JP2003297275A - イオンビームミリング方法およびイオンビームミリング装置 - Google Patents

イオンビームミリング方法およびイオンビームミリング装置

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JP2003297275A
JP2003297275A JP2002104337A JP2002104337A JP2003297275A JP 2003297275 A JP2003297275 A JP 2003297275A JP 2002104337 A JP2002104337 A JP 2002104337A JP 2002104337 A JP2002104337 A JP 2002104337A JP 2003297275 A JP2003297275 A JP 2003297275A
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ion beam
vacuum
holder unit
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JP2002104337A
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Koji Ishiguro
浩二 石黒
Hiroo Okawa
宏男 大川
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Hitachi High Tech Corp
Original Assignee
Hitachi High Technologies Corp
Hitachi High Tech Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術では、一定時間内のミリング処理
枚数向上が出来ない問題点と近年のミリング深さ浅溝化
による、従来装置で発生する生産能力低下、処理後のミ
リング均一性が劣化する等の問題点があった。 【解決手段】 被加工物を真空中で収納できるロードロ
ック室と、被加工物を上記ロードロック室より処理室に
真空中を搬送する手段と、被加工物を処理する処理室
と、プラズマ生成室と、上記生成室よりイオンビームを
引き出す電極等のビーム引きだし手段と、複数個の被加
工物を同時に自公転させる基板ホルダーユニットと、被
加工物とイオンビームとをある角度にするためのチルト
機構と、被加工物を自動に基板ホルダーの所定の位置に
配置する手段と、プラズマ生成用電源と、被加工物を自
動的に搬送、処理加工する制御機器を有する構造とし
た。また、基板ホルダーと基板ホルダー用磁気シールを
採用した。さらに、基板ホルダーユニットに固定された
外歯車の歯数と、自公転軸に固定された内歯車の歯数の
比を3より大きく4より小さい整数でない比とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数個の被加工物
を自公転させ同時に処理する真空プラズマ処理装置に関
する。特に、被加工物にイオンビームを照射し加工を行
うイオンビームミリング方法およびイオンビームミリン
グ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイオンビームミリング装置におい
ては、1枚の基板を自転させてエッチングする場合、そ
の基板の寸法はイオン源から照射されるイオンビームの
均一分布範囲以下にして所定の精度を確保するようにし
ている。また、複数枚の基板をエッチング処理する場合
には、基板を自転および公転させてエッチングの均一性
を確保するようにしている。このような従来のイオンビ
ームミリング装置は、例えば、特開平8−134668
号公報、特開平8−83834号公報、特開2000−
21851号公報、特開2000−301353号公報
に開示されている。
【0003】これら従来の装置では、高真空下でイオン
源内にArガス等のプラズマ生成用のガスを導入し、内
部に配置した熱電子発生用フィラメント、プラズマの壁
面での消滅を減少させるためにイオン源壁面に配置した
カスプ磁場形成用磁石により、プラズマを発生させる。
このプラズマからイオンビームを引き出す為の加速、減
速、アース電極等で構成される電極がある。また、従来
技術における基板ホルダーユニットは、通常、大気中に
あるモータに直結したカサ歯車によって、公転軸が1〜
2rpmの速度で回転するよう構成されている。この公
転軸は、両端をベアリングで支持され、その間に真空用
Xリングが配置され、その間に冷却水を通している。自
公転軸も同様な構造となっている。自公転軸に固定され
た外歯車と、基板ホルダー固定板に固定された内歯車に
より、基板ホルダーは自公転する。また、前記従来のミ
リング処理装置において、真空シールとしては、一般的
にXリングが使用されている。
【0004】図15で、従来の装置による処理フローの
一例を説明する。作業者は、新たなロットの被加工物を
処理室内の基板ホルダーユニット内基板ホルダーに搭載
する。すなわち、処理室内の基板ホルダーユニットに、
1枚または複数枚の被加工物をセットする。この後、処
理室の真空引きを始める。イオンビームを引き出すに適
した真空とする為には、時間T01、たとえば約2Hr程
度の真空引きが必要となる。
【0005】また、真空引き後も、処理室の壁面や防着
板等に吸着しているH2O等の残留ガスによりイオンビ
ームが安定せず、この状態でミリング処理を行うとミリ
ング分布の低下、全体のミリングレートの低下、等の問
題が発生する。そのため、通常は、所定の時間(T02)
だけ、プレヒート及びプレミリングを行う。すなわち、
基板ホルダー上の被加工物にイオンビームを照射しない
ように、ダミーミリングと称されるビームシャッターに
よりイオンビームを遮断する。
【0006】その後、ある時間(例えば、10分程度)後
に、基板ホルダーユニットをチルトし、被加工物にイオ
ンビームを照射して所定時間(T03)ミリング加工を行
う。ミリング終了後、基板ホルダーユニットをチルト
し、処理室の真空をリークする。そして、被加工物を処
理室内の基板ホルダーユニット内の基板ホルダーから脱
着する。このようにして、ロットIの処理、すなわち1
バッチの処理が終了する。そして、次のロットIIの加工
物を、処理室内の基板ホルダーユニット内の基板ホルダ
ーに搭載する。以下、被加工物のセット後、処理室の真
空引きを始める。このようにして、ロットIと同様なバ
ッチ処理を繰り返す。
【0007】一方、特開平5−251391号公報、特
開平6−21013号公報、特開平7−18411号公
報、特開2000−294542号公報及び特開200
1−74140号公報には、エッチング処理等を行う真
空処理装置の回転軸に、磁気シールを用いたものが開示
されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】例えばデイスク装置用
磁気ヘッド業界において、その用途は従来のパソコンに
とどまらず、デジタル家電製品、ゲーム機へと広がりを
見せており、生産量増大が必要となり、装置の一定時間
での生産量アップが要求されている。
【0009】しかし、上記のように、従来のイオンミリ
ング装置は、1バッチ処理する毎に、真空引き(T01)
や大気リーク、ダミーミリング(T02)の時間が必要
で、約3時間の時間を要している。これでは、一定時間
で処理できる枚数には限りがある。すなわち、従来の技
術では、作業者が、大気中で1枚または複数の被加工物
を、処理室内の基板ホルダーユニット上の所定位置に、
一枚一枚セットし、完了後、処理室の真空引きを行い、
真空引き完了後にミリング処理加工を行っていた。真空
引きに要する時間と、処理室真空引き後の残留ガスによ
りビームが初期の間、ビームが不安定になる為、枯らし
運転を行う必要が有り、これに要する時間が必要であっ
た。この為、一定時間内の処理枚数を増大させることは
困難である。
【0010】また、デバイス高密度化に伴い微細化のニ
ーズは高まるばかりである。高記録密度化に対応し、そ
のフライングハイトを減少させてきた。近年において
は、フライング深さ(ミリング深さ)は数十nm程度にな
ってきている。
【0011】単位時間当りの磁気ヘッドの生産性アップ
に対応する為、ミリングの浅溝加工においても、処理速
度を低下させず一定にし、短時間すなわち時間(T03)よ
りも短い時間でミリング加工処理を行うことが望まし
い。そのために、従来のミリング装置において、単位時
間当りの生産性アップと短時間で均一性の高い処理を行
う為には、自公転する基板ホルダーの回転数を増加させ
ることが考えられる。
【0012】しかし、処理数を増加させた場合、Xリン
グの磨耗量が増加し、突然、水リーク、真空リーク等の
問題が発生する。このXリングの保守は、より短周期で
行う必要が発生し、装置の生産性の低下となる。この磨
耗量が増加すれば、Xリング等の真空シールの磨耗量が
増加し、短期間で交換する必要が発生する。その結果、
メンテに伴う装置の生産能力の低下という問題が発生す
ることが予想される。
【0013】また、プラズマ源としてICPを採用し、
枚葉式でミリング処理する装置があるが、上記のような
短時間処理を行う場合、処理時のプラズマ源の安定性が
低下し、均一性の高い処理が出来なくなるといった問題
点があった。
【0014】このように、ミリング加工に関して、微細
化、高記録密度化のニーズと、生産性をアップさせると
いう要求が存在する。これに対して、従来機で対応しよ
うとしても、一定時間内での処理数を満足する事と、数
十nm程度の浅溝加工を行うものにおいて、ミリング加工
の均一性と生産性を両立する事は不可能であった。すな
わち、(1)作業者が大気中で被加工物を1枚毎に基板
ホルダーユニットにセットしていた為、1枚または1バ
ッチ分の複数枚のミリング処理毎に処理室を大気ブレー
クする必要が有った。この為、処理室の真空引きに要す
る時間、また真空引き後の残留ガスによるビームの不安
定性を回避する為、枯らし運転の時間等が必要で、装置
一定時間内でのミリング処理枚数をユーザニーズの数値
まで向上させる事が不可能であった。
【0015】(2)Xリング等の真空シールの磨耗によ
る、メンテナンス周期の低下により、装置生産能力が低
下する。
【0016】(3)短時間処理時の高均一性ミリング処
理を得る事が出来ず、ミリング加工の均一性と生産性と
の両立は不可能であった。
【0017】本発明の目的は、上記の問題点を解決し、
数十nm程度の浅溝ミリング加工に関して、高い均一性と
生産性との両立を実現する、イオンビームミリング方法
およびイオンミリング装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成する為
に、本発明においては、下記の構成としたことを特徴と
する。 (1) 被加工物を真空雰囲気で収納するロードロック
室と、前記被加工物を処理する真空処理室と、前記ロー
ドロック室と前記真空処理室間で前記被加工物を搬送す
る真空搬送手段と、前記処理室にイオンビームを供給す
るイオンビーム供給手段と、前記真空処理室内において
夫々被加工物を載置した複数個の基板ホルダーを保持す
る基板ホルダーユニットと、該基板ホルダーユニットを
傾斜させて前記被加工物と前記イオンビームとを所定の
角度に設定するためのチルト機構と、前記基板ホルダー
を自公転させる駆動手段とを備え、前記基板ホルダーユ
ニットを傾斜させた状態で、前記基板ホルダーを自公転
させながら前記複数個の被加工物を前記イオンビームに
より同時にミリング加工するように構成したイオンビー
ムミリング装置。 (2)被加工物を真空雰囲気で収納するロードロック室
と、前記被加工物を処理する真空処理室と、前記ロード
ロック室と前記真空処理室間で前記被加工物を真空雰囲
気で搬送する真空搬送手段と、前記処理室にイオンビー
ムを供給するイオンビーム供給手段と、前記真空処理室
内において複数個の被加工物を載置した複数個の基板ホ
ルダーを同時に自公転させる基板ホルダーユニットと、
該基板ホルダーユニットを傾斜させて前記被加工物と前
記イオンビームとを所定の角度に設定するためのチルト
機構と、前記基板ホルダーユニットを自公転させる駆動
手段とを備え、各基板ホルダーの駆動手段用磁気シール
を、大気中の同一密閉空間内に配置したことをイオンビ
ームミリング装置。 (3)前記各基板ホルダーを自公転させる駆動手段は、
該基板ホルダーユニットに固定された外輪歯車と、前記
基板ホルダーに固定された内輪歯車を有し、前記の外輪
歯車と内輪歯車の歯数の比比Z1/Z2を、3より大き
く4より小さい値とした。 (4)前記各基板ホルダーは、外歯車に内接する回転体
と、該回転体を前記基板ホルダーに保持するための回転
体固定金具と、一端が前記基板ホルダーに固定されたナ
ットに螺合し、他端が回転体固定金具の円弧状穴に係合
したボルトとを備えているイオンミリング装置。 (5)被加工物を真空雰囲気で収納するロードロック室
と、真空処理室内において夫々前記被加工物を載置した
複数個の基板ホルダーを保持する基板ホルダーユニット
と、該基板ホルダーユニットを傾斜させて前記被加工物
と前記イオンビームとを所定の角度に設定するためのチ
ルト機構とを備えたイオンミリング装置によるイオンビ
ームミリング方法であって、前記ロードロック室と前記
真空処理室間で前記被加工物を真空雰囲気で搬送し、前
記真空処理室内の前記基板ホルダーユニットを傾斜させ
た状態で、前記基板ホルダーを自公転させながら前記複
数個の被加工物を前記イオンビームにより同時にミリン
グ加工するイオンビームミリング方法。
【0019】本発明によれば、近年のミリング深さ浅溝
化の要求に応え、浅溝加工においてもスループットが高
く、かつ、均一性に優れたミリング処理を可能とするイ
オンミリング処理装置を提供できる。すなわち、従来装
置での一定時間内のミリング処理枚数向上が出来ない問
題点と、近年のミリング深さ浅溝化による、従来装置で
発生する生産能力低下、リング均一性の劣化等の問題
点を回避でき、一定時間内での生産能力の高い、高均一
な処理を可能とするイオンビームミリング方法およびイ
オンビームミリング装置を提供できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第一の実施例にな
るミリング装置を、図1〜図12により説明する。ま
ず、図1は、本発明の実施例になるイオンミリング装置
のブロック構成図である。図において、30は一対のロ
ードロック室であり、大気雰囲気の外部と真空雰囲気の
ミリング装置内との間で被加工物31の搬出入を行う。
32は被加工物搬送用の真空ロボット33を備えた搬送
室である。34は処理室であり、基板ホルダーユニット
14、イオン源となるプラズマを生成するプラズマ生成
室35と、このプラズマ生成室よりイオンビームを引き
出す電極36等のビーム引きだし手段と、ビームシャッ
ター45を備えている。基板ホルダーユニット14は、
複数個の被加工物を同時に搭載して自公転する。38は
ゲートバルブであり、被加工物31の搬出入や処理のた
めに、ロードロック室と搬送室、搬送室と処理室の間を
開閉する。51は各室の圧力を測定する真空ゲージ、5
2は各室を真空に排気するための真空ポンプである。
【0021】基板ホルダーユニット14の各基板ホルダ
ー1上に載置された被加工物31たとえばSiバーは、イ
オンビーム37によりミリング加工される。被加工物3
1の処理時、基板ホルダーユニット14は、チルト用軸
芯線13を中心にして傾斜される。また、モータ12及
びギアボックス18は、被加工物31の処理時、各基板
ホルダー1を公転及び自転させる。
【0022】基板ホルダーユニット14の詳細な構成例
を図2、図3に示す。図2は基板ホルダーユニットの外
観斜視図、図3は基板ホルダーユニットの縦断面図であ
る。基板ホルダー1を自公転させる為に、基板ホルダー
ユニット14に固定した外輪歯車および基板ホルダーに
固定された内輪歯車が採用されている。すなわち、基板
ホルダーユニット14は、自公転軸2に保持された基板
ホルダー1と内歯車4及び、公転軸8に保持された外歯
車を有している。6は基板ホルダー固定板であり、公転
軸8と接続されている。自公転軸2に固定された外歯車
5と基板ホルダー固定板6に固定された内歯車4によ
り、基板ホルダー1は自公転する。基板ホルダー1は、
歯車を介して自公転駆動されるので、当然のことなが
ら、基板ホルダー1の自転の回転数と公転の回転数は比
例関係にある。
【0023】7は磁気シール収納構造体であり、磁性流
体を用いた自公転用磁気シール3と公転軸用磁気シール
9とを有している。各自公転軸2は自公転用磁気シール
3により真空シールされている。また、公転軸用磁気シ
ール9により、公転軸8の真空シールが行われている。
図中、自公転用磁気シール収納構造体7の内部及び基板
ホルダーユニット14の内部は大気であるが、その他の
部分は真空である。すなわち、複数個の自公転ホルダー
用磁気シール3、9が大気中の同一密閉空間内に配置さ
れている。
【0024】16は搬送物昇降用治具、17は穴、20
はベアリングである。基板ホルダーユニット14は、処
理室34の内部にチルト用軸15を用いて固定される。
【0025】磁気シール収納構造体7を公転回転させる
磁気シールおよび公転軸を回転させるモータ、プーリ、
ベルト等の駆動系は、同一密閉空間内に配置されてい
る。すなわち、処理室34内の大気中にある基板ホルダ
ーユニット14内には、サーボモータ12が有り、プー
リ10、ベルト11を介して公転軸8にサーボモータの
回転トルクが伝達される。基板ホルダー1には、基板ホ
ルダー押さえ板61、昇降ピン受け板63、バネ64、
昇降ピン65、冷却ガス溝67が設けられている。
【0026】磁気シールの各軸には、冷却ガス、冷却媒
体を通過させる通路を設け、回転導入の導入機が設けら
れている。すなわち、公転軸8は、2箇所をベアリング
20で支持されており、モータ12によって図示のよう
に回転する。公転軸8には内部に冷却ガス及び冷却水を
通す通路が設けられており、図示されていない回転導入
機により、冷却ガス71及び冷却水23が導入される。
自公転軸2にも同様に、冷却ガス及び冷却水を通す通路
が設けられている。70は冷却水循環用のパイプであ
り、循環用のポンプに接続されている。
【0027】冷却ガス71及び冷却水23は、図示の無
い回転導入機により、自公転軸2に設けられた通路に流
入する。冷却水23は、自公転軸2内の通路を通過し、
基板ホルダー1に供給され、基板ホルダーを冷却する。
また、自公転軸2には、基板ホルダー1の表面に設けら
れた冷却ガス溝67とその上に載置された被加工物31
との間に、冷却ガス通路73を介して冷却ガス71が供
給され、この冷却ガスによる熱伝達により被加工物31
を冷却する。被加工物31は基板ホルダー1に基板ホル
ダー押さえ板61により、バネ64の反発力を利用して
固定される。
【0028】図4に、搬送冶具に載置された被加工物3
1の一例を示す。47がSiバーの搭載板、48が搬送冶
具、49がミリング処理されるSiバーである。Siバー
は、たとえば数十枚〜数百枚のSi基板で構成される。ミ
リング処理を行うSiバー49は、Siバー搭載板47に接
着材により固定されている。通常、被加工物31はこの
ような状態で顧客から加工業者に供給される。図4の例
では、Siバー搭載板47の上にSiバー49が4個ある。
このSiバー搭載板47を、ネジ等で搬送冶具48に固定
する。本願明細書では、図4に示したようなこれらの部
材全体をまとめて、被加工物31と称する。
【0029】次に、図5は、磁気シール収納構造体7と
基板ホルダー固定板6の部分に配置した被加工物昇降用
構造物43の縦断面を示している。被加工物昇降用構造
物43は、1つの基板ホルダー1に4ケ所設けられてい
る。基板ホルダー固定板6の外側は、磁性流体を用いた
真空シール44により真空となっている。これに対し、
磁気シール収納構造体7と基板ホルダー固定板6とで囲
まれた領域は、大気となっている。被加工部の着脱を行
う時に使用するピン40は、バネ42の反力により図で
は下方に保持されている。ピン40の上下にはガイド4
1が有り、昇降時の位置ブレを抑制している。本実施例
では、真空でも長時間にわたり使用できるように、ガイ
ド41には、金属にカーボンを燒結させた材料を使用し
た。
【0030】この被加工物昇降用構造物43を磁気シー
ル収納構造体7に収納する事により、昇降用治具16の
昇降時のストロークを小さくし、昇降に要する時間を短
縮化できるので、スループット向上が可能となる。ま
た、搬送の位置出しの為に、被加工物昇降用構造物43
の昇降用治具16側と昇降用治具16の上面には、各々
テーパを設けている。
【0031】図6は、本発明によるイオンミリング装置
の制御部の構成例を示す図である。53は所定のシーケ
ンスに基づきイオンミリング処理を制御するプログラム
を備えたパソコン(またはシーケンサ)である。54は
信号ケーブルである。また、51は各室に設けられた真
空ゲージ、55は傾斜角センサーである。パソコン53
は、所定のシーケンスに基づき、 プラズマ生成用のイ
オン源35やビームシャッター45の制御、排気ポンプ
などの排気系、ガス供給系、被加工物を自動的に搬送、
処理加工する制御等を行う。各ゲートバルブや搬送装置
及び真空ポンプ52も制御する。また、自公転用モータ
12やチルト機構のモータ50を駆動して被加工物31
をミリング処理する際の、自公転の速度や傾斜角を制御
する。
【0032】次に、本発明のイオンミリング装置の動作
を説明する。図7は、本発明の実施例におけるミリング
処理のシーケンスの概要を示すものである。まず、被加
工物をロードロック室1内カセットに搭載する。すなわ
ち、作業者はロードロック室30に配置されたカセット
にロットIの被加工物31をセットし、ロードロック室
1の真空引きを行う。すなわち、時間T1だけ、たとえ
ば約2Hr程度の真空引きが必要となる。しかし、これ
は、ミリング加工装置の起動時のみ必要であり、起動後
は不要となる。
【0033】次に、被加工物のマッピング、すなわちカ
セット内の被加工物の位置検出を行う。この位置検出情
報に基づいて、パソコン(またはシーケンサ)は、被加
工物に対するイオンミリング処理のシーケンスを制御す
る。
【0034】さらに、被加工物を真空ロボットによりカ
セットからホルダーに搭載する。ロードロック室30
は、真空ゲージ51によりその圧力値を監視されてい
る。ロードロック室30および搬送室32内の圧力値
が、ある設定値以下になってから、この信号がシーケン
サ、またはパソコン53に信号ケーブル54によりこの
信号が送られ、判定することにより、ロードロック室側
のゲート弁38を開にし、搬送室32内の真空ロボット
33で被加工物31を図示しないカセットから取り出
し、次に処理室34側のゲート弁38を開にして、処理
室34内の基板ホルダーユニット14内の基板ホルダー
1上に搭載する。
【0035】被加工物31は、真空ロボット33によっ
て、搬送室32より処理室34に搬入され、昇降用治具
16とこれによって移動する被加工物昇降用構造物4
0、および昇降ピン受け板63によって、所定の位置に
セッテイングされる。
【0036】次に、時間T2の間、プレヒート処理及び
プレミリングを行う。まず、プレヒート処理として、ミ
リング処理の作業に先立ち、ビームシャッター45を開
から閉にし、図示しないフィラメントに通電し、約1H
r程度、電極36を過熱し、脱ガス、および電極温度を
ある一定の温度に上昇させておく事で、ミリング処理加
工時の電極温度の大きな温度変化による、プラズマ不均
一性を低減化している。
【0037】その後、例えば処理室34を防着板の交換
のため長時間の間、大気開放した場合、必要ならば、プ
ラズマを生成し、電極36に電圧を印加して、イオンビ
ーム37を引き出し更に、電極36および処理室34を
加熱し、脱ガスを行う。この作業(プレミリング又はダ
ミーミリングと称される)は、通常20分程度行う。
【0038】この後、基板ホルダーユニットのチルトを
行う。すなわち、基板ホルダーユニット14をチルト軸
15の回りにモータ12、ギアボックス18により回転
させ、基板ホルダーユニット14を図1に示す水平状態
より約135°傾斜させ、傾斜が所定角度まで完了した
ことをセンサーで検出する。
【0039】図8は、ミリング処理用のイオンビーム3
7と、基板ホルダー1及び基板ホルダーユニット14等
の位置関係を示している。“天”は図2、図3の上方、
“地”は下方の方向を示す。を示している。処理時に
は、基板ホルダーユニット14に固定されたチルト用軸
15を、チルト軸芯13を回転中心にして回転させる。
すなわち、チルト用のサーボモータ12及びギアボック
ス18により、被加工物31をミリング処理する傾斜角
(図1の状態を0°として約135°下向き)に移動さ
せる。基板ホルダー1上に配置した被加工物31面上の
法線方向とイオンビーム37とは、45°の角度を有す
ることになる。
【0040】この状態で、プラズマ生成室35内にガス
供給系からガスを供給し、プラズマを生成し、電極間に
電圧を印加してイオンビーム37を取り出す。このイオ
ンビーム37を基板ホルダー1上の被加工物31に照射
し、ミリング加工を行う。
【0041】ミリング処理時(所要時間はT3)、各基
板ホルダー1は、公転しつつ、R=0を中心にして自転
する。例えば、基板ホルダー1は、約10rpm程度の
回転数で自転しつつ、約3rpm程度の回転数で公転す
る。基板ホルダー1の自転の回転数は10rpm〜30
rpm程度が望ましく、公転速度、換言すると公転軸8
の回転数は3〜10rpm程度が望ましい。公転軸8に
接続された磁気シール収納構造体7も公転する。自公転
用磁気シール3、公転用磁気シール9は、モータ12の
容量の最小化を図る為、起動時等のトルクが低い、低ト
ルクタイプを採用する事等の注意が必要である。また、
被加工物の処理温度を低減する為、0℃前後の冷却媒体
を流す場合には、この温度における低トルクタイプのモ
ータを採用する事が望ましい。
【0042】自公転軸2に接続された内輪歯車4と基板
ホルダーユニット14に固定された外歯車5により、基
板ホルダーは自公転する。直径(φ)150(mm)程
度の被加工物を6枚処理する場合、外歯車5はφ650
程度の大きさとなる。内歯車はφ180程度となる。本
実施例では、モジュール2の歯車を採用した。また、モ
ータ12は、定格トルクが20Nm程度の物を採用し
た。
【0043】ミリング処理の終了に伴い、基板ホルダー
ユニット14を再びチルトさせる。そして、ロットIの
被加工物を、真空ロボットによりホルダーから元のカセ
ットに搬送し、回収する。
【0044】その後、ロードロック室1の真空リークを
行い、大気圧雰囲気でロットIIの被加工物をロードロッ
ク室1内カセットから取り出し、被加工物をロードロッ
ク室2内カセットに搭載する。以下、ロット1の場合と
同様にして、被加工物のミリング処理を行う。
【0045】本発明によれば、処理室の真空引きに要す
る時間、また真空引き後の残留ガスによるビームの不安
定性を回避する為、枯らし運転の時間等は、ミリング処
理装置の起動時に1回だけ行えばよく、起動後は処理室
の真空引きや枯らし運転が不要になる。そのため、一定
時間内でのミリング処理枚数を、大幅に向上させる事が
可能となる。
【0046】また、本発明によれば、自公転用磁気シー
ルや公転用磁気シールの採用により、メンテナンス周期
が長くなり、装置生産能力が向上する。さらに、高速自
公転基板ホルダーの採用が可能となり、一定処理時間
(時間T3≪T03)内の自公転回転数を十分に大きく出
来、かつ、浅溝加工の均一性も向上する。
【0047】図9は、ミリング処理開始後一定時間経過
時点での被加工物31の表面の各点におけるミリング量
を示した図である。被加工物31の中心から外周に向か
うほど、ミリング量が減少していることがわかる。実験
によれば、ミリング時間を長くすれば、被加工物31の
中心と外周外周付近におけるミリング分布のバラツキの
差は小さくなる。
【0048】図10は、ミリング時間を横軸に、実測の
ミリングレート分布のデータを用いたシミュレーション
による、直径5インチの基板内におけるミリング分布の
バラツキを3σで表した図である。基板ホルダー1の自
転回転数N1は2rpm、N2は10rpmである。図1
0に示した通り、一定処理時間内の自転回転数N、ひい
ては自公転回転数を大きくすると、浅溝加工の均一性が
短時間で飛躍的に向上する。ミリング処理においては、
実用上、自転回転数Nを10rpm〜30rpmの範囲
とするのが望ましい。
【0049】また、本発明は、均一性の高いミリング処
理を実現するために、外歯車5の歯数Z1と、内歯車4
の歯数はZ2との比Z1/Z2を一定の範囲に設定した
ことを特徴の1つとしている。図11は、イオンビーム
照射領域と被加工物31表面のある一点(半径R=4
0、中心R=0は被加工物31の中心、図8参照)の軌
跡とを合わせた図である。外歯車5の歯数はZ1=28
8、内歯車4の歯数はZ2=88、Z1/Z2=3.27
・・・と、3以上の整数以外の数値とした。歯車のモジ
ュールは2である。イオンビーム自身が、ある分布をも
っている為、均一性の高いミリングを行うには、イオン
ビーム照射領域内を被加工物上の各点が偏り無く均一に
全ての領域を通過するのが良い。そのためには、Z1/
Z2の値を整数でない値とする必要がある。また、実用
上の取りうる歯数比は3から4程度の範囲である。Z1
/Z2=3とすると、公転回数が3の倍数で被加工物3
1上の各点は、元の位置に戻るため、均一性の高いミリ
ング処理を行う事は不可となる。
【0050】図12は、歯数比Z1/Z2を横軸に、実
測のミリングレート分布のデータを用いたシミュレーシ
ョンによる、φ5インチ基板内のミリング分布のバラツ
キを3σで表した図である。Z1/Z2が整数となる
3、4の点では分布のばらつきが、他の歯数比に比較
し、著しく低下している結果が得られた。よって、Z1
/Z2は、3から4の間の整数でない値、すなわち、
3.05〜3.95の範囲の値とする事が望ましい。
【0051】以上述べたように、本発明によれば、自公
転用磁気シールや公転用磁気シールの採用により、メン
テナンス周期が長くなり、装置生産能力が向上する。さ
らに、高速自公転基板ホルダーの採用が可能となり、一
定処理時間内の自公転回転数を十分に大きく出来、か
つ、浅溝加工の均一性も向上する。このように、本発明
によれば、短時間処理時の高均一性ミリング処理を得る
事が出来、高均一のミリング加工と生産性向上との両立
を図ることが可能となった。
【0052】次に、本発明の他の実施例を示す。図13
は、基板ホルダーユニット14の上視図である。図14
は図13の一部拡大図を示している。図示を省略した部
分については、図1の実施例と同じ構成である。25は
外歯車5に内接する回転体、26は回転体を基板ホルダ
ー6に保持するための回転体固定金具である。28は位
置調整用のボルトで、その一端は基板ホルダー6に固定
されたナットに螺合している。ボルト28の他端は回転
体固定金具の円弧状穴27に結合している。
【0053】チルト軸13回りに傾斜させた場合、公転
軸上の構造物を含む重量物による基板ホルダーユニット
14自身のねじり、公転軸8に加わる重量物による公転
軸8の撓みにより、内歯車4と外歯車5間の天地方向の
バックラシが小さくなり特に、高速回転時に支障を発生
する事が有る。これを防止するために、図13、図14
に示ように、回転体25と、これを固定する回転体固定
金具26により、重量を支えて公転軸8の変形量を低減
させ、歯車どうしのバックラッシを一定値となる構造を
とした。これにより、高速回転時も振動、騒音の発生を
抑制でき、異物の少ない、高均一なミリングを可能とで
きる。
【0054】
【発明の効果】本発明によれば、近年のミリング深さ浅
溝化の要求に応え、浅溝加工においてもスループットが
高く、かつ、均一性に優れたミリング処理を可能とする
イオンミリング処理装置を提供できる。すなわち、従来
装置での一定時間内のミリング処理枚数向上が出来ない
問題点と、近年のミリング深さ浅溝化による、従来装置
で発生する生産能力低下、リング均一性の劣化等の問
題点を回避でき、一定時間内での生産能力の高い、高均
一な処理を可能とするイオンビームミリング方法および
イオンビームミリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるイオンミリング装置の
全体構成を示す図である。
【図2】図1の実施例における基板ホルダーユニットの
斜視図である。
【図3】図1の実施例における基板ホルダーユニットの
縦断面図である。
【図4】搬送冶具に載置された被加工物の一例を示す斜
視図である。
【図5】図1の実施例における被加工物昇降用構造物の
縦断面を示す図である。
【図6】本発明のイオンミリング装置の制御部の構成例
を示す図である。
【図7】本発明の実施例におけるミリング処理のシーケ
ンスの概要を示すものである。
【図8】ミリング処理用のイオンビーム37と、基板ホ
ルダー1及び基板ホルダーユニット14等の位置関係を
示す図である。
【図9】ミリング処理開始後一定時間経過時点での被加
工物31の表面の各点におけるミリング量を示した図で
ある。
【図10】ミリング時間を横軸に、実測のミリングレー
ト分布のデータを用いたシミュレーションによる、φ5
インチ基板内のミリング分布のバラツキを3σで表した
図である。
【図11】本発明の一実施例による、イオンビーム照射
領域と、被加工物表面上のR=40の軌跡をあわせた図
である。
【図12】本発明の一実施例による、外歯車と内歯車の
比歯数比とミリング分布のばらつきの関係を示す図であ
る。
【図13】本発明の他の実施例による、基板ホルダーユ
ニットの上視図である。
【図14】本発明の他の実施例による、基板ホルダーユ
ニット内の部品の詳細を示す斜視図である。
【図15】従来のミリング処理装置による処理フローの
一例を説明する図である。
【符号の説明】
1…基板ホルダー、2…自公転軸、3…自公転用磁気シ
ール、4…内歯車、5…外歯車、6…基板ホルダー固定
板、7…磁気シール収納構造体、8…公転軸、9…公転
用磁気シール、10…プーリ、11…ベルト、12…モ
ータ、13…チルト軸芯、14…基板ホルダーユニッ
ト、15…チルト用軸、16…搬送物昇降用治具、17
…穴、18…ギアボックス、20…ベアリング、21…
Xリング、22…カサ歯車、23…冷却水、25…回転
体、26…回転体固定金具、27…円弧状穴、28…ボ
ルト、30…ロードロック室、31…被加工物、32…
搬送室、33…真空ロボット、34…処理室、35…イ
オン源、36…電極、37…イオンビーム、38…ゲー
トバルブ、40…ピン、41…ガイド、42…バネ、4
3…被加工物昇降用構造物、44…真空シール、45…
ビームシャッター、47…Siバーの搭載板、48…搬送
冶具、49…Siバー、50…モータ、51…真空ゲー
ジ、52…真空ポンプ、53…パソコン、54…信号ケ
ーブル、61…基板ホルダー押さえ板、63…昇降ピン
受け板、64…バネ、67…冷却ガス溝、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05H 1/46 H05H 1/46 A (72)発明者 大川 宏男 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立ハイテクノロジーズ設計・製造統 括本部国分事業所内 Fターム(参考) 5C001 AA01 AA05 AA06 AA07 CC07 5C030 AA06 AB05 5C034 BB06 BB09 5F031 CA02 DA01 FA01 FA11 FA12 HA56 HA59 LA07 LA13 LA14 MA32 NA05 NA09 PA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加工物を真空雰囲気で収納するロードロ
    ック室と、前記被加工物を処理する真空処理室と、前記
    ロードロック室と前記真空処理室間で前記被加工物を搬
    送する真空搬送手段と、前記処理室にイオンビームを供
    給するイオンビーム供給手段と、前記真空処理室内にお
    いて夫々被加工物を載置した複数個の基板ホルダーを保
    持する基板ホルダーユニットと、該基板ホルダーユニッ
    トを傾斜させて前記被加工物と前記イオンビームとを所
    定の角度に設定するためのチルト機構と、前記基板ホル
    ダーを自公転させる駆動手段とを備え、 前記基板ホルダーユニットを傾斜させた状態で、前記基
    板ホルダーを自公転させながら前記複数個の被加工物を
    前記イオンビームにより同時にミリング加工するように
    構成したことを特徴とするイオンビームミリング装置。
  2. 【請求項2】被加工物を真空雰囲気で収納するロードロ
    ック室と、前記被加工物を処理する真空処理室と、前記
    ロードロック室と前記真空処理室間で前記被加工物を真
    空雰囲気で搬送する真空搬送手段と、前記処理室にイオ
    ンビームを供給するイオンビーム供給手段と、前記真空
    処理室内において複数個の被加工物を載置した複数個の
    基板ホルダーを同時に自公転させる基板ホルダーユニッ
    トと、該基板ホルダーユニットを傾斜させて前記被加工
    物と前記イオンビームとを所定の角度に設定するための
    チルト機構と、前記基板ホルダーユニットを自公転させ
    る駆動手段とを備え、 各基板ホルダーの駆動手段用磁気シールを、大気中の同
    一密閉空間内に配置したことを特徴とするイオンビーム
    ミリング装置。
  3. 【請求項3】被加工物を真空雰囲気で収納するロードロ
    ック室と、真空処理室と、前記ロードロック室と前記真
    空処理室間で前記被加工物を真空雰囲気で搬送する真空
    搬送手段と、前記処理室にイオンビームを供給するイオ
    ンビーム供給手段と、前記真空処理室内において複数個
    の前記被加工物を載置したまま同時に自公転させる基板
    ホルダーユニットと、該基板ホルダーユニットを傾斜さ
    せて前記被加工物と前記イオンビームとを所定の角度に
    設定するためのチルト機構とを備え、 前記基板ホルダーユニットは、複数個の自公転する基板
    ホルダーと、前記各基板ホルダー用の磁気シールと、前
    記被加工物を冷却する為の冷却媒体及び冷却ガス等の通
    路を同一大気空間内に収納する構造物と、該構造物を真
    空中で公転させる為に大気空間内に収納された磁気シー
    ルおよび大気空間内に収納された駆動系とにより構成さ
    れることを特徴とするイオンビームミリング装置。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかにおいて、前
    記基板ホルダーユニットは、大気中の同一密閉空間内に
    配置された前記各基板ホルダー用の磁気シールと、大気
    空間内に収納された前記公転軸を回転させるモータ等の
    駆動系とを有し、 前記磁気シールおよび前記駆動系を同一密閉空間内に配
    置したことを特徴とするイオンビームミリング装置。
  5. 【請求項5】請求項4において、前記磁気シールの各軸
    に、冷却ガス、冷却媒体を通過させる通路を設けるとと
    もに、回転導入機を設けたことを特徴とするイオンビー
    ムミリング装置。
  6. 【請求項6】請求項1ないし5のいずれかにおいて、前
    記各基板ホルダーを自公転させる駆動手段は、該基板ホ
    ルダーユニットに固定された外輪歯車と、前記基板ホル
    ダーに固定された内輪歯車を有することを特徴とするイ
    オンビームミリング装置。
  7. 【請求項7】請求項6において、前記の外輪歯車と内輪
    歯車の歯数の比比Z1/Z2を、3より大きく4より小
    さい値としたことを特徴とするイオンミリング装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし7のいずれかにおいて、前
    記各基板ホルダーは、外歯車に内接する回転体と、該回
    転体を前記基板ホルダーに保持するための回転体固定金
    具と、一端が前記基板ホルダーに固定されたナットに螺
    合し、他端が回転体固定金具の円弧状穴に係合したボル
    トとを備えたことを特徴とするイオンミリング装置。
  9. 【請求項9】前記真空処理室内において複数個の被加工
    物を載置したまま各基板ホルダーを同時に自公転させる
    イオンビームミリング装置用の基板ホルダーユニットで
    あって、前記基板ホルダーを自公転させる駆動手段は、
    該基板ホルダーユニットに固定された外輪歯車と、前記
    基板ホルダーに固定された内輪歯車を有し、前記の外輪
    歯車と内輪歯車の歯数の比比Z1/Z2を、3より大き
    く4より小さい値としたことを特徴とする基板ホルダー
    ユニット。
  10. 【請求項10】被加工物を真空雰囲気で収納するロード
    ロック室と、真空処理室内において夫々前記被加工物を
    載置した複数個の基板ホルダーを保持する基板ホルダー
    ユニットと、該基板ホルダーユニットを傾斜させて前記
    被加工物と前記イオンビームとを所定の角度に設定する
    ためのチルト機構とを備えたイオンミリング装置による
    イオンビームミリング方法であって、 前記ロードロック室と前記真空処理室間で前記被加工物
    を真空雰囲気で搬送し、 前記真空処理室内の前記基板ホルダーユニットを傾斜さ
    せた状態で、前記基板ホルダーを自公転させながら前記
    複数個の被加工物を前記イオンビームにより同時にミリ
    ング加工することを特徴とするイオンビームミリング方
    法。
  11. 【請求項11】被加工物を真空中で収納するロードロッ
    ク室と、前記被加工物を処理する処理室と、前記被加工
    物を前記ロードロック室と前記処理室間で真空中を搬送
    する真空搬送手段と、前記処理室内において複数個の被
    加工物を載置したまま同時に自公転させる基板ホルダー
    ユニットと、該基板ホルダーユニットを傾斜させて前記
    被加工物と前記イオンビームとを所定の角度に設定する
    ためのチルト機構とを備えたイオンミリング装置による
    イオンビームミリング方法であって、 前記被加工物を基板ホルダー上の所定の位置に配置し、 前記基板ホルダーを10rpm〜30rpmの範囲で自転させ
    ながら公転させつつ、前記複数個の被加工物を前記イオ
    ンビームにより同時にミリング加工することを特徴とす
    るイオンビームミリング方法。
  12. 【請求項12】被加工物を真空中で収納するロードロッ
    ク室と、前記被加工物を処理する処理室と、前記被加工
    物を前記ロードロック室と前記処理室間で真空中を搬送
    する真空搬送手段と、前記処理室内において複数個の被
    加工物を載置したまま同時に自公転させる基板ホルダー
    ユニットと、該基板ホルダーユニットを傾斜させて前記
    被加工物と前記イオンビームとを所定の角度に設定する
    ためのチルト機構とを備えたイオンミリング装置による
    イオンビームミリング方法であって、 被加工物をロードロック室内のカセットに搭載し、該ロ
    ードロック室の真空引きを行い、 前記被加工物のマッピングを行い、 前記被加工物を真空ロボットによりカセットからホルダ
    ーに搭載し、 前記被加工物を真空ロボットによって、前記処理室に搬
    入し、 プレヒート処理及びプレミリングを行い、 前記基板ホルダーユニットのチルトを行い、 前記プラズマ生成室内にガス供給系からガスを供給し、
    電極間に電圧を印加してプラズマイオンを生成させ、前
    記基板ホルダーを自公転させながら、該基板ホルダー上
    の前記被加工物に照射して、ミリング加工を行い、 前記ミリング処理の終了に伴い、前記基板ホルダーユニ
    ットを再びチルトさせ、前記被加工物を、前記真空ロボ
    ットにより前記ホルダーから元のカセットに搬送して、
    回収することを特徴とするイオンビームミリング方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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