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合の給脂間隔よりも短くなるので、2回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合の基準仕事量USは、1回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の量を給脂量の目安とした場合の基準仕事量USよりも小さい値となる。
上述した図2のフローチャートの処理において、仕事量UMが基準仕事量USに達する毎に給脂を行うということは、潤滑不足の状態がほぼ同じような状態になった時に給脂を行うということである。すなわち、給脂の時点での潤滑不足の状態はほぼ同じ状態とみなすことができる。したがって、毎回の給脂の時点での潤滑不足の状態がほぼ同じとなっているので、その給脂量は毎回同じとすることができる。
図3は、各回の給脂量を同じ量とした給脂を説明する図である。横軸は時間、縦軸は仕事量を表す。図2に示したアルゴリズムのフローチャートの処理を実行すると、図3に示されるように給脂がなされる。図2のアルゴリズムからわかるように、給脂が行われると、仕事量はゼロにリセットされ、再度仕事量の算出が開始され、算出された仕事量が基準仕事量USに達すると、給脂がなされる。給脂装置により射出成形機の可動部へ供給される量は、図3の給脂(a),給脂(b),給脂(c)において、各回の給脂量は同じ量とすることができる。
上述した本発明の第1の実施形態は、図2および図3を用いて説明したように、仕事量が基準仕事量USに達する毎に給脂を行うという形態である。ところで、仕事量は潤滑不足の状態を示す指標であるから、所定時間毎の仕事量に基づく給脂を行うこともできる。以下、所定時間毎の仕事量に基づく給脂の本発明の実施形態を、仕事量を監視する第2の実施形態として説明する。
<仕事量を監視する第2の実施形態>
例えば、24時間毎、1週間毎、1ヶ月毎などの所定の時間間隔で仕事量を監視すると、その仕事量は過去の所定時間における潤滑不足の状態を表す指標となる。この潤滑不足の状態に応じた量の給脂を行うことで適切な給脂を行うことができる。
潤滑不足の状態に応じた量の給脂を行うため、第1の所定時間が経過した時の仕事量(潤滑不足の状態の指標)から給脂量を求め、求めた給脂量のグリスを供給して給脂を行う。この場合、給脂装置として、給脂装置を作動させた際の給脂量を、タイマーなどを使って可変制御できるものを用いることができる。
給脂量をタイマーで制御できる給脂装置を用いる場合、数3式により給脂量を求めることができる。第1の所定時間が経過した時の仕事量に係数を乗じて給脂量を求め、求めた給脂量に係数を乗じて給脂装置の作動時間を求める。
給脂装置の作動時間=α・β・UM・・・(数3式)
α:給脂量か給脂装置の作動時間を求める係数
β:仕事量から給脂量を求める係数
数3式で求めた給脂装置の作動時間を給脂装置のタイマーに設定して給脂装置を作動させる。上述のようにして、第1の所定時間間隔毎に、潤滑不足の状態に応じた量の給脂を行うことができる。
図4は、本発明の所定時間経過毎に給脂を行う実施形態において所定時間毎に仕事量から給脂量を求め、求めた給脂量だけ可動部への給脂を行うための処理のアルゴリズムを示すフローチャートである。
●[ステップSB100]第1の所定時間を計時するタイマーT1を0に初期化する。
●[ステップSB101]UM=0に初期化する。
●[ステップSB102]可動部が動作中か否か判断し、動作中の場合はステップSB103へ移行し、動作中でない場合にはステップSB104へ移行する。
●[ステップSB103]UM=UM+T・Δθを計算する。
●[ステップSB104]タイマーT1がタイムアップか否か判断し、タイムアップの場合はステップSB105へ移行し、タイムアップでない場合にはステップSB102へ移行する。
●[ステップSB105]1成形サイクル終了か否か判断し、終了の場合にはステップSB106へ移行し、終了でない場合には1成形サイクル終了するまで待つ。
●[ステップSB106]給脂装置の動作時間を、α・β・UMを計算することにより求める。αは給脂量から給脂装置の作動時間を求める係数、βは仕事量から給脂量を求める係数である。
●[ステップSB107]給脂装置の作動時間だけ給脂装置を作動させ、ステップSB100へ戻る。
図5は、所定時間毎に仕事量から給脂量を求め、求めた給脂量だけ給脂することを説明する図である。横軸は時間、縦軸は仕事量を表す。この図5では、給脂時点の仕事量から給脂量を求め、求めた給脂量だけ給脂を行うことを説明している。
図4に示したアルゴリズムのフローチャートの処理を実行すると、図5に示されるように給脂がなされる。図4のアルゴリズムからわかるように、給脂が行われると、第1の所定時間を計時するタイマーT1が0にリセットされ、再度計時が開始され、T1が第1の所定時間に達すると、給脂がなされる。給脂装置は、図5の給脂(d),給脂(e),給脂(f),給脂(g)において、給脂時点の仕事量から給脂量を求め、射出成形機の可動部へ求めた給脂量だけ給脂を行う。
(第1の所定時間の求め方と記憶装置への記憶)
次に、図4のフローチャートの処理で用いられる第1の所定時間の求め方と記憶装置への記憶について説明する。例えば、実際に射出成形機を稼働させて仕事量と潤滑状態の関係を調べ、潤滑不足が生じる稼働時間を求め、潤滑不足が生じる稼働時間よりは短い時間を第1の所定時間とすることができる。また、基準仕事量USと同様に、潤滑対象の機構部の諸元値やグリスの諸元値などから計算によって第1の所定時間を求めることができる。あるいは、シミュレーションなどによって第1の所定時間を求めることができる。
このようにして求めた第1の所定時間は、基準仕事量USと同様に、射出成形機の不揮発性の記憶装置に記憶するのが一般的であり、その不揮発性の記憶装置として書き換え不可能なものも書き換え可能なものを用いることができる。
給脂量から給脂装置の作動時間を求める係数αは、実際に給脂装置を作動させて給脂時間と給脂量との関係を求めることによって定めることができるし、給脂装置の諸元値から求めることもできる。
仕事量から給脂量を求める係数βは、基準仕事量USと同様に、実際に射出成形機を稼働させて仕事量UMと潤滑状態の関係を調べるなどして求めることができるし、潤滑対象の機構部の諸元値やグリスの諸元値から計算によって求めることもできるし、シミュレーションなどによって求めることもできる。
給脂量から給脂装置の作動時間を求める係数αおよび仕事量Uから給脂量を求める係数βは、上記と同様に、射出成形機の不揮発性の記憶装置に記憶しておくのが一般的であり、その不揮発性の記憶装置として書き換え不可能なものも書き換え可能なものも用いることができる。
以上説明したように、仕事量UMに基づく給脂には、仕事量UMが基準仕事量USに達する毎に給脂を行う第1の実施形態と、所定の時間間隔毎の仕事量に応じた量の給脂を行う第2の実施形態の2つがある。いずれの実施形態においても、仕事量UMに基づいた量の給脂を行うものであり、潤滑不足の状態に応じた量の給脂を行うことができる。
また、第1の所定時間は、上述したように、潤滑不足が生じる稼働時間より短い時間を設定するのが一般的であるが、高い負荷で連続運転を行った場合などに、第1の所定時間よりも短い時間で潤滑不足になる可能性がある。そこで、第1の所定時間が経過する前に、仕事量UMが基準仕事量USに相当する値に達したら、給脂を行うようにしてもよい。その際の給脂量は上記と同様に仕事量UMから求めることができる。
(換算仕事量)
ところで、仕事量UMが同じでも、負荷が大きく移動距離が短い場合と負荷が小さく移動距離が長い場合とでは、潤滑不足の発生し易さに差が生じることがある。この差を補正するために、負荷の大きさや移動距離の長さに応じた補正係数として、負荷の指標Lに応じた重み係数やストロークの指標Sに応じた重み係数を導入することができる。負荷の指標Lに応じた重み係数やストロークの指標Sに応じた重み係数は、仕事量を求める際に乗じる係数である。重み係数を乗じた仕事量を以後、換算仕事量という。
負荷の指標Lとは、射出機構や型締機構に加わる負荷の大きさの指標となるもので、射出機構であれば、例えば、射出時のピーク圧の検出値などであり、型締機構であれば、例えば、型締力の設定値や検出値・金型タッチ位置の設定値や検出値などである。
ストロークの指標Sとは、射出機構であれば、例えば、射出ストローク(計量完了位置の設定値や射出開始位置の検出値)などであり、型締機構であれば、例えば、型開閉ストローク(型開き完了位置の設定値)などである。
(負荷の指標に応じた重み係数)
負荷の指標に応じた重み係数Aを負荷の指標Lの大きさに応じて例えば図6のように定める。図6は、負荷の指標に応じた重み係数Aを負荷の指標の大きさに応じて定めることを説明する図である。負荷の指標Lとして射出時のピーク圧の検出値を採用した場合、例えば、射出時のピーク圧の検出値Lが0≦L<L1の範囲にあれば負荷の指標に応じた重み係数をA(0)とし、射出時のピーク圧の検出値LがL1≦L<L2の範囲であれば負荷の指標に応じて重み係数をA(1)とする。
仕事量を求める際に、負荷の指標Lに応じた重み係数Aを乗じる。例えば、負荷の指標Lとして射出時のピーク圧の検出値を採用した場合に、射出時のピーク圧の検出値LがL1≦L<L2の範囲であれば、負荷の指標に応じた重み係数はA(1)となるので、換算仕事量を数4式により求める。
換算仕事量=ΣA(1)・T・Δθ・・・(数4式)
この重み係数によって給脂間隔を調整することができる。例えば、仕様上の最大射出圧力が200MPaの射出成形機において、
射出時のピーク圧の検出値が100MPa未満 重み係数を0.9
射出時のピーク圧の検出値が100MPa以上、160MPa未満 重み係数を1.0
射出時のピーク圧の検出値が160MPa以上 重み係数を1.1
と設定した場合、射出時のピーク圧が100MPa未満の状態で成形していると、重み係数Aは0.9となるので、求めた換算仕事量は理論値の0.9倍となり、換算仕事量が基準仕事量に達するまでの時間は0.9の逆数の約1.1倍(1/0.9)となるので、給脂間隔が約1.1倍に延びることとなる。
射出時のピーク圧が160MPa以上の状態で成形していると、重み係数Aは1.1となり、換算仕事量は理論値の1.1倍となるので、給脂間隔は約0.9倍(1/1.1)に短縮されることとなる。
この例では、射出時のピーク圧の検出値が160MPa以上になると、仕事量が同じでも潤滑不足になりやすいことから、射出時のピーク圧の検出値が160MPa以上の時に重み係数を1.1として給脂間隔が短縮されるようにしている。
(負荷の指標Lに応じた重み係数A(n)の更新)
上記の例において、給脂を行った時に重み係数を更新することができる。すなわち、給脂を行った時に射出時のピーク圧の検出値に基づいて重み係数を更新し、次回の給脂を行うまでの間、この更新した重み係数を使って換算仕事量を求めることができる。
また、換算仕事量の積算を行っている途中で重み係数を更新することもできる。すなわち、成形条件の変更などによって射出時のピーク圧の検出値が変化した場合は、換算仕事量を求める積算を行っている途中で重み係数を更新することができる。例えば、射出時のピーク圧の検出値が180MPaで重み係数を1.1として換算仕事量を求める積算を行っている途中で、成形条件の変更などによって射出時のピーク圧の検出値が50MPaに変った場合、それ以降は、重み係数を0.9に更新して換算仕事量を求める積算を継続することができる。このような場合、重み係数の更新は、毎ショット行ってもよく、所定のショット数毎(例えば、100ショット毎、1000ショット毎など)に行なってもよく、所定の時間毎(例えば、1時間毎、24時間毎など)に行ってもよい。
(ストロークの指標に応じた重み係数)
ストロークの指標Sに応じた重み係数Bをストロークの指標Sの大きさに応じて図7のように定める。図7は、ストロークの指標に応じた重み計数Bをストロークの指標の大きさに応じて定めることを説明する図である。ストロークの指標Sとして計量完了位置の設定値を採用した場合、例えば、計量完了位置の設定値Sが0≦S<S1の範囲にあればストロークの指標Sに応じた重み係数をB(0)とし、計量完了位置の設定値SがS1≦S<S2の範囲にあればストロークの指標に応じた重み係数をB(1)とする。仕事量を求める際に、上記のストロークの指標に応じた重み係数Bを乗じる。
例えば、ストロークの指標Sとして計量完了位置の設定値を採用した場合、計量完了位置の設定値SがS1≦S<S2の範囲にあれば、ストロークの指標に応じて重み係数B(1)となるので、換算仕事量を数5式により求める。
換算仕事量=ΣB(1)・T・Δθ・・・(数5式)
この重み係数によって給脂間隔を調整することができる。例えば、仕様上の計量完了位置の最大値が100mmの射出成形機において、
計量完了位置の設定値が50mm未満 :重み係数を0.9
計量完了位置の設定値が50mm以上、80mm未満 :重み係数を1.0
計量完了位置の設定値が80mm以上 :重み係数を1.1
とした場合、計量完了位置の設定値が50mm未満の状態で成形をしていると、重み係数は0.9となり、換算仕事量は理論値の0.9倍となるので、給脂間隔は約1.1倍(1/0.9)に延びることとなる。計量完了位置の設定値が80mm以上の状態で成形していると、重み係数は1.1となり、換算仕事量は理論値の1.1倍となるので、給脂間隔は約0.9倍(1/1.1)に短縮されることとなる。ストロークの指標に応じた重み係数の更新は、上記の負荷の指標に応じた重み係数の更新と同様である。
(負荷の指標に応じた重み係数とストロークの指標に応じた重み係数の併用)
負荷の指標に応じて重み係数Aとストロークの指標に応じた重み係数Bの両方を使って仕事量を求めてもよい。
負荷の指標としての射出時のピーク圧の検出値LがL1≦L<L2の範囲にあって、かつ、ストロークの指標Sとしての計量完了位置の設定値SがS1≦S<S2の範囲にある場合、負荷の指標に応じた重み係数はA(1)となり、ストロークの指標に応じた重み係数はB(1)となるので、両者の重み係数を使って換算係数を数6式により求めることができる。
換算仕事量=ΣA(1)・B(1)・T・Δθ・・・(数6式)
(負荷の指標とストロークの指標に応じた重み係数)
図8は、負荷の指標とストロークの指標に応じて仕事量の重み係数Cを定めることを説明する図である。
上述と同様に、負荷の指標Lとして射出時のピーク圧の検出値を採用し、ストロークの指標Sとして計量完了位置の設定値を採用した場合、例えば、射出時のピーク圧の検出値LがL1≦L<L2の範囲にあり、かつ、計量完了位置の設定値SがS1≦S<S2の範囲にある時の仕事量の重み係数C(1,1)となる。
この場合、換算仕事量は仕事量の重み係数C(1,1)を乗じて数7式により求める。
換算仕事量=ΣC(1,1)・T・Δθ・・・(数7式)
(重み係数の計数の求め方と記憶)
負荷の指標に応じた重み係数やストロークの指標に応じた重み係数などの重み係数は、基準仕事量と同様に、実際の射出成形機を稼働させて仕事量と潤滑状態の関係を調べるなどして求めることもできるし、計算やシミュレーションなどによって求めることもできる。
このようにして求めた重み係数は、基準仕事量と同様に、射出成形機の不揮発性の記憶装置に記憶しておくのが一般的であり、その不揮発性の記憶装置として書き換え不可能なものも書き換え可能なものも用いることができる。
仕事量を求める際の重み係数として負荷の指標Lに応じた重み係数とストロークの指標Sに応じた重み係数について説明したが、その他に、速度の指標(射出速度や型開閉速度の設定値)に応じた重み係数や加速度の指標(射出加速度や型開閉加速度の設定値や検出値)に応じた重み係数を用いることができる。例えば、速度が速い時は給脂間隔が短くなるような重み係数としたり、加速度が大きい時は給脂時間間隔が短くなるような重み係数としたりすることができる。
なお、上記の換算仕事量の求め方は、図2や図4のフローチャートにおける仕事量の算出の式として適用される。
<経過時間の併用>
上述した仕事量の監視に加えて、前回給脂を行ってからの経過時間を監視することによっても行うようにしてもよい。
上述の実施形態では、射出成形機が運転していない時は仕事量UMが積算されない。長時間にわたって射出成形機を運転しない場合は、仕事量UMが基準仕事量USに達しないまま長時間が経過することとなる。仕事量UMが基準仕事量USに達しないまま長時間が経過するということは、給脂が行われることなく長時間が経過するということである。
一般にグリスは給脂対象の射出成形機が稼働していなくても、時間と共に潤滑能力が低下していくことから、給脂が行われることなく長時間が経過すると仕事量UMが基準仕事量USに達していなくても潤滑不足が生じる可能性がある。
そこで、仕事量UMの監視に加えて、前回の給脂を行ってからの経過時間を一緒に監視することもできる。
(経過時間の併用その1)
仕事量UMを監視するだけでなく、前回給脂を行ってからの経過時間の監視を併用し、仕事量UMが基準仕事量USに達していなくても前回給脂を行ってからの経過時間が第2の所定時間に達したら、給脂を行うようにしてもよい。
第2の所定時間は、主に、グリスの潤滑能力の低下状況から定めることができ、グリスの潤滑能力の低下状況は実験やグリスの諸元値などから求めることができる。例えば、機械を運転していなくても1年が経過したらグリスの全量を交換するのが望ましいと実験などで求まった場合、1回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の給脂量を設定していれば、第2の所定時間を1年と設定することができ、2回の給脂でグリスがほぼ入れ替わる位の給脂量を設定していれば、第2の所定時間を6ヶ月間と設定することができる。
第2の所定時間は、基準仕事量USと同様に、射出成形機の不揮発性の記憶装置に記憶しておくのが一般的であり、その不揮発性の記憶装置として書き換え不可能なものも書き換え可能なものも用いることができる。
(経過時間の併用その2)
前回の給脂を行ってからの経過時間の要素を仕事量UMに付加してもよい。すなわち、仕事量UMを基準仕事量USと比較する際に、仕事量UMに経過時間の要素を付加したものと基準仕事量USとを比較してもよい。経過時間の要素を付加したものとは、前回の給脂からの経過時間をD、経過時間係数をEとすると、E・Dと表すことができる。これを用いて、図2のステップSA103において、(UM+E・D)>USとすることができる。
図2のステップSA103で(UM+E・D)とUSとの比較を行うのは、前回の給脂を行なった後は射出成形機の稼働の有無に関わらず時間の経過と共にグリスの潤滑能力が低下していくのに対処するためである。
なお、経過時間係数Eは、E=US/Dにより求めることができる。この場合、基準仕事量USを1回の給脂でグリスが全量入れ換えるときの基準となる仕事量とした場合、Dにはグリスを全量入れ換えるのが望ましい時間を設定して経過時間係数Eを求めることができる。
1 リアプラテン
2 制御装置
3 給脂ポイント
4 I/Oユニット
5 給脂パイプ
6 バス
7 可動プラテン
8 サーボアンプ
9 可動側金型
10 サーボインタフェース
11 固定側金型
12 プロセッサ
13 固定プラテン
14 RAM
15 タイバー
16 ROM
17 ボールネジ
18 インタフェース
19 伝動機構
20 表示装置
21 型締用サーボモータ
23 位置検出器
25 トグルリンク
27 グリスカートリッジ
29 給脂ポンプ
M 仕事量
S 基準仕事量
α 給脂量から給脂装置の作動時間を求める係数
β 仕事量から給脂量を求める係数
L 負荷の指標
S ストロークの指標

Claims (5)

  1. 射出成形機の給脂箇所に給脂装置でグリス等の潤滑剤を供給する射出成形機の自動給脂装置において、
    射出成形機を構成する可動部が動作した際の該可動部の仕事量を算出する仕事量算出手段と、
    前記仕事量算出手段により算出された仕事量と予め設定された基準仕事量とを比較し、該算出された仕事量が該基準仕事量を超えたら前記給脂装置に給脂指令を出力する給脂指令手段と、
    を備えたことを特徴とする射出成形機の自動給脂装置。
  2. 射出成形機の給脂箇所に給脂装置でグリス等の潤滑剤を供給する射出成形機の自動給脂装置において、
    射出成形機を構成する可動部が動作した際の該可動部の仕事量を算出する仕事量算出手段と、
    第1の所定時間が経過した時点で前記仕事量算出手段により算出された仕事量から給脂量を求める給脂量算出手段と、
    前記給脂量算出手段で算出された給脂量の給脂指令を前記給脂装置に出力する給脂指令手段と、
    を備えたことを特徴とする射出成形機の自動給脂装置。
  3. 前記仕事量算出手段は、前記可動部を駆動するリニアモータが動作した際のモータの推力と移動距離の積をモータの稼働時間で積分することによって仕事量を求めることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の自動給脂装置。
  4. 前記仕事量算出手段は、前記可動部を駆動するモータの電力を求め、該電力をモータの稼働時間で積分することにより仕事量を求めることを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の自動給脂装置。
  5. 前記仕事量算出手段は、仕事量を求める際に、負荷の指標に応じた重み係数またはストロークの指標のいずれか一方または両方に応じた重み係数を乗じて仕事量を求めることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の射出成形機の自動給脂装置。
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