JP2002338324A - 水硬性組成物 - Google Patents

水硬性組成物

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JP2002338324A
JP2002338324A JP2001161284A JP2001161284A JP2002338324A JP 2002338324 A JP2002338324 A JP 2002338324A JP 2001161284 A JP2001161284 A JP 2001161284A JP 2001161284 A JP2001161284 A JP 2001161284A JP 2002338324 A JP2002338324 A JP 2002338324A
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hydraulic composition
cement
weight
surface area
specific surface
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JP2001161284A
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English (en)
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Masami Uzawa
正美 鵜澤
Tetsuo Hyodo
哲郎 兵藤
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Taiheiyo Cement Corp
Original Assignee
Taiheiyo Cement Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates
    • C04B28/04Portland cements

Abstract

(57)【要約】 【課題】 硬化前には、自己充填性(優れた流動性及び
材料分離抵抗性)を有し、施工性に優れるとともに、硬
化後には、180MPaを超える圧縮強度を有する等、機械的
特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる水硬性組成物を
提供する。 【解決手段】 水硬性組成物は、(A)ブレーン比表面積
2,500〜5,000cm2/gのセメント100重量部と、(B)BET
比表面積5〜25m2/gの微粒子10〜40重量部と、(C)ブレー
ン比表面積3,000〜30,000cm2/gで、かつ上記セメントよ
りも大きなブレーン比表面積を有する無機粒子20〜55重
量部と、(D)粒径2mm以下で、かつ75μm以下の粒子の含
有量が2.0重量%以下である骨材とを含む。骨材(D)の配
合量は、セメント(A)と微粒子(B)と無機粒子(C)の合計
量100重量部に対して30〜130重量部である。水硬性組成
物は、更に金属繊維を含むことができる。水硬性組成物
は、減水剤と水とを加えて用いられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、硬化前には、自己
充填性(優れた流動性と材料分離抵抗性)を有し、施工
性に優れるとともに、硬化後には、機械的特性(圧縮強
度、曲げ強度等)に優れる水硬性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、機械的特性(圧縮強度、曲げ
強度等)に優れるセメント系材料(コンクリート等)の
開発が行なわれている。例えば、特公昭60−59182号公
報の「請求の範囲」には、粒径50Å〜0.5μmの無機固体
粒子A(例えば、シリカダスト粒子)と、粒径0.5〜100
μmかつ粒子Aより少なくとも1オーダー大きい固体粒
子B(例えば、少なくとも20重量%がポルトランドセメ
ントからなるもの)と、表面活性分散剤(例えば、高縮
合ナフタレンスルホン酸/ホルムアルデヒド縮合体等の
コンクリートスーパープラスチサイザー)と、追加の素
材C(砂、石、金属繊維等からなる群より選択されるも
の)とを含む水硬性複合材料が開示されている。この公
報に記載の水硬性複合材料は、硬化後に100MPa以上の圧
縮強度を有し、機械的特性に優れる(第32頁の63欄の第
1表)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一般に、機械的特性
(圧縮強度、曲げ強度等)に優れるセメント系組成物
(コンクリート等)は、次のような利点を有する。 現場打ちで建築物等を構築する場合には、コンクリ
ート層の厚さを薄くすることができるので、コンクリー
トの打設量が少なくなり、労力の軽減、コストの削減、
利用空間の増大等を図ることができる。 プレキャスト部材を製造する場合には、該プレキャ
スト部材の厚さを薄くすることができるので、軽量化を
図ることができ、運搬や施工が容易になる。 耐摩耗性や、中性化・クリープ等に対する耐久性が
向上する。 現在、これらの利点〜に鑑みて、前述の特公昭60−
59182号公報に開示された水硬性複合材料よりも機械的
特性に優れる水硬性組成物が望まれている。
【0004】また、現場打ちで建築物等を構築する場合
や、プレキャスト部材を製造する場合においては、水硬
性組成物(コンクリート等)の打設時間の短縮化や、打
設後のコンクリート等に加える振動の所要時間の短縮化
等の観点から、流動性及び材料分離抵抗性に優れる水硬
性組成物(いわゆる自己充填性を有する水硬性組成物)
を用いることが有利である。
【0005】しかしながら、前記特公昭60−59182号公
報に開示された水硬性複合材料では、硬化前における流
動性及び材料分離抵抗性の向上と、硬化後の機械的特性
(圧縮強度、曲げ強度等)の向上を両立させることは、
困難であった。例えば、180MPaを超える圧縮強度を発現
させようとした場合や、曲げ強度を向上させるために繊
維を配合した場合には、水/結合材比を0.20以下と極端
に小さくする必要があるため、流動性が小さくなり、自
己充填性が得られない。一方、自己充填性を確保しよう
とすると、水/結合材比及び減水剤の量が大きくなり、
180MPaを超える圧縮強度を発現することは困難である。
【0006】そこで、本発明は、硬化前には、流動性と
材料分離抵抗性に優れ、自己充填性を有するとともに、
硬化後には、180MPaを超える圧縮強度を有する等、機械
的特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優れる水硬性組成物
を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために鋭意研究した結果、特定の粒径を有する
材料を特定の割合で組み合わせることで、上記目的を達
成することができるとの知見を得、本発明に到達した。
【0008】すなわち、本願請求項1に記載の水硬性組
成物は、(A)ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/gのセメ
ント100重量部と、(B)BET比表面積5〜25m2/gの微粒
子(例えば、シリカフューム等)10〜40重量部と、(C)
ブレーン比表面積3,000〜30,000cm2/gで、かつ上記セメ
ント粒子よりも大きなブレーン比表面積を有する無機粒
子20〜55重量部と、(D)粒径(具体的には、85%重量累
積粒径)2mm以下で、かつ75μm以下の粒子の含有量が2.
0重量%以下である骨材(例えば、珪砂等)とを含む水
硬性組成物であって、上記骨材(D)の配合量が、上記セ
メント(A)と上記微粒子(B)と上記無機粒子(C)の合計量1
00重量部に対して30〜130重量部であることを特徴とす
る。このように構成した水硬性組成物は、減水剤及び水
と組み合わせて使用すれば、硬化前には、自己充填性
(優れた流動性及び材料分離抵抗性)を有し、施工性に
優れるとともに、硬化後には、180MPaを超える圧縮強度
を有する等、機械的特性(圧縮強度、曲げ強度等)に優
れる。上記水硬性組成物は、金属繊維を含むことができ
る(請求項2)。金属繊維を含むことによって、曲げ強
度を更に向上させることができる。
【0009】本願請求項3に記載の水硬性組成物は、上
述のセメント(A)、微粒子(B)、無機粒子(C)、骨材(D)の
各材料に加えて、減水剤及び水を含むとともに、硬化前
には、230mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MP
a以上の圧縮強度、及び15MPa以上の曲げ強度を有する。
本願請求項4に記載の水硬性組成物は、上述のセメント
(A)、微粒子(B)、無機粒子(C)、骨材(D)、金属繊維(E)
の各材料に加えて、減水剤及び水を含むとともに、硬化
前には、230mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180
MPa以上の圧縮強度、及び30MPa以上の曲げ強度を有す
る。減水剤及び水を含む水硬性組成物において、金属繊
維の配合量は、好ましくは、水硬性組成物中の体積百分
率で4%以下である(請求項5)。金属繊維の配合量を
この範囲内に調整すれば、曲げ強度の向上と共に、混練
時の良好な作業性を確保することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する本発明で使用するセメント(A)としては、普通ポル
トランドセメント、早強ポルトランドセメント、中庸熱
ポルトランドセメント、低熱ポルトランドセメント等の
各種ポルトランドセメントが挙げられる。本発明におい
て、水硬性組成物の早期強度を向上させようとする場合
には、早強ポルトランドセメントを使用することが好ま
しく、水硬性組成物の流動性を向上させようとする場合
には、中庸熱ポルトランドセメントや低熱ポルトランド
セメントを使用することが好ましい。
【0011】セメントのブレーン比表面積は、2,500〜
5,000cm2/g、好ましくは3,000〜4,500cm2/gである。該
値が2,500cm2/g未満であると、水和反応が不活発になっ
て、180MPaを超える圧縮強度が得られ難い等の欠点があ
り、5,000cm2/gを超えると、セメントの粉砕に時間がか
かり、また、所定の流動性を得るための水量が多くなる
ため、硬化後の収縮量が大きくなる等の欠点がある。
【0012】本発明で使用する微粒子(B)としては、シ
リカフューム、シリカダスト、フライアッシュ、スラ
グ、火山灰、シリカゾル、沈降シリカ等が挙げられる。
一般に、シリカフュームやシリカダストは、そのBET
比表面積が5〜25m2/gであり、粉砕等をする必要がない
ので、本発明の微粒子として好適である。
【0013】微粒子のBET比表面積は、5〜25m2/g、
好ましくは8〜25m2/gである。該値が5m2/g未満である
と、組成物の粒子の充填性に緻密さを欠くため、180MPa
を超える圧縮強度が得られ難い等の欠点があり、25m2/g
を超えると、所定の流動性を得るための水量が多くなる
ため、180MPaを超える圧縮強度が得られ難い等の欠点が
ある。
【0014】微粒子の配合量は、セメント100重量部に
対して10〜40重量部、好ましくは25〜40重量部である。
配合量が10重量部未満では、180MPaを超える圧縮強度を
発現させることが困難となり、機械的特性が低下すると
ともに、流動性が極端に低下する。一方、配合量が40重
量部を超えると、流動性が低下する。
【0015】本発明で使用する無機粒子(C)としては、
セメント以外の無機粒子であり、スラグ、石灰石粉末、
長石類、ムライト類、アルミナ粉末、石英粉末、フライ
アッシュ、火山灰、シリカゾル、炭化物粉末、窒化物粉
末等が挙げられる。中でも、スラグ、石灰石粉末、石英
粉末は、コストの点や硬化後の品質安定性の点で好まし
く用いられる。
【0016】無機粒子は、ブレーン比表面積が3,000〜3
0,000cm2/g、好ましくは6,000〜20,000cm2/gで、かつセ
メント粒子よりも大きなブレーン比表面積を有する。無
機粒子のブレーン比表面積が3,000cm2/g未満であると、
セメントとのブレーン比表面積の差が小さくなり、自己
充填性を確保することが困難になる等の欠点があり、3
0,000cm2/gを超えると、粉砕に手間がかかるため材料が
入手し難くなったり、所定の流動性が得られ難くなる等
の欠点がある。無機粒子がセメントよりも大きなブレー
ン比表面積を有することによって、無機粒子が、セメン
トと微粒子との間隙を埋める粒度を有することになり、
自己充填性等を確保することができる。
【0017】無機粒子とセメントとのブレーン比表面積
の差は、硬化前の作業性(施工性)と硬化後の強度発現
性の観点から、1,000cm2/g以上が好ましく、2,000cm2/g
以上がより好ましい。
【0018】無機粒子の配合量は、セメント100重量部
に対して20〜55重量部、好ましくは25〜50重量部であ
る。配合量が20重量部未満では、流動性等を向上するた
めに単位水量が増大するので、180MPaを超える圧縮強度
を発現することが困難となる。一方、配合量が55重量部
を超えると、硬化後180MPaを超える圧縮強度を発現させ
ようとした場合、自己充填性を確保することが困難とな
り、施工性が極端に低下する。
【0019】本発明で使用する骨材(D)としては、川
砂、陸砂、海砂、砕砂、珪砂等又はこれらの混合物を使
用することができる。骨材は、粒径2mm以下で、75μm以
下の粒子の含有量が2.0重量%以下のものである。ここ
で、骨材の粒径とは、85%重量累積粒径である。該骨材
を使用することによって、流動性や作業性が著しく向上
する。
【0020】骨材の粒径が2mmを超えると、硬化後の機
械的特性が低下するので好ましくない。また、75μm以
下の粒子の含有量が2.0重量%を超えると、モルタルの
流動性や作業性が極端に低下するので、好ましくない。
なお、本発明においては、硬化後の強度発現性から、最
大粒径が2mm以下の骨材を用いることが好ましく、最大
粒径が1.5mm以下の骨材を用いることがより好ましい。
また、流動性や作業性の点から、75μm以下の粒子の含
有量が1.5重量%以下である骨材を用いることがより好
ましい。
【0021】骨材の配合量は、水硬性組成物(モルタ
ル)の施工性や硬化後の機械的強度の観点、さらには、
自己収縮や乾燥収縮の低減、水和発熱量の低減等の観点
から、セメント、微粒子、無機粒子の合計量100重量部
に対して30〜130重量部、好ましくは、50〜130重量部で
ある。
【0022】本発明の水硬性組成物は、硬化後の曲げ強
度を大幅に高める観点から、金属繊維を含むことが好ま
しい。金属繊維としては、鋼繊維、ステンレス繊維、ア
モルファス繊維等が挙げられる。中でも、鋼繊維は、強
度に優れており、また、コストや入手のし易さの点から
も好ましいものである。金属繊維の寸法は、水硬性組成
物中における金属繊維の材料分離の防止や、硬化後の曲
げ強度の向上の点から、直径が0.01〜1.0mm、長さが2〜
30mmであることが好ましく、直径が0.05〜0.5mm、長さ
が5〜25mmであることがより好ましい。また、金属繊維
のアスペクト比(繊維長/繊維直径)は、好ましくは20
〜200、より好ましくは40〜150である。
【0023】金属繊維の形状は、直線状よりも、何らか
の物理的付着力を付与する形状(例えば、螺旋状や波
形)が好ましい。螺旋状等の形状にすれば、金属繊維と
マトリックスとが引き抜けながら応力を担保するため、
曲げ強度が向上する。
【0024】金属繊維の好適な例としては、例えば、直
径が0.5mm以下、引張強度が1〜3.5GPaの鋼繊維からな
り、かつ、180MPaの圧縮強度を有するセメント質硬化体
(モルタル等)に対する界面付着強度(付着面の単位面
積当たりの最大引張力)が3MPa以上であるものが挙げら
れる。本例において、金属繊維は、波形または螺旋形の
形状に加工することができる。また、本例の金属繊維の
周面上に、マトリックスに対する運動(長手方向の滑
り)に抵抗するための溝または突起を付けることもでき
る。また、本例の金属繊維は、鋼繊維の表面に、鋼繊維
のヤング係数よりも小さなヤング係数を有する金属層
(例えば、亜鉛、錫、銅、アルミニウム等から選ばれる
1種以上からなるもの)を設けたものとしてもよい。
【0025】金属繊維の配合量は、水硬性組成物(具体
的には、セメント、微粒子、無機粒子、骨材、金属繊
維、減水剤、水からなる組成物)中の体積百分率で、好
ましくは4%以下、より好ましくは0.5〜3%、特に好ま
しくは1〜3%である。配合量が4%を超えると、混練時
の作業性等を確保するために単位水量が増大するうえ、
配合量を増やしても金属繊維の補強効果が向上しないた
め、経済的でなく、さらに、混練物中でいわゆるファイ
バーボールを生じ易くなるので、好ましくない。
【0026】前記各材料を用いてモルタルを調製する場
合、前記各材料に加えて、減水剤及び水が配合される。
減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸
系、メラミン系、ポリカルボン酸系の減水剤、AE減水
剤、高性能減水剤又は高性能AE減水剤を使用すること
ができる。これらのうち、減水効果の大きな高性能減水
剤又は高性能AE減水剤を使用することが好ましい。
【0027】減水剤の配合量は、前記各材料(セメン
ト、微粒子、無機粒子)の合計量100重量部に対して、
固形分換算で0.1〜4.0重量部が好ましく、0.3〜2.0重量
部がより好ましい。配合量が0.1重量部未満では、混練
が困難になるとともに、流動性が低くなり、自己充填性
が得られない。配合量が4.0重量部を超えると、材料分
離や著しい凝結遅延が生じ、また、硬化後の機械的特性
が低下することもある。なお、減水剤は、液状または粉
末状のいずれでも使用することができる。
【0028】モルタルを調製する際の水の量は、前記各
材料(セメント、微粒子、無機粒子)の合計量100重量
部に対して、好ましくは10〜30重量部、より好ましくは
12〜25重量部である。水の量が10重量部未満では、混練
が困難になるとともに、流動性が低下し、自己充填性が
得られない。水の量が30重量部を超えると、硬化後の機
械的特性が低下する。
【0029】硬化前のモルタルのフロー値は、好ましく
は230mm以上、より好ましくは240mm以上である。なお、
本明細書中において、フロー値とは、「JIS R 5201(セ
メントの物理試験方法)11.フロー試験」に記載される
方法において、15回の落下運動を行なわないで測定した
値である。また、前記フロー試験において、フロー値が
200mmに達する時間は、好ましくは10.5秒以内、より好
ましくは10.0秒以内である。当該時間は、作業性と粘性
を評価する尺度として用いられる。
【0030】硬化後のモルタルの圧縮強度は、好ましく
は180MPa以上、より好ましくは200MPa以上である。硬化
後のモルタルの曲げ強度は、好ましくは15MPa以上、よ
り好ましくは18MPa以上、特に好ましくは20MPa以上であ
る。特に、水硬性組成物が金属繊維を含む場合には、硬
化後のモルタルの曲げ強度は、好ましくは30MPa以上、
より好ましくは32MPa以上、特に好ましくは35MPa以上で
ある。
【0031】本発明の水硬性組成物からなるモルタルの
混練方法は、特に限定するものではなく、例えば、(a)
水、減水剤以外の材料(具体的には、セメント、微粒
子、無機粒子、骨材)を予め混合して、プレミックス材
を調製しておき、該プレミックス材、水、減水剤をミキ
サに投入し、混練する方法、(b)粉末状の減水剤を用意
し、水以外の材料(具体的には、セメント、微粒子、無
機粒子、骨材、減水剤)を予め混合して、プレミックス
材を調製しておき、該プレミックス材及び水をミキサに
投入し、混練する方法、(c)各材料を各々個別にミキサ
に投入し、混練する方法、等を採用することができる。
【0032】混練に用いるミキサは、通常のコンクリー
トの混練に用いられるどのタイプのものでもよく、例え
ば、揺動型ミキサ、パンタイプミキサ、二軸練りミキサ
等が用いられる。また、養生方法も特に限定するもので
はなく、気中養生や蒸気養生等を行なえばよい。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 [1.使用材料]以下に示す材料を使用した。 (1)セメント;A:普通ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製 ;ブレーン比表面積3,300cm2/g) B:低熱ポルトランドセメント(太平洋セメント(株)製 ;ブレーン比表面積3,200cm2/g) (2)微粒子;A:シリカフューム(BET比表面積10m2/g) B:シリカフューム(BET比表面積22m2/g) (3)無機粒子;スラグ粉末A(ブレーン比表面積4,500cm2/g) スラグ粉末B(ブレーン比表面積15,000cm2/g) 石英粉末(ブレーン比表面積7,500cm2/g) 石灰石粉末(ブレーン比表面積8,000cm2/g) (4)骨材; 珪砂A(最大粒径0.6mm、75μm以下の粒子の含有量0.3重量%) 珪砂B(最大粒径0.6mm、75μm以下の粒子の含有量1.5重量%) 珪砂C(最大粒径0.6mm、75μm以下の粒子の含有量2.6重量%) (5)金属繊維;鋼繊維(直径:0.2mm、長さ:13mm) (6)減水剤; ポリカルボン酸系高性能AE減水剤 (7)水; 水道水 前記材料を用いた実施例1〜20、比較例1〜6の配合
条件を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】[2.モルタルの調製及び評価]各材料を
個別に二軸練りミキサに投入し、混練した。混練後、次
のように硬化前及び硬化後の物性を測定し評価した。 (1)フロー値 「JIS R 5201(セメントの物理試験方法)11.フロー試
験」に記載される方法において、15回の落下運動を行な
わないで測定した。 (2)200mm到達時間 上記フロー試験において、フロー値が200mmに達するま
での時間を測定した。 (3)圧縮強度 各混練物をφ50×100mmの型枠内に流し込み、20℃で48
時間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3
本)を作製した後、該硬化体の圧縮強度を測定した。硬
化体(3本)の測定値の平均値を圧縮強度とした。 (4)曲げ強度 各混練物を4×4×16cmの型枠内に流し込み、20℃で48時
間前置き後、90℃で48時間蒸気養生して、硬化体(3
本)を作製した後、該硬化体の曲げ強度を測定した。硬
化体(3本)の測定値の平均値を曲げ強度とした。結果
を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】表2に示すように、本発明の水硬性組成物
(実施例1〜20)では、自己充填性(良好なフロー値
及び200mm到達時間)と、優れた機械的特性(圧縮強度
及び曲げ強度)を得ている。これに対し、比較例1〜6
では、フロー値等が劣り、自己充填性が得られていな
い。
【0038】
【発明の効果】本発明の水硬性組成物は、硬化前には、
自己充填性(優れた流動性及び材料分離抵抗性)を有
し、施工性に優れるとともに、硬化後には、180MPaを超
える圧縮強度を有する等、機械的特性(圧縮強度、曲げ
強度等)に優れる。
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Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ブレーン比表面積2,500〜5,000cm2/g
    のセメント100重量部と、(B)BET比表面積5〜25m2/g
    の微粒子10〜40重量部と、(C)ブレーン比表面積3,000〜
    30,000cm2/gで、かつ上記セメントよりも大きなブレー
    ン比表面積を有する無機粒子20〜55重量部と、(D)粒径2
    mm以下で、かつ75μm以下の粒子の含有量が2.0重量%以
    下である骨材とを含む水硬性組成物であって、 上記骨材(D)の配合量が、上記セメント(A)と上記微粒子
    (B)と上記無機粒子(C)の合計量100重量部に対して30〜1
    30重量部であることを特徴とする水硬性組成物。
  2. 【請求項2】 金属繊維を含む請求項1記載の水硬性組
    成物。
  3. 【請求項3】 減水剤及び水を含むとともに、硬化前に
    は、230mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MPa
    以上の圧縮強度、及び15MPa以上の曲げ強度を有する請
    求項1に記載の水硬性組成物。
  4. 【請求項4】 減水剤及び水を含むとともに、硬化前に
    は、230mm以上のフロー値を有し、硬化後には、180MPa
    以上の圧縮強度、及び30MPa以上の曲げ強度を有する請
    求項2に記載の水硬性組成物。
  5. 【請求項5】 上記金属繊維の配合量が、水硬性組成物
    中の体積百分率で4%以下である請求項4記載の水硬性
    組成物。
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