JP3320785B2 - 吹き付け下地調整用調合ポリマーセメントモルタル粉末状組成物及び吹き付け下地調整施工法 - Google Patents

吹き付け下地調整用調合ポリマーセメントモルタル粉末状組成物及び吹き付け下地調整施工法

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JP3320785B2 JP22313992A JP22313992A JP3320785B2 JP 3320785 B2 JP3320785 B2 JP 3320785B2 JP 22313992 A JP22313992 A JP 22313992A JP 22313992 A JP22313992 A JP 22313992A JP 3320785 B2 JP3320785 B2 JP 3320785B2
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    • C04B2111/00482Coating or impregnation materials

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンクリート躯体にタ
イルや塗料を施工する前処理として行なわれる下地調整
用の既調合ポリマーセメントモルタル粉末状組成物及び
下地調整施工法に関する。
【0002】
【従来の技術】ビルなどのコンクリート躯体の外装内装
には、コンクリート躯体に前処理として下地調整を行な
い、その上に美観を与えるためにタイルあるいは塗料が
施工される。下地調整にはセメントモルタル組成物が使
用され、従来は左官工事としてコテ塗りが行なわれてい
た。近年、骨材の品質低下、混和剤の誤用などによる下
地性能の低下が大きな問題となっている。性能の低下
は、コンクリート躯体と下地セメントモルタルとの界面
で剥離を生じ、剥落事故の原因となるため強く改善が求
められている。特に、下地調整施工法の省人化と作業標
準化のために吹き付け機による機械化下地調整施工法の
改善が注目されている。
【0003】下地調整用のセメントモルタル組成物とし
ては、ポリマーセメントモルタル組成物が用いられ、ポ
リマーとして合成樹脂エマルジョンが使用されている。
合成樹脂エマルジョンは液状であり、現場で調合しなけ
ればならず、作業標準化が難しい。また、従来の組成物
は吹き付け作業性が充分ではなく、吹き付けた下地調整
層が均一でなかったり、「ダレ」や「ブリージング」が
起こりやすく、吹き付け後、木ゴテまたは竹ぐし等を用
いる調整処理が必要であった。
【0004】特開平3−285858には、法面、トン
ネル内面の補強保護のためのセメント、ボラゾン粉末、
短繊維、合成樹脂粉末の既調合吹付施工用のセメント調
合物が記載されているが、合成樹脂粉末の使用量が少な
く、コンクリート躯体ヘの接着性及び耐久性に問題があ
った。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】吹き付け機による機械
化下地調整施工法において使用するセメントモルタル組
成物に求められる条件として特に重要なものとしては、 (i) 吹き付けた下地調整層にダレを生じないこと、 (ii) 吹き付けた下地調整層が基材に確実に付着する
こと、 (iii) モルタル組成物が均一に吹き付けられること、 (iv) 作業標準化が容易であること、 などがある。しかしながら、これらの条件を満足するポ
リマーセメントモルタル組成物は、いまだ知られていな
い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、今般、セメ
ントと珪砂の組成物に再乳化性粉末樹脂とセルロース誘
導体を加え、所望により他の構成材料を加えた組成物
が、下地調整用調合ポリマーセメントモルタル粉末状組
成物として優れていることを見いだした。本発明はかか
る知見にもとづくものである。本発明による吹き付け下
地調整用調合ポリマーセメントモルタル粉末状組成物
は、 (A)普通または早強ポルトランドセメント 100重量部 (B)珪砂 50〜200重量部 (C)再乳化性粉末樹脂 5〜20重量部 [ここで、該再乳化性粉末樹脂は、 (a)水溶性高分子化合物を保護コロイドとして重合し
たガラス転移点が20℃以下のビニル系合成樹脂の水性
エマルジョンと (b)抗粘結剤とを噴霧乾燥させて得られるものであ
る]、 (D)2重量%の水溶液の粘度が10,000〜50,0
00センチポイズであり、粘度比が0.02以下であ
る、セルロース誘導体 0.1〜0.5重量部 (E)所望により、粉末添加剤、繊維、および軽量骨材
からなる群から選択される構成材料の1または2以上を
混合調整したものである。本発明の好ましい態様によれ
ば、前記抗粘結剤は、無機粉末および/またはガラス転
移点が80℃以上のビニル系合成樹脂の水性エマルジョ
ンである。本発明の一つの好ましい態様によれば、前記
(D)項のセルロース誘導体は、メチルセルロースまた
はメチルヒドロキシエチルセルロースである。また本発
明の別の一つの好ましい態様によれば、前記セルロース
誘導体の粒子径は0.2mm以下である。本発明の別の態
様によれば、前記した吹き付け下地調整用調合ポリマー
セメントモルタル粉末状組成物を水と混練して、コンク
リート面へ吹き付けることにより、タイル下地または塗
料下地を形成させることを含んでなる吹き付け下地調整
施工法が提供される。本発明の別の好ましい態様によれ
ば、前記吹き付け下地調整施工法において、コンクリー
ト面への吹き付けを、スネーク式モルタルポンプにより
行うことが好ましい。
【0007】
【発明の具体的説明】吹き付け下地調整用調合ポリマー
セメントモルタル粉末状組成物には (1) 吹き付けた下地調整層にダレを生じないこと、 (2) 吹き付けた下地調整層が基材に確実に付着する
こと、 (3) モルタル組成物が均一に吹き付けられること が要求される。
【0008】(1)のダレを生じないためにはモルタル
組成物の粘度を高める必要があり、高粘度のセルロース
誘導体を使用することやセルロース誘導体の使用量を多
くすることが考えられる。しかしながら、モルタル組成
物の粘度を単に高めただけでは、ダレの発生は防止出来
ても吹き付け時の粘度も高くなり、モルタル組成物が均
一に吹き付けられなくなり、(3)の問題が解決出来な
い。つまり、ダレを生じないためには高粘度が必要であ
り、モルタル組成物が均一に吹き付けるためには低粘度
であるという性質が吹き付け用モルタル組成物に求めら
れる。本発明者はモルタル組成物のダレのずり速度と吹
き付けられる時のずり速度が異なることに着目し、セル
ロース誘導体を鋭意研究した結果、セルロース誘導体の
2重量%水溶液の粘度が10,000〜50,000セ
ンチポイズであり、粘度比が0.02以下であるセルロ
ース誘導体を用いることにより、モルタル組成物が均一
に吹き付けられ、且つダレを生じないことを見出した。
粘度比は次の計算式、 で求めた。
【0009】調合ポリマーセメントモルタル粉末状組成
物では、水と混練後直ちにセメントの水和反応が起るの
で、水と混練後すぐに使用される。そのためセルロース
誘導体を出来るだけ早く水に溶解することが好ましく、
セルロース誘導体の粒子径は、0.2mm以下の微粒子
のものが好ましい。セルロース誘導体の粘度比が0.0
2以下であるということは、ずり速度10(1/s)
の粘度が、ずり速度10−1(1/s)の粘度の50分
の1以下に下るものとなります。従って、モルタル組成
物のダレの低いずり速度では、ダレを生じない高粘度を
有し、しかも吹き付けられる時の高いずり速度では低粘
度となるため、均一な吹き付けが行なえる。
【0010】次に(2)の問題について説明する。吹き
付けた下地調整層が基材に確実に付着するためにはブリ
ージングを起こさないことが必要である。ブリージング
とは吹き付けたセメントモルタル組成物からの水の分離
現象であり、これが発生すると分離した水の膜により吹
き付けたセメントモルタル層と基体との密着力が低下す
る。このため通常のセメントモルタル吹き付け材では空
気連行剤を配合することが行なわれている。本発明で使
用するセルロース誘導体は空気連行作用を有しブリージ
ング防止効果があるが、セルロース誘導体だけでは下地
調整層のコンクリート躯体に対する密着力が充分でない
ので再乳化性粉末樹脂を配合する。
【0011】本発明に使用される(A)普通または早強
ポルトランドセメントとしては、従来より下地調整用に
用いられているセメントである。本発明に使用される
(B)珪砂としては、特に限定されないが、粒子径が
0.1〜1.2mmの珪砂が好ましい。珪砂の使用量は
セメント100重量部に対して50〜200重量部であ
る。50重量部以下では、乾燥による収縮が大きく下地
調整層にクラック、亀裂が生じやすい。また、200重
量部以上では、下地調整用調合ポリマーセメントモルタ
ルとしての強度が低下する。
【0012】本発明に使用される(C)再乳化性粉末樹
脂は、水の存在によって容易に乳化し、接着性を有する
エマルジョンとなるものである。特に、水溶性高分子化
合物を保護コロイドとして重合したビニル系水性合成樹
脂エマルジョンであって噴霧乾燥することによって再乳
化性粉末となるガラス転移点が20℃以下のビニル系水
性合成樹脂のエマルジョンを抗粘結剤とともに噴霧乾燥
して得た再乳化性粉末樹脂が使用される。
【0013】ビニル系単量体としては特に限定されない
が、酢酸ビニル、バーサテイク酸ビニルエステル、アク
リル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン、塩
化ビニル等の重合体や共重合体が例示される。特にエチ
レン−酢酸ビニル共重合体および酢酸ビニル−バーサテ
イク酸ビニルエステル共重合体、(メタ)アクリル酸エ
ステルの共重合体が好ましい。再乳化したエマルジョン
が接着性を有するためには、再乳化性粉末となるビニル
系合成樹脂水性エマルジョンのビニル系合成樹脂のガラ
ス転移点は20℃以下である必要があり、特に0℃以下
であることが好ましい。ガラス転移点が0℃以下であれ
ば通常の室温および外気温度で下地調整作業が行なえる
からである。
【0014】ビニル系合成樹脂のガラス転移点が20℃
を越えると接着性が不充分であり、コンクリート躯体へ
の密着力が不充分となる。ガラス転移点が20℃以下の
ビニル系水性合成樹脂のエマルジョンを単独で噴霧乾燥
するとビニル系合成樹脂粒子同士が粘結してブロック化
し、粉末が得られないため、抗粘結剤が必要である。抗
粘結剤としては、シリカ、炭酸カルシウム、珪酸アルミ
ニウムなどの平均粒子径0.01〜0.5μmの無機微
粉末が使用される。抗粘結剤として無機微粉末の代わり
にガラス転移点が80℃以上のビニル系合成樹脂の水性
エマルジョンを使用することも出来る。
【0015】再乳化性粉末樹脂の使用量はセメント10
0重量部に対して5〜20重量部である。5重量部以下
ではコンクリート躯体への密着力が得られず、20重量
部以上では吹き付け作業性などが低下する。セルロース
誘導体は吹付け面の仕上りを向上するとともに吹付け時
の組成物の粘度を大きくしてタレを防止する作用を奏す
る。
【0016】本発明に使用される(D)セルロース誘導
体としては、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロースあるいはこれらの
誘導体などの水溶性セルロース誘導体粉末が用いられ
る。下地調整層の耐水性、耐アルカリ性などの点から、
特にメチルセルロースまたはメチルヒドロキシエチルセ
ルロースが特に好ましい。セルロース誘導体としては、
2重量%の水溶液の粘度が10,000〜50,000
センチポイズであり、粘度比が0.02以下であるセル
ロース誘導体が使用される。セルロース誘導体の使用量
はセメント100重量部に対して0.1〜0.5重量部
である。0.1重量部以下では、吹付け面の仕上りの向
上効果とダレ防止効果が得られず、0.5重量部以上で
は、吹き付け作業性が低下する。
【0017】本発明の下地調整用調合ポリマーセメント
モルタル粉末状組成物は、前述の普通または早強ポルト
ランドセメント、珪砂、再乳化性粉末樹脂、セルロース
誘導体に、所望により粉末添加剤、繊維、軽量骨材など
の構成材料の1または2以上を混合調整することにより
得られる。粉末添加剤としては、粉末減水剤、粉末消泡
剤などである。繊維としては、ナイロン、ビニロン、ポ
リプロピレン、ポリエステルなどの合成樹脂短繊維であ
る。軽量骨材としては、バーミキュライト、パーライ
ト、中空ガラス、発泡合成樹脂粒子である。これらは、
必要により加えればよく、不要なら使用しなくてもよ
い。
【0018】本発明の下地調整用調合ポリマーセメント
モルタル粉末状組成物は、現場で水を加え、混練するだ
けで吹き付け施工することが出来るので作業標準化が容
易である。また、吹き付け作業性が良く、吹き付け時の
吐出において脈動を起こしにくく、均一な吹き付けが行
なえるので均一な下地調整層を形成することが出来る。
吹き付けした下地層は「ダレ」や「ブリージング」が起
こらない。
【0019】本発明の下地調整用調合ポリマーセメント
モルタル粉末状組成物の最大の特徴は、コンクリート躯
体への優れた密着力にある。これらの効果は、比較例か
ら明らかな通り組成物中の再乳化性粉末樹脂とセルロー
ス誘導体のいずれか一方を使用しない場合は効果がない
ことからみて両成分の相乗効果によるものと考えられ
る。以上のことから、本発明の下地調整用調合ポリマー
セメントモルタル粉末状組成物を使用すれば、高度な熟
練技術を必要とせず、作業標準化が容易であるため、通
常の技術者が簡単に施工することが出来る。そして、コ
ンクリート躯体へ充分に密着した均一な下地調整を行な
うことが出来る。
【0020】吹き付け機は、使用されるモルタルポンプ
の種類によって分類され、現在一般に使用されている物
としては、ピストン式モルタルポンプ、スクイズ式モル
タルポンプ、スネーク式モルタルポンプがあり、いずれ
も使用できるが、スネーク式モルタルポンプは、均一な
圧力でモルタルを送ることが出来るので、吐出口での脈
動もなくホース内のモルタルのつまりも少なく、均一な
仕上りが得られるので、特に適している。
【0021】
【実施例】以下実施例を挙げて本願発明を具体的に説明
する。
【0022】実施例1 普通ポルトランドセメント100重量部、珪砂100重
量部、再乳化性粉末樹脂(A1)10重量部、セルロー
ス誘導体(B1)0.3重量部をモルタルミキサーによ
り均一に混合調整して下地調整用調合ポリマーセメント
モルタル粉末状組成物を得た。再乳化性粉末樹脂(A
1)は、保護コロイドとしてポリビニルアルコールをエ
マルジョン固形分中に10重量%含有する固形分濃度5
0重量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体水性エマルジ
ョン100重量部と、平均粒子径0.018μmの珪酸
微粉末10重量部と、別々のノズルから噴霧し、同時に
乾燥した再乳化性粉末樹脂である。該共重合体のガラス
転移点は0℃である。セルロース誘導体(B1)は、そ
の2重量%水溶液の粘度が15,000センチポイズ、
粘度比0.007のメチルセルロース粉末である。
【0023】実施例2 普通ポルトランドセメント100重量部、珪砂100重
量部、再乳化性粉末樹脂(A2)10重量部、セルロー
ス誘導体(B2)0.3重量部をモルタルミキサーによ
り均一に混合調整して下地調整用既調合ポリマーセメン
トモルタル組成物を得た。再乳化性粉末樹脂(A2)
は、保護コロイドとしてポリビニルアルコールをエマル
ジョン固形分中に10重量%含有する形分濃度50重量
%、酢酸ビニル−バーサテイク共重合体水性エマルジョ
ン固100重量部と、平均粒子径0.1μmの炭酸カル
シウム微粉末20重量部と、別々のノズルから噴霧し、
同時に乾燥した再乳化性粉末樹脂である。該共重合体の
ガラス転移点は10℃である。セルロース誘導体(B
2)は、その2重量%水溶液の粘度が20,000セン
チポイズ、粘度比0.005のメチルセルロース粉末で
ある。
【0024】実施例3 普通ポルトランドセメント100重量部、珪砂100重
量部、再乳化性粉末樹脂(A3)10重量部、セルロー
ス誘導体(B3)0.3重量部をモルタルミキサーによ
り均一に混合調整して下地調整用調合ポリマーセメント
モルタル粉末状組成物を得た。再乳化性粉末樹脂(A
3)は、保護コロイドとしてポリビニルアルコールをエ
マルジョン固形分中に10重量%含有する固形分濃度4
0重量%、アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共重
合体水性エマルジョン100重量部と、界面活性剤を乳
化剤とした固形分濃度50重量%、スチレン−メタクリ
ル酸メチル共重合体水性エマルジョン40重量部とを、
別々のノズルから噴霧し、同時に乾燥した再乳化性粉末
樹脂である。アクリル酸ブチル−メタクリル酸メチル共
重合体のガラス転移点は−10℃であり、スチレン−メ
タクリル酸共重合体のガラス転移点は103℃である。
セルロース誘導体(B3)は、その2重量%水溶液の粘
度が15,000センチポイズ、粘度比0.010のメ
チルヒドロキシエチルセルロース粉末である。
【0025】実施例4 普通ポルトランドセメント100重量部、珪砂100重
量部、再乳化性粉末樹脂(A4)10重量部、セルロー
ス誘導体(B4)0.3重量部、減水剤としてメチロー
ルメラミン縮合物2重量部をモルタルミキサーにより均
一に混合調整して下地調整用調合ポリマーセメントモル
タル粉末状組成物を得た。再乳化性粉末樹脂(A4)
は、保護コロイドとしてポリビニルアルコールをエマル
ジョン固形分中に10重量%含有する固形分濃度50重
量%、エチレン−酢酸ビニル共重合体水性エマルジョン
100重量部と、界面活性剤を乳化剤とした固形分濃度
50重量%、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体水
性エマルジョン20重量部とを、別々のノズルから噴霧
し、同時に乾燥した再乳化性粉末樹脂である。エチレン
−酢酸ビニル共重合体のガラス転移点は0℃であり、ス
チレン−メタクリル酸メチル共重合体のガラス転移点は
103℃である。セルロース誘導体(B4)は、その2
重量%水溶液の粘度が20,000センチポイズ、粘度
比0・008のメチルヒドロキシエチルセルロース粉末
である。
【0026】比較例1 実施例1において、再乳化性粉末樹脂(A1)を使用し
ない以外は、実施例1と同様にしてセメント組成物を得
た。
【0027】比較例2 実施例1において、セルロース誘導体(B1)を使用し
ない以外は、実施例1と同様にしてセメント組成物を得
た。
【0028】比較例3 実施例1において使用した、再乳化性粉末樹脂(A1)
10重量部の代わりに(A1)の製造に使用した水性エ
マルジョン20重量部を使用して、ポルトランドセメン
トと珪砂と(B1)の粉体とエマルジョン液状物の2材
からなる下地調整用セメント組成物を得た。
【0029】下地調整施工例 実施例1〜4で得た下地調整用調合ポリマーセメントモ
ルタル粉末状組成物及び比較例1〜3で得たセメント組
成物について、それぞれ水/セメント比が0.6となる
ように水を加え混練しスネーク式モルタルポンプの吹き
付け機を用いて、コンクリート表面に厚さ3〜5mmと
なるように吹き付け下地調整施工を行なった。
【0030】比較試験 (作業標準化について)実施例1〜4および比較例1〜
2の組成物は、粉体で1材に既調合されており、全体中
のセメント含有量も予め判っているので、組成物に対し
て配合する水の量が計算しやすく、混練作業を容易に行
なうことが出来た。作業標準化が容易である。比較例3
は、粉体と液状物の2材であり、液状物に水があるた
め、水/セメント比を一定にするためには、まず液状物
の使用量を決めなければ配合する水の量がわからず、使
用しなければならない水の量が決定しても、その水の何
割かを液状物の希釈水として使用し、残りを混練に使用
するという繁雑さがあった。作業標準化は困難である。
【0031】(吹き付け作業性)前記の下地調整施工例
で、吹き付け時の作業性を比較した。 ○−−−吹き付け時の吐出において、脈動がなく均一な
吹き付けを行なうことが出来た。 ×−−−吹き付け時の吐出において、脈動がなく均一な
吹き付けを行なうことが出来なかった。
【0032】(吹き付け面の仕上り)前記の下地調整施
工例で、吹き付け後の吹き付け面を比較した。 ○−−−均一な吹き付け面に仕上がり、「ダレ」も生じ
なかった。 ×−−−「ダレ」は生じなかったが、吹き付け面は凹凸
があり、木ゴテで平滑にする作業が必要であった。 ××−−「ダレ」を生じ、吹き付けは困難であった。
【0033】(接着性試験)前記の下地調整施工例で得
た下地調整層を14日間放置し、充分に乾燥後、4×4
センチメートルに下地調整層を下地コンクリートに到達
するまで切断し、アタッチメントを取り付け、建研式引
張試験器を用いて接着強さを測定した。試験結果を表1
に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】本発明は全成分を粉末状として予め配合
した組成物であるので使用時の作業の標準化が容易であ
り吹付け作業性も良く吹付け面の仕上りも良好で密着強
度も大きい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C04B 24:26 C04B 24:26 G 24:38) 24:38) D (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C04B 28/04 C04B 14:06 C04B 24:26 C04B 24:38

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)普通または早強ポルトランドセメント 100重量部 (B)珪砂 50〜200重量部 (C)再乳化性粉末樹脂 5〜20重量部 [ここで、該再乳化性粉末樹脂は、 (a)水溶性高分子化合物を保護コロイドとして重合し
    たガラス転移点が20℃以下のビニル系合成樹脂の水性
    エマルジョンと (b)抗粘結剤と を噴霧乾燥させて得られるものである]、 (D)2重量%の水溶液の粘度が10,000〜50,0
    00センチポイズであり、粘度比が0.02以下であ
    る、セルロース誘導体 0.1〜0.5重量部 (E)所望により、粉末添加剤、繊維、および軽量骨材
    からなる群から選択される構成材料の1または2以上を
    混合調整した、吹き付け下地調整用調合ポリマーセメン
    トモルタル粉末状組成物。
  2. 【請求項2】抗粘結剤が、無機粉末および/またはガラ
    ス転移点が80℃以上のビニル系合成樹脂の水性エマル
    ジョンである、請求項1に記載の下地調整用調合ポリマ
    ーセメントモルタル粉末状組成物。
  3. 【請求項3】前記(D)のセルロース誘導体が、メチル
    セルロースまたはメチルヒドロキシエチルセルロースで
    ある、請求項1または2に記載の下地調整用調合ポリマ
    ーセメントモルタル粉末組成物。
  4. 【請求項4】前記セルロース誘導体の粒子径が0.2mm
    以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の下地
    調整用調合ポリマーセメントモルタル粉末状組成物。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか一項に記載の吹き
    付け下地調整用調合ポリマーセメントモルタル粉末状組
    成物を水と混練して、コンクリート面へ吹き付けること
    により、タイル下地または塗料下地を形成させることを
    含んでなる、吹き付け下地調整施工法。
  6. 【請求項6】コンクリート面への吹き付けを、スネーク
    式モルタルポンプにより行う、請求項5に記載の吹き付
    け下地調整施工法。
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