JP2011184237A - 白色超高強度コンクリート及びその製造方法 - Google Patents

白色超高強度コンクリート及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】流動性、強度、耐久性等の面で従来の超高強度コンクリートの物性を保持しながら、より白色度が高く意匠性に優れるコンクリートを開発することを新規課題とした。
【解決手段】粉末X線回折を利用したリートベルト解析法によって定量したエーライトの含有率が20.0〜40.0質量%であり、ビーライトの含有率が40.0〜70.0質量%であり、アルミネート相の含有率が4.0質量%以下であり、フェライト相の含有率が1.5質量%以下であるセメント(以下、低熱白色セメントという。)、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、1.5mm篩通過量が90重量%以上の骨材粒子、水、及び減水剤を含む配合物の硬化体からなり、低熱白色セメント、微粉末及び石灰石粉末の混合物のL値が75以上であることを特徴とする白色超高強度コンクリートを提供する。
【選択図】なし

Description

本発明は、白色度が高く意匠性を向上した白色超高強度コンクリート及びその製造方法に関する。
現在、超高強度コンクリートや繊維強化超高強度コンクリート(超高強度コンクリート等)の用途は、構造物の補修、埋設型枠、橋梁等の土木構造物が中心となっている。建築分野への適用においては、意匠性も重要な要素となる。超高強度コンクリート等は微粉末を用いた最適な粒度で構成されており、型枠の形状を細部まで精巧に再現することが可能であるため、通常のコンクリートよりも形状の自由度が高く、意匠性に優れた部材を実現可能である。
しかし、超高強度コンクリート等の構成材料には、市販の低熱ポルトランドセメントや珪石粉末などを使用しており、特に色調に配慮した材料選定を行っていない。このため、硬化した超高強度コンクリート等は、その色調が通常のコンクリートと同様に灰色であるため、建築部材への適用に際しては塗装されることが多い。
また、最近では、土木建設物においても美観に配慮されるようになっており、繊維強化超高強度コンクリートを使用した橋梁においても塗装する事例が認められるなど、超高強度コンクリート等の意匠性の向上(色調制御)は重要な技術になっている。
超高強度コンクリート等の意匠性の向上に関しては、通常の白色セメントを繊維強化超高強度コンクリートに適用する技術がすでに検討されており、「酒田みらい橋の高欄」に適用されている。しかし、通常の白色セメントを使用した場合は、該コンクリートの流動性や作業性が低下するという課題がある。
また、意匠性の観点から、前記酒田みらい橋の高欄に適用されたコンクリートよりも、より白色度の高い超高強度コンクリート等が求められている。
「無機系複合材料(RPC)を使用した橋梁の景観設計〜酒田みらい橋において〜」土木学会関東支部技術研究発表会講演概要集,vol 30−4,p 78−79,2003
従って、本願では、流動性、強度、耐久性等の面で従来の超高強度コンクリートの物性を保持しながら、より白色度が高く意匠性に優れるコンクリートを開発することを新規課題とした。
発明者らは、フェライト相等の間隙質を少なくし、更にビーライトを多くし低熱化した低間隙質セメント(低熱白色セメント)を使用し、更に、特定配合を見出すことによって、従来の超高強度コンクリート等の流動性、強度、耐久性等を維持しながら、より白色度が高く意匠性に優れるコンクリートの製造を可能とした。白色度が高いとは、L値が大で、a値,b値が小さいことをいう。ここで、L値とは、a値、b値とともに、通常の色差計で測定された、3つの変量のうちのひとつであり、数値が大きいほど、明度が高いことを示す。a値は、プラス側で数値が大きいほど赤の度合いが増す(マイナス側は緑色の度合いを表す)。b値は、プラス側で数値が大きいほど黄色の度合いが増す(マイナス側は青の度合いを表す)。しかし、色立体で、L値が大となると、必然的に、a値、b値は、小さくなる。
すなわち、本発明では、粉末X線回折を利用したリートベルト解析法によって定量したエーライトの含有率が20.0〜40.0質量%であり、ビーライトの含有率が40.0〜70.0質量%であり、アルミネート相の含有率が4.0質量%以下であり、フェライト相の含有率が1.5質量%以下であるセメント(以下、低熱白色セメントという。)、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、1.5mm篩通過量が90重量%以上の骨材粒子、水、及び減水剤を含む配合物の硬化体からなり、低熱白色セメント、微粉末及び石灰石粉末の混合物のL値が75以上であることを特徴とする白色超高強度コンクリート、を提供する。
配合物が、金属繊維、有機質繊維、炭素繊維から選ばれる1種以上の繊維を含む請求項1記載の白色超高強度コンクリート、を提供する。
圧縮強度が、150N/mm以上であり、曲げ強度が、15.0N/mm以上であり、L値が75以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の白色超高強度コンクリート、を提供する。
低熱白色セメント、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、1.5mm篩通過量が90重量%以上の骨材粒子、水、及び減水剤を含む配合物を混練し、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において15回の落下運動を行わないで測定したフロー値が250〜320mmである混練物を調製した後、該混練物に、金属繊維、有機質繊維、炭素繊維から選ばれる1種以上の繊維を添加し、混練する白色超高強度コンクリートの製造方法であって、低熱白色セメント、微粉末及び石灰石粉末の混合物のL値が75以上であることを特徴とする白色超高強度コンクリートの製造方法、を提供する。
まず、本願で用いる低熱白色セメントについて説明する。
本願で用いる低熱白色セメントは、粉末X線回折を利用したリートベルト解析法によって定量した値として、エーライトの含有率が20.0〜40.0質量%であり、ビーライトの含有率が40.0〜70.0質量%であり、アルミネート相の含有率が4.0質量%以下であり、フェライト相の含有率が1.5質量%以下であるセメントである。
エーライト(CS)の含有率が20.0質量%未満では、短期の強度発現性を得ることが困難となる場合があり、該含有率が40.0質量%を超えると、流動性が低下するうえ、水和発熱量を小さくすることが困難になる。なお、エーライト(CS)の含有率は、好ましくは25.0〜35.0質量%である。
ビーライト(CS)の含有率が40.0質量%未満では、流動性が低下するうえ、水和発熱量を小さくすることが困難になる。該含有率が65.0質量%を超えると、相対的にエーライト(CS)の含有率が小さくなり、短期の強度発現性を得ることが困難となる場合がある。なお、ビーライト(CS)の含有率は、好ましくは50.0〜65.0質量%である。
アルミネート相(CA)の含有率は、4.0質量%以下であり、好ましくは3.8質量%以下であり、より好ましくは3.5質量%以下である。該含有率が4.0質量%を越えると、流動性が低下するうえ、水和発熱量を小さくすることが困難になる。
フェライト相(CAF)の含有率は、1.5質量%以下であり、好ましくは1.2質量%以下である。該含有率が1.5質量%を越えると、セメント自体の白色度が低下し、その結果、硬化体(コンクリート等)の白色度も低下し意匠性が低くなる。
なお、本願で用いる低熱白色セメントは、L値が70以上であることが好ましく、75以上であることがより好ましく、80以上であることが特に好ましい。
なお、本願で用いる低熱白色セメントのボーグの式により算定した鉱物組成は、エーライト(CS)の含有率は20.0〜40.0質量%、ビーライト(CS)の含有率は40.0〜65.0質量%、アルミネート相(CA)の含有率は3.0〜9.0質量%、フェライト相(CAF)の含有率は3.0質量%以下である。
低熱白色セメント中の石膏量は、流動性や強度発現性等から、SO換算で1.0〜3.5質量%が好ましく、1.5〜3.0質量%がより好ましい。なお、石膏としては、二水石膏、半水石膏、無水石膏又はこれらの混合物を使用することができる。
本願で用いる低熱白色セメントは、流動性や強度発現性等から、「JIS R 5203(セメントの水和熱測定方法)」に準じて測定した材齢7日の水和熱が250J/g以下(より好ましくは240J/g以下、さらに好ましくは230J/g以下)であることが好ましい。また、材齢28日の水和熱が290J/g以下であることが好ましい。
本発明において、単位セメント量は、配合物の作業性や硬化後の強度、緻密性や耐衝撃性、特に強度発現性の観点から、700〜850kg/mが好ましい。
本発明の白色超高強度コンクリートは、白色低熱セメント、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、細骨材、水及び減水剤を含む配合物を硬化させたものである。
BET比表面積が3〜20m/gの微粉末としては、シリカフューム、シリカダスト、石灰石微粉末、フライアッシュ、スラグ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。本発明において、微粉末は、配合物の流動性や硬化後の強度発現性や緻密性等から、BET比表面積が3〜20m/gが好ましく、4〜15m/gがより好ましく、5〜13m/gが特に好ましい。一般に、シリカフュームやシリカダストは、BET比表面積が3〜20m/gであり、粉砕等を行う必要がないので好ましい。また、粉砕性や色調の観点から、石灰石微粉末も好ましい。
微粉末量は、セメント100重量部に対して、5〜50重量部であり、好ましくは10〜40質量部である。配合量が5〜50質量部の範囲外では、配合物の流動性が極端に低下したり、硬化後の強度、緻密性や耐衝撃性等が低下するので好ましくない。
石灰石粉末は、配合物の流動性や硬化後の強度発現性、緻密性等から、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gが好ましく、4500〜9000cm/gがより好ましい。石灰石粉末を配合することによって、配合物の流動性が向上し、セメント質硬化体がより緻密化する。また、硬化体(コンクリート等)の白色度も高めることができる。一方、石灰石粉末の添加量が多過ぎると、単位水量が増大し、硬化後の強度発現性や緻密性等が低下するので、石灰石粉末の添加量は、セメント100質量部に対して 5〜55質量部が好ましく、10〜50質量部がより好ましい。
本発明においては、硬化体(コンクリート等)の白色度を高めて意匠性を向上させる観点から、白色低熱セメント、微粉末及び石灰石粉末の混合物のL値が75以上(より好ましくは80以上、特に好ましくは82以上)であることが好ましい。
細骨材としては、川砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂またはこれらの混合物を使用することができる。
本発明においては、配合物の作業性や分離抵抗性、硬化後のクラック抵抗性等から、1.5mm篩通過量が90重量%以上の細骨材を用いることが好ましく、配合物の分離抵抗性や硬化後の強度発現性等から、最大粒径が2.5mm以下の細骨材を用いることがより好ましく、最大粒径が2.0mm以下の細骨材を用いることが特に好ましい。細骨材の配合量は、配合物の作業性や分離抵抗性、硬化後の強度、緻密性や耐衝撃性等の面から、セメント100質量部に対して50〜250質量部が好ましく、80〜180質量部がより好ましい。
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水剤、高性能減水剤または高性能AE減水剤を使用することができる。中でも、配合物の流動性や硬化後の強度発現性、緻密性等から、ポリカルボン酸系の高性能減水剤または高性能AE減水剤を使用することが好ましい。減水剤を配合することによって、配合物の流動性や分離抵抗性、硬化後の緻密性や強度等が向上する。
減水剤の配合量は、配合物の流動性や分離抵抗性、硬化後の緻密性や強度、コスト等の面から、セメント100質量部に対して固形分換算で0.1〜4.0質量部が好ましく、0.1〜1.5質量部がより好ましい。
水としては、水道水等を使用することができる。
本発明において、水/低熱白色セメント比(質量比)は、配合物の流動性や分離抵抗性、硬化体の強度、耐久性、緻密性や耐衝撃性等の面から、0.1〜0.3が好ましく、0.15〜0.25がより好ましい。
本発明においては、硬化後の曲げ強度や破壊エネルギーを向上するために、配合物に金属繊維、有機質繊維及び炭素繊維から選ばれる1種以上の繊維を含ませることが好ましい。金属繊維としては、鋼繊維、アモルファス繊維等が挙げられるが、中でも鋼繊維は強度に優れており、またコストや入手のし易さの点からも好ましいものである。金属繊維は、径0.01〜1.0mm、長さ2〜30mmのものが好ましい。径が0.01mm未満では繊維自身の耐力が不足し、張力を受けた際に切れやすくなる。径が1.0mmを超えると、同一配合量での本数が少なくなり、曲げ強度を向上させる効果が低下する。長さが30mmを超えると、混練の際、ファイバーボールが生じやすくなる。長さが2mm未満では曲げ強度を向上させる効果が低下する。金属繊維の配合量は、配合物の体積の4.0%未満が好ましく、より好ましくは0.5〜3.0%である。金属繊維の含有量が多くなると混練時の作業性等を確保するために単位水量も増大するので、金属繊維の配合量は前記の量が好ましい。
有機質繊維としては、ビニロン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエチレン繊維、アラミド繊維等を使用することができる。中でも、強度、コスト、入手のし易さ等の面から、ビニロン繊維が好ましい。炭素繊維としては、PAN系炭素繊維やピッチ系炭素繊維を使用することができる。
有機質繊維又は炭素繊維は、直径0.005〜1.0mm、長さ2〜30mmのものが好ましい。直径が0.005mm未満では、繊維自身の耐力が不足し、張力を受けた際に切れ易くなる。直径が1.0mmを超えると、同一配合量での本数が少なくなり、硬化体の破壊エネルギー等を向上する効果が低下する。長さが2mm未満では、マトリックスとの付着力が低下して、破壊エネルギー等を向上する効果が低下する。長さが30mmを超えると、混練の際にファイバーボールが生じ易くなる。有機質繊維又は炭素繊維の配合量は、配合物の体積の10%以下が好ましく、1.0〜7.0%がより好ましい。繊維の配合量は、流動性と硬化体の破壊エネルギーの観点から定められる。すなわち、一般に、繊維の含有量が多くなると、破壊エネルギーが向上する反面、流動性を確保するために単位水量が増大する。そのため、有機質繊維又は炭素繊維の配合量は、前記の数値範囲内とするのが好ましい。
配合物の混錬方法は、特に限定するものではなく、例えば、全材料を一括してミキサに投入して混錬することができる。なお、繊維を使用する場合は、混錬時間短縮の観点から、低熱白色セメント、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、1.5mm篩通過量が90重量%以上の骨材粒子、水、及び減水剤を含む配合物を混練し、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において15回の落下運動を行わないで測定したフロー値が250〜320mmである混練物を調製した後、該混練物に、金属繊維、有機質繊維、炭素繊維から選ばれる1種以上の繊維を添加し、混練することが好ましい。
養生方法も、特に限定するものではなく、例えば、水中養生や蒸気養生を行うことができる。
本発明によれば、低熱白色セメントを用いて、所定の配合をすることによって、混練時間を短縮でき、かつ、流動性に優れるうえ、圧縮強度150N/mm以上、曲げ強度15.0N/mm以上を確保しながら、硬化後もL値が75以上と極めて意匠性に優れる白色超高強度コンクリートを得ることができる。
本発明の白色超高強度コンクリートは、上記のように強度発現性に優れるうえ、意匠性にも優れるので、テーパー等の建築用意匠部材に好適に使用できる。また、本発明の白色超高強度コンクリートは、低放射化特性にも優れるので、原子力発電所の構築等にも好適に使用できる。
以下に示す材料を使用した。
(1)低熱白色セメント(山陽白色セメント社製;ブレーン比表面積:3500cm/g、 エーライト含有率40質量%、ビーライト含有率56質量%、アルミネート相含有率1.3質量%以下、フェライト相含有率0.6質量%以下、L値81)
(2)低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント社製;ブレーン比表面積:3200cm/g)
(3)白色セメント(太平洋セメント社製;ブレーン比表面積:3500cm/g)
(4)シリカフューム(BET比表面積:10m/g)
(5)石灰石粉末(ブレーン比表面積:8000cm/g)
(6)石英粉末(ブレーン比表面積:7500cm/g)
(7)珪砂(最大粒径:0.6mm)
(8)ポリカルボン酸系高性能減水剤
(9)水;水道水
(10)鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:15mm)
(11)ビニロン繊維(直径:0.2mm、長さ:15mm)
[実施例1]
低熱白色セメント100質量部、シリカフューム30質量部、石灰石粉末30質量部、珪砂120質量部、高性能減水剤0.4質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入して、3分間混練し、配合物を調製した。なお、低熱白色セメント100質量部、シリカフューム30質量部及び石灰石粉末30質量部の混合物のL値は89であった。
該配合物のフロー値を「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において15回の落下運動を行わないで測定した。その結果、フロー値は270mmであった。
また、上記配合物を型枠(φ50×100mm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体(3本)の圧縮強度(平均値)は、200N/mmであった。
また、上記配合物を鋼製型枠(4×4×16cm)に流し込み、20℃で48時間静置後、90℃で48時間蒸気養生した。得られた硬化体(3本)の曲げ強度(平均値)は、21N/mmであった。
また、圧縮強度測定用の硬化体のL値を測定した。その結果、L値は81であった。また、該硬化体を目視観察した結果、色むら等は認められなかった。
なお、L値は日本電色工業社製、簡易型分光色差計、型番:NF333を用いて測定した。
[実施例2]
低熱白色セメント100質量部、シリカフューム30質量部、石灰石粉末30質量部、珪砂120質量部、高性能減水剤0.4質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入して、3分間混練した後、該混練物に鋼繊維(配合物中の体積の2%)を添加して、2分間混練し、配合物を調製した。
フロー値、圧縮強度、曲げ強度、L値を実施例1と同様に測定した。その結果、フロー値は、250mm、圧縮強度は200N/mm、曲げ強度は42N/mm、L値は80であった。また、硬化体に色むら等は認められなかった。
[実施例3]
低熱白色セメント100質量部、シリカフューム30質量部、石灰石粉末30質量部、珪砂120質量部、高性能減水剤0.4質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入して、3分間混練した後、該混練物にビニロン繊維(配合物中の体積の3%)を添加して、2分間混練し、配合物を調製した。
フロー値、圧縮強度、曲げ強度、L値を実施例1と同様に測定した。その結果、フロー値は245mm、圧縮強度は160N/mm、曲げ強度は20N/mm、L値は80であった。また、硬化体に色むら等は認められなかった。
[比較例1]
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム30質量部、石英粉末30質量部、珪砂120質量部、高性能減水剤0.6質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入して、8分間混練し、配合物を調製した。なお、低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム30質量部及び石英粉末30質量部の混合物のL値は71であった。
フロー値、圧縮強度、曲げ強度、L値を実施例1と同様に測定した。その結果、フロー値は270mm、圧縮強度は200N/mm、曲げ強度は21N/mm、L値は62であった。また、硬化体には若干の色むらが認められた。
[比較例2]
低熱ポルトランドセメント100質量部、シリカフューム30質量部、石英粉末30質量部、珪砂120質量部、高性能減水剤0.6質量部(固形分換算)、水22質量部を二軸ミキサに投入して、8分間混練した後、該混練物に鋼繊維(配合物中の体積の2%)を添加して、2分間混練し、配合物を調製した。
フロー値、圧縮強度、曲げ強度、L値を実施例1と同様に測定した。その結果、フロー値は250mm、圧縮強度は200N/mm、曲げ強度は43N/mm、L値は60であった。また、硬化体には若干の色むらが認められた。
[比較例3]
白色セメント100質量部、シリカフューム32質量部、石英粉末35質量部、珪砂110質量部、高性能減水剤0.75質量部(固形分換算)、水24質量部を二軸ミキサに投入して、15分間混練した後、該混練物に鋼繊維(配合物中の体積の2%)を添加して、2分間混練し、配合物を調製した。
フロー値、L値を実施例1と同様に測定した。その結果、フロー値は225mm、L値は72であった。
上記実施例、比較例から、本発明の白色超高強度コンクリートでは、比較例の超高強度コンクリートと同等以上の流動性と強度発現性を有することが分かる。
また、本発明の白色超高強度コンクリートでは、比較例の超高強度コンクリートに比べて、混練時間を大幅に短縮できることも分かる。
さらに、本発明の白色超高強度コンクリートでは、比較例の超高強度コンクリートに比べて、減水剤量を少なくできることも分かる。

Claims (4)

  1. 粉末X線回折を利用したリートベルト解析法によって定量したエーライトの含有率が20.0〜40.0質量%であり、ビーライトの含有率が40.0〜70.0質量%であり、アルミネート相の含有率が4.0質量%以下であり、フェライト相の含有率が1.5質量%以下であるセメント(以下、低熱白色セメントという。)、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、1.5mm篩通過量が90重量%以上の骨材粒子、水、及び減水剤を含む配合物の硬化体からなり、低熱白色セメント、微粉末及び石灰石粉末の混合物のL値が75以上であることを特徴とする白色超高強度コンクリート。
  2. 配合物が、金属繊維、有機質繊維、炭素繊維から選ばれる1種以上の繊維を含む請求項1記載の白色超高強度コンクリート。
  3. 圧縮強度が、150N/mm以上であり、曲げ強度が、15.0N/mm以上であり、L値が75以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の白色超高強度コンクリート。
  4. 低熱白色セメント、BET比表面積が3〜20m/gの微粉末、ブレーン比表面積が4000〜10000cm/gの石灰石粉末、1.5mm篩通過量が90重量%以上の骨材粒子、水、及び減水剤を含む配合物を混練し、「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される方法において15回の落下運動を行わないで測定したフロー値が250〜320mmである混練物を調製した後、該混練物に、金属繊維、有機質繊維、炭素繊維から選ばれる1種以上の繊維を添加し、混練する白色超高強度コンクリートの製造方法であって、
    低熱白色セメント、微粉末及び石灰石粉末の混合物のL値が75以上であることを特徴とする白色超高強度コンクリートの製造方法。
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