JP4821567B2

JP4821567B2 - ヒューズ収容部付きプリント基板および自動車用電気接続箱

Info

Publication number: JP4821567B2
Application number: JP2006302674A
Authority: JP
Inventors: 浩二笠井
Original assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Current assignee: Sumitomo Wiring Systems Ltd
Priority date: 2006-11-08
Filing date: 2006-11-08
Publication date: 2011-11-24
Anticipated expiration: 2026-11-08
Also published as: US20080105460A1; JP2008124055A; US7553169B2

Description

本発明は、ヒューズ収容部付きプリント基板および該プリント基板を収容した自動車用電気接続箱に関し、詳しくは、電気接続箱の多段のヒューズ収容部に突出する出力端子を該電気接続箱に収容したプリント基板から突設した端子で形成すると共に、入力端子はバスバーから分岐した端子で形成しているものである。

従来、この種の電気接続箱内に収容するプリント基板と接続した端子をヒューズ収容部内に突出させたものとして、特開２００６−１８７０５２号が提供されている。
該電気接続箱では、端子をヒューズホルダーに予め固定しておき、この端子を固定したヒューズホルダーをプリント基板上に搭載し、其の際、ヒューズホルダーをプリント基板に位置決めして搭載することで、ヒューズホルダーに固定している端子をプリント基板の端子穴に正確に一致させて貫通させ、各端子穴に通した端子を半田付け或いは圧接等で固定している。

また、電気接続箱の内部にプリント基板を水平配置し、ヒューズ収容部に突出させる端子を電気接続箱の側面に設けたヒューズ収容部に突出させる場合、前記ヒューズホルダーに端子を貫通固定した後に、該端子を直角曲げして、他端をプリント基板に接続している。

特開２００６−１８７０５２号公報

しかしながら、ヒューズ収容部を多段に設け、ヒューズの許容通電量が１５アンペア以上のヒューズを含む場合、プリント基板に接続した端子の通電量が小さいため、該ヒューズの入力端子をプリント基板から突設した端子で形成することは困難である。一方、１５アンペア未満のヒューズでは、入力端子も出力端子と同様にプリント基板に接続した端子をヒューズ収容部に突出させることができる。
このように、上下複数段で構成するヒューズ収容部に容量の相違するヒューズ収容部を設ける場合、バスバーの端子は大きく且つ形状が複雑であるため、予めヒューズホルダー（ヒューズケース）に圧入あるいはインサート成形した後に、Ｌ形状に曲げ加工することは困難である。

本発明は前記問題に鑑みてなされたもので、プリント基板に接続する端子とバスバーから分岐した端子とをヒューズ収容部に突出させる必要があるヒューズ収容部を、簡単に形成することができるヒューズ収容部付きプリント基板および、該プリント基板を収容した電気接続箱を提供することを課題としている。

前記課題を解決するため、第１の発明として、
自動車用電気接続箱に組みつけるヒューズ収容部付きプリント基板であって、
並列したヒューズ収容部を複数段備えているヒューズケースと、
プリント基板の印刷導体と接続して突出するＬ字型の端子からなり、前記各段の前記ヒューズ収容部内に突出させる出力端子と、
バスバーから分岐させたＬ字型の端子からなり、少なくとも１段の前記ヒューズ収容部内に突出させる入力端子と、
前記ヒューズケースの裏面側に組みつけると共に、前記入力端子と出力端子を貫通させて保持している台座を備え、
前記ヒューズ収容部は、第１段〜第３段のヒューズ収容部を備え、
前記第１段〜第３段に突出させる前記出力端子および第１段のヒューズ収容部の入力端子は、前記プリント基板の印刷導体に接続している一方、
前記第２段と第３段のヒューズ収容部に突出させる入力端子は、前記プリント基板に固定したバスバーから分岐した端子から形成しており、
前記台座は分割し、前記第１段の入出力端子と第２段の出力端子とを貫通させる貫通孔を設けた第１台座と、前記第３段の出力端子を貫通させる貫通孔を設けた第２台座を設け、
前記バスバーから分岐した前記第２段の入力端子は前記第１台座と第２台座の間に狭持させると共に前記第３段の入力端子は第２台座の先端側に設けた切欠溝に通し、この状態で第１台座と第２台座とを一体化しているヒューズ収容部付きプリント基板を提供している。

自動車用電気接続箱では、駆動用の電源回路、信号回路に多数のヒューズを取り付け、且つ電源回路には１５アンペア以上の大電流用ヒューズ、信号回路には１５アンペア未満の小電流用ヒューズを混在させて取り付ける必要がある。従って、本発明の電気接続箱は取り付ける複数段のヒューズ収容部の内、少なくとも１段のヒューズ収容部は入出力端子のいずれもプリント基板の印刷導体と接続した端子から形成した信号回路のヒューズ用とし、他の少なくとも１段のヒューズ収容部の出力端子はプリント基板の印刷導体と接続した端子から形成すると共に、入力端子はバスバーから分岐した電源回路のヒューズ用としている。
このように、バスバーから分岐した端子を含み、かつ、該バスバー側の端子がプリント基板側の端子の間に位置する場合もあるため、ヒューズケース側に全ての端子を予め取り付けておくことができない。
本発明では、前記のように、バスバー側の端子およびプリント基板側の端子の全てを固定する台座を設け、該台座で保持した状態でプリント基板側の端子をプリント基板に半田付け等で固定すると共に、ヒューズケースの各端子収容部に挿入した構成としている。
このように、台座で端子を予め固定した状態でプリント基板の端子穴に通して半田付け等で固定するため、端子の端子穴への挿通作業性および印刷導体との接続作業性を高めることができる。
よって、入力端子としてバスバー側の端子とプリント基板側の端子を含むと共に、出力端子としてプリント基板側の印刷導体と接続した端子を備えた、ヒューズ収容部付きプリント基板を簡単且つ精度良く設けることができる。

前記構成のヒューズ収容部では、上下に配置される１段目から３段目のヒューズ収容部において、１段目のヒューズ収容部では下側にプリント基板側の出力端子、上側にプリント基板側の入力端子、２段目のヒューズ収容部では下側にプリント基板側の出力端子、上側にバスバー側の入力端子、３段目のヒューズ収容部では下側にプリント基板側の出力端子、上側にバスバー側の入力端子が配置される。
よって、２段目のバスバー側の入力端子は２段目と３段目のプリント基板側の出力端子に上下挟まれた配置となる。

バスバー側の端子は台座の貫通穴に通すことはできないため、前記のように、台座を分割し、プリント基板側の端子は台座の貫通穴を通し、２段目のバスバー側の入力端子は台座間に狭持し、３段目のバスバー側の入力端子は台座に先端から切り欠いた切欠溝に通すことにより全ての端子を台座で予め貫通固定している。
このように、１段〜３段の全てのプリント基板側の端子とバスバー側の端子を台座で予め貫通固定していることにより、前記したプリント基板との端子の位置合わせ作業および接続作業を簡単かつ精度良く行うことができる。さらに、ヒューズケースの各端子収容部への端子挿入時の位置合わせ作業も簡単かつ精度良く行うことができる。

第２の発明として、前記ヒューズ収容部付きプリント基板のヒューズケースが、アッパーケースとロアケースで挟まれる側面に取り付けられ、該ヒューズケースから突設した係止片を前記アッパーケースとロアケースに形成した被係止部に挿入係止して。ヒューズケースをアッパーケースとロアケースとで狭持固定していることを特徴とする自動車用電気接続箱を提供している。

前記ヒューズ収容部付きプリント基板は、アッパーケースとロアケース内にプリント基板を水平配置して収容すると、該プリント基板の一側端に立設した前記ヒューズケースはアッパーケースとロアカースに挟まれた状態で直交方向に配置される。前記ヒューズケースの先端部はプリント基板に設けた貫通穴に通して組みつけているが、固着していない。
よって、前記のように、ヒューズケースに突設した係止片をアッパーケースとロアケースに形成した被係止部に挿入係止することで、アッパーケースとロアケースとでヒューズケースを狭持固定している。
このように、電気接続箱に組みつけるプリント基板は、予めヒューズ収容部を付設しているため、該プリント基板をロアケースに組みつけ、その後、アッパーケースを被せるだけで、アッパーケースとロアケースとに挟まれた側面にヒューズ収容部を簡単に設けることができる。

上述したように、本発明に関わるヒューズ収容部付きプリント基板は、プリント基板側の端子とバスバー側の端子とを混在させて貫通固定している台座を用いることで、これらを一体化した状態でヒューズケースの端子挿入部に各端子を簡単且つ精度良く挿入させることができる。かつ、台座に貫通固定した後に端子を折り曲げてプリント基板側の端子は精度良くプリント基板の端子穴に通して接続することができる。

また、前記ヒューズ収容部付きプリント基板を収容する電気接続箱においては、プリント基板をロアケースとアッパーケース内に配置すると、ヒューズケースがアッパーケースとロアケースとで挟持固定され、電気接続箱にヒューズ収容部を簡単に設けることができる。

以下、本発明の実施形態を図１乃至図５を参照して詳述する。
図１は実施形態の電気接続箱の分解斜視図であり、プリント基板１をロアケース２とアッパーケース３との間に略全面に亙って水平方向に収容し、該ロアケース２とアッパーケース３とに挟まれる一側面にヒューズケース５を配置している。
図２（Ａ）に示すように、ヒューズケース５はプリント基板１の一側端に垂直方向に立設した状態で予め組み付けて、ヒューズ収容部付きのプリント基板としている。

前記プリント基板１にはヒューズケース５と直交方向の両側部にコネクタ収容部４、４を予め設けている。また、ヒューズケース５と対向する側面はアッパーケース３の側面３ａで閉鎖すると共に、該側面側に近接した上面にコネクタ収容部３ｂを設け、プリント基板１から突設する端子６をコネクタ収容部３ｂに突出させている。さらに、プリント基板１の中央には複数のリレー７を実装している。
このように、プリント基板１にはヒューズ収容部、コネクタ収容部を予め設けていると共にリレーも実装している。

前記電気接続箱の一側面に配置するヒューズケース５は上下方向に配置する第１段〜第３段のヒューズ収容部１１、１２、１３を備えた構成とし、これらヒューズ収容部５には低背のヒューズＨをそれぞれ横入れで差し込み接続する構成としている。

下段の第１段目のヒューズ収容部１１では、下側にプリント基板側の出力端子２１、上側にプリント基板側の入力端子２２を挿入している。
第２段目のヒューズ収容部１２では、下側にプリント基板側の出力端子２３、上側にバスバー側の入力端子２４を挿入している。
第３段目のヒューズ収容部１３では、下側にプリント基板側の出力端子２５、上側にバスバー側の入力端子２６を挿入している。

前記ヒューズ収容部１１〜１３に挿入する前記各端子２１〜２６はいずれもプリント基板１から図中、垂直上向きに突出し、９０度水平方向に屈折してヒューズ収容部１１〜１３に挿入したＬ字型端子としている。
前記プリント基板側の端子２１、２２、２３、２５はプリント基板１の上面に形成した印刷導体の端子穴に垂直部２１ａ、２２ａ、２３ａ、２５ａの先端を挿入して半田つけで固定している。
前記バスバー側の入力端子２４、２６はバスバー１５、１６の一端側で分岐し、これらバスバー１５、１６の他端側で分岐した端子１５ａ、１６ａをプリント基板１の貫通穴に貫通して半田付け固定している。

前記ヒューズ収容部１１〜１３に挿入する前記端子２１〜２６はいずれもヒューズケース５の背面に配置する第１台座３０と第２台座３１とに予め固定して、一体化している。

図２（Ａ）に示す第１台座３０、第２台座３１、端子２１〜２６、ヒューズケース５をプリント基板１に付設して一体化する組み立て方法を図３〜図５を参照して説明する。

まず、図３（Ａ）（Ｂ）に示すように、第１台座３０には３つの貫通穴３０ａ、３０ｂ、３０ｃを備え、これら貫通穴３０ａ〜３０ｃに夫々前記プリント基板１と接続する出力端子２１、入力端子２２、出力端子２３を圧入して固定し、その後、屈曲させる曲げ加工を行っている。また、該第１台座３０の上端に設けた切欠溝３０ｄにバスバー１５から分岐した２段目の入力端子２４を添わせて組みつけている。

ついで、図４（Ａ）に示すように、第２台座３１の貫通穴３１ａに２段目の出力端子２５を圧入し、該第２台座３１の上端に設けた切欠溝３１ｂにバスバー１６から分岐した３段目の入力端子２６を添わせて組みつけている。
図４（Ｂ）に示すように、前記第１台座３０の上端に第２台座３１は図４（Ｂ）に示すように連続した状態としている。

この状態で、第１台座３０の貫通穴にプリント基板側の端子２１〜２３が貫通固定され、第１台座３０と第２台座３１との間でバスバー側の端子２４が狭持固定され、第２台座３０の貫通穴にプリント基板側の端子２５が貫通固定され、その先端にバスバー側の端子２６が組付けられ、互いに平行状態で位置決め固定している。

また、前記端子２６を分岐したバスバー１６には、図４（Ｂ）に示すように、リレー７の入力側端子を溶接して実装していると共に、バスバー１５と１６に夫々設けた溶接部１５ｂと１６ｂとを互いに溶接している。
また、前記バスバー１６の下部には絶縁板１８を組み付けた後に、図４（Ｃ）に示すように、プリント基板１上に搭載して図５に示すようにプリント基板１と一体化している。

其の際、プリント基板１の図中右端に設けた貫通穴１ａに第１台座３０の先端を貫通させて位置決めすると、第１台座３０と第２台座３１から９０度曲げして突出させている前記プリント基板側の端子２１、２２、２３、２５の下端がプリント基板１の端子孔内に貫通する。
また、端子２４、２６を分岐接続したバスバー１５、１６の端子１５ａ、１６ａもプリント基板１の貫通孔に挿入する。
この状態でプリント基板１の裏面側で半田付けして、端子２１〜２３、２５をプリント基板１の印刷導体と半田接続すると共に、端子２４、２６を分岐したバスバー１５、１６の端子１５ａ、１６ａもプリント基板１の裏面側で半田付けして固定する。

次いで、前記第１台座３０と第２台座３１から突出させた端子２１〜２６にヒューズケース５を取り付け、その各ヒュ−ズ収容部１１〜１３に前記端子２１〜２６を一括して挿入している。

前記第１、第２台座３０、３１、ヒューズケース５、端子２１〜２６を一体的に組みつけたヒューズ収容部付きプリント基板１は、図２（Ａ）に示すように、プリント基板１をロアケース２とアッパーケース３の内部に水平方向に位置させて収容している。
其の際、プリント基板１の側端から立設しているヒューズケース５の上壁からは係止片５ａ、下壁からは係止片５ｂを突設し、ロアケース２に設けた係止凹部２ｄ、アッパーケース３に設けた係止凹部３ｄに係止して、ヒューズケース５をロアケース２とアッパーケース３とで狭持固定している。

本発明の前記した構成の電気接続箱は、ロアケース２とアッパーケース３からなるケース内に、多段のヒューズ収容部５を予めプリント基板１に組みつけた構成としているため、ロアケース２とアッパーケース３内にプリント基板１を収容すると、ロアケース２とアッパーケース３に挟まれた側面にプリント基板１に設けたヒューズケース５を設けることができる。よって、アッパーケース３およびロアケース２にヒューズ収容部を設ける必要はない。
かつ、ヒューズ収容部は上下３段の密集した構成となり、かつ、プリント基板側に接続した端子を入力端子および出力端子、バスバーから分岐した端子を入力端子としてヒューズ収容部に突出させることができ、高密度の信号回路と電源回路のヒューズ収容部を実現できる。

本発明の実施形態の電気接続箱の分解斜視図である。（Ａ）は図１の垂直方向の断面図、（Ｂ）は組み付け状態の断面図である。（Ａ）（Ｂ）はプリント基板側の端子を第１台座を貫通固定すると共に、バスバー側の端子を取り付ける状態を示す図面である。（Ａ）はプリント基板側の端子を第２台座に貫通固定した状態を示す図面、（Ｂ）は第１、第２台座を一体化した状態を示す図面、（Ｃ）はプリント基板への取り付けを示す図面である。ヒューズケースを組みつける状態を示す図面である。

符号の説明

１プリント基板
２ロアケース
３アッパーケース
４コネクタ収容部
５ヒューズケース
７リレー
２１、２２、２３、２５プリント基板の印刷導体と接続する端子
２４、２６バスバーと接続する端子
３０第１台座
３１第２台座

Claims

自動車用電気接続箱に組みつけるヒューズ収容部付きプリント基板であって、
並列したヒューズ収容部を複数段備えているヒューズケースと、
プリント基板の印刷導体と接続して突出するＬ字型の端子からなり、前記各段の前記ヒューズ収容部内に突出させる出力端子と、
バスバーから分岐させたＬ字型の端子からなり、少なくとも１段の前記ヒューズ収容部内に突出させる入力端子と、
前記ヒューズケースの裏面側に組みつけると共に、前記入力端子と出力端子を貫通させて保持している台座を備え、
前記ヒューズ収容部は、第１段〜第３段のヒューズ収容部を備え、
前記第１段〜第３段に突出させる前記出力端子および第１段のヒューズ収容部の入力端子は、前記プリント基板の印刷導体に接続している一方、
前記第２段と第３段のヒューズ収容部に突出させる入力端子は、前記プリント基板に固定したバスバーから分岐した端子から形成しており、
前記台座は分割し、前記第１段の入出力端子と第２段の出力端子とを貫通させる貫通孔を設けた第１台座と、前記第３段の出力端子を貫通させる貫通孔を設けた第２台座を設け、
前記バスバーから分岐した前記第２段の入力端子は前記第１台座と第２台座の間に狭持させると共に前記第３段の入力端子は第２台座の先端側に設けた切欠溝に通し、この状態で第１台座と第２台座とを一体化しているヒューズ収容部付きプリント基板。
請求項１に記載のヒューズ収容部付きプリント基板が、アッパーケースとロアケースに収容され、前記ヒューズケースがアッパーケースとロアケースで挟まれる側面に取り付けられ、該ヒューズケースから突設した係止片を前記アッパーケースとロアケースに形成した被係止部に挿入係止して、アッパーケースとロアケースとでヒューズケースを狭持固定していることを特徴とする自動車用電気接続箱。