JP4813831B2 - 表面処理用ステージ構造 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1;特開2003−264168号公報に記載のものは、ウェハをステージに設置して吸引チャックし、ステージを回転させながらガス供給ノズルからオゾンとふっ酸からなる反応性ガスをウェハの外周部に吹き付けとともにヒータでウェハの外周部を加熱し、この外周部の不要膜を除去するようになっている。
基材が設置される設置面と前記流路のターミナル(温調、吸着等の前記所要の作用を行なう部分)が設けられたステージ本体と、
前記流路のポートが設けられた固定筒と、
前記固定筒に回転可能に挿通されるとともに前記ステージ本体と同軸に連結された回転筒と、
前記回転筒ひいては前記ステージ本体を中心軸まわりに回転させる回転駆動手段と、を備え、
前記流路が、前記固定筒の内周面又は前記回転筒の外周面に形成されて前記ポートに連なる環状路と、前記回転筒に軸方向に延びるように形成された軸方向路と、前記ステージ本体及び回転筒の外部に設けられた中継管とを含み、前記軸方向路の前記ステージ本体とは反対側の端部が前記環状路と連なり、前記軸方向路の前記ステージ本体側の端部が前記回転筒の外周面に達して前記中継管の一端部に連なり、前記中継管の他端部が前記ターミナルと連なっていることを特徴とする。
これによって、ウェハ等の基材に温調、吸着等の所要の作用を及ぼすための流体を、ステージの中心からずれた位置で流通させながらステージを回転させることができ、中心軸上には例えばセンターパッドの進退機構等の他の構成部材を配置するスペースを確保することができる。
これによって、前記所要の作用として基材の冷却を行なうことができる。
各シール溝には、前記環状路に向いて開口する断面コ字状のガスケットが収容されていることが好ましい。
これによって、前記冷却流体が、前記固定筒の内周面と前記回転筒の外周面の間のクリアランスを介して前記環状シール溝に入り込んだ場合、その流体圧(正圧)が断面コ字状のガスケットの開口を拡開する方向に働き、ガスケットを環状シール溝の内周面に押し当てることができる。この結果、シール圧を確実に得ることができ、冷却流体のリークを確実に防止することができる。
これによって、前記所要の作用として基材の吸着を行なうことができる。
各シール溝には、前記環状路とは逆側に向いて開口する断面コ字状のガスケットが収容されていることが好ましい。
これによって、前記吸着用の流路の負圧が、前記固定筒の内周面と前記回転筒の外周面の間のクリアランスを介して前記環状のシール溝に及んだ場合、この負圧は、断面コ字状のガスケットの背部に作用してガスケットを拡開させようとし、その結果、ガスケットが環状シール溝の内周面に押し当てられ、リークを確実に防止することができる。
図1及び図2は、本実施形態に係る表面処理装置を示したものである。この表面処理装置の処理対象基材は、例えば半導体ウェハWである。図1の仮想線に示すように、ウェハWは円盤状になっている。図5(a)に示すように、ウェハWの上面(表側面)には成膜が施されている。この実施形態では、膜種の異なる2以上の膜が積層されている。例えば、ウェハW上にSiO2やSiN等の無機物からなる膜f1が被膜され、その上にフォトレジスト等の有機物からなる膜f2が被膜されている。
回転筒50の主要部は、全周にわたって等厚の円筒形になっており、垂直に延びている。回転筒50の上端部は、ステージ本体11に連結固定されている。回転筒50の下端部は、プーリ44、タイミングベルト43、プーリ42、変速機41を順次介して回転駆動モータ40(回転駆動手段)に連結されている。回転駆動モータ40によって回転筒50が回転され、ひいてはステージ本体11が回転されるようになっている。
固定筒60は垂直な円筒形をなし、装置フレームFに固定されている。固定筒60は、少なくとも内周面が断面円形であればよい。固定筒60は、回転筒50より低くなっており、固定筒60から回転筒50の上端部が突出し、その上にステージ本体11が配置されている。
図2、図3、図4(c)に示すように、固定筒60の外周面には、冷却水ポート61aが形成されている。図示しない冷却用水供給源から冷却往路管81が延び、ポート61aに接続されている。ポート61aから連絡路61bが固定筒60の半径内側方向へ延びている。
図4(c)に示すように、固定筒60の内周面には全周にわたる溝状の環状路61cが形成されている。この環状路61cの周方向の一箇所に連絡路61bが連なっている。
図2に示すように、ステージ本体11の下面には、往路用コネクタ91Bとは180度反対側にコネクタ92Bが設けられている。ステージ本体11の環状冷却室11aが、このコネクタ92Bを介して外部の中継管92Pに連なっている。中継管92Pは、回転筒50の上側部の外周に設けられたコネクタ92Aに接続されている。
図2及び図4(b)に示すように、軸方向路52aの下端部は、連通路52bを介して回転筒50の外周面に開口されている。連通路52bは、往路の連通路51bとは180度反対側でかつ連通路51bより上側に配置されている。連通路52bは、回転筒50の回転に応じて軸方向路52aと一緒に中心軸Lcのまわりに回転することになる。
図2、図3、図4(a)に示すように、冷却復路のポート62aより上側の固定筒60の外周面には、吸引ポート63aが形成されている。図示しない真空ポンプ等を含む吸引源から吸引管83が延び、ポート63aに接続されている。ポート63aから連絡路63bが固定筒60の半径内側方向へ延びている。
図4(a)に示すように、固定筒60の内周面には全周にわたる溝状の吸引用環状路63cが形成されている。この環状路63cの周方向の一箇所に連絡路63bが連なっている。
軸方向路53a及び連通路53bは、冷却往復路の軸方向路51a,52a及び連通路51b,52bに対し周方向に90度ずれた位置に配置されている。
処理すべきウェハWを、図示しないフォーク状ロボットアームでカセットからピックアップし、アライメント機構にてアライメント(芯出し)する。アライメント後のウェハWを上記フォーク状ロボットアームで水平に持ち上げ、突出位置(図2の仮想線)に位置させておいたセンターパッド12に載置する。センターパッド12はウェハWより十分に小径であるので、フォーク状ロボットアームの取りしろを十分に確保することができる。ウェハWをセンターパッド12に載置した後、フォーク状ロボットアームを退避させる。また、センターパッド12用の吸引機構を駆動し、ウェハWをセンターパッド12に吸着チャックする。
上記の冷却水は、環状冷却室11a内を流通した後、コネクタ92B、中継管92P、コネクタ92A、軸方向路52a、連通路52b、環状路62c、連絡路62b、ポート62aを順次経て、冷却復路管82から排出される。
ステージ10が少なくとも一回転することにより、ウェハWの外周の全周の有機膜f2aを除去することができる。
また、パッド駆動ユニット14の昇降駆動系によってセンターパッド12を少し上昇させてウェハWの下面に当て吸着する一方、ステージ本体11によるウェハWの吸着を解除する。そして、上記昇降駆動系によってセンターパッド12を突出位置まで上昇させる。
例えば、表面処理装置は、有機膜等の一種類の膜だけを除去するものであってもよい。その場合、無機膜用処理ヘッド30は当然不要である。また、センターパッド12のための回転駆動系も不要である。
固定筒60の内周面に代えて回転筒50の外周面に溝状の環状路61c,62c,63cを形成することにしてもよい。
ステージ本体11に冷却流路のターミナルとして、環状冷却室11aに代えて、同心多重円状、放射状、渦巻き状等の冷却路を形成してもよい。
ステージのウェハ設置面は上を向いていなくてもよく、軸Lcは、垂直でなくてもよい。
W 半導体ウェハ(基材)
f1,f2 膜
f1a,f2a 外周部の不要膜
10 ステージ
11 ステージ本体
11a 環状冷却室(冷却流路のターミナル)
11b 吸着溝(吸引流路のターミナル)
12 センターパッド
40 回転駆動モータ(回転駆動手段)
50 回転筒
51a 冷却往路の軸方向路
52a 冷却復路の軸方向路
53a 吸引用軸方向路
60 固定筒
61a 冷却往路のポート
62a 冷却復路のポート
63a 吸引ポート
61c 冷却往路の環状路
62c 冷却復路の環状路
63c 吸引用環状路
61d 冷却往路用環状シール溝
62d 冷却復路用環状シール溝
63d 吸引用環状シール溝
71 冷却往路用ガスケット
72 冷却復路用ガスケット
73 吸引用ガスケット
Claims (6)
- 表面処理されるべき基材に所要の作用を及ぼすための流体を通す流路を有する表面処理用ステージ構造であって、
基材が設置される設置面と、前記流路のターミナルとが設けられたステージ本体と、
前記流路のポートが設けられた固定筒と、
前記固定筒に回転可能に挿通されるとともに前記ステージ本体と同軸に連結された回転筒と、
前記回転筒ひいては前記ステージ本体を中心軸まわりに回転させる回転駆動手段と、
を備え、前記流路が、前記固定筒の内周面又は前記回転筒の外周面に形成されて前記ポートに連なる環状路と、前記回転筒に軸方向に延びるように形成された軸方向路と、前記ステージ本体及び回転筒の外部に設けられた中継管とを含み、前記軸方向路の前記ステージ本体とは反対側の端部が前記環状路と連なり、前記軸方向路の前記ステージ本体側の端部が前記回転筒の外周面に達して前記中継管の一端部に連なり、前記中継管の他端部が前記ターミナルと連なっていることを特徴とする表面処理用ステージ構造。 - 前記表面処理が、基材の外周部を局所加熱するとともにこの局所加熱箇所に反応性ガスを接触させ、前記外周部の膜を除去するものであり、前記基材の前記外周部が前記ステージ本体の前記設置面から径方向外側に突出され、前記流路に、基材を冷却するための流体が通され、前記ターミナルが、前記ステージ本体の内部の前記回転筒より径方向外側において前記基材を冷却する室又は路であり、前記中継管の前記他端部が前記ステージ本体の前記回転筒より径方向外側の部分に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の表面処理用ステージ構造。
- 前記固定筒の内周面又は前記回転筒の外周面における前記環状路を挟んで両側には環状のシール溝が形成され、
各シール溝には、前記環状路に向いて開口する断面コ字状のガスケットが収容されていることを特徴とする請求項2に記載の表面処理用ステージ構造。 - 前記ターミナルが、前記設置面に形成された吸着溝であり、
前記ポートが、真空引きされることを特徴とする請求項1に記載の表面処理用ステージ構造。 - 前記固定筒の内周面又は前記回転筒の外周面における前記環状路を挟んで両側には環状のシール溝が形成され、
各シール溝には、前記環状路とは逆側に向いて開口する断面コ字状のガスケットが収容されていることを特徴とする請求項4に記載の表面処理用ステージ構造。 - 前記ステージ本体の中央部にセンターパッドが配置され、
前記回転筒の内側には前記センターパッドに連なるパッドシャフトが収容され、このパッドシャフトを介して前記センターパッドが軸方向に進退されることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の表面処理用ステージ構造。
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