JP2003001090A - 流動層装置 - Google Patents

流動層装置

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JP2003001090A
JP2003001090A JP2001190042A JP2001190042A JP2003001090A JP 2003001090 A JP2003001090 A JP 2003001090A JP 2001190042 A JP2001190042 A JP 2001190042A JP 2001190042 A JP2001190042 A JP 2001190042A JP 2003001090 A JP2003001090 A JP 2003001090A
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spray gun
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fluidized bed
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Kazuo Oishi
和男 大石
Tsurayuki Morita
貫之 森田
Susumu Natsuyama
晋 夏山
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Powrex KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理コストの低減、設備の小型化、製品品質
の均質化、製品粒度分布のシャープ化、製品収率の向
上、処理容器内の温度低下および排気風量増大を抑制。 【解決手段】 スプレーガン6は、ドラフトチューブ5
内の上昇気流(噴流)に乗って上昇する粉粒体粒子に向
けて下方から上方向にスプレー液(膜剤液、薬剤液等)
を噴霧するもので、噴霧化空気の噴出圧力が0.2MP
a以上、好ましくは0.2〜0.6MPa、噴霧化空気
の空気流量が10〜180Nl/min、好ましくは1
0〜120Nl/minで使用される。スプレーガン6
から噴霧されるスプレー液のミスト中の基材成分が粉粒
体粒子の表面に付着して被覆層が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬品、農薬、食
品等の細粒、顆粒等を製造する際に用いられる流動層装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】流動層装置は、一般に、処理容器の底部
から導入した流動化空気によって、処理容器内に粉粒体
粒子の流動層を形成しつつ、スプレーガンからスプレー
液(結合液、膜剤液等)のミストを噴霧して造粒又はコ
ーティング処理を行うものである。この種の流動層装置
の中で、粉粒体粒子の転動、噴流、及び攪拌の1種以上
を伴うものは複合型流動層装置と呼ばれている。また、
スプレー方式としては、流動層の上方から下方向にスプ
レー液を噴霧する方式(トップスプレー方式)、処理容
器の底部から上方向にスプレー液を噴霧する方式(ボト
ムスプレー方式)、処理容器の側部(底部に近い側)か
ら接線方向にスプレー液を噴霧する方式(タンジェンシ
ャルスプレー方式)がある。
【0003】図5は、粉粒体粒子の噴流を伴う複合型流
動層装置の一構造例(通称「ワースター」)を例示して
いる。この流動層装置は、処理容器3’の中央部にドラ
フトチューブ5’を設置し、該チューブ5’内を上昇す
る気流に乗せて粉粒体粒子に上向きの流れ(噴流)を起
こさせると共に、処理容器3’の底部中央に設置したス
プレーガン6’から該チューブ5’内の粉粒体粒子に向
けて上方向に膜剤液、薬剤液等のスプレー液を噴霧して
コーティング処理を行うものである(ボトムスプレー方
式)。
【0004】処理容器3’の上部にはフィルター室7’
が設けられており、給気ダクト8’から処理容器3’内
に導入された流動化空気は、粉粒体粒子の流動及び噴流
に寄与した後、処理室3’内を上昇してフィルター室
7’に入り、さらにフィルター室7’に設置されたバグ
フィルター9’を通って排気ダクト10’に排気され
る。その際、排気中に混じった微粉粒子(原料粉末の摩
損粉やスプレー液中の固形成分が乾燥固化して生成され
た微粉等)はバグフィルター9’によって捕獲され、外
部への排出が防止される。
【0005】この流動層装置によれば、コーティングゾ
ーンに大量の粉粒体粒子を高速で送り込むことができる
ので、いわゆるスプレードライ現象(スプレー液のミス
トが粉粒体粒子に付着せずに乾燥して粉塵化する現象)
や粒子同士の二次凝集が起こりにくく、微粒子に対して
収率の良いコーティング処理が可能である。
【0006】ところで、この種の流動層装置では、原料
粒子の運動状態、給排気条件、スプレー液の成分や噴霧
条件等によって、製品粒子の性状、品質、粒度分布等に
大きな違いが生じることが知られている。そのうち、ス
プレー液の噴霧条件は、スプレー液の性質(粘性、展延
性、浸透性等)や原料粒子の性質(粒子径、吸湿性、表
面濡れ性等)などに応じて最適かつ均一なミスト径のス
プレー液ミストを噴霧することに主眼を置いて設定さ
れ、これは、スプレー液の選択と、スプレーガンにおけ
るスプレー液の給液速度、噴霧化空気の噴出圧力、空気
流量と大きく関係している。
【0007】スプレーガンとしては、高圧かつ比較的大
容量の噴霧化空気(アトマイズエアー)でスプレー液を
ミスト化する標準スプレーガンが一般に使用されてい
る。また、スプレーガンの汚染を減少させ、安定した噴
霧状態を維持するために、標準スプレーガンよりも低圧
かつ大容量の噴霧化空気でスプレー液をミスト化するH
VLP型(High Volume Low Pressure:大容量低圧力)ス
プレーガンを用いることが特開2000−140709
号で提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】標準スプレーガンは、
スプレー液のミスト化に高圧かつ比較的大容量の噴霧化
空気を用いるため、粉粒体粒子に達した時の噴霧化空気
の流速が大きく、噴霧化空気流(ミスト流)よって粉粒
体粒子が粉砕されてしまう可能性がある。また、ボトム
スプレー方式を用いる流動層装置では、粉粒体粒子が噴
霧化空気流によって処理容器の上方部まで吹き上げられ
て、流動層に戻ることができなくなる場合がある。そし
て、これらの現象により、製品品質のばらつき、製品粒
度分布のブロード化、製品収率の低下につながることが
懸念される。
【0009】また、スプレーガンの使用空気量が多いの
で、処理コストの増大や設備の大型化につながり、さら
に、スプレーガンから大容量の空気が噴出されるので、
処理容器内の温度が低下して処理時間の増大をきたした
り、また排気風量の増大によって、バグフィルター等の
排気設備の大型化が必要になる可能性もある。特に、H
VLP型スプレーガンは標準スプレーガンよりも大容量
の噴霧化空気を用いるので、これらの傾向が顕著であ
る。
【0010】本発明の課題は、スプレーガンからの噴霧
化空気流による粉粒体粒子の粉砕や吹き上げ現象を抑制
し、製品品質の均質化、製品粒度分布のシャープ化、製
品収率の向上を図ることにある。
【0011】本発明の他の課題は、スプレーガンによる
スプレー液の微粒化を確保しつつ、使用空気量を少なく
して、処理コストの低減や設備の小型化を図ることにあ
る。
【0012】本発明の更なる課題は、スプレーガンから
の噴出空気による、処理容器内の温度低下、排気風量の
増大を抑制し、処理時間の短縮、排気設備の小型化を可
能にすることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、処理容器内に粉粒体粒子の流動層を形成
しつつ、スプレーガンからスプレー液のミストを噴霧し
て造粒又はコーティング処理を行う流動層装置におい
て、スプレーガンを、噴霧化空気の噴出圧力が0.2M
Pa以上、好ましくは0.2〜0.6MPaで、噴霧化
空気の空気流量が10〜180Nl/min、好ましく
は10〜120Nl/minのものとした。噴霧化空気
の空気流量が10〜50Nl/minのものは、特に実
験機用途に好適である。
【0014】本発明で使用するスプレーガンは、標準ス
プレーガンと比較して、噴霧化空気の噴出圧力がやや低
く(中圧)、又は、同程度かやや高く(高圧)、空気流
量が小さい(低容量)。また、HVLP型スプレーガン
と比較して、噴霧化空気の噴出圧力が高く(中圧又は高
圧)、空気流量が小さい(低容量)。
【0015】本発明で使用するスプレーガンは、スプレ
ー液を中圧又は高圧の噴霧化空気でミスト化するので、
空気流量を小さくしても、噴出口近傍における噴霧化空
気の流速が大きく、スプレー液のミストを十分に微粒化
することが可能である。
【0016】また、粉粒体粒子に達した時の噴霧化空気
の流速が小さいので、スプレーガンからの噴霧化空気流
による粉粒体粒子の粉砕や吹き上げ現象が生じにくい。
【0017】さらに、標準スプレーガンやHVLP型ス
プレーガンに比べて、空気流量が小さいので、処理容器
内の温度低下、排気風量の増大も抑制される。
【0018】上記構成において、スプレーガンは、噴霧
化空気を渦流で噴出する構造のものとすることができ
る。これにより、スプレー液のミストをより微粒化する
ことができる。
【0019】本発明は、スプレー方式として、処理容器
の底部から上方向にスプレー液を噴霧するボトムスプレ
ー方式、又は、処理容器の側部から接線方向にスプレー
液を噴霧するタンジェンシャルスプレー方式を用いる場
合に顕著な効果を奏する。この発明には、例えば次の2
つの形態が含まれる。第1の形態は、流動層下部に案内
管を設け、この案内管に大量の流動化空気を導入して粉
粒体粒子の噴流層を形成し、流動化粒子群に向けて下方
から上方に向けてスプレー液を噴霧するものである
(「ワースター」)。第2の形態は、処理容器の底部に
回転ディスクを付設し、例えば回転ディスクと処理容器
の底部壁面との間の隙間から流動化空気を導入して流動
層を形成し、流動化粒子群に接線方向スプレー液を噴霧
するものである(「転動流動層装置」)。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
従って説明する。
【0021】図1は、この実施形態に係る流動層装置
(複合型流動層装置:ワースター)の主要部を示してい
る。
【0022】処理容器3は、例えば上方部分が円筒状、
下方部分が円錐筒状をなし(上方部分が円錐筒状、下方
部分が円筒状の場合もある。)、処理室3aの上部空間
に図示されていないフィルター室(図5参照)が設置さ
れ、処理室3aの底部にパンチングメタル等の多孔板で
構成された気体分散板4が配設される。通常、気体分散
板4の上面には金網等が装着され(図示省略)、処理室
3a内の粉粒体粒子が気体分散板4の開口から落下しな
いように配慮されている。また、気体分散板4と所定の
距離を隔ててドラフトチューブ(案内管)5が設置さ
れ、さらに気体分散板4の中央部を貫通してスプレーガ
ン6が上向きに設置される。
【0023】図2に示すように、気体分散板4は、中央
部にスプレーガン6を挿通するための貫通穴4aを有
し、貫通穴4aの外周に開口率(その領域の総面積に占
める開口の総面積の割合)の大きな中央領域4b、中央
領域4bの外周に開口率の小さな周辺領域4cを有す
る。貫通穴4aの外径はD1、中央領域4bの外径はD
2、周辺領域4cの外径はD3である。また、中央領域
4bの開口率は例えば16〜55%、周辺領域4cの開
口率は例えば1.5〜16%である。
【0024】図1に示すように、ドラフトチューブ5
は、上方部分に円筒部5a、下方部分に、下方に向かっ
て拡大した円錐筒状の下端開口部5bを有する。円筒部
5aの直径はD4、下端開口部5bの最大直径(開口5
b1の直径)はD5である。円筒部5aの断面積A4
(=πD42)と、下端開口部5bの最大断面積A5
(開口5b1の面積=πD52)は、例えば1.5≦A
5/A4≦3の関係を有するように設定する。
【0025】ドラフトチューブ5は、図示されていない
脚部材によって処理容器3に支持され、下端開口部5b
が所定距離を隔てて、気体分散板4の中央領域4bと対
向する。尚、ドラフトチューブ5は、下端開口部5bと
気体分散板4との間の距離が処理条件等に応じて自在に
調節可能なように設置される。
【0026】ドラフトチューブ5の下端開口部5bの最
大断面積A5(=πD52)と、気体分散板4の中央領
域4bの面積A2{=π(D22−D12)}は、A2<
A5、例えば0.4≦A2/A5≦0.9の関係を有す
るように設定する。
【0027】流動化空気は、気体分散板4を介して底部
から処理室3a内に導入する。この実施形態では、気体
分散板4の中央領域4bと周辺領域4cに対して、それ
ぞれ独立した給気経路7、8から流動化空気を供給する
構成にしてある。すなわち、気体分散板4の中央領域4
bには給気経路7を介して流動化空気を供給し、周辺領
域4cには給気経路8を介して流動化空気を供給する。
流動化空気の温度・風量等の給気条件は、給気経路7、
8のそれぞれについて独立して制御する。尚、給気経路
7、8は共通の経路とすることもできる。
【0028】給気経路7から供給された流動化空気は、
気体分散板4の中央領域4bから噴出し、下端開口部5
bの開口5b1からドラフトチューブ5内に流入して、
該チューブ5内に上昇気流を生成する。このドラフトチ
ューブ5内に流入する大量の流動化空気によってエゼク
ター効果が生じ、周辺部の粉粒体粒子が下端開口部5b
の開口5b1から該チューブ5内に引き込まれ、該チュ
ーブ5内の上昇気流に乗って噴流層を形成する。一方、
給気経路8から供給された流動化空気は、気体分散板4
の周辺領域4cから噴出するが、周辺領域4cの開口率
が小さいために、この領域4cから噴出する流動化空気
の風量・風速は、中央領域4bから噴出する流動化空気
よりも小さくなる。そのため、ドラフトチューブ5の上
端開口から流出した粉粒体粒子は、処理室3a内をある
程度上昇した後、下降し、ドラフトチューブ5と処理容
器3の壁面との間の空間部を通って気体分散板4の近傍
に達し、エゼクター効果によって下端開口部5bの開口
5b1から再びドラフトチューブ5内に引き込まれる。
このようにして、処理容器3内で粉粒体粒子の流動循環
が行われる。
【0029】また、この実施形態では、処理室3aの底
部における粒子滞留を効果的に防止するために、処理室
3aの底部外周に気体噴出手段10を設けている。気体
噴出手段10は、例えば、外側リング10aと、内側リ
ング10bと、外側リング10aと内側リング10bと
の間に形成された環状のチャンバー10cと、内側リン
グ10bの下方に形成された環状のスリット10dと、
チャンバー10cに圧縮空気を供給する給気配管10e
と、圧縮空気の供給圧力を調整する圧力調整器(図示省
略)とで構成される。給気配管10eを介してチャンバ
ー10cに供給された圧縮空気が、スリット10dから
処理室3aの底部に噴出し、ドラフトチューブ5の外側
に滞留した凝集粒子を分散して、ドラフトチューブ5内
への循環を促進する。また、スリット10dから噴出し
た圧縮空気は、二次凝集を起こした粒子を分散して、団
粒の発生を一層効果的に防止する。尚、チャンバー10
cへの圧縮空気の供給は連続的に行っても良いが、例え
ばタイマーと電磁弁等を用いて断続的に行っても良い。
また、スリット10dは環状に限らず、周方向に区画さ
れたものでも良い(チャンバー10cも同様)。
【0030】スプレーガン6は、ドラフトチューブ5内
の上昇気流(噴流)に乗って上昇する粉粒体粒子に向け
て下方から上方向にスプレー液(膜剤液、薬剤液等)を
噴霧するもので、噴霧化空気の噴出圧力が0.2MPa
以上、好ましくは0.2〜0.6MPa、噴霧化空気の
空気流量が10〜180Nl/min、好ましくは10
〜120Nl/minで使用される。スプレーガン6か
ら噴霧されるスプレー液のミスト中の基材成分が粉粒体
粒子の表面に付着して被覆層が形成される。
【0031】上記スプレーガン6としては、例えば特開
2000−254554号公報に記載された「微粒化ノ
ズル」を用いることができる。図3に示すように、同号
記載の微粒化ノズルは、ノズルボディ21と、ノズルボ
ディ21の内部に挿着された中子状の液体通路部材22
とで構成される。ノズルボディ21は、気体(噴霧化空
気)を導入する気体導入口23と、気体導入口23から
導入された気体を外部に噴出させて、外部混合により液
体を微粒化する気体噴出口24とを備えている。液体通
路部材22は、ノズル内部に送り込まれてきた液体を通
過させる液体通路管25と、液体通路管25の先端に開
口し、気体噴出口24に臨むように配置される液体噴出
口26とを備え、ノズルボディ21の内側に気体導入口
23及び気体噴出口24と連通する気体通路27を形成
すると共に、気体を渦流化するためのスパイラル状の渦
流形成溝28を備えている。気体通路27を上昇してき
た気体(噴霧化空気)は、渦流形成溝28を主体とする
渦流発生部Wによって渦流気体Tに変換され、気体噴出
口24から噴出される。一方、液体噴出口26から吐出
される液体は、渦流気体Tと接触してミスト化され、微
粒ミストRmとなって噴霧される。
【0032】上記公報記載のノズル(スプレーガン)
は、(株)アトマックスより「アトマックスノズル」の
商品名で市販されており、AM型、AMC型、AMH
型、BN型、BNC型、BNH型、CN型、CNP型等
の各種型式があり、例えば、「AMC12B」(噴出口
径1.2mm)、「AM45S」(噴出口径1.5m
m)、「BN90S」(噴出口径2.0mm)、「BN
160S」(噴出口径2.0mm)等を使用することが
できる。この場合、噴霧化空気の噴出圧力を0.3〜
0.6MPa(高圧)、空気流量を10〜180Nl/
min(低容量)にして使用する。
【0033】あるいは、スプレーガン6として、ランズ
バーグ・インダストリー(株)(デビルビス)より市販
されている「LVMP(Low Volume Medium Pressure)
ガン」(噴出口径0.7mm、1.1mm、1.6m
m)を使用することができ、例えば「T―AGHV−5
805−DFX」(噴出口径1.1mm)等を使用する
ことができる。この場合、噴霧化空気の噴出圧力を0.
2〜0.3MPa(中圧)、空気流量を10〜180N
l/min(低容量)にして使用する。尚、このスプレ
ーガンは、噴霧化空気を通常の流れ(渦流ではない流
れ)で噴出し、また、パターン調整用空気も噴出するも
のである。
【0034】スプレーガン6は、スプレー液を中圧又は
高圧の噴霧化空気でミスト化するので、空気流量を小さ
くしても、噴出口近傍における噴霧化空気の流速が大き
く、スプレー液のミストを十分に微粒化することが可能
である。また、粉粒体粒子に達した時の噴霧化空気の流
速が小さいので、スプレーガン6からの噴霧化空気流に
よる粉粒体粒子の粉砕や吹き上げ現象が生じにくい。さ
らに、標準スプレーガンやHVLP型スプレーガンに比
べて、空気流量が小さいので、処理容器3内の温度低
下、排気風量の増大も抑制される。
【0035】図4は、他の実施形態に係る流動層装置
(複合型流動層装置:ワースター)の主要部を示してい
る。この実施形態の構成が図1に示す構成と異なる点
は、ガイドチューブ15と仕切カラー16を備えている
ことである。
【0036】この実施形態において、ガイドチューブ1
5は、上方に向かって縮小した短円錐筒状をなしてい
る。ガイドチューブ15の下端開口は、気体分散板4の
中央領域4bの外径D2と等しい(又は略等しい)内径
を有し、気体分散板4の上面に適宜の手段で固定され
る。ガイドチューブ15の上端開口は、ドラフトチュー
ブ5の下端開口部5bの開口5b1と対向する位置にあ
る。ガイドチューブ15を配置したことにより、気体分
散板4の中央領域4bから噴出する流動化空気に、ドラ
フトチューブ5の下端開口部5bに向かう流れの方向性
が与えられる。そのため、エゼクター効果が一層高ま
り、ドラフトチューブ5内に引き込まれる粒子の濃度が
一層高まる。尚、ガイドチューブ15は、上方に向かっ
て拡大した短円錐筒状、あるいは、短円筒状としても良
い。また、高さ寸法を自在に調整できるように設置する
のが良い。
【0037】仕切カラー16は、例えば円筒状のもの
で、スプレーガン6の外周を所定の間隔を隔てて包囲す
るように設置される。仕切カラー16の下端開口は、気
体分散板4の中央領域4bの上面に適宜の手段で固定さ
れる。仕切カラー16の上端開口は、スプレーガン6の
先端(噴出口)と同じ高さ位置か、あるいは、それより
も上方位置にある。仕切カラー16を配置することによ
り、スプレーガン6の外周との間に環状の気体通路16
aが形成される。そして、この気体通路16aに沿って
上昇する空気流によって、スプレーガン6の先端周辺領
域における、噴霧化空気の高速流による粒子の粉砕が防
止されると共に、十分に微粒化されていないスプレー液
ミストが粒子に接触することによる凝集(団粒)の発生
が防止される。また、スプレーガン6の先端が気体通路
16aに沿って上昇する空気流によって常に覆われるた
め、粒子付着によるスプレーガン6の噴出口の汚れや閉
塞が起こりにくく、長時間に亘って安定した処理操作が
可能となる。尚、仕切カラー16は、高さ寸法を自在に
調整できるように設置するのが良い。
【0038】尚、以上説明した実施形態において、ドラ
フトチューブを、図5に示すものと同様の円筒状にして
も良い。
【0039】
【実施例】下表1に示す各種のスプレーガンを用いてス
プレー液を噴霧し、スプレーガンの噴出口から250m
m離れた位置におけるスプレー液ミストのミスト径を計
測した。実施例NO1及びNO2のスプレーガンは上述
した「アトマックスノズル」(「LVHPガン」と表
記)、実施例NO3及びNO4のスプレーガンは上述し
た「LVMPガン」である。比較例NO5及びNO6の
スプレーガンは、デビルビス製の標準スプレーガン
(「HVHPガン」と表記)、比較例NO7は、デビル
ビス製のHVLPガンである。尚、スプレー液は、各ス
プレーガンとも同じものを使用した。
【0040】
【表1】
【0041】表1に示す計測結果から、実施例NO1〜
NO4のスプレーガンは、比較例NO5〜NO6の標準
スプレーガンおよび比較例NO7のHVLPガンと比較
して、小容量の噴霧化空気量で、同程度のミスト径のス
プレー液ミストを噴霧できることが確認された。
【0042】
【発明の効果】本発明は、以下に示す効果を有する。 (1)スプレー液を噴霧化空気の噴出圧力0.2MPa
以上、空気流量10〜180Nl/minのスプレーガ
ンでミスト化するので、スプレーガンによるスプレー液
の微粒化を確保しつつ、使用空気量を少なくして、処理
コストの低減や設備の小型化を図ることができる。
【0043】(2)粉粒体粒子に達した時の噴霧化空気
の流速が小さいので、スプレーガンからの噴霧化空気流
による粉粒体粒子の粉砕や吹き上げ現象が生じにくい。
これにより、製品品質の均質化、製品粒度分布のシャー
プ化、製品収率の向上を図ることができる。
【0044】(3)標準スプレーガンやHVLP型スプ
レーガンに比べて、空気流量が小さいので、処理容器内
の温度低下、排気風量の増大が抑制される。これによ
り、処理時間の短縮、排気設備の小型化を図ることがで
きる。
【0045】(4)スプレーガンを、噴霧化空気を渦流
で噴出する構造のものとすることにより、スプレー液の
ミストをより微粒化することが可能となる。
【0046】(5)本発明は、スプレー方式として、処
理容器の底部から上方向にスプレー液を噴霧するボトム
スプレー方式、又は、処理容器の側部から接線方向にス
プレー液を噴霧するタンジェンシャルスプレー方式を用
いる場合に顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る流動層装置の主要部を示す部分
断面図である。
【図2】気体分散板の平面図である。
【図3】スプレーガンの一構造例を示す断面図である。
【図4】他の実施形態に係る流動層装置の主要部を示す
部分断面図である。
【図5】流動層装置の一般的な構造例を示す断面斜視図
である。
【符号の説明】
3 処理容器 6 スプレーガン
フロントページの続き Fターム(参考) 4F033 AA01 BA03 DA01 EA01 KA00 KA02 NA01 4G004 BA02 EA02 4G070 AA01 AB05 AB06 BB32 CA06 CA07 CA13 CB10 CC06 CC11 DA12

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 処理容器内に粉粒体粒子の流動層を形成
    しつつ、スプレーガンからスプレー液のミストを噴霧し
    て造粒又はコーティング処理を行う流動層装置におい
    て、 前記スプレーガンは、噴霧化空気の噴出圧力が0.2M
    Pa以上で、空気流量が10〜180Nl/minであ
    ることを特徴とする流動層装置。
  2. 【請求項2】 前記噴霧化空気が渦流で噴出されること
    を特徴とする請求項1記載の流動層装置。
  3. 【請求項3】 前記スプレーガンは、前記処理容器の底
    部から上方向にスプレー液を噴霧し、又は、前記処理容
    器の側部から接線方向にスプレー液を噴霧することを特
    徴とする請求項1又は2記載の流動層装置。
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