JP4819008B2 - 流動層装置 - Google Patents

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本発明は、医薬品、農薬、食品等の細粒、顆粒等を製造する際に用いられる流動層装置に関し、特に粉粒体粒子のコーティング処理に用いられる流動層装置に関する。
流動層装置は、一般に、流動層容器の底部から導入した熱風等の流動化気体によって、流動層容器内で粉粒体粒子を浮遊流動させて流動層を形成しつつ、スプレーノズルからスプレー液(膜剤液、結合剤液等)を噴霧して造粒又はコーティング処理を行うものである。この種の流動層装置の中で、粉粒体粒子の転動、噴流、及び攪拌等を伴うものは複合型流動層装置と呼ばれ、その代表的なものとして、流動層容器の底部に回転体を配設した転動流動層装置、流動層容器の内部にドラフトチューブ(内塔)を設置した、いわゆるワースター式流動層装置がある。その内、後者のワースター式流動層装置は、粉粒体粒子のコーティング処理、特に微粒子のコーティング処理に広く用いられている(例えば、下記の特許文献1)。
一般に、ワースター式流動層装置は、流動層容器の中央部に円筒状のドラフトチューブを設置し、ドラフトチューブ内を上昇する気流に乗せて粉粒体粒子に上向きの流れ(噴流)を起こさせ、流動層容器の底部中央に設置したスプレーノズルからドラフトチューブ内の粉粒体粒子に向けて上向きにスプレー液をスプレーするものである。流動層容器の底部は多孔を有する気体分散板で構成され、この気体分散板を介して流動層容器内に噴出する流動化気体、さらにスプレーノズルから噴出する噴霧空気(アトマイズエアー)によって、流動層容器内の粉粒体粒子に、ドラフトチューブの内部を上昇し、流動層容器の内壁とドラフトチューブとの間の空間部を下降する方向に循環する流動層が形成される。
上記のワースター式流動層装置によれば、ドラフトチューブの内部に形成されるスプレーゾーンに大量の粒子を高速で送り込むことができるので、いわゆるスプレードライ現象(スプレー液のミストが粉粒体粒子に付着せずに乾燥して粉塵化する現象)や粒子同士の二次凝集が起こりにくく、粒子径の小さな微粒子(例えば粒子径が50〜150μmの粒子)に対しても収率の良いコーティング処理が可能である。そのため、ワースター式流動層装置は、例えば医薬品製造において微粒子から顆粒粒子までの徐放性コーティングなどに広く用いられている。
また、複合型ではない通常の流動層装置において、性状が均一で且つ比容積が小さい造粒物を容易且つ効率よく製造するために、流動層容器の底部から導入する流動化気体として空気脈動波を用いた造粒方法が提案されている(下記の特許文献2、3)。この造粒方法は次のようなものである。すなわち、加熱した空気脈動波を用いて粉体原料を流動化させると同時に、流動化した粉体原料の一部が空気脈動波の周期に応じて落下し、堆積し、上昇を繰り返すようにする。そして、この粉粒体原料に結合剤液を噴霧して、粉粒体原料を凝集させ、更に乾燥させて粒子を成長させる際に、落下堆積中の成長中の造粒途中物に、加熱された空気脈動波の振動による圧密作用を与えることにより、比容積が小さい造粒物を製造する。しかしながら、ここでの空気脈動波は、落下堆積中の成長中の造粒途中物に圧密作用を与えて比容積を小さくするという機能を有するものであり、このような空気脈動波を粉粒体粒子のコーティング処理、特に微粒子のコーティング処理に用いると、粒子同士の二次凝集やチャンネリングが生じて、コーティング処理の品質及び効率の低下につながる。
特開2001―62277号公報 特開平10−329136号公報 特開平7−19728号公報
流動層コーティングでは、流動層容器内での粉粒体粒子の良好な流動状態を確保することが重要である。しかしながら、特に50〜150μmの微粒核粒子を対象とするコーティング処理では、これら微粒子の流動性が悪く(微粒子はその粒子径から難流動性を示すものが多い)、流動層容器内での良好な流動状態を確保することが難しいために、所望の製品品質が得られなかったり、コーティング処理に長い時間を要したりする場合がある。
一般に、ワースター式流動層装置において、粉粒体粒子の流動状態を制御できる操作因子は流動化気体の給気量、スプレーノズルの噴霧空気量、フィルター部での捕捉粒子の払い落とし条件であり、そのうち、スプレーノズルの噴霧空気量とフィルター部での払い落とし条件は、通常、コーティングされる粉粒体粒子(原料粒子)の粒子物性に関係なく所定値に固定される。実際には、原料粒子の流動状態は、その粒子径、粒度分布、粒子形状などの粒子物性によって大きく左右されるが、これまでのワースター式流動層装置では、原料粒子の流動状態を監視して、流動化気体の給気量のみで流動状態をコントロールしているのが実状であり、そのために原料粒子の良好な流動状態を維持することが困難であった。
すなわち、図6に模式的に示すように、ドラフトチューブ24の上端開口(図示省略)を通り抜けた粉粒体粒子Pは、流動層容器21の内壁とドラフトチューブ24との間の空間部を重力によって下降して流動層容器21の底部(気体分散板23)の付近に達した後、ドラフトチューブ24内に発生するエゼクター効果(吸引効果)によって吸引されて再びドラフトチューブ24の下端開口からその内部に流入する。ここで、ドラフトチューブ24内のエゼクター効果は、主に気体分散板23の中央領域23aを介してドラフトチューブ24内に流入する流動化気体とスプレーノズル25から噴出される噴霧空気によって発生する。しかしながら、流動性の悪い微粒子の場合、ドラフトチューブ24内に流入する流動化気体と噴霧空気によるエゼクター効果だけでは、気体分散板23の付近まで下降した粒子Pがドラフトチューブ24の方向へ円滑に流動せず、気体分散板23の周辺領域23b、特にその外周部で粒子滞留が起こり易い。そして、このような粒子滞留が発生すると、ドラフトチューブ24の内部に流入する粒子数が減少して、コーティング処理の効率が低下するばかりでなく、ドラフトチューブ24内のスプレーゾーンで粒子が過剰湿潤されてコーティング処理の品質低下につながる場合がある。
一方、上記の粒子滞留を防止する手段として、気体分散板23の中央領域23aからドラフトチューブ24内に流入する流動化気体の風量を増やして、ドラフトチューブ24内のエゼクター効果を高めることも考えられるが、特に微粒子の場合、いわゆる吹き上げ現象が起こり易くなる(「吹き上げ現象」とは、ドラフトチューブの内部を通って上昇する粉粒体粒子が流動層容器の上方部まで吹き上げられて流動層に戻れなくなる現象をいう)。そして、このような吹き上げ現象により流動層容器の上方部に吹き上げられた粉粒体粒子の一部は、フィルター部や容器壁面に付着し、製品品質の均一性や、製品の収率に好ましくない影響を与える。また、上記の粒子滞留部に向けてエアーノズルから間欠的に圧縮空気を噴出して、滞留粒子の流動を促進することも考えられるが、粒子滞留を部分的に解消できるに止まり、また、再現性の得られる操作とは言えない。
本発明の課題は、特に微粒子を対象としたコーティング処理の品質及び効率が良く、高い製品収率が実現できる流動層装置を提供することである。
上記課題を解決するため、本発明は、流動層容器と、流動層容器の内部に配設されたドラフトチューブと、流動層容器の底部に配設されたスプレーノズルとを備え、流動層容器の底部の多孔部を介して流動層容器内に流動化気体を導入し、流動層容器内の粉粒体粒子に、ドラフトチューブの内部を上昇し、流動層容器の内壁とドラフトチューブとの間の空間部を下降する方向に循環する流動層を形成し、ドラフトチューブの内部を上昇する粉粒体粒子に向けてスプレーノズルから上向きにスプレー液を噴霧する流動層装置において、流動層容器の底部の多孔部は、ドラフトチューブの下端開口と対向する位置に設けられた中央領域と、該中央領域の周辺の周辺領域とを有し、多孔部の中央領域には第1の給気経路を介して流化気体が供給されると共に、多孔部の周辺領域には第2の給気経路を介して流動化気体が供給され、第1の給気経路に流動化気体を気体脈動波にする脈動波発生手段が設けられていると共に、第2の給気経路に流動化気体を気体脈動波にする脈動波発生手段が設けられ、多孔部の周辺領域の開孔は、第2の給気経路から供給される流動化気体が、多孔部から所定の間隙を隔てて上方に位置するドラフトチューブの下端開口を指向して流動層容器内に噴出するように構成され、第1の給気経路の気体脈動波の周波数が相対的に高く、第2の給気経路の気体脈動波の周波数が相対的に低い構成を提供する。ここで、気体脈動波は、所定の波形{方形波(パルス波)、正弦波、三角波、鋸歯状波等}、周波数及び振幅もった気体の波である。
本発明によれば、特に微粒子を対象としたコーティング処理の品質及び効率が良く、高い製品収率が実現できる流動層装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に従って説明する。
図1は、第1の実施形態に係る流動層装置(ワースター式流動層装置)の一構成例を模式的に示している。
流動層容器1の上部空間にフィルターシステム2が設置され、流動層容器1の底部に多孔部、例えばパンチングメタル等の多孔板で構成された気体分散板3が配設されている。また、気体分散板3と所定の間隙を隔ててドラフトチューブ4が設置され、さらにドラフトチューブ4の内部の粉粒体粒子に向けてスプレー液を噴霧するスプレーノズル5が設置されている。
ドラフトチューブ4は、図示されていない高さ制御機構によって高さ方向(鉛直方向)に移動調整可能に支持され、その下端開口部が気体分散板3と所定の間隙を隔てて対向する。
図2に模式的に示すように、気体分散板3は、ドラフトチューブ4の下端開口と対向する位置に設けられた中央領域3aと、その周辺(外周側)の周辺領域3bとを備え、両領域3a、3bにはそれぞれ多数の開孔3a1、3b2が設けられている。この実施形態において、中央領域3aの開孔率(該領域の総面積に占める全開孔面積の比率)は周辺領域3bの開孔率よりも大きく設定されている。ただし、これに限定されるものではなく、両領域3a、3bの開孔率を同じにしても良い。また、各開孔3a1、3b1の横断面形状は円形、半円形、楕円形、四角形、三角形等、任意の形状で良い。
図2(b)に示すように、この実施形態において、周辺領域3bの各開孔3b1は、それぞれ、気体分散板3の半径線に沿う方向に傾斜しており、気体分散板3を流動層容器1に装着した状態で、各開孔3b1がドラフトチューブ4の下端開口を指向するようになっている。各開孔3b1の孔中心線と気体分散板3の上面とがなす傾斜角θは、例えば5〜45°である。この方向の傾斜に加え、各開孔3b1の孔中心線を気体分散板3の半径線に対して円周方向に傾斜させても良い。一方、図2(c)に示すように、中央領域3aの各開孔3a1は、それぞれ、孔中心線が気体分散板3の上面と直交する向きに形成されている。
流動化気体、例えば流動化空気(熱風)は、気体分散板3を介して流動層容器1内に導入される。気体分散板3の中央領域3aには第1の給気経路A1を介して流動化空気が供給され、気体分散板3の周辺領域3bは第2の給気経路A2を介して流動化空気が供給される。この実施形態では、給気源6から供給される流動化空気をヒータ7によって所定温度に加熱し、風量計8の下流側で第1の給気経路A1と第2の給気経路A2とに分岐させている。第1の給気経路A1からの給気風量と、第2の給気経路A2からの給気風量は、風量調節ダンパ9、10によって個別的に調節できるようになっている。この実施形態では、第1の給気経路A1からの給気風量と第2の給気経路A2からの給気風量とが同じになるように風量調節ダンパ9、10を調節している(第2の給気経路A2からの給気風量が第1の給気経路A1からの給気風量よりも小さくなるように風量調節ダンパ9、10を調節しても良い)。また、第2の給気経路A2に脈動波発生装置11が介装されており、給気源6から第2の給気経路A2に分岐された流動化空気は脈動波発生装置11によって空気脈動波(例えばパルス状に振動を繰り返す波)に変換されて、気体分散板3の周辺領域3bから流動層容器1内に噴出する。この空気脈動波の周波数は、例えば、1Hz〜10Hzであることが好ましい。脈動波発生装置11は、このような空気脈動波を生成できるものであればどのようなものでも良い。例えば、特開平10−329136号公報や特開平7−19728号公報に記載の装置を使用しても良い。
スプレーノズル5は、例えば、スプレー液(膜剤液等)を噴霧空気(アトマイズエアー)によって微粒化し、ドラフトチューブ4内の粉粒体粒子に向けて上向きに噴霧するものである。
図3に模式的に示すように、第1の給気経路A1を通り、気体分散板3の中央領域3aから流動層容器1内に噴出した流動化空気(一定圧一定風量)は、ドラフトチューブ4の下端開口からその内部に流入して、ドラフトチューブ4内に上昇空気流を生じさせる。さらに、この上昇空気流に、スプレーノズル5からの上向きの噴霧流が加わって、ドラフトチューブ4内に高速空気流が発生する。ドラフトチューブ4内の粉粒体粒子Pは、この高速空気流に乗ってドラフトチューブ4内を上昇する。そして、ドラフトチューブ4の上端開口(図示省略)を通り抜けると、空気の流動面積が急激に拡大されるため、空気流の流速が低下し、粉粒体粒子Pは重力によって流動層容器1の内壁とドラフトチューブ4の外側との間の空間部を下降する。
一方、第2の給気経路A2を通り、気体分散板3の周辺領域3bから流動層容器1内に噴出した流動化空気(空気脈動波)は、周辺領域3bの開孔率が中央領域3aよりも小さくなっている影響で、その風量が、中央領域3aから噴出する流動化空気よりも小さくなる(第2の給気経路A2からの給気風量が第1の給気経路A1からの給気風量よりも小さくなるように風量調節ダンパ9、10を調節した場合、周辺領域3bから噴出する流動化空気の風量はより小さくなる)。また、周辺領域3bの各開孔3b1が上記のように形成されているため、空気脈動波は各開孔3b1からドラフトチューブ4の下端開口を指向して噴出する。ドラフトチューブ4の外側の空間部を下降して流動層容器1の底部の付近に達した粉粒体粒子Pは、気体分散板3の周辺領域3bから比較的低風量でかつ所定の周波数をもった脈動状態で噴出する空気脈動波により分散作用を受けると共に、空気脈動波の噴出の指向性によりドラフトチューブ4の下端開口への流動が促進される。そして、空気脈動波により分散作用を受け、かつ、ドラフトチューブ4の下端開口への流動指向性を与えられた粉粒体粒子Pは、高速空気流の発生しているドラフトチューブ4内にエゼクター効果によって円滑に吸引されて、再びドラフトチューブ4内を上昇する。
上記のようにして、流動層容器1内の粉粒体粒子に、ドラフトチューブ4の内部を上昇し、流動層容器1の内壁とドラフトチューブ4の外側との間の空間部を下降する方向に循環流動する流動層が形成される。そして、ドラフトチューブ4内の上昇空気流に乗って上昇する粉粒体粒子に向けてスプレーノズル5から上向きにスプレー液(膜剤液等)が噴霧される。スプレーノズル5から噴霧されるスプレー液のミストによって、ドラフトチューブ4内の粉粒体粒子が湿潤を受けると共に、膜剤液中に含まれる固形成分が該粒子の表面に付着し、乾燥固化されて、該粒子の表面に被覆層が形成される(コーティング処理)。尚、流動層容器1内を上昇した流動化空気は、フィルターシステム2を通って、排気手段(排気ファン等)13により装置外部に排気される。
この実施形態の流動層装置によれば、ドラフトチューブ4の外側の空間部を下降して流動層容器1の底部の付近に達した粉粒体粒子Pが、気体分散板3の周辺領域3bから噴出する空気脈動波により良好な分散作用を受けると共に、ドラフトチューブ4の下端開口への流動指向性を与えられ、粒子同士のチャンネリング等による粒子滞留が防止されるので、流動層容器1内での粉粒体粒子の循環流動が促進され、コーティング処理の品質及び効率が向上する。
また、空気脈動波の入力により、粉粒体粒子Pに物理的な外力が加えられるため、粒子表面の被膜の展延性や緻密性が高まり、コーティング処理の品質が向上する。
また、気体分散板23の外周部での粒子滞留を防止するために、気体分散板23の中央領域23aからドラフトチューブ24内に流入する流動化気体の風量を過度に増やす必要がないので、粒子の吹き上げ現象も起こり難い。さらに、気体分散板3の周辺領域3bからは、比較的低風量でかつ所定の周波数をもった空気脈動波がドラフトチューブ4の下端開口を指向して噴出するので、流動層容器1の上部空間のフィルターシステム2で補足された粒子が、フィルターシステム2での払い落とし操作によって払い落とされたとき、該粒子は、気体分散板23の周辺領域3bから噴出する気体によって吹き上げられて再びフィルターシステム2に補足されることなく、ドラフトチューブ4の外側の空間部に下降して流動層に戻ることができる。これらにより、製品品質の均一性や、製品の収率が向上する。
図4は、気体分散板3の周辺領域3bの変形例を示している。この例では、周辺領域3bの各開孔3b1の部分にそれぞれフード3b2が設けられている。開孔3b1は、例えば略半円形の横断面を有している。フード3b2は、開孔3b1を上方から覆うように設けられ、気体分散板3の半径中心に向いた部分に開口部3b3を有している。また、フード3b2の内面は気体分散板3の上面と角度θをもって傾斜している。この傾斜角θは、例えば5〜45°である。周辺領域3bの各開孔3b1がこのように形成されているため、第2の給気経路A2から供給される空気脈動波は各開孔3b1からドラフトチューブ4の下端開口を指向して噴出する。尚、フード3b2は、例えば、気体分散板3の素材となる金属板(ステンレス板等)をプレス加工することにより開孔3b1と同時成形することができる。
図5は、第2の実施形態に係る流動層装置(ワースター式流動層装置)の一構成例を模式的に示している。第2の実施形態が上述した第1の実施形態と異なる点は、第2の給気経路A2の脈動波発生装置11に加え、第1の給気経路A1にも脈動波発生装置12を介装した点にある。給気源6から第1の給気経路A1に分岐された流動化空気は脈動波発生装置12によって空気脈動波に変換されて、気体分散板3の中央領域3aから流動層容器1内に噴出する。
第1の給気経路A1の空気脈動波の周波数と、第2の給気経路A2の空気脈動波の周波数とは相互に異なっているのが好ましく、この実施形態では、第1の給気経路A1の空気脈動波の周波数を相対的に高くし、第2の給気経路A2の空気脈動波の周波数を相対的に低くしている。この条件の下で、第2の供給経路A2の空気脈動波の周波数は、1Hz〜10Hzとし、第1の供給経路A1の空気脈動波の周波数は、第2の供給経路A2の空気脈動波の周波数よりも25Hz〜35Hz(特に30Hz)高く設定することが好ましい。
ドラフトチューブ4内の粉粒体粒子は、気体分散板3の中央領域3aから比較的高速でかつ比較的高い周波数をもった脈動状態で噴出する空気脈動波により高い分散作用を受ける。そのため、気体分散板3の中央領域3aから噴出する空気脈動波(流動化空気)の風量をやや低めに設定し、及び/又は、スプレーノズル5の噴霧空気量を低容量にしても、ドラフトチューブ4内のスプレーゾーンにおける粉粒体粒子の良好な分散状態が得られ、粉粒体粒子に対してスプレー液ミストを均一に噴霧することができる。しかも、ドラフトチューブ4内の上昇空気流の風量が低下することにより、粉粒体粒子の吹き上げ現象も防止される。そして、粉粒体粒子の吹き上げ現象が防止されることから、コーティング処理の品質及び効率が良く、高い製品収率を図ることができる。
一方、ドラフトチューブ4の外側の空間部を下降して流動層容器1の底部の付近に達した粉粒体粒子は、気体分散板3の周辺領域3bから比較的低速・比較的低い周波数をもった脈動状態で、かつ、ドラフトチューブ4の下端開口を指向して噴出する空気脈動波により良好な分散作用を受けると共に、流動指向性を与えられて、粒子同士のチャンネリング等による粒子滞留が防止される。したがって、空気脈動波の周波数を調整することで、難流動性微粒子のコーティング処理にも有効となる。
例えば、第2の実施形態において、スプレーノズル5として、噴霧化空気の噴出圧力が0.2MPa以上、好ましくは0.2〜0.6MPaで、噴霧化空気の空気流量が10〜180Nl/min、好ましくは10〜120Nl/minである、中圧又は高圧で低風量のスプレーノズルを使用することができる。
また、上記の第1の実施形態及び第2の実施形態において、気体分散板3の中央領域3aの開孔率と周辺領域3bの開孔率を同じに設定し、風量調節ダンパ9、10の調節により、第2の給気経路A2からの給気風量が第1の給気経路A1からの給気風量よりも小さくなるようにしても良い。
第1の実施形態に係る流動層装置(ワースター式流動層装置)の一構成例を模式的に示す断面図である。 気体分散板の平面図{図2(a)}、気体分散板の半径方向に沿った周辺領域の部分断面図{図2(b)}、気体分散板の半径方向に沿った中央領域の部分断面図{図2(c)図}である。 流動層装置の底部周辺における粉粒体粒子の流動状態を模式的に示す断面図である。 気体分散板の周辺領域の変形例を示す部分断面図{図4(a)}、部分平面図{図4(b)}である。 第2の実施形態に係る流動層装置(ワースター式流動層装置)の一構成例を模式的に示す断面図である。 従来の流動層装置の底部周辺における粉粒体粒子の流動状態を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 流動層容器
3 気体分散板
3a 中央領域
3a1 開孔
3b 周辺領域
3b1 開孔
4 ドラフトチューブ
5 スプレーノズル
A1 第1の給気経路
A2 第2の給気経路
11 脈動波発生装置
12 脈動波発生装置

Claims (1)

  1. 流動層容器と、該流動層容器の内部に配設されたドラフトチューブと、前記流動層容器の底部に配設されたスプレーノズルとを備え、前記流動層容器の底部の多孔部を介して該流動層容器内に流動化気体を導入し、該流動層容器内の粉粒体粒子に、前記ドラフトチューブの内部を上昇し、前記流動層容器の内壁と前記ドラフトチューブとの間の空間部を下降する方向に循環する流動層を形成し、前記ドラフトチューブの内部を上昇する粉粒体粒子に向けて前記スプレーノズルから上向きにスプレー液を噴霧する流動層装置において、
    前記流動層容器の底部の多孔部は、前記ドラフトチューブの下端開口と対向する位置に設けられた中央領域と、該中央領域の周辺の周辺領域とを有し、
    前記多孔部の中央領域には第1の給気経路を介して流化気体が供給されると共に、前記多孔部の周辺領域には第2の給気経路を介して流動化気体が供給され、
    前記第1の給気経路に前記流動化気体を気体脈動波にする脈動波発生手段が設けられていると共に、前記第2の給気経路に前記流動化気体を気体脈動波にする脈動波発生手段が設けられ、
    前記多孔部の周辺領域の開孔は、前記第2の給気経路から供給される流動化気体が、前記多孔部から所定の間隙を隔てて上方に位置する前記ドラフトチューブの下端開口を指向して前記流動層容器内に噴出するように構成され、
    記第1の給気経路の気体脈動波の周波数が相対的に高く、前記第2の給気経路の気体脈動波の周波数が相対的に低いことを特徴とする流動層装置。
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