JP4809575B2 - 土木構造物用セメント組成物及びこれを用いたコンクリート製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スチレン・アクリル系ポリマーを含むセメント組成物と、該セメント組成物を用いたコンクリート製品に関する。なお、本発明では、モルタル製品を含めてコンクリート製品という。
【0002】
【従来の技術】
コンクリートを所定形状の型枠に流し込み、これを硬化したモルタル製品又はコンクリート製品は、例えば、コンクリート建物の壁を構成するプレキャストパネルや、ハンドホール、マンホール、カルバート等各種の建築物や土木構造物に使用されている。そして、近年、例えば、1200B×1600H×1600Lの寸法(単位はmmである)のハンドホール等の大型のコンクリート製品が開発されている。
【0003】
上記大型ハンドホール等の大型のコンクリート製品では、その製造や運搬等に非常に手間がかかる。そのために、該大型のコンクリート製品では、一般に分割成形が行われている。該分割成形では、製品のパーツを設置現場まで運搬し、接着して完成品とする必要があり、コンクリート同士の接着性が高いことが求められる。
また、パーツの運搬や接着の際の手間を低減するために、高強度(特に、高曲げ強度)のコンクリートを使用して、部材厚を薄くすることによる軽量化も求められている。
そのため、上記ハンドホール等の大型のコンクリート製品の製造においては、従来より、レジンコンクリートが使用されていた(例えば、非特許文献1参照)。
【0004】
【非特許文献1】
清水茂夫著「実用レジンコンクリート」山海堂、昭和54年10月20日、193−194頁
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、レジンコンクリートは、その製造に特別な設備や管理が必要であり、非常に手間のかかるものであった。また、レジンコンクリートは、非常に高価であるという問題もあった。
そのため、本発明においては、レジンコンクリート製品に比べて製造が容易なうえ安価であり、かつ、大型ハンドホール等の大型のコンクリート製品の製造にも好適に適用できるセメント組成物及びこのセメント組成物を用いたコンクリート製品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定の材料を組み合わせたセメント組成物及びこれを用いて製造されたコンクリート製品であれば、上記課題を解決することができるとの知見を得、本発明に到達した。
【0008】
即ち、本発明は、少なくとも、セメント、骨材、セメント以外の粉末、高性能減水剤又は高性能AE減水剤、スチレン・アクリル系ポリマーを含み、前記骨材が、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂又はこれらの混合物である細骨材を単独で使用する骨材であるか、又は川砂利、陸砂利、海砂利、砕石又はこれらの混合物である粗骨材と前記細骨材とを組み合わせて使用する骨材であり、前記セメント以外の粉末が、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末およびシリカフュームから選ばれる1種以上の粉末であり、前記高性能減水剤又は高性能AE減水剤が、ナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、メラミン系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤であり、前記細骨材を単独で使用する場合、前記細骨材の配合量が、前記セメント100質量部に対して50〜250質量部であり、前記粗骨材と前記細骨材とを組み合わせて使用する場合、前記粗骨材の配合量が、前記セメント100質量部に対して50〜200質量部、前記細骨材の配合量が、前記セメント100質量部に対して50〜200質量部であり、前記高炉スラグ粉末を使用する場合、前記高炉スラグの配合量が、前記セメント100質量部に対して200質量部以下であり、前記フライアッシュ、前記石灰石粉末又は珪石粉末を使用する場合、前記フライアッシュ、前記石灰石粉末又は珪石粉末の配合量が、前記セメント100質量部に対して100質量部以下であり、前記シリカフュームを使用する場合、前記シリカフュームの配合量が、前記セメント100質量部に対して50質量部以下であり、前記高性能減水剤又は高性能AE減水剤の配合量が、前記セメント100質量部に対して固形分換算で2.0質量部以下であり、前記スチレン・アクリル系ポリマーの配合量が、前記セメント100質量部に対して固形分換算で8〜17質量部であることを特徴とする土木構造物用セメント組成物(以下、「セメント組成物」と略す。)(請求項1)。前記セメント組成物を用いることにより、レジンコンクリート製品に比べて製造が容易なうえ安価であるコンクリート製品を製造することができる。また、前記セメント組成物は、大型製品の製造にも適している。
本発明のセメント組成物においては、強度発現性(特に、曲げ強度)の向上等の観点から、石膏(請求項2)を含むことが好ましい。
【0009】
さらに、本発明は、請求項1又は請求項2のいずれかに記載のセメント組成物と、前記セメント組成物中の前記セメント及び前記セメント以外の粉末の合計量100質量部に対して10〜30質量部の水との配合物の硬化体からなることを特徴とするコンクリート製品である(請求項3)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
まず、本発明のセメント組成物の材料及びその配合割合を説明する。
(1)セメント
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の各種ポルトランドセメントやホワイトセメント、アルミナセメント、さらには都市ゴミ焼却灰・下水汚泥焼却灰等の廃棄物を原料として利用したエコセメントが挙げられる。
本発明においては、早期強度発現性の観点から、セメントとして、普通ポルトランドセメント又は早強ポルトランドセメントを使用することが好ましく、早強ポルトランドセメントを使用することが特に好ましい。
【0011】
(2)骨材
骨材としては、<1>細骨材を単独で、又は<2>細骨材と粗骨材を組み合わせて使用することができる。細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂又はこれらの混合物を使用することができる。粗骨材としては、川砂利、陸砂利、海砂利、砕石又はこれらの混合物を使用することができる。
骨材の配合量は、
<1>細骨材を単独で使用する場合は、セメント100質量部に対して50〜250質量部であり、100〜200質量部が好ましい。細骨材の配合量がセメント100質量部に対して50質量部未満では、硬化体のひび割れ抵抗性が低下し、耐久性が低下するので好ましくない。一方、細骨材の配合量がセメント100質量部に対して250質量部を越えると、配合物の流動性が低く作業性が低下するうえ、硬化体の曲げ強度も低下するので好ましくない。
<2>細骨材と粗骨材を組み合わせて使用する場合は、セメント100質量部に対して細骨材50〜200質量部、粗骨材50〜200質量部であり、細骨材60〜180質量部、粗骨材60〜150質量部が好ましい。細骨材および粗骨材の配合量が前記範囲外では、配合物の流動性が低く作業性が低下する、硬化体のひび割れ抵抗性が低下し耐久性が低下する、硬化体の曲げ強度が低下する等の欠点があるので好ましくない。
【0012】
(3)スチレン・アクリル系ポリマー
本発明においては、強度発現性の観点から、スチレン・アクリル系ポリマーを使用する。
スチレン・アクリル系ポリマーの配合量は、セメント100質量部に対して固形分換算で8〜17質量部である。水性ポリマーの配合量(固形分換算)がセメント100質量部に対して8質量部未満では、硬化体の曲げ強度が低下するので好ましくない。また、硬化体同士の接着性も低くなり好ましくない。水性ポリマーの配合量がセメント100質量部に対して17質量部を越えると、配合物の粘性が高くなり作業性が低下するうえ、コストも高くなるので好ましくない。
なお、本発明においては、配合物の流動性や硬化後の強度発現性、硬化体同士の接着性等の観点から、スチレン・アクリル系ポリマーは平均粒子径が0.2〜0.3μmのものを使用することが好ましい。
【0013】
本発明においては、上記材料に加えて、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末およびシリカフュームから選ばれる1種以上の粉末を使用することは、強度発現性を向上できるので好ましいことである。
高炉スラグ粉末としては、配合物の流動性や硬化後の強度発現性、さらにはコスト等の観点から、ブレーン比表面積が3000〜10000cm2/gのものを使用することが好ましく、5000〜9500cm2/gのものを使用することがより好ましく、6000〜9000cm2/gのものを使用することが特に好ましい。
フライアッシュ、石灰石粉末又は珪石粉末としては、配合物の流動性や硬化後の強度発現性、さらにはコスト等の観点から、ブレーン比表面積が2000〜10000cm2/gのものを使用することが好ましく、3000〜8000cm2/gのものを使用することがより好ましい。
シリカフュームとしては、配合物の流動性や硬化後の強度発現性等の観点から、BET比表面積が5〜20m2/gのものを使用することが好ましい。
【0014】
上記粉末の配合量は、
高炉スラグ粉末を使用する場合は、配合物の流動性や硬化後の強度発現性等の観点から、セメント100質量部に対して200質量部以下であり、40〜170質量部が好ましく、50〜150質量部が特に好ましい。
フライアッシュ、石灰石粉末又は珪石粉末を使用する場合は、配合物の流動性や硬化後の強度発現性等の観点から、セメント100質量部に対して100質量部以下であり、10〜90質量部が好ましく、20〜80質量部が特に好ましい。
シリカフュームを使用する場合は、配合物の流動性や硬化後の強度発現性等の観点から、セメント100質量部に対して50質量部以下であり、5〜45質量部が好ましく、10〜40質量部が特に好ましい。
なお、本発明においては、上記粉末としては、硬化後の強度発現性(特に、曲げ強度)から、高炉スラグ粉末を使用することが好ましい。
【0015】
本発明においては、石膏を使用することは、強度発現性を向上できるので好ましいことである。
石膏としては、無水石膏、半水石膏、2水石膏又はこれらの混合物を使用することができる。本発明においては、強度発現性の観点から、無水石膏を使用することが好ましい。
石膏は、配合物の流動性や硬化後の強度発現性、さらにはコスト等の観点から、ブレーン比表面積が3000〜10000cm2/gのものを使用することが好ましい。
石膏の配合量は、強度発現性等の観点から、セメント100質量部に対して15質量部以下が好ましく、3〜13質量部がより好ましく、5〜10質量部が特に好ましい。
【0016】
本発明においては、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することは、配合物の流動性を高めて作業性を向上できるので好ましいことである。
高性能減水剤又は高性能AE減水剤としては、ナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、メラミン系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することができる。本発明においては、配合物の流動性や硬化後の強度発現性等の観点から、ナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましい。
高性能減水剤又は高性能AE減水剤の配合量は、セメント100質量部に対して、固形分換算で2.0質量部以下であり、0.05〜1.5質量部が好ましく、0.1〜1.0質量部が特に好ましい。セメント100質量部に対して、高性能減水剤又は高性能AE減水剤の配合量(固形分換算)が2.0質量部を越えると、硬化後の強度発現性が低下するので好ましくない。
なお、高性能減水剤又は高性能AE減水剤は、液状又は粉末状どちらでも使用可能である。
【0017】
次に、本発明のコンクリート製品について説明する。
本発明のコンクリート製品は、前記セメント組成物と水との配合物の硬化体からなるものである。ここで、配合物の混練方法は、特に限定するものではなく、例えば、各材料をそれぞれ個別にミキサに投入し混練する、などの方法が挙げられる。
混練に用いるミキサは、通常のコンクリートの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例えば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ等が用いられる。
なお、水の配合量は、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末およびシリカフュームから選ばれる1種以上の粉末(以降、粉末と称す)とセメントとの合計量100質量部に対して10〜30質量部であり、好ましくは15〜28質量部である。セメントと粉末の合計量100質量部に対して、水量が10質量部未満では、混練が困難になるとともに、配合物の流動性が低く作業性が低下するので好ましくない。セメントと粉末の合計量100質量部に対して、水量が30質量部を超えると、強度発現性が低下するので好ましくない。
【0018】
混練後、所定の型枠に配合物を投入して成形し、その後、養生して硬化させる。
型枠への投入方法は、特に限定するものではなく、例えば、流し込み等で行えばよい。また、成形方法も、特に限定するものではなく、例えば、振動成形等を行えばよい。さらに、養生方法も、特に限定するものではなく、例えば、気中養生や蒸気養生等を行えば良い。
【0019】
本発明のセメント組成物と水との配合物は、流動性に優れるものであり、型枠への投入等の作業が容易である。
また、上記配合物の硬化体は、セメント、骨材、スチレン・アクリル系ポリマー、セメント以外の粉末、(必要に応じて石膏)、高性能減水剤又は高性能AE減水剤、及び水を混練し、養生して得られるものであり、該硬化体からなる本発明のコンクリート製品は、レジンコンクリート製品に比べて製造が容易なうえ安価である。
また、上記配合物の硬化体は、高強度(70N/mm2以上の圧縮強度と13N/mm2以上の曲げ強度)を発現するものであり、該硬化体からなる本発明のコンクリート製品では、その部材厚を薄くすることができるので軽量化が可能であり、運搬等の作業も容易となる。
また、上記配合物の硬化体は、該硬化体同士の接着性にも優れる。
従って、本発明のセメント組成物及びコンクリート製品は、大型製品の製造にも適している。
【0020】
【試験例】
以下、試験例により本発明を説明する。
1.使用材料
以下に示す材料を使用した。
1)セメント;早強ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製)
2)細骨材;静岡県小笠産陸砂(表乾比重:2.60、FM:2.88、吸水率:1.63%)
3)スチレン・アクリル系ポリマー;ヘキスト合成(株)製「モビニール LDM6880」(スチレン・アクリル系共重合エマルション、平均粒子径0.2〜0.3μm、固形分濃度50%)
4)水;水道水
5)石膏;無水石膏(ブレーン比表面積が5000cm2/g)
6)高性能減水剤;
A:花王(株)製「マイティ100」(ナフタレンスルホン酸系)
B:太平洋セメント(株)製「コアフローCP300」(ポリカルボン酸系)
C:(株)エヌエムビー製「レオビルト8000ES」(ポリカルボン系)
7)高炉スラグ粉末;第1セメント(株)製「ファインセラメント10A」(ブレーン 比表面積が8000cm2/g)
【0021】
2.配合及び混練
前記材料を使用し、表1に示す配合にしたがって各材料を2軸強制練りミキサ(0.1m3)に一括投入し、2分間混練し、配合物を調製した。
【0022】
【表1】
【0023】
3.評価
1)フロー値
試験例1〜15の配合物のフロー値を、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において、15回の落下運動を行わないで測定した。
2)曲げ強度
試験例1〜15の配合物を4×4×16cmの型枠に流し込み、20℃で2時間前置き後65℃で3時間蒸気養生した。その後、さらに20℃で28日間気中養生した後、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)10.強さ試験」に記載される方法に準じて曲げ強度を測定した。
3)圧縮強度
試験例1〜15の配合物を4×4×16cmの型枠に流し込み、20℃で2時間前置き後65℃で3時間蒸気養生した。その後、さらに20℃で28日間気中養生した後、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)10.強さ試験」に記載される方法に準じて圧縮強度を測定した。
4)接着性
<1>硬化体自身の接着性
各配合物を10×10×20cmの型枠に流し込み、20℃で2時間前置き後65℃で3時間蒸気養生した。その後、さらに20℃で1日間気中養生して10×10×20cmの硬化体を調製した。該硬化体を10×10×40cmの型枠に配置し、該型枠内の空いているスペース(10×10×20cm)に同配合の配合物を流し込み、20℃で2時間前置き後65℃で3時間蒸気養生した。その後、さらに20℃で28日間気中養生して10×10×40cmの硬化体を調製した。硬化体を「JIS A 1106(コンクリートの曲げ強度試験方法)」に記載される方法に準じて曲げ強度を測定し、硬化体自身の接着性を評価した。
<2>接着剤を使用した場合の接着性
各配合物を10×10×20cmの型枠に流し込み、20℃で2時間前置き後65℃で3時間蒸気養生した。その後、さらに20℃で1日間気中養生して10×10×20cmの硬化体を調製した。該硬化体を2液性のエポキシ樹脂を用いて接着し、10×10×40cmの硬化体を調製した。硬化体を「JIS A 1106(コンクリートの曲げ強度試験方法)」に記載される方法に準じて曲げ強度を測定し、接着剤を使用した場合の接着性を評価した。
その結果を表2に示す。
【0024】
【表2】
【0025】
表2から、本発明のセメント組成物を用いたコンクリート製品(試験例1〜3、試験例5〜6、試験例8〜14)では、70N/mm2以上の圧縮強度と13N/mm2以上の曲げ強度を発現するうえ、接着性にも優れていることが分かる。また、高炉スラグ粉末を使用することにより、流動性と曲げ強度が向上することが分かる。
一方、スチレン・アクリル系ポリマーを含まないセメント組成物を用いた試験例4、7、15のコンクリート製品では、曲げ強度が小さいうえ、接着性が悪かった。
【0026】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のセメント組成物と水との配合物は、流動性に優れるものであり、型枠への投入等の作業が容易である。
また、上記配合物の硬化体は、セメント、骨材、スチレン・アクリル系ポリマー(必要に応じて、高炉スラグ粉末等の粉末、石膏、高性能減水剤又は高性能AE減水剤)及び水を混練し、養生して得られるものであり、該硬化体からなる本発明のコンクリート製品は、レジンコンクリート製品に比べて製造が容易なうえ安価である。
また、上記配合物の硬化体は、高強度(70N/mm2以上の圧縮強度と13N/mm2以上の曲げ強度)を発現するものであり、該硬化体からなる本発明のコンクリート製品では、その部材厚を薄くすることができるので軽量化が可能であり、運搬等の作業も容易となる。
また、上記配合物の硬化体は、該硬化体同士の接着性にも優れるものである。
従って、本発明のセメント組成物及びコンクリート製品では、大型製品の製造にも適している。
Claims (3)
- 少なくとも、セメント、骨材、セメント以外の粉末、高性能減水剤又は高性能AE減水剤、スチレン・アクリル系ポリマーを含み、
前記骨材が、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂又はこれらの混合物である細骨材を単独で使用する骨材であるか、又は川砂利、陸砂利、海砂利、砕石又はこれらの混合物である粗骨材と前記細骨材とを組み合わせて使用する骨材であり、
前記セメント以外の粉末が、高炉スラグ粉末、フライアッシュ、石灰石粉末、珪石粉末およびシリカフュームから選ばれる1種以上の粉末であり、
前記高性能減水剤又は高性能AE減水剤が、ナフタレンスルホン酸系、ポリカルボン酸系、メラミン系の高性能減水剤又は高性能AE減水剤であり、
前記細骨材を単独で使用する場合、前記細骨材の配合量が、前記セメント100質量部に対して50〜250質量部であり、前記粗骨材と前記細骨材とを組み合わせて使用する場合、前記粗骨材の配合量が、前記セメント100質量部に対して50〜200質量部、前記細骨材の配合量が、前記セメント100質量部に対して50〜200質量部であり、
前記高炉スラグ粉末を使用する場合、前記高炉スラグの配合量が、前記セメント100質量部に対して200質量部以下であり、前記フライアッシュ、前記石灰石粉末又は珪石粉末を使用する場合、前記フライアッシュ、前記石灰石粉末又は珪石粉末の配合量が、前記セメント100質量部に対して100質量部以下であり、前記シリカフュームを使用する場合、前記シリカフュームの配合量が、前記セメント100質量部に対して50質量部以下であり、
前記高性能減水剤又は高性能AE減水剤の配合量が、前記セメント100質量部に対して固形分換算で2.0質量部以下であり、
前記スチレン・アクリル系ポリマーの配合量が、前記セメント100質量部に対して固形分換算で8〜17質量部である
ことを特徴とする土木構造物用セメント組成物。 - 石膏を含む請求項1記載の土木構造物用セメント組成物。
- 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の土木構造物用セメント組成物と、前記土木構造物用セメント組成物中の前記セメント及び前記セメント以外の粉末の合計量100質量部に対して10〜30質量部の水との配合物の硬化体からなることを特徴とするコンクリート製品。
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